古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

 古村治彦です。

 

 今回は2018年の中間選挙で注目の選挙となるテキサス州の連邦上院議員選挙についての記事をご紹介します。現職のテッド・クルズ(共和党)が圧倒的に強いと予想されていますが、民主党の連邦下院議員たちが挑戦するという構図になりそうです。民主党側では、ホアキン・カストロ連邦下院議員、ベト・オローク連邦下院議員が挑戦するのではないかと予想されています。

 

 世論調査で、クルズ対カストロ、クルズ対オロークという組み合わせで調査が行われ、カストロがクルズを上回り、オロークとクルズが並んでいるという結果が出ました。クルズは昨年の大統領選挙では共和党予備選挙でトランプに敗れましたが、2位になり、次回の大統領選挙の有力候補です。しかし、2018年の連邦上院議員選挙で敗れてしまうと大統領への道が閉ざされてしまいます。

 

 日本で人気も知名度もある政治家が選挙に敗れてしまうことは考えにくいですが、アメリカでは常に自分の政党の予備選挙があって本選挙を戦うことになりますので、現職有利なのは変わりませんが、クルズほどの政治家でも落選の可能性があり、常に緊張感を持つようになります。ここが日本とは全く違うところです。日本では政治家の緊張感が欠けてしまっている現状があり、私たち有権者が甘やかしてしまっていると言えると思います。

 

 民主党は何十年も連邦上院議員の椅子を獲れずに来ていますが、ホアキン・カストロ(1974年生まれ)という若い政治家が出てきて、期待が持てる状況になっています。ホアキン・カストロは民主党の若い世代の代表とも言うべき政治家です。双子の兄弟ジュリアン・カストロは、サンアントニオ市長を経て、30代の若さでオバマ政権の都市住宅開発長官を務めました。ジュリアンは昨年の大統領選挙ではヒラリーの副大統領候補になるのではないかと言われていましたが、最終的にはそうなりませんでしたが、これが彼にとっては良い結果になりました。ヒラリーと一緒に沈むことがなくて助かりました。

 

 ホアキン・カストロは、連邦下院内の超党派議員連盟であるジャパン・コーカス、米日友好議員連盟の民主党側の会長を務めています。私は、米日友好議連は日本からの企業進出や投資を誘致しようというグループだと思います。この議連は知日派、日本に関心を持つ連邦下院議員たちが集まって結成したもので、ホアキンは2015年に議連会長の資格で訪日し、安倍晋三首相と会談をしたこともあります。この時に経団連アメリカ委員会とも会談を持ちました。日本の政財界での人脈作りも進めているようです。

 

 ホアキン・カストロはテキサス州、特に自分の地元であるサンアントニオ市への日本企業の進出を推進したいと考えていると思います。テキサス州ではヒューストンとダラス、サンアントニオの大都市で「テキサス・トライアングル」と呼ばれる人口集中地帯を形成していますが、ヒューストンとダラスは経済成長が著しいのですが、サンアントニオは後れを取っています。連邦下院議員は2年に1回の選挙を勝ち抜かねばならず、地元への利益誘導を通じて地盤の強化を図らねばなりません。また、ワシントンDCでは、連邦上院議員(100名)の方が連邦下院議員(435名)よりも格上として扱われます。たとえばワシントンの有名レストランではウェイターは連邦上院議員の顔と名前は覚えますが、連邦下院議員は人数が多く、入れ替えも激しいので顔と名前は覚えていないという話があります。

 

 クルズもうかうかとはしていられません。クルズほどの有名な議員であっても、ぼやっとしていたら落選してしまうという緊張感を持たせるということで、アメリカの有権者の方が日本の有権者よりも民主政治を理解している、その使い方をよく知っていると言えると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査で、民主党のカストロがクルズをリード(Poll shows Texas Dem Castro leading Cruz

 

レベッカ・サヴランスキー筆

2017年4月19日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/business-a-lobbying/329445-poll-shows-cruz-losing-to-texas-dem-castro

 

最新の世論調査の結果によると、2018年の連邦上院議員選挙の予想で、連邦下院議員ホアキン・カストロ(テキサス州選出、民主党)が現職の連邦上院議員テッド・クルズ(テキサス州選出、共和党)に対して僅差で勝利するという結果が出た。

 

「テキサス・ライセウム」が水曜日に発表したテキサス州全体での世論調査の結果を発表した。有権者に対して、上院議員選挙でカストロとクルズが戦った場合にどちらに投票するかという調査を行った結果、カストロの支持率は35%、クルズの支持率は31%という結果が出た。

 

クルズと連邦下院議員ベト・オローク(テキサス州選出、民主党)との場合には、30%ずつとなり、同率で並んだ。

 

テキサス州ではこれまでの29年間、民主党が上院議員の座を勝ち取ったことがない。クルズは昨年の大統領選挙の共和党予備選挙でトランプに次いで2位になった。これまで、クルズはテキサスでの支持率が高く、不敗だろうと考えられてきた。

 

今回の世論調査では、トランプ大統領の支持率が下降していることが明らかになった。支持率が42%、不支持率が54%となっている。

 

調査対象者の52%が、アメリカは間違った方向に向かっていると答えた。2016年の調査では63%が間違った方向に向かっていると答えたので、数字は下がっている。

 

テキサス州民は、政党支持の違いで質問に対する答えが正反対になっている。民主党支持者の84%がアメリカは間違った方向に進んでいると答え、一方、共和党支持者の73%がアメリカは正しい方向に進んでいると答えた。

 

今回の世論調査は1000名を対象に、4月3日から9日にかけて実施された。誤差は3.1%だ。

 

先月、オロークは2018年の連邦上院議員選挙で現職クルズに町産するために出馬すると公式に発表した。オロークは民主党側で最初にクルズに挑戦することを表明した人物となった。2018年の連邦上院議員選挙は、共和党有利のテキサス州において、民主、共和両党が激しくぶつかる選挙となると予想されている。カスロトは現在、出馬するか検討中だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







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 古村治彦です。

 

 2017年4月28日に副島隆彦先生の最新刊『アメリカに食い潰される日本経済』(徳間書店、2017年4月)が発売されます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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アメリカに食い潰される日本経済

 

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まえがき

 

 世界は戦争に向かって急激に変化した(4月6日。米トランプ政権によるシリア爆撃)。戦争の陣(じん)(だい)()が聞こえる。このミサイル攻撃はトランプと習(しゅう)(きん)(ぺい)のフロリダでの晩餐会(ディナーパーティ)のさ中(なか)に決定された。

 

 私はこの問題について本書の終わりに自分の予測(予言(プレディクト))を書いた。

 

 トランプの出現が、世界を揺さぶっている。どうしても彼を中心にして、世界経済を見なければ済()まない。そしてその余波(アフターマス)を必ず受ける日本経済を見なければいけない。

 

 トランプは日本からお金(かね)を毟(むし)り取りにくるのである。まさに、「アメリカに食()い潰(つぶ)される日本経済」である。

 

 ドナルド・トランプという男は、多くの日本人からは、金髪ゴリラの恐ろしいおじさんで、何をしだすか分からないという恐怖感がある。日本の政治指導者たちも、金持ち層や投資家たちもそう思っている。金融市場にいる人たち自身がトランプの言動「一(ひと)(こと)のつぶやき(ツウィッター)」で動揺するものだから、これまでのような自信たっぷりの市場予測(景気動向の先(さき)()み)ができなくなっている。なかなかおもしろい状況である。いわゆる金融市場の専門家、アナリスト、ストラテジストたちが言葉を失っている。

 

 私はトランプ当選を予言して当てた男だ。『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社、2016年6月刊)を出した。だから、トランプが何を考えているのか、が分かる。トランプの頭の中身が、おそらく日本では一番よく分かっている人間である。この観点から話をしてゆく。

 

 トランプというのは、どういう人間なのかもこの本の後(うし)ろの方で書く。それはそのままアメリカの政界(首都(キャピトル)ワシントンと金融都市(マネーシティ)ニューヨーク)の動きである。一番大きく言うと、アメリカはもうカネがない。世界を助ける余裕なんかないんだ。このことが、トランプ(たち)の根本のところにある。トランプの本音は、「オレは大変な大借金状態の国(くに)を引き継いだ経営者だ。再建屋だ」というものだ。だから大ナタを振るって自国を立て直すゾという考えだ。このことを分かってください。

 

 トランプは、3月2日のザ・ステイト・オブ・ユニオン(施()(せい)方針演説と訳す。本当は「国民(ステイト)の団結(ユニオン)」演説)の前の1月20日の就任式(イノギュレイション)(その直後から仕事を始めてT(ティー)(ピー)(ピー)から離脱した)の演説で、「私は世界の代表ではない。私はアメリカの代表である」とはっきり言い切った。このことについても後で説明する。これが反(アンチ)グローバリズムだ。すなわち、アメリカはもう世界の面倒を見る力はないんだ、国(こく)(りょく)が落ちて今も衰退が続いている。このことを死ぬほどよく分かっているのがトランプだ。だから、トランプ魔術(マジック)で、手品のようなインチキ経営の手法で、なんとかアメリカを立て直して経済復興、景気回復させようとしているのだ。さあ、これがうまく行くか、だ。

 

 この反(アンチ)グローバリズム(反(はん)地球支配主義)はアイソレーショニズムでもある。アメリカ・ファースト!でもある。こういうことを書くと訳(わけ)が分からないだろう。日本では私だけがこれらの政治(学)用語(ポリティカル・ターム)についても正確に精密に分かっている。と書くと、またしても鼻(はな)(じろ)まれる。

 

 だが、私の書くことを「そうだ、そうだ」と支持してくださる人も大(だい)()増えてきた。アメリカ・ファースト!を、「アメリカ第一主義」とか、「アメリカ国益第一主義」と新聞・テレビが訳すようになった。それでもまだダメだ。アイソレーショニズムは、正しく「アメリカ国内問題優(ゆう)(せん)主義」だ。

 

 アメリカ・ファースト!(国内問題優先主義)とは、「アメリカ国内が第1(ファースト)、外国のことは第2(セカンド)」ということだ。まさしくこれがトランプたちの本心、本音での考えだ。外国のことになるべく関わりたくない。これが今のアメリカ国民の本(ほん)()だ。このことを日本人が分からないから、うろたえてしまう。だから、シリアや北朝鮮に向けてミサイルぐらいは撃つ。が、これは小さな戦争(スモール・ウォー)だ。だけれども大きな戦争(ラージ・ウォー)、すなわち、第3次世界大戦(ザ・サード・ワールド・ウォー)(WW3)はしない。トランプは施政方針演説(ザ・ステイト・オブ・ユニオン)で、「アメリカの子供たちのために。将来のアメリカのために」と言っているわけで、日本を含めた外国のことなんか考える余裕がない。これをまず分かるべきだ。

 

 アメリカはカネがない。本当にカネ(国家の財(ざい)(せい)資金)がもうない。

 

 もうひとつ大きな出来事があった。この人物が“実質の世界皇帝”である、と私がこの30年間書き続けた人が逝(せい)(きょ)した。3月20日に、ニューヨーク郊外のポカンティコヒルの邸宅でデイヴィッド・ロックフェラーDavid Rockefeller(101歳)が死去した。記事を載せる。

 

「デビッド・ロックフェラー氏死去 101歳、親日家の銀行家」

 

 米巨大石油会社スタンダード・オイルを興した大富豪ロックフェラー家のデビッド・ロックフェラー氏が、3月20日、ニューヨーク郊外の自宅で心不全のため死去した。101歳だった。同氏のスポークスマンよると、自宅で睡眠中に安らかに亡くなったという。

 デビッド氏は、石油会社の創業者ジョン・ロックフェラー氏の孫で、大手米銀チェース・マンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)の最高経営責任者(CEO)などを務めた。

 

 1915年、ニューヨーク市で6人兄弟の末っ子として生まれた。36年ハーバード大学卒、40年シカゴ大学で経済学博士号取得。ラガーディア・ニューヨーク市長の秘書を経て、46年に、旧チェース・ナショナル銀行入行、69年にチェース・マンハッタン銀行の会長兼CEOに就任した。

 

 銀行経営者として海外事業を拡大し、世界の政界や経済界に広い人脈を築き、民間外交に活躍した。芸術や文化などを通じた慈善事業にも力を入れ、母親が設立に関わったニューヨーク近代美術館(MoMA(モマ))の理事として長く運営に関与した。

 親日家としても知られ、9 4年の天皇陛下のニューヨーク訪問時には、ロックフェラー家の邸宅に招いた。ニューヨークの日米親睦団体、ジャパン・ソサエティはデビッド氏の兄で故ジョン・ロックフェラー3世が会長を務めた。

 

 デビッド氏の父、ジョン・ロックフェラーJr.(2世)氏が建てたニューヨークのランドマーク、ロックフェラーセンターを、一族が89年に三菱地所に売却した際には、デビッド氏が米国民からの批判の矢面に立った。

 

              (日本経済新聞、伴(ばん)(もも)()記者、2017年3月21日、傍点引用者) 

 

 デイヴィッドが死去して私は、ただただ感慨深い。この本は金融・経済の本だから多くのことを書くことができない。私がこれまでに書いた他の本たちを読んでほしい。私は、1987年に(34歳だった)自分の初期の本で、「この人が、実質の世界皇帝である」と書いて以来、ずっと書いてきたから、ちょうど30年になる。

 

 この人、David Rockefellerを、日本の支配階級(エスタブリッシュメント)の人たちは、隠語で「ダビデ大王」と呼ぶ。この慣例に倣(なら)って私も10年ぐらい前から、そう呼ぶようになった。

 

 昨年5月に、まだ、とても大統領に当選するとは、ほとんどの日本人から思われていなかったドナルド・トランプが、「ドナルド。ちょっと私の家に来てくれ」と、ヘンリー・キッシンジャー(94歳)に呼ばれた。この時に、私はピンと来た。世界の外交の超(ちょう)大物であるヘンリー・キッシンジャーは誰も否定できない事実として、デイヴィッド・ロックフェラーの直(じき)(しん)である。ということは、ロックフェラーは、それまで自分の後継者(跡(あと)()ぎ)だと認めていたヒラリーとビル・クリントンを見捨てて(切り捨てて、乗り換えて)、「トランプで行く」と決めたのだ。そのように私は読んだ。そしてトランプ大統領が誕生したのである。トランプ時代(おそらく2024年までの8年間)が始まった。私たち日本人も覚悟を決めなければいけない。

 

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アメリカに食()い潰(つぶ)される日本経済──[目次]

 

まえがき─1

 

どぎたない秘密経済政策で株価吊り上げをやった

やってるフリだけの秘密経済政策で株価を吊り上げた─20

トランプ当選で株価がドカーンと上がってよかった─22

トランプ大統領の“ご祝儀相場〟は終わった─27

すべては交渉ごと。トランプはどんな問題でも真ん中で落として合意する─31

日本の裁判も真ん中で落として和解の判決が出る─34

アメリカにはもう本当にカネがない─38

軍人を増やすといっているが、実は軍人をリストラする─46

アメリカの「双子の赤字」をトランプは半分にする─54

下から膨らんでいくイメージの「グラウンド・スウェル」で活性化する─56

「有事の金(きん)」で金価格が上がり始めた─66

「チョップショップ」の経済思想でアメリカを再生させる

ムニューシン財務長官は「チョップショップ」の経済思想で動いている─72

給料は半分でもなんとか食わせてやるという経営者の思想─82

やっとこさ年1回の利上げをしたイエレンFRB議長─89

FRBを議会の監視下に置いて、弱体化させる─94

財政ファイナンスはヘリコプター・マネーと同じだ─102

やっぱり日本のおカネがアメリカにもっていかれる

命の次に大切なおカネをアメリカが日本から召し上げる─108

安倍はアメリカに51兆円も貢ぎ金をもっていった─112

アメリカに日本の新幹線を通勤新線としてつくらされる─122

「統合政府」という妖怪が日本を徘徊している─132

シムズの財政理論はケインズとは異なるトンデモ理論─148

すべてはインフレが解決してくれるから、いいじゃないか政策─150

悪魔のささやきの経済政策が次々と日本に持ち込まれる─155

孫正義の親分はシュワルツマンだとついに分かった─157

これでは日本国民が先に死んでしまう─164

トランプ・タワーで東京のお台場カジノを約束させられた─166

アデルソンとクシュナーが組んでカジノをやる─172

実物経済への回帰が始まった

ティラーソンがロシアと組んで北極圏の天然ガスを開発する─180

トランプはプーチン、習近平の世界3巨頭会談で連携していくだろう─185

アメリカの対中貿易赤字を削減させる─189

ラストベルトの石炭と鉄鋼産業をまず再生させる─194

アイン・ランドの大作『肩をすくめるアトラス』の本当の真実─198

アメリカの鉄鋼はもう中国には勝てない─199

エネルギー政策を決めた重要会議─200

アップルもグーグルもトランプの軍門に下った─203

レーガン政権の再来だが、ネオコンに要注意─204

基本に戻ってアメリカという国家を再生させる─206

中国共産党の幹部が大資本家になった─209

イスラエル問題も見事に真ん中で落とした─210

NATOはちゃんと守るからお金を出せ─217

キューバに対する態度もコロリと変えた─222

国境線を厳しく管理するのは人種差別ではない─223

「ドレイン・ザ・スワンプ」でワシントンの官僚どもが日干しにされる─227

北朝鮮の核ミサイルは日本には飛んで来ない

安心せよ。北朝鮮の核兵器は日本には飛んで来ない─234

日本は軽挙妄動せずに局外中立の立場を貫くべきだ─242

アメリカのシリア攻撃はアサドではなく北朝鮮の金正恩に対する警告だった─244

「核戦争コワイ、コワイ」のパニックになってはいけない─248

2018年の4月に中国軍が北朝鮮に進軍する─252

米中会談とシリア爆撃をお膳立てしたのはやはりキッシンジャーだった─255

 

 

あとがき─265

 

巻末付録 トランプ暴落にも耐えられる11銘柄─268

 

=====

 

あとがき

 

 世界が急激に変化しつつある。どうもこの4月6日から、大きくは戦争の時代に突入したようだ。「東京に核攻撃がある。だから、私は、田舎の実家に帰る」という女性たちが、出始めているようです。 人一倍の、恐怖心を持っている人間たちが、すでに、動き出しているようです。

 

 それでも、日本は大丈夫だ。日本には、北朝鮮の核兵器は飛んで来ません。その諸理由を、私はこの本の最終章に詳しく書いた。

 

 経済評論というコトバが死んでしまったのではないか。金融評論というジャンル(分類)の本が書店になくなった。店頭に並ばなくなった。ビジネス書という分類はまだ残っている。

 

 金融・経済の評論家たちが、みんないなくなってしまった。そういう職業が滅んだようだ。それなのに私は、ひとりでこうして金融本を書いて出している。妙な感じである。

 

 私の専門、本領、本籍は、もともと政治分析、政治思想研究、政治評論だった。私は、「大きく政治の方向から」経済、金融を見てきた。だから、私はこうして出版業界で生き残っている。このことの強味を自覚している。

 

 この本も苦心して書いた。しかし、それなりの達成感はある。内容は充実している。現在の最先端の金融現象や、政権寄り(体制派)の政策実行者(ポリシー・エクスキューター)の経済学者たちの内心の狼(ろう)(ばい)ぶりもよく分かった。私は決して時代に遅れていない。今も最先頭を走っている、という自覚がある。

 

 私は何のために本を書き続けているのか。それは、第1は、自分が、真実の暴(あば)きの言論人である、といういつもの自己原理と強い信念に依るものだ。そして第2(2つ目)は、書きながら自分が勉強するからだ。自分が勉強して、ハッと気づいて、新たに発見したことの喜びを、他の人々にも伝えてお裾(すそ)()けしようと思うからだ。

 

 この本も、書き上げ、完成までずっと同伴してくれた徳間書店学芸編集部、力石幸一編集委員に深くお礼を申し上げます。

 

  2017年4月

              副島隆彦 

 

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(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回は世界のGDPについて、分かりやすい記事をご紹介します。数字の羅列を見てもよく分からなくても、視覚化されると分かりやすくなります。世界各国のGDPの大きさについてよく分かるようになっています。

 

世界のGDPに関しては以下のウェブサイトも参考になります。↓

http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html

 

 世界で、GDP1兆ドル(約110兆円)を超える国は15しかありません。こうして見ると、日本は400兆円以上ある訳ですから、経済大国であることは間違いないところです。日本は1950年代から1970年代まで高度経済成長を経験しました。そのスピードと成長率(毎年10%以上の成長率が10年近く続いた)は「奇跡」と言われました。この奇跡の経済成長について、もう1つ奇跡と言われたのは、不平等、格差が拡大しない経済成長であったという点です。英語ではeconomic miracle without inequality(格差なき奇跡の経済成長)と言います。この富の再分配を成功させたのは、自民党であり、裏で自民党に協力していた社会党という55年体制でした。


 日本は1980年の段階では世界GDPの約10%、1995年には約17%を占めるまで行きましたが、その後、割合はどんどん小さくなっていきます。現在は5.91%ですから全盛期の約3分の1ということになります。それだけ新興経済大国の伸びが大きいということになります。日本は規模が既に大きいので2%、3%の経済成長でもあれば割合を落とすことはなかったように思いますが、失われた20年でかなり落ちてしまったということが言えます。残念ではありますが、日本は落日の経済大国ということになります。

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 2011年に中国はGDPで日本を逆転しました。1968年に日本が西ドイツを抜いて世界第2位になって以来、日本は40年以上世界第2位の地位を守ってきましたが、第3位になりました。それ以降、中国は経済成長率は鈍化していますが、それでも約7%の経済成長率を維持しているので、日本との差は拡大しています。アメリカと比べたら約60%ほどですが、日本と比較すれば2倍以上になっています。人口を考えると、1人当たりのGDPはまだまだ日本が多いですが、これもいつの間にか逆転ということもあり得るでしょう。

 

 ヨーロッパでは、ドイツを筆頭に上位40カ国にだいたいが入っており、EUでちょうどアメリカと同じくらいの割合(約25%)になっているということで、EUでひとかたまりになっていることは経済的にメリットがあるようですが、ドイツが一人勝ち状態では、イギリスの離脱のように分裂に向かう動きも出てくるでしょう。

 

 世界200カ国以上のうち、下位150カ国のGDPは全体の10%くらいしか占めていないということは、経済成長する、経済大国になるということは並大抵のことではないし、ただ援助を与えたら良いということでもないのだということを改めて認識させられます。そうした中で、経済成長のエンジンとなっているアジア諸国は重要な存在になっている訳で、ここで不安定さをもたらすこと(世界の他の地域ででもそうですが)は愚の骨頂であると言わざるを得ません。

 

(貼り付けはじめ)

 

情報を視覚化した表現手段:世界のGDPは如何にして切り分けられているのか(Infographic: Here’s How the Global GDP Is Divvied Up

 

ロビー・グラマー筆

2017年2月24日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/02/24/infographic-heres-how-the-global-gdp-is-divvied-up/

 

今月、世界銀行は世界経済の現状に関する新しい統計数字を発表した。この統計数字は興味深い物語を語っている。

 

アメリカは現在でもまだ世界経済を支配している。アメリカは世界のGDP(約74兆1000億ドル[約8151兆円])のほぼ4分の1を占めている。世界経済の動きは中国がアメリカを追い越すことは不可避であるという話が持ちきりであるが、アジアの経済面での巨人はアメリカから10ポイント引き離されている、中国は14.84%を占め、一方、アメリカは24.32%を占める。

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2011年にGDPで中国が日本を抜いて世界第2位となった。それ以降、日本は世界のGDPに占める割合を低下させ、5.91%となっている。

 

ここで数字が大嫌いという人たちのために、コスト情報を提供するウェブサイト「ハウマッチ・ドット・ネット」の専門家たちの協力も得て、最新の統計数字を使って、世界経済をパイに見立ててどのように切り分けられているかを示すことができた。

For the non-number junkies out there, the data and market research gurus over at cost information website HowMuch.net put together a helpful diagram using the new numbers to show just who has what slice of the pie in the global economy:

 

最新の2015年の世界経済の発表したデータを基にした情報を視覚化した表現手段によると、世界経済の上位40か国の名前を示している。アジア地域の占める割合はほぼ3分の1で、33.84%を占める。これは地域別で最大の割合である。北米は2番目で27.95%、ヨーロッパは21.37%である。

 

その上昇率は高いものの、新興国の経済が世界のGDPで占める割合はまだ小さい。インドは世界経済の2.83%、ブラジルは2.39%、ナイジェリアは0.65%を占めるに過ぎない。今回のグラフを作った専門家たちが指摘しているように、「残りの国々(155か国が分類されている)」が占める割合は、アメリカと中国の差とほぼ同じ大きさである。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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