古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。




アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 私は、産経新聞が嫌いです。しかし、時には素晴らしい記事を掲載する新聞であることには敬意を持っています。産経新聞について「自称・全国紙」とか「自民党の機関紙」と書くこともありますが、関係者の皆様には、強者のご寛恕を願っておきたいと思います。

 

 しかし、今回の総選挙の選挙運動期間中に山田美樹代議士(当時は自民党公認候補・東京一区選出、当選二回・細田[安倍]は所属)の選挙運動員が起こした事故に関する記事はいただけません。

 

 私が問題にしたいのは、事故の描写の部分で、「バイクは転倒し、男性は頭などに全治約2週間の軽傷を負った」の部分です。この事件を最初にスクープ報道した毎日新聞の記事を参照していただけると分かりますが、毎日新聞は、「男性は転倒して一時意識不明となり、搬送先で外傷性くも膜下出血と診断されて2週間以上入院した。半年間の通院が必要で運転もできない状態だという」と書いています。

 

 産経新聞も毎日新聞も記事によると、「警視庁神田署によると」と書いています。それなのに、記事の内容の詳しさの違いはどこから来るのでしょうか。神田署が毎日新聞には詳しい情報を教えて、産経新聞には簡単な情報しか教えていないということは考えにくいです。

 

 更におかしいのは、産経新聞が「軽傷」と表現したことです。本当に軽傷だったらどんなに良かったかと思いますが、毎日新聞の記事の内容から察するに、これはとても「軽傷」などと言えるものではありません。一時的に意識不明になり、外傷性くも膜下出血を発症した人に「軽傷ですね」と産経新聞の記者の方は言えるのでしょうか?産経新聞にも一応入社試験があって、国語力も考査されるはずですが、どのような試験が行われたのでしょうか。

 

 前の記事でも書きましたが、私の父はくも膜下出血を発症して倒れました。そして、もう40年以上も後遺症に苦しんでいます。個人差があるとは言え、この病気は生命を脅かすような重大なものです。新聞の使命としては、この病名についても触れて、人々にくも膜下出血について関心を持ってもらう、自分たちでも調べたり、気を付けたりして、予防をしてもらうというものがあると思います。

 

 

 この産経新聞の書きぶりでは、真実を伝えているようで伝えていませんし、新聞の使命を忘れています。国民大衆に奉仕しているのではなく、自民党に奉仕しているとしか思えません。事故が如何にも軽いものであったかのように描写することで、少しでも印象を悪いものにしないようにしようとしているかのようです。

 

 私は産経新聞が自民党を応援し、他の政党をくさすのは構わないと思っています。しかし、そのために真実を曲げ、印象操作をするような報道をするのは間違っていると思います。応援しているのなら、悪い時には悪いと批判し、叱正ができるようにすることが本当の支持者ではないでしょうか。これでは「贔屓の引き倒し」で、応援しているようで、実際には自民党をダメにしているようなものです。

 

 そして、このような調子では、「本当に」自民党の機関紙となってしまって、産経新聞は腐れ果ててしまうのだと思います。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「山田美樹氏の運動員、選挙期間中に人身事故」

 

産経新聞電子版 2014年12月27日

http://www.sankei.com/affairs/news/141227/afr1412270015-n1.html

 

  衆院選東京1区で海江田万里民主党前代表(65)を破った自民党の山田美樹氏(40)の男性運動員が、選挙期間中の12日にバイクの男性がからむ人身事故を起こしていたことが27日、警視庁神田署への取材で分かった。

 

 同署によると、事故は12日午後1時半ごろ発生。東京都千代田区神田神保町の交差点近くで、山田氏の街頭演説を支援するため駆けつけた30代の男性運動員が車から降りる際に右ドアを開けたところ、後ろから来た60代の印刷関連会社勤務の男性が運転するバイクと接触した。バイクは転倒し、男性は頭などに全治約2週間の軽傷を負った。

 

 男性が救急車に搬送される際、山田氏は現場から約30メートル先で街頭演説を行っていたという。 

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)









 

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 昨日、2014年12月27日、毎日新聞が山田美樹代議士(自民党所属[細田・安倍派]・当選2回、東京一区選出)の運動員が選挙期間中に人身事故を起こしていたということをスクープの形で報道しました。

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山田美樹代議士(自由民主党[細田・安倍派]、当選2回、東京一区選出) 

 

 交通事故は不幸なことですが、根絶することはほぼ不可能なことです。私たちが道を歩いていても、自動車や自転車の運転にヒヤッとさせられることは多いですし、完全に防ぐことは残念ながら、現在はできません。ですから、大事なことは事故が起きたら、状況を確認し、何よりも負傷者が出たら救護を最優先し、周囲に危険が及びそうであったらそれを防いで、被害を拡大させないことです。

 

 2014年12月12日(投開票日は14日・金曜日)午後1時30分ごろ、不幸にして交通事故が起きてしまいました。金曜日の午後、恐らく昼食後ということもあったのでしょうから、ついつい油断もあったことでしょう。また、選挙戦終盤、東京一区は海江田万里民主党代表の選挙区ですから注目を集め、大接戦とも報じられていましたから、運動員は連日フル回転で働いていて、疲れもたまっていたことでしょう。

 

 事故が起きたのは千代田区神田神保町の交差点です。この交差点の辺りは、私も何度も足を運んだことがある場所ですが、出版社や古書店が密集し、人通りも自動車や自転車の通りも多い場所です。少し歩けば明治大学や日本大学もあります。ここの近く、岩波ホールの前で街頭演説をするというのは頷けます。ここで事故が起きてしまいました。

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 自動車を停めた運動員が後部ドアを開けたところ、そこにバイクに乗った男性が衝突して転倒してしまったのです。男性は一時意識不明に陥ってしまったとのことです。救急車で搬送され、診断は外傷性くも膜下出血ということです。

 

 個人的なことで恐縮ですが、私の父は、私が生まれて間もなく、このくも膜下出血で倒れました。意識不明で発作などもありましたが、幸い一命は取り留めましたが、重い後遺症が残ってしまいました。私にとっての父は体が不自由で、意志疎通も困難な存在でした。ですから、私はこの病名を聞くと、心が粟立ってしまって冷静さを保つのが難しくなります。私から「父」を奪った病気だと憎む気持ちがあるからです。外傷性の場合はまた違うかもしれませんが、事故に遭われた男性が快癒されることをお祈りするばかりです。

 

 この病名を見て、私は「交通事故が起こることは仕方がない」と書くのは本当は嫌だったのですが、それが現実ですから仕方がありません。事故を起こしたら、その後の対応が何よりも重要です。被害者の方は救急車で病院に搬送されたようなので、事故直後の対応は良かったようです。しかし、事故後の対応は非人間的、杜撰なものでした。私が問題だと思う点を4つ挙げたいと思います。

 

①山田氏らは救急車が到着後に現場から約30メートルの場所で街頭演説を始め、事故処理中も続けた。

 

 候補者にとっては街頭演説は重要です。東京一区は日本の首都東京の中でも一番の繁華街やオフィス街を抱えているので、その場所取りや場所の選定は大変だと思います。ですから、街頭演説を優先したい気持ちは分かります。しかし、サイレンを鳴らして救急車がやって来たわけです。それなのに、事故処理中も大音量のマイクで演説を続けたというのはどういう神経なのか、理解に苦しみます。「事故処理が終わるまで、少し待ちましょう」となるのが当然ではありませんか。この非人間的、非人道的な行為を日本の政治家が行ったということに私は悲しみを覚えます。

 

②山田氏本人に事故の報告をしたのは同日夕方だったという

 

 この点もおかしいなと思います。自分が街頭演説をしている時に恐らく人々が自分ではなく、別のものを取り囲んでいて、救急車が来ていて、自分の選挙陣営の車がそこにあったら、少なくとも「何かあったのか」と不思議に思うはずです。そして、演説が終わった後に陣営の人々に「何があったのか」と聞くはずです。報告を受けたのが夕方というのはおかしいと思います。事故が起きたのは午後1時半、救急車が着いた後に演説を始めた訳ですから、夕方に報告を受けて初めて知ったというようなことはまずありえないはずです。その場で、「私の陣営の運動員が事故を起こしてしまった」と知ったはずですから、事故が起きて、被害者が渋滞であることを知りながらも、その後も何事もなかったかのように選挙運動を続けたことになります。事故の翌日は選挙戦最終日で、東京一区に含まれる秋葉原には安倍晋三総理大臣、麻生太郎財務大臣がやって来て、最後の打ち上げ演説を行いました。その場に山田美樹氏もいた訳ですが、どんな気持ちだったのでしょうか。

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山田氏と麻生、安倍両大臣

 

③翌日に被害者の入院先を訪ねてきた秘書が、応対した親族に「(投開票後の)月曜まで待ってくれ」などと言って身分を明かさなかった

 

 事故の翌日は2014年12月13日(土曜日)です。翌日ともなれば、被害者の状態もだいぶ落ち着いた頃でしょうから、この日に秘書がお見舞いに行ったのは良かったですが、ここで、秘書が自分の身分を明かすことを拒み、「月曜(2014年12月15日)まで待ってくれ」と言ったという部分は最悪です。事故が起きたら、お互いの姓名や連絡先、出来たら勤務先を交換しておくことをまずやるべきだということは常識です。どこの誰とも分からない人と事故後の対応ができる訳がありません。それを拒むというのは、間接的な「ひき逃げ」行為です。

 

 被害者の家族や勤務先の人々は、おそらく、「選挙運動の車で事故に遭ったんだろう」という推測は現状から判断していたと思います。ここで、きちんと「自民党公認候補の山田美樹の運動員が事故を起こしました。申し訳ありません。誠実に対応させていただきます」と言えば、被害者の家族や勤務先の方々も事故に対して怒りを持っていたとしても、「逃げ隠れするようなことはないんだな」と事故後の対応については安心できたと思います。

 

 それを「月曜日まで待ってくれ」などと言って身分を明かさないとなっては、「こいつら逃げようとしている。被害者のこと、事故後の対応よりも選挙を優先している」と感じるのは当然でしょう。

 

 今回の選挙では、安倍晋三首相(自民党総裁)と茂木敏充選対本部長は、民主党の執行部や幹部の選挙区を重点的に狙い撃ちし、重点的に大物を選挙応援に投入していました。

事故発生時の演説には、小池百合子元環境相が応援演説に来ていたという話もあります。東京一区は海江田万里民主党代表の選挙区で、海江田氏が元々選挙に強くないということもあって、「何としてでも落とせ」という厳命が山田氏陣営には自民党本部から降りて来ていたことは想像に難くありません。これは当選1回の山田氏にとっては大きなプレッシャーになったでしょうし、陣営全体にも重くのしかかったことでしょう。

 

 こうした状況下で、非人間的な対応が起きてしまったのではないかと私は考えます。これは、ブラック企業とそっくりです。

 

④山田氏が病院を訪れたのは、毎日新聞が取材を申し込んだ翌日(20日)だったという。事故当日の経緯や事故後の対応について、国会周辺で山田氏本人に直接聞いたところ「イレギュラーな取材は勘弁してほしい」とだけ述べた。

 

 山田氏が直接事故を起こした訳ではありません。しかし、事故を起こした運動員の上司です。それならば、せめて選挙期間中は無理にしても15日以降にすぐに病院に駆けつけて、謝罪の言葉を述べるのが当然ではないかと思います。それを新聞社から取材の申し込みがあって慌ててお見舞いに行くなど、対応があまりにも杜撰です。政治家として理想も理念もおありで、立派なことを言われても、このような対応一つで、「この人の言うことは響かない」ということになります。政治家にとっては言葉は命であり、それが人々に響かないとなれば、潔く身を引くしかありません。

 

 この事故の記事が今頃になって出てきたことは、東京一区の有権者にとっても不幸なことでした。有権者は候補者のあらゆる情報を知って自分の一票を投じる権利があります。立候補者は有権者の審判を仰ぐわけですから、それこそあらゆる情報が開示されることになります。そこには「下半身事情」やら「健康情報」すらも含まれます。それが嫌ならば、人々から選挙で選ばれる公職に就こうなどと考えないことです。

 

 今回の事故のことも有権者にとっては当然知らされて当然の候補者情報です。それを隠蔽するかのような山田氏陣営の行動は、有権者の不利益となります。有権者の不利益を敢えて行うような候補者が国民の代表、選良にふさわしいとは賢明なことで知られる東京一区の有権者の方々はまさか思われないと思います。

 

 私が今でも引っかかっているのは、山田氏の秘書が述べた「月曜日まで待ってくれ」という言葉です。これは「月曜日になったらきちんと身分や連絡先を教える」ということだと思いますが、「月曜日には恐らく当選して、再び議員になるのだから、議員になってしまえば、こんな事故なんて揉み消せる。ただ落選してしまえばそうもいかない」という気持ちがあったのではないかということです。

 

 最後になりましたが、事故で負傷された男性の一日も早い快癒を心からお祈り申し上げます。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「山田美樹氏:運動員人身事故、近くで演説 秘書が身分隠す」

 

毎日新聞 20141227日 1500分(最終更新 1227日 1828分)

http://mainichi.jp/select/news/20141227k0000e040214000c.html

 

 ◇被害男性、一時意識不明 秘書「月曜まで待って」

 

 衆院選公示期間中の12日、東京1区の自民党、山田美樹氏(40)の運動員が選挙区内で人身事故を起こし、被害者が救急搬送される近くで山田氏ら陣営が街頭演説を行っていたことが毎日新聞の取材で分かった。翌日に被害者の入院先を訪ねてきた秘書が、応対した親族に「(投開票後の)月曜まで待ってくれ」などと言って身分を明かさなかったことも判明。被害者側は「非常識だ」と批判しており、山田氏の事務所は取材に対し、山田氏本人に事故をすぐ報告すべきだったなどと釈明している。

 

 警視庁神田署などによると、事故は12日午後1時半ごろ、東京都千代田区神田神保町2の神保町交差点そばで発生。道路左側に止めた車の右後部ドアを運動員の30代男性が開けたところ、後ろから来た都内の印刷関連会社に勤務する60代男性のバイクと接触した。男性は転倒して一時意識不明となり、搬送先で外傷性くも膜下出血と診断されて2週間以上入院した。半年間の通院が必要で運転もできない状態だという。

 

車に乗っていた山田氏事務所の吉沢昌樹政策秘書らによると、遊説支援で山田氏と合流するため神保町へ向かい、到着直後に事故が起きた。山田氏らは救急車が到着後に現場から約30メートルの場所で街頭演説を始め、事故処理中も続けた。終了後に選挙カーで移動し、山田氏本人に事故の報告をしたのは同日夕方だったという。

 

 被害者の男性は勤務中で、勤め先の会社会長(68)は「運動員の事故も知らず、近くで演説するのはおかしい」と指摘。「吉沢秘書らが親族を訪ねたのは事故翌日で、名刺を渡すことや身分を明かすことを『月曜(投開票翌日)まで待ってほしい』と言って拒んだと親族から聞いた。不誠実だ」と批判する。

 

 取材に対し、山田氏の事務所は「候補者(山田氏)への事故発生の連絡が遅くなった点については厳重に注意した」と文書で回答。被害者側への対応については「捜査中で詳細について説明できないが、誠意を持って対応している。山田もお見舞いに伺った」としている。

 

 しかし、山田氏が病院を訪れたのは、毎日新聞が取材を申し込んだ翌日(20日)だったという。事故当日の経緯や事故後の対応について、国会周辺で山田氏本人に直接聞いたところ「イレギュラーな取材は勘弁してほしい」とだけ述べた。

 

山田氏は東京大法学部卒業。米コロンビア大経営学修士の元経済産業官僚で、東京1区で民主党代表だった海江田万里氏を破り再選された。【鈴木泰広】

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)









 

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 2014年12月26日、当選以来無所属を貫いてきた山本太郎参議院議員が生活の党に合流しました。生活の党は名称を「生活の党と山本太郎となかまたち」と変更しました。これによって、前日まで、党所属議員が衆議院議員2名(小沢一郎氏、玉城デニー氏)、参議院議員2名(主濱了氏、谷亮子氏)で、政党助成金を受け取るために必要な政党要件である「国会議員(衆議院議員又は参議院議員)を5人以上有する」、「近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」を満たしていなかった生活の党は、政党要件を満たして、政党助成金を受け取ることができるようになりました。

 

 私は生活の党が政党要件を失ったというニュースを受けて、誰か無所属の議員が入党してくれないものかと思っていました。政治にはどうしてもお金がかかるものですし、生活の党には存在感を出してもらうためにも何とか存続できるところまで頑張ってもらいたいと思っていました。これが壊滅的であればそう思いませんが、4名という数字を聞いて、「後1人、誰か何とか入党してもらえないか」と思っていました。

 

 ですから、山本太郎参議院議員が入党したことは嬉しいことですし、良く決断された、して下さったとありがたく思います。しかし、問題は党名です。「生活の党と山本太郎となかまたち」です。政党名に個人名が入ることは党首名や比例区の立候補者名でない限りは問題ないのだそうですが、これはあんまりではないか、ふざけているのではないかと思いました。

 

 名は体を表す、ですが、政党名はその正統の理念を表現するものです。「自由民主」党とは、今では全くもってふざけた名前で、「自由」「民主」という言葉に謝って、「翼賛独裁」党や「米政翼賛」党と名前を変更したら、理念と実際の行動が一致してよいのではないかと思います。それでもまぁ結党の時はその理念も少しはあったのでしょう。

 
 「生活の党」は、元々が民主党にいた方々で、当時の執行部が弊履の如く放棄した「国民の生活が第一」という21世紀の日本政治で最も偉大な路線を堅持すべく、民主党を離党した方が「国民の生活が第一」を党名にしてスタートした政党です。

 

 途中で、「日本未来の党」への合流のために解党となりましたが、これが大失敗であったということは敢えてここでは繰り返しません。日本未来の党の結成から分裂までの過程は、大失敗であったと思います。そして、現在の状況を見ると、民主党からの分裂もなんだったのかという気持ちになります。しかし、それらは既に終わったことですし、現在のことの方が重要です。

 

 生活の党は、「国民の生活が第一」が理念なのですし、元々がこの理念を党名にしていたわけです。その略称が「生活」「生活の党」であって、諸事情で、党名を昔のものに戻せないから、正式な党名を現在は「生活の党」にしているのでしょう。私はこの党名も理念が詰まった素晴らしいものだと思いますし、これ以上、「何も足さない、何も引かない」(ウィスキーのコマーシャルでしたかね)で済むものであると思います。

 

 それにわざわざ夾雑物を入れて、「生活の党と山本太郎と仲間たち」とする必要がどこにあるのでしょうか。生活の党が政党要件を満たすために、党名を売り渡したと思えて仕方がありません。現在、野球場やサッカー場はネーミングライツ売買が盛んです(ヤフードームとかクリネックススタジアムとか)。これは、党名のネーミングライツ(命名権)の売買じゃないかと私は昨日、ニュースを聞いて最初に思います。どうして理念を示す党名に個人名を入れる必要があるのでしょうか?

 

 個人の名前が入った政党名には何の理念も感じませんし、個人の宣伝、顕示欲から出たものではないにしても、私には全く支持する気は起きません。また、そんなことは毛頭ないとは思っていますが、個人崇拝のように感じられて、気持ちが悪いのです。また、蛇足とも言うべき表現をくっつけているのは、山本太郎氏を特別扱い、お客様扱いしているからなのでしょうか。

 

こうした意見は、「社会の発展を阻害する良識派」からの「退嬰的な阻害」として切って捨てられつてしまうようです。しかし、政党である以上、多くの有権者の方々に支持をしてもらって、候補者名や政党名を書いてもらって議席を得て、議政壇上に堂々と論戦を戦わせる必要があります。投票所に行けば、政党名の一覧が貼り出してあります。そこに「生活の党と山本太郎となかまたち(略称:生活の党)」と書かれている訳です。それで、一般の有権者が「この名前に理念を感じるな」と思って一票を投じてくれると思っているようなら、残念ですが、生活の党は浮世離れした集団ということになります。

 

 このニュースの発表後、党名に対する賛成、反対それぞれの意見がインターネット上のソーシャルネットワークサーヴィス(SNS)で沸き起こりました。それだけ注目されるニュースであったと言えます。まぁ冗談やちゃかしの対象にもなっていましたが、それは置いておくとして、生活の党関係者は、ひたすら賛意の意見ばかりに反応し、違和感を表明したり、反対をしたりしている意見に関して、「叩く」「disる(disrespect)」といった表現で切って捨てていたことに愕然としました。

 

 「突然のことで、驚かせてしまってごめんなさい。びっくりしますよね。理解できます。今回のことはですね、・・・・・」と経緯と理由を丁寧に説明し、違和感や反対を受け止める、和らげるといった作業がほとんど行われず、「ついてこられない者は今日から支持者ではない、敵だ」「何でも賛成する者のみが支持者で仲間だ」という態度に終始しているように感じました。寛容さも受容性も全くない、硬直したレーニン主義的、上意下達構造になっているのではないかと感じました。

 

 これでどうやって支持を広げていくのでしょうか。一般的に小沢一郎代表の印象は、「怖くて、悪いことをやった人」というものです。そうではないことは自明のことなのですが、多くの一般有権者はそう思っています。そうしたマイナスのスタートからなのに、そうした排他的な、批判を許さないところを見て、「あそこの党はやはりおかしい、批判や懸念を表明したら攻撃される、小沢一郎信者の政党なんだ、危ないんだ」「小沢氏もついにおかしくなったのか、山本太郎なんかと組んじゃって、政治生活も終盤に来て憐れだな」と思われてしまうと私は考えます。

 

 私はこの前の総選挙の前にこのブログで「今回の総選挙は小沢氏にとって城山だ」と書きました。最後の戦いに臨んで、一矢報いるのだが、同時にうまく戦ってくれて野党再編につながる勝利を得てくれるという期待を込めて書きました。しかし、結果は惨敗でありました。私は城山の意味を今はこう言いたいと思います。「アホで間抜けな、政治家に向かない不肖の弟子たちをひとまとめにして、自分が一緒に戦って死んでいく役割を小沢氏が引き受けた」のだと。

 

 SNS上では穏やかなやり取りもあり、このような文章を書くこともないかと思いました。お目汚しである点はお詫びしたいと思います。しかし、私は今でも「生活の党と山本太郎となかまたち」という党名には違和感を感じますし、こうした党名変更には反対です。それで党勢拡大から野党再編への軸になっていく、とはどうしても思えないのです。次の国政選挙は2016年の参議院議員選挙ですが、ここで2名以上の当選者か、2%以上の得票率を得なければ政党要件を再び失ってしまうことになります。

 山本太郎氏が入党したことで、全国にいる山本太郎氏支持者が生活の党に投票してくれるかもしれません。その数はどれほどのものか分かりませんが参院選の東京ブロックで50万以上を集めたことを考えると、100万近くあるのかと思います。しかし、同時に私のように驚いて、幻滅して支持をしないという人たちも出てくることも考えねばなりません。そうなると、どこまで支持が拡大して、それが一般的なところまで浸透するのか疑問を持たねばなりません。端的に言って、これで次の国政選挙である参院選で2名以上の当選者が出なければ、残念ながら失敗であったと言うしかなくなるのです。

 こうした考えに対して、俗論だ、多数派の意見だという批判をいただきました。確かにそうかもしれません。つまらない考えであると思います。立派な意見を言えずに申し訳なく思います。しかし、世の中とは俗論が大きな存在を占め、多くの方々はそれ以上の考えを持てないのではないかと思います。そうした中で、理解されるように努力することなく、「俗論だ、多数派の意見だ」と言っているのは、追い詰められた宗教団体や過激派の論理です。最初から多数の一般庶民に浸透することを拒み続け、最後には暴発して自滅するということは歴史上繰り返されてきました。「自分たちは常に正しいが少数派で弾圧されている」と考えて、カタルシスに恍惚となるのは仲間内では楽しいですが、外から見れば、危なっかしく見えます。

 山本太郎氏の参加はそれだけで大きな話題になったであろうに、党名変更までする必要があったのか、しかも蛇足の(と私には思われる)ものをくっつける方向に、生活の党側の姿勢に私は疑問を持ちっています。それなら合流していただかなくてもいいです、と言える人はいなかったかと私は残念に思っています。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「生活に山本氏 党名「生活の党と山本太郎となかまたち」」

 

朝日新聞デジタル 1226()2140分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141226-00000046-asahi-pol

 

 生活の党は26日、無所属の山本太郎参院議員と合流し、名称を「生活の党と山本太郎となかまたち」と変更した。「国会議員5人以上」という政党要件を満たしたことで、来年の政党交付金を受け取れることになった。代表は引き続き小沢一郎氏が務める。

 

 生活の党は、14日の衆院選での当選者が2人にとどまった。衆参あわせての国会議員が計4人になり、政党要件を失った。政党交付金は1月1日を基準日として算出されるため、年内に国会議員を再び5人にすることを目指して、無所属議員の勧誘を続けていた。山本氏は昨年参院選で初当選して以来、無所属で活動していた。

 

●「山本太郎議員、生活の党に入党…政党要件復活」

 

読売新聞 1226()2117分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141226-00050100-yom-pol

 

 無所属の山本太郎参院議員が生活の党に入党した。

 

 これを踏まえ、同党は26日、政治資金規正法に基づき、「国会議員5人以上」の政党要件を満たしたとの届け出を総務相に提出するとともに、党の名称を「生活の党と山本太郎となかまたち」に変更した。党代表は小沢一郎衆院議員が引き続き務める。

 

 生活の党は、先の衆院選で惨敗した結果、所属する国会議員が4人(衆院2人、参院2人)となり、政党要件を失っていた。要件を満たしたことで政党交付金を受け取ることができるようになる。

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

(終わり)








 

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