古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

 古村治彦です。

 

 先週、アメリカのドナルド・トランプ大統領はジェイムズ・コミーFBI長官を解任しました。その翌日、ホワイトハウスでロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣、セルゲイ・キシリアック駐米ロシア大使と会談を持ちました。この時に、イスラエルから提供された機密情報をロシア側に伝えたということで問題になっています。

 

 トランプとロシア外相らが会談した日、報道陣の前に姿を現したのはヘンリー・キッシンジャー元国務長官です。ホワイトハウスの記者団は、トランプとラヴロフ外相、キシリアック大使が一緒にいるところを取材することは許可されませんでした。そして、事前に通告されていなかったキッシンジャーとトランプが隣り合って座っている場所に招き入れられました。そして、この場でトランプが初めて肉声で、コミー長官解任について語りました。

 

 私はこのお膳立てがとても重要だと考えます。コミーFBI長官は、2月に辞任したマイケル・フリン前大統領国家安全保障問題担当補佐官とロシアとの関係について捜査していました。これは、トランプ選対とロシアとの間にはどれほどの関係があったのか、更には昨年の大統領選挙でロシアが影響を与えて、自分たちに都合が悪いヒラリー・クリントンの当選阻止を行ったのかどうかというところまで行きつく話でした。トランプが捜査に手心を加えるように求めたとするコミーのメモ書きがあるということで、これが大きな問題になると見られています。

 

 コミー解任とロシア外相らとの会談は直接は関係はないでしょうが、結び付けられたら、大きなインパクトになるということはトランプと側近たちも分かっていたでしょうが、敢えてコミー解任を断行したのは、ロシアとの関係を重視する、それは、外交で懸案のシリアと北朝鮮への対処で協力するということを鮮明に打ち出すという意味があったものと思われます。また、キッシンジャーがトランプと一緒にマスコミの前に姿を現したのは、意味があります。それは、トランプがキッシンジャーのリアリズム外交路線を堅持するということを表明することになったからです。

 

トランプと習近平・中国国家主席との首脳会談では、ヘンリー・キッシンジャーの後ろ盾を受けているジャレッド・クシュナーが準備をしていたことが明らかになっています。しかし、クシュナーとロシアとの関係は不明ですし、トランプの親族がロシア側と接触するのは難しいということで、キッシンジャーが直接おみこしをあげて出てきたということが考えられます。

 

 トランプは、ロシアをダシにしてトランプ攻撃をしている民主党やネオコン派に対して、自分は屈しないということを改めて鮮明に打ち出したということが言えると思います。

 

 イスラエルが入手した機密情報をロシア側に漏らしたということが問題視されていますが、これも小さな問題をさも重要な問題であるかのように報道して、トランプ攻撃をしようと主流派メディアの動きでしかありません。機密情報をロシア側に漏らした、と伝えたのは、ワシントン・ポスト紙、後追いで、この機密情報がイスラエルから伝えられたものだった、と報じたのはニューヨーク・タイムズ紙です。両紙ともヒラリー・クリントン支持を鮮明にしていた新聞ですから、トランプ攻撃のためにはどんな手段でも使うということになっています。

 

 両紙はトランプ憎しで、針小棒大な報じ方をしていますが、それが誰を利するかというと、ロシアや中国と衝突することをいとわない、人道的介入主義派(民主党)、ネオコン(共和党)であるということになります。トランプを倒して次に何が来るか、ということを考えない極めて浅はかな行動ということになります。

 

(貼りつけはじめ)

 

キッシンジャーを隣において、トランプはコミー解任について初めて肉声で語る(WATCH: With Kissinger at his side, Trump delivers first in-person response to Comey firing

 

ジョシュア・バラジャス筆

2017年5月10日

PBS

http://www.pbs.org/newshour/rundown/watch-kissinger-side-trump-delivers-first-person-response-comey-firing/

 

ドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスでロシア外相と会談を持ったその日、記者団は、トランプが大統領執務室でヘンリー・キッシンジャーと一緒にいる写真を撮影した。この日の前日、トランプはジェイムズ・コミーFBI長官を解任した。

 

記者団によると、記者たちは、ロシア外相セルゲイ・ラヴコフとトランプが一緒にいる写真が撮れるものと思っていたが、実際には、記者団はリチャード・ニクソン大統領の下で国務長官を務めたヘンリー・キッシンジャーとトランプが一緒にいる部屋に招き入れられた。キッシンジャーがいることを記者団は事前に知らされていなかった。

 

トランプは、キッシンジャーと会談を持ち、「ロシアやそのほか様々な問題」について議論したと述べた。

 

記者団からコミー解任の理由を問われ、トランプは次のように語った。「彼はきちんとした仕事をしなかった。ただそれだけのことだ。彼はきちんとした仕事をしなかった」。これが、コミー解任の決断について、トランプが初めて肉声で語った言葉であった。トランプは火曜日の夜から水曜日の朝にかけて、コミー解任について自分の考えをツイートしていた。

 

トランプ大統領は、今日ロシアの外相たちと会談を持つのにあたり、コミーの解任は何か影響するかどうかと質問された。

 

大統領は、「一切何もない」と答えた。

 

トランプは、キッシンジャーについて、「長年にわたる友人だ」としている。2016年の大統領選挙の勝利の直後、トランプはニューヨークでキッシンジャーと会談を持ち、「世界中の事件や問題」について議論した。

 

記者団がトランプとラヴコフが会談をしている様子を見ることは許可されなかった。2人の会談の様子の写真はロシア政府が提供した。写真には、トランプがラヴコフと駐米ロシア大使セルゲイ・キシリアックが会談を持つ様子が写っていた。

 

ホワイトハウスは記者団から会談の様子の取材が出来ないことについての懸念を伝えられたが、これに対して、ホワイトハウスの職員は「ホワイトハウスの公式カメラマン、ロシア側の公式カメラマンがその場にいた。それで良い」と述べた。

 

トランプがコミーを解任した翌日、理由がはっきりしないFBI長官解任の理由について、ジャーナリストと政治家たちが様々な発信をして、解任の詳細を提供している。

 

ホワイトハウスのシーン・スパイサー報道官は、コミー解任についての質問を避けるために、事実を隠ぺいしたという報道もなされた。ロシア外相セルゲイ・ラヴコフはコミー解任について質問され、「彼が解任されたですって?・・・冗談でしょう」と答えた。

 

CBSの特派員が、ロシアのソチでホッケーをしているウラジミール・プーティン大統領が直接取材をし、コミー解任についての感想を求め、米ロ関係に影響があるかどうかと質問した。

 

プーティンは通訳を通じて次のように答えた。「影響はないだろう。あなたの質問は私にとって大変可笑しいものに感じる。このようなことを言って申し訳ないが、怒らないでほしい。私たちには何も関係ない」。

 

プーティンは「トランプ大統領は能力を発揮し、法律と憲法に従って行動している」と述べた。プーティン大統領は「今は、ホッケーファンとホッケーをやるだけだよ」と述べた。

 

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ロシアの情報機関がトランプの機密情報漏えい報道に「激怒」(Israeli intelligence ‘boiling mad’ over Trump disclosure: report

 

マーク・ヘンシュ筆

2017年5月16日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/administration/333670-israeli-intelligence-boiling-mad-at-trump-report

 

トランプ大統領がイスラエルから提供された機密情報をロシアと共有したという報道を受けて、イスラエルの情報・諜報関係者たちは、「激怒し、アメリカ側からの回答を求めている」と報道されている。

 

火曜日、バズフィード誌の取材に対して、イスラエルの情報機関関係者2名は、イスラエルが、イスラム国が飛行機に爆発物を仕掛けたコンピュータを持ち込もうと計画しているという機密情報をアメリカと共有していたことを認めた。

 

イスラエル情報機関の関係者はバズフィードに対して次のように語った。「情報共有の分野で独特なシステムを我が国はアメリカと構築している。我が国は他の国とはそのような関係を持っていない」。

 

「私たちに通報しないで、機密情報を他国と共有するということはどういうことか?これは私たちにとって最悪の恐怖と言うことになる」とこの人物は語った。

 

ニューヨーク・タイムズ紙は月曜日、トランプがロシア外相らに話した高度の機密情報はイスラエルからもたらされたもので、このことは、アメリカの情報機関に勤務する現役職員、並びに元職員が認めている、と報じた。

 

ニューヨーク・タイムズ紙は、ホワイトハウスでのロシア外相とロシア大使との会談中に共有した情報は、イスラム国が関与したテロ攻撃に関するものだと報じた。

 

イスラエルの情報機関とホワイトハウスは、機密情報がイスラエル発であったかどうかについて、肯定、否定両方とも拒絶した。

 

もう1人のイスラエル情報機関関係者は、トランプが機密情報をロシアと共有したことについて、バズフィード誌の取材に対して、「私たちは激怒しており、アメリカ側から誠意ある回答を求めている」と語った。

 

火曜日、米大統領国家安全保障問題担当補佐官H・R・マクマスターは「大統領は、ロシアの外相らとの会談中に、機密情報の情報源と収集方法を傷つけるようなことはしていない」と述べた。

 

マクマスター補佐官はホワイトハウスで記者団に対して、「大統領は情報がどこからもたらされたものか、知らなかった」と述べた。

 

月曜日、ワシントン・ポスト紙は、トランプが先週、ホワイトハウスで会談したロシア外相セルゲイ・ラヴコフと中米ロシア大使セルゲイ・キシリアックに対して機密情報を漏らしたと報じた。

 

トランプの「機密情報」漏えいは、イスラム国内部にアクセスできる情報源との関係を傷つけるリスクが存在する。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22


 古村治彦です。

 

 今回は、安倍首相による憲法変更に向けた動きに関する記事をご紹介します。世論調査では、憲法9条を変更すべきという考えの人とすべきではないという考えの人の割合が拮抗しつつ、わずかに変更すべきという人の割合が多いが、安倍晋三首相の下での変更に反対の人が半数を少し超える割合でいるということをまず紹介しています。

 

 憲法9条の変更は、大袈裟ではなく、「国論を二分する」大きな問題です。安倍首相は、憲法九条の第一項と第二項に変更を加えることなく、第三項に自衛隊の存在を明記するという方向での変更を考えていることを明らかにしました。しかし、これはかなりアクロバティックな、困難な作業になると思われます。もし第三項を加えるのなら、第一項、第二項に何らかの変更を加えねば成立させることはかなり難しいと思います。それでも日本のその世代最高の頭脳と努力体質を持つ官僚たちが集まって、知恵を絞って理屈を考え出すことでしょう。

 

安倍首相は、自衛隊が違憲の存在ではない、ということを明記する、違憲の存在であるという考えが出ないようにする、という主張を行っています。はっきり言って、実態は、国民の大部分は自衛隊を違憲ではないと考えているでしょう。しかし、自衛隊の専守防衛、自衛権のための存在であるとまでは認めても、自衛隊が他国で援助目的以外の活動を行うことには反対が多いでしょう。

 

 安倍首相は2020年には変更した憲法を施行したいと述べました。そのためには残された時間は大変短いものです。この期間に、国会での熟議、国民一人ひとりの考えの醸成、国民投票を行わねばなりません。そのためには、月並みな言い方ですが、私たちが自分の問題として、この時代に国民投票に参加できる年齢になっていたことの巡り合わせを噛み締めながら、よく考えてみることが必要となります。

 

 私は、憲法の変更は必要ではないと考えますし、現状以上に自衛隊がその役割拡大することも必要ではないと考えます。

 

(貼りつけはじめ)

 

日本は平和憲法の変更に向かっているのか?(Is Japan Moving to Revise Its Pacifist Constitution?

 

エミリー・タムキン筆

2017年5月1日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/05/01/is-japan-moving-to-revise-its-pacifist-constitution/

 

日本の平和主義を打ち出した憲法は今週水曜日に70周年を迎えた。記念日を前に、日本国民が憲法の変更を望んでいるのかどうかを知るために郵送のアンケートが実施された。そして、日本国民の約半分がそれを望んでいるという結果が出た。

 

日本国民の半数近くが憲法変更を望んでいる。憲法9条は戦争放棄を規定している。調査対象の約49%が憲法9条を変更しなくてはならないと考えている一方で、47%は変更すべきではないと答えた。しかし、過半数は今すぐの変更を望んでいない。51%の人々は安倍晋三首相の下での憲法変更を望んでいない。安倍首相は月曜日、憲法の歴史的な変更を人々に訴えた。

 

 しかし、アンケートに答えた人々は全員、ほんの数年前とは軍事力との関係が大きく変化した国に既に暮らしている。憲法変更を行うことなしに、安倍晋三首相は、第二次世界大戦以降、日本の軍事力を縛ってきた制限を慎重に緩め、世界の安全保障に対してより大きな役割を果たそうとしてきた。

 

安倍首相は既に、憲法9条を破らない形で集団的自衛権の行使ができる諸法律を可決させた。そして武器輸出禁止を解除した。日本は、東南アジア諸国連合との更なる安全保障関係の強化を主導している。東南アジア諸国連合は中国についての懸念を募らせている。月曜日、日本政府は、日本の領海内を航行するアメリカの輸送艦一隻に同行させるために自衛隊が保有する最大級の戦艦一隻を派遣した。

 

アメリカン・エンタープライズ研究所のマイケル・オースリンは、「安倍首相は既に、日本を軍事と防衛を重視する“普通の国”にするという希望を叶えるために目的を達成した」と述べた。

 

カーネギー財団のジム・ショフは、しかし、安倍首相は、日本の安全保障関連のいくつかの法律の変更を憲法に成文化するために十分な支持を得るために努力を続けねばならない、と述べた。そのためには、変更された健保9条の内容がどのようなものとなるか、拘束を解かれた日本の軍隊がどのような形になるかということを人々が理解しなければならない。ショフは、これが「階段における次の大きなステップ」だと語る。

 

憲法の変更は議論の内容次第であるし、多くの国民の支持を必要とするのが現状だ。そして、日本を取り囲む変化し続ける環境を反映したものとなる。日本は一貫性のない北朝鮮、方向性を予測しがたい韓国、拡大を続ける中国に囲まれている。中国は南シナ海、そして日本により近い東シナ海で拡大を続けている。こうした状況に対処するために、日本の指導者たちはここ数年、アメリカとの関係を再検討しようとしている。彼らは、アメリカ政府への過度の依存は急激な変化についていけなくなる可能性があると懸念を持っている。

 

オースリンは、日本国民は現在も平和主義的なのだと語る。防衛力の向上は、世界へ、もしくはアジアへの介入の意欲を持っているということを意味するものではない。

 

このことを忘れて、日本の拘束を解かれた軍事力を介入主義的な政策に使おうとする指導者は、その地位を追われるという形で、人々から厳しい教えを受けることになるだろう。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22


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 古村治彦です。

 

 FBIがバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)の妻が大学の学長を務めていた時期の詐欺行為について捜査をしていることが明らかになりました。サンダース議員は昨年の大統領選挙の民主党予備選でヒラリー・クリントンに対抗し、多くの支持を集めました。

 

 サンダース議員の妻ジェインが大学の学長だった時に、借入金をするための書類で虚偽記載を行っていた疑いがあるということで、FBIが捜査を行っているという記事が出ました。

 

 ジェイン・サンダースは、2004年から2011年にかけて、ヴァーモント州のバーリントン・カレッジ(1972年創設)という小さな大学の学長を務めました。この大学があったバーリントン市は、1980年代にバーニー・サンダースが市長を務めた町です。

 

 ジェインは学長時代にキャンパス拡張のために資金を借り入れようとした際に、申請書類に、的外れで事実ではない寄付金収入見込みを記載し、借り入れに成功しましたが、キャンパス拡張のために借金をした上に、寄付金も集まらず、バーリントン・カレッジは債務超過に陥りました。そして、2016年に閉校してしまいました。

 

 日本でも少子化のために大学、特に地方の私立大学では定員割れを起こし、経営が成り立たず、地方自治体が経営を引き受け、「公立化」するという流れになっています。公立化することで、国からの補助金も増額となり、学費が安くなり、国公立となるために受験生が増加するという良い流れになりますが、大学を潰したくない、大学を誘致した責任を追及されたくない、ということで公立化しますが、最終的には税金で延命させるということでしかありません。

 

 話がそれましたが、ジェイン・サンダースの虚偽記載が追及されているようです。これは、バーニー・サンダースとは直接関係ない話ですが、ジェインが逮捕されるようなことになれば、バーニー・サンダースに、少なからず影響が出ると思われます。しかし、大きな話にはならないだろうと思われますが、大学経営の大変さということに私自身が関心を持っているので、この話を取り上げました。

 

(貼り付けはじめ)

 

FBIがジェイン・サンダースの銀行に対する詐欺行為容疑を捜査中(FBI investigating Jane Sanders for alleged bank fraud: report

 

オリヴィア・ブリーヴァース筆

2017年5月7日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/senate/332313-fbi-investigating-jane-sanders-for-alleged-bank-fraud-report?rnd=1494197255

 

連邦捜査局(FBI)は現在、アメリカ連邦上院議員バーニー・サンダース(ヴァーモント州選出、無所属)の配偶者ジェイン・サンダースが、バーリントン・カレッジの学長を務めている時に借入金の書類に虚偽の内容を記載したという容疑で捜査を行っている、とフライデー。デイリー・コーラー・ニュース・ファウンデーションが報じた。

 

リベラル・アーツ教育を行っていた小規模大学であったバーリントン・カレッジは、破産し、学位発行認定基準に達しないことになり、2016年5月に閉校した。

 

サンダースが学長であった2004年から2011年の間に、バーリントン・カレッジは財政的に苦境に陥り始めた。2010年にバーリントン・カレッジが新しい校地を購入した際に1000万ドル(約11億円)の債務超過に陥った。

 

ジェイン・サンダースには、学長時代にバーリントン・カレッジのグラウンド拡張のための資金調達の借入金申請書類に虚偽の情報を記載したという容疑がかけられている。

 

デイリー・コーラーは、借入金を申請する際に寄付金を受けることができると銀行側に述べていた寄付者たちに対して、FBIと米連邦預金保険機構(FDIC)が接触を図っている。

 

サンダースは2011年に学長を辞任した。その理由は明らかにされていない。

 

2010年の借入金申請書類によると、サンダースは新たな土地取得のために260万ドルの寄付を集めることができると書いていた。しかし、彼女が最終的に集めることができたのは、4分の1にあたる金額だけで、それ以降の4年間ではたったの676ドルであった。そのために、バーリントン・カレッジは2016年5月に破産してしまった、とデイリー・コーラーは報じている。

 

デイリー・コーラーは、サンダースが借入金申請書類に記載した寄付者の数と実際の数は食い違っていると報じている。

 

2010年の借入金申請書類では、コーリー・ボヴ・マイエッタが5年で1万ドルを寄付する予定だと書かれていた。しかし、マイエッタは自分が死亡したら遺産をバーリントン・カレッジに寄付はするとは申し出ていたが、その金額は特に決めていなかった、とデイリー・コーラーの取材に答えている。

 

マイエッタの税理士であるリチャード・モスはデイリー・コーラーの取材に対して、FBIが連絡をしてきて、マイエッタと一緒に質問を受けて欲しいと依頼されたと述べた。

 

モスはデイリー・コーラーに対して次のように語った。「納税期間である3月か4月のことでした。コーニー・マイエッタさんの現在の住所とバーリントン・カレッジについてお話を伺いたいのだがどこか適当な場所はないですかという問い合わせがありました」。

 

アメリカ連邦上院議員バーニー・サンダースはデイリー・コーラーからのコメントを求められたが答えていない。

 

サンダース議員の報道担当ジェフ・ウィ―ヴァーは、デイリー・コーラーに対して専修出した声明の中で、FBIはジェイン・サンダースに接触していないと述べた。

 

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(終わり)





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ダニエル・シュルマン
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2016-01-22

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