古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。




 古村治彦です。

 2013年12月10日、南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領の追悼式が行われ、世界各国から現職の指導者たちが参加しました。アメリカからはオバマ大統領をはじめ3人の元大統領、日本からは、皇太子殿下、福田康夫元首相が出席しました。アフリカでは現在、欧米と中国による経済面での勢力争いが行われており、また南アフリカの鉱物資源を巡っても綱引きが行われており、各国の現職指導者が続々と訪問する中、日本の安倍晋三首相は、国会審議における当て振りでお疲れになったようで、南アフリカまでおいでになることはありませんでした。そんなことをしても日本の国益に資することはないとお考えになったのでしょう。

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 この追悼式の最中、オバマ大統領、イギリスのデイヴィッド・キャメロン首相、そして、デンマークのヘレ・トーニング=シュミット首相がスマートフォンで自分たちを自分撮り(英語ではselfieと言います)する姿が見られ、世界中で話題になっています。三人は笑顔でスマートフォンに向かい、写真を撮っていました。オバマ大統領の隣にはミシェル・オバマ大統領夫人(ファーストレディ)が座っていましたが、憮然とした表情をしているのとは好対照でした。以下の新聞記事に詳しい状況が描写されていますのでお読みください。



(新聞記事転載貼り付けはじめ)



●「オバマ氏ら3首脳、マンデラ氏追悼式で「自分撮り」 不適切との声も」



2013年12月11日 MSN産経ニュース

http://topics.jp.msn.com/world/general/article.aspx?articleid=2555050



AFP=時事】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は10日、南アフリカのソウェト(Soweto)で執り行われたネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領の追悼式に出席し、多数の参列者の心を揺り動かす弔辞を述べたが、同日ソーシャルネットワークをにぎわせたのは、オバマ氏がデンマーク、英国の首相と笑顔で撮った「セルフィー(自分撮り写真)」だった――。



 オバマ氏と共にこのセルフィーに収まったのは、デンマークのヘレ・トーニングシュミット(Helle Thorning-Schmidt)、英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)の両首相。3首脳は追悼式の会場となった2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の決勝戦が開催されたスタジアムで並んで腰を下ろし、シュミット首相が中央で自分のスマートフォンを掲げ、オバマ氏がそれを横から支えるようなしぐさで3人そろってにっこりと笑顔を見せている。



 これとは対照的に、オバマ氏の左横に座るミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人は打ち解けた様子の3首脳には加わらず、5日に95歳で死去した南アフリカの反アパルトヘイトの英雄であるマンデラ元大統領に対し世界の指導者らが追悼の言葉を捧げる演壇の方をじっと見つめていた。



 3首脳がセルフィーを撮る写真を大手国際メディアが紹介すると、すぐさまソーシャルメディア上に広がり、多くの利用者からはこの楽しそうな様子は追悼式の場には不適切ではないかと疑問視する声が上がった。これについて3か国の政府からはコメントは出されていない。



 このセルフィー撮影の瞬間を捉えたAFPのロベルト・シュミット(Roberto Schmidt)カメラマンは、普段非常に管理された環境下でしか目にすることのない政治家の人間らしい姿を見ることは興味深かったとしながらも、この写真が世界にインパクトを与えたために類まれな偉人の功績をたたえる式典の印象がかすんでしまうことを危惧した。



AFP取材班は、父と慕う人物を失った南アフリカ国民の様子を報じようと尽力した。国民の心からの感情を伝えようと約500枚の写真を配信したが、取るに足らないと思われた写真が他のあらゆる写真よりも目立ってしまった」として、「これは、われわれが時に社会全体として、日々の何でもない出来事の方に目を奪われてしまうという残念な事実の反映という気がする」と同カメラマンは語った。



【翻訳編集】AFPBB News



(新聞記事転載貼り付け終わり)



私は、この写真を見て、記事を読んでいくつかのことを考えました。まず、私は、ミシェル・オバマという人物は、夫のバラク・オバマよりも数段立派な人間であるということが分かりました。そして、彼女は黒人女性として、アメリカ社会の偏見と差別に真摯に向き合ってきたのだろうと思いました。



バラク・オバマ大統領はケニアからの留学生である父と、後に人類学者となった白人女性の母の間に生まれました。そして、アメリカ国内では比較的差別が少ないハワイや、外国のインドネシアで育ち、大学も2年生まではカリフォルニア州にあるオキシデンタルカレッジというお坊ちゃん学校でした。バラク・オバマ大統領は、コロンビア大学卒業後、シカゴのサウスサイドで黒人の地位向上のために働いていたということですが、この経歴に嘘はないにしても、その動機は不純なものだったのではないかと疑いたくなります。ハーヴァード大学ロースクールに進学するための手段として考えていたのではとさえ思ってしまいます。



 ミシェル・オバマは、シカゴのサウスサイドに生まれ、父親はシカゴ市の水道局の幹部という家に育ちました。プリンストン大学、ハーヴァード大学ロースクールを卒業し、弁護士となり、バラク・オバマとは彼が法律事務所にインターンとして来たときに、指導教官(メンター)として出会っています。これだけ書くと素っ気ないものですが、シカゴのサウスサイド(貧困と犯罪が占める地域です)に育ちながら、そこからアイヴィーリーグに進学する、しかも女性がということになると、大変なことなのです。そして、ハーヴァード大学のロースクールに進学するとなると、プリンストン大学は、ほぼ「全優」の成績で卒業しなくてはいけません。



 ミシェル・オバマは、自分の夫が、黒人解放の父とも言うべき人物の追悼式で、白人たちと楽しそうに写真を撮っている時、背筋を伸ばし、憮然とした態度で前を向いていました。この態度こそが真剣に黒人差別と向き合ってきた、立派なそして誇り高いアメリカの黒人の態度です。苦労を重ねて、自分の力で這い上がってきた人の姿です。ミシェルはそしてこう思ったでしょう。「なんでこんなバカと結婚してしまったんだろう」と。



 このミシェルの嘆きはおそらくヒラリー・クリントンにも共通するものでしょう。ヒラリーに関するジョークで秀逸なものはやはり、「ある日、クリントン大統領夫妻が車に乗っていた。あるガソリンスタンドを見ると、そこには昔ヒラリーが交際していた男性が働いていた。ビルが、“君がもしあの男と結婚していたら今頃はガソリンスタンドの店員の妻になっていただろうね”と言うと、ヒラリーは“あら、もし私があの人と結婚していたら、今頃、あの人が合衆国大統領になっているわ”と言った」というものです。バラク・オバマが大統領になったのもやはりミシェルの力が大きかったのだろうと思います。



 バラク・オバマ大統領は頭の中で自分のことを「白人」だと思っているのではないかと思います。彼の出自を見ても明らかなように、彼は黒人と白人のハーフであり、差別もそこまで受けなかったであろうし、家も裕福でありました。そこまで社会の矛盾や厳しい差別に直面しなかった人物でありましょう。そして、そうした環境下で育ったために、黒人としてのアイデンティティを育むこともなかったでしょう。そして、高等教育だけは受けているので、頭の中身は白人になったのだと思います。黒人解放の指導者の追悼式で、白人とあのような態度を取ることは、黒人のアイデンティティがあればとてもできないことです。人種のことを今とやかく言うのは時代遅れで、時代錯誤であると思われる方もいると思いますが、そのような意識が持てるところまで時代を進めた偉大な人物の追悼式で、あのような態度を取ることはできないはずです。



 今回の自分撮りで分かったのは、オバマもやはり頭の軽い人物であり、周囲のおぜん立てがなければダメな人物であり、その点ではジョージ・W・ブッシュ前大統領と変わらないと思います。しかし、問題は彼らだけでなく、世界中で(日本も例外ではなく)、人々によって選ばれる指導者たちの質の劣化が進んでいるのではないかということです。彼らは見た目が良く、経歴の立派で、演説も上手です。オバマ大統領のマンデラ氏に対する追悼演説は大きな感動を呼びました。しかし、ただそれだけの人物で、矜持も哲学も持ち合わせていない、操り人形に適した人々であるのだと思います。そして、周囲のおぜん立てでうまくやっているように見せているだけのことなのだと思います。この周囲には経済界、財界、そして官界が含まれます。



 そして、最後にオバマ大統領の自分撮りは、アメリカの劣化と終わりの始まりを端的に示していると考えます。追悼式であのような態度を取るというのは政治指導者や人種と言う以前に、人間としてやってはいけないことです。しかし、そのような判断ができないほどに劣化した人物が大統領になる、というのはアメリカの劣化を示していると私は考えます。そして、そのような人間の道に反したことが行われるのは既にその国が衰退の道に踏み込んだためであろうと私は考えています。



(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




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 本日(2013年12月8日)、みんなの党の江田憲司前幹事長(衆院神奈川8区選出)がみんなの党を離党して、新党を結成する意向を明らかにしました。みんなの党内部の路線対立、渡辺喜美代表と江田氏との間の確執は修復不可能な状態で、いつ分裂するかという状態でした。ですから、今回の分裂は既に織り込み済みといった雰囲気があります。


 江田憲司代議士、日本維新の会の松野頼久代議士、民主党の細野豪志代議士を中心とした「既得権益を打破する会」という政党横断的な勉強会が1週間ほど前に結成されています。2013年12月2日付江田けんじウェブサイト「「既得権益を打破する会」設立へ・・・規制改革と地域主権で共生社会を実現する!」(http://www.eda-k.net/column/week/2013/12/20131202a.html)にアップされた文章よると、呼びかけ人は、「【民主】細野豪志・松本剛明・笠浩史・階猛(今後増える可能性あり)、【維新】松野頼久・石関貴史・馬場伸幸・小熊慎司・遠藤敬・東国原英夫、【みんな】江田憲司・柴田巧・青柳陽一郎・井坂信彦・井出庸生・小池政就・畠中光成・林宙紀、【無所属】柿沢未途」といった人々です。新党のコアメンバーはこのうち、特定秘密保護法案に反対、もしくは棄権した人々になると思われます。


 民主党現職からすぐに離党者が出るとは思えませんが、前職で離党した人々からは参加者が出るものと思われます。既に離党している山口壮代議士も新党に参加する可能性があると私は考えています。


 新党参加者や新党に近い人々の顔ぶれは、アメリカのネオコン派とはつながらない、別の流れにつながる人々であることは予想されます。新党の代表になる江田氏は、通産官僚時代にハーヴァード大学ウェザーヘッド国際問題研究所にフェローとして在籍しました。その時のルームメイトがマイケル・フロマン米通商代表部(USTR)代表です。フロマンはUSTR代表になる前はバラク・オバマ大統領の副補佐官を務めていました。彼はオバマ政権では米韓FTAやTPPといった経済、通商問題を担当しています。フロマンはハーヴァード大学ロースクール(法科大学院)出身ですが、オバマ大統領とはその時の同級生です。ですから、江田氏の動きは、フロマンの意向もあるのではないかと私は考えています。


 オバマ大統領が安倍晋三首相を嫌っているという話はだいぶ広まってきました。ネオコン派に連なる安倍首相に関しては、コントロールが効かなくなるのではないかという懸念をオバマ大統領やアメリカ側は持っているのではないかと思われます。2012年の総選挙、そして2013年の参議院議員選挙で、アメリカ側は、独立志向の民主党を懲らしめたという構図になるのですが、薬が効きすぎて、自民党独裁を許すようになり、ブレーキを掛ける存在がなくなってしまいました。


 そこで、アメリカ側としては、自民党とは別の勢力を日本の成果に作る必要に迫られました。それは自民党よりもナショナリスティックではなく、同時に少しリベラルで都市住民に受け入れられるような勢力になると言えるでしょう。キャロライン・ケネディ米駐日大使の最近の動きを見ていても、自民党や自民党を支持する勢力ではない、アメリカとつながりがある新興勢力をアメリカ側は支持しているように見えます。


 自民党に対抗する勢力もまたアメリカとつながっていなければならないというのは属国の悲哀そのものです。


(新聞記事転載貼り付けはじめ)


●「江田氏「国民本位の政党つくる」=9日にみんな離党」


時事通信 2013年12月8日

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201312/2013120800060&rel=y&g=pol


 みんなの党の江田憲司前幹事長(衆院神奈川8区)は8日、東京都内で講演し、「みんなの党はもう限界だ。一強多弱といわれる政治状況を打破し、国民本位のまっとうな政党をつくっていこう」と述べ、離党して新党を結成する意向を表明した。この後、記者団に離党届提出は9日になると説明した。一方、渡辺喜美代表は「新党準備は反党行為だ。党を出ていってもらう」と都内で記者団に語り、慰留しない考えを示した。


 江田氏は2014年から政党交付金を受給するため、年内の新党結成を目指す。これに関し、特定秘密保護法の採決で反対したみんなの井出庸生衆院議員(比例代表北陸信越ブロック)は8日、地元の会合で離党の意向を表明。井坂信彦衆院議員(同近畿ブロック)らも江田氏に同調する。また、先に離党した柿沢未途衆院議員も新党に参加する見通し。みんな内では渡辺氏の党運営に批判的な議員も多く、「離党者が10人を超えるのは確実」(党関係者)との見方が出ている。


 江田氏は講演で「小さく分かれていがみあっている野党が、政治理念と基本政策を軸に、自民党に対抗し得る勢力を結集しなければ、日本の民主主義は死んでしまう。捨て石となって再編をやる」と述べ、野党再編に強い意欲を示した。


 渡辺氏は記者団に、江田氏の離党届を受理するかどうかについて「いろんなケースがあり得る」と述べ、除名を含め厳しい処分を検討する考えを示した。また、比例代表選出議員が離党する場合には「議員辞職を勧告する」と語った。 


 これに先立つ都内での会合で、渡辺氏は「カネ(政党交付金)目当て、選挙区事情でできた新党が必ず失敗するのは歴史が証明している」と、江田氏らを強く批判した。(2013/12/08-18:25


●「路線対立、限界超える=渡辺代表、江田前幹事長ついに決別-みんな」


時事通信 2013年12月8日

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013120700420


 みんなの党の江田憲司前幹事長がついに離党を決意した。渡辺喜美代表とともに党の二枚看板として中心的役割を果たしてきたが、特定秘密保護法への対応を機に安倍政権に接近する渡辺氏と、野党勢力の結集を目指し、同法採決で造反した江田氏の路線対立は限界を超え、もはや同じ党にとどまることは不可能となった。


 渡辺、江田両氏は2009年の結党以来、党運営の主導権争いを繰り返してきた。12年衆院選、13年参院選を経て、自民・公明の巨大与党との向き合い方が課題となると、渡辺氏は「切り貼り新党は失敗する」として、みんなの存続を前提にした「政党ブロック」連合を提唱。野党再編に積極姿勢を示す江田氏を8月に幹事長から更迭した。11月に安倍晋三首相と会食した後は、秘密保護法の修正合意を主導し、集団的自衛権の行使容認も打ち出すなど、与党志向を鮮明にした。


 これに対し、江田氏は「自民党に対抗できる受け皿が必要」との判断から、新党結成も視野に、民主党の細野豪志前幹事長、日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長らと10日に勉強会を始動させる。秘密保護法の衆院採決では党の賛成方針に反して退席。「脱官僚を標ぼうする党が官僚支配を助長する法案に賛成して良かったのか」などと、公然と渡辺氏批判を繰り返している。


 江田氏に近い議員らの間では「渡辺氏の『政権すり寄り』の姿勢は党の原点と懸け離れている」と不満が渦巻く。江田氏周辺は同調者が「十数人規模に上る」と強気で、14年から政党交付金を受給するため、政党要件の国会議員5人以上をクリアして年内に新党結成にこぎ着けたい考え。これに対し、渡辺氏サイドは離党者を最小限にとどめるため、9日にかけ懸命に切り崩しを進めるとみられる。(2013/12/08-02:32


●「「野党再編」乱れる思惑 既得権益打破する会設立も分裂含み」


産経新聞 2013年11月30日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131130-00000106-san-pol


 民主党の細野豪志前幹事長、日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長、みんなの党の江田憲司前幹事長は29日、国会内で会合を開き、規制改革や地域主権に関する勉強会を12月10日に設立する方針を決めた。新党結成を含む野党再編の布石にする狙いがあるが、みんなは渡辺喜美代表が安倍晋三政権との連携強化を模索しており、分裂含みだ。再編をめぐる民主や維新との歯車がかみ合うのは難しそうだ。


  会合には3党と無所属の計16人が出席。勉強会は「既得権益を打破する会」という名称とし、細野、松野、江田3氏が共同代表に就任する。再編に向け、注目されるのがみんなの行方だ。会合で江田氏は「わが党の事情で遅くなった。私の不徳の致すところだ」と陳謝した。その「事情」とは渡辺、江田両氏の対立にほかならない。


  安倍政権との連携を模索する渡辺氏は29日の記者会見で、江田氏について「新党準備会合だとすれば反党行為だ。首謀者がポイントだ。遠心力は排除する」と語った。特定秘密保護法案の衆院採決で造反したことへの処分は、「除名」になる可能性も出てきた。


  これに対し、江田氏は会見で「勉強会が野党再編を目的にしているということはない」と強調。「公党の代表が遠心力とか排除とか言っちゃだめだ」と渡辺氏を批判した。江田氏に近い議員からは「処分を待たず離党して新党をつくるべきだ」との声が上がる。


  だが、仮に江田氏らが新党を結成したところで、他党も流動化しなければ再編は難しい。細野氏は来年4月に細野派を結成する意向で、海江田万里代表が辞任した場合に行われる次期代表選を見据えた行動との見方が強い。民主党が再編にどう向き合うかは、この代表選次第といえる。


  維新には、今回のように民主、みんなとの再編を模索する動きと、憲法改正を軸に自民党を巻き込む形での再編を狙う動きがある。だが、その方向性を詰めようとする雰囲気はない。


  勉強会発足は再編の「始まりの始まり」でしかなく、その行方も不透明だ。(村上智博、沢田大典)


(新聞記事転載貼り付け終わり)


(終わり)




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 古村治彦です。

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 古村治彦です。



 昨日(2013年12月6日)、特定秘密保護法案が参議院で可決され、成立しました。この法案については、様々な主張や議論がなされてきましたが、国会での審議が拙速で、「とりあえず、今国会で可決させる」という安倍晋三首相の意思のみで突っ走ってきた感があります。担当の森雅子大臣もさぞやお疲れになったことと思います。



 この特定秘密保護法案についての問題点は、特定秘密を決めるのも、解除するのも、官僚たちの手に委ねられているという点です。安倍首相は、「今まではあまり変わらない」「首相は国会議員であり、行政府の長だ。その責任で、秘密指定を解除すべきものは当然解除の判断をしていくことができる」といった発言をしています。しかし、特定秘密全てを総理大臣が見て判断できるとは思えないし、これまでもあったように、官僚による隠ぺい、政治家への通知を行わないといったサボタージュの危険性は十分にあります。


キャプチャ特定秘密保護法


 石破茂自民党幹事長は、国会に常設の委員会を設けて監視させるという提案を行っていますが、これはそもそも法案を出すときに既に備えておかねばならない条件であったはずです。それを法案が成立してから「まずかったなぁ」という感じで出してくるのは、彼らが官僚任せ、いや、官僚が自民党をうまく利用してこの法案が出されたことを物語っています。国会議員が主導で作ったならば、あれだけ「優秀な」若い、弁護士資格を持つ人材を揃えた自民党が了承した法案が、国会を無視した内容になるはずがありません。



 国会審議や反対の主張を聞いて、「これはさすがにまずい」と思ったのでしょう。急に国会に常設委員会を設けるという話になってきました。しかし、以下の記事にあるように、その危険性はずっと前に指摘されていたのです。



(新聞記事転載貼り付けはじめ)



●「<6>国会 政府監視 自ら放棄」



2013年10月9日 東京新聞電子版

http://www.tokyo-np.co.jp/feature/himitsuhogo/news/131009.html



 政府が指定する「特定秘密」は、憲法で「国権の最高機関」と位置づけられる国会や国民の代表である国会議員でも原則として中身を知ることはできず、議論もできない。



 国会には憲法で定められた国政調査権があり、政府は「正当な理由」なく資料提出要求などを拒否できないが、今回の法案は国政調査権より「国の安全保障に著しい影響がある」として、秘密保全を優先している。



 閣僚などの政務三役は特定秘密を扱えるが、漏えいすれば罰則の対象になり、公務員と同じく最高懲役十年。同じ政党の同僚議員に教えることもできず、議論さえできない。



 法案では、例外として、非公開の委員会など(秘密会)に提供できるとしている。出席した国会議員がその情報を漏らせば、最高懲役五年だ。



 ただ、議員の調査活動を補佐する秘書や政党職員に伝えた場合が違法になるかどうかは決まっていない。



 さらに問題を複雑にしているのは、「両議院の議員は、議院で行った演説、討論について、院外で責任を問われない」と規定する憲法五一条との関係だ。



 例えば、秘密会で特定秘密を知った議員が国民に伝えるべきだと判断し、本会議や委員会で明らかにしても罪にならない。政府から見れば秘密会の意味がなく、最初から特定秘密を提供しなくなる恐れがある。



 法案に反対する伊藤真弁護士は「国会が行政を監督するのに必要な情報を得られなくなり、議院内閣制は崩れてしまう。情報を持つ者が、持たない者を支配する『官僚政治』が進み、国民が主人公の国ではなくなる」と警戒する。



 重要な情報が「特定秘密」にされてしまえば、国民の代表が政府を監視する国会の機能は削(そ)がれ、政府の歯止め役にならない。国会がこの法律を成立させることは、自らの手で憲法で与えられた役割や権利を放棄することになりかねない。 (生島章弘) =おわり



(新聞記事転載貼り付け終わり)



 今回の特定秘密保護法案は、日本版NSC(国家安全保障会議)とセットであると考えられています。国家安全保障会議とは、アメリカでは大統領直属の機関で、国家安全保障問題担当大統領補佐官(National Security Advisor)が主催して(ジョージ・W・ブッシュ大統領時代には、ディック・チェイニー副大統領が主催していました)行われる会議のことです。外交と国家安全保障にかかわるアメリカ政府最高幹部たちが集まる機関です。日本では、早速外務省と防衛省出身者たちに牛耳られることになりました。下の記事にあるように、特定秘密保護法は、各国のNSC、特にアメリカとの秘密共有にとって必要なものとされています。



(新聞記事転載貼り付けはじめ)



●「背景に米の意向=アルジェリア事件が後押し-秘密保護」



2013年11月7日 時事通信電子版

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201311/2013110700931



 安倍政権が特定秘密保護法案の成立を急ぐ背景には、同盟国間で共有する機密の保全を求める米政府の意向がある。特に、政権発足間もない今年1月のアルジェリア人質事件で、在留邦人の安全確保に米国の情報が不可欠であることを痛感し、法制化に前のめりとなった。民主党政権下で法整備が検討されていたことも下地となった。



 「国家安全保障会議(日本版NSC)の審議をより効果的に行うためにも、秘密保全に関する法制が整備されていることが重要だ」。安倍晋三首相は7日の衆院本会議でこう訴えた。



 米政府は「スパイ天国」とも称される日本の情報管理に懸念を抱き、日本政府に機密保全への具体的対応を求めてきた。とりわけ2001年の同時テロ以降、米政府はテロ情報の収集と保全を強化。05年10月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)の共同発表には「共有された秘密情報を保護するために必要な追加的措置を取る」と明記された。



 第1次政権でもNSC法案を提出した首相にはもともと秘密保全への問題意識があったが、危機感をあおったのがアルジェリア人質事件だ。同国の複数の政府機関から寄せられた情報は相矛盾することもあったため、日本政府は米英両国の「確度が高い」(政府高官)情報に頼らざるを得なかった。両国の情報機関とより緊密に連携するため、秘密保護法制化を急務ととらえた。



 野党に転じた民主党の政権下で秘密保護法制の議論が活性化した経緯も大きい。10年11月、沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像がインターネット上に流出。これを受け、当時の菅政権は法制化の検討に着手した。提出には至らなかったものの、後を継いだ野田政権は秘密漏えいに10年以下の懲役を科す法案を内々にまとめた。こうした動きが、今回の法案提出の地ならしをした。(2013/11/07-19:30



●「米国務省が「歓迎」」



2013年12月7日 東京新聞電子版

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/list/CK2013120702000242.html



 【ワシントン=竹内洋一】米国務省のハーフ副報道官は六日の記者会見で、日本の特定秘密保護法の成立について「情報保全は同盟国間の協力を進める上で死活的に重要だ。機密情報保護に関する政策の進展を歓迎する」と評価した。



 ハーフ氏は、表現の自由や知る権利が脅かされるとの懸念が日本で強まっていることを踏まえ「表現の自由や報道の自由という普遍的な価値を共有していることも日米同盟の基盤だ」と強調した。



 米政府は情報共有を進める前提として、日本政府に情報管理の強化を年来、働きかけてきた。



◆中国メディア「与党が強行」



 【北京=白石徹】中国の新華社通信は七日未明、特定秘密保護法成立で「与党が強行採決」との記事を配信、「六日夜に約一万五千人の市民が日比谷公園で集会を開き、国会周辺に大勢の市民が集まって抗議する中、法案が可決された」などと伝えた。



 秘密保護法について中国メディアは「安倍政権の秘密政治」(中央テレビ)と報道し、法案内容よりも日本政府の右傾化に重点を置いて非難していた。



 だが、少数民族問題のほか、人権、宗教など複雑な内政問題を抱える中国政府は、特定秘密保護法については、外務省が「注視している」と述べるにとどめていた。



(新聞記事転載貼り付け終わり)



 私は前回のブログの更新で、戦前の日本の韓国に対する保護国化から併合に至る道筋と日本の属国化の類似点について書きました。まず、被支配国の行政がしっかりしておらず、自分たちではしっかりできないことを指摘し、その後、外交権、そして司法権や軍隊を含む統治権を奪い、最後に併合するというのがその手順でした。



 現代では、このような形での併合はできませんが、属国化はこの手順で行うことができます。アメリカは、日本のアメリカ化、一体化、相互運用(interoperability)を進め、日本の属国化を加速させているのです。日本が独自の外交や安全保障政策を行えないようにするために、NSCを作らせ、特定秘密保護法を作らせたのです。



 しかし、これらの成立過程は拙速と言えるものでした。公約にもないものを持ち出してきて、セットだから成立させねばならないと焦り、会期末になって審議では出てこなかった機関が突然出てくるというのは、準備がしっかりできていなかった、もしくは政治家が準備に全く絡んでいなかったことを示すものです。これはできるだけ速やかに成立させよと日本側を焦らせる命令が出ていたと考えられます。これは、アメリカ側の焦りを反映したものであろうと私は考えています。



(終わり)


 





 
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