古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

 古村治彦です。

 

 今回は北極海航路に中国が進出するという内容の記事をご紹介します。

 

 中国は現在、ユーラシア大陸を横断する一帯一路計画を推進しています。また、地中海からインド洋を通っての航路にも多額の投資をしています。そして、現在は地中海から北海などを経由して北極海を通る航路にも多額の投資をしているということです。


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 私は北極海航路が出来そうだという話を聞いたときに、ある人と地図を見ながら、中国が地中海沿岸やヨーロッパ各地の港湾に多額の投資をしているのは、北極海航路を使うためではないだろうかと話をしていたことを思い出します。話をしていた人は、「しかし、ロシアがうるさいから難しいんじゃないの」と言っていましたが、中国は金の力でロシアを黙らせているのではないかと思われます。


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 北極の氷が融け、船舶の航行可能な海面が拡大しつつあるそうです。ここはこれまで船舶が通れなかったわけですから、ここでの航路は出来立てほやほやで、誰が主導権を握っているという訳ではないようです。もちろんロシアが主導権を握るのだろうということは予測されますが、北極圏に中国が進出を図っているそうです。

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2019年就役予定の砕氷船「雪竜2」の模型 

 北極海航路は南廻り航路に比べて2週間近く短い期間で中国とヨーロッパをつなぐことが出来る上に、アメリカ海軍の存在もなく、中国にとっては国家安全保障上、自分たちが有利な立場となる航路ができることになります。米中間での紡績戦争の懸念が高まる中、中国の「ユーラシア大陸・アフリカ大陸のブロック化」の一環が北極海航路推進だと思われます。

 

 アメリカや日本が国全体がシュリンクし、縮んでいくのに代わり、中国がこれから世界に進出していくことになります。北極海、北極圏はその最前線ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

氷が溶けつつある北極海に資金を投入する準備が出来ている中国(China’s Ready to Cash In on a Melting Arctic

―中国政府は北極圏シルクロード建設の大計画を持っている

 

シェリー・ゴードン、エリザベス・フレッセ筆

2018年5月1日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2018/05/01/chinas-ready-to-cash-in-on-a-melting-arctic/

 

最近の議会証言で、海軍長官リチャード・スペンサーは、今年の夏に発表される予定のアメリカ海軍の新たな北極海戦略は北極圏の氷が溶けていることが原因であることに言及し、最後に「忌々しい奴らが溶けたのです」と述べた。アメリカ海軍が16年間の計画を発表してから、新たな計画を発表したのはそのわずか4年後のこととなった。その理由の一つは北極圏の氷が後退したことで、結果として「新たな交易路、新たな資源の発見、大陸間の地図の書き換え」が発生することとなった。また、アメリカが新たな計画を発表する理由としては、「北極圏に利害関係を持つ存在」として中国が登場し、重要な役割を果たしていることも挙げられる。

 

中国は最近、北極海に関する新たな白書を発表した。この白書はアメリカ海軍が新たな北極海戦略を発表する3カ月前に発表されたものだ。この白書では「北極圏シルクロード(Polar Silk Road)」が標榜されている。これは、習近平国家主席が頻繁に使う「一帯一路計画」をなぞったものだ。一帯一路計画は中国の外交政策の基本となっている。北極圏シルクロードとは氷のない北極圏に新たな航路を設定し、その航路は中国の貿易が独占的に使用し、中国の世界に向けた野心を実現しようというものだ。

 

中国は既に北極海協議会にオブザーヴァ―として既に参加し、「北極圏に近い」国家として、北極海進出の野心を持っている。しかし、中国の北極圏政策は、 中国を「北極圏に近い」国家から「北極圏に利害関係を持つ」国にしようというものだ。これはあくまで自称ではある。「利害関係を持つ国」になると、地域における権益と責任が増大する。このような変化は、将来のアメリカの北極圏政策に影響を与えることになる。

 

中国は北極海に対する野心を持っている。その中には、北極圏シルクロードを通る貿易ルートを構築すること、北極海沿岸諸国への対外直接投資を拡大すること、戦略的に科学的研究を実施することが含まれる。中国は、北極海における気候変動のインパクトが近い将来に中国の国内問題になると認識している。

 

ある研究者は「北極圏の氷が溶けることで、次の世紀では中国の沿岸部に大規模な浸水が発生するだろう。そうなれば2000万人の人が移動を余儀なくされる。農業生産高が減少するのは言うまでもないことだ」と述べている。北極圏の氷が溶けることは、中国の「責任ある世界の強大国」になるという野心に影響を与える。現在のアメリカのトランプ政権が放棄している気候変動への対処におけるリーダーシップを取ることで世界の大国となれる。

 

中国が想定している北極圏のシルクロードはまずヨーロッパの北海ルートから始まり、海上の有料道路のようなロシア沿岸を進み、北極海に到達する。北極海ルートを通っての中国からヨーロッパへ海上輸送経路は一年のうちで氷が溶ける数カ月かだけで利用可能となるだろう。このルートだと、スエズ運河とマラッカ海峡を通る現在のルートに比べて15日間の時間短縮となる。そして、このルートは、アメリカ海軍が存在しないルートである。

 

長期的には、中国は北極点の近くを通る「極地横断航路」を使えると予想している。これから数十年で北極の氷が溶けることで極地横断が出来ると考えられる。この航路の距離はより短くなる。この極地横断航路は毎年数か月間利用できるようになる。これによって、中国の輸出入にかかる日数を短縮し、燃料費を削減することができる。それだけでなく、ロシアがコントロールする水域を通らなくて済むことになる。大連大学極地海域研究センター所長リー・ゼンフーは「北極圏航路をコントロールする主体が世界経済の新しい道筋と国際的な戦略をコントロールすることになる」と述べている。中国は北極圏において経済的な大国として存在している。中国は直接的な存在として、そして北極海における利害関係を持つ存在して間接的な影響力を発揮している。アメリカはこの新しい航路で敗北したくなければ、影響力と役割を増大させる必要がある。

 

中国は資源開発と港湾開発への投資を増加させることで北極圏での存在感を高めている。現在のところ、中国は石油と天然ガスの輸入をペルシア湾とアフリカに依存している。石油と天然ガスの輸送は、アメリカ海軍が監視している戦略上の重要地点をいくつも通過しなければならない。しかし、中国はロシアのヤマル液化天然ガスプラント、ノルウェー国内の油田や天然ガス田に投資をすることで、エネルギー資源の多様化を実行している。ロシアやノルウェーへの投資によって、中国は天然資源の新たな供給源を開発するだけではなく、自国にとって重要な物資の輸送路となるであろう北極圏におけるインフラ整備の経験を積むことになる。同様の理由で、中国は現在、アラスカ、カナダ、ノルウェーでの石油と天然ガス分野での投資の機会を窺っている。また、北欧の北極圏地域における天然資源や港湾整備への投資も増大させている。

 

北極圏における中国のパートナーとなっているのは、北極圏協議会に加盟する5つの北ヨーロッパの国々だ。具体的には、アイスランド。デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドだ。それぞれの国は自国の北極圏開発計画のための資金援助を必要としている。アイスランドとグリーンランドは中国の海外直接投資の目的地となっている。アイスランドは中国の存在に対して複雑な対応を示している。アイスランドは中国からの地熱科学研究分野の投資を歓迎し、アイスランドに深海港を建設することに中国が支援を行うことについて話し合いを行っている。しかし、中国企業が観光関連で土地を購入することをアイスランド政府は拒絶している。グリーンランドの雪と氷が融けるにつれて、中国はグリーンランドにおける港湾開発とレアメタル開発に投資を行っている。レアメタルは中国の巨大な製造業にとって必要不可欠なものである。フィンランドと中国はデータ版の「シルクロード」創設に同意した。このデータ版「シルクロード」は北極圏とアジア地域の市場をつなぐことを目指している。

 

中国の北極圏における野望の最後の部品となるのは、科学の戦略的な利用だ。中国はノルウェーの北極圏地方にあるスヴァルバード列島に多くの科学者を送り込んでいる。この場所は国際的に認められた非武装地帯であり、全ての国家に科学者を送り込む権利が認められている。そのほかの場所にも多くの中国人科学者が送り込まれている。1984年以降、30を超える北極圏における大規模調査と探検が行われてきた。そして、北極圏における研究と航路開発の野望のために、中国は現在、次期砕氷船を建造中である。「雪竜(シューロン)2」は2019年に就役する予定だ。アメリカは次の大型砕氷船の建造を計画中であり、実際の建造は2020年に開始される。中国は北極圏の気候と天候を観測するために多くの衛星を打ち上げている。その中には2017年に打ち上げられたFY-3Dも含まれている。この衛星は、アメリカの共同極地監視衛星システム1号機の打ち上げの3か前に打ち上げられたものだ。中国は北極圏における科学分野の外交を推進している。一方、アメリカは、アメリカ海洋大気庁の極地衛星プログラムと「ポーラー・フォロー・オン」プログラムを統合し、予算を20%削減しようとしている。

 

中国の北極圏における影響力は、経済的な目標と科学を使った外交が協力して得られたものである。中国極地研究所は、2020年までに中国の輸出入の5%から15%が北極海航路を通して行われるようになると推定している。そして、この数字は、北極海航路へのアクセスを確保することを目的に北極圏における利害関係国との関係を良好なものとすることで、更に大きくなる。中国は極地研究の増加と天然資源開発を通じて科学研究を使った外交を推進する。そして、これからの15年間でのこの地域での漁獲量を維持することに合意することで、中国の存在感は更に重要度を増す。

 

このような状況はユーラシア大陸を横断する一帯一路計画に沿って中国の存在が高まっている状況と同じだ。一帯一路計画は二国間による合意や外交を基礎にしている。外交を通じた一帯一路計画の推進によって中国は協力する各国の天然資源を利用し、中国の経済成長に伴う環境へのインパクトを外国に逸らし、中国企業や中国の技術が利益を生む機会を確保することができる。中国の北極圏計画にはより多くの国々が参加し、交易ルートを確保し、北極圏における中国の利益を推進している。一方、アメリカは北極圏で変化しつつある地政学的な状況に対応する必要がある。アメリカ海軍と他の政府機関の北極海に対する戦略を改善し、北極圏における科学的、人的、商業的投資を行うべきだ。北極圏はアメリカにとって次の技術革新の最前線となる。アメリカは科学的、技術的能力と利用して北極圏とアメリカをつなげるようにすべきだ。アメリカは、通信技術と輸送を通じて北極圏に進出すべきだ。アメリカは北極圏に存在する同盟諸国にとっての重要なパートナーとなるようにすべきだ。

 

(終わり)


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金儲けの精神をユダヤ思想に学ぶ (祥伝社新書)

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 古村治彦です。

 

 北朝鮮に関して、韓国の三星証券が報告書を出し、「北朝鮮は将来、自動車とITの生産拠点となり、かつ北東アジア地域の物流センターとなる」と結論付けているそうです。確かに地理的条件を考えると、韓国、日本、中国、ロシアとG20を構成する世界でも経済力の高い国々に囲まれており、それだけでも可能性を秘めているということが分かります。

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 韓国とは言葉の障壁はほぼない(方言や同じ物事を違う単語で言い表すなどで多少違うとは思いますが)ので、韓国にしてみれば、識字率が高く安い労働力や安い土地を利用して生産工場を数十キロ先(日本で言えば隣の町や県くらいの感覚)で確保できるという点で魅力的だと思います。三星証券の報告書の表紙には、朝鮮半島を虎に見立てたデザインがありますが、政治体制ではなく、経済体制で「南北合同」が実現すれば、中国、日本、何する者ぞ、という期待と気概が込められているように感じられます。

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 北朝鮮経済が「離陸」するためには外国資本による投資が必要不可欠です。特に韓国や中国からの投資は不可欠です。韓国や中国の企業は生産拠点として北朝鮮を見ているでしょうし、韓国からすれば、中国と陸路でつながるということも想定しているでしょう。しかし、北朝鮮のバラ色の未来は、今はまだ「絵に描いた餅」にすぎません。

 

 下の記事では、イランの事例が取り上げられています。イランではアメリカと核開発の合意を結んだ後に、経済制裁が緩和されて外国からの投資が増大するという期待が高まっていたそうですが、実際は期待以下で失望が広がっているのだそうです。イランに対する不安から外国企業が及び腰になったということです。

 

 石油輸出国であるイランですらこうなのですから、北朝鮮はもっと厳しいと考えねばなりません。外国からの投資を得るには、それこそ、アメリカがずっと求めている「完全な、検証可能な、後戻りできない非核化」を行い、その証明を得ることが必要です。

 

北朝鮮の非核化の証明はアメリカ政府にとってはアメリカ国民に対して「仕事をしています」という証明書になりますが、北朝鮮政府にとっては「核兵器に関して世界中にご迷惑とご心配をおかけしましたが今は一切持っていません」という証明書になって、この証明書が出て初めて外国企業も投資を検討できる、検討することを公表できるということになります。簡単に言ってしまえば予防注射を受けましたという証明書のようなものです。

 

 鄧小平が主導した中国の改革開放も外資導入が積極的に進められました。外資優遇と制度の明確化と厳格化が進められた訳ですが、北朝鮮もこれが必要となります。そのためには現在の体制ではまだ不安があります。少しずつでも変わりました、西洋諸国とまではいきませんがビジネスがしやすい環境になっています、ということを実現し、アピールしなければなりません。

 しかし、これが一番難しいことになります。北朝鮮の奇妙なスターリン主義的共産主義体制で、果たしてこんなことが出来るのか疑問に思います。外国からの投資や人の流入によって、北朝鮮人民に対して良い影響、悪い影響が浸透していくでしょう。金王朝とも呼ばれる個人崇拝の体制が継続できるのでしょうか。中東や中央アジアにも世襲制個人独裁体制の国々もありますが、現在のような個人崇拝と強制収容所、国民の貧困が共存している国はほぼないと言っていいでしょう。金一族が王族であるならば、個人崇拝も良いと思いますが、曲がりなりにも共産主義を標榜するということになると、そこに建前と本音のギャップが出て来て、そこから北朝鮮の変化が始まるということも考えられます。経済面においてのみ人々の自由な活動を最大限に守るということになれば、人々の生活が豊かになっていき、金正恩体制への支持が揺るがないということも考えられますが、経済活動の自由を得た人々がそれで満足し、それ以上を求めないということも考えにくいのです。

 

 朝鮮半島が統一して「虎」となるという理想が実現すればどんなに良いだろうとは思います。しかしその虎が、北朝鮮の持つ核兵器と韓国の持つ経済力が合同してできたものとなってしまってはいただけません。あくまで核兵器がない状態で、経済発展が出来るような状態になること、北朝鮮でも経済改革が進み、スターリン主義的な個人崇拝が緩和されることでの南北合同による経済発展であればどんなに良いだろうと思います。しかし、現在の状況では「虎」ではなく、「捕らぬ狸の皮算用」の狸になってしまっていると言わざるを得ません。

 

(貼り付けはじめ)

 

北朝鮮がいかにして隠者の王国から工場地帯に変化する可能性があるか(How North Korea Could Go From Hermit Kingdom to Factory Hub

―新たに発表された報告書で、経済制裁が解除された北朝鮮がいかにして豊かになるかについて詳細な見通しが示されている

 

エリアス・グロール筆

2018年6月28日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2018/06/28/how-north-korea-could-go-from-hermit-kingdom-to-factory-hub/

 

今月、シンガポールにおいて、ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の指導者である金正恩委員長との間で首脳会談が行われた。トランプと金正恩がこれまで数十年行き詰っていた問題を解決し、世界で最も閉じられた経済を開放することができるという希望が大きくなっている。

 

このような考えは頼りない蜃気楼のような夢ではない、と北朝鮮の専門家たちが英語で発表した新しい報告書の中で述べている。韓国の三星証券による研究は、「米朝首脳会談と国際的な対北朝鮮経済制裁の終了によって、外国からの膨大な資本が北朝鮮に流入することで北朝鮮は隠者の王国から経済大国に変化する可能性がある」と結論付けている。

 

報告書で専門家たちは「韓国が国富と工業化のノウハウを北朝鮮の人的、物的資源と混合することで、南北両国の経済は長期間にわたり飛躍的進歩(quantum leap)を遂げることが可能となる」と書いている。

 

報告書は約200ページで、海外資本がいかにして北朝鮮の疲弊したインフラを復活させるか、鉱山業を強化するか、自給自足経済である北朝鮮が製造業と流通運輸の中心となるかについての青写真を提示している。北朝鮮は世界でも有数の経済力を持つ国々に囲まれているという地理的利点を持っている。三星証券の報告書のタイトルは、アメリカの北朝鮮の核兵器開発プログラムに対する「完全な、検証可能な、後戻りできない破壊(complete, verifiable, and irreversible dismantlement)」から借用し、「完全な、目に見える、後戻りできない繁栄(complete, visible, irreversible prosperity)」となっている。

 

報告書で検討された北朝鮮の可能性の実現にはいくつもの障害を乗り越えることが必要となる。まずは北朝鮮に対する多国間での経済制裁、不正なことが行われる経済に対して企業が参入することをためらってしまうこと、経済のほぼすべての面に対する国家の過剰な介入といったものが障害として挙げられる。

 

ワシントンにあるタカ派のシンクタンク「ディフェンス・フォ・デモクラシーズ」の経済制裁専門家ジョナサン・シャンザーは次のように語っている。「2016年にイランはアメリカとの間で核開発をめぐる合意を結び、その一環で経済制裁が緩和された。しかし、それでも海外からの投資は増えず、イランは失望している。イランの例は北朝鮮にも当てはまる」。

 

イランは、サイバー攻撃、人権侵害、中東における代理戦争のような様々な不正な活動を続けていた。そのためにイラン政府と合意内容の立案者たちが考えたようなレヴェルの海外投資を受けることはできていない。北朝鮮経済はイラン経済に比べてはるかに世界経済とのつながりを欠いており、海外からの投資を期待することはイランよりも難しいものとなるであろう。

 

シャンザーは「ならず者国家とビジネスを行う上での評判、法律、経済制裁などのリスクを何とかクリアできると外国企業が考えると想像するのは空想に過ぎる」と語った。

 

米朝首脳会談によって、長年閉じられた北朝鮮経済が再び復活する用意が出来るという希望が出て来ている。トランプ大統領は、アメリカとの緊張緩和によって、北朝鮮は「豊かに」なるだろうと約束した。また、北朝鮮の海岸線の不動産開発の可能性について金委員長に熱弁した。

 

トランプ大統領は金正恩委員長との首脳会談の後の記者会見で次のように語った。「北朝鮮には素晴らしいビーチがたくさんある。北朝鮮がミサイルを打ち上げるたびに素晴らしいビーチが映像に映るのをみんな見ているだろう。私は言ったんだ、“若者よ、君の国の海岸線の眺望に目を向けたまえ。最高級のコンドミニアムを建設したら素晴らしいじゃないか”と」。

 

金委員長自身も自分の政権では現在よりも少し開かれた経済というアイディアを受容する可能性があることを示す姿勢を示している。今年4月、金委員長は朝鮮労働党中央委員会で演説し、その中で「新しい戦略ライン」について示唆した。新しい戦略ラインは、核兵器を最重要視する姿勢から経済発展を最重要視する姿勢に変化するというものだ。

 

金委員長がシンガポールから帰国した直後、朝鮮中央テレビは45分間の驚くべきドキュメンタリー番組を放送した。このドキュメンタリー番組は金正恩委員長の経済改革を宣伝するものとなった。金委員長はシンガポール中心部のきらびやかな場所を歩き、代表団を引き連れてシンガポールのにぎやかな港をまわる姿が放映された。

 

三星証券の報告書は、北朝鮮が経済開放を進めれば持つであろう有利な点を強調している。北朝鮮は経済力を持つ国々に囲まれている。天然資源、特に地下資源が豊富にあり、識字率と技能の高い労働力が存在する。

 

最初に、海外からの資本はいわゆる経済特別区に流れ込んでくるだろう。金正恩政権はこの地区で実験的に限定的な経済自由化を行っている。経済特別区には金一族の故郷である元山も含まれている。金正恩は元山に観光客向けの施設を建設するように命じた。第一段階では、海外投資は北朝鮮国内の疲弊した社会資本(インフラ)の再建に集中せざるを得ない。発電所、鉄道、港湾の修繕が行われることになる。

 

報告書は、開城工業地域といくつかの観光地はすぐに再開されることになるだろうとしている。開城工業地域は南北の国境地帯に広がった韓国との合弁の工業団地である。

 

しかし、このような第一段階では十分ではない。CIAの東アジア分析官を務めたウィリアム・ブラウンによる分析には「北朝鮮を製造業の中心地に変えるためには、根本的な経済的改革が必要となる」と書かれている。経済改革リストの上位に位置づけられる項目は、信頼される貨幣と財政金融システム、所有権、「物価、賃金、利率、交換レートなどの国家が決めた数字と市場が決めた数字の大きな乖離を埋める、それぞれの単一の数字」である。

 

ブラウンは、このような経済改革への努力を続けることで、北朝鮮は世界貿易機関(WTO)に加盟するための道筋を進むことが出来ると主張している。そうなると世界との間での交易が拡大し、三星証券の報告書にある見通しが実現する可能性もある。三星証券の報告書には、「北朝鮮は自動車とITの工場と北東アジア地域の流通センターとなる」と書かれている。

 

しかし、こうした見通しはアメリカ政府と北朝鮮政府が現在行われている交渉を進展させるということに依存している。このような希望は以前に出たこともあったが、消えていった。これまでの数十年間、北朝鮮とアメリカは、北朝鮮の武器開発プログラムに対する国際社会の懸念を解決する寸前まで進んだこともあったが、結局、北朝鮮政府が尻込みし、悪い行いを続けることになって終わってしまった。

 

マイク・ポンぺオ米国務長官は来週ピョンヤンを訪問する予定だ。アメリカの外交官たちはシンガポールで署名された共同宣言の曖昧な内容を具体化させようとしている。トランプ大統領は北朝鮮の核兵器廃棄について急速な進展を公言しているが、ポンぺオ国務長官は期待値を下げようとしている。ポンぺオはCNNに対して、交渉のスケジュールの進展について何も言及しなかった。

 

ポンぺオは日曜日にCNNに対して、「私たちは物事を進展させるためにプロセスを進めることを希望している」と述べた。“

 

トランプ政権高官は、北朝鮮に対する経済制裁は続けられるが、シンガポールで開催された米朝首脳会談から続く良い雰囲気によって外交関係が開かれることになると強調している。史上稀に見る孤立の期間を経て、金正恩はこれからロシアのウラジミール・プーティン大統領をはじめとする世界の指導者たちとの首脳会談を行うことが期待されている。

 

ロシア政府はロシア東部と北朝鮮をつなぐ天然ガスパイプライン建設計画を検討することになるだろう。このプロジェクトの実現可能性については三星証券の報告書の中で詳細にわたって検討されている。

 

ロシアからのパイプラインのような諸計画は、外交関係の樹立と経済の自由化が同時に起きるであろうという希望を促進している。しかし、実現するには長い期間が必要となる。

 

前出のシャンザーは「長期的に考えればこうした希望が実現する可能性はあるが、中期、短期では厳しいと考えている」と述べている。

 

シャンザーは続けて次のように述べている。「健全な思考力を持った財政金融の専門家がこうした希望が実現するなどと楽観視しているとは想像しがたい」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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 古村治彦です。

 

アメリカのマイク・ポンぺオ国長官が先週末に北朝鮮の首都ピョンヤン(平壌)を訪問し、2日間にわたり複数回にわたり、北朝鮮政府の高官たちとの会談が行われました。ポンぺオ長官の訪朝は公式に発表されているだけで、今回で3度目となります。前回、前々回では、北朝鮮の最高指導者である金正恩朝鮮労働党委員長と会談しましたが、今回は金委員長との会談はありませんでした。

 

ポンぺオ国長官は記者団に対して、会談は「生産的(有意義)」で、進展があったと述べましたが、北朝鮮外務省は声明を発表し、アメリカ側が非核化について、「一方的で、ならず者のような態度で」交渉に臨み、交渉は残念な結果になったと非難しました。非核化に向けた意欲が米朝首脳会談後に比べて減退したという表現まで使っています。しかし、北朝鮮側は声明の中で、ドナルド・トランプ米大統領への信頼は失っていないともしています。

 

ポンぺオ長官に対応したのが、金委員長の側近で北朝鮮のスパイ網の元締めを務めたとされる金英哲朝鮮労働党副委員長でした。金曜日、ポンぺオ長官と金副委員長は3時間に及ぶ交渉を行い、金副委員長が「こちら側には明確にしておきたい事柄が多くある」と発言し、ポンぺオ長官も「私たちの側にも明確にしておきたいことがたくさんある」と応じたということです。金副委員長は2日目となる土曜日の会談で、ポンぺオ長官に対して、「非常に重要な問題について真剣に話をしたので、昨晩は良くお休みになれなかったのではないかと思います」と述べ、ポンぺオ長官は「よく休むことが出来ました」と応じたと報じられています。北朝鮮のペースで会談が行われていることが分かります。

 

6月12日のドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談と2人が署名した共同宣言が発表されたことで、北朝鮮の核兵器開発問題は大きな進展があったということになりました。共同宣言は、アメリカが北朝鮮に対して無条件に安全の保証を与えることになり、北朝鮮は朝鮮半島の非核化に向けて努力するという内容になりました。

 

両国は「朝鮮半島の非核化」という言葉の定義をしていませんし、そうなると、朝鮮半島の非核化の道筋とタイムスケジュールも立てられません。アメリカは、朝鮮半島の非核化は単純に北朝鮮の保有している核兵器とミサイル兵器の廃棄としているでしょうが、北朝鮮は、韓国からのアメリカ軍の撤退と韓国のアメリカの核の傘からの離脱、という米韓安全保障関係の解消を意味しています。そうなると、まず、お互いが同じ言葉を違った意味で使っているので、話が噛み合うはずがありません。

 

お互いが話し合う中で、朝鮮半島の非核化の定義が出来上がっていくのでしょうが、北朝鮮はアメリカが北朝鮮を攻撃しないという言質を取っているので、強気で交渉が出来ます。自分たちの核兵器の放棄をできるだけ高値で売りつけるということに集中してくるでしょう。アメリカは北朝鮮はもうどうでもよいと思いながらも、核兵器の廃棄だけはさせないと、仕事をしなかったことになりますし、イランからも舐められるということになります。しかし、アメリカが大きく譲り過ぎたが故に、交渉はアメリカにとっては難事になるでしょう。

 

下に掲載した『ワシントン・ポスト』紙の記事では、「北朝鮮側の声明が意義ある交渉が失敗する可能性を示しているのか、それとも北朝鮮側の通常の交渉スタイルの一環なのか」ということについて、専門家たちの意見を紹介しています。

 

ビル・クリントン政権で国連大使やエネルギー長官を務め、北朝鮮との交渉を行った経験を持つビル・リチャードソンは、これはいつもの北朝鮮のやり方で、交渉は簡単には進まないし、進めないというメッセージだとしています。国務省で長年にわたり東アジアを担当した元外交官エヴァンス・リヴィアは、北朝鮮は本当に非核化をする意図はないかもしれないと指摘し、ポンぺオは言うべきこと、要求すべきことをきちんと言ったので北朝鮮はああいう批判を行ったとし、ポンぺオについて好意的に評価しています。

 

トランプ大統領が北朝鮮からの核の脅威は亡くなったと発言したために、ポンぺオには結果を出さねばならないというプレッシャーがかかっており、それが大きくなっていると記事は指摘しています。リチャードソンは、実際に結果が出るまで、トランプ大統領には「任務は完了した」というような発言を控えるという自制が必要だと述べています。

 

北朝鮮は経済制裁の解除をまず要求し、アメリカは非核化が完全に終わるまでは経済制裁を解除しないとしています。しかし、既に中朝国境では経済制裁が実質的に緩和されていると記事は指摘しています。

 

武器の専門家たちは、ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官の北朝鮮の非核化は「1年以内」やポンぺオ長官の「トランプ政権第1期以内(残り2年半ほど)」という発言について、アメリカが実際に行えば技術的には可能だと述べています。北朝鮮の保有する核兵器の数は多くない、と推定しているのでしょう。

 

しかし、非核化に向けた交渉は長い時間がかかり、成功するのかどうかは分からない、と専門家は指摘しています。米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、ポンぺオ長官が、朝鮮半島の完全な非核化、安全の保証、アメリカ兵の遺体の返還という3つの目的に沿って会談を行ったと発言しています。

 

記事は、米国務省の複数の外交官は匿名を条件にして、「アメリカは、非核化の定義について北朝鮮と共通理解を得ることに苦労している」と発言していると伝えています。

 

アメリカの政府情報機関の分析では、北朝鮮の核兵器を廃棄する意向には疑問符が付くとしている、と記事では紹介しています。北朝鮮はできれば核兵器の廃棄をせずに、アメリカから安全の保証と経済援助(アメリカは日本に肩代わりをさせるでしょう)

 

記事の最後に武器専門家であるダリル・キンボールの次のような言葉が紹介されています。「北朝鮮の脅威は今でも存在しています。北朝鮮は自分たちの保有する武器を改善し続けています。今回の交渉は長いプロセスの始まりに過ぎません」。

 

米朝首脳会談と共同宣言が生み出した楽観的な雰囲気は長いプロセスで雲散霧消していくことでしょう。そうなれば残るのは大きな期待からの大きな失望であり、大きな失望からの憎悪ということになります。そうなれば、「歴史的な」という評価を受けた米朝首脳会談の評価もまた変化していくことでしょう。

 

米朝首脳会談までの道のり、更に現状は、アメリカの衰退を示唆しているものです。中国と韓国の後ろ盾を受けた北朝鮮がここまで有利に交渉を進めるというのは、結局のところ、「軍事力行使を封じられたアメリカは怖くない存在」ということであり、北朝鮮はそれを見切って、有利に交渉を進めていくことでしょう。そして、お金の話になれば、アメリカは、請求書を日本に回して知らんぷりをするということになるでしょう。

 

北朝鮮非核化と経済支援のためのお金は日本にとっての必要経費として支払うべきものであると私は考えますが、その分、安全になる訳ですから、防衛費を長期間にわたり少しずつ削減していけばいいと思います。また、日本駐留米軍も減らせると思いますから、思いやり予算も削減できるはずです。しかし、アメリカは日本にもっと国防予算を増加させ、アメリカ製の武器を買わせたいということになるでしょうから、それもできず、大きな負担だけが日本にのしかかってくるということになります。日本は世界でも有数な惨めな国ということになります。

 

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North Korea calls U.S. attitude toward talks ‘gangster-like’ and ‘cancerous,’ rejecting

 

By John Hudson and Carol Morello

July 7 at 4:53 PM

https://www.washingtonpost.com/world/national-security/north-korean-negotiator-teases-and-flatters-as-pompeo-enters-second-day-of-talks/2018/07/07/d2a06324-8175-4589-bf08-def6e56aa962_story.html?utm_term=.5204e8bd99ad

 

TOKYO — In a sharp signal that denuclearization negotiations with North Korea will be drawn out and difficult, Pyongyang on Saturday lambasted the U.S. stance as regrettable, gangster-like and cancerous, directly contradicting Secretary of State Mike Pompeo’s rosy assessment that his two days of talks had been “productive.”

 

A harsh statement from an unnamed spokesman for the Foreign Ministry was carried on the state-run Korea Central News Agency just hours after Pompeo left Pyongyang on Saturday and told reporters that significant progress had been made “in every element” of what he characterized as “good-faith negotiations.” Pyongyang crushed that appraisal, saying the United States had betrayed the spirit of the June 12 Singapore summit between President Trump and North Korean leader Kim Jong Un.

 

The U.S. side came up only with its unilateral and gangster-like demand for denuclearization,” the statement said.

 

The issues the U.S. side insisted on during the talks were the same cancerous ones that the past U.S. administrations had insisted on,” it added.

 

Though North Korea still has faith in Trump, the statement said, it warned that the U.S. approach had brought the two countries to a “dangerous” stage that could “rattle our willingness for denuclearization.”

 

It was unclear whether the North Korean statement represented potential doom for meaningful negotiations, as some analysts believed, or was just Pyongyang’s standard negotiating style, as others asserted. It exposed the fragility of discussions at the center of Trump’s foreign policy and raised questions about Pyongyang’s intentions.

 

At the very least, the statement was an embarrassment for Pompeo, who has repeatedly said Kim has assured him personally that North Korea is willing to give up its nuclear weapons. But Pompeo did not meet with the North Korean leader on this trip, as he did on two previous visits and as some administration officials had hoped he would this time as well.

 

In its return to pre-Singapore bellicose rhetoric, the ministry’s statement also served as a rebuttal to Trump, who has declared the North Korean nuclear threat over and done with, even though nothing in the joint declaration signed in Singapore was definitive. The two countries do not even agree on what the concept of denuclearization means.

 

Some analysts saw no reason for alarm in Pyongyang’s downbeat version of events, considering it a routine North Korean negotiating tactic rather than a full-blown retreat from Pyongyang’s seeming commitments.

 

They’re upping the ante for what they want, and downplaying what we want,” said Bill Richardson, who has negotiated with North Korea for prisoner releases. “This is typical. They’re very skilled at sending messages. And their message is that this negotiation is not going to be easy. And it’s going to be very costly. So you’d better be prepared to deliver.”

 

But Evans Revere, a former U.S. diplomat with a long history of negotiating with North Korea, said it was evident that the talks in Pyongyang had not gone well — and that it appears North Korea may have no intention of actually denuclearizing in the way the United States would want.

 

Pompeo appears to have presented the North Koreans with some demands and requirements for real moves toward denuclearization, as opposed to the symbolic steps and empty language Pyongyang has been using so far. He deserves credit for doing so,” Revere wrote in an email.

 

But in doing so, he has elicited North Korean ire, and he has now seen the reality of North Korea’s game plan and intentions that many of us have been describing for some time,” Revere added. “Welcome to our world, Mr. Secretary.”

 

Pompeo has come under increasing pressure to produce results, with Trump having touted the summit as a game-changing moment that eliminated North Korea’s nuclear threat. The State Department announced the formation of a small working group to work on details. Richardson counseled patience, endurance ­­and restraint.

 

The president needs to restrain himself from declaring ‘Mission Accomplished’ when the mission hasn’t really started,” he said.

 

Pompeo went to Pyongyang hoping to formalize details of what actions North Korea is committed to taking to show its intention to denuclearize. Pyongyang has said it expects sanctions to be lifted in stages as it takes steps toward that goal, though Washington has insisted there will be no sanctions relief until the process has been completed. But the “maximum pressure campaign” the administration adopted to squeeze the North Korean economy through sanctions has eased somewhat already, particularly along the border with China.

 

Expectations were buoyed in part by national security adviser John Bolton, who said last week that North Korea could accomplish the “bulk” of its denuclearization within a year. Pompeo has been more circumspect, estimating that it will take until the end of Trump’s first term in office, or two and a half years.

 

The expectation that Pompeo was going to come home with a dramatic deliverable was unrealistic to start,” said Daryl Kimball, executive director of the Arms Control Association.

 

Yeah, technically, it could be done in a year if North Korea didn’t have its own ideas about the pace and what the United States needs to do to get there. What we’re seeing is the reality of negotiations. It’s not surprising to see the North Koreans push back in reminding the United States it has some steps to take in order to help build a peace regime on the Korean Peninsula.”

 

Analysts say that any final accord between the two nations to eliminate Pyongyang’s sophisticated nuclear and missile arsenal will be a long slog with no guarantee of success.

 

While we were hopeful there would be some sort of breakthrough, it seems both sides can’t even agree to what transpired after countless hours of talks — and that is a massive problem,” said Harry Kazianis, an Asia expert at the Center for the National Interest.

 

Pompeo told reporters Saturday that the two countries would soon hold working-level talks on the destruction of Pyongyang’s testing facility for missile engines. He also said Pentagon officials will meet with their North Korean counterparts on or around July 12 at the demilitarized zone between the Koreas to discuss the return of the remains of U.S. military personnel who died during the Korean War.

 

Last month, Trump told a crowd of supporters that the remains of 200 service members had “been sent back,” but U.S. military officials later said that was not the case. U.S. officials viewed the handing over of remains as an easy confidence-building measure for North Korea to demonstrate its sincerity, and they have been frustrated with the slowness of Pyongyang’s follow-through.

 

Ahead of the new round of talks, Kim Yong Chol, North Korea’s septuagenarian former spy chief, teased Pompeo, suggesting that the “serious” negotiations the night before may have caused Pompeo to lose sleep.

 

We did have very serious discussion on very important matters yesterday. So thinking about those discussions, you might have not slept well last night,” Kim Yong Chol said.

 

Director Kim, I slept just fine,” Pompeo responded, according to a pool report provided by reporters accompanying the secretary of state.

 

Kim Yong Chol, a regime hard-liner who is careful not to act outside Kim Jong Un’s instructions, said he needed to “clarify” aspects of his nearly three-hour negotiations Friday with Pompeo, a desire the top U.S. diplomat immediately echoed.

 

There are things that I have to clarify as well,” Pompeo said.

 

The display of small talk between North Korean and U.S. officials, a rarity given the infrequent contacts between the longtime adversaries, revealed both the tension at the heart of the nuclear negotiations and the increasing familiarity of the two men, who have become diplomatic counterparts during Pompeo’s three visits to Pyongyang and Kim Yong Chol’s visit to the United States in May.

 

State Department spokeswoman Heather Nauert said Pompeo had been “very firm” in seeking three basic goals from the visit: the complete denuclearization of North Korea, security assurances and the repatriation of fallen soldiers’ remains.

 

Diplomats, who spoke on the condition of anonymity to discuss sensitive conversations, said the United States continues to struggle to develop a shared understanding of what denuclearization means to North Korea. Maintaining even basic communications has been difficult.

 

Adding to the pressure on Pompeo is a leaked U.S. intelligence assessment casting doubt on North Korea’s willingness to relinquish its arsenal.

 

Nauert said Pompeo called Trump on Saturday morning to update him on the talks, a conversation that included Bolton and White House Chief of Staff John F. Kelly.

 

Analysts say there are likely to be many more calls like this in the months and probably years to come.

 

The North Korea threat still exists,” Kimball said. “North Korea continues to improve its arsenal. This is just the beginning of a long process.”

 

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