古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

 古村治彦です。

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙がいよいよ始まる。実は共和党でも予備選挙が行われる。全く注目されないのは現職のドナルド・トランプ大統領が再選を目指して出馬表明しており、有力な対抗馬もいなので、共和党の指名候補にはトランプ大統領がなると決まっているからだ(重い病気や死亡となれば話は別だがその場合はマイク・ペンス副大統領が選挙に出ることになるだろう)。

 民主党予備選挙ではずっとジョー・バイデン前副大統領が支持率でトップを走り、本選挙で民主党の指名候補としてトランプ大統領と対決することになると考えられてきた。しかし、ここにきてバイデンにとっての不安要素が出てきている。それは、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が支持率を伸ばしていること、そして、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグが台頭してきていること、である。

ブルーム―バーグは2月に予備選挙が実施される4州(党員集会が実施されるアイオワ州では候補者登録は必要ないが、予備選挙が実施される3州では立候補者登録が必要だがブルームバーグはしていない)を捨てる戦略を採っている。この4州合計の代議員数は153名だ。投票で選ばれる代議員数3977名のうちの3.85%に過ぎない。勝者総取りではないので、有力候補者たちで分け合う形になる。この4州に力を入れるのは報道が多いことと流れを作ることができるためだ。しかし、数字として見れば小さい。そこで、ブルームバーグはスーパーチューズデーに注力している。3月3日に投開票が実施されるスーパーチューズデーでは1344名の代議員が決まる。総代議員数の33.8%を占める。ここで勢いをつけようというのがブルームバーグの戦略なのだ。

 こうした戦略を採用した候補者がこれまでいなかったし、そのためにブルームバーグほどの資金(約200億円)を投じた候補者もまたいなかったので、そのような結果になるかは分からない。しかし、ブルームバーグの集中戦略によって、割を食うのは、バイデンだ。

サンダースの支持者たちは左派なので、「あんな金持ち大嫌い」ということでブルームバーグに支持が流れることはない。バイデンとブルームバーグは同じ中道派なので支持基盤が競合する。ブルームバーグが支持率を伸ばすということは必然的にバイデンの支持が食われるということになるのだ。

 今回紹介する記事でも、バイデンは大丈夫だ、という意見とバイデンには不安がある、という意見が紹介されている。初めてのケースということもあり、バイデン周辺は不安を持っているようだ。民主党予備選挙の情勢は3月が一つ目の山場ということになりそうだ。

(貼り付けはじめ)

バイデンはブルームバーグを脅威として、サンダースにとっては恩恵として見ている(Biden sees Bloomberg as threat — and boon to Sanders

ジョナサン・イーズリー、エイミー・パーネス筆

2020年1月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/480592-biden-sees-bloomberg-as-threat-and-boon-to-sanders

ジョー・バイデン前副大統領の選対幹部たちはニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグについて懸念を募らせている。幹部たちはブルームバーグがスーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州でバイデンを支持する中道派の有権者たちの支持を吸い上げ、結果としてバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が党の指名を勝ち取ることになると考えている。

バイデン選対の幹部たちはサンダースとの一対一の対決に自信を持っており、アイオワ州とニューハンプシャー州で結果を残せば、サンダースを上回ることができると考えている。この2州において、バイデンはインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジとエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)と民主党中道派の主導権争いをしている。

しかし、バイデンの周辺人物たちの中にはブルームバーグがバイデンと対峙することになると怒りと不安を持っている人たちが出ている。

ブルームバーグは早期に予備選挙が実施される各州で候補者登録を行わず、その代わりにスーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州に数百万ドルを投じて、多くのスタッフを派遣しテレビ広告を流している。今年のスーパーチューズデーは2020年3月3日に投開票が行われる。この日に予備選挙が実施される各州には代議員の総数の約3分の1が配されている。

各種世論調査の結果が示しているのはバイデンとブルームバーグの支持者が重なっているということだ。両者は民主党主流派エスタブリッシュメントと緊密な関係を持ち、民主党に長年大口献金を続けている献金者たちと関係を築いてきた。

バイデン周辺人物たちが持っている恐怖は、3月3日の投票でブルームバーグが中道派の票を割ってしまい、左派を活性化しているサンダースが漁夫の利を得て党の指名獲得まで進んでしまうのではないかというものだ。

バイデンを支持し、オバマ政権時代には外国への大使も務めたハワード・ガットマンは次のように語っている。「ブルームバーグが本気でトランプ大統領を倒したいと思っているのなら、重要な各州でジョー(・バイデン)から票を引きはがして、バーニー(・サンダース)を浮上させるようなことをするなんておかしいですよ。もしそんなことが起きれば、ブルームバーグはトランプ再選について最も責任が重いアメリカ人ということになります」。

ブルームバーグは昨年11月に大統領選挙予備選挙に出馬表明を行ったが、出馬理由としてバイデンが党の候補者指名を獲得できないのではないかという懸念があったからとしている。ニューヨーク市元市長ブルームバーグは、本選挙になって左派の候補者が民主党の候補となっていればトランプを倒すことはより難しくなると考えている。

ブルームバーグの側近スティーヴ・ラトナーは今週MSNBCの「モーニング・ジョー」に出演し、彼の考えを説明した。彼は、サンダースが早期に予備選挙が実施される各州で勢いをつけてスーパーチューズデーになだれ込んできた場合に、ブルームバーグは民主党にとっての中道派の頼みの綱となるだろうと述べた。

らトナーはまたバイデン支持者たちからの不平不満に次のように反論した。

ラトナーは「マイク・ブルームバーグがジョー・バイデンの運命を変えるなんてことはありませんよ。ジョー・バイデンの運命を変えるのはジョー・バイデンです」と述べた。

らトナーはまた次のように述べている。「バイデンはアイオワ州とニューハンプシャー州で勝利を収めるかもしれません。もしくはうまくいかないかもしれません。どちらの場合でもバーニー・サンダースを止めるためにしっかりとした中道派の選択肢が必要になります。スーパーチューズデーで30%以上の代議員が選ばれるのです。そうした中で私たち民主党員が中道派の候補者を持てないのなら、サンダース列車は止められなくなります。これがブルームバーグを支持する理由です」。

バイデンの側近の1人は、ブルームバーグの戦略について反対しないと述べた。彼はバイデンが過小評価されており、最初の投票でバイデンは民主党の指名獲得の強力な候補者として台頭してくるだろうと述べた。

この人物は「バイデンが最初の4州でしっかり結果を出せば、ブルームバーグは陣営に対して油断するなと引き締めを行うでしょうね。誰もブルームバーグに直接質問をできていなんですよ。彼は討論会にも出て来ていませんしね。彼はスーパーチューズデーまでただテレビ広告を流すだけ。私は、クロウブシャーとピート(・ブティジェッジ)への支持の多くがバイデンに流れると考えています」。

この人物は続けて「大統領選挙について、トランプ打倒について真剣に考えているのならば、誰が他のティームにとって妨害になるようなことをしますか?」と述べた。

民主党エスタブリッシュメント派の間ではサンダースの強さに対する警戒感があり、サンダースの勢いを止める方法について議論が多くなされるようになっている。

サンダースの勢いをどのようにして止めるかという難問は2016年にトランプ勝利を阻止したいと考えた共和党員の抱えた問題と同じだ。この時、共和党員たちはトランプの勢いを阻止するための候補者も戦略も選ぶことはできなかった。最終的にトランプは圧勝し、共和党の候補者指名を獲得した。

バイデンのために政治献金集めをしているある民主党員は次のように語っている。「ブルームバーグはバーニーの指名獲得のために更に速い速度で動いていると言ってよいでしょう。もしブルームバーグが数百万ドルを投じて、ジョー(・バイデン)から票を奪うなんてことになったら、それはバーニー(・サンダース)を助けることになるのは間違いありません。私は今でもマイク(・ブルームバーグ)がいくつかの州で勝利を収めることになるが、彼のスーパーチューズデーに集中するという戦略が機能するのかどうか誰にも分からないと考えています。そのようなことはかつて試みられたことがなかったからです」。

最新の各種世論調査の結果が示しているところでは、ブルームバーグはバイデンの強固な支持基盤を形成しているアフリカ系アメリカ人と年齢の高い有権者たちに切り込んできている。

モーニング・コンサルト社の世論調査ではブルームバーグの支持率は12%になっている。ブルームバーグ支持者の34%は2番目に支持する候補者としてバイデンの名前を挙げている。これは最も高い数字だ。

ブルームバーグの純粋な好感度(「好き」の数字から「嫌い」の数字を引く)はプラス5ポイントからプラス33ポイントに急上昇している。

ブルームバーグのアフリカ系アメリカ人有権者の間での純粋な好感度は28ポイントも上昇した。

サーヴェイUSAがカリフォルニア州で実施した世論調査の結果では、スーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州の世論調査でブルームバーグの支持率はわずか6%だった。これらの各州にブルームバーグは資金を集中的に投入している。全体の支持率は低かったものの、この世論調査でも50歳以上の有権者の間では支持率11%を記録した。50歳以上の有権者はバイデンにとって重要な支持基盤となっている。

『ロサンゼルス・タイムズ』紙がカリフォルニア州で実施した世論調査では、ブルームバーグの支持率は2%から6%に急上昇した。ブルームバーグの支持者の70%が彼を支持する理由としてトランプ打倒のチャンスをブルームバーグが最も持っているからということを挙げている。

バイデンは選挙運動を通じて、自身がトランプ大統領に勝てる候補だという「当選可能性(electability)」を訴えの中心に据えている。

民主党系のある政治献金者は次のように述べている。「ブルームバーグに当選可能性がないことについては疑問の余地がありません。ブルームバーグは、バイデンが民主党の指名候補になっても本選挙でトランプを倒すことはできないと述べています。有権者はブルームバーグの根拠のない主張を聞き、バイデンの唯一の主張である“当選可能性”について疑問を持つようになっています。」

この政治献金者は更に「ブルームバーグは穏健派の有権者の支持をバイデンから奪っています。ブルームバーグが選挙戦に出馬していなければバイデンは更に支持を獲得していたことでしょう」と述べた。

この政治献金者はブルームバーグが採用した、最初の4つの州を捨てるという戦略を採用した候補者はこれまでいなかったので、この戦略が予備選挙の情勢にどのように影響するかは分からないと述べた。

この人物は次のように述べている。「バイデンが早期に予備選挙が実施される各州でうまくいかないとなると、ブルームバーグの戦略が奏功したということになり、彼はそれにこだわるでしょう。そうすればブルームバーグが予備選挙の行方をめちゃくちゃにすることになります。どのようになるかは全く分かりません」。

バイデンの周辺人物たち全員がブルームバーグについて懸念を持っている訳ではない。最初の4つの州は捨てるというブルームバーグの戦略は長い目で見てうまくいかない選択だと考えている人たちもいる。

バイデン選対のある幹部は次のように述べている。「スーパーチューズデーの時にだけ落下傘降下してピンポイントに着地するかのようにうまい具合に票を集めることができるなどとは考えられないですよ。私たちが早期に予備選挙が実施される各州で連勝すれば、ブルームバーグは終わりです。バイデンは弱いという主張など消えてなくなります」。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 来週月曜日からアメリカ大統領選挙民主党予備選挙の投開票が始まる。これまで各種世論調査ではジョー・バイデン前副大統領がずっとトップを走っており、バイデンが民主党の指名候補となって現職のドナルド・トランプ大統領(共和党)と本選挙で戦う可能性がかなり高いと見られてきた。

 しかし、ここにきて混戦となる可能性が出てきた。2019年11月に出馬表明を行ったマイケル・ブルームバーグが支持率を伸ばしている。ブルームバーグの躍進は既にこのブログでも紹介している。ブルームバーグの躍進のあおりを食って、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジの支持率は下降している。同じ中道派のジョー・バイデンにも影響が及ぶのは必至だ。ブルームバーグは政治献金を全く受け取らないことを表明しているので、民主党全国委員会が主催する討論会に参加することができない。しかし、約6兆円の資産を持つ世界有数の大富豪であり、既に200億円を投じてテレビ広告を放送している。選対のスタッフも800名にまで増えたということだ。一般人には想像もできないが1000億円、2000億円といった金額を投じてもあまり影響がないのだろう。

 もちろん、民主党支持者には労働者階級や貧しい人々、非白人のマイノリティが多いので、「そんな金持ちが民主党支持者の心情を理解できるはずがない」という批判もある。それでもブルームバーグは銃規制やホームレス対策などリベラルな公約を発表し、支持拡大を図っている。

 ブルームバーグは2月の段階で予備選挙の投開票が実施される各州ではなく、スーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州に注力する戦略を採用している。民主党予備選挙とは各州や自治領、海外在住党員に配分された4750名(過半数は2376名)の代議員を獲得する戦いである。より正確には、そのうちの771名(約15%)は連邦議員や各州知事、民主党全国委員会委員がなるスーパーデレゲイトである。この人々は自分が支持したい候補者を自分の考えだけで支持することができる。だから予備選挙の投票で決まるのは3977名の代議員だ。
 少しややこしい話になるが、各州のよ瓶選挙の投票で決まる代議員を1886名以上獲得する候補者が出ればその人物が党の指名候補となる。スーパーデレゲイトたちは投票することはできない。どの候補者も1885名以下の代議員獲得数となった場合(この状態をコンテスティッド・コンヴェンションと呼ぶ)にスーパーデレゲイトは投票することができる。

 予備選挙の投開票は2月から始まるが、多くの代議員の獲得数が決まるのは3月だ。スーパーチューズデーと呼ばれる3月の第一週火曜日には10以上の州や自治領で投開票が行われる。今回の場合、1344名の代議員が決まる。約3分の1だ。その後も3月10日には365名、3月17日には577名であり、3月3日、10日、17日で半数弱の代議員数の獲得数が決まる。
2020democraticprimarysupertuesdaypoll001

 バイデンが有利と見られていたのは、3月に入ってからの戦いでサンダースとウォーレンを引き離すと見られていたからだ。しかし、現在の状況では支持率ではサンダースとウォーレンと互角、更にはブルームバーグの躍進というマイナス要素が揃っている。サンダースとウォーレンが2、3位連合でサンダースに候補者一本化となれば、バイデンはさらに苦境に陥るということも考えられる。ブルームバーグは民主党の左傾化を危惧して立候補したということもあるので、スーパーチューズデーの結果、バイデンを逆転できず、サンダースが勝利する可能性が高まるとなると、選挙戦から撤退してバイデン支持を表明することもあるだろうが、そうなると「金持ちの遊び、道楽で選挙戦をかき乱した」という批判に晒されてブルームバーグの政治生命が終わってしまうかもしれない(年齢的なこともありブルームバーグ自身はそれで良いかもしれないが)。

 アイオワ州に続いて予備選挙が実施されるニューハンプシャー州ではサンダースが支持を伸ばしている。ニューハンプシャー州はもともと反中央の気質が強い州として知られ、2016年のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙ではサンダースがヒラリーに大差をつけて圧勝した。2020年2月11日に予備選挙が実施されるが、サンダースが勝利する可能性が高い。アイオワ州でサンダースが勝ち、ニューハンプシャー州でもサンダースとなると、勢いがつくことは間違いなく、他の候補者たちの選挙戦略、更には選挙に参加し続けるかどうかの決断にも影響を与える。

 ブルームバーグの躍進は予備選挙の先行きに大きな影響を与える。

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バイデン、サンダース、ウォーレンがスーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州での支持率が他の候補者たちを大きく引き離す(Biden, Sanders, Warren pull away from field in Super Tuesday states: poll

ジャスティン・コールマン筆

2020年1月26日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/479972-biden-sanders-warren-pull-away-from-field-in-super-tuesday-states-poll

ジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)はスーパーチューズデーで予備選挙の投開票が実施される各州において有権者の支持で他の候補者たちを圧倒的に引き離している。

CBSニュースの世論調査の結果では、16の州と自治領で、アイオワ州、ニューハンプシャー州、ネヴァダ州、サウスカロライナ州での予備選挙が終わり同じ日に予備選挙が実施される各州で、バイデンの支持率は26%となった。続くサンダースとウォーレンの支持率はそれぞれ24%だった。

トップ集団に続くのはニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグで支持率8%となった。ブルームバーグは、支持率7%のインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジを追い抜いた。ブルームバーグはアイオワ州での党員集会、ニューハンプシャー州での予備選挙で候補者として登録せず、スーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州でテレビ広告を大量に流し、トップ集団に追いつこうという戦略を採用している。

今回の世論調査の調査対象となった有権者のうち36%だけが既に「最終的な」支持候補者を決めていると答え、53%が「高い可能性で現在決めている候補者に投票するだろう」と答え、10%が支持する候補者を変更する可能性が高いと答えた。

日曜日に発表されたニューハンプシャー州での2つの世論調査の結果は、それぞれサンダースがトップに立っているというものだった。アイオワ州で実施されたCBSニュースの世論調査の結果ではサンダース、バイデンそれぞれの支持率が26%と25%となり、統計学的には同率ということになった。この調査はアイオワ州での党員集会が実施される前の週での調査ということになった。

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世論調査:サンダースはニューハンプシャー州で15ポイントのリード(Sanders opens up 15-point lead in New Hampshire: Poll

ジョナサン・イーズリー筆

2020年1月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/480355-poll-sanders-opens-up-15-point-lead-in-new-hampshire

ヴァ-モント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダース(無所属)はニューハンプシャー州で予備選挙の他の有力候補者たちを引き離している。サンダースは2位の候補者に15ポイントの差をつけている。最新の世論調査の結果で明らかとなった。

アメリカン・リサーチ・グループ(ARG)の最新の世論調査の結果によると、サンダースが支持率28%で第1位となった。第2位にはジョー・バイデン前副大統領で支持率13%、第3位はインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジで12%、第4位はエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)で11%、第5位はトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)で8%となった。エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)の支持率は7%だった。

ニューハンプシャー州在住の民主党支持と無党派の有権者たちのうち6%がまだ支持候補者を決めていないと答えた。

ARGの今回の世論調査の数字は最近の他の世論調査の数字よりも高くなっている。「リアルクリアポリティックス」の世論調査の数字の平均では、ニューハンプシャー州でサンダースは8ポイントの差をつけてリードしている。他の世論調査の数字ではサンダースと2位の候補者の差は5ポイントから12ポイントの間に収まっていた。

ニューハンプシャー州での世論調査は難しい。それは民主党予備選挙投票日に宣言をしていない有権者がどれくらい投票に参加するかが分からないからだ。

たとえば、今回のARGの世論調査では、ギャバードの支持率が他の世論調査に比べて高くなっているが、これは無党派の有権者からの強力な支持があったからだ。ハワイ州選出の連邦下院議員ギャバードは民主党支持の有権者からは3%の支持しか得られていないが、支持政党を登録していない有権者からは15%の支持を獲得している。

ニューハンプシャー州

New Hampshire is peculiar in that it has about 413,000 undeclared voters, compared with 288,000 registered Republicans and 275,000 registered Democrats.

支持政党を登録していない有権者でもニューハンプシャー州民主党の予備選挙の投票に参加できる。

民主党支持を登録している有権者の間ではサンダースはバイデンに15ポイントの差をつけてリードしている。そして、支持政党を登録していない有権者の間では2位のブティジェッジに7ポイントの差をつけてリードしている。

ヴァーモント州選出の連邦上院議員サンダースは18歳から44歳の有権者の間では圧倒的な人気で、2位の候補者に32ポイントの差をつけている。45歳以上の有権者で見ると、サンダースの支持率は19%となり、2位のバイデンが17%だった。

男性有権者からの支持率で見ると、サンダースはバイデンに9ポイントの差をつけ、女性有権者の場合にはウォーレンに10ポイントの差をつけている。

アメリカン・リサーチ・グループはニューハンプシャー州で民主党支持を登録している有権者335名と支持政党を登録していない有権者265名を対象に2020年1月24日から27日まで実施された。誤差は4ポイントだ。

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世論調査:ニューハンプシャー州でサンダースが第1位に浮上(Sanders surges to first in New Hampshire: poll

レベッカ・クレアー筆

2020年1月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/480147-sanders-surges-to-first-in-new-hampshire-poll

最新の世論調査によると、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)はジョー・バイデン前副大統領を追い越して、ニューハンプシャー州で第1位に浮上した。

『ボストン・ヘラルド』紙、NBC10ボストン、フランクリン・ピアース大学の共同世論調査の結果が月曜日に発表され、サンダースはニューハンプシャー州で支持率29%を記録した。今回の世論調査はニューハンプシャー州での予備選挙の2週間前に実施された。

2週間前に同じ組み合わせの諸機関が実施した世論調査の結果と比べ、サンダースの支持率は7ポイント上昇した。2週間前の世論調査の時にはジョー・バイデン前副大統領がトップだったが、サンダースが追い抜いた。

バイデンは支持率22%で第2位となりサンダースを追っている。2週間前の調査に比べて支持率を4ポイント下げている。

今回の世論調査で3位となったのはエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)で支持率は16%だった。サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジは支持率10%、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は5%だった。

今回の世論調査は2020年1月23日から26日にかけてRKMリサーチ・アンド・コミュニケーションズが、NBC10ボストン、テレムンド・ボストン、ボストン・ヘラルド紙、フランクリン・ピアース大学の協力を得て実施した。調査対象者は民主党予備選挙参加予定の有権者407名で、誤差は4.9ポイントだ。

日曜日に発表されたCNNの世論調査の結果でもサンダースはニューハンプシャー州で支持を伸ばしていることが明らかになった。CNNの世論調査では、サンダースは25%の支持率を記録した。CNNが10月に行った調査の時に比べ、4ポイントも支持率の数字を伸ばした。また、第2位のバイデンには10ポイントの差をつけた。

2016年のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙において、ニューハンプシャー州ではサンダースは20ポイント以上の差をつけて勝利した。しかし、最終的には民主党の指名ではヒラリークリントンに敗れた。

ニューハンプシャー州での予備選挙は、2020年2月3日にアイオワ州での党員集会が実施されて1週間後の2020年2月11日に実施される。

(貼り付け終わり)

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アメリカ政治の秘密
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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

●アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の現状

 いよいよ来週からアメリカ大統領選挙民主党予備選挙が本格化する。各陣営が自分たちの長所と短所、強みと弱みを分析して、お金と人をどのように投入するかで鎬を削ることになる。各種世論調査の数字もいよいよ重要性を増していく。支持率低迷が伝えられたら、有力候補の座から滑り落ちてしまう。現在のところ、トップ3は、ジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)だ。

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 4位の座をめぐって、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジとニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグが争っているという結果が出た。ブルームバーグは元々待望論があったのだが、一度は出馬を取りやめたが、2019年11月になって出馬表明、政治献金を受け取らず自己資金で選挙運動を行うことを表明した。世界的大富豪ブルームバーグの資産は約6兆円であり、1000億円使ってもそこまで大きな影響はない。有力候補者たちでも年間で100億円集めるのが大変なにに、その10倍くらいのお金はポンとすぐ出せるというのはやはり有利だ。

 実際、ブルームバーグは既に200億円以上を投じて全米規模でテレビ広告を放送している。他の陣営は手持ちの資金とにらめっこしながらどうすれば最も効果的に広告を放送できるかに頭を痛めている中で、物量作戦で圧倒している。2016年のヒラリー・クリントンでも集めたお金は200億円程度だったと記憶しているが、ブルームバーグの資金力は凄まじい。

ブルームバーグは民主党が左傾化し過ぎているという警鐘を鳴らして出馬したので、中道右派の候補者ということになる。彼の所属政党は「民主党→共和党→民主党」という変遷をたどっているのだが、「共和党では左派、民主党では右派」ということになる。

ブルームバーグは、「ロックフェラー・リパブリカン」に分類される。ロックフェラー・リパブリカンとは、ジェラルド・フォード大統領時代(1974-1977年)に副大統領を務めたネルソン・ロックフェラー(1908-1979年)のような穏健な共和党員を指す。最近で言えば2012年に共和党の大統領選挙指名候補となり、現在はユタ州選出の連邦上院議員であるミット・ロムニーがロックフェラー・リパブリカンに分類される。私はロムニーこそは、ドナルド・トランプ大統領が再選され、2期目となった場合に共和党内で反旗を翻す勢力の中心人物になるのではないかと考えている。共和党リベラル派と民主党右派は、それぞれ同じ党に属しているドナルド・トランプ大統領、進歩主義派や左派を嫌っている。

●全国規模ではバイデンがトップを維持でサンダースが追走、ブルームバーグが急上昇

 早い人物では2018年から有力候補たちは2019年初頭からアメリカ大統領選挙民主党予備選挙への出馬宣言と選挙運動を始めた。既に1年以上選挙運動を続けている候補者もいる。マイケル・ブルームバーグは2019年11月に出馬宣言をしたばかりで実質的には数カ月だ。各種世論調査は2019年から行われているが、全国規模の世論調査ではジョー・バイデンがずっとトップを走っている。2位になるのは、バーニー・サンダースかエリザベス・ウォーレンのどちらかという状態が続いている。下のグラフは「モーニング・コンサルト」社の世論調査の結果の推移を折れ線グラフ化したものだ。

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 モーニング・コンサルト社の世論調査は全米で1万人以上を対象に行われており、誤差の範囲も少ないので信頼性が高いと私は評価している。グラフを見れば一目瞭然、バイデンがトップを走り、サンダースが追走、ブルームバーグが急上昇ということが分かる。

 モーニング・コンサルタント社ではアイオワ州、ニューハンプシャー州、ネヴァダ州、サウスカロライナ州を「早期に予備選挙が実施される州」と規定して、これらの州での支持率も別に出している。それで見ても、バイデンが有利だが、サンダースとの差は縮まっている。サウスカロライナ州はアメリカ南部に位置し、アフリカ系アメリカ人有権者の割合が高く、またアフリカ系アメリカ人有権者は民主党支持の割合が高い。アフリカ系アメリカ人有権者の中でアメリカ初のアフリカ系アメリカ人大統領バラク・オバマに副大統領として仕えたバイデンの好感度は大変高い。サウスカロライナ州での世論調査では、バイデンが30%の支持を記録し、2位のサンダースは15%くらいということが多い。

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 こうして見ると、早期に予備選挙が実施される4州からサウスカロライナ州を除くと、バイデンとサンダースの差は縮まるか、逆転しているということが考えられる。2月3日のアイオワ州、2月11日のニューハンプシャー州での党員集会と予備選挙は大接戦で、サンダースが勝利する可能性は高いが、全米の傾向で言えばバイデンが有利ということになる。

 3月3日には全米15州とアメリカ領サモアで予備選挙と党員集会が実施される。この日はスーパーチューズデーと呼ばれており、予備選挙の大勢が決する可能性が高い。もしくは3月17日も重要な週での予備選挙が実施されるので、ここで大勢が決する可能性もある。モーニング・コンサルト社はスーパーチューズデーの各州での世論調査の結果も以下のように発表している。

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マイケル・ブルームバーグはスーパーチューズデーで予備選挙が実施される州で重点的にテレビ広告を放送し、支持率を伸ばしている。マイケルが中道派のバイデンに行くべき票を喰ってしまうということになると、サンダースが比較相対的に浮上するということが考えられる。

●年齢別では若い人たちほどサンダース、年齢が上がるとバイデン支持

 モーニング・コンサルト社では年齢グループ別の数字も発表している。「Z世代(18歳から22歳)」、「ミレニアル世代(23歳から38歳)」、「X世代(39歳から54歳)」、「ベイビーブーマー世代(55歳から73歳)」と4つのグループに分類している。一目瞭然で分かるのは、18歳から38歳までの若者たち世代ではバーニー・サンダースが圧倒的な人気であるということだ。23歳から38歳のミレニアル世代(景気後退と対外戦争で自分たちは厳しい時代を生きていると認識している世代)に属している候補者であるピート・ブティジェッジとトゥルシー・ギャバ―ド連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)の同世代からの支持率は高くない。ブティジェッジは世代交代を主張しているが、彼の属する世代の人々からの支持は高くない。アメリカの若者たちは、自分たちは親世代よりもついていないと認識しており、これまでのアメリカとは違うアメリカを作りたい、既存のエスタブリッシュメントを壊したいという謀反気を持っていることが分かる。

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Z世代のグラフ
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ミレニアル世代のグラフ

 年齢が高くなればなるほど、ジョー・バイデンの支持率が高くなっている。

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X世代のグラフ

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ベイビーブーマー世代のグラフ

 こうした人々からすれば、「若者は甘ったれており、恵まれていないなんて論外だ。世の中を革命的に買えるなんて危険すぎるんだ」ということになる。民主党にとっては若者たちの謀反気は大きな問題だ。若者たちが世の中にもまれて変革志向を捨てていけばよいが、そうでなければ民主党主流派にとっては大きな反省勢力を党内に抱え込むことになる。

●白人有権者はバイデン、アフリカ系アメリカ人以外の非白人有権者はサンダース支持

 人種的なグループ分けでも世論調査の結果が発表されている。「白人」「アフリカ系アメリカ人」「ヒスパニック系アメリカ人」「アジア系アメリカ人」「その他」に分類されている。

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アフリカ系アメリカ人有権者のグラフ
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ヒスパニック系アメリカ人のグラフ

これで見ると、アフリカ系アメリカ人ではバイデンが大きな支持を得ている一方で、ヒスパニック系アメリカ人ではサンダースが支持を集めていることが分かる。白人ではバイデン、アジア系アメリカ人ではサンダースがそれぞれ支持率トップとなっているが、その数字は大きくない。

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白人有権者のグラフ

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アジア系アメリカ人有権者のグラフ

(貼り付けはじめ)

最新の全国規模の世論調査でブルームバーグが支持率12%を記録し、ブティジエッジを追い抜く(Bloomberg hits 12 percent, surpasses Buttigieg in new national poll

ジュリア・マンチェスター筆

2020年1月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/480236-bloomberg-hits-double-digits-in-new-national-poll

民主党の大統領選挙民主党予備選挙の有力候補マイケル・ブルームバーグが火曜日に発表された「モーニング・コンサルト」社の最新の世論調査で二桁の支持率を記録した。2019年11月に選挙に出馬して以降、彼が支持を伸ばしていることが明らかになった。

今回の世論調査ではブルームバーグは支持率12%を記録し、支持率7%のインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジ、5%の実業家アンドリュー・ヤン、3%のエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)を上回った。

ジョー・バイデン前副大統領は予備選挙の候補者の中でトップとなる支持率29%を記録し、続くバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の支持率は23%、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は3位となる支持率14%を記録した。

今回の世論調査の結果は、ブルームバークが広告を大規模に放送していることが各種世論調査の数字に表れており、効果を上げていることを明らかにしている。

ブルームバーグは世界有数の大富豪であり、政治献金を受け取っていない。しかし、予備選挙が始まる前に全米でテレビ広告を放送するために既に2億7000万ドル(約295億円)を使っている。

ブルームバーグ選対は月曜日から全米で民主党予備選挙に参加する予定の250万名の有権者に手紙を送り始めた。

ブルームバーグはアイオワ州とニューハンプシャー州では候補者として登録しておらず、その代わりにスーパーチューズデー(3月第1週の火曜日)に投開票が実施される各州に特に力を注いでいる。

ブルームバーグの出馬はかなり遅い時期となってしまったが、ブルームバーグ陣営はスタッフの数を増やしており、今月初めにはその数が800名にまで膨れ上がった。

ブルームバーグは連邦議員たちの間でも支持者を増やしている。月曜日には5人目の連邦議員がブルームバーグを支持推薦すると表明した。

今回のモーニング・コンサルト社の世論調査は2020年1月20日から26日にかけて民主党予備選挙参加予定の17836名の有権者の対象に実施された。誤差はプラスマイナス1ポイントだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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