古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

 古村治彦です。

 アメリカン大学の歴史学の教授でアラン・リクトマン(Allan Lichtman、1947年―、73歳)という人がいる。この人物は1984年以降のアメリカ大統領選挙の結果を全て正確に予測していると主張している。アメリカでは「2016年の大統領選挙でトランプ勝利を予測した」としてメディアで引っ張りだことなった。
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アラン・リクトマン
 このリクトマン教授が「2020年の大統領選挙でバイデンが勝つ」と予測を出し、それを民主党の応援団『ニューヨーク・タイムズ』紙が嬉しそうに記事にしている。

 リクトマンは13項目の指標のイエスとノーの数で大統領選挙の予測をしている。彼はこの指標をソ連出身の地震学者ウラジミール・ケイレス・ボロック(1921-2013年、92歳で没)と共に作り、1984年に本にまとめて発表した。13項目は以下の通りだ。

 

1.       大統領選挙の中間選挙(大統領選挙の2年前の実施)の後、大統領を擁する党の連邦下院で保有する議席数が、その前の中間選挙の後よりも多い。

2.       大統領を擁する党の予備選挙で激しい競争がない。

3.       大統領を擁する党の候補者が現職大統領である。

4.       選挙結果に影響を与える有力な第三党もしくは無所属の候補者がいない。

5.       選挙期間中に景気後退が起きていない。

6.       大統領選挙までの4年間(大統領の任期)の1人当たりの実質経済成長がその前の8年間(大統領の任期2つ分)の平均成長率を超えている。

7.       現職大統領の政権が国家規模の政策の変更に影響を与えている。

8.       大統領の任期中に暴動など深刻な社会不安は存在していない。

9.       現職大統領の政権がスキャンダルを起こしていない。

10.現職大統領の政権が外交問題もしくは軍事問題で深刻な失敗をしていない。

11.現職大統領の政権が外交上もしくは軍事上で大きな成功を収めている。

12.大統領を擁する党の候補者がカリスマを備えているもしくは国民的英雄だ。

13.大統領を擁する党に挑戦する側の党の候補者がカリスマを備えていない、もしくは国民的英雄でもない。

 

 2016年の大統領選挙の時、リクトマンは「2、5、6、8、9、10、13がイエスとなり、他がノーとなるので、総得票数でヒラリーは勝てず、トランプが勝つ」と予測した。実際はどうだったかというと、ヒラリーは総得票数で勝利をしたが、選挙人獲得数ではトランプが勝利し、大統領になった。リクトマンは「トランプ当選を予測した男」としてメディアに引っ張りだことなった。

 リクトマンが「今年の大統領選挙ではジョー・バイデンが勝つ」という予測をしている、と民主党の応援団『ニューヨーク・タイムズ』紙が報じたのは2020年8月5日だ。リクトマンは「2、3、4、7、10、13」の項目の答えがイエスで、後はノーだとして、イエスの数が少ないことから、「バイデンが勝つ」と予測している。ニューヨーク・タイムズ紙はこのことを嬉しそうに報じた。

 ここで注意をしなければならないのは、リクトマンの予測は「総得票数」に関するものだという点だ。リクトマンは2000年の大統領選挙で、ゴアが総得票数でブッシュに勝利すると予測した。確かに、ゴアは総得票数で勝利した。しかし、大統領になったのは、フロリダ州においてわずか数百票差で勝利し、選挙人獲得総数で上回ったブッシュだった。

 また、2016年の場合も、トランプが総得票数でヒラリーに勝利すると予測していたのだ。実際には、トランプは総得票数でヒラリーを下回ったが、選挙人獲得総数で勝利した。だから、リクトマンは予測を外したが、“総得票数“という言葉を入れなければ、「トランプ勝利を予測した人物」ということになる。

 また、上に挙げた指標を見れば、最後の2つはかなり主観的なしひょぅであることが分かる。カリスマであるとか、国民的英雄であるといったことは数値では測れない。人気や知名度ということでもないとなれば、これは恣意的なものとなってしまう。リクトマンは、ドナルド・トランプはカリスマを備えていないし、国民的英雄でもないとしているが、それは彼の意見である。

 いつもなら、「これは怪しい指標だ」と切り捨てるはずのニューヨーク・タイムズが「トランプ勝利を予測した大学教授」が「バイデン勝利を予測した」と喜び勇んで報じているところは何とも滑稽な話である。

(貼り付けはじめ)

これまで数々の選挙の結果を正確に予測してきた歴史を持つ大学教授が「バイデンがトランプを倒す」と予測(Professor with history of correctly predicting elections forecasts that Biden will defeat Trump

マリナ・ピトフスキー筆

2020年8月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/510754-professor-with-history-of-correctly-predicting-elections-forecasts-that

これまでの大統領選挙の結果を正確に予測してきたアメリカン大学教授アラン・リクトマンが、民主党の大統領選挙候補者に内定している、ジョー・バイデン前副大統領が11月の大統領選挙でトランプ大統領を倒すと予測していると述べた。

リクトマンは2016年の選挙でトランプ勝利を予測した数少ない専門家の一人だ。大統領を軸として数十年にわたりアメリカ政治を観察してきたリクトマンは、ホワイトハウスを握っている党がそのままホワイトハウスを握り続けるかどうかを決めるのに役立つ、13項目の「キー・ファクター」からなるシステムを構築した。その項目には、「現職大統領が再選を目指して選挙運動を行っている」から「短期的、そして長期的な経済状態」まで含まれている。

リクトマン教授は水曜日に『ニューヨーク・タイムズ』紙によって発表されたヴィデオ映像による論説の中で、「これらの項目からトランプがホワイトハウスを失うことになると予測される」と述べた。

リクトマンは、1984年以降の全ての大統領選挙の勝者を正確に予測してきたと主張している。しかし、2000年の場合にはアル・ゴア前副大統領が勝利すると予測している。実際には、アル・ゴアは得票総数では勝利したが、ジョージ・W・ブッシュ前大統領が選挙人獲得総数で勝利した。

リクトマンのシステムによると、ジョー・バイデンに有利な項目は7つとなっている。2018年の中間選挙で民主党が議席を増やしたこと、現在も続いているコロナウイルス感染拡大の中での短期的そして長期的な経済への打撃、今年初めの警察によるジョージ・フロイド殺害事件によって爆発した「社会不安」が含まれている。

リクトマンはまた、今年初めのトランプ大統領への弾劾の試みを含むホワイトハウスの「スキャンダル」、大統領が外交もしくは軍事の面で成功を収めていないことも挙げている。リクトマンはまた、国民の多くにとって、トランプが「カリスマを持つ」候補者ではないと主張している。

トランプ大統領に有利な項目には、「ホワイトハウスを握っている党で予備選挙で競争がなかった」こと、トランプは現職大統領であること、第三党の挑戦者がいないことが挙げられる。リクトマンは、トランプが2017年に減税を行ったことなどから大きな政策変更が実行されたと指摘している。ホワイトハウスは外交もしくは軍事の面で失敗をしていない、バイデンは「人々を動かす、カリスマを持つ」人物ではないとも述べている。

しかしながら、リクトマンは、有権者に対する抑圧の試みが起きる可能性、2020年の選挙に対するロシアによる介入など、「13項目以外の要素が影響を与える」こともあると認めている。

リクトマンは「有権者の皆さん、皆さん次第なんです。我が国の民主政治体制の未来を決めるのは」と述べている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

 昨日、色々な記事を読んでいたら、日米の人口に関する研究結果に関する記事が出ていた。その前に人口に関するいくつかの言葉を整理しておきたい。まずベビーブーム世代(baby boomers)だが、この世代は第二次世界大戦終結前後から1964年くらいまでに生まれた人たちのことを指す。日本では「団塊の世代」とも呼ばれる。その子供たちの世代(1960年代後半から1980年くらいまでに生まれた人たち)をアメリカでは「X世代(Generation X)」と呼ぶ。日本では1970年代前半に生まれた、団塊の世代の子供たち世代を「団塊ジュニア世代(第二次ベビーブーム世代)」と呼ぶ。

 「X世代」の次に来る世代は、アメリカでは「ミレニアル世代(Millennials)」と呼ぶ。1981年から1996年くらいまでに生まれた、現在25歳から40歳くらいまでの人たちだ。その下の世代で現在大学生くらいから下の世代を「Z世代(Generation Z)」と呼ぶ。上からまとめて挙げていくと次の通りだ。

アメリカ         日本

・ベビーブーム世代    ・団塊の世代

X世代         ・団塊ジュニア

・ミレニアル世代

Z世代
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日本の人口ピラミッド
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アメリカの人口ピラミッド
 人口ピラミッド(population pyramid)という年齢別の人口数を表す図がある。子だくさんだが平均寿命が短い発展途上国型では三角形(下にアフリカ諸国の総計を示した図を掲載する)、子供の数が減少する先進諸国では釣鐘型、日本のように極度な少子高齢社会だと頭でっかちの逆三角形に近い形となっていく。下の記事にあるが、アメリカでは40代以下の世代が人口の半分を占めるという形になっているが、日本の場合は40代以上の世代が人口の半分以上を占めるようになっている。日本は人口減少時代に入り、昨年はおおよそ85万人が新たに生まれ、135万人が亡くなるので、50万人も減っている。人口の減少率が1%以上という都道府県も増えている。日本以上のペースで子供が生まれにくく、高齢者(65歳以上)が人口に占める割合が急激に増加している国は他にはない。人類の大いなる実験場だ。
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アフリカの人口ピラミッド
 アメリカの研究結果で興味深いのは、アメリカの若い人たちの間で、白人が過半数を割るということだ。ベビーブーム世代は4人に3人は白人であり、現在はまだ白人が過半巣を占めているが、数十年後には過半数を割るようになる。また、若い人たちはリベラルな考えを持つ人が多く、政府が諸問題解決のために大きな役割を果たすべきだと答える割合が高いということだ。若い世代を代表する政治家としてはアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)がいる。「ミレニアル社会主義(Millennial Socialism)」という言葉も生まれているほどだ。日本の若者層に関しては、いくつかの研究結果で、自民党支持が多いということとは対照的だ。

 「人口ボーナス(demographic dividend)」という現象がある。これは「総人口に占める働く人の割合が上昇し、経済成長が促進される」ということだ。アジアでは、インドネシアやマレーシアなどがこれから人口ボーナス期を迎える。一方、日本は2005年の段階で人口ボーナス期を終了している。そのために経済成長が鈍化している、ということになる。これからは人口ボーナス期の果実を食いつぶしていくことになる。

 人口動態は社会や経済、政治に大きな影響を与える。人口学(demography)、歴史人口学(historical demography)は実は重要な学問だ。

(貼り付けはじめ)

ミレニアル世代が現在、アメリカの人口で最大のシェアを占める(Millennials now largest share of US population

リード・ウィルソン筆

2020年8月4日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/510478-millennials-now-largest-share-of-us-population

ミレニアル世代とそれ以降に生まれた人々の人口が史上初めてアメリカの人口の過半数を占めることになった。しかし、より年上の世代はまだアメリカの有権者の過半数をまだ占めている。

ブルッキングス研究所所属の人口学者ウィリアム・フレイの新しい研究によると、1981年から1996年の間に生まれたミレニアル世代の数はアメリカの人口の22%を占めるようになっている。

1997年から2012年の間に生まれたZ世代と、まだ名前がついていない2013年生まれ以降の世代の数を合わせると、現在40歳以下の人々がアメリカの人口に占める割合は50.7%になっている。

第二次世界大戦後の1946年から1964年の間に生まれたベビーブーム世代は人口の21.8%を占めている。

しかし、ベビーブーム世代は有権者の中で最大のシェア、28.9%を占めている。ミレニアル世代は27%を占めている。X世代は24.8%を占めている。Z世代はやっと投票ができる年齢に到達し始めているが、人口では20.3%を占めているが、有権者の中では10.1%を占めているに過ぎない。

ベビーブーム世代はその政治的な力を使ってこれまで4名の大統領を連続して自分たちの世代から選び出した。今年の選挙でジョー・バイデン前副大統領が大統領になれば5人連続となる。

人口調査の推計によると、ミレニアル世代とそれ以降の人々は2030年までに有権者の中で過半数を占めるようになる。

より若い世代の塊はより年上の世代に比べて、人種の多様性に富み、移民、警察改革、そして環境保護といった諸問題でよりリベラルな態度を取る。

世代の中に白人人口が占める割合はミレニアル世代の60%、Z世代の55.6%に過ぎない。ベビーブーム世代ではその割合は約75%だった。Z世代の下の世代では白人の人口は半分を割っている。アメリカの世代で白人が過半数を割ったのは史上初だ。

昨年ピュー・リサーチ・センターが実施した世論調査の結果では、より若い世代は諸問題を解決するために政府は関与すべきだと答えるようになっている。また、多様性が高まることは社会にとって良いことであると答える。また、より年上の世代に比べて気候変動は人間の活動によってもたらされると考えている。

より若い世代はトランプ大統領の行っている仕事を評価しない傾向にある。最近のエマーソン大学の世論調査の結果では、30歳以下の人の36%、50歳以下の38%しかトランプ大統領の仕事ぶりを評価しなかった。50歳以上の人の過半数はトランプ大統領の仕事ぶりを評価した。

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日本の人口、過去最大50万人減少 12427万人に 東京・神奈川・沖縄以外は減

毎日新聞202085 1804(最終更新 85 1804)

https://mainichi.jp/articles/20200805/k00/00m/040/182000c

 総務省は5日、住民基本台帳に基づく11日現在の人口動態調査結果を発表した。国内の日本人の人口は、前年より505046人少ない124271318人(前年比040%減)と11年連続で減少。減少幅も6年連続で広がり、1968年の調査開始以降で最大となった。一方で、留学生や技能実習生らの増加に伴い、外国人の人口は199516人増の2866715人(同748%増)と6年連続で増え、過去最多を更新した。

 昨年1年間の日本人の出生者数は、前年比54092人減の866908人と4年連続で減少し、79年度に調査項目に加えて以降、最少を更新した。死亡者数は前年より15342人多い1378906人と7年連続で増加。死亡者数が出生者数を上回る「自然減」は511998人と12年連続で拡大した。年齢別の構成比は、65歳以上が2841%(同035ポイント増)と増える一方で、014歳は1230%(同015ポイント減)と減少傾向が続き、少子高齢化に歯止めがかかっていない。

 東京圏・名古屋圏・関西圏の「3大都市圏」に住む日本人は、64479280人と2年連続で減少したが、14年連続で全国人口の半数を占めた。都道府県別で人口が増えたのは、東京、神奈川、沖縄の3都県で、東京は68547人増と21年連続でトップ。減少数が最も多かったのは北海道の42286人で、兵庫県26937人、静岡県25600人と続いた。人口減少率は秋田県152%、青森県136%、山形県127%の順で、東北の減少率が高かった。

 一方、外国人の国内での出生者数は17859人、死亡者数は7306人で、自然増加数は1553人と2012年度に調査を始めて以来、過去最多を更新した。都道府県別では、島根県を除く46都道府県で増加。外国人の人口が最も多いのは東京都の577329人(前年比25646人増)で、愛知県274208人(同2700人増)、大阪府252742人(同16765人増)と続いた。全住民に占める外国人の割合は、東京都が417%と最大で、愛知県362%、群馬県305%だった。【堀和彦】

2020年 住民基本台帳に基づく都道府県別の日本人の人口

都道府県  人口    増減数   増減率(%)

北海道  5226066  ▼42286  ▼0.80

 

青森県  1269494  ▼17535  ▼1.36

 

岩手県  1227464  ▼15548  ▼1.25

 

宮城県  2268775  ▼13140  ▼0.58

 

秋田県   981114  ▼15178  ▼1.52

 

山形県  1074351  ▼13774  ▼1.27

 

福島県  1866570  ▼2436   ▼1.08

 

茨城県  2851707  ▼19476  ▼0.68

 

栃木県  1922681  ▼12782  ▼0.66

 

群馬県  1909403  ▼15202  ▼0.79

 

埼玉県  7197793  ▼2400    ▼0.03

 

千葉県  6154626  ▼3059    ▼0.05

 

東京都  13257596  68547    0.52

 

神奈川県 8981167  4213     0.05

 

新潟県  2217650  ▼24867  ▼1.11

 

富山県  1036503  ▼8528    ▼0.82

 

石川県  1123115  ▼7622    ▼0.67

 

福井県   764795  ▼7052    ▼0.91

 

山梨県   809800  ▼7265    ▼0.89

 

長野県  2049761  ▼16652  ▼0.81

 

岐阜県  1973948  ▼16650  ▼0.84

 

静岡県  3611596  ▼25600  ▼0.70

 

愛知県  7301322  ▼1479   ▼0.14

 

三重県  1758638  ▼15356  ▼0.87

 

滋賀県  1387945  ▼2861    ▼0.21

 

京都府  2481833  ▼13090  ▼0.52

 

大阪府  8596893  ▼16128  ▼0.19

 

兵庫県  5435379  ▼26937  ▼0.49

 

奈良県  1340085  ▼1180   ▼0.75

 

和歌山県  947173  ▼1882   ▼1.14

 

鳥取県   556195  ▼5250    ▼0.94

 

島根県   670468  ▼6783    ▼1.00

 

岡山県  1872421  ▼11505  ▼0.61

 

広島県  2770709  ▼16377  ▼0.59

 

山口県  1352180  ▼14642  ▼1.07

 

徳島県   735974  ▼8547    ▼1.15

 

香川県   967202  ▼7667    ▼0.79

 

愛媛県  1355720  ▼14133   ▼1.03

 

高知県   704396  ▼8610    ▼1.21

 

福岡県  5047263  ▼7915    ▼0.16

 

佐賀県   816605  ▼5838    ▼0.71

 

長崎県  1340026  ▼15197   ▼1.12

 

熊本県  1752215  ▼12553   ▼0.71

 

大分県  1137378  ▼170    ▼0.88

 

宮崎県  1088186  ▼9107    ▼0.83

 

鹿児島県 1618119  ▼14979   ▼0.92

 

沖縄県  1461018   2332    0.16

全国計124271318  ▼505046  ▼0.40

11日時点。増減は前年比。はマイナス

(貼り付け終わり)
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歴史人口学の世界 (岩波現代文庫)

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

 少し前にアメリカのドナルド・トランプ大統領が世界初の核実験75周年で、ロシアと中国に軍縮を呼びかけたというニュースを見た。「アメリカが偉大である」ためには「核兵器の優位」が必要だとでも言うのかと思ったが、核兵器に関しては軍拡競争はしたくないという姿勢を見せた。

 太平洋戦争の最終盤で日本の広島と長崎にそれぞれ原子爆弾が投下されてから、実際の戦争で核兵器が使用されたことはない。アメリカ一国のみが核兵器を保有しているという状態は長くは続かず、1949年にソ連が核実験に成功し、核保有国となった。1964年には中国も核実験を成功させた。世界の核保有国は10か国程度である。第二次世界大戦後の冷戦時代、核兵器の使用はなかったが、キューバ危機では核戦争の危機が高まった。

 核不拡散条約(Non-Proliferation Treaty)は、1968年に締結された。この条約はアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国以外の国々の核兵器保有を禁止するというもので、国連常任理事国以外には核兵器を持たせないぞ、というものだ。戦後国際体制を作った戦勝国が世界を支配し、それら以外は従えというものだ。インド、パキスタン、イスラエルはこの条約には加盟していない。また、北朝鮮は1993年に条約から脱退した。そのために、五大国の思惑とは異なり、核兵器は拡散している。

アメリカとロシアはそれぞれ6450発、6490発の核弾頭を保有し、1600発を実戦配備している。イギリス、フランス、中国はそれぞれ200発から300発の核弾頭を保有している。NPTに批准していないインド、パキスタンは100発以上の核弾頭を保有していない。また北朝鮮も100発以内の核弾頭を保有している。イスラエルは正式な核兵器保有を認めていないが、保有が確実視されている。イランは核開発の疑いを持たれている。

 アメリカもロシアも世界を何度も全滅させることができるほどの核弾頭を保有しているが、核兵器軍縮について、「囚人のジレンマ(prisoner’s dilemma)」という考えから見ていこう。

ジレンマとは「板挟み状態」のことだ。2人の犯罪者ABが捕まり、別の場所で取り調べを受ける。ABが両者ともに完全に黙秘をすれば、2人とも懲役2年となる。どちらか一方が自白をすれば、自白をした人間は懲役がなく、もう一方は10年の懲役となる。どちらともに自白をすれば2人とも懲役5年となる。この条件はそれぞれに伝えられているが、ABとも相手が自白をしたかどうかは分からない。

 この場合、Aの置かれている立場を考えてみる。Bが黙秘する場合、Aが黙秘したら懲役2年、Aが自白をしたら懲役0年」となる。これだとAは自白したほうが得となる。Bが自白する場合、「Aも自白をしたら懲役5年、Aが黙秘をしたら懲役10年」となる。この場合もAは自白したほうが懲役が短くなるので得となる。従って、Aは自白をするという選択肢になる。Bにとっても同じことになる。お互いを信じて黙っていたら2年で済むものが結局お互いに自白をして5年の懲役となるが、これが「合理的な」選択となる。懲役なしという最善の結果を得ることはできなくても、自分だけ10年の懲役を喰らうという最悪の事態を避けることができるからだ。ここで黙秘を「協調」、自白を「裏切り」と規定すると、裏切ることがABお互いにとって一番合理的な選択ということになる。

 囚人のジレンマで考えて見ると、一番良い結果は、お互いが協調することだ。しかし、それを阻むのはABが別の場所で取り調べを受けていて、全く連絡が取れないことだ。そのために結局裏切った方が得ということになり、お互いが最善の結果を得ることができないということになる。それならば、お互いが連絡を取り合えれば、「黙秘をした方が得」という合意ができることになる。これを応用すると、核保有諸国は、お互いに他国の意思が分からなければ軍拡競争を続けざるを得ない。使いもしない、使えもしない核弾道を数千発も保有して大きな負担だと嘆いてしまうという不合理な結果になってしまう。しかし、軍縮のためには「協調」が必要ということになる。そのためには「交渉」の枠組みが必要だ。

 アメリカとロシアは6000発以上の核弾頭を保有しているが、冷戦期の馬鹿げた軍拡競争の果ての負の遺産ということになるだろう。管理にかかる予算だけでも膨大なものとなり、かなり負担になるはずだ。米露は年間数十発ずつ減らすことを続けているが、今のペースでは数百年かかるだろう。それなら中国が求めているように、数百発にまで減らしてから何か言ってこい、ということになる。まずは米露で数百発単位の削減を数年間続けて見せてから、本気なのだということを示してから何か言えよ、ということだ。そうでなければ対等に話し合いなどできないということだ。

 新しい冷戦を迎えるためにはまずは古い冷戦の負の遺産を清算してからということだと思う。

(貼り付けはじめ)

核実験75 “ロシアと中国は核軍縮協力を” トランプ大統領

2020717 1022

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200717/k10012519961000.html

アメリカが人類史上初の核実験を行ってから75年となったのにあわせ、トランプ大統領は声明を発表し、核戦力の強化を進めて抑止力を高めると強調する一方、ロシアと中国に対して核軍縮に向けた協力を呼びかけました。

アメリカは75年前の1945716日に西部ニューメキシコ州で人類史上初めてとなる原爆の実験を行いました。

トランプ大統領は16日、声明を出し「実験は第2次世界大戦の終結につながり、世界に前例のない安定をもたらしたすばらしい偉業だ」と称賛しました。そのうえで「強固で多様な核の能力があれば核の拡散を防ぎ、敵を抑止できる」として、核戦力の強化を進め、抑止力を高める方針を強調しました。

その一方で、トランプ大統領はロシアが爆発を伴う核実験を行い中国も実験を行ったおそれがあると指摘し「ロシアと中国には世界を安全にし、軍拡競争を防ぐため、改めて協力を求める」として、核軍縮に向けた協力を呼びかけました。

トランプ政権は、核弾頭の数などを制限したロシアとの核軍縮条約「新START」の有効期限が来年2月に迫る中、条約への参加を拒否している中国に参加を求めるねらいがあるものとみられます。

一方、声明については国務省で軍縮を担当した元高官がツイッターに「このようなつらい日にアメリカが軍拡競争で勝っていると強調するのはこの政権だけだ」と投稿するなど、批判も出ています。

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中国は米露との核兵器削減交渉への参加を拒否(China turns down nuclear arms control talks with US and Russia

マーティー・ジョンソン筆

2020年7月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/defense/506792-china-turns-down-nuclear-arms-control-talks-with-us-and-russia

中国はこの問題についての自分たちの姿勢は「明確だ」と繰り返し、中国は米露との核兵器をめぐる交渉に参加しないという姿勢を改めて強調した。

中国外務省のツァオ・リージアン報道官は金曜日、アメリカからのロシアとの交渉に中国も参加してはどうかという提案について「真剣なものでもないし、誠実なものでもない」と述べた。

AP通信によると、ツァオ報道官は記者団に対して次のように述べた。「いわゆる三カ国による兵器削減交渉に対する中国の反対は明確なものです。アメリカ側もそのことをしっかりと認識しています。しかしながら、アメリカは中国の交渉への参加にこだわり、中国の地位を落とそうとしています」。

米露は冷戦期には敵同士で、現在でも世界の中で最大の核兵器を保有する大国同士でもある。両国は先月末ウィーンに集まり、「新スタート(New Start)条約」の延長について動き始めた。新スタート条約は2010年に合意され、来年2月に期限を迎える。

新しいスタート条約にはいくつかの条項が含まれている。その中には、配備済み核弾頭の数を少なくとも1550発までに制限するという条項、そして核弾頭を装備できる武器の配備を規制するという条項がある。条約ではまた、年間18か所の核兵器関連基地の査察を実施するプログラムも創設されている。

トランプ政権は米露に続き世界第3位の核弾頭保有国である中国に対して条約への参加を強く求めているが、中国政府は条約参加への反対を強硬に示している。

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中国がアメリカへ保有核兵器の削減を求める(China urges US to reduce nuclear arsenal

ジョン・バウデン筆

2020年7月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/china/506353-china-urges-us-to-reduce-nuclear-arsenal

水曜日、中国の複数の政府高官は、アメリカが進んで中国のレヴェルにまで保有核兵器を削減するならば、米露との三カ国による核兵器に関する交渉に喜んで参加するだろうがそれは実際には無理な話だと述べた。

新戦略兵器削減条約(New Strategic Arms Reduction TreatySTART)に関する、新たな核兵器に関する交渉を先月から開始した。先月、トランプ政権の軍縮担当の責任者は次のようにツィートした。「中国もまた会議に招待された。中国の代表団は姿を現し、誠意を持って交渉に参加するだろうか?」

ロイター通信は次のように報じている。中国外務省の報道官は、トランプ政権とロシアとの核兵器をめぐる交渉に参加するようにアメリカから招待を受けた件について、アメリカがロシアとの新たな核兵器をめぐる交渉から離脱するという目的のために「関心を別に向けるための謀略以外のものではない」と述べた。

ロイター通信によると、中国外務省の兵器削減部門の責任者であるフー・ツォンは次のように述べた。「私は皆さんに明言しますが、アメリカが中国の核兵器保有レヴェルまで下がってくる用意があると言うならば、中国は明日にでも喜んで話し合いに応じます。しかし、現実には、そんなことは起きないことを私たちは分かっています」。

ツォンは「アメリカの真の目的は、全ての制限を撤廃して、現実のもしくは仮想の敵に対して軍事上の優位を追求するためのフリーハンドを持つことです」とも述べた。

新しいスタート条約はオバマ政権下で交渉されたもので、米露両国で配備できる核弾頭の数を1550に制限するというものだ。条約の有効期限は来年の2月だ。

スタート条約に関する中国側からのコメントがなされたのは、トランプ政権が世界保健機関(WHO)によってアメリカが正式に脱退した次の日のことだった。トランプ大統領は、世界保健機関が中国寄りだと繰り返し非難してきた。そして、コロナウイルス感染拡大への対処が遅すぎたと攻撃している。

世界保健機関と中国を批判する人々は、国際的なコロナウイルス感染拡大への対応が妨害されたのは、感染拡大の初期段階で中国の透明性の欠如が原因だと主張している。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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