アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 私は、産経新聞が嫌いです。しかし、時には素晴らしい記事を掲載する新聞であることには敬意を持っています。産経新聞について「自称・全国紙」とか「自民党の機関紙」と書くこともありますが、関係者の皆様には、強者のご寛恕を願っておきたいと思います。

 

 しかし、今回の総選挙の選挙運動期間中に山田美樹代議士(当時は自民党公認候補・東京一区選出、当選二回・細田[安倍]は所属)の選挙運動員が起こした事故に関する記事はいただけません。

 

 私が問題にしたいのは、事故の描写の部分で、「バイクは転倒し、男性は頭などに全治約2週間の軽傷を負った」の部分です。この事件を最初にスクープ報道した毎日新聞の記事を参照していただけると分かりますが、毎日新聞は、「男性は転倒して一時意識不明となり、搬送先で外傷性くも膜下出血と診断されて2週間以上入院した。半年間の通院が必要で運転もできない状態だという」と書いています。

 

 産経新聞も毎日新聞も記事によると、「警視庁神田署によると」と書いています。それなのに、記事の内容の詳しさの違いはどこから来るのでしょうか。神田署が毎日新聞には詳しい情報を教えて、産経新聞には簡単な情報しか教えていないということは考えにくいです。

 

 更におかしいのは、産経新聞が「軽傷」と表現したことです。本当に軽傷だったらどんなに良かったかと思いますが、毎日新聞の記事の内容から察するに、これはとても「軽傷」などと言えるものではありません。一時的に意識不明になり、外傷性くも膜下出血を発症した人に「軽傷ですね」と産経新聞の記者の方は言えるのでしょうか?産経新聞にも一応入社試験があって、国語力も考査されるはずですが、どのような試験が行われたのでしょうか。

 

 前の記事でも書きましたが、私の父はくも膜下出血を発症して倒れました。そして、もう40年以上も後遺症に苦しんでいます。個人差があるとは言え、この病気は生命を脅かすような重大なものです。新聞の使命としては、この病名についても触れて、人々にくも膜下出血について関心を持ってもらう、自分たちでも調べたり、気を付けたりして、予防をしてもらうというものがあると思います。

 

 

 この産経新聞の書きぶりでは、真実を伝えているようで伝えていませんし、新聞の使命を忘れています。国民大衆に奉仕しているのではなく、自民党に奉仕しているとしか思えません。事故が如何にも軽いものであったかのように描写することで、少しでも印象を悪いものにしないようにしようとしているかのようです。

 

 私は産経新聞が自民党を応援し、他の政党をくさすのは構わないと思っています。しかし、そのために真実を曲げ、印象操作をするような報道をするのは間違っていると思います。応援しているのなら、悪い時には悪いと批判し、叱正ができるようにすることが本当の支持者ではないでしょうか。これでは「贔屓の引き倒し」で、応援しているようで、実際には自民党をダメにしているようなものです。

 

 そして、このような調子では、「本当に」自民党の機関紙となってしまって、産経新聞は腐れ果ててしまうのだと思います。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「山田美樹氏の運動員、選挙期間中に人身事故」

 

産経新聞電子版 2014年12月27日

http://www.sankei.com/affairs/news/141227/afr1412270015-n1.html

 

  衆院選東京1区で海江田万里民主党前代表(65)を破った自民党の山田美樹氏(40)の男性運動員が、選挙期間中の12日にバイクの男性がからむ人身事故を起こしていたことが27日、警視庁神田署への取材で分かった。

 

 同署によると、事故は12日午後1時半ごろ発生。東京都千代田区神田神保町の交差点近くで、山田氏の街頭演説を支援するため駆けつけた30代の男性運動員が車から降りる際に右ドアを開けたところ、後ろから来た60代の印刷関連会社勤務の男性が運転するバイクと接触した。バイクは転倒し、男性は頭などに全治約2週間の軽傷を負った。

 

 男性が救急車に搬送される際、山田氏は現場から約30メートル先で街頭演説を行っていたという。 

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)