古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

2016年11月

 古村治彦です。

 

 2016年11月17日(日本時間では18日)に、安倍省はニューヨークに立ち寄り、ドナルド・トランプ次期大統領と会談を行います。食事を摂りながらの会談になると言われています。

 

 トランプが当選し、「青菜に塩」の状態になっていた、マイケル・グリーン先生は以下のような論稿を発表しています。

 

 

「青菜に塩」という言葉を使ったマイケル・グリーン

 

 マイケル・グリーンは、トランプはアジア諸国に対する戦略を明確にしていないので、安倍首相が聞き役に回り、なだめすかしながら、トランプのアジア戦略の輪郭を明確にすべきで、それが出来たら、他のアジア諸国やトランプ自身に対しての大きな貢献となる、と述べています。

 

 トランプから最初に言質を取っておく、日本やアジアの防衛から手を引かないということを明言させるのが安倍首相の役割だとマイケル・グリーンは述べています。これは、「自分はトランプに散々反対してきたから、彼に近づけないので、安倍さん、どうかトランプからこれからも日本を守るという言葉を引き出して、私の関与する場所を確保して欲しい」という願望が下敷きとしてあるのではないかと思います。

 

 日本を操るジャパン・ハンドラーズの若きリーダーがこの自信なさげな感じというのは何とも新鮮です。しかし、恐らくはグリーン先生の思っておられるようにはうまくいかないでしょう。入門編として、日本の首相が一番やりやすい相手でしょう。トランプは選挙期間中にメキシコを訪問して、手痛い反撃を受けていますが、日本に、そして安倍首相にそこまでのことはできないでしょから、慣らし運転という点では最適の相手、露骨に言えば「噛ませ犬」として最適だと判断されて、あべ主将は外国の首脳では初めてトランプ次期大統領と会うということになったと思います。

 

 また、マイケル・グリーンは、「日本の反米主義者、極右、極左がトランプの当選を歓迎している」と書いています。マイケル・グリーン先生に褒めていただいて、大変光栄だと思っておられる日本人もたくさんおられることでしょう。私もその末席を汚す者でありますが。

 

(貼り付けはじめ)

 

ドナルド・トランプの安倍晋三の会談:アジアに関する最初のテスト(Donald Trump’s Meeting With Shinzo Abe: First Test on Asia

 

マイク・グリーン筆

2016年11月15日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/11/15/donald-trumps-meeting-with-shinzo-abe-first-test-on-asia/

 

2016年11月17日、ドナルド・トランプ次期大統領は、ニューヨーク市のトランプ・タワーで日本の首相である安倍晋三と会談する予定となっている。今回のアジアの指導者との事実上の首脳会談は、11月9日に安倍からの気軽な電話での提案から実現したものだ。2人は昼食か夕食を共にする。安倍首相はアジア太平洋経済協力機構の年次総会でペルーに向かう途中にニューヨークに立ち寄る。アジアとヨーロッパの各国はこの会談を注視するだろう。

 

私は、安倍首相はトランプと協力関係を築けるかどうか疑問に思っている。安倍首相は、最初は聞き役に回るだろう。彼の友人は、モディ、プーティン、ネタニヤフ、エルドアンといった世界各国で強い権力を持っている人たちばかりだ。 安倍首相は反エリートの波によって権力を握った人物ではない。2009年、日本では中道・左派の民主党が選挙で大勝し、権力の座に就いたことがあった。安倍首相は彼独自のナショナリスト的主張を持っている。彼は決断をできる人物だ。トランプはそのことをすぐに認識するだろう。日本は、これからも友好的な姿勢を崩さないであろうが、その表面の裏では、日本は、日本以外のアジア諸国、更には世界と同様、中国と北朝鮮による脅威が増大していく中で、トランプ新大統領は自国の安全保障にとってどんな意味を持つのかについて懸念をも持っている。

 

この不安は、大統領選挙後に日本で行われた世論調査の結果にも出ている。約7割の日本人がトランプ大統領に否定的な見方をしている。選挙前の世論調査でオーストラリア国民の半数は、トランプが当選したらアメリカから距離を置くべきだと答えた。同じ世論調査で、米豪同盟についてはこれまでで最高の支持率を記録したにもかかわらず、だ。トランプの主要なアドヴァイザーの中には、ワシントンにあるアジア諸国の大使館に対して、アメリカ軍の前方展開部隊の駐屯について再考することになる、もしくは国内のテロリズムと経済に関する問題に集中するためにアジア諸国から手を引くと語った人々がいる。 トランプは環太平洋経済協力協定(TPP)に反対してきた。そのため、安倍首相のこの秋の国会運営は難しいものとなる可能性がある。アメリカ国内でTPPに対する支持がしぼんでいく中で、安倍政権はTPPの勢いを持続させるためにTPPの批准を国会で通過させることに注力している。日本国内の反米の主張をする人々、極右、極左は、トランプ当選を歓迎している。そして、アメリカからの更なる別離を主張している。同様の動きは、オーストラリア、韓国、アジア地域のアメリカの同盟諸国で起きている。

 

他方、日本とアジア諸国にとっては、安心感を持てる兆候も存在している。シカゴ外交評議会が行った最新の世論調査では、アメリカ国民の3分の2は、グローバライゼーションは素晴らしいと考え、6割が自由貿易を支持しているという結果が出た。ピュー・リサーチセンターの世論調査では、大多数のアメリカ国民が、日本と韓国が攻撃された場合に、両国を防衛するべきだと答えている。こうした動きが示しているのは、反エスタブリッシュメントの選挙結果は、自国問題解決優先主義(アイソレイショニスト)的な有権者の感情によってもたらされたものではないということだ。マイク・ペンスが副大統領に、レインス・プリーバスが大統領首席補佐官にそれぞれ選ばれたことは、ケリー・アヨッテ、スティーヴ・ハドリー、ボブ・コーカーのようなより常識的な国家安全保障観を持っている人々が、もちろんまだ確定している訳ではないが、国家安全保障を担当するポジションに登用されるという希望を膨らませてくれる人事であった。投開票日の1日前、トランプのアドヴァイザーであるアレクサンダー・グレイとピーター・ナヴァーロは、『フォーリン・ポリシー』誌に、オバマ大統領のアジア回帰政策に対する批判論文を発表した。フォーリン・ポリシー誌には私たち専門家が「シャドウ・ガヴァメント」欄で多く論稿を発表してきた。

 

共和党が過半数を占めている連邦議会は、予算管理法と予算の上限を破る姿勢を示している。そうした中で、日本の防衛省の幹部たちは、アジアの軍事バランスの変化のためにJapanese defense officials also see the prospect of real resources emerging for the military aspects of the rebalance to Asia. グレイとナヴァーロは論稿の中で、アジア地域にあるアメリカの同盟諸国は、防衛負の負担増加を「尊敬を持って」新政権から求められることになると指摘した。しかし、こうした主張は選挙期間中のトランプの発言からかけ離れたものだ。選挙期間中、トランプは、アメリカにたかりきっている同盟諸国など防衛しないと主張し続けた。安倍首相は日本国憲法の解釈を変更することで、日米同盟においてリスクを更に分担することで面目を施すことになると指摘するであろうが、安倍首相はトランプを楽しませねばならない立場に置かれるだろう。もし指導者2人が会談から積極的な結論を得たいと望むならば、協力できる共通の地盤を数多く持つことだ。

 

つまり、日本国民は、トランプが選挙期間中に行った発言を忘れることはないだろう。トランプの一連の発言によって、日本国民のアメリカに対する信頼は揺るがされることになった。日本の官僚たちの中には、安倍首相に対して、TPPと日本の駐留米軍の負担の分担について、トランプに反論するように主張している人々がいる。安倍首相は言いたいことを後ろに隠して、日米関係とアジアに関するトランプの戦略の輪郭を明確にすることに集中するだろう。現在まで、トランプはこれらについての戦略を示していない。こうしたことができれば、安倍首相はアジア諸国とトランプ次期大統領に対して大きな貢献をしたことになる。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)









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 古村治彦です。

 

 トランプとプーティンが電話会談をし、その中で、米ロ関係の改善に協力していくことで合意したということが報じられました。トランプは、選挙期間中に北朝鮮の金正恩委員長とも話し合っても良いと発言していましたから、民主国家ではないという理由で、一概に悪いくにだと決めつける(それなのに、アメリカに役立つ非民主国家である中東の産油国や中央アジアの独裁国家を悪とは決めつけない)人道的介入主義派やネオコンとは全く異なる外交姿勢を取ることになるでしょう。

 

 しかし、問題は国務長官の人選であり、その下の副長官、国務次官、国務次官補くらいまでの人選です。国務長官には、ルディ・ジュリアーニの名前が出ていますが、ジョージ・W・ブッシュ政権のネオコンのジョン・ボルトン、ヘンリー・ポールソン財務長官、日本人にもなじみ深いリチャード・アーミテージ国務副長官の名前が出ています。

 

 トランプの現実主義的な外交姿勢を政策と実行するためには、ネオコンという訳にはいきません。そもそもネオコンの人々は、トランプに反対していました。ネオコンの代表的な論客ロバート・ケーガンはヒラリーのために資金集めパーティーまで計画していたほどです。

 

 トランプが結局、ワシントンのエスタブリッシュメントに絡め取られてしまうかどうか、注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

トランプはプーティンと話をし、「永続的な」関係構築を楽しみにしていると述べる(Trump talks to Putin, looks forward to 'enduring' relationship

 

クリスティーナ・ウォン筆

2016年11月14日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/business-a-lobbying/305929-putin-tells-trump-he-wants-dialogue-based-on-non-interference

 

ドナルド・トランプ次期大統領は月曜日、ウラジミール・プーティンからの大統領選挙勝利に対する祝福を受け入れ、ロシア大統領に対して、「私はロシアとロシア国民との間で強力なそして永続的な関係を築くことを楽しみにしている」と述べた。

 

トランプの政権移行ティームは声明を発表し、トランプとプーティンは「アメリカとロシアが直面している脅威と挑戦、戦略的な経済諸問題、過去200年以上の米ロ関係の歴史」について議論したと述べた。

 

クレムリンは声明の中で、指導者2人が「現在の米ロ関係の冷え切った状態を評価することに同意し、関係正常化に向けた協力関係に向けた話し合いを行った。話し合いは諸問題について建設的な協力を行う方向性を持って行われた」。

 

クレムリンは声明の中で、「両指導者は、米ロ間の貿易と経済協力の発展を通じて両国間の堅固な基礎を構築する重要性を強調した」と述べた。

 

トランプは選挙期間中、プーティンを強力な指導者として賞讃してきたことはよく知られている。それに対して、共和党と民主党から批判が出ていた。トランプはテロリストとの他戦いでロシアとの協力が必要だと述べ、NATOとの再交渉ついてのトランプのコメントはロシア政府から評価された。

 

アメリカとロシアとの関係はここ10年間、冷え切っている。オバマ政権は、2014年にロシアがウクライナ領であったクリミア半島を併合したことを厳しく非難した。

 

トランプの政権移行ティームの論調は全体として協力的なトーンであった。一方、オバマ大統領とプーティン大統領との会談の論調は、全体として米ロ間の同意できない点を強調するものであった。

 

クレムリンは声明の中で、プーティンとトランプはこれからも電話を通じて対話を続け、会談実現に向けて協力していくと述べた。声明は、両指導者がテロリズムと過激主義との戦いのために協力して対処していくことに必要性とシリアにおける危機を終結させることについて議論したと述べた。

 

クレムリンは声明の中で更に、「プーティン大統領は、トランプ次期大統領との電話の中で、平等、相互尊重、内政不干渉といった諸原則に基づいて、新政権と対話を築きたいと語った」とも述べた。

 

プーティンは更に、「実践的な、相互利益をもたらす協力(両国の利益に適う)、世界の安定性と安全」への復帰することも止めた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)









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 古村治彦です。

 

 今回は昨年(2015年)の9月に『』誌に掲載された記事をご紹介します。記事の著者であるアダム・ゴプニックは、2011年にホワイトハウス担当記者協会が年1回開催する夕食会に出席し、そこで目撃した情景を大統領選挙に絡めて書いています。

 

 夕食会の席上、バラク・オバマ大統領は挨拶に立ちました。その挨拶の中で、出席者の一人であったドナルド・トランプを材料にしたジョークを長々と語りました。出席者たちは大笑いでしたが、ジョークの材料となったドナルド・トランプは笑いもできず、ただこわばっていた、ということです。

 

 当時、オバマ大統領には「ケニア生まれで、アメリカの市民権を持っていない」という批判がなされていました。ドナルド・トランプもその主張をしていました。そこで、オバマ大統領はハワイ州政府に対して、自分の詳しい出生記録を公表するように求め、実際に公表された後でした。オバマ大統領としては、自分の出生の疑惑を主張したトランプを笑いものにして、うっぷんを晴らそうとしたのでしょう。それに対して、トランプは、屈辱感でこわばるほどに怒りました。

donaldtrump2011001 

 2011年のホワイトハウスでの夕食会におけるドナルド・トランプ
 

ゴプニックは、トランプの大統領選挙出馬とトランプの台頭の原動力になったのは、ホワイトハウスでオバマ大統領から受けた侮辱と恥辱(屈辱感、humiliation)だろうと推測しています。トランプ当選が現実のものとなった今、トランプを大統領にまで押し上げたのは、オバマ大統領が気軽にトランプを笑いものにした行為が原因とも言うことができ、「オバマ大統領の自業自得」です。

 

 トランプはオバマ大統領から屈辱を受けましたが、南部とラストベルトのトランプを支持した人々(大学教育を受けていない白人男性の労働者たち)もまた、屈辱感を基礎にして動いていると論稿の著者ゴプニックは書いています。民主党、共和党両党のエスタブリッシュメントから無視されているという屈辱感やもちろん、自分たちの祖父母や両親の時代に比べて生活水準が下がっているという屈辱感、外国から侮られているという屈辱感を感じています。

 

 私が翻訳した本に『野望の中国近現代史 帝国は復活する』(オーヴィル・シェル、ジョン・デルリー著、ビジネス社、2014年)があります。これは、アヘン戦争以降の歴史を中国の近代化に貢献した人々を各省で1人ずつ取り上げたもの(列伝)です。この本の背骨(バックボーン)となるテーマは、「中国はアヘン戦争以降、恥辱の世紀(a century of humiliation)を過ごしてきた(これ以降、中国は外国に侵略され、富を奪われていきました)。近代化に貢献した人々(改革者)は、この恥辱をそそぎ、富強(wealth and power)の復活を目指してきた(アヘン戦争直前まで中国は力を落としつつありましたが世界最大の経済大国でした)」というものです。

 


 トランプを支持した人々は、トランプの掲げた「アメリカを再び偉大に(
Make America Great Again)」こそが、自分たちの主張そのものだと感じ、トランプを支持しました。逆に言うと、トランプが時代の「空気」を的確につかむことに成功しました。この「昔偉大だった我が国は今凋落している。それを再び偉大にするのだ」という思考は、中国近現代史と相通じるものがあります。

 

 今回の大統領選挙のキーワードは、「屈辱感」であったと言えると思います。トランプがオバマ大統領から与えられた屈辱感、戦後アメリカの輝ける中産階級(アメリカの勝利と帝国化の富の配分にあずかった人々)の子孫の抱えている屈辱感、これらが結びつき、トランプが大統領となりました。屈辱感は大きな物事をもたらす原動力となるということは、今回の事例でまた歴史上の教訓となりました。

 

 トランプは「改革者」としてワシントンに乗り込みます。『野望の中国近現代史』をお読みいただけると分かりますが、清朝末期には改革派と守旧派の間で、激しい権力闘争があり、近代化が中途半端になってしまいました。この点では日本の幕末から明治維新にかけては、ある意味であっさりすぎるほど、近代化(西洋化)がほぼ抵抗なく受け入れられていきました。ワシントンにも守旧派が手ぐすね引いて待っています。この人々を如何に御していくか、トランプの手腕に注目が集まります。

 

(貼り付けはじめ)

 

TRUMP AND OBAMA: A NIGHT TO REMEMBER

 

By Adam Gopnik , SEPTEMBER 12, 2015

http://www.newyorker.com/news/daily-comment/trump-and-obama-a-night-to-remember

 

Once, and only once, in 2011, have I attended the annual White House Correspondents’ Association dinner in Washington, D.C., on the grounds, as I explained then, that Voltaire is said to have cited when he declined a second invitation to an orgy: once a philosopher, twice a pervert. Luckily for the philosopher in me, it turned out to be an auspicious night. Not only, as we did not know then, was President Obama in the midst of the operation that would lead shortly to Osama bin Laden’s killing; it was also the night when, despite that preoccupation, the President took apart Donald Trump, plastic piece by orange part, and then refused to put him back together again.

 

Trump was then at the height of his unimaginably ugly marketing of birther fantasies, and, just days before, the state of Hawaii had, at the President’s request, released Obama’s long-form birth certificate in order to end, or try to end, the nonsense.  Having referred to that act, he then gently but acutely mocked Trump’s Presidential ambitions: “I know that he’s taken some flack lately—no one is prouder to put this birth-certificate matter to rest than the Donald. And that’s because he can finally get back to the issues that matter, like: did we fake the moon landing? What really happened in Roswell? And—where are Biggie and Tupac?” The President went on, “We all know about your credentials and breadth of experience. For example—no, seriously—just recently, in an episode of Celebrity Apprentice”—there was laughter at the mention of the program’s name. Obama explained that, when a team did not impress, Trump “didn’t blame Lil Jon or Meatloaf—you fired Gary Busey. And these are the kinds of decisions that would keep me up at night.”

 

What was really memorable about the event, though, was Trump’s response. Seated a few tables away from us magazine scribes, Trump’s humiliation was as absolute, and as visible, as any I have ever seen: his head set in place, like a man in a pillory, he barely moved or altered his expression as wave after wave of laughter struck him. There was not a trace of feigning good humor about him, not an ounce of the normal politician’s, or American regular guy’s “Hey, good one on me!” attitude—that thick-skinned cheerfulness that almost all American public people learn, however painfully, to cultivate. No head bobbing or hand-clapping or chin-shaking or sheepish grinning—he sat perfectly still, chin tight, in locked, unmovable rage. If he had not just embarked on so ugly an exercise in pure racism, one might almost have felt sorry for him.

 

Some day someone may well write a kind of micro-history of that night, as historians now are wont to do, as a pivot in American life, both a triumph of Obama’s own particular and enveloping form of cool and as harbinger of—well, of what exactly? A lot depends on what happens next with the Donald and his followers. Certainly, the notion that Trump’s rise, however long it lasts, is a product of a special skill, or circumstance, or a new national “mood,” is absurd. Trumpism is a permanent part of American lifein one form or another, with one voice or another blaring it out. At any moment in our modern history, some form of populist nationalism has always held some significant share—whether five or ten per cent – of the population. Among embittered white men, Trump’s “base,” it has often held a share much larger than that. Trump is not offering anything that was not offered before him, often in identical language and with a similarly incoherent political program, by Pat Buchanan or Ross Perot, by George Wallace or Barry Goldwater, or way back when by Father Coughlin or Huey Long. Populist nationalism is not an eruptive response to a new condition of 2015—it is a perennial ideological position, deeply rooted in the nature of modernity: a social class sees its perceived displacement as the result of a double conspiracy of outsiders and élitists. The outsiders are swamping us, and the insiders are mocking us—this ideology alters its local color as circumstances change, but the essential core is always there. They look down on us and they have no right to look down on us. Indeed, the politics of Trump, far from being in any way new, are exactly the politics of Huck Finn’s drunken father in “Huckleberry Finn”: “Call this a govment! Just look at it and see what it’s like . . . . A man can’t get his rights in a govment like this.” Widespread dissatisfaction with all professional politicians, a certainty of having been “sold out,” a feeling of complete alienation from both political parties—“Not a dime’s worth of difference between them” was George Wallace’s formulation, a half century ago—these are permanent intuitions of the American aggrieved. The feelings may be somewhat aggravated by bad times, or alleviated by good ones, but at the height of the prosperous fifties a significant proportion of Americans were persuaded that the entire government was in the hands of saboteurs and traitors at the pay of a foreign power, while in the still more prosperous nineties a similar faction was persuaded that the liberal President was actually a coke dealer who had murdered a friend.

 

Nor is it at all surprising to find a billionaire businessman representing this ideology, because it is not really members of the economic élite who are its villains—it is the educated élite, and the uneducated outsiders, who are. It is, on the historical record, much more a response to the ceaseless anxieties of modern life than to any financial angst of the moment. Probably the best student of this modern ideology is the conservative historian John Lukacs, whose 2005 book “Democracy And Populism: Fear and Hatred” makes clear how different the nationalist formula is from patriotism properly so called: it rests not on a sense of pride in place or background but in an intense sense of victimization. The cry of the genuine patriot is “Leave us alone to be the people we have always been.” The populist nationalist cries, “We have been cheated of our birthright, and the Leader will give it back.”

 

The ideology is always available; it just changes its agents from time to time.

 

And this is where memories of the President’s performance come into play and take on a potency that one might not have understood at the time. For the politics of populist nationalism are almost entirely the politics of felt humiliation—the politics of shame. And one can’t help but suspect that, on that night, Trump’s own sense of public humiliation became so overwhelming that he decided, perhaps at first unconsciously, that he would, somehow, get his own back—perhaps even pursue the Presidency after all, no matter how nihilistically or absurdly, and redeem himself. Though he gave up the hunt for office in that campaign, it does not seem too far-fetched to imagine that the rage—Lukacs’s fear and hatred—implanted in him that night has fuelled him ever since. It was already easy to sense at the time that something very strange had happened – that the usual American ritual of the “roast” and the roasted had been weirdly and uniquely disrupted. But the consequences were hard to imagine. The micro-history of that night yet to be written might be devoted largely to the double life of Barack Obama as cool comedian and quiet commander—or it might be devoted to the moment when new life was fed into an old ideology, when Trump’s ambitions suddenly turned over to the potent politics of shame and vengeance. His even partial triumph in the primary still seems unlikely—but stranger jokes have been played on American philosophers over the centuries.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)









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 古村治彦です。

 

 トランプ新政権の人事ですが、ホワイトハウスの幹部スタッフに、共和党全国委員長レインス・プリーバス、トランプ選対の運営責任者スティーヴ・バノンが起用されることが発表されました。プリーバスが大統領首席補佐官、バノンが首席ストラティジスト兼上級顧問にそれぞれ起用されることになりました。

 

 バノンについては、選挙期間中にこのブログでも再三ご紹介しましたが、ロサンゼルスを本拠とするオルト・ライト系のニュースサイト「ブライトバート・ニュース」を人気サイトに躍進させた人物です。ハーヴァード大学卒、海軍将校やウォール街で金融に従事したという多彩な経歴です。バノンは、共和党内で、トランプの「政敵」となった、ポール・ライアン連邦下院議長(ウィスコンシン州選出、共和党)を攻撃するために、ブライトバート社の記者をライアンの選挙区に貼りつかせたこともありました。

 

 プリーバスは連邦議員ではありませんが、現在共和党全国委員長の要職に就いています。そして、トランプを支援してきました。また、プリーバスは、ウィスコンシン州出身で地盤にしています。当然、ウィスコンシン州選出のポール・ライアンとは友人関係です。ライアンはこのニュースが出た後、祝福する内容のツイートをしています。

 

 ウィスコンシン州は大統領選挙で民主党が強いと言われてきた州でしたが、今回の大統領選挙ではトランプが制し、トランプに勝利をもたらす原動力となりました。ポール・ライアンはトランプを支持せずに、連邦議会選挙に集中しました。選挙後は、トランプ支持者からは総攻撃で、「あいつだけは赦免・特赦(アムネスティ)の対象外だ」と言われています。

 

 今回の人事は、ウィスコンシン州共和党に対する論功行賞であると同時に、プリーバスをライアンに対する対抗馬にするという意味もあるように思います。プリーバスの知名度や政治的実力が上がることで、ライアンに対する強力な対抗馬となり得る人材を作り、ライアンをけん制するという狙いがあると思います。また、ワシントンに慣れているが共和党のエスタブリッシュメントとつながりを持っているプリーバスと、トランプ選対を取り仕切ったバノンを、競合させることで、トランプに対する忠誠心を確保するという狙いもあるように思います。

 

 今回の人事で、同じようなポジションに、「ワシントンに慣れている実務系」と「トランプ側近」を並列して配置するということがトランプの人事の柱となる考えであろうということが分かりました。さすがに巧妙な人事です。

 

(貼り付けはじめ)

 

トランプはプリーバス、バノンをホワイトハウスの幹部スタッフに起用(Trump names Priebus, Bannon to WH staff

 

本誌スタッフ筆

2016年11月13日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news-campaigns/305796-priebus-to-be-trumps-chief-of-staff-report

 

ドナルド・トランプ次期大統領は日曜日、レインス・プリーバスを大統領首席補佐官に、スティーヴ・バノンを首席ストラティジスト兼上級顧問に起用すると発表した。

 

プリーバスは現在、共和党全国委員会委員長を務めている。一方、バノンはトランプ選対の運営責任者を務めた。

 

バノンは、トランプを支持した「オルト右翼」のニュースサイトである「ブライトバート・ニュース」社の会長を務めた。

 

トランプは声明の中で次のように語った。「スティーヴとレインスは、私たちの選挙運動において協力し合い、歴史的な勝利をもたらした。彼らはホワイトハウスの幹部スタッフに適した能力を持つ。私は、ホワイトハウスで彼らを自分の近くに置く。そして共にアメリカを再び偉大にするための仕事を行う」。

 

選挙終了後から、プリーバスとバノンは、ホワイトハウスの幹部スタッフとして名前が出ていた。

 

バノンは、選挙の勝利に続いて、プリーバスと協力できることを楽しみにしていると語った。

 

バノンは声明の中で次のように述べた。「私たちは選挙運動において協力し合い、成功を収めた。私たちは勝利を収めた。私たちは、トランプ次期大統領が彼の政策を実行するための手助けをするために引き続き協力していく」。

 

プリーバスは、トランプ次期大統領に仕えることは、「大変に名誉なこと」だと述べた。

 

プリーバスは次のように語った。「私は次期大統領が私に彼とアメリカに仕える機会を与えてくれたことに感謝している。私たちは、全ての人々のために経済を創造する、国境を守る、オバマケアを廃棄し新たな計画を実施する、急進的イスラム主義テロリズムを消滅させるといった仕事に従事する。トランプ氏は全てのアメリカ国民にとって偉大な大統領になるだろう」。

 

ブライトバート・ニュースは日曜日の夜にこのニュースをツイートした。

 

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トランプが政権以降ティームの再編のためにペンスを議長に(Pence takes lead as Trump reshapes transition team

 

ジョナサン・スワン筆

2016年11月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/administration/305596-pence-takes-over-trump-transition-team-report

 

ドナルド・トランプ次期大統領は、政権以降ティームを再編している。マイク・ペンス次期副大統領は、政権移行ティームにトランプ支持者たちを加えながら、政権移行を行おうとしている。

 

新人事によって、トランプ政権移行ティームがトランプ選対と似た運営になることが明らかになった。支持者の多くが政権以降ティームの共同議長となる。共同議長には、ベン・カーソン、ニュージャージー州知事クリス・クリスティ、ニュート・ギングリッジ、退役陸軍中将マイケル・フリン、ルディ・ジュリアーニ、ジェフ・セッションズ連邦上院議員(アラバマ州選出、共和党)が名前を連ねている。これらの人々は、既にトランプ新政権の閣僚として名前が出ている。

 

上記の人々以外にも、共和党全国委員会委員長レインス・プリーバス、大口献金者レベカ・マーサー、トランプ選対委員長のスティーヴ・バノンも政権移行に正式に入ることになる。

 

政権移行ティームの内部事情に詳しいある人物は、本誌に対して、バノンは大統領首席補佐官に起用されると語った。別のメディアは、プリーバスが大統領首席補佐官の最有力候補であると報じされている。

 

トランプは政権移行ティームに関して声明の中で次のように語っている。「マイク・ペンス次期副大統領マイク・ペンスが率いるこの素晴らしいアドヴァイザーたちは、ニュージャージー州知事クリス・クリスティの指導の下で行われた初期の仕事の上に、政権発足1日目から政府の仕事を始め、変化をもたらすことになる」。

 

トランプは続けて次のように語っている。「政権移行ティームの目的は明確だ。ワシントンにおいて私たちの掲げる変化を実行することができる、これまでに成功を収めた、資格を持つ人々を集めることだ。私たちは狭量して、この国を再建するという緊急の義務に取り組むことになる。特に、雇用、安全、機会を生み出すことが緊急の課題だ。このティームは、“アメリカを再び偉大に”するために、すぐに仕事に取り掛かる」。

 

マイク・ペンスは連邦下院議員を6期務めたので、ワシントン内部で、強力な人脈を持っている。そして、ペンスはニュージャージー州知事クリス・クリスティに代わって政権移行ティームの主導権を握ることになった。

 

クリスティと彼の側近たちがこれまでの数カ月、政権移行を主導してきた。同時期、クリスティは自分自身のブリッジゲイト・スキャンダルを巡り裁判に対処せねばならず、騒がしい日々を過ごした。

 

政権以降ティームにはトランプの熱心な支持者たちが入っている。ルー・バーレッタ連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出)、マーサ・ブラックバーン連邦下院議員(テネシー州選出)、フロリダ州検事総長パン・ボンディ、クリス・コリンズ連邦下院議員(ニューヨーク州選出)、トランプの義理の息子ジャレッド・クシュナー、トム・マリーノ連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出)、選対財務委員長スティーヴン・ムヌキン、デヴィン・ヌヌス連邦下院議員(カリフォルニア州選出)、選対財務委員会メンバーのアンソニー・スクラムッチ、技術関連投資専門家ピーター・シールが政権以降ティーム入りをしている。

 

トランプの年長の子供たち3人、ドナルド、エリック、イヴァンカもティームに参加している。

 

政権以降ティームのスタッフはトランプ選対も参加している。選挙責任者ケリアン・コンウェイ、副責任者デイヴィッド・ボシー、コミュニケーション担当責任者ジェイソン・ミラー、広報担当ホープ・ヒックス、首席政策アドヴァイザーのスティーヴン・ミラー、ソーシャル・メディア責任者ダン・スカヴィノ、選対事務長ドン・マガーンといった人々は、選対の時と同じような仕事をすることになる。共和党全国委員会首席スタッフのケイティ・ウォルシュは政権以降ティームの顧問をすることになる。

 

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クリスティとトランプの義理の息子の衝突が政権移行ティームの再編に発展(Christie feud with Trump's son-in-law led to transition team shakeup: report

 

マロリー・シェルボーン筆

2016年11月12日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/305705-christie-feud-with-trumps-son-in-law-led-to-transition

 

ニュージャージー州知事クリス・クリスティがドナルド・トランプ次期大統領の政権移行ティームの議長から降格させられたのは、トランプの義理の息子と衝突したからだ、と金曜の夜に『ポリティコ』誌が報じた。

 

金曜日、トランプは、政権移行ティームの議長をクリスティから、マイク・ペンス次期大統領に交代させると発表した。

 

トランプは更に、トランプの3人の子供たちと娘イヴァンカ・トランプの夫ジャレッド・クシュナーが政権移行ティームに入ると発表した。

 

ポリティコ誌は、クシュナーとクリスティとの間はぎくしゃくしていること、トランプの家族の中で卓越した存在感を持っていることが、今回のクリスティの降格につながったと報じた。

 

今年の6月には、クシュナーは、トランプの副大統領候補にクリスティを選ぶことに反対したと報じられた。クリスティはこの時、クシュなーと対立してはいないと報道を否定した。

 

クリスティはニュージャージー地区連邦検事時代に、クシュナーの父チャールズ・クシュナーを起訴した。『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「貪欲、権力、過剰に絡む犯罪」で有罪判決を受けたと報じた。

 

ポリティコ誌の取材に対して、「クリスティの側近たちとクシュナーが最近衝突した」と複数の人々が語った。

 

ある人物は次のように語っている。「クリスティの側近たちはニュージャージーからきている。彼らは自分たちに力があるように振る舞う。ジャレッド・クシュナーは、“お前らに力などない”と言わんばかりに振る舞う」。

 

トランプのコミュニケーション担当アドヴァイザーのジェイソン・ミラーはポリティコ誌に対して、政権移行ティームに関わる変化は、ティームがアメリカ国民のために働くこととワシントンに変化をもたらすことを目的としていることを反映していると語った。

 

ミラーは次のように語った。「マイク・ペンス次期大統領が政権移行ティームを運営することになったというニュースを目にした人は誰であれ、ドナルド・J・トランプ次期大統領が、ワシントンにいる人々が受け入れようが受け入れまいが関係なく、ワシントンを変化させることを真剣に考えているのだということを認識するでしょう」

 

ミラーは更に次のように語った。「トランプ大統領は、ワシントンの金持ちたちの微妙なバランスをめちゃくちゃにするでしょう。彼らのこれまでの生活を脅かしかねませんよね。

しかし、トランプ次期大統領はワシントンのインサイダーの人々にために戦うのではないのです。トランプはワシントンに何の関係もない、汗水を垂らして懸命に働く人々のために戦うのです。そんな人たちは政権移行ティーム内部の争いになど関心を持ちませんよ」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







 

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 古村治彦です。

 

 トランプ次期政権の顔ぶれに注目が集まっています。選挙は現在の戦争と言うことを考えると、勝者側で勝利に貢献した人物には、「論功行賞」として重要なポストが与えられます。民主党側は現在政権に入っている人たちは軒並み出ていかねばなりません。そうなると、そういった人々がシンクタンクや大学、民間企業、もしくは独力でコンサルタントとなるのですから、民主党側であぶれてしまう人たちも出てきます。

 

 トランプ人事について、これまでの様々な報道を見ていて思うことは、「重要なポストの候補者にはだいたい2名から3名の名前が挙がり、一方はこれまで政府での経験があるワシントンのインサイダーと思われる人で、もう一方は、選挙でトランプ陣営に参加していた人だ」ということです。

 

 トランプは「ワシントンのアウトサイダー」として、「汚れてにごりまくった沼から泥水を抜いて綺麗にする(ドレイン・ザ・スワンプ)」ために、ワシントンに乗り込みます。しかし、トランプ陣営にはどうしても人材が足りません。その空白を埋めるためには、どうしてもワシントンのインサイダーを入れなくてはなりません。そうなれば、トランプは取り込まれてしまう危険も出てきます。

 

 そこで、これは恐らくですが、トランプは相互監視というか、2つのグループの人々を同じような権限のポジションにおいて、相互に競争させるのではないかと思います。忠誠心競争と言いますか、そのようなことをするのではないかと思います。

 

 同じような権限のポジションに2人の人物を置いて、この人たちの間は不仲でお互いが牽制し合っても、自分の意向に逆らわないようにする、というのがトランプの人事の考えではないかと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

クドロー:トランプは政権内に民主党員を入れるべきだ(Kudlow: Trump should bring Dems into Cabinet

 

ハーパー・ニーディグ筆

2016年11月13日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/305744-kudlow-calls-for-trump-to-bring-dems-into-cabinet

 

保守系の経済専門家でドナルド・トランプに非公式に助言を行ってきたラリー・クドローは、トランプ次期大統領が民主党員を閣僚として迎えるのを見てみたいと発言した。

 

クドローは、日曜日にジョン・キャトシマティディスのラジオ番組に出演し、ウォール街の大物で民主党員のジェイミー・ダイモンが財務長官になるという噂について質問された。

 

「ダイモンが財務長官になるのを見てみたいですね。私はジェイミー・ダイモンを尊敬しています。彼は素晴らしい銀行家です。それだけではなく、トランプ氏は政権の中に民主党員を入れるべきなんですよ」。

 

1960年の大統領選挙で、僅差でリチャード・ニクソンを破ったジョン・F・ケネディ大統領は共和党員を財務長官にしたことをクドローは指摘した。トランプも、一般投票総数では民主党候補者のヒラリー・クリントンに負けたことを認識して以降、似たような動きをしている。

 

クドローは続けて「ですから、ジェイミー・ダイモンに財務長官になって欲しいですし、民主党員を政権内に入れるというアイディアも我ながら良いなと思います。トランプ政権でいくらかでも超党派の動きがあれば良いと思います」と述べた。

 

クドローは政治的対話における丁寧さと相互尊重を高めることを求め、そうすることで、超党派の動きが促進されると予測している。

 

ロイター通信は先週、トランプの政権移行ティームはダイモンに財務長官就任を打診したが、JPモルガン・チェースの最高経営責任者は財務長官就任に興味を持っているかどうかは明らかになっていないと報じた。

 

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メインストリート(中小業者)の勝者トランプがウォールストリート出身者を財務長官に(Main Street Champion Trump Turns to Wall Street to Fill Treasury Post

 

デイヴィッド・フランシス筆

2016年11月10日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/11/10/main-street-champion-trump-turns-to-wall-street-to-fill-treasury-post/

 

ドナルド・トランプ次期大統領は、ウォール街の特別利益とは関係を持たないアウトサイダーであると支持者に約束して選挙に当選した。しかし、マンハッタン島の南部に位置するウォール街の助けを借りるまでに時間はそんなにかからなかった。

 

CNBCによると、トランプは、JPモルガン・チェースCEOのジェイミー・ダイモンを財務長官に起用しようと考えているということだ。ダイモンはアメリカ国内の四大銀行のうち最大の銀行のリーダーであり、ウォール街でどのようにビジネスが行われているかに精通している人物だ。

 

この他に、トランプは、ゴールドマンサックスの幹部だったスティーヴン・ムヌキンを財務長官に起用しようと考えているとも報じられている。ムヌキンは、2016年の大統領選挙でトランプ選対の財務委員長を務めた。

 

ムヌキンが財務長官に起用されたら、その理由はトランプとの関係ということになる。ダイモンはこれまで繰り返し財務長官の職に興味を持っていないと語っている。ダイモンは、2016年のJPモルガン・チェースの株主たちへの書簡の中で、トランプの政策を批判した。

 

トランプ政権がこれまでの政権の政策や方法と大きくかけ離れたことはやらないということを示す材料を探している人々にとって、こうしたニュースは良いニュースと言える。ウォール街の銀行家が財務長官になるのは、ハンク・ポールソンやティム・ガイトナーという前例がある。彼らは、トランプが選挙戦で主張していた、より非伝統的な政策を行わないように説得しようとするだろう。トランプは選挙戦で、アメリカの国際のデフォルトを主張していた。

 

しかし、伝統からの脱却を望むトランプ支持者たちにとって、民主党候補のヒラリー・クリントンに対して歴史的な番狂わせの勝利を収めてわずか数日後に、トランプは中小企業に背を向けてウォール街に目を向けるようになっていることを示唆する兆候となっている。トランプは、ドッド=フランク法の気勢を廃止する計画を持っているという兆候を示している。これは金融業界にとっては大きなプレゼントなる。ウォール街以外にも財務長官にふさわしい人材が多数いるが、トランプはウォール街の外から財務長官を迎えるかどうかは明確になっていない。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)








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