古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

2017年07月

 古村治彦です。

 

 今年の4月頃から、北朝鮮によるミサイル発射の危険性が連日報道され、大騒ぎとなりました。5月には北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射すると断言する有名知識人や、ミサイルが飛んできて自分の家族が被害を受けたら、日本国内でリベラルとされる人々や企業に報復活動をしてやると宣言する有名作家が出ました。

 

 また、7月に入って北朝鮮が発射したミサイルが大陸間弾道弾(ICBM)で、航続距離が伸び、アメリカ本土を射程内に収めるほどのものだという報道も出ました。アメリカ政府はこのミサイルをICBMだと認めましたが、実際に核弾頭を積んでアメリカ本土を攻撃する能力があるのかどうかについては明言していません。北朝鮮はICBMであって、実験は成功したと大々的に報じました。

 

 こうした中で、日本政府は、ミサイルが飛んできた場合に備えて国民に避難方法や退避方法を広報し、実際に避難訓練を実施する自治体もありました。姿勢を低くして、耳を覆う形をした人々の写真を見た方も多いと思います。この写真を見て、北朝鮮は危険だ、という思いを強くした人も多いと思います。

 

北朝鮮の存在を許してきたのはアメリカであり、中国です。アメリカにしてみれば、統一された朝鮮半島が出現すれば、韓国からの撤退を求められる可能性もあり、そうした動きが日本にまで波及する可能性があります。また、日中韓のブロック化ということになれば、この3カ国でアメリカ、EUに匹敵する経済力となりますから、アジアの統合が進むということも考えられます。アメリカにすれば、北朝鮮というくさびを東アジアに打ち込んでおくということが有効でした。

 

中国にしてみれば、北朝鮮がクッションになって、韓国にいる米軍と直接対峙しなくてすみます。朝鮮半島が統一される場合に、米軍の撤退が出来ればよいのですが、もうそうではない場合には、最悪の場合、国境線近くにまで米軍の駐留が行われることになれば、国家安全保障上の問題、コストも含めて負担が大きくなるので、今のように北朝鮮がだらだらと存在していくれた方が良いということになります。ロシアは旧ソヴィエト連邦時代に北朝鮮を建国させ、その後支援してきて、現在でも関係を維持しています。中国と同じように、アメリカに直接国境近くに基地を置かれたらたまらない、ということで中国と同じ利害関係を持っているが、中国よりも責任は軽いということになります。

 

 北朝鮮はそうした大国間の思惑の間に生まれたエアポケットの中に奇妙な形で存在しています。そして、現在どの国も手を出せない、野球で野手と野手の間にボールが落ちてしまう、野手同士がお見合いをしてしまってボールが落ちてしまうという状況によく似ています。北朝鮮はこうした状況を理解し、自分たちに有利になるように最大限利用しようとしています。

 

 私は北朝鮮のミサイル発射と避難訓練の様子を見ながら、桐生悠々(きりゅうゆうゆう、1873~1941年)のことを思い出していました。桐生悠々と菊竹六鼓(きくたけろっこ、1880~1937年)は戦前のジャーナリストで、冷静な目で当時の状況を見て、批判していた人物たちです。私が彼らの名前を知ったのは、山本夏彦(1915~2002年)の著作からでした。山本夏彦は繰り返し、桐生と菊竹の名前を紹介していました。

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畜生道の地球 (中公文庫)

 

 桐生悠々は、信濃毎日新聞主筆時代、1933年8月11日付の記事「関東防空大演習を嗤う」を執筆しました。この記事は、『畜生道の地球』(中公文庫、1989年、初版は1952年)の17ページから20ページに掲載されています。

 

1933年8月11日付の「信濃毎日新聞」に掲載された「関東防空大演習を嗤う」では、敵爆撃機の空襲にあえば木造家屋の多い東京は焦土と化し(その前に敵爆撃機の迎撃を行わねばならない)、灯火管制などをしても意味がなく、暗闇の中で人々がパニックを起こす、といったことが指摘されました。そして、空襲を受けないように、防備を固めねばならず、東京に空襲を受けるようになったら、どうしようもない、負けなのだということを桐生悠々は指摘しました。

 

この記事に対して、地元・長野県の在郷軍人会(軍務経験者の団体)が怒り、信濃毎日新聞の不買運動を展開すると通告し、主筆の桐生悠々の辞職を強要しました。信濃毎日新聞の社主である小坂家は圧力に屈しました。桐生は退社し、愛知県に居を移し、『他山の石』という個人雑誌を発行し続け、1941年に世を去りました。「他山の石」は時に発行禁止処分を受けることがあり、桐生が亡くなった時、最後の「他山の石」の発禁処分を伝えるために憲兵隊が訪問したという話が残っています。

 

 ミサイルが飛来してきた場合の避難訓練を見ながら、桐生悠々の論稿を思い出したのは、「ミサイルが飛んできた時点で既にダメだ、負けなのだ」ということを考えたからです。つまり、桐生悠々が述べたように、攻撃を受けた時点で負けなのだということを私も思ったからです。

 

私は副島隆彦先生から昔、「自衛隊は国民を守るための組織ではない」ということを聞いたことがありました。そんなバカな、と思ったのですが、副島先生がその根拠として挙げたのが以下の本です。

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日本国防軍を創設せよ (小学館文庫)

 

栗栖弘臣著『日本国防軍を創設せよ』(小学館文庫、2000年)という本があります。著者の栗栖弘臣(くりす ひろおみ、1920~2004年)は、統合幕僚会議議長(自衛隊制服組のトップ)を務めた人物です。戦前に東京帝国大学法学部を卒業し、内務省に入省しましたが、海軍の短期現役士官(短現、中曽根康弘元首相も経験、後に短現経験者たちが政治や経済の中枢を占め、短現マフィアと呼ばれた)で、海軍法務大尉となりました。復員後、弁護士を開業した後、警察予備隊に入隊し、保安隊、自衛隊となる中で、幹部自衛官として勤務し、最後は制服組トップとなった人物です。

 

著者の栗栖氏は自衛隊の役割について次のように書いています。

 

(貼り付けはじめ)

 

 今でも自衛隊は国民の生命、財産を守るものだと誤解している人が多い。政治家やマスコミも往々この言葉を使う。しかし、国民の生命、財産を守るのは警察の使命であって、武装集団たる自衛隊の任務ではない。自衛隊は国の独立と平和を守るのである。警察法と自衛隊法に書いてある。この場合の国とは、我が国の歴史、伝統に基づく固有の文化、長い年月の間に醸成された国が、天皇制を中心とする一体感を共有する民族家族意識である。決して個々の国民を意味しない。もし個々の国民を指すとすると、自衛官も守られるべき国民であるから、生命を犠牲にすることは大きな矛盾である。(78-79ページ)

 

(貼り付け終わり)

 

 自衛隊のイメージは災害発生時に一生懸命に被災した人々を助けているというものです。しかし、このイメージは自衛隊の本当の仕事の姿ではない、と栗栖氏は述べています。自衛隊は国民の生命や財産を守るのを使命にしているのではなく、国家の独立と平和を守ることを使命にしていると栗栖氏は主張しています。私たちが持つ自衛隊のイメージは実は余技であるということです。もちろん、災害発生時に自衛隊の出動はしてもらいたいし、これまでのように一生懸命に人々を助けてもらいたいと思いますが、これは余技なのだということが法律に書いてあるということも私たちは知っておくべきなのでしょう。「国を守る=国民を守る」という等式が成り立たないことがあり、その場合には、自衛隊は国の独立を守ることを使命とする、ということを私たちは知っておくべきでしょう。軍隊の本質とはそういうものなのかもしれません。ですから、最善の状況は、軍隊が国の独立を守るために出動するような状況を作らせないことです。

 

日本にとって重要な事は北朝鮮からミサイルを発射させないことです。中国や韓国は既に国際社会に参加し、国際的な枠組みに参加している以上、北朝鮮のような無謀な行動はしません。東アジアで見てみると、安倍首相のような考えのない、お勇ましいだけの人物が率いる日本と日本の変化の方が脅威を与えているとさえ思います。

 

 2011年3月11日に東日本大震災とそれに伴う福島第一原発の事故に関して、当時野党であった自民党は民主党を激しく責め立てました。福島第一原発の事故を防げたかもしれない電源装置の撤去は自民党の第一次安倍晋三内閣で行われていたにもかかわらずです。しかし、これは野党としては当然のことで、その時の与党は野党から責められるのは当然のことです。それであるならば、北朝鮮からミサイルが飛んでくるかもしれないという状況を生み出した現在の与党もまた責められてしかるべきです。

 

 本ブログでもご紹介しましたが、ロシアは北朝鮮に対して注意深く観察し、北朝鮮は合理的に行動するので、アメリカが軍事力を使って体制転換をしないという安全保障を与えれば、核開発とミサイル開発を放棄するだろうと見ています。ロシアは冷静に、自国の安全を最優先に考えて行動し、自国の利益とアメリカの行動が反する場合には、批判し、サボタージュをしています。

 

 日本の外交もこれくらいの冷静さと豪胆さとしたたかさが必要であると思います。今すぐにアメリカの傘の下から出ろとは言いませんが、何でもアメリカの言うとおりにしていればよいということでもありません。そのためにミサイルが飛んでくるようであれば、アメリカに従っていることに意味がないということになります。

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 『ニューヨーク・タイムズ』紙のウェッブサイト版の女性に関するページ「Women in the World(世界における女性たち)」に面白い記事が掲載されました。

 

 それは、「日本のファーストレイディーは、トランプとの会話を避けるために、英語がしゃべれないふりをしたのか?」というタイトルの記事です。記事の内容を以下にまとめてご紹介します。

 

(貼りつけはじめ)

 

Did Japan’s first lady pretend she doesn’t speak English to avoid talking to Trump?

 

2017/07/20

WITW Staff

http://nytlive.nytimes.com/womenintheworld/2017/07/20/did-japans-first-lady-pretend-she-doesnt-speak-english-to-avoid-talking-to-trump/

 

(貼りつけ終わり)

 

 ニューヨーク・タイムズ紙の政治記者マギー・ハーバーマンがドナルド・トランプ大統領にインタヴューを行い、その中で、先日のG20サミットの様子についてトランプが話をしました。G20サミットでは20各国の指導者たちと配偶者たちが集まり(40名)、その他にEUの最高幹部たちやIMFのラガルデ専務理事もいたので、50名ほどになった。世界各国からのメディアも来ていて、みんなでたくさんの写真を撮った。

 

 オペラを皆で見に行った、その後に夕食会となった。トランプ大統領の隣は、安倍昭恵夫人が座った。トランプ大統領は、「安倍首相も昭恵夫人も素晴らしい人たちだが、昭恵夫人は英語がしゃべれない」とインタヴューで述べています。ハーバーマン記者が「全く、ゼロ?」と驚くと、トランプ大統領は「ハローさえ言えないくらい」と答え、「その席にいるのは大変だったでしょう」とハーバーマン記者が質問し、「大変だった、だって、その席にどれくらい座っていたと思う?」とトランプ大統領は答え、「何時間もでしょう」とハーバーマン記者が言い、「1時間45分だった」とトランプ大統領が答えました。


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 このインタヴューが出た後、昭恵夫人に対して、奇妙な評価が出てきました。昭恵夫人は先日の安倍首相の訪米に同行し、メラニア夫人と日本庭園を訪れたり、フロリダ州のマーアラゴ・リゾートで夫妻同士で夕食を楽しんだりしました。この時の様子は写真や映像に残されています。この時の様子から、「昭恵夫人が英語ができないというのはおかしい、この時にはちゃんと英語でコミュニケーションを取っている」ということになりました。

 

 そこで、アメリカ国内のフェミニストたちは、「昭恵夫人はトランプ大統領と話をしたくないために、英語ができないふりをした」という解釈をし、彼女は素晴らしいということになりました。

 

 私も昭恵夫人が聖心学園で教育を受けたという経歴を持っている以上、同世代の人々よりも英語や外国人に接する機会が多かったと考えますので、昭恵夫人が、「ハローも言えないほど」に英語ができないということは考えにくいと思います。また、立教大学大学院でミャンマーの教育に関する研究で修士号を取得し、ミャンマーも訪問していることを考えると(ミャンマーはイギリスの植民地であったことを考えると)、英語が全くできないというのはないと思います。

 安倍昭恵夫人が英語でスピーチを行っている映像も見ましたが、英語が全くできない人だとはとても思えませんでした。発音などは安倍首相よりも上手でした。あれだけきれいな発音なら、難しい議論はできないにしても、あいさつや楽しい会話はできると思います。


 

 しかし、G20の夕食会で、隣り合ったトランプ大統領と全く会話をしなかった、英語が出来ないふりをしたというのはおかしいと思います。また、彼女の人懐こい性格から考えて、たとえ言葉ができなくても、何とかコミュニケーションを取ろう、その場にいる人たちを楽しませようとするだろうことは容易に推測できます。

 

 ですから、昭恵夫人がトランプ大統領を約2時間もほったらかすということは考えにくいのです。しかし、実際にトランプ大統領はそう感じた、そして、彼女は英語ができないのだと考えたということです。

 

 なぜ昭恵夫人がトランプ大統領と話さなかったのか、ということが疑問として残ります。英語ができないからということはおそらく理由ではありません。それでは、フェミニストが言うように、女性蔑視をするトランプ大統領が嫌で話さなかったということがあるでしょうか。彼女は自分に批判的、敵対的な人たちとも話をしてきました。ですから、トランプ大統領が嫌いだから話さないということはないように思われます。

 

 昭恵夫人は2月以降、森友学園問題や秘書の業務に関して、大きな批判を受けてきました。そのために昭恵夫人の行動にメディアの関心も集まるようになりました。結果として、彼女の「天然」な行動も報道されるようになりました。

 

 また、安倍首相の訪米では、安倍首相自身はお酒を飲まないが、昭恵夫人はお酒をたしなむので、トランプ大統領夫妻との夕食の席上、一人でワインを飲み過ぎて、周囲をあきれさせたということも報道されました。緊張状態で、自分が頑張らねばと思うと、アルコールが回ってしまって、いつもよりも酔ってしまうのが速くなるということもあったとは思いますが、外交上の礼を失する行動であったということも言われました。また、昭恵夫人は誰に対しても物怖じしませんから、トランプ大統領に何かとんでもないことを言う可能性を周囲は心配したでしょう。

 

 従って、今回は昭恵夫人には特に厳しく、いつものように振る舞うのではなく、おとなしく、目立たないようにするよう、という注意がなされていたのでしょう。そして、その注意を忠実に守ろうとして、トランプ大統領をほおっておくということになったのだと思います。こう考えると、昭恵夫人は非常に不器用なように感じられます。

 

 しかし、もしこれが計算でなされたのだとすると大変な策士であると言わねばなりません。注意をした人々に対してやり返してやろう、鼻を明かしてやろうということで、わざとトランプ大統領を無視するような行動を取ったということになれば、大変な計算です。「私を押さえつけようとするなら、それに従いますよ」ということで、徹底的におとなしく、やり過ぎなほどにおとなしくして、かえって問題になるということになれば、今度は、おとなしくするように注意した人たちに「どうしてそういうことを言ったのだ」という批判が向かいます。

 

 「おとなしくしてほしい」という注意を逆手にとっての報復、ということになると、これはこれで大変なことです。

 

 真相が何かは分かりません。


 しかし、トランプ攻撃のために何でも使われるものだなぁと感心させられます。

 

(終わり)




アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12





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 古村治彦です。

 

 今年に入ってから、北朝鮮のミサイル発射が大きな問題になっています。最近では、大陸間弾道弾(ICBM)の開発に成功したのではないか、これでアメリカ本土も攻撃圏内に入ったのではないかと言われています。

 

 北朝鮮に関しては、直接的な利害を持つ国として、韓国、中国、ロシア、日本、アメリカが挙げられます。これらに加えて北朝鮮も参加しての6カ国協議も行われたことがありましたが、現在はその機能を停止しています。北朝鮮は中露には多少の遠慮がありつつ(それもこの頃ではだいぶ薄れているようです)、「アメリカとだけ交渉する」という態度を取っています。日韓に関してはアメリカに追従するしかないと見ているようで、それはまさにその通りです。

 

 アメリカは中国に対して、「北朝鮮を何とかしてくれ」と再三にわたって要請していますが、中国としては、北朝鮮に潰れてもらっては困りますし(朝鮮半島が韓国だけになってしまうと、北朝鮮地域に米軍基地が置かれてしまう心配がある)、急に貿易を止めてしまって北朝鮮を自暴自棄にしてしまうと迷惑を蒙るのは自分たちだと分かっていますから、あまり積極的(アメリカ側の視点からの積極的)には動こうとしません。

 

 ロシアも北朝鮮と国境を接し、旧ソヴィエト連邦時代からの関係もあります。ロシアは北朝鮮に対しては、アメリカとは異なったアプローチを考えているようです。「北朝鮮がハリネズミのようにミサイルと核開発を行っているのは、アメリカによる軍事的脅威がなくなっていないからだ、それなら、体制転換や軍事介入などの荒療治はしないとアメリカが保証すれば北朝鮮はミサイルや核兵器の開発を止めるだろう」というのがロシアの考え方です。

 

 このような考えに対して、ロシアは無責任だ、という批判もできるでしょう。しかし、北朝鮮と国境を接しているロシアは、北朝鮮で動乱が起きた場合には無傷では済まない可能性がある国です。実際に、日本海側にミサイルが発射されると、日本では日本に向けて発射されたかのように報道されますが、実際にはロシアの領土や領海により近い場所に落ちている場合もあります。ウラジオストックというロシアにとって重要な港湾都市の近くに落ちたこともあります。北朝鮮のミサイルがロシアに向けて発射される可能性もゼロではありません。

 

 しかし、ロシアの対応は非常に冷静です。それは北朝鮮建国以来、北朝鮮をずっと観察してきた情報と知識の蓄積があるからだと思います。そして、金正恩と北朝鮮は合理的な選択ができると考えています。ですから、ミサイルを発射させないうちに取引ができると冷静に見切っているようです。

 

 こうしたロシアの態度と考えを見ていると、アメリカ側がやや慌てて対応しているように見えてしまいます。そして、アメリカの内部に北朝鮮に対して軍事的に介入して押しつぶしてしまいたい、そのためには大変なことが起きても構わないと考えている人々がいるのだろうということが推察されます。ですから、決して、アメリカの攻撃的な言辞だけが北朝鮮に対応する際に正しいものだと考えずに、冷静になってみることも重要であると考えます。

 

(貼り付けはじめ)

 

なぜロシアは金正恩の核兵器について懸念を持っていないのか?(Why Isn’t Russia Worried About Kim Jong Un’s Nukes?

―トランプ政権が北朝鮮との対決の方向へと進む中、ウラジミール・プーティンは戦略的な優位を獲得しようと考えている

 

クリス・ミラー筆

2017年7月17日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/07/17/why-isnt-russia-worried-about-kim-jong-uns-nukes/?utm_content=buffer09f90&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

7月4日はアメリカの北朝鮮政策にとって良くない日となった。それは、北朝鮮が大陸間弾道弾の発射を成功させたからではなかった。この日、ロシア大統領ウラジミール・プーティンと中国国家主席習近平がモスクワで首脳会談を行ったのだ。2人は共同で朝鮮半島の緊張を激化させないように支援するという声明を発表した。声明によって、北朝鮮の核兵器とミサイル開発の凍結と米韓両軍による大規模な軍事演習の中止が結び付けられることになった。

 

アメリカ政府は中露両国とは異なるアプローチを主張し続けている。アメリカ政府はこれまでの数カ月、北朝鮮の核開発プログラムとミサイル開発プログラムを停止させるように中国に対して、プレッシャーをかけるような声明を次々と発表してきている。先週、ドナルド・トランプ政権が、中国の行動が北朝鮮の核問題を解決できないようであれば、アメリカ政府は北朝鮮とビジネス関係を持っているという疑いのある中国の個人や企業に対して経済制裁を科すと主張し始めた。

 

しかしながら、トランプ政権は問題解決のためロシアも参加させようと努力している。今年5月、北朝鮮がロシアの太平洋岸の港湾都市ウラジオストック方面にミサイルを発射した後、トランプ政権は声明を発表し、その中で次のように述べた。「ロシアの領土の間近にミサイルが発射された。実際のところ、日本よりもロシアの領土に近いところにミサイルは落ちた。米国大統領はロシア政府がこのことを喜んで受け入れることを創造することができない」。

 

実際のところ、ロシア政府は北朝鮮のミサイルについてそこまで懸念を持っていない。もちろん、ロシアは朝鮮半島の非核化を望むであろう。ロシアは、朝鮮半島の緊張状態を解決する唯一の手段は北朝鮮と交渉し、金正恩体制に対して安全保障上の保証を与えることだと確信を持っている。ロシア政府は北朝鮮の核開発プログラムに制限を設けることを支持している。しかし、経済制裁については懸念を持ち、体制転換については明確に反対している。このロシアの態度はアメリカの考えとは一致していない。そして、国際的な努力に対する大きな障害となっている。

 

ロシアが北朝鮮に対してより懐柔的な政策を望む理由としてはまず自己利益が挙げられる。今年5月、北朝鮮がウラジオストック方面にミサイルを発射したのと同じ週、北朝鮮はウラジオストック向けの新しいフェリーを就航させた。

 

北朝鮮はイデオロギー的に自立圏を必要としているが、北朝鮮とロシアとの間の経済関係は驚くべき程に深い。両国は石炭や石油といった産品を交易しており、これはエネルギー不足に悩む北朝鮮にとって価値のある貿易となっている。統計上の数字は明らかになっていないが、ロシアには北朝鮮からの留学生が数多く学んでいるし、ロシア極東地方では北朝鮮出身の非熟練労働者たちが働いている。 ロシアと北朝鮮の経済関係の規模は限定的なものとなっているが、アメリカの制裁が解除され、北朝鮮政府が経済の開放を決定すれば、貿易額は増加すると考える専門家たちもいる。

 

ロシアが北朝鮮に対してより懐柔的な姿勢を取っている主要な理由は、ロシア政府の最高幹部たちが、北朝鮮の行動について、アメリカやアメリカの同盟諸国とは大きく異なる解釈をしているからである。ロシアはアメリカに比べて、より長い期間にわたり、北朝鮮を支配する金王朝について楽観的な見方を保持してきた。ロシアもまた短い距離ではあるが、北朝鮮と国境を接している。冷戦初期、北朝鮮とロシアは共産主義という信念を共有していた。しかし、イデオロギー上の連帯は遠い昔に既に消え去ってしまっている。

 

ロシア政府首脳たちは、金王朝は奇妙ではあるが、合理的でもあるということを確信している。しかし、ロシアの北朝鮮専門家たちは、「金正恩はミサイルや核兵器を攻撃的に使えば、アメリカによって核兵器による反撃を受け、自分は殺され、北朝鮮は亡ぼされることを知っている」と考えている。ロシアから見れば、 相互確証破壊の論理は冷戦期において核兵器の使用を思いとどまらせたが、これは現在でも北朝鮮からの攻撃を防ぐためには有効である、ということになる。従って、ロシアの専門家の多くが、北朝鮮の核開発プログラムは、北朝鮮が安全保障化に関してより自信を持たせ、アメリカが北朝鮮に対して軍事攻撃を行うことを差し控えさせるので、状況を安定させることに貢献すると主張している。

 

ロシア政府は北朝鮮問題についてアメリカ政府とは異なる立場をとるいくつかの理由が存在する。中国と同様、ロシアも北朝鮮政府がアメリカと同盟関係にある統一された朝鮮(韓国)に取って代わられることが利益とはならない。ロシア政府は中国政府と一緒になって、アメリカによる韓国国内のミサイル防衛システム配備を批判している。アメリカが東アジアに集中する限り、アメリカは旧ソヴィエト連邦地域の争いに注意を向けなくなる。旧ソヴィエト連邦地域は現在でもロシア政府にとって最重要地域である。こうした点から、北朝鮮に対して、ロシアはアメリカとは全く異なる立場をとることが容易いのである。なぜなら、金王朝の非妥協的な態度に対するアメリカ側の不満の多くは、中国に向けられるからだ。

 

ロシアからすれば、アメリカは朝鮮半島の緊張状態に関して、少なくとも北朝鮮と同程度の責任があるということになる。この考えからすると、金王朝の兵器開発プログラムは自己防衛が主たる理由ということになる。 ロシアの外交政策の著名な専門家であるフョードル・ルキアノフは「北朝鮮はたいていの場合、率先した行動よりも対応的な行動を行う。サダム・フセインとムアンマール・カダフィに何が起きたか、そして、脅しは決して賢いやり方ではないということを彼らの運命が示していることを北朝鮮は理解している。そこで彼らは核開発プログラムとミサイル開発プログラムを進めている。核とミサイルの存在によって、北朝鮮に対する外国からの介入は受け入れがたいほどに高い代償を支払うことになる」。ロシアの専門家たちの多くは、アメリカが体制転換という脅威を与えなければ、北朝鮮は何をおいても核兵器の開発をしなくてはならないと考えなかっただろうと主張している。

 

北朝鮮の核開発プログラムが存在する以上、トランプが発した北朝鮮に対する米軍の軍事攻撃という脅しは、北朝鮮からの脅威と同じほどに危険なものだとロシアは考えている。あまり言及されていないが、北朝鮮の持つ通常兵器の多くは韓国の首都ソウルを射程内に入れている。ロシアからすれば、軍事行動ではない経済制裁でも、北朝鮮が核兵器取得を目指す論理を変えることはないということになる。ただ、経済制裁によって実験や更なる開発は凍結できるかもしれないとは見ている。北朝鮮は既に、大規模飢饉と経済破綻があっても生き残ることができることを示した。ロシアの専門家たちは次のように問いかける。「アメリカは、より厳しい経済制裁を科すことで北朝鮮が核開発プログラムを放棄すると説得できると考えている。核兵器は北朝鮮がアメリカからの攻撃に対して唯一対抗できる防御策であるのに。アメリカはどうしてこんな考えをするのだろうか?」。

 

核開発プログラムをまず放棄させるという考えはアメリカの行動における重荷となってしまっている。ロシアの専門家たちは、アメリカが朝鮮戦争を最終的に終結させる平和条約に署名しておらず、現在も北朝鮮に軍事的脅威を与えている、と指摘している。今週、北朝鮮がミサイル実験を行った後、プーティンは北朝鮮を非難することを差し控え、中国が北朝鮮とアメリカ双方にこれまでの流れを変えるように訴えたことを支持した。

 

アメリカ政府は、中国が北朝鮮に対して圧力をかけてこれまでの流れを変えようとしないことやその能力に欠けていることに対して、不満を募らせている。そして、その他の選択肢に方向転換しつつある。北朝鮮にアメリカを攻撃できる可能性を持つミサイルの開発とテスト継続させることは訴える力を持たない選択肢である。特に、トランプ大統領が、北朝鮮の核兵器がアメリカに到達することは「起こらない!」と述べた後では、そうだ。北朝鮮の核兵器を除去するために軍事面から圧力をかけることは、韓国や日本を巻き込むより広範囲な戦争を引き起こすリスクを持っている。

 

アメリカ政府が朝鮮半島における目的を軟化させ、北朝鮮の核開発プログラムを受け入れ、北朝鮮に対して安全保障上の保証を与えるならば、ロシア政府は北朝鮮が武器の実験とミサイル開発を止めるように圧力をかけることに参加するかもしれない。しかし、アメリカ政府が軍事力による解決や体制転換を選択肢として残す限り、ロシア政府は批判の矛先を金正恩ではなく、ドナルド・トランプに向けるだろう。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)






 古村治彦です。

 

 今回は、『外務省革新派―世界新秩序の幻影』を皆さまにご紹介します。現在、私は、戦前の日本の2つの外交政策の潮流である大日本主義と小日本主義を代表する人物である森恪と石橋湛山について調べています。その中で、本書もまた非常に重要な研究成果を提供してくれています。

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外務省革新派 (中公新書)

 

 本書は、戦前の外務官僚である白鳥敏夫(1887―1949年)を中心にして、戦争直前の外務省の中堅層をなした「外務省革新派」の動きと日本外交について詳述し、分析しています。白鳥敏夫はイタリア大使として日独伊三国軍事同盟締結に奔走しました。また、英米追従外交を批判し、「東亜新秩序」の建設、新しい国際秩序の構築を主張しました。戦後はA級戦犯に指名され、終身禁固刑の判決を受けましたが、すぐに病気のために亡くなりました。白鳥は昭和殉難者として靖国神社に祀られました。2006年に発見された「冨田メモ」によると、昭和天皇はA級戦犯の合祀に不満を表明し、「松岡や白鳥までもが」と発言していたことが明らかになりました。昭和天皇は、国際秩序の動揺に乗る形で、国際秩序を破壊しようとして失敗した文官を特に許してはいなかったのだろうということが推察されます。

 

 日本外交の大きな分岐点となったのは、1919年のヴェルサイユ講和会議です。この時、日本は戦勝国として、世界の五大国へと大きく飛躍しました。しかし、大規模な国際会議に主要メンバーとして参加した経験に乏しい日本代表団は質量ともに不足し、また、「サイレント・パートナー」と呼ばれるほどに積極性を欠きました。

 

 この時に少壮外交官たちはこの現状を打破すべく、1919年に「外務省革新同志会」を結成しました。注意して欲しいのは、この会に集った人々は、本書で規定している「外務省革新派」ではなく、その人世代上の先輩たちで、「大正版革新派」でした。彼らは人事の刷新、採用方法の改革や情報部門の創設などを主張し、その一部は実現されました。

 

 その後、1920年代の日本の外交は、幣原喜重郎外相の唱えた「協調外交」「幣原外交」と呼ばれ、「英米主導の国際秩序を守る」ということに重点が置かれました。日本が最も進出しやすい場所にあったのが中国だった訳ですが、1922年からのワシントン体制(中国に関する条約)のために、英米主導で日本の進出を抑える、東アジア体制が確立され、日本が特権的に、排他的に新たに進出する場所はありませんでした。「日本の国力の伸張のためにはこの体制は邪魔だ」と考える人々が出てきました。そうした中に、1910年代、1920年代に外務省に入省した若手の外交官たちがいました。最も目立った動きをしたのが白鳥敏夫でした。

 

 1920年代後半から1930年代にかけて大正版革新派だった人々が外務省幹部になります。有田八郎、広田弘毅、重光葵といった人々です。彼らは基本的に幣原外交路線を継承していきます。それに対して、昭和版外務省革新派は、1933年に僚友会を結成し、やはり人事の刷新や機構改革を訴えます。いつの時代も若手は上の世代に不満を持つようで、大正時代には批判する側だった人々も昭和に入り、批判される側になりました。

 

 白鳥は外務官僚ながら、マスコミにも頻繁に登場し、これまでの幣原外交(英米追従外交)を批判し、満州事変の正当化や日独伊三国同盟を主張しました。白鳥は外交における異端児、革命児として知られていくようになります。この時、白鳥を評価していたのは、政友会所属の政治家、森恪(彼は白鳥の掲げた「アジアに帰れ」を多用します)や陸軍の鈴木貞一(「背広を着た軍人」として名を馳せ、後に企画院総裁となる)で、1930年代からの外交で派手な動きを展開します。

 

 外務省革新派といっても、一人ひとりの考えは様々で、統一されたものではありませんでした。また、革新派は中堅から下の少壮外交官たちで、陸海軍の中堅クラスと違って、彼らが外務省を牛耳るまでにはいきませんでした。しかし、ナチスドイツによってヨーロッパの秩序が破壊された状況は、アジアにおける新秩序の機会と捉えられました。アジアの植民地をうまくすれば日本が奪取する、独立させて、日本が盟主となる新しい体制に組み込む、ということが考えられました。白鳥は北進論をすぐに南進論に切り替えました。

 

 このようなアジアの新秩序構築を目指すために、外務省革新派は「アジアに帰れ」をスローガンにし、英米追従打破を主張しました。外務省革新派は、「日本の国力の伸張」を主張しました。そして、ヨーロッパで起きた秩序を壊すような大戦争を利用して、アジアに日本中心の新秩序を形成し、それを利用して、日本の国力を伸張させようとしました。そのためのスローガンが「新秩序」「皇道外交」「アジアに帰れ」が使われるようになりました。

 

 当時の外交官たちの多くは、ドイツがヨーロッパを席巻してもそれは一時的なものである、ということをしっかりと見抜いていました。ですから、外務省の幹部、また日本のエスタブリッシュメントの多くが、軍部や世論に引きずられながらも、何とか英米との協調の方向に進めようとしていました。彼らの中にはその点で「リアリズム」があり、そのために冷静に状況を判断できていました。

 

 しかし、華々しいスローガンや手厳しい非難が、仰々しい「理念」「哲学」といったイデオロギーで語られると、それに熱狂してしまう人々が多く出ます。「アジアに新秩序を建設して、白人支配から人々を解放するのだ」という理想主義に酔う人々が多くいました。

 

 私は外交に関して、こうした使命感を高揚するような理想主義的外交は国を誤ると考えています。外交はあくまでリアリズムで行うべきであって、そのためには外国に対しても、自国に対しても冷酷な目で事実を掴み、決して過小評価も過大評価もせず、分析を行って、政策を決定すべきものと考えます。

 

 そして、自国民には国が置かれているポジションを伝え、自国について決して過大評価だけはしないようにということをすべきだと思います。これはもちろんマスコミの役割ですが、政府もまたそのように広報すべきです。

 

 現在の安倍政権の外交とマスコミの報道ぶりを見ていると、危惧されることが多いというのが私の考えです。

 

(終わり)

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 古村治彦です。

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 私が翻訳しました『バーナード・マドフ事件 アメリカ巨大金融詐欺の全容』(アダム・レボー著、副島隆彦翻訳、古村治彦翻訳、成甲書房、2010年)の主人公で、被害額史上最大650億ドル(約7兆1500億円)のねずみ講事件を引き起こしたバーナード・マドフの事件がテレビ映画化され、2017年5月20日に放送されました。タイトルは、「The Wizard of Lies」で、「嘘の魔法使い」という意味です。マドフ事件を扱った別の著作The Wizard of Liesが土台になっています。

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バーナード・マドフ事件 アメリカ巨大金融詐欺の全容

 

アメリカのテレビ局HBOが製作し、バーナード・マドフをロバート・デニーロ、妻ルースをミッシェル・ファイファーという豪華な役者たちが演じています。監督は、「レインマン」でアカデミー監督賞を受賞したバリー・レヴィンソンです。テレビ映画にしてはかなりの豪華版です。


 

 マドフ事件についてですが、大きく見れば簡単なねずみ講事件です。高利のリターンを約束し、新しい顧客を獲得し、彼らの払うお金を利払いに回すということで成り立っていました。顧客には映画監督のスティーヴン・スピルバーグや俳優のケヴィン・ベーコンをはじめ、各界のセレブリティが名前を連ね、また日本を含む世界各国の大手金融機関も顧客になっていました。

 

 マドフはバーナード・マドフ証券投資会社を設立し、そこを舞台にしてねずみ講を行っていました。マドフはナスダック市場開設に辣腕をふるい、そうした活躍から、マドフはニューヨーク金融界の大立者となっていきました。

 

 マドフは新しい顧客を迎えることを嫌がる、ニューヨークやフロリダの閉鎖的なクラブやカントリークラブの顧客同士の紹介しか受け付けないし、それも嫌々ながら、という姿勢を見せました。これによって、富豪たちはかえって、マドフに資金を預けようと躍起になるという形になりました。マドフは監査を強引にかつ狡猾にすり抜けていたようです。また、証券取引監視委員会(SEC)は、マドフが怪しいという情報を多く受け取りながら、行動を起こしませんでした。

 

 しかし、2008年に起きたリーマン・ショックで投資家たちが一斉に資金を引き揚げようとして、ねずみ講が発覚しました。そして、2008年12月にマドフは逮捕されました。そして、2009年6月、マドフは150年の禁固刑の判決を受け、ノースカロライナ州の刑務所に収監されています。

 

 息子のマーク・マドフはバーナード・マドフ証券投資会社の幹部社員でしたが、2010年12月に自殺しました。また、妻ルースについては、ねずみ講について知らなかったということで訴追されませんでした。現在は彼女名義になっている財産を持ち、ひっそりと暮らしているようです。

 

 テレビ映画は日本でもそのうち放送されるであろうと思われます。是非ご覧いただき、併せて『バーナード・マドフ事件 アメリカ巨大金融詐欺の全容』もお読みいただけますよう、お願い致します。

 

(終わり)

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