古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

2019年09月

 古村治彦です。

 

 このブログで何度もご紹介したトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は歯に衣着せぬ発言で、民主党主流派や指導部、左派からも批判されることがあります。今回は、「ドナルド・トランプ大統領弾劾はすべきではない、アメリカの分裂を深めてしまう」と発言したそうです。


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 現在、連邦下院民主党の議員たちがトランプ大統領弾劾手続きを取るように求めています。弾劾手続きは連邦下院の過半数の賛成で訴追が決定され、連邦上院が弾劾裁判所の役割を果たします。連邦最高裁判所長官が裁判長となり裁判が行われ、連邦上位の3分の2(67名)以上の賛成で弾劾が成立し、大統領は罷免となります。これまで弾劾裁判にかけられたのはアンドリュー・ジャクソン(第17代)とビル・クリントン(第42代)の2人ですが、どちらも罷免までには至りませんでした。

 

 トランプ大統領には大統領選挙当選のためにロシアの選挙介入を依頼したのではないかというロシア疑惑があり、ロバート・ムラー特別検察官の捜査でも灰色の結果であったために、トランプ大統領の弾劾論が今でも残っています。


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 連邦下院は民主党が過半数を握っていますから、訴追の決定はできるでしょうが、連邦上院は共和党が過半数を握っていますし、3分の2の賛成というハードルは高いので、トランプ大統領の弾劾が現実的なものとはならないでしょう。また、連邦下院民主党指導部は弾劾に消極的であり、これが民主党内部の対立を招いています。連邦下院民主党指導部は大統領選挙まで弾劾に関する調査を引き延ばす考えのようです。

 

 トゥルシー・ギャバードは、弾劾はアメリカ国民の中にある分裂をさらに深めるとして、大統領選挙でトランプ大統領を落選させることが重要だと述べています。これまでも歴史を見ても、弾劾が成立することはかなり難しいと言えます。トランプ大統領が何か重大な犯罪をしていてそれが隠されていたのに大統領期間中に証拠付きで発覚するというくらいのことならば弾劾は成立するでしょうが、現実的ではありません。

 

 大統領選挙のサイクルが始まっていますから、こちらに注力して、トランプ大統領を選挙で落選させる、ということの方が現実的でかつ、国民にとって民主的な手続きで指導者を交代させたということが重要なのだと思います。弾劾手続きは憲法に規定があるのですからもちろん民主的ですが、今のところは現実的ではないとなると、大統領選挙こそが重要になってきます。

 

(貼り付けはじめ)

 

ギャバード:弾劾はアメリカを分裂させるだけだろう(Gabbard: Impeachment would only tear US apart

 

ジョン・バウデン筆

2019年9月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/460398-gabbard-impeachment-would-only-tear-us-apart

 

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は最新のインタヴューの中で、民主党所属の連邦下院議員たちが行っているドナルド・トランプ大統領弾劾のための調査について、「大統領の弾劾はアメリカを更に分裂させるだけだ」と反対した。

 

ギャバードは「フルコート・プレス・ウィズ・グレタ・ヴァン・サスターン」に出演し、弾劾に対して断固とした態度を取ることを表明した。ギャバードは、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)やエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)のような他の大統領選挙民主党予備選挙の候補者たちとは弾劾について考えを異にしている。

 

ギャバードは次のように語った。「私は弾劾を支持しません。私たちにとって何が我が国とアメリカ国民の利益のために最善のものは何かを考えることが重要なのです。弾劾を求め続けることは、我が国を更に分裂させることになると私は考えます」。

 

ギャバードは更に次のように述べた。「隠し立てせずにはっきり言います。私たちはドナルド・トランプを倒さねばなりません。しかし、私たちの国と私たちの未来のためには、この国の有権者たちが選挙を通じてトランプ大統領を倒すことが重要であり、私たちは大統領を倒すことになるだろうと私は確信しています」。

 

民主党所属の連邦下院議員132名は弾劾手続きの開始を求めているが、民主党エスタブリッシュメントに属する指導者たちは手続きを支持していない。その代表はナンシー・ペロシ連邦下院議長であり、彼女は大統領に対する調査を継続することを求めている。

 

2019年8月のマンモス大学の世論調査では、57%のアメリカ人がトランプ大統領は別の大統領に交代して欲しいと答えた。しかし、同時に弾劾手続きの開始を支持するのは3分の1だった。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回は、ドナルド・トランプ大統領の支持基盤を形成する石油・天然ガス業界とエタノール業界・トウモロコシ農家の分裂についての記事をご紹介します。

 

 トランプ大統領は石油・天然ガス業界とエタノール業界の間で板挟みということになっているそうです。その発端は、トランプ大統領が、環境保護局による小規模の石油精製業者にガソリンにエタノールを混合する義務を免除するという決定を行わせたことです。アメリカではガソリンにエタノールを混合することが法律で義務化されているそうで、今ではE-15といってエタノールが15%混合されているガソリンもあるそうです。

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小規模の石油精製業者にはこのエタノール混合が負担らしく、混合しなくても良いということになったのですが、これにエタノール業界とトウモロコシ農家が反発しました。これはまあ分かりますね。

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エタノール製造業は農業州で発展しています。エタノールの原料はトウモロコシなので、その生産地に近い場所にエタノール製造工場があります。農業州はトランプ大統領に投票しました。しかし、今年8月には集会でエタノール業界団体、農業団体の指導者たちの一部が「投票したことを後悔している」と発言するほど激怒しました。

 

一方の石油・天然ガス業界はできればエタノール混合を止めて欲しいのですが、石油依存からの脱却という大義名分でジョージ・W・ブッシュ時代にエタノール混合が義務化されており、これを急に廃止することは難しいということになります。それで小規模業者のエタノール義務免除を何とか勝ち取ったということになります。

 

石油・天然ガス業界とエタノール業界の両方を満足させる解決策はなかなか見つかりそうにありません。石油・天然ガス業界はそこで、ガソリンのオクタン水準を上げる法案を応援しています。エタノールを混合しながらオクタン水準を上げることは可能だとしています。一方、エタノール業界はこの法案がエタノール混合義務付けの解除につながる可能性があるとして危機感を持っています。なかなか解決策は見つかりません。トランプ大統領はどっちつかずの態度を取っているので、業界同士の反目が高まっているそうです。

 

 トウモロコシ農家にとってはトウモロコシが売れさえすればよいということになりますから、エタノール製造に回る分が減るならば、他の販売先を見つければよいということになります。人口で言えば中国が有力な輸出先ですが、現在の米中貿易戦争でこれは難しいということになります。そこで、白羽の矢が立ったのが日本ということなのでしょう。アメリカの国内政治が日本に影響を及ぼす、だからアメリカ政治にも関心を持つ必要があるということが良く分かる事例です。

 

(貼り付けはじめ)

 

エタノールを巡る争いはトランプ大統領の支持基盤を形成している主要なグループを分裂させる(Ethanol fight divides key groups in Trump's base

 

レベッカ・ベイツク筆

2019年9月2日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/energy-environment/459485-ethanol-fight-divides-key-players-in-trumps-base

 

トランプ大統領は間もなく、どの支持者のグループをより好むかを決めねばならないであろう。農家か石油・天然ガス産業か、どちらかに決めねばならない。

 

エタノール製造業者と石油・天然ガス産業との間の分裂は深まっている。これは、一人の政治家の支持基盤において相反する利益を持つ団体をどのようにして満足させようとするのかという設問に対しての格好の事例研究(ケーススタディ)となる。そして、トランプ政権の2019年8月の動きは両者を怒らせるだけに終わってしまった。

 

トランプ大統領は複数の石油精製業者に対して、彼らの製品にエタノールを混合しなくてよいという許可を出す決定を下した。これに対してトウモロコシ農家は反発した。反発を受けてトランプ政権は忠実な支持基盤を宥めなければならなくなった。

 

トランプ大統領は木曜日、ツイッター上で次のように書いた。「私たちがエタノールについて行っていることを見て農家は幸せを感じるだろう。年間を通じてE―15ガソリン(訳者註:エタノールが15%分入っているガソリン)を販売できる。これは既に実施されている。より大きな計画も実施される準備が出来ている!同時に私は小規模の石油精製業者を廃業から救うことが出来た。全員にとって素晴らしい結果だ!」。

 

しかし、石油精製産業にとっては、全ての人々にとって素晴らしい結果とはならなかった。

 

ホワイトハウスはエタノール製造業を強化することを目的とする提案を行う予定になっている。石油・天然ガス産業は特にこの提案に反対している。

 

石油・天然ガス産業の各業界団体は連名でトランプ大統領に書簡を送った。その中には「大統領はウィン・ウィンとなる解決法を見つけたいと示唆してきた」と書かれており、大統領が行う予定の農家への提案は農家と石油・天然ガス産業両者にとって利益となるものでなければならないと主張している。

 

書簡に署名しているのは、石油会社と天然ガス会社を代表するアメリカ石油協会(API)と石油精製会社を代表するアメリカ燃料・石油化学製造業協会(AFPM)だ。

 

アメリカ燃料・石油化学製造業協会会長チェット・トンプソンは記者たちからの電話取材に対して次のように述べた。「この政権で農家優遇が終わらない限り、私たちの活動は終わらない。私たちは、私たちの考えを理解してもらい、できれば大統領を説得するために活動を続けている」。

 

これら石油・天然ガス産業の諸団体は、トランプ大統領が常に主張している「エネルギー支配(energy dominance)」の大きな部分を占めている、しかし、トランプ大統領のエタノールについての動き、エタノール混合率が高いE-15ガソリンの年間を通じての販売を許可すること、石油精製業者のエタノール混合の免除について再考すること、は、トランプ大統領がトウモロコシ農家もまた自身の支持基盤の重要な要素であると考えていることを示している。

 

エタノール産業を代表する再生可能燃料協会(RFA)会長ジェフ・クーパーは、全米に150以上のエタノール製造工場があり、エタノール製造工場がある郡では2016年の米大統領選挙でトランプへの投票がヒラリー・クリントンを上回った、と発言した。

 

クーパーは次のように述べた。「アメリカ中西部のエタノール産業が存在する地域はトランプ大統領の支持基盤になっているのは明らかだ。しかし、トランプ政権の再生可能燃料とバイオ燃料に対する態度を見ると、この地域に住む人々は鞭で打たれたような、また、一貫しない政策で不安な気持ちを持っている」。

 

シンディ・アクスネ連邦下院議員(アイオワ州選出、民主党)はトランプ政権の諸政策は資金に余裕のある大規模な石油会社を利するものだと主張している。アクスネ議員はトランプ大統領による石油精製業者のエタノール混合免除が発表された後、農家たちの反応を取りまとめる際に尽力した人物だ。アクスネ議員は、新しい計画には少しは改善が見られるだろうが、トランプ大統領が公の場で農家の窮状について懸念を持っていると述べていることに疑義を呈した。

 

アクスネ議員は本誌の取材に対して次のように述べた。「トランプ大統領が行ってきたことを振り返ると、アイオワ州での支持率が下がるまで、アイオワ州の農家について何も考えていなかったことは明らかだ」。

 

2019年8月9日に環境保護庁(EPA)から石油精製業者に31のエタノール混合免除許可が発行された。これに対してアイオワ州の農家は激怒した。この夏の初め、トランプ大統領がアイオワ州を訪問した際に、エタノール混合免除プログラムを見直すと約束した。しかし、それから2カ月後、トランプ大統領はEPAが免除条項を提出した小規模の石油精製業者たちに混合免除を許可することにゴーサインを出した。

 

アイオワの農家たちは記者会見を開き、トランプ大統領が約束を反故にしたことを非難した。また、エタノール業界の指導者たちの中には、トランプに投票したことを後悔していると表明する人たちも出た。

 

クーパーは次のように述べた。「アメリカの農家は既に米中貿易戦争によって痛みを感じ、輸出市場を失った。農家は、エタノール混合免除が発表された時、大変に怒り、不満を持った。農家は負担に耐え切れなくなり、堪忍袋の緒が切れた。ここ数週間、私たちは私たちの希望を実現するために努力を続けている」。

 

農家からの批判を受けて、トランプ大統領は農家に対して、石油精製業者に対してガソリンに混合するエタノールの量を増やすことを義務付ける可能性があると示唆した。

 

アメリカ石油協会の流通担当副会長フランク・マチアロラは、現在ガソリンにエタノールを混合しなければならないという規定になっていることについて、本誌に対して「現在の規定は中途半端だと私たちは考えている」と述べた。

 

「負担は年を追うごとに重くなっている。現在の規定は市場を動かすが、最終的には製品を追い出すことになる。エタノール混合プログラムが始まって15年が過ぎたが、首尾一貫しない政策が続いている。今必要なのは明瞭さである。政策が首尾一貫しないのは、エタノール産業の気まぐれのためだ。小規模の石油精製業者がエタノール混合免除を受けるたびに政策を見直さねばならないということを続けねばならないのだろうか?」

 

エタノール産業もトランプの計画については態度を明確にはしていない。

 

エタノール産業側は法律で定められているように環境保護局に対してエタノール混合免除を受けた会社の製品にもエタノールを混合させるようにして欲しいと望んでいる。

 

クーパーは「これはエタノール産業にとって大きな利益となるものではない。農家にとってもそうだ。これはただ法律書に載っている法律を実行するだけのことだ」と述べた。

 

クーパーは「トランプ政権によって政策変更が続いているが、これはエタノール産業の長期的な利益には合致するが、私たちには緊急的な支援が必要なのだ」と述べた。

 

クーパーは「政策を変更してもらうことは素晴らしいことだ。しかし、政策変更は長期的な効果のためであり、私たちはこれ以上エタノール製造工場を閉鎖させないために注力している」と述べた。

 

石油・天然ガス産業とエタノール産業の両者を喜ばせる中間的な解決策があるとすれば、それはすぐには出てこないものだ。

 

アメリカ燃料・石油化学製造業協会は、ガソリン内のオクタンのレヴェルを高くすることを義務化する2018年に議会に提出された法律案を解決策として挙げている。

エタノールを混合してもオクタンのレヴェルを引き上げることはできる。

 

アメリカ燃料・石油化学製造業協会会長チェット・トンプソンは「関与する全ての業者や組織が内容を完全に理解すれば、この法案こそがトランプ大統領が求めているウィン・ウィン関係をもたらすことになるだろう。これに反対する人たちはいないだろうと思う」と述べた。

 

しかし、クーパーは、エタノール製造業者はこの法律案が機能するとは考えていないと述べた。その理由として、この法律案が成立すると、多くの添加物やプロセスを通じてオクタンレヴェルの高いガソリンを製造できるのに、エタノール混合の義務化が終了してしまう可能性が高いことを指摘している。

 

クーパーは、これから数日もしくは数週間後に発表されるであろうトランプの計画が石油・天然ガス産業に大きく影響されたものであろうと述べた。

 

クーパーは石油・天然ガス産業について次のように述べた。「もちろん、私たちは思い込みに陥らないようにしている。私たちとしては事態を注視している。計画が実際に公表されるまで、私たちは積極的な反応は控える」。

 

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(終わり)

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 古村治彦です。

 

 前回もご紹介した、トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)についての記事をご紹介します。ギャバード議員は現在、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙に出馬しています。9月の討論会の参加条件を惜しくもクリアできず、参加できないことになりました。

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ギャバ―ド 

私がギャバード議員に注目しているのは、2016年のアメリカ大統領選挙で、民主党全国委員会副委員長の要職に在りながら、民主党全国委員会のヒラリー・クリントン贔屓を告発し、副委員長を辞職したこと、更に、アメリカ軍の海外派遣に反対しているバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)を応援したことが理由として挙げられます。


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記者会見するギャバード
 

 自分は軍務に就いたこともないくせに、アメリカ軍の海外派遣を積極的に進める政治家たちが多い中、ギャバード議員はハワイ州軍に志願し、イラクに派遣され軍務に就いた経験を持ち、その経験からアメリカ軍の海外派遣に反対し、アメリカの外国への介入はアメリカの利益にならず、その外国のためにもならないと主張しています。気骨のある政治家です。ギャバ―ド議員は現在も予備役将校(陸軍少佐)であり、今年8月には選挙運動を中断して、軍事訓練のためにインドネシアで2週間過ごしました。

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軍服姿のギャバ―ド
 

 民主党主流派や幹部たちにも遠慮せずに噛み付くので、党内に敵が多いのですが、そうした人々から、「ギャバードは民主党の大統領選挙候補者に指名されなかったら、第三党、具体的には緑の党から出馬して、民主党の候補者の邪魔をしてトランプ大統領の再選を手助けする」という噂話が流されました。彼女はこの噂話を完全に否定しました。

 

 民主党予備選挙では上位10位に入れていないギャバード議員ですが、もし第三党から出馬となると、民主党支持者の一定数がギャバード議員に投票して、結果として民主党候補者が落選する、という話が出るほどには影響力が大きい人物であると言えます。もしギャバード議員が選挙から撤退するということになれば、おそらくサンダース議員を応援することになるでしょう。

 

 9月にあと2回世論調査で支持率2%超を記録できれば10月の討論会に参加できることになります。これが出来るかどうかでギャバード議員の選挙戦の行方が決まると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

ギャバードは2020年の米大統領選挙で民主党指名を受けられなかった場合に、第三党の候補者として出馬する可能性を排除した(Gabbard rules out independent bid if she loses 2020 Democratic nomination

 

モーガン・ガスタルター筆

2019年8月29日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/459289-gabbard-rules-out-independent-bid-in-2020-if-she-loses-democratic

 

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は木曜日、アメリカ大統領選挙で民主党指名を受けられなかった場合に、第三党の候補者として出馬する可能性を「排除する」と述べた。

 

ギャバードはCNNに出演し、第三党の候補者として大統領選挙を戦う可能性があるかと質問され、「私はその可能性を排除します」と述べた。彼女は更に「私は選挙運動をこれからも進めていくことに集中し続けます。草の根の選挙運動を続け、私たちのメッセージをアメリカ国民に届け続けます」とも述べた。

 

左派の組織である「センター・フォ・アメリカン・プログレス」の会長ニーラ・タンデンは、7月のツイートで、ギャバードは「トランプの勝利を手助けするために」緑の党の候補者として出馬するだろうと予測していた。

 

クリントン政権下で商務省に勤務し、「フォーリン・ポリシー」誌グループのCEO兼編集長を務めたデイヴィッド・ロスコフは、タンデンのツイートに反応し、「彼女は100%そのようにするだろう」と書いた。

 

ギャバードは、2019年9月12日にヒューストンで開催される予定の3回目の討論会の参加条件をクリアできなかった10名の候補者の中に入った。

 

ギャバードは民主党全国委員会が設定した政治献金者13万人以上、20州以上で各州400名以上の献金者を確保することという条件をクリアした。しかし、第二の条件である、民主党全国委員会が認めた各種世論調査で2%以上の支持率を4度記録すること、をクリアすることが出来なかった。

 

9月の討論会の参加条件をクリアできなかった候補者たちでも、10月の討論会の参加条件は9月と同じなので、参加条件を満たすことは可能だ。

 

カースティン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は、水曜日の条件締め切りの数時間前に選挙戦からの撤退を表明した。ギリブランドは多くが立候補している民主党予備選挙において有力候補者になることはできなかった。

 

ギャバード選対は先週民主党全国委員会の設定した支持率に関する条件を批判した。ギャバード選対は、ギャバードは26の全国規模と予備選挙が実施にされる各州で実施された世論調査で支持率2%を超えたが、民主党全国委員会が認定した世論調査に限ると2度しか2パーセントを超えなかったと述べた。

 

ギャバード選対は金曜日に声明を発表しその中で次のように述べた。「民主党全国委員会は約束をしっかり守ること、透明性と公平性を確保するためにプロセスを改善することをギャバード選対は求める。討論会参加条件に関する重要な決定はアメリカ国民の権利に影響を与えるものだ。民主党予備選挙プロセスに完全に参加する機会を持つ権利をアメリカ国民は持つ。そのプロセスは民主党内部のボスたちによって秘密のうちに決定されるべきではない」。

 

ギャバードは水曜日の夜にフォックス・ニュースの番組に出演し、司会者のタッカー・カールソンからインタヴューを受けた際に、民主党全国委員会に対する批判を強め、民主党全国委員会が進めた「プロセスには透明性が欠けている」と主張した。

 

ギャバードは次のように述べた。「アメリカ国民に対して透明性を確保されねばなりません。それは、アメリカ国民こそが民主党の大統領選挙指名候補を、そして究極的には私たちの次の大統領、軍の最高司令官を決めるからなのです。その過程に透明性が欠けていると、プロセスに対する信頼を醸成することが出来ないのです」。

 

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ギャバードは軍務を終了し、選挙運動に復帰(Gabbard returns to campaign trail after completing active-duty service

 

レベッカ・クレアー筆

2019年8月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/459196-gabbard-returns-to-campaign-trail-after-completing-active-duty-service

 

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は水曜日、軍務を完了して2020年米大統領選挙民主党予備選挙に復帰すると発表した。

 

ギャバードはインドネシアで実施された2週間に及ぶ合同演習に参加するために選挙運動から離れた。ギャバードが復帰するのはアイオワ州での集会で、その後、ジョージア州とニューハンプシャー州を訪問する予定だ。

 

ギャバードは、演習を通じて、軍務に就いていた時に学んだ「問題解決の考え方を更に強くすることが出来た」と述べた。

 

ギャバードは更に、大統領として外交、内政に関する諸問題に対処するために「この問題解決の考え方」を使うことになるだろうと述べた。

 

ギャバードは声明の中で次のように述べた。「私たちは諸問題を党派性に満ちたレンズや楽観論に満ちた眼鏡を通じて見るべきではない。私たちは諸問題をそのままの姿で観察し、それらを解決するためにアメリカ国民の利益のために働くという共通の目的のために協力しなければならない」

 

ギャバードは2004年から2005年、2008年から2009年にイラクで軍務に就いた。

 

民主党予備選挙では軍務に就いた経験を持つ候補者が3名いる。ギャバード以外にはインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジとジョー・セスタク元連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)がそうである。

 

ギャバード選対によると、ギャバードは軍務経験を持つ初の女性大統領選挙候補者だ。

 

ギャバードは8月28日の期限までに支持率2%超え4度という条件に2つ足りなかった。ギャバードは13万名以上の献金者を確保した。

 

ギャバード選対は先週民主党全国委員会に支持率に関する条件を変更すべきだと求めた。

 

民主党全国委員会が9月の討論会参加のために設定した条件を満たした候補者は10名だ。

 

ギャバードはリアルクリアポリティックスの表示では支持率の平均は1.4%で、多くがひしめく予備選挙では候補者の中で下位につけている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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隠された十字架 江戸の数学者たち

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 古村治彦です。

 

 何度かご紹介しましたが、2019年9月12日と13日に予定されているアメリカ大統領選挙民主党予備選挙の候補者たちの3回目の討論会ですが、参加者が10名に絞られたということで、12日だけで実施されることになりました。時間は3時間となり、これまでよりも長くなります。まとめてやるが、時間は長くなるということになりました。

 

 9月と10月の討論会の参加条件は、(1)2019年6月28日から8月28日(9月の討論会の場合)、10月2日(10月の討論会の場合)までの間に、民主党全国委員会が承認した新聞社や研究機関などが実施した全国規模の世論調査で支持率2%以上を4度以上記録すること、(2)13万人以上の献金者、もしくは1つの州で400名上の献金者を20州以上で記録すること、の(1)(2)両方の条件を満たすことです。

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 下の記事にある通り、9月の討論会には10名の候補者が参加できることになりました。この候補者たちは自発的に撤退しない限り、10月の討論会にも参加できることになります。今回の討論会に参加できるかできないかで、民主党予備選挙の「上位」候補、「下位」候補という色分けがなされることになります。下位候補という色付けを嫌って、カースティン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は参加条件締め切り数時間前に撤退を表明しました。ギリブランド議員は出馬表明直後、有力候補になるのではないかと見られていましたが、ウォール街との緊密な関係などもあり、人気は上がりませんでした。

 

 下位候補者の中でも、あともう少しで参加条件をクリアできたという人たちもいて、この人たちは参加条件について批判しています。アイオワ州、ニューハンプシャー州、ネヴァダ州、サウスカロライナ州は民主党予備選挙が早い段階で実施される州(early states)で、全国規模の世論調査とは別に、これらの州での世論調査も実施されています。

 

大富豪のトム・スティヤーは、献金者数では条件をクリアしながら、全国規模の世論調査の支持率2%超4度という条件で、3度までは記録しながらあと1度が記録できずに、討論会に参加できないことになりました。スティヤーは予備選挙が早期に実施される州での支持率が高く、民主党全国委員会にこれらの州の結果も参加条件に入れて欲しいと要望しています。


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スティヤー

 残念なのは、トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)が9月の討論会の参加条件をクリアできず、参加できないことです。ギャバード議員は献金者数の条件はクリアしているのですが、支持率の方で2%超を2度しか記録できていません。あと1月余りの間に2度の2%超を記録しなければ10月の討論会にも参加できないことになります。

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ギャバード 

ギャバード議員については私も注目し、このブログでもご紹介いたしました。ギャバード議員は、2016年のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙ではバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)を応援しましたが、今回は候補者同士として戦っています。

 

 ギャバードは2016年当時、民主党全国委員会副委員長を務めていました。しかし、民主党全国委員会が当時の委員長デビー・ワッサーマン=シュルツ連邦下院議員(フロリダ州選出、民主党)をはじめとして全体がヒラリー・クリントン元国務長官を贔屓にし、クリントンが有利になるように討論会を設定するなどしていたことに対して抗議の辞任をし、サンダース議員を応援しました。今回も民主党全国委員会の決定には透明性と公平性が欠けているという批判を展開しています。

 

 ギャバードは実際に軍務に就き、二度にわたりイラクに駐屯しました。その経験から、「アメリカは世界各地の紛争に関わるべきではない、アメリカが関与することでお互いに不幸になる」という主張を行っています。2019年6月の討論会では、イラクとアフガニスタンへの駐兵の必要性を訴えたティム・ライアン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)を一刀両断に斬り捨て、聴衆の喝さいを浴び、ライアンは顔面蒼白で口をパクパクさせるだけでした。ライアンの大統領選挙での挽回の目は全くないでしょう。

 

 私としてはギャバード議員には討論会に出席し、自説を展開して欲しいと願っています。しかし、あと少しのところで9月の討論会には出席できないことになりました。10月の討論会は同じ条件ですから、世論調査の支持率の数字が伸ばさねばなりませんが、9月の討論会に出られないとなると、負け犬候補者の扱いになって難しいことになるでしょう。

 

 これから民主党予備選挙は激化していき、候補者たちは生きるか死ぬかの戦いに入っていきます。下位にランクされた候補者たちは撤退を余儀なくされるでしょう。2020年になるまでに選挙を続けられるのは上位10名でしょうし、2020年に入って、予備選挙が実施されるようになれば、候補者たちはどんどん脱落していきます。民主政治体制の残酷な見世物のような面ではありますが、このような厳しいプロセスを経て指導者が選ばれるというのは、日本から見ていて何とも羨ましい限りです。もっともそれだからといって、再適格の人物が指導者に選ばれる訳ではないというのは、また、民主政治体制が未完の永遠に続く反省と改善のプロセス、ということを示していると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

10名の候補者が討論会に参加できるが残りの10名は条件をクリアできず(10 Democrats set to debate after other half falls short

 

タル・アクセルロッド筆

2019年8月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/459138-ten-candidates-make-september-debate-stage-while-several-others-fall-short

 

来月の討論会に10名のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙の候補者たちが参加資格をクリアした。水曜日の夜に民主党全国委員会の設定した期限までに条件をクリアした候補者が10名となった。

 

これまで2度の討論会の参加者は20名で、民主党全国委員会は討論会を2日に分けて実施したが、来月の討論会の参加者は半分となる。結果として、次の討論会は9月12日の一晩だけ行われることになると考えられる。

 

6月と7月に実施された2度の討論会は合計で4晩にわたって実施されたが、民主党全国委員会は1晩の討論会に参加できる人数を最大で10名までと制限していた。

 

9月の討論会の参加条件として、民主党全国委員会は、候補者は献金者数が13万名に達すること、そして民主党全国委員会が承認した各種世論調査で2%以上の支持率を4度記録することという条件を設定した。

 

次の10名の候補者たちが2つの条件をクリアした。ジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、IT企業家アンドリュー・ヤン、フリアン・カストロ前住宅・都市開発長官が条件をクリアした。

 

残り10名の候補者たちは討論会のステージに立つことが出来なくなった。ヘッジファンドの重役で大富豪のトム・スティヤー、トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)、マイケル・ベネット連邦上院議員(コロラド州選出、民主党)、モンタナ州知事スティーヴ・ブロック、ティム・ライアン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)、ジョン・ディレニー元連邦下院議員(メリーランド州選出、民主党)ニューヨーク市長ビル・デブラシオ、ベストセラー作家マリアンヌ・ウィリアムソン、ジョー・セスタク元連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)、フロリダ州ミラマー市長ウェイン・メッサムは条件をクリアできなかった。

 

民主党全国委員会は、参加条件についての審査を終えた後、どの候補者が討論会に参加できるかについて最終決定を行う。

 

9月の討論会の参加条件をクリアできなかった候補者たちでも、10月の討論会は同じ参加条件であるので、条件をクリアできる可能性はある。

 

9月と10月の討論会への参加条件は共に2019年6月28日から始まっている。民主党全国委員会が今月初めに各候補者の選対に送ったメモによると、10月の討論会の参加条件の締め切りは討論会開催日の2週間前ということだ。

 

結果として残り10名の候補者たちには10月の討論会参加条件をクリアするために時間が与えられることになる。9月の討論会に参加できる候補者たちは自動的に10月の討論会にも参加できる。

 

9月の討論会に出席できない10名の候補者たちの中で、ステイヤーは条件のクリアに最も近い候補者である。ステイヤーは献金者の条件は満たしているが、世論調査の支持率に関しては条件クリアまであと1つというところである。ステイヤーは2019年7月の討論会の直前に出馬表明をしたために7月の討論会に参加できず、現在までのところ討論会に参加したことはない。

 

ギャバードも献金者の関する条件は満たしているが、後2つの支持率2%超えが必要である。ハワイ州選出の連邦下院議員であるギャバードはこれまで2度の討論会にはいずれも参加している。

 

しかし、9月の討論会に出席できないということになると、世論調査での支持率を上げることや新たな献金者を獲得することが困難になる。候補者たちが自分たちのことを有権者に売り込むための重要なステージ、そして多くの立候補者が出馬している予備選挙において、他の候補者から自分を区別して売り込む機会を奪うことになる。

 

ハリスの場合、6月の討論会でバイデンが過去に人種差別解消のためのバス通学に反対したことを取り上げて批判したが、その後に支持率を上昇させた。ブッカーは7月の討論会の後、1日の政治献金額では自己最高を記録することが出来た。

 

カースティン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は9月の討論会の参加条件締め切りの数時間前に予備選挙からの撤退を表明した。ギリブランドは多くがひしめき合う予備選挙で抜け出すことが出来なかった。

 

条件をあと少しでクリアできなかった候補者たちの中で、民主党全国委員会の設定した条件は厳しすぎる、もしくは決定の過程の裏が透明性に欠けている、と不平を述べた。

 

水曜日、締切期限の数時間前にステイヤー選対は声明を発表し、その中で、民主党全国委員会に対して、「早期に予備選挙が実施される各州での世論調査の結果をより多く含むよう」に求めた。

 

一方、ギャバード選対は先週、討論会参加条件となる世論調査の選定のプロセスに関して民主党全国委員会を非難した。

 

=====

 

ギャバ―ドが討論会の参加条件として世論調査の支持率が入っていることで民主党全国委員会を批判(Gabbard hits DNC over poll criteria for debates

 

レベッカ・クラー筆

2019年8月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/458551-gabbard-hits-dnc-over-mysteriously-incoherent-poll-criteria-for-debates

 

アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の候補者トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は、これから実施される討論会の参加条件に世論調査での支持率の数字が入っていることで民主党全国委員会を批判した。そして、参加条件となる世論調査について選定する際に、「透明性と公平性を確実なものとする」ように民主党全国委員会に求めた。

 

ギャバード選対は、26の全国規模と早期に予備選挙が実施される各州での世論調査で、ギャバードの支持率が2%を超えたが、民主党全国委員会の「認めた」世論調査のリストに限ると、2つしか2%を超えていないということになるという声明を発表した。そして、「『エコノミスト』誌や『ボストン・グローブ』紙のような信頼性が高い機関が実施した世論調査の多くが民主党全国委員会に“認められて”いない。しかし、これらの世論調査は“リアル・クリア・ポリティックス”や“ファイヴ・サーティー・エイト”では、民主党全国委員会が認めた世論調査よりも信頼性が高い世論調査として上位にランク付けされている」と述べた。

 

ギャバード選対は金曜日に発表した声明の中で、「ギャバード選対は民主党全国委員会に対して約束を果たすこと、そして、透明性と公平性を確保するためにプロセスを変更することを求める」と書いている。

 

声明は「討論会への参加条件の決定はアメリカ国民の権利に影響を与えるという点で重要である。民主党の予備選挙のプロセスにアメリカ国民が完全に参加する機会を持つことにおいて、プロセスに関し党の有力者たちが秘密裏に決定を下すということはあってはならない」と述べている。

 

民主党全国委員会は9月と10月の討論会の参加資格の条件を引き上げた。その条件とは、民主党全国委員会が認めた各種世論調査の中で、4つの世論調査で支持率2%以上を記録することと最低13万人以上の政治献金者を確保することだ。

 

ギャバ―ドは政治献金の条件はクリアしているが、民主党全国委員会が認めた世論調査の支持率の4つのうち2つしかクリアしていない。

 

本誌は民主党全国委員会報道担当にコメントを求めたが返事はなかった。

 

来月、テキサスでの討論会のステージに立つための条件をクリアしたのは10名の候補者たちだ。ジョー・バイデン前副大統領、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、フリアン・カストロ前住宅・都市開発長官、IT企業家アンドリュー・ヤンが討論会に出席できる。

 

候補者たちが条件を満たすまでの期限は水曜日までだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

kakusaretajuujikaedonosuugakushatachi001
隠された十字架 江戸の数学者たち

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 今回は現在の日韓関係の悪化はアメリカの弱体化の兆候だという内容の記事をご紹介します。記事の内容は日韓関係の悪化を概観しながら(徴用工問題と慰安婦問題を混同している点は誤りがあります)、アメリカの存在感と影響力が以前のように大きければ、更なる悪化を防ぐことが出来るのだが、それはもう望むべくもない、ということを主張しています。

 

 著者のスティーヴ・クレモンスは北東アジアの国際関係の専門家ですが、日中韓それぞれが行き過ぎた行動をとっていると述べています。

 

 韓国の最高裁が徴用工問題に関して、韓国で経済活動を行っている日本企業に対して賠償金支払い、もしくは財産の没収という判決を出しました。サンフランシスコ講和条約で日米両政府は相互に請求権を放棄しました。これに対して被爆者がアメリカに被害の補償を請求できなくなったとして日本政府を提訴しました。これに対して、日本政府は、「外交保護権(自国民の被害に対して政府が外国政府に補償を求める権利)」は放棄したが、被爆者個人が請求する権利は放棄していない、という立場を取りました。

 

日本では被爆者がアメリカに対して個人的に被害の保証を請求することを否定できない立場から、韓国の徴用工や慰安婦についても個人請求権は否定しないという立場でした。しかし、その後は日本の裁判所では個人の請求権を認めないという判決が出て、韓国や中国の元徴用工や慰安婦、戦時中に被害を受けた人たちが日本の裁判所で訴えても、請求が認められないということになりました。

 

 韓国の最高裁の判決によって、元徴用工の訴えが認められたことが発端となりました。日本政府は当然、そのような判決は認められないという立場です。韓国政府も日韓国交正常化(1965年)の際に請求権問題は解決している、日本が韓国に支払った経済協力金(実質的な賠償金)には徴用工の保証の資金も含まれている、という立場ですから、最高裁の判決には当惑したものと思われます。しかし、三権分立(日本も韓国もそうです)で、司法の独立が尊重されるとなると、韓国政府が最高裁の判決を変更することはできません。

 

 私は大人の態度というのは、ここで態度を硬化させるのではなく、それでは話し合い、交渉をしてお互いに納得が出来る点を見つけましょう、というものだと思います。しかし、このような状況下、日本政府は軍事転用可能な物資や技術の最終輸出先に不安があるという立場(北朝鮮に渡り各開発プログラムに使われる危険性がある)から、半導体製造の原材料の韓国への輸出規制を強化し、韓国を輸出規制に関して優遇措置が受けられるホワイト国から除外しました。

 

 韓国内では徴用工問題の報復として、韓国の主要産業となっている半導体製造などに影響を与える行為として反発が起きました。そして、韓国からは日本の韓国におけるホワイト国認定の解除と日韓秘密軍事情報保護協定(GSOMIA)の破棄という反撃が起きました。韓国からの安全保障上重要な情報やデータが日本に入ってこないということになると、一番の懸念は北朝鮮に関する情報やデータが直接入ってこないということです。アメリカは両国と協定を結んでいますから、日本の安全保障に関連するということになれば、韓国から提供された北朝鮮の情報やデータを日本に提供するでしょうから、大きな影響はないかもしれませんが、アメリカを介しての安全保障関係を結んでいたはずだった韓国からの「手切れ」は大きな衝撃となりました。

 

 日本側は貿易問題と安全保障問題は全くの別物だという立場で、韓国政府の行動を非難していますが、そもそも日本側の貿易管理強化は、対北朝鮮の懸念という安全保障上の理由から起きたもので、日本政府の行動こそは安全保障と貿易問題を一緒にしています。

 

 今回ご紹介する記事の著者クレモンスは、アメリカの存在感と影響力がしっかりとしていて、安全保障に関与していたならば、今回のような日韓関係の悪化はなかっただろうという立場です。そして、日韓両国政府は、対立がもたらす大きなリスクを認識し、対立を激化させないようにすべきだと主張しています。

 

 北朝鮮に関しては、アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長のトップ会談がシンガポールとヴェトナムのハノイで2回、更に今年6月30日には大阪でのG20の後にトランプ大統領が38度線を訪問、板門店で、「トランプ大統領のツイッターでの呼びかけを読んだ」とする金委員長と会い、話し合いを行いました。

 

 このように北朝鮮をめぐる情勢は、外見上は華やかですが、実質的には何も進んでいません。核兵器放棄も行われる兆候は見られません。そのうち、アメリカは中国との貿易戦争を開始し、今も続いています。クレモンスは、「1930年代のスムート・ホーリー関税法時代の悪夢」と表現しています。日韓貿易戦争もまたこの小型版と言えるでしょう。米中貿易戦争の主眼はホアウェイ(ファーウェイ、為華技術)の5Gをめぐる争いという面もあり、日韓貿易戦争にはファーウェイとアメリカの間で板挟みになるサムソンに対する日本からの圧力(アメリカからの依頼[命令]でしょう)という面もあると思います。


 「交渉の達人」ということで、アメリカ大統領になったドナルド・トランプ大統領ですが、国際政治や国内政治の舞台では、全くうまくいっていません。トランプ大統領が行ってきた交渉術は脅しと開き直りであって、国際舞台では通用しない、という批判も出ています。

 

 北東アジア地域を一気に不安定にさせている米中貿易戦争と日韓貿易戦争は、とどのつまり、アメリカの衰退の兆候であり、国際関係の構造が大きく変わる、終わりの始まりということが言えるでしょう。そうした中で、日本はあまり大きな被害を受けないように、いきり立って対応するのではなく、「柳に風」と受け流すというくらいが良いのだろうと思います。

  

(貼り付けはじめ)

 

韓国と日本との間の争いはアメリカの弱体化を示す兆候(South Korea-Japan spitting contest is a sign of US weakness

 

スティーヴ・クレモンス筆

2019年8月26日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/international/458763-south-korea-japan-spitting-contest-is-a-sign-of-us-weakness

 

現在、各地で緊張状態が発生しているが、アメリカがそれらを土壇場で救うことが出来ると考えている人たちはほぼいない。

 

アメリカの同盟国であるサウジアラビアとアラブ首長国連邦はカタールに対して禁輸措置を実施している。カタールには中東地域最大規模のアメリカ軍基地が置かれている。イギリスはヨーロッパから離脱しようとしている。トルコはロシアから防空システムを購入し、アメリカとNATOを拒絶している。香港ではデモが激化している。香港の民主政治体制は危機に瀕している。中国とアメリカはお互いに関税引き上げを激化させている。スムート・ホーリー関税法時代の悪夢を復活させようと夢中になっているかのようだ。

 

現在、アメリカの同盟国である日本と韓国はお互いに非難合戦を激化させ、日米韓3か国の防衛同盟の枠組みに脅威を与えるような状況になっている。3か国の枠組みによって、北朝鮮は封じ込められてきたし、枠組みの存在は北東アジアにおけるロシアと中国の冒険主義に対する堤防となってきた。

 

こうした状況に加え、トランプ大統領はグリーンランドをめぐる発言でデンマーク国民を怒らせている。また、アマゾンの密林の20%が焼失しようとしている。混乱状況はこれまでにない高みにまで到達しつつある。

 

過去を振り返ってみると、アメリカが安全保障を与えることで、世界の各地域は、お互いに敵意を持つ国々で構成されていながらモラルハザードに陥らないで済んできたと私は考えている。アメリカが地域の平和を守り、地域の近隣諸国間の角逐を和らげる役割を果たした。これで地域の近隣諸国は無謀な、ナショナリスティックな主張をお互いに繰り返しながらも、地域の状況が不安定化する、もしくは戦争が起きるというところまではいかなかった。

 

日本の政治指導者たちは靖国神社に参拝することで、第二次世界大戦前の価値観を復活させようとし、ナショナリスティックな感情を弄んできた。靖国神社には戦時中の日本の戦争指導者たちの霊魂が祀られている。また、日本の政治指導者たちは、日本が戦時中に行った大量殺人、性的暴行、日本が支配した中国と朝鮮半島の人々からの収奪について、ごまかし、正当化しようとしている。

 

韓国の政治指導者たちは、悪意に満ちた日本に敵対する言動を行っている。このような言動を行うのは、かつて日本が植民地化した際に行った犯罪について繰り返すことで、自分たちの正統性を明確にしようという狙いがあるからだ。

 

中国でも状況は同じだ。中国の教科書のほぼ全ては歴史において日本を怪物のような悪者に仕立て上げようという熱意に満ちている。 物事をはっきりさせたいのだが、日本は戦時中にアジアで残酷なことを行った。そして、歴史に対して記憶喪失のようになっている。しかし、中国の教科書やテレビ番組は日本に対する歪められた固定観念に溢れている。

 

地域内の争いの激化を克服するために、アメリカは日本の攻撃的な軍事力の復活を止めるボトルのコルクに役割を果たしたし、日本と韓国にとっての安全保障上の重要なパートナーとなった。その結果、日韓両国は、歴史における恨みはありながらも、情報・諜報関係と安全保障上のパートナーとなった。

 

日本と韓国との間の協力関係は重要だ。特にアメリカの安全保障、そして両国の安全保障にとって大変に重要だ。北朝鮮が脅威であるという認識から出てくる両国の違いと争いと北東アジア地域においてアメリカが地域の安定の基盤となるものを提供することが出来なくなっていることが明らかになることで、日韓の協力関係は弱くなっている。

 

先週、日本側の行為が韓国側の更なる行為にとっての引き金となった。韓国側は日本との情報共有協定を破棄した。この協定は軍事情報に関する包括的保全協定(GSOMIA)と呼ばれるものだ。その引き金となったのは、日本が韓国に対する輸出管理格付けを変更したことであった。日本側は韓国から重要な技術や物資が北朝鮮に密輸されるのではないかという恐怖感を持っており、そうした行為を行った。

 

韓国の文在寅大統領は北朝鮮の金正恩に対して媚びへつらっている。これはトランプ政権が北朝鮮の指導者に寒い場所あら出てくるようにと温かく働きかけていることに対する反応である。日本側は、核技術にとって重要な技術や戦略的物資が韓国企業から北朝鮮に輸出される可能性があるという恐怖感を持った。日本はこれらの技術や物資の韓国に対する売却を差し止めなかった。しかし、日本は貿易に関する韓国の格付けを変更した。結果として、北朝鮮に対する輸出が懸念される物資などは、北朝鮮の核開発プログラムに使用されないことを確実にするために、項目別の許可制の対象となり、より厳しく監視されることになった。

 

日本側の措置は韓国の指導者たちを激怒させた。そして、両国間の争いを激化させた。韓国最高裁はそれまでの国際的な合意を無視し、現在韓国で活動中の日本企業の一部に対して第二次世界大戦中のこうした企業の「慰安婦」に対する取り扱いに対して賠償金を支払うように命令を下した。慰安婦は日本の占領軍の将兵のために売春行為を強要された女性たちだ。そして、実施しないようにというアメリカと日本からの要請があったにもかかわらず、韓国は日曜日に自動延長が予定されていたGSOMIA情報共有枠組を停止した。

 

ある日本政府高官は韓国側の行動を「無謀」で「錯乱」したものだと断じた。複数のアメリカ政府高官は、GSOMIAの停止は日米韓の同盟関係を損なうものとなるであろうし、その結果として地域の安定を失い、北朝鮮を勇気づけ大胆な行動をとらせることにつながるだろう、そうなれば分裂はさらに深まると繰り返し発言した。

 

日本の河野太郎外相は「大韓民国政府による決定は現在の北東アジア地域の安全保障環境について完全に誤った判断をしているものであり、従って大変遺憾であると言わざるを得ない」と発言した。河野外相は更に続けて、「大韓民国政府は、大韓民国に向けた輸出管理の日本の見直しをめぐる合意を拡大するのではなく、安全保障の面でこのような決定を行った。輸出管理と安全保障は全く次元の違うものだ。従って、大韓民国政府の主張は全く受け入れられないものであり、私たちは大韓民国政府に対して強く抗議するものである」と述べた。

 

今回の件が起きる前にも日本と韓国の指導者たちは仲たがいをしていた。そして、日本の公式の認識と慰安婦に対する犯罪に対する悔恨などの諸問題で争いを続けていた。しかし、両者の争いはアセアンやG20の場でも展開され、両者は同じステージに立つことを拒絶した。一度は日本の安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領が同じにステージに立つことを拒絶した。しかし、重要な情報交換協定を破棄するまでには至らなかった。

 

明らかになりつつあるのは、このようないら立ちが募る状況下におけるアメリカの影響力は減退しつつあるということだ。そして、世界におけるアメリカの戦略的縮小がもたらす現実は、お互いに敵意を持つ国々の間を取り持つ緩衝材という役割が小さくなっていくというものだ。アメリカが安全保障を提供することで、地域を構成する国々の指導者たちは、無謀な、ナショナリスティックな、地域に危険をもたらす発言をしながらも実際に地域に不安定がもたらされることも、戦争がもたらされることもなかった。アメリカによる安全保障は子供たちが寝るときにしっかりと抱き締める毛布のようなものであった。しかし、そのようなことは現在では全く期待できない。

 

現在、発言や行動が更に重要になっていくであろうし、アジア地域における実際の紛争をもたらす可能性が高まっている。歴史は繰り返す。アジア諸国の指導者と国民は、同盟感懐を犠牲にし、安定的な安全保障関係の合意を破棄することがどれほど高くつくかということを認識する前に、まず争いがどれほどコストをもたらすものかについて認識する必要があるのだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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