古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

2021年12月

 古村治彦です。

今回は、静岡の元教師すぎやま著『日本一バズってる元教師: ~先生がTikTokerになった理由』(ゴマブックス)を紹介します。
nihonichibazutterumotokyoushi501

日本一バズってる元教師: ~先生がTikTokerになった理由~

 静岡の元教師すぎやま氏は、副島隆彦先生の常葉学園大学時代の学生だった人物です。すぎやま氏は若者に大人気の動画投稿サイト「TikTok(ティックトック、中国発)」で発表するようになり、多くの視聴者数を誇るTikTokerとなっています。

 私にとってはTikTokは縁遠い媒体で、これまで閲覧したことはありませんでした。今回、本を紹介するにあたり見てみました。一つひとつの動画は短くて見やすいです。皆さんにも試しいただきいと思います。

※「sugitchannel 静岡の元教師すぎやま先生」のページは下のアドレスです

https://www.tiktok.com/@sugitchannel?https://www.tiktok.com/@sugitchannel?


 以下に、まえがき、目次、あとがきを貼り付けます。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

プロローグ「元教師がきみに伝えたいこと」

元教師の私から、きみたちに伝えたいことがある。

これから、もっときみたちが生きやすい時代がやってくる。

もっと自分らしく生きられる時代がやってくる。

必ず。

どんな髪型にしても怒られない。

授業中にスマホやっても怒られない。

家でも、学校でも、いつでも好きなところで学んだり、仕事したりできる。

そんな時代が必ずやってくる。

きみたちはその時代の最先端にいる。

だから、今からワクワクしながら生きてほしい。

いま先生たちが「当たり前」とか「常識」とかいう常套句を振りかざして、きみた

ちに押し付けている価値観。そのほとんどはここ数年のうちに過去の遺物になる。

実はこれ、私は教員時代からわかってた。

いや、私だけじゃない。

多くの先生は実はわかってる。

ツーブロック禁止なんて意味ない。

くるぶしソックスなんかじゃ、くるぶしは守れない。

SNS禁止なんて時代に合ってない。

実はわかってるんだ。

それはわかってるんだけど、でも残念ながら今の学校には生徒の自由を許容するだ

けの力がない。だから、細かーーいキマリを作って生徒を縛っておくしかない。

方で生徒には「主体性」とか「自分で判断」とか言ってる。

それが矛盾してることなんて、多くの先生方はとっくに気づいてる。

そして、世の中の常識がどんどん変わっていくこと。すでに時代が動いていること。

それもわかってる。

きみたちは信じられないかもしれないけど、ほんのちょっと前までは仕事中にスマ

ホを触ってたら「仕事中に遊んでんな」と怒られた。そんな時代があった。

飲み会の席で携帯(ガラケー)のメールをちょっとチェックしただけで「礼儀知ら

ず」と怒られた。そういう時代もあった。

ホントにあったんだよ?

でもたった数年で時代は変わった。

今では社長から新入社員まで、仕事中にスマホを触らない人はいない。むしろスマ

ホを使いこなせないやつなんて、社会人として失格だ。

それくらい時代はものすごい速度で動いている。

私たちの想像を超えるスピードで。

そしてこれから、もっときみたちが生きやすい時代がやってくる。

それを後押ししてくれるのがSNSだ。

SNSはものすごいスピードで情報を拡散してくれる。

おいしいカフェ、流行ってるもの、今日のニュース。

さらに昔は一部の人しか知らなかったような秘密も。私たちに教えてくれる。

例えば

「成績ってどうやって付けてるの?」

「クラスってどうやって決めてるの?」

昔はそんなの大人に聞いても誰も教えてくれなかった。そんな世の中の秘密を、い

まを生きるきみたちはSNSを通して知ることができる。

SNSは世界の裏側で、今この瞬間に何が起きているかも教えてくれる。

昔は海外の情報を知っている人はそれだけで有利だったけど、今は誰でも情報にア

クセスできる。

英語なんて読めなくても、全部Googleが教えてくれる。

もし世の中で理不尽な事件が起きれば、SNSは徹底的に追撃する。

だからもう教育委員会でもいじめ事件を隠すことはできない。

迷惑行為をした人は徹底的にさらされる。

時には標的にされることもある。

よくも悪くもそのパワーはすさまじい。

だからマスコミも学校の先生も、SNSの悪い面ばかりを強調する。

だけど、SNSは確実にいま世の中を変え、動かしている。

ただの元教師だった私はその波にうまく乗って、日本で一番有名な元教師になるこ

とができた。

「杉山さんは元先生だから有名になれたんでしょ?」

とよく言われるけれど、よく考えてほしい。

元教師なんてただの無職のおじさんだ。

元教師なんてたぶん世の中に何十万人もいるんだよ。

そんな普通の私が、日本一有名な元教師になることができたのは、間違いなくSN

Sのおかげなんだ。

SNSを活用して、時代の波に乗りこなす。日本一バズってる元教師。

そんな私のお話を、きみたちにちょっとだけ聞いてほしい。

=====

目次

プロローグ「元教師がきみに伝えたいこと」 002

1章 日本一バズってる元教師

1.元教師がフォロワー20万!? 016

2.インフルエンサーとしての今の仕事 021

2章 教師になった理由と辞めた理由

1.教師になった理由 026

2.教師を辞めた理由 029

3.2018年3月 退職 034

3章 教師を辞めてボイストレーナーに

1.教師を辞めてからの仕事 040

2.ボイストレーナーとしての活動 045

4章 コロナでYouTuberに

1.全国一斉休校 048

2.終わった 050

3.本田健さんの衝撃動画 052

4.YouTubeをはじめる 055

5.アフターコロナ完全攻略 059

6.YouTuberとして生計を立てる 063

5章 TikTokをはじめたわけ

1.2020年YouTubeバブル 068

2.世界覇権の移り変わり 070

3.TikTokの快進撃 073

4.おじさんがTikTokやってもバズるわけない 079

5.トーク系で天下とったる 081

6章 TikTokでバズりまくる

1.3本目の動画でバズる 086

2.校則の矛盾を動画化 089

3.元教師の役割に気づく 091

4.大人が忘れていること 094

7章 インフルエンサーの光と闇

1.#有名になりたい 104

2.インフルエンサーの光と闇 107

3.衆生救済 113

4.ファンコミュニティ『杉山家』 115

8章 元教師TikTokerがきみたちに伝えたい3つのメッセージ

1.学校も、仕事も辞めていい 122

2.勉強はした方がいい 127

3.もっと自分らしく生きていい 136

エピローグ 151

=====

エピローグ

これから、もっときみたちが生きやすい時代がやってくる。

もっと自分らしく生きられる時代がやってくる。

必ず。

いや、すでに新しい時代は少しずつはじまっている。

私がTikTokをはじめたばかりの頃、めちゃくちゃたくさんアンチコメントが

来た。

「元教師が学校をネタにするなんてけしからん」とか

「TikTokなんかで文句言っててなんになるんだ? 笑」とか

「そう思うなら教員続けて、お前が学校を変えるように努力すればよかったじゃないか」とか。

今だから言うが、現役教師の方からもアンチコメントがたくさん来た。

でもそれから1年半。

最近はアンチコメントもほとんど来なくなった。

そんなおり、先日1通のDMが届いた。

そこに書いてある内容見て、私は驚いた。

すぎやま先生、いつも動画見てます、私は学校で生徒会長をやっています。

すぎやま先生の動画を見て、やっぱうちの学校の校則もおかしいと確信しました。

なので、学校の先生に、すぎやま先生の動画を見せました。

そしてその結果、ツーブロック禁止などの校則を変えてもらうことができました。

ありがとうございました」

という内容だった。

私が出したたった30秒の動画が、すでに世界を変えはじめている。

TikTok動画を観た一人の生徒が疑問を持ち、動いた。

そして先生方の心を動かし、実際に校則を変えた。

他の高校生からはこんなDMもいただいた。

「すぎやま先生のおかげで校則が変わりました。

TikTokを観ている20代の先生が、すぎやま先生の動画を観ているそうです。

そして校則を変えようと動いてくれて、マッシュ禁止、センター分け禁止の校則が

なくなりました。

みんなめちゃくちゃ喜んでいます」

ほら、すでに世界は変わりはじめてるんだよ。

これからの時代をつくっていくのは頭の固いおじさん、おばさん世代じゃない。

きみたち10代、20代の若者なんだ。

10代の高校生が、20代の若い先生が、TikTok動画を観て動いた。そして、実

際に世界を変えている。

これからもっと変わっていく。

どんな髪型にしても怒られない。

授業中にスマホやっても怒られない。

家でも、学校でも、いつでも好きなところで学んだり、仕事したりできる。

そんな時代が必ずやってくる。

きみたちはその時代の最先端にいる。

だから、今からワクワクしながら生きてほしい。

元教師の私から、きみたちに伝えたいことは以上だ。

最後まで聞いてくれてありがとう。

(貼り付け終わり)

(終わり)
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 ヒラリー・クリントンの片腕として25年にわたり、彼女に仕え続けたフ―マ・アベディン(Huma Abedin、1976年-、46歳)が政治家を目指して始動した。アベディンはインド系のイスラム教徒の家に生まれ、英語、ウルドゥ語、アラビア語を話すことができる。
humaabedein501

ワシントンにあるジョージワシントン大学の学生だった1996年にホワイトハウスのインターンとなり、ファーストレイディ事務局に配属となり、ヒラリーと知り合い、ヒラリーのスタッフとなった。アベディンはヒラリーがその後、ニューヨーク州選出連邦上院議員(2001-2009年)、2008年の大統領選挙出馬(途中で撤退)、オバマ政権一期目の国務長官(2009-2013年)、2016年の大統領選挙出馬(本選挙で敗退)と目まぐるしく活動していく中、影のように寄り添ってきた。ヒラリー国務長官の首席補佐官、2016年の大統領選挙のヒラリー選対では副委員長を務めた。ヒラリーはアベディンについて「自分の娘のようだ」と語っている。
humaabedinhillaryclinton501

 ヒラリーがそのまま大統領まで駆け上がれば、フーマもホワイトハウスで重責を担う可能性があった。恐らく、首席補佐官になった可能性が高い。しかし、ヒラリーの大統領の目を潰したのは彼女(というよりは彼女の元配偶者)だった。ヒラリーも夫ビル・クリントンの女性問題やスキャンダルにはさんざん悩まされたが、「娘」フーマもまた、夫の性的なスキャンダルのために大きな痛手を被ることになった。

ヒラリーが国務長官を務めていた2010年、フーマ・アベディンは、ニューヨーク州選出連邦下院議員(当時)のアンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner、1964年-、57歳)と結婚した。ウィーナーは、1992年から1998年までニューヨーク市会議員を務め、1999年から2011年まで連邦下院議員(7回連続当選)を務めた。誰もが羨む民主党系エリートカップルの誕生だ。ウィーナーは7回連続で当選中、もう少しで連邦下院民主党の指導部に入れる位置にいた。アベディンは飛ぶ鳥を落とす勢いのヒラリーの最側近、ヒラリーが女性初の大統領になればホワイトハウス入りは確実だった。二人は幸せの絶頂にあったことだろう。しかし、それも長くは続かなかった。その後、人生が大きく暗転し、アンソニーは政治の世界だけではなく実生活でも転落していく。
humaabedinganthonyweier502

 2011年5月に、アンソニーは自身の下半身写真を手違いでツイッターに掲載してしまう。すぐに削除したが、すでに時遅しで拡散され、大問題になった。この時はハッキングされた可能性について言及していた。6月にはウィーナーが自身の性的な写真を複数の醸成に送っていたこと(セクスティング、セックスとテクスティングからの造語)を認め、議員辞職にまで追い込まれた。

 こうした事件もあったが、2011年末には二人の間に息子が誕生し、何とかやり直せるのではないかという時期だったと思う。以下に掲載するのは、その時に雑誌記事と一緒に掲載された幸せそうな写真である。
humaabedinanthonyweiner501

ウィーナーは出直しとして2013年4月にニューヨーク市長選挙民主党予備選挙に出馬した。フーマも懸命に支援したが、結果は得票率が5%に届かず(1位のビル・デブラシオが40%)で5位に沈み、大惨敗となった。そこからアンソニーは坂道を転が地落ちるように転落していく。その後もウィーナーのセクスティングがたびたび報じられた。議員辞職後も偽名でセクスティングを行っていたことに多くの人々が驚き、呆れた。

2016年9月、ウィーナーが未成年(15歳)の女性に対してセクスティングを行っていて、その捜査の過程で彼のパソコンが押収されたという報道が出た。これは事実であり、2017年1月に児童ポルノ法違反で起訴され、9月にはニューヨーク州連邦地裁で禁固21カ月、罰金1万ドルの有罪判決を受けた。児童ポルノ法違反の裁判継続中に、フーマ・アベディンとアンソニー・ウィーナーの離婚が正式に成立した。

大問題となったのは、ウィーナーの事件からヒラリーのEメール問題が再燃したことだ。2016年10月、ウィーナーの事件に関係して、FBIが夫妻共同のパソコンを押収した。その中に残っていたアベディンのEメール約65万通のメールも捜査の対象とした。その中に、クリントンの自宅の私用メールサーバーが送受信したメッセージが何千通も含まれている可能性があることが発覚した。そのために、FBI長官ジェイムズ・コーミーは大統領選挙直前になって、捜査再開を命令した。FBIによるヒラリーEメール問題捜査再開のために、ヒラリーは大統領選挙に敗れたと言われている。アベディンにしてみれば、生き地獄、針の筵(むしろ)に座らされたような日々だっただろうことは容易に想像できる。

ウィーナーは服役していたが、模範囚ということで2019年に早期釈放となった。その後は、民間会社の社長を務めていたが、最近になって退任している。

 非常に劇的な展開の話だ。アベディンが「ほとんど死にそうになった」と述懐しているのも無理はない。2017年以降は表舞台から姿を消していたが、先月回想録を出版した。その中で、2000年代半ば(結婚前)に、名前を挙げていないある連邦上院議員から自室に誘われて、無理やりキスをされたという性的暴行の事実を告白し、マスコミで話題になった。アベディンの回想録出版やマスコミへの露出は「政治家を目指す」ためのものであるという見方が一般的だ。子育てもひと段落して、まだ40代半ばと若いうちに、政治家になるという意思を持つことは理解できる。

 夫やパートナーの女性問題(性的な問題)で悩まされる女性たちはどこの国にもたくさんいるだろう。フーマ・アベディンは、そうした「バカな男たちにさんざん苦労させられた」女性たち(ヒラリーを筆頭に)の支持を集めて、連邦下院議員くらいならば当選する可能性はある。また、彼女がヒラリーの子飼いということを考えると、現在、民主党内で存在感を増している進歩主義派(好戦的なヒラリーに対して批判を行っている)への刺客となる可能性もある。来年の中間選挙に向けて、彼女の動きを注目していきたい。

(貼り付けはじめ)

マ・アベディンが最新の著作の中でアメリカ連邦上院議員から性的暴行を受けたと告白(Huma Abedin writes in new book she was sexually assaulted by US senator

マイケル・スクニール筆

2021年10月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/senate/578649-huma-abedin-writes-in-new-book-she-was-sexually-assaulted-by-us-senator

マ・アベディン(Huma Abedin)は、ヒラリー・クリントンの下で長年にわたり補佐役を務めてきた。また、アンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner)元連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)とは婚姻関係にあったが、今は離婚している。アベディンは新しく本を書き、その中で、2000年代中盤頃に、名前を明かしていないがある連邦上院議員に性的暴行を受けたと告白している。

アベディンは今回『両方/そして:多様な世界におけるある人生(Both/And: A Life in Many Worlds)』という本を出版することになった。その本の中で、アベディンは、「数名の連邦上院議員と補佐官たちとワシントンのあるレストランで夕食を取り、その後、議員の家に立ち寄ってコーヒーを飲むことになった」と書いている。

彼女の本は2021年11月2日に発売される。彼女の本の原稿を入手した『ガーガディアン』紙の本によると、彼女は、2人が彼のビル内に立ち寄った後に招き入れられ、上院議員から「ソファでくつろいでください」と言われたということだ。

 アベディンは、その議員がソファで彼女の隣に座る前にコーヒーを手渡し、その後、座ってきて、彼女にキスをし始めたと述べている。

アベディンは続けて次のように書いている。「それから、全てが全く変わってしまった。彼は私の右隣に座り、左腕を私の肩に回してキスをし、舌を私の口に押し込み、私をソファに押し付けた」。

アベディンは、議員を押しのけて「大変なショックだ」と言い、「この10秒間が消え去って欲しい」とだけ言った、と述べた。

アベディンは、「この議員は驚き、自分がこれまでの彼女の意思を読み違えってしまったことについて謝罪すると述べた」と書いている。彼女は更に、「悪い結末にならないようにして帰ると決めた」とも書いている。

アベディンは続けて次のように書いている。「私は20代の時にしか思いつかなかった言葉、ごめんなさいと言いながら、できるだけ平静を装ってその場を離れた」。

クリントンの補佐役アベディンはその議員を「数日間」避けたが、最終的には連邦議事堂で自身に性的暴行した議員とすれ違ってしまったと述べている。彼が「自分たちはまだ友人関係にあるか」と尋ねた時、彼女は頷いてしまったとも書いている。

The Clinton aide said she avoided the senator “for a few days” but ultimately crossed paths with him on Capitol Hill. She recalls nodding when he asked if they were still friends.

アベディンは、「事件を葬った」とも書いている。性的暴行の疑惑にまみれた2018年のブレット・カバノーの最高裁判事指名の手続き中、自身の性的暴行の記憶が蘇ってきたとも書いている。

Abedin also writes that she “buried the incident,” adding that her memory of the alleged assault came back to mind during proceedings for Brett Kavanaugh’s nomination to the Supreme Court in 2018, which was mired by allegations of sexual assault.

アベディンは、クリスティン・ブラジー・フォードが暴行を受けたとされる事件について、「“都合よく”記憶を変えていると非難されている」という記事を読んで、自分自身の嫌な記憶が蘇ったと述べた。

=====

アベディンはウィーナーに対する怒りで「ほとんど死にそうになった」と語る(Abedin says anger over Weiner 'almost killed me'

ジョセフ・チョイ筆

2021年10月31日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/media/579291-abedin-says-anger-over-weiner-almost-killed-me

ヒラリー・クリントンの選対で最高位の補佐役を務めたフマ・アベディンは、日曜日に放送されたテレビ番組に出演し、インタヴューに答えた。その中で、結婚相手だったアンソニー・ウィーナーについての怒りで「ほとんど死にそうになった」と述べた。

2017年、アベディンは、ウィーナーが未成年者に自分の淫らな画像を送っていたことが発覚し、ウィーナーとの離婚を申請した。2017年9月、ウィーナーは21ヶ月の実刑判決を受けた。また、性犯罪者として登録されることになった。ウィーナーは模範囚だったという理由で、景気よりも短い2019年に出所した。

CBSの番組「サンディ・モーニング」に出演し、司会者のノラ・オドネルから、離婚に至った数々のスキャンダルを起こしたウィーナーにまだ怒りを持っているのかと聞かれ、アベディンは「私はもうあの人と同じ空間では生きることができません」と答えた。

アベディンは「私は疲れ果てました。ほとんど死にそうになりました」と語った。

アベディンは、交際を始めて更に結婚の話をし始めた頃に、ウィーナーの携帯電話に入っていた別の女性からの「非常に誘惑的なメール」をめぐる出来事についてオドネルに詳細を述べた。

「私はショックを受けました。そして、すぐに彼にこれを見せて、これは何?説明してくれない?と言いました。彼は説明してくれました。彼は公的な人物であり、人々は常に彼とコミュニケーションをとっていたのですからね」とアベディンは語っている。

アベディンは、新しい回顧録『両方/そして:多様な世界におけるある人生』の中で、この時のことを "警告のサイン "と書いている。

二人が結婚して1年が経った2011年、ツイッターに投稿した性的な写真が別の女性に向けられたものであったことを認めた。アベディンは、スキャンダルによって匿名性が失われたことを嘆いた。

アベディンはオドネルに対して「私は匿名であることを好んでいました。私は自分自身について書かれたものを読みません。これまでも決して読みませんでした」と述べた。

アベディンは、2013年にウィーナーがニューヨーク市長選挙に出馬した際に、表向きは彼を支援しながら、「多くの傷を負っていった」と述べた。

彼女は現在のウィーナーとの関係について問われ、「良好」であり、彼の人生が上手くいくことを祈っているとも述べた。

=====

マ・アベディンは選挙で公職に就くことについて「私は全ての可能性について”ノー”とは言いません」と語る(Huma Abedin on bid for political office: 'I'm not saying no to anything'

マイケル・スクニール筆

2021年11月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/579396-huma-abedin-on-bid-for-political-office-im-not-saying-no-to-anything

ヒラリー・クリントンの長年の補佐役をつけ、アンソニー・ウィーナー元連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)と婚姻関係にあったフマ・アベディンは、いつの日か選挙に出て公職に就く可能性を排除しなかった。彼女はインタヴューの中で、「私は全ての可能性についてノーとは言いません」と答えた。

アベディンは、NBCの番組「トゥディ」に出演し、選挙に出て公職に就くかどうか質問された。彼女はテレビプロデューサーのションダ・ライムスの言葉を引用し、司会者のサヴァンナ・ガスリーに対して、「私にとって全てに対してイエスという年です。私は全ての可能性についてノーとは言いません」と答えた。

ガスリーが続けて、それはいつの日か選挙に出るということかと念押しをされると、アベディンは「そのことについては分からないということになりますね」と答えた。

彼女自身の将来全体についてどう考えているかと質問され、アベディンは、ガスリーに対して、本を書き、その宣伝活動を行っていることで、「全く新しい章」に入ったと答えた。アベディンは火曜日に『両方/そして:多様な世界におけるある人生』を発売する。

アベディンは次のように述べた。「私は人生で初めてのことをあなたと一緒に今やっているんですよ、サヴァンナ。私が大人になって初めてのことでおののいています。私は自分自身のことを明らかにして、それを公表しています。私は人生の次の章に進むことをとても楽しみにしているんですよ」。

アベディンは25年にわたりヒラリー・クリントンに仕えた。ホワイトハウスのファーストレイディオフィスでのインターンからワシントンDCでのキャリアをスタートさせた。そして、連邦上院、国務省、そして大統領選挙と様々な場所でヒラリーについていった。

政治に関わっている期間、アベディンは表舞台に出ないようにしていた。しかし、彼女はヒラリーとの関係を維持し続けた。しかし、現在、アベディンは政治に関わる可能性について排除していない。

アベディンの著作は既にマスコミの注目を集めている。『ガーディアン』紙が先週発表した抜粋には、2000年代中頃に、アベディンが名前を挙げていないある連邦上院議員から無理やりキスをされそうになったと書かれている。

アベディンは今週末に放送された「CBSサンディ・モーニング」に出演し、司会者ノラ・オドネルに対して、ウィーナーに対する怒りで「ほとんど死にそうになった」とも述べた。

ウィーナーが数々のスキャンダルを起こす中、アベディンは彼に寄り添い続けた。2011年に、ウィーナーは彼自身の性的に不適切な写真を多くの女性たちに送り付けたことを告白した後で、連邦下院議員を辞任した。

ウィーナーは2013年にも再びそうした写真を送った事実をつかまれた。アベディンは最終的に2016年に離婚した。この時、FBIはヒラリー・クリントンの補佐役だったアベディンのEメールをウィーナーのパソコンから発見した。このことによって、当時のFBI長官ジェイムズ・コーミーは、2020年大統領選挙の投開票日の11日前に、ヒラリー・クリントンのEメールをめぐる事件の捜査を再開させることになった。

捜査の再開によって、当時の共和党候補者ドナルド・トランプに対して、ヒラリーが大統領選挙で敗北を喫することになった、とヒラリー自信を含む多くの人々が確信している。

アベディンは、ウィーナーの捜査によって、ヒラリーのEメール問題の捜査が再開され、そのために大統領選挙で落選してしまった後、「大きな罪を背負って生きることになった」と述べ、更に、「私はその罪を背負って死んでいくことになるでしょう」とも述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 今回は、福祉国家(welfare state)に関する、少し古くて短い論稿をご紹介する。福祉国家とは、人々の生活の安定を図るために、福祉の拡充を行う国家ということで、それまでは、国防や治安維持に重きを置かれていた国家の役割を拡大するということである。1970年代以降、先進諸国を中心に取り入れられてきた考えであるが、現在は、財政赤字や非効率のために評判が悪い。

 下の論稿では、市場万能論では駄目で、国民生活安定のために福祉国家論も必要であり、それが資本主義の生き残りの方策だというものだが、現在、多くの先進諸国で共通の課題となっている高齢化(aging)と移民(immigration)については変革をしなければならないと主張している。高齢者と移民に対する寛大な福祉政策は温めるべきだという主張である。

 現在、世界の中で最も高齢化が進んでいるのが日本だ。日本は「高齢化社会」という段階から更に進んで「高齢社会」となっている。更に言えば、平成の30年間に経済成長もなく、若い世代では、子どもを複数持つことは贅沢、結婚することも躊躇してしまうようになり、少子化も進んでいる。日本の総人口が約1億2600万人、65歳以上の人口は約3600万人で、人口比は約28.4%、75歳以上の人口は1849万人で、人口比は14.7%だ。15歳未満の人口は約1520万人で、人口比は12.1%だ。
populationinjapan501
populationpyramidinjapan501

15歳以下の子供たちは同世代の平均の数は108万人となる。65歳から74歳までの人口は1740万人、人口比は13.8%、同世代の平均の数は174万人となる。65歳まで至らずに亡くなった人たちを考えると、現在15歳以下の子供たちと比べると、同世代の人数は2倍ほどあったものと考えられる。日本は急速な少子高齢化が進み、国全体が老衰しているということになる。

 そうした中で、これまでのような高齢者に対する福祉はできない(財源と人手がない)ということになる。日本は現在、団塊の世代(欧米で言えばベイビーブーマーズ[baby boomers])が高齢者となっている。この人たちがどんどん数が少なくなっていっても、今度は団塊ジュニア(アメリカで言えばX世代[X Generations])と呼ばれる人々が高齢者となっていく。高齢者福祉の負担はこれからも半世紀近く続いていくことになる。その間に人口は減り、生産人口も減少していく。日本は人口の面で言えば小国へと変化していく。その調整過程にある。そこで高齢者福祉の漸進的な削減、「自分で老後の資金を準備しましょう、目安は2000万円です」ということになるが、団塊ジュニア世代で果たしてどれほどの人たちが2000万円のお金を用意できるだろうか。

 日本における外国人労働者数は年々増加している。これは生産年齢人口の減少に伴って起きている現象だ。非熟練労働においては、日本人がやりたがらない仕事を外国人、特に発展途上国からの人々が担っているという現実がある。アメリカでも不法移民が安い給料で働くことで、農産物や食料品の価格が安く抑えられているという現実がある。日本ではこれからも外国人労働者の数が増えていく。そうなれば、日本に住み、家族を作るという人たちも増えていく。日本の少子高齢化問題と移民数の増加はリンクしている。
foreignworkersinjapangraph501

 こうした中で、外国人労働者や移民に対する日本人の見方は厳しい。受け入れ賛成と反対は拮抗している。また、移民よりも自国民優先をと考える人たちの割合も高い。しかし、これはどこの国においてもそうだ。
immigrationpublicopinion501
immigrationhategraphs501

下の論稿にあるように、移民に対する福祉を行うべきではないという極端な考えを持つ人は少ないにしても、過剰な福祉は行うべきではないと考える人は多いだろう。問題は「過剰」の線引きだ。どこまでが適正で、どこからが過剰なのか、日本国民と全く同じ福祉を、国籍や永住権を持たない外国人に与えるべきなのかどうか、ということになる。

 経済格差があまりにも拡大すると、社会に分断と亀裂が起きる。豊かな人たちはより豊かになり、貧しい人たちはより貧しくなるということでは、社会は維持できない。そうなれば、政治において極端な主張を行う勢力が台頭することになる。社会の分断と格差の拡大によって、政治や民主政治体制への失望も拡大していく。ナチスドイツを思い起こす人も多いだろう。資本主義を守り、民主政治体制を守るためには、行き過ぎた格差の是正や強欲資本主義に対する制限が必要となる。下の論稿の主張には首肯できる点が多い。

(貼り付けはじめ)

基本に戻る(Back to basics

資本主義は生き残るために福祉国家を必要としている。しかし、高齢化と移民に対処するために福祉は改革しなければならない。

2018年7月12日

『エコノミスト』誌

https://www.economist.com/leaders/2018/07/12/capitalism-needs-a-welfare-state-to-survive?fsrc=scn/tw/te/bl/ed/capitalismneedsawelfarestatetosurvivebacktobasics

左派と右派両方の神話では、福祉国家(welfare state)は社会主義(socialism)の作品である。しかし、福祉国家の知的伝統は自由主義に最も依存している。イギリス版の福祉国家の設計者であるウィリアム・ベヴァリッジは、国家権力を福祉国家のために使うことを望んでいなかった。重要なことは、あらゆる人たちが自分の好きな人生を歩むことができるように、安心感を与えるということだ。そして、リベラル派の改革者たちは、「創造的破壊(creative destruction)のリスクの一部から人々を守ることで、福祉国家は、自由市場に対する民主的な支持を強化する」と考えていた。

1942年にベヴァリッジが重要な報告書を発表して以来、数十年の間に福祉国家は拡散し、拡大し、複雑になり、そしてしばしば人気を失ってきた。この変化にはさまざまな原因がある。その1つは、福祉国家がその基盤となる自由主義的な原則からしばしば逸脱してきたことだ。この原則を再確認する必要がある。

世界各国はより豊かになれば、公共サーヴィスとベネフィットに国家収入のより高い割合を支出する傾向にある。富裕な国々における年金、失業保険、生活困窮者たちに対する支援のような「社会的保護(social protection)」への支出は、1960年の段階では5%だったが、現在では20%になった。医療や教育への支出を含めると、その割合は約2倍になる。これらの福祉国家の規模の大きさが、改革の十分な理由になるという人々も存在する。

しかし、福祉国家が何をしているかの方が、その規模よりも重要だ。福祉国家は各個人が自身で選択ができるようにすべきだ。スカンジナヴィア諸国で行われている親たちの復職支援やイギリスで行われている障碍者たちが自身のサーヴィスを選択できるパーソナル・べネフィッツ、シンガポールで行われている失業者たちが新しいスキルを身につけるための学習支援を通じて、選択が実行されるべきだ。

誰もが生きていくためには十分な量を手にすることを必要とする。雇用市場で落ちこぼれた人々やギグ・エコノミー(gig economy 訳者註:インターネットを通じて行われる単発の仕事)で働く人々の多くは、生活を営むのに苦労している。貧困層への支援は、残酷で非効率的、父性的で複雑な方法で行われることがあまりにも多い。富裕な国々の一部では、失業者が仕事を始めると、給付金がなくなるために限界税率が80%以上になる。

福祉改革には、制度のコストと、貧困対策への効率化、就労への動機付けとの間にプラスマイナスが生じる。どの制度も完璧ということはない。しかし、基本となるのは負の所得税(negative income tax)であり、これは所得基準以下の労働者には補助金を出し、それ以上の労働者には課税するというものだ。負の所得税は全ての人を対象とする最低収入と結合することができる。これは、税率が高すぎない限り、働くインセンティブを維持しながら貧困をターゲットにする、比較的シンプルで効率的な方法となる。

しかしながら、改革のためには、ベヴァリッジがあまり気にしていなかった2つの課題にも取り組まなければならない。一つ目の問題は高齢化(aging)だ。富裕な国々の現役世代と退職者の比率は、2015年には約41だったのが、2050年には21になると予測されている。また、国が高齢化すると、福祉支出が高齢者に偏るようになる。世代間格差の拡大を緩和するためには、高齢者への最も寛大な給付を削減し、退職年齢を着実に引き上げることが有効な手段となる。

二つ目の問題は移民(immigration)だ。ヨーロッパ全体で、「福祉愛国主義(welfare chauvinism)」が台頭している。福祉愛国主義は、より貧しい国民と自国で生まれた国民に対して手厚い福祉を行うことを支持しているが、移民には及んでいない。ポピュリストたちは、貧しい国から豊かな国へ人々が自由に移民できると、福祉国家が破綻すると主張している。自由主義的な移民政策は、福祉へのアクセスを制限することにかかっていると主張する人々もいる。つまり、物理的な国家ではなく、福祉国家の周りに壁を作るということだ。各種世論調査によると、新たに入国してきた人々から医療や子供のための学校へのアクセスをすぐに奪いたいと思っている、自国生まれのヨーロッパ各国の国民はほとんどいないということだ。しかし、アメリカやデンマークですでに実施されているような、現金給付に対する何らかの制限が必要かもしれない。

ベヴァリッジのようなリベラル派が認識したように、自由市場への支援を確実にする最良の方法は、より多くの人々に自由市場にかかわる利害関係を与えることだ。福祉国家とは、貧しい人々に靴やスープを与えたり、老後の生活を保障したりするだけのものではないと見なければならない。民主主義社会では、福祉国家は資本主義を擁護するためにも重要だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 アメリカ国民の半数が国内経済の先行きを不安視しているという世論調査の結果が出た。『ウォールストリート・ジャーナル』紙の世論調査の結果では、約半数が来年の国内経済はより悪くなるだろうと答えたということだ。その最大の原因は、インフレの亢進、つまり物価が急激に上がっていることである。以下にアメリカのインフレ率のグラフを2つ掲載する。2016年12月から現在までの5年間のグラフと2020年12月から現在までの1年間のグラフだ。

usinflationrates2017to2021501
アメリカのインフレ率5年間のグラフ

usinflationrates2021501 

アメリカのインフレ率1年間のグラフ

 2016年から新型コロナウイルス感染拡大が始まる2020年初めまでは、インフレ率は2%を少し超える程度だった。その後、インフレ率は下降したが、2021年3月頃から急激に上昇している。新型コロナウイルス感染拡大対策としてのワクチン接種や経済活動の再開によって、アメリカ経済が活発に動き出した。しかし、急激なインフレ率の上昇に賃金上昇は追いついていない。そのために、人々は経済の先行きに不安を持っている。

 アメリカ人にとって特に重要なのはガソリン価格だ。アメリカは車社会であり、ガソリン価格の変動には特にナーバスになる。ガソリン価格が上昇するということは、飛行機など他の移動手段の価格の上昇や、暖房用の灯油などの価格の上昇も反映しているので、この点でもガソリン価格の上昇は生活を圧迫する要因が増えるということで、非常に嫌う。

特に、11月末の感謝祭から12月末のクリスマスまでは、「ホリデーシーズン」と呼ばれる。この期間は移動やプレゼント交換、豪華な食事などで支出が増えるので、この時期にガソリン価格が上がることをアメリカ国民は嫌う。そして、その怨嗟の声は政権に向かう。バイデン政権の支持率が低いことは既にお知らせしているが、これが大きな原因である。以下にアメリカのガソリン価格の変動のグラフを掲載する。

usgasprice2017to2021501 

アメリカのガソリン価格5年間のグラフ

usgasprice2021501 

アメリカのガソリン価格1年間のグラフ

ここ5年では3ドルを上回ることはなかった。新型コロナウイルス感染拡大で経済活動が停滞したために、ガソリン価格は一気に下落したが、今年の3月頃から上昇を続け、新型コロナウイルス感染拡大以前よりも高くなっている。経済活動が再開してまだ間もなく、賃金上昇が追いつかない中で、この負担増は庶民を直撃する。

japaneseyenusdollargraph2016to2021501

円ドル5年間のグラフ

japaneseyenusdollargraph2020to2021501
 
円ドル1年間のグラフ

 一方、日本について簡単に見ていきたい。現在、日本は円安傾向に入り、輸入品の価格が上昇することによる、製品の値上げのニュースが続いている。

japaninflationrates2017to2021501 

日本のインフレ率5年間のグラフ

 japaninflationrates2021501

日本のインフレ率1年間のグラフ

日本のインフレ率はもともと低い水準で推移していたものが、新型コロナウイルス感染拡大でマイナスにまで落ち込んだ。現在でも1%台にも届かない水準であるが、円安による「コストプッシュ」型のインフレで物価上昇ということはあるだろうが、それでも日銀が定めた2%には遠く及ばないものとなるだろう。

 日本のデフレ傾向からの脱却は来年も厳しいだろう。問題は、給料が上がらない中で、デフレならばまだ何とかなるが(それも大きな問題だが)、給料が上がらない中で、物価だけは上がっていく、スタグフレーションになることだ。先進諸国はどこもこの点を懸念していると思う。政府がいくらお金を流しても、それが人々に行き渡らねばそのような状態になる。従って、今は配分と再配分を重視する政策を行う必要がある。特に日本では、新型コロナウイルス感染拡大を抑え込みつつあるので、経済回復、特にデフレ脱却をこの機会を捉えて行う(「禍を転じて福と為す」)ということを行うべきだ。

(貼り付けはじめ)

国民のほぼ半分がよく年アメリカ経済がより悪くなるだろうと考えている(Almost half in new poll expect economy to get worse in next year

レクシ・ロナス筆

2021年12月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/finance/584781-almost-half-in-new-poll-expect-economy-to-get-worse-in-next-year

『ウォールストリート・ジャーナル』紙の最新世論調査の結果によると、有権者の46%が来年のアメリカ経済はより悪くなるだろうと答えた。より良くなると答えたのは30%にとどまった。

世論調査に答えた有権者たちが最大の経済問題だと考えているのはインフレーションだ。29ポイントの差をつけてインフレが悪化するという答えの方が多かった、61%が経済は悪い方向に向かって進んでいると考えていると答えた。

民主党は、新型コロナウイルス感染拡大から経済の回復を売り込もうとしている中、インフレーションにまず対処することに苦闘している。

クリス・ブストス連邦下院議員(イリノイ州選出)は本誌の取材に対して、「多くの経済指標を見れば、良い状態になっていることを示しています」と述べた。

彼女は続けて次のように述べた。「しかし、実際の生活レヴェルのお金問題について話しますとね、違ってきます。車のガソリンを満タンにする時、ガソリン価格が上がっていて、支払いが大きくなっています。食料品店に行ってベーコンを1パウンド買う時、値段が上がっています。人々はこのような価格上昇の現状に気付いています」。

バイデン大統領は、インフレーションや世界規模の供給チェインの問題に悩まされている。結果として、世論調査における支持率の数字を下げている。

今回の世論調査では、57%がバイデンの大統領としての仕事ぶりを評価しないと答え、41%が評価すると答えた。

経済に関する不安感が高まる中、2022年の中間選挙で民主党よりも共和党を支持すると答えた有権者の数の方が多かった。

世論調査に答えた有権者のうち、今日選挙が実施されると仮定しての質問に対して、44%が共和党に投票すると答え、一方、民主党に投票すると答えたのは41%だった。

今回の世論調査は2021年11月16日から22日にかけて、1500名の成人を対象に実施された。誤差は2.5ポイントだ。

=====

インフレーションが進む中でも10月の収入と消費者支出が上昇(Incomes, consumer spending rose in October even as inflation spiked

シルヴァン・レイン筆

2021年11月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/finance/583021-incomes-consumer-spending-rose-in-october-even-as-inflation-spiked

アメリカ合衆国商務省が水曜日に発表したデータによると、インフレの急進があったにもかかわらず、個人所得の増加が物価上昇を抑制することができたために、2021年10月の消費者支出は増加した。

個人消費支出は先月1.3%増加した。財に対する支出の1%増、サーヴィスに対する支出の0.7%増が寄与した。サプライチェインの混乱、新型コロナウイルス感染拡大に関連する規制、新型コロナウイルス感染拡大による消費習慣の変化などにより、消費者の財に対する支出がサーヴィスに対する支出を大きく上回った。

米連邦準備制度(Federal Reserve)が推奨するインフレ率の指標である個人消費支出(personal consumption expendituresPCE)価格指数(price index)は2021年10月に著しく上昇した。それにもかかわらず、全米での買い物ブームは継続した。

水曜日に発表された分析の中で、オックスフォード大学のグレゴリー・ダコは次のように書いている。「2021年10月の消費者支出は、ウイルス懸念の軽減や温暖化、自動車のサプライチェインの制約緩和、ホリデーシーズンの早期開始などの要因により、増加した」。

ダコは続けて次のように書いている。「しかし、米国の家計にとっては、インフレ率の上昇、製品の入手可能性の現象、財政支援の減少など、全てがバラ色という訳ではない」。

個人消費支出(PCE)は、消費者物価が3ヶ月連続で0.4%上昇した後、10月に0.6%上昇した。また、10月までの1年間で5%上昇しました。年間のインフレ率は9月から0.6ポイント上昇している。

賃金の上昇と雇用の増加が個人消費を押し上げ、先月の個人所得は0.5%増加した。しかし、インフレ調整後の可処分所得は0.3%減少しました。

会計事務所RSMのアメリカ人エコノミストのトゥアン・グエンは次のように書いている。「強力な支出は今年の最後の2カ月でも価格に対して圧力をかけ続けることになるだろう。しかし、最近のデータでは、そのような圧力を和らげる役割を果たすサプライチェインのねじれが改善されてきている」。

グエンは続けて次のように書いている。「概して言うと、水曜日に発表されたデータは、今年の第四四半期の成長につながる、予想を上回るホリデーシーズンの見通しを再確認するものだ」。

(貼り付け終わり)

(終わり)
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 東京の米国大使館が「日本の警察によるレイシャル・プロファイリングの疑いがある行動」について警告を発したという記事が出た。

 レイシャル・プロファイリング(racial profiling)とは、アメリカで主に使われている言葉で、警察が非白人の人々を対象にして、故意に身体検査や所持品検査を行い、拘引する場合もある事例を指す。具体的には、例えばアフリカ系アメリカ人やヒスパニック系アメリカ人がただ道を歩いているだけで、警察がその人物を引き留めて、執拗に身体検査を行ったり、何かしらの法律違反を見つけて拘留したりすることだ。

 日本の警察が組織的に外国人に対して人種差別的なレイシャル・プロファイリングを行っているとは考えにくい。しかし、警察官個々人の判断で、「外国人(日本人のような容姿ではないという意味を含めて)は、犯罪に加担している可能性が高い」と考えて、職務質問を行う可能性がある。

職務質問は、警察官職務執行法(The Police Duties Execution Act)の「第二条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。(Article 2 (1) A police official may stop and question any person who is suspected on reasonable grounds of having committed or being about to commit a crime or who is deemed to possess information on a crime which has already been committed or is about to be committed, judging reasonably on the basis of unusual behavior and/or other surrounding circumstances.)」という条文に基づいて行われる。この条文に従えば、警察官による「合理的な判断」が必要だ。「外国人(日本人のようには見えない)」ということは合理的な理由とはならない。

 職務質問の際には、警察官は「なぜ職務質問をするのか」ということを「説明」できなければ、「合理的な判断(reasonable grounds)」に基づいた職務質問ではないと私は考える。私自身は職務質問をされたことはないが、経験者からの話を聞くと、「見た目(服装)」「大きな荷物」が理由だったことが多いように思われる。「刑事のカン」というようなことは、刑事ドラマの中だけにしてもらいたい。

 下の記事では、「オミクロン変異株の懸念が高まり、国境での水際作戦が実施されることと同時に、このようなレイシャル・プロファイリングを疑われる行動が起きている」という文脈で書かれている。しかし、そのようなことはないだろうと考える。このような疑わしい行動はこれまでも多くあっただろうからだ。「外国人嫌悪(xenophobia)」は各国で問題になっており、日本だけ特別突出して問題だとは思わないが、個々の痛ましい事件にきちんと対処することで、「人権先進国」という評価を得ることができ、それがこれからの日本の世界での立場に寄与するだろうと私は考える。

 

(貼り付けはじめ)

NEWS

20211206 1630 JST | 更新 20211206 1906 JST

アメリカ大使館、日本警察の「レイシャル・プロファイリングの疑い」で異例の警告ツイート。「拘束されたら連絡を」

「数名が拘束され、職務質問や所持品検査をされています」などと投稿し、日本の警察官によるレイシャル・プロファイリングの疑いのある事案だとしている。

Jun Tsuboike 坪池順

國崎万智(Machi Kunizaki

在日アメリカ大使館は126日、外国人が日本の警察から「レイシャル・プロファイリング」の疑いのある職務質問などをされたとの報告があったとして、日本で暮らす同国民に対して公式Twitterで警告を発した。

レイシャル・プロファイリングとは、警察などの法執行機関が、人種や肌の色、民族、国籍、言語、宗教といった特定の属性であることを根拠に、個人を捜査の対象としたり、犯罪に関わったかどうかを判断したりすることを指す。

同館のアメリカ市民サービス課は、「レイシャル・プロファイリングが疑われる事案で、外国人が日本の警察から職務質問を受けたという報告がありました。数名が拘束され、職務質問や所持品検査をされています」などと投稿。「拘束された場合は領事館への連絡を要請してください」と呼びかけた。

今回の大使館のツイートは、ブルームバーグなど複数の海外メディアでも報じられている。

日本のレイシャル・プロファイリングの問題をめぐっては、バハマと日本のミックスルーツの男性が20211月、駅構内で警視庁の警察官から職務質問を受けた際、「ドレッドヘアーの人で薬物を持っている方が経験上多かった」などと言われた動画がSNS上で拡散。専門家や支援者から「レイシャル・プロファイリングに当たる」と指摘する声が上がっていた。

アメリカ大使館の広報担当はハフポストの取材に対し、「ツイートに付け加える内容はない」として事案の詳細を明らかにしなかった。

=====

東京の米国大使館が日本の警察による「レイシャル・プロファイリングと疑われる行動」を警告(US Embassy in Tokyo warns of 'suspected racial profiling' by Japanese police

モニク・ビールズ筆

2021年12月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/584441-us-embassy-in-tokyo-warns-of-racial-profiling-by-japanese-police

東京の米国大使館は日曜日、ツイッターにツイートを投稿し、「レイシャル・プロファイリングと疑われる行動」で複数の外国人が日本の警察に止められたと警告を発した。米国大使館はツイッターに次のように投稿した。

「米国大使館は、複数の外国人が日本の警察に止められ、身体や所持品などを調査されたという複数の報告を受けた。これはレイシャル・プロファイリングと疑われる行動である。中には、留置され、尋問され、身体を詳しく調査された事例が含まれている。」

続いて、「アメリカ市民は在留資格証明書を携帯し、もし留置される場合には、領事館への通知を要求するようにして欲しい」とも投稿した。

米国大使館の発した警告は、新型コロナウイルスのオミクロン変異株をめぐる懸念が高まる中で、日本が外国人に対して国境を閉じる措置を取ってすぐに発せられたものだ。

日本の在留資格を持つ外国人たち(foreigners with resident status in Japan)は日本への再入国を許可されるが、外国人観光客、ビジネス訪問者、学生たちは日本の最新の新型コロナウイルス感染対策による制限の結果として、入国が禁止されているとブルームバーグは報じている。

ブルームバーグ通信によると、ある世論調査に答えた約90%が国境での水際対策を支持しているということだ。

日本国内に住む外国人の数は少し減少して約280万人だとブルームバーグ通信は日本の法務省のデータを引用して報じている。その内、アメリカ市民は2%以下、約5万4000名を占めている。

(貼り付け終わり)

(終わり)
bigtech5shawokaitaiseyo501

ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ