ダニエル・シュルマン
講談社
2015-07-29



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12



 

 古村治彦です。

 

 2016年の米大統領選挙に向けてアメリカがいよいよ盛り上がってきました。本命視されている民主党のヒラリー・クリントンに続いて、共和党のジェブ・ブッシュが出馬表明しました。今回は、まだ出馬表明していない大物たちについての記事をご紹介します。この人たちが出馬するかどうかを発表した時点で正式に選挙戦が過熱していくことでしょう。

 

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2016年米大統領選挙への出馬が噂されている大物の名前(Big names to enter ’16 fight

 

ジョナサン・イースリー筆

2015年6月20日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/245575-big-names-to-enter-16-fight

 

 2016年の米大統領選挙の民主、共和両党の予備選挙には多くの人々が立候補を表明している。しかし、まだ立候補を表明していない人々がいる。

 

 民主党の予備選挙でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton、)に挑戦し、民主党の大統領選挙候補者になろうとする人々はまだ複数存在する。一方、共和党では現在12名が立候補を表明しているが、この数は16にまで増えるだろうと予想されている。

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ヒラリー・クリントン

 まだ立候補を表明していない人々の中には大物も含まれている。

 

 ここでこれから立候補を表明する可能性がある大物たちについて見ていこう。

 

●共和党

 

・スコット・ウォーカー(Scott Walker、1967年―)

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スコット・ウォーカー

 

 ウィスコンシン州知事は共和党予備選に立候補すると考えられている。

 

 ウォーカーは今年初めアイオワ州で演説を行った。この演説が評判呼び、ウォーカーは有力な立候補者と見られるようになった。彼の支持率は一定の基準を保っている。

 

 ウォーカーはジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事と支持率の面で拮抗している。ウェブサイト「リアル・クリア・ポリティックス」の世論調査の平均では、全国的に見てウォーカーはブッシュを上回っている。

 

 各種世論調査の結果を見ると、アイオワ州では、彼の次に位置する人物に平均して8.5%もの大差をつけている。多くの人々は、ウォーカーがアイオワ州で強さを見ているのは、共和党内部のエリート層と庶民層両方にアピールすることに成功しているのだと指摘している。

 

 ウォーカーは、ウィスコンシン州議会が予算を決定した後に、米大統領選挙へ出馬するかどうかの決断を公表すると述べている。

 

 発表は6月末に行われると予想されている。そして、ウォーカーは立候補を表明し、選挙戦を7月中旬に開始するものと見られている。

 

・クリス・クリスティ(Chris Christie、1962年―)

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クリス・クリスティ

 

 ニュージャージー州知事クリスティは2015年にスキャンダルに見舞われ、痛手を負った。このスキャンダルは同州内のジョージ・ワシントン橋の道路を封鎖したことで、これはクリスティの再選に支持を表明しなかった市長に対する復讐であった。

 

 「パブリック・ポリシー・ポーリング」が今週発表した報告書によると、クリスティは、共和党の主要な立候補者、立候補予想者の中で最も低い支持率を記録したということである。

 

 多くの世論調査の結果を見ても、クリスティはドナルド・トランプの次に共和党員、共和党支持者たちの間で支持率が低くなっている。

 

 クリスティはニューハンプシャー州で遊説を行い、タウンホールでの演説会を行うことで、支持を回復させようとしている。クリスティはニューハンプシャー州で勝利を得ることが予想されている。

 

 共和党員、共和党支持者たちは、クリスティの政治的技術を過小評価すべきではないとしつつも、彼の人気や支持率が急落していることは明確に認めねばならないと言っている。

 

 クリスティの選挙ティームは既に結成済みであり、彼は大統領選挙へ出馬する可能性が高い。

 

. クリスティは、今月初めにウェブサイト「NJドットコム」に対して次のように語った。「現在のところ、私は8番目中の8番目、9番目以降の人々の間ではトップに立っている。しかし大統領選挙全体で見たらどうだろうか。私は何とか1位を占めることが出来ると考えている」。

 

・ジョン・カシック(John Kasich、1952年―)

 
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ジョン・カシック
 

 オハイオ州知事カシックは共和党予備選挙のダークホースと見られている。

 

 2015年4月、政治資金集めのために政治行動委員会を作り、予備選挙のための遊説が増えていく中で、その資金に充てている。

 

 カシックは政治資金を寄付してくれる人々に対して、自分の決断を見守ってくれるように求めている。一方、選挙戦に向けた選挙ティームを結成しつつある。

 

 表面上は、穏健な、エリート好みの候補者がこれ以上出馬する余地は存在しないように思われる。カシックは移民政策や全米統一の学力基準(Common Core)について、共和党の熱心な支持者たちの考えとは違うものを持っているのである。

 

 もし共和党の候補者たちで今日討論会(共和党の第1回目の討論会で参加が許されるのは10人だけ)が開かれたら、彼は参加資格すら持っていないことになる。リアル・クリア・ポリティックスの平均では、彼は現在13番手に位置している。支持率は1.8%しかない。

 

 最近のある世論調査の結果では、オハイオ州でカシックはヒラリーをリードしている。オハイオ州は激戦州であり、2016年米大統領選挙本選挙の結果にとって重要な州である。

 

 カシックはエリート層向けに受けが良い候補者がいない状況で、ジェブ・ブッシュは共和党の指名を一気に受けることが出来ないことを指摘し、自分ならそれができると訴えている。

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ジェブ・ブッシュとコルンバ夫人
 
 

 先月、ワシントンでカシックは記者団に対して、「私が最も経験豊富だ、以上」と述べた。

 

 『ワシントン・ポスト』紙の記事によると、カシックは7月か8月に予備選挙への出馬を発表する予定だということだ。

 

・ボビー・ジンダル(Bobby Jindal、1971年―)

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ボビー・ジンダル

 ルイジアナ州知事ジンダルは来週水曜日に大きな発表をする予定である。彼は大統領選挙への出馬を表明するだろう。

 

 ジンダルは大統領選挙で大穴扱いで、ほとんどの世論調査で何とか名前を載せてもらっている状況だ。

 

ジンダルは自身を保守主義の先導者と規定し、社会問題における保守派が重視する宗教の自由のような諸問題について、オバマ政権に対する主要な批判者だとしている。

 

 ジンダルのメッセージはアイオワ州の有権者たちに受けるだろう。アイオワ州では、共和党の候補者の中で同じ社会的保守派である連邦上院議員テッド・クルーズ(テキサス州選出)とベン・カーソン、連邦上院議員リック・サントラム(ペンシルヴァニア州選出)と争うことになる。

 

しかし、ジンダルは共和党内の討論会を通じて人々の支持を集めると思われる。リアル・クリア・ポリティックスの平均によると、ジンダルは現在のところ、全国的に見て15番手の位置にあり、支持率は1%ほどしかない。

 

●民主党

 

・ジム・ウェッブ(Jim Webb、1946年―)

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ジム・ウェッブ
 

 ヴァージニア州選出連邦上院議員であったジム・ウェブは、昨年11月に2016年の米大統領選挙への出馬を検討すると述べて、いち早くレースに参加を表明した。

 

 それ以降、彼は沈黙を守っており、多くの人々は彼が民主党予備選に出馬することを真剣に考えているのかどうか疑問を持っている。

 

 ウェブはヴェトナム戦争に従軍した経験を持ち、所得格差に特化した大変に進歩的な主張を行っている。

 

 しかし、ウェッブの支持率は大変に低い。ヒラリーを追いかける候補者たちの2番手くらいに付けている。リアル・クリア・ポリティックスの平均によると、全国的に見て、平均で1.6%の支持率しかない。彼はロードアイランド州知事だったリンカーン・チャフィーだけを上回っている状況である。

 

 ウェブサイト「バズフィード」によると、今週初め、ウェッブは大統領選挙出馬を「2週間以内に」発表すると述べたということである。

 

・ジョー・バイデン副大統領(Joe Biden、1942年―)

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ジョー・バイデン

 

 『USニュース・アンド・ワールド・レポート』紙が今週掲載した記事によると、ジョー・バイデン副大統領は8月1日までに大統領選挙出馬を表明するということだ。

 

 バイデン副大統領はデラウェア州司法長官を務めた息子ボー・バイデンの死去に伴い、喪に服している。ボー・バイデンは先月、脳腫瘍によって亡くなった。

 

 USニュース・アンド・ワールド・レポート紙の記事によると、バイデン副大統領は大統領選挙への出馬を断念していないということだ。

 

 バイデンはヒラリーにとって手ごわい候補者となる。バイデンはヴァーモント州選出連邦議員バーニー・サンダースと支持率の面で拮抗しており、リアル・クリア・ポリティックスの四トン調査の平均では全国的には民主党内で第2位につけている。

 

 現在でも、ヒラリー・クリントンの支持率は大変高い状況であり、リアル・クリア・ポリティクスの世論調査の平均によると、その数字は47%に達している。

 

(終わり)





野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23