古村治彦です。

 

 副島隆彦先生の最新刊『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社、2016年7月)が発売となります。

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 今回の副島先生の最新刊は、先生の専門であるアメリカ政治の最新分析です。

 

 今年2016年は新しい大統領が誕生するアメリカの大統領選挙の年です。民主党はヒラリー・クリントン、共和党はドナルド・トランプがそれぞれ候補者に内定しています。現在までの各種世論調査の結果ではヒラリーがやや優勢ですが、全く予断を許さない状況です。

 

 本書をお読みいただき、今回の大統領選挙とアメリカ政治の理解を深めていただけますように、宜しくお願い申し上げます。


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はじめに──「次はトランプ」だ


「次の米大統領はトランプで決まりだ」と、私はこの2016年5月
22日に決めた。

 

私の政治分析に基づくこの予測(予言)は、この本が出る7月の初めでもまだ誰も公言できないことだ。


私の専門は、現在のアメリカ政治思想の諸流派の研究である。


「トランプが当選する」と私は誰よりも早く決心して書いた。

 

私が主宰するインターネット上のサイトである「副島隆彦の学問道場」に書いて載せた。それはなぜか?


このあと7月
18日の共和党の党大会で、ドナルド・トランプが党の候補者としての指名を獲得する。

 

そして、そのあとの11月8日の本選挙までさらに3カ月ある。


その間にトランプがどのように勝ち進むか。

 

この本を読めば、「トランプ勝利に至り着くアメリカ政治の真実」が大きくわかる。


なぜ「トランプで決まり」なのかの理由説明を次の第1章でする。

 

なぜ私が、トランプが民主党の候補者であるヒラリー・ロッダム・クリントンを打ち負かして当選勝利すると断言するか、わかるだろう。


そしてトランプが来年2017年1月
20日(と決まっている)に、アメリカ合衆国の第45代大統領に就任する。


そうなると「トランプ大統領の時代」が来年(2017年)からほぼ確実に始まる。それは世界に大きな影響を与える。

 

当然、あれこれ日本にも大きな変化が現れ、打撃を与える。その中心は、本書第4章で説明するトランプ発言の「日本からの米軍撤退」問題である。


帝国の軍隊は
70年も外国(即ち日本)に居座ったら、「もう帰ろう」で撤退するものなのである。そのとき日本はどうするか、どうなるかだ。


思い起こせば、今から8年前の2008年の米大統領選挙で、「次はオバマという黒人だ。ヒラリーは負ける」と一番乗りで予言した。

 

私はその前年(2007年)にそのことを自分の本に書いた。


これを国家情報官である佐藤優氏が評価してくれて、「副島さんが誰よりも早かったですね。次はオバマだ、と決め打ちしましたからね」と、褒めてくれた。


私にとって評論家業(言論人)は、学者と違って、これからの近未来を予測しなければいけない。

 

「これから世界はどうなる。その次はこうなる。そのとき日本はこうなる」という冷酷な予想、予言(占い)までもやらなければいけない、と確信している。


私はこのように自分が言論予言者業をやり、予言をこれまでにたくさん当ててきた。その実績を誇りに思っている。今度も当ててみせる。

 

それでも私の「次はトランプだ」、「そしてアメリカはこうなる。世界はこうなる」が果して当たるか否かは、この本の読者になってくれる皆さんが冷静に判断する。


2016年6月 副島隆彦

 

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トランプ大統領とアメリカの真実 目次


はじめに
              1


1 トランプ大統領の誕生

トランプが次の大統領に決まった    18

トランプがキッシンジャー宅を訪問したことの重大さ              18

キッシンジャーは今も超大物である              28

〝ダビデ大王〟に捨てられたヒラリー           32

トランプの凄さとアメリカ国民の熱狂           34

「私は低学歴の人たちが好きだ」発言           34

ヒラリーのものまねでアメリカ国民の空気が変わった              35

トランプは「落ちこぼれの真実」を知っている           37

リバータリアニズムの3つの原理    39


2 トランプ旋風とアメリカ大統領選の行方


泡沫候補トランプは、なぜ指名を獲得できたのか
       44

トランプ現象の始まり       44

スーパーチューズデー(3月1日)からの快進撃            49

トランプ陣営は「非エリート集団」              54

叩かれても人気が衰えないトランプ              56

ポピュリズムの嵐が吹き荒れる       59

本音をズバズバ言う正直なトランプ              61

アメリカ民衆の〝言葉狩り〟に対する反感    65

トランプを支持する共和党政治家たち           69

トランプの移民差別発言は、なぜ支持されたか           73

トランプを支持する高卒の白人たち              73

もうすぐ白人層はアメリカ全人口の半分を切る           77

ヒスパニックをもう受け入れたくないアメリカ国民    81

マルコ・ルビオの失速       83

共和党本部の抵抗              86

予定どおり勝ち上がったヒラリー    89

なぜ〝サンダース現象〟が起きたのか           89

ベンガジ事件を逃げ切ったヒラリー。しかし……       92

ヒラリー派が起こした宮廷革命       97

ヒラリーの側近フーマ・アベディン              100

ヒラリーは〝ロックフェラー家の嫁〟           103

もうトランプをつぶせない              108


3 ドナルド・トランプとは何者か


〝不動産王〟トランプの誕生
           114

トランプの資金はどれぐらいあるか              114

ドイツ系移民のトランプ    120

フェリックス・ロハティーンのニューヨーク再建       126

世界中に広がるトランプ・ブランド              129

ニューヨークとつながるフロリダ    130

〝カジノ王〟トランプの栄光と転落              134

アトランティックシティで大成功したトランプ           134

スティーブ・ウィンとの対立           136

映画『カジノ』と日本人ギャンブラー柏木昭男           142

カジノ、プロレス、裏社会とのつながり       146

1990年に最初の破産    149

トランプの盟友カール・アイカーン              151

トランプ一家が支える政界への進出              154

トランプの3人の妻           154

最初の妻イヴァーナとの離婚の泥仕合           157

娘イヴァンカがトランプの後継者    159

ニューヨーク正統派ユダヤ人社会をまとめるクシュナー家       160

1988年から大統領選への野心を見せる    164

2012年大統領選では、オバマの出生証明書問題を追及       166

ローリング・ストーンズに反撃したトランプ              167


4 アメリカのアイソレーショニストとポピュリストたち


トランプ大統領で日米同盟はどうなるか
       172

駐留米軍の撤退と日本の核保有を容認するトランプ    172

集団的自衛権の真実           180

米海兵隊はやがて沖縄からグアムへ移転する              183

日本は核武装をしてはいけない       186

駐留米軍経費と米国債       188

トランプ外交政策の基本はアイソレーショニズム       191

「アメリカ・ファースト!」という言葉の真の意味    191

チャールズ・リンドバーグの思想    198

ポピュリズム政治家トランプは、なぜ生まれたのか    204

ヒューイ・ロングと田中角栄           204

自由銀鋳造運動を唱道したウィリアム・ジェニングズ・ブライアン       209

アメリカのグローバリズムの始まり              213

ポピュリズムの嵐が荒れ狂うとき    215

反財閥を唱えたカフリン神父           218

KKKの思想の本質           219

白人保守層に支持されたジョージ・ウォーレス           223


5 リバータリアニズムとアメリカ政治思想


トランプを応援するアメリカ思想派閥
           228

アメリカの政治思想の見取り図──共和党7派と民主党4派    228

宗教右派を味方につけたトランプ    229

リバータリアニズム勢力とトランプ              234

アメリカの保守本流思想    236

ネオコンの正体はトロツカイト(トロツキー主義者)              239

リバータリアンたちが応援していた初期レーガン政権              241

今のネオコンは第3世代    244

強力な民主党ネオリベラル派           246

リバータリアン運動を乗り越えたトランプ    248

リバータリアンの資金源コーク兄弟              248

愛国右翼のジョン・バーチ協会       251

トランプとコーク兄弟の意地の張り合い       252

予備選で敗退したランド・ポール    254

2020年大統領選を狙うポール・ライアン              255

トランプに遅れてしまったリバータリアン運動           258


6 ヒラリーなら第3次世界大戦になる


サンダース現象から見えてくる大きな戦争
    262

〝大きな戦争〟への下層白人たちの危機感    262

女たちは息子や恋人が戦場に送られると感じている    265

米大統領選の裏側に貼りつく真実    266

アメリカと中東問題の闇    268

軍人たちはネオコンが大嫌い           268

IS(イスラム国)にどう立ち向かうか       270

ヒラリーが大統領になったら           274

トランプ大統領はフォートノックス基地に乗り込む    274

アメリカが抱える大借金    277

戦争を起こして帳簿を焼き尽くす    279

おわりに              281

トランプ大統領選挙日々の記録   110

ドナルド・トランプの人生の軌跡    284

 

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おわりに


果して私の予測(予言)どおりにトランプが勝って、トランプ米新大統領が来年誕生するか。


これは私にとっても賭けである。

 

思い出せば、私はこれまでに20ぐらいの言論の賭けをやってきた。あまり外れたとは思わない。今度も当ててみせる。
 

私は自分のドナルド・トランプ本を書き上げたが、トランプについて、1つだけ気になることがある。それは何か。

 

私がトランプの演説とテレビ・インタヴューをインターネットを通して見ていて思うのだが。トランプの表情をじっと見ていると、彼が時々、ペロッと舌を出すことがある。いや、ペロッという感じで、自分の干いた唇を舐める感じで舌を出す。


どうもあの感じには、何か一瞬いやな気になる。あのトランプのペロッと舌が出る感じは、トカゲかヘビか、ワニの舌の感じだ。

 

私はこうやって何でも食べてしまうゾー。また獲物をペロリと食べちゃった、という感じである。

これは相当に気持ちの悪いものであって、私はトランプという希代の交渉ごとと駆け引きの天才で、アメリカ大統領にまで成り上がろうという人物の独特の仕草を映像で見ていてゾクッとした。

 

私はトランプが嫌いでない。好きである。私はアメリカ人のこの自力で這い上がった大実業家のドナルド・トランプという男と、遠く日本にいる自分が同時代人(コンテンポラリー・マン)として同じ時代を生きたことを嬉しく思う。

 

私は日本のトランプになりたかった。だが私にはあれだけの才能はない。私には自力で金持ちになる才能もなかった。

 

今やますます貧乏国になりつつある日本で、しょんぼりと生きていくしかない(コラ、トランプ。日本がこんなに貧乏なのはアメリカのせいもあるんだぞ)。


トランプが大統領になっている来年からあとも、私は日本にいて日本語で「私のトランプ大統領本」を次々と書いていけそうである。

 

しめしめである。


この本を書くと決めたのは、3月
22日であった。

 

それから、日本文芸社の水波康編集長とグラマラス・ヒッピーズの山根裕之氏にどれだけの迷惑をかけたことであったか。


「類似本、競争本に負けないだけの良い本が出来なかったら、私は怒り狂うからな」と訳のわからない怒鳴り声を何度、
おふたりに上げたことか。


ここまで来ると恥入るばかりだ。

 

その結果、神経を集中してかなり上等の本が出来たと自負している。記しておふたりに感謝します。


2016年6月 副島隆彦 

 

(終わり)