古村治彦です。
ヒラリーのEメール問題ですが、FBIの捜査官たちの執念が実ったということが言えるように思います。今年の7月にジェイムズ・コミーFBI長官が刑事訴追をしないように司法省に勧告しましたが、このことで現場の捜査官たちは怒り狂ったということです。
そして、今回、ヒラリーの側近フーマ・アベディンの別居中の夫アンソニー・ウェイナー元連邦下院議員の性的なメッセージを未成年に送ったという容疑の捜査の過程で、ウェイナーのノートパソコンが押収され、残っていた65万通のEメールが捜査の対象となり、その中から機密情報が含まれるEメールが見つかったということがこれまでの状況です。
今回の事件の進展は、ヒラリーEメール問題で悔しさを味わった捜査官たちの執念が実った、古い言葉で言いますと、「天網恢恢、疎にして漏らさず」ということになるかと思います。
そして、ウェイナーというダメ男が最後の最後でヒラリーに仇をなしたということになります。禍福はあざなえる縄のごとし、盛者必衰会者定離、と公団のように言いたくなります。
(貼り付けはじめ)
FBI捜査官たちはコミーの発表の数週間前にEメールの存在を認識(FBI agents knew of emails weeks before Comey did: report)
レベッカ・サヴランスキー筆
2016年10月30日
『ザ・ヒル』誌
http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/303502-fbi-agents-knew-of-emails-weeks-before-comey-did-report
FBI捜査官たちは、ヒラリー・クリントンの私的なEメールサーヴァー使用に関する捜査に「関連する」と発表されたEメールの存在を今月の初めに認識していたが、先週までジェイムズ・コミーFBI長官に報告していなかったという話が出ている。
『ワシントン・ポスト』紙は、コミーは先週の木曜日に新たなEメールの存在を教えらえた、と報じている。
投開票日まで2週間を切った先週金曜日、コミーは連邦議会に書簡を送り、クリントン元国務長官の捜査に「関係する」Eメールが発見され、FBIはこれらのEメールを調査すると報告した。
コミーFBI長官は、捜査ティームが「新たに発見したEメールを捜査官たちが調査できるようにするために適切な捜査手順を踏む」ことになると述べた。
ワシントン・ポスト紙によると、FBI捜査官たちは10月の初めに新しいEメールを発見したが、それをコミー長官に報告するのに数週間待った理由は明確になっていないということだ。新しいEメールは、別の事件の捜査の過程で押収したコンピューターから発見された。
アンソニー・ウェイナー元連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が15歳の女性とインターネット上で性的な関係を結んだという容疑で捜査されている過程で、Eメールが発見された。ウェイナーは、ヒラリーの長年の側近フーマ・アベディンの配偶者であるが現在は別居中だ。
金曜日に連邦議会に送った書簡の中で、コミーは「発見した新たなEメールの重要性」についてFBIは分かっていないと書いている。ヤフー・ニュースは土曜日、FBIは新たに押収したEメールを調査する権限を認められていないと報じた。
金曜日に書簡の存在が報じられて以降、民主党はFBIに対して、Eメールに含まれている情報をもっと出すように求め、また、それらが重要なものかどうかを明確にするように求めている。
2016年7月、コミー」FBI長官は、ヒラリーの国務長官在任中の私的Eメールサーヴァー使用を刑事訴追しないように勧告したと発表した。
共和党大統領選挙候補者ドナルド・トランプはこの状況を「ウォーター事件以来最大のスキャンダル」と呼んだ。
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FBIはウェイナーのノートパソコンに残っていた65万通のEメールを調査(FBI to review 650,000 emails on
Weiner's laptop: report)
ジェシー・ヘルマン筆
2016年10月30日
『ザ・ヒル』誌
http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/303510-fbi-to-review-650000-emails-on-weiners-laptop-report
『ウォールストリート・ジャーナル』紙の報道によると、FBIは、ヒラリー・クリントンの私的Eメールサーヴァーの事件に関連する証拠を見つけるために、アンソニー・ウェイナー元連邦下院議員のノートパソコンに残っていた65万通のEメールを調査することになる、ということだ。
ウェイナーのノートパソコンに残っていた65万通のEメールという巨大データの中に、ヒラリーが国務長官在任中に彼女の私的なEメールサーヴァーを通じて、やり取りされたEメールが数千通も含まれている可能性がある。
ヒラリーのEメール事件の捜査には裁判所の命令が必要であった。なぜなら、今回見つかったEメールは、ウェイナーに対する全く別の事件の捜査の過程で見つかったものだからだ。ウェイナーはヒラリーの側近中の側近フーマ・アベディンの配偶者であるが、現在は別居中だ。
日曜日のウォールストリート・ジャーナル紙の報道では、裁判所の命令が遅れて出た、ということで、遅滞の理由は明らかにされていない。
ウォールストリート・ジャーナル紙は以下のように報じている。ウェイナーのEメールの調査には最低でも数週間は必要となると見込まれている。調査の結果によって、アベディンと国務省との間でやり取りされた業務に関連するEメールであるかどうかが決定される。また、ウェイナーのEメールのうち、どれくらいの数のEメールがヒラリーのEメール問題の過程で既にFBIによって調査されたもののコピーであるか、またどれくらいのEメールに機密情報が含まれているかが明らかにされる。
ジェイムズ・コミーFBI長官は金曜日、連邦議会に書簡を送り、新たなEメールの発見を報告した。これを受けて、共和党と共和党の候補者ドナルド・トランプは怒り狂っている。
ヒラリー選対は、投開票日まで2週間を切った段階での発表というタイミングについて疑念を呈している。そして、日曜日、コミーに対してもっと情報を出すように求め、Eメール問題についてのヒラリー側からの疑問を列挙する映像の放映を始めている。
ヒラリー選対のマスコミ担当ブライアン・ファロンは日曜日、ウォールストリート・ジャーナル紙の記事についてツイッター上で反応した。
ファロンは、「これらはFBIからの誤ったリークであって、恥ずべき行為だ」とツイートした。
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(終わり)
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