古村治彦です。

 

 ヒラリーのEメール問題に続いて、今度はウィキリークスの公表したEメールで、現在の民主党全国委員会暫定委員長ドナ・ブラジルの不祥事が発覚しました。前任のデビー・ワッサーマン=シュルツもウィキリークスの公表したEメールで不祥事が発覚して全国委員長を辞任しましたが、彼女に続いてブラジル(ワッサーマン=シュルツが委員長の時には副委員長でした)も不祥事を起こしました。しかもワッサーマン=シュルツと同じく、ヒラリーを贔屓しようとして。

 

 ワッサーマン=シュルツは民主党全国委員会委員長時代に、民主党予備選挙でヒラリーを助けたい、そのために競争相手のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を貶めたいという内容のEメールを全国委員会のスタッフに送っていました。そのことがウィキリークスによって、民主党全国大会の前にリークされて、辞任に追い込まれました。

 

 今回、ヒラリー選対のジョン・ポデスタ委員長のEメールでハッキングされたものが月曜日に公表されました。その中に、当時民主党全国委員会副委員長で、CNNのコメンテイターをしていたドナ・ブラジルが送ったEメールがあり、そこには、CNNが主催する民主党予備選挙の討論会で、ヒラリーにどのような質問がされるかが書いてありました。ブラジルがCNNから事前に質問を入手して、ヒラリー陣営に送っていたということが明らかになりました。私はCNNの内部に協力者がおり、このようなことが出来たのだろうと思います。ですから、CNNの内部もかなりヒラリーびいきになっているのだろうということを改めて認識しました。

 

 2016年3月時点での民主党全国委員会の委員長と副委員長(現在の暫定委員長)が、ヒラリーを贔屓するために、ズルをしていたのです。これもヒラリーのEメール問題ほどではありませんが、オクトーバー・サプライズ(今回の件はアメリカ時間の2016年10月31日に出ました)になります。ウィキリークスがオクトーバー・サプライズをやるという予測はされていましたが、それが当たる形になりました。ウィキリークスの面目躍如です。

 

 それにしても、民主党全国委員会という組織は、本来は予備選挙がスムーズに、しかも公正に行われるように注力するべき存在です。それなのにこれほど堕落していたとは、という驚きと失望がアメリカ国民にも広がっていくことでしょう。

 

 アメリカの二大政党制、いやデモクラシーの正統性に疑問符がつくことになりました。

(貼り付けはじめ)

 

ウィキリークスが公開したEメールでブラジルがクリントン陣営に討論会の質問を送ったことで判明(WikiLeaks email suggests Brazile sent debate question to Clinton camp

 

ケイティ・ボー・ウィリアムズ筆

2016年10月31日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/cybersecurity/303556-emails-brazile-leaked-debate-question-to-clinton-camp

 

ウィキリークスはハッキングしたEメールを月曜日に公表し、その中からその当時にCNNのコメンテイターを務め、現在は民主党全国委員会暫定委員長を務めているドナ・ブラジルは、民主党予備選挙の期間中、予備選挙討論会の質問の詳細について、ヒラリー・クリントンのスタッフたちに警告を発していたことが明らかになった。

 

2016年3月5日(ミシガン州フリントで開催されるCNN主催の討論会の1日前)付のEメールの中で、ブラジルはヒラリー選対のジョン・ポデスタ選対委員長とコミュニケーション担当ジェニファー・ペルミエリにEメールを送り、その中の一行に「明日の討論会でヒラリー・ロドハム・クリントンに出される質問の1つはその場で指名される女性から出される」と書かれていた。

 

ブラジルは「その女性の家族は鉛中毒に苦しんでおり、ヒラリーに対しては、あなたが大統領になったらフリントの人々を助けるために何をしてくれるのか、と質問するだろう」と書いている。

 

この当時、ブラジルは民主党全国委員会の副委員長であった。

 

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「不都合な」CNNがブラジルとの関係を切る('Uncomfortable' CNN cuts ties with Brazile

 

ジェシー・ヘルマン筆

2016年10月31日

『ザ・ヒル』誌

 

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/cnn-cuts-ties-with-donna-brazile-wikileaks-hillary-clinton-debate-question-dnc

 

CNNの報道担当は月曜日、CNNはコメンテイターを務めていたドナ・ブラジルとヒラリー・クリントン選対との関係に「大変不都合」を感じ、ドナ・ブラジルとの関係を解消した、と発表した。

 

CNNは声明の中で、「2016年10月14日、CNNはドナ・ブラジルのコメンテイターからの退任の申し出を受け入れた」と発表した。

 

声明は続けて次のよう述べている。「CNNはブラジルに対して、タウンホール方式の討論会や討論会の事前に、討論会の質問、事前準備に必要な材料、参加者の名簿、経歴情報を与えたことはない。CNNのコメンテイターを務めている時のブラジルとクリントン選対との間のやり取りの内容を知り、私たちは大変不都合に感じている」。

 

月曜日にウィリークスが公表した、ハッキングしたEメールでは、現在民主党全国委員会暫定委員長がヒラリーの選対に討論会で出される質問を送っていることが明らかになった。

 

2016年3月5日(ミシガン州フリントで開催されるCNN主催の討論会の1日前)付のEメールの中で、当時CNNのコメンテイターを務めていたブラジルは、ヒラリー選対の委員長ジョン・ポデスタとコミュニケーション部長ジェニファー・パルミエリにたいして、討論会で出る質問のひとつを事前に知らせていることが明らかになった。

 

ブラジルはEメールのタイトルに「明日の討論会でヒラリー・ロドハム・クリントンに出される質問の1つはその場で指名される女性から出される」と書かれている。そして、続けて「その女性の家族は鉛中毒に苦しんでおり、ヒラリーに対しては、あなたが大統領になったらフリントの人々を助けるために何をしてくれるのか、と質問するだろう」と書いている。

 

このEメールはポデスタのEメールアカウントの中からハッキングされたものの中に含まれていた。

 

今月初めに公開された別のEメールでは、ブラジルはヒラリー選対にタウンホール方式の討論会の質問を送っていたことが明らかになっている。

 

3月12日付のEメールの中で、ブラジルは「討論会の場合には、私は質問を事前に手に入れている」と書いている。

 

ブラジルは問題の漏洩の疑いを否定した。

 

ブラジルは声明の中で次のように述べた。「私は長年にわたり民主党と深い関係を保ってきた政治活動を続けてきた。私は民主党の大統領選挙候補者を全て支持してきた。私はこれまでの全ての選対と意見を交換し、合意を形成してきた。これに反する主張は真実ではない。CNN主催の討論会について言うと、私は討論会の質問を事前に知ることはなかったし、もし事前に知ることが出来たとしても、候補者たちにそれを教えることはなかったであろう」。

 

本誌は、ウィキリークスの最新のリークについてブラジルにコメントを求めたが、返事はなかった。

 

月曜日、ブラジルはツイッターでCNNの同僚たちに別れの挨拶をした。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)