古村治彦です。

 

 本ブログでも大統領選挙直前にご紹介した、「トランプ当選」を予測したアメリカン大学教授アラン・リクトマンの新たな発言をご紹介します。リクトマンは、今度は、トランプが弾劾を受けると述べました。

 

 弾劾(impeachment)とは、特別な身分を持つ公務員を他の統治機関などがその飛行などを理由にして審議し、罷免したり処罰したりすることです。弾劾は、日本では三権分立において、国会が裁判官を弾劾することができます。三権分立の制度で、チェック・アンド・バランスの一つの手法となっています。

 

 アメリカの場合は、大統領、副大統領を含むすべての文官公務員が反逆罪や収賄罪をはじめとする犯罪行為について弾劾の対象となります。連邦裁判官も含まれまる。裁判官が含まれるのは日本と一緒です。ここで述べられる弾劾は、連邦議会が大統領に行う弾劾です。大統領が犯罪行為を行った疑いがある場合、連邦下院で審議し、過半数の賛成で連邦上院への訴追が決定されます。そして、連邦上院で3分の2以上の賛成で弾劾が成立します。弾劾が成立すると、大統領職を罷免されます。これまで大統領で弾劾され、罷免された人はいません。

 

 アラン・リクトマンの記事では、トランプを弾劾するのは「彼ら」だと述べています。ここで言う「彼ら」とは、ワシントンのエスタブリッシュメントたちです。エスタブリッシュメントたちにしてみれば、今回、ホワイトハウス、連邦上院、連邦下院全てを共和党が制することが出来ました。そして、その勢いを与えてくれたドナルド・トランプを何とか引きずりおろしたいということを考えているのだと思います。マイク・ペンスは共和党政治家ですから、いざとなれば、ポスト・トランプとして動けるようにしていると思います。政権移行ティームはペンスがリードしているそうですから、人材も含めてペンスの意向が大きく影響するものと思います。

 

 トランプがワシントンに行けば、どれほどの邪魔や妨害を受けるか、ということは今から大変懸念されます。結局、ワシントンのエスタブリッシュメントにからめとられてしまうかどうか、レーガンのように結局ネオコン派の台頭を許し、彼らに牛耳られてしまうのかどうか、これから注目されるところです。

 

(貼りつけはじめ)

 

トランプ勝利を予測した歴史家がトランプは弾劾されると語る(Historian who predicted Trump's win says he'll be impeached

 

ブルック・シーペル筆

2016年11月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/305606-historian-who-predicted-trumps-win-says-hell-be-impeached

 

ドナルド・トランプの当選を予測した政治史学者でアメリカン大学名誉教授が新たな賭けを行った。今度のものは、「トランプは弾劾されるだろう」というものだ。

 

アラン・リクトマン教授は金曜日、『ワシントン・ポスト』紙に取材に対して次のように語った。「私は別の予測をしたいと思う。これはシステムを基礎にしたものではなく、私の直感だ。彼らは大統領としてのトランプを望んでいない、それは彼らがトランプをコントロールできないからだ。トランプは予測不可能だ。彼らはペンスを代わりにしたいと思っている。ペンスは道から外れない保守派で、コントロール可能な共和党政治家だ。私は、トランプが弾劾される材料を彼が与えることになると確信を持っている。国家安全保障を危険に晒した、もしくは私腹を肥やしたという理由で弾劾されると思う」。

 

リクトマンはトランプが弾劾されると最初に予測した人物ではない。ユタ大学法科大学院教授クリストファー・ルイス・ピーターソンは23ページの論稿を発表し、その中で、連邦議会がトランプを弾劾することについてその法的理由となる材料を説明している。金曜日、ドキュメンタリー映画監督マイケル・ムーアはMSNBCの記者たちに対して、トランプは弾劾されるか、任期終了前に辞任することになると予言している。

 

これまで、アメリカ大統領で弾劾を受け有罪宣告されて、罷免された大統領は存在しない。アンドリュー・ジョンソンとビル・クリントンは弾劾を受けたが、連邦上院で無罪判決を受けた。リチャード・ニクソンは弾劾を受ける前に辞任した。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)