古村治彦です。

 

 私が所属しております「副島隆彦の学問道場」では2016年11月20日に鳩山由紀夫元首相をお迎えしての定例会を開催しました。多くの皆さまにご来場いただき、会場は満員と大盛況でした。裏方として準備をしてきまして、無事に終えることができてほっとしております。現在、収録しました映像を編集してDVDとして頒布できるように準備を致しております。

 

 定例会の疲れと残務のためにしばらくこのブログも更新が滞りました。本日から少しずつ再開して参りたいと思います。宜しくお願い申し上げます。

 

 さて、トランプ次期大統領は1月の就任式に向けて少しずつ閣僚の人事を発表しています。あまり自分に近い人たちばかりに偏らない人事、バランスを考えた人事という印象です。

 

 トランプは今年に入ってこれまでに2度(公式に確認されている限りで)、アメリカ外交の重鎮ヘンリー・キッシンジャーと会談しています。ヘンリー・キッシンジャーはアメリカと中国のG2による世界の安定を目指すという考えを推進してきた人で、対中強硬路線とは一線を画している人物です。また、ロシアのウラジミール・プーティン大統領ともコンタクトを取っている人物です。

 

 キッシンジャーがCNNの番組に出演し、トランプはしがらみを持たない大統領になる、これは自分の経験上、初めてのことだと述べました。これは、トランプが特定の勢力の代表ではないし、自分の周囲に人物の傀儡でもないということを言っていると思われます。共和党の主流派エスタブリッシュメントの妨害にも遭いながら当選してきたことは大きくて、彼らと何でもかんでも争うことは愚かなことですが、彼らの世話になっていないということトランプにとっての武器になります。また、大富豪たちからお金をもらっていないという点も同じです。

 

 それでも新政権が出来れば、内部でどうしても分裂や争いが起きることでしょう。キッシンジャーはそのことも見越しているようです。

 

 外交政策の潮流で言えば、トランプは現実主義者(リアリスト)ということになります。そして、アメリカの力を冷静に見極め、アメリカが超大国の地位から落ちていくに当たり、大きな衝撃を伴う急激な墜落ではなく、少しずつ落ちていくということを考えながら、アメリカの外交政策を実施していくでしょう。アメリカ帝国の衰退を認めつつ、急激な地位低下を避けるという方針で、世界各国と協調していくという姿勢をトランプは取ると思いますが、これは日本にとって大きなチャンスになると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

キッシンジャー:「トランプにはしがらみがない」(Kissinger: Trump has no baggage

 

マロリー・シェルボーン筆

2016年11月20日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/306949-kissinger-trump-has-no-baggage

 

ヘンリー・キッシンジャーは、彼の人生の中でドナルド・トランプこそは「最も独自性の豊かな、ユニークな」次期大統領だ、それは、トランプがいかなる特定のグループに対しても借りを作っていたり、恩義を感じていたりしないからだと発言した。

 

キッシンジャーはCNNの番組「ファリード・ザカリアGPS」に出演し、次のように語った。「次期大統領について言うと、私の経験の中で最もユニークだということになります。彼は何のしがらみも持たずにホワイトハウスに入ることになります。彼は特定のグループに対して借りを返さねばならないという立場にはありません。それは彼が彼自身の戦略に基づいて選挙に勝利して大統領になるからです」。

 

キッシンジャーはリチャード・ニクソン大統領のもとで国務長官を務めた。トランプとキッシンジャーは11月17日に外交政策について議論するためにニューヨークで会談を持った。

 

キッシンジャーは、トランプは選挙戦での主張を保ち続けると主張していないのなら、選挙公約を全て堅持すべきではないと語った。

 

キッシンジャーは番組の中で次のように語った。「トランプが選挙戦で取った立場に彼を閉じ込めてしまうようなことを誰も言うべきではありません。彼が現在そのようなことを主張していなければ尚更です。トランプが現在でも選挙戦での主張を堅持しているのなら、それと彼の行動が違う場合には不同意を表明することは当然ですけれどもね」。

 

キッシンジャーとトランプは今年5月に外交政策と国際問題について議論するために会談を持った。

 

キッシンジャーは更に次のように語った「私たちはトランプに対して、明確な目的を持ってもらい、議論をする機会を与えるべきだと考えます。私たちはこれまで長い間、政権の中の分裂を目撃してきました。トランプ政権でも内部分裂が起きるかもしれません。しかし、明確な目的や議論もなしに分裂が始まってしまうのはよくないでしょう」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)