古村治彦です。

 

 ロイター通信のスクープで、日本のヘリコプター用航空母艦「いずも」が5月から南シナ海に派遣され、各地に寄港し、インド洋での米海軍とインド海軍の共同演習「マラバール」に参加する計画が立てられていることが明らかになりました。

 

 これは、アメリカの対中姿勢が強硬姿勢になりつつあることを受けての措置だということです。また、中国との関係を深めようとしているフィリピンのデュテルテ大統領を「いずも」に招待することで、アメリカにつなぎとめようという動きの一環でもあるようです。

 

 この「いずも」ですが、実質的には航空母艦なのですが、攻撃的な武器を保持することはできないという憲法上の制限のために、駆逐艦ということになっているそうです。この実質航空母艦が約75年ぶりに日本海軍の力を見せつける目的で南シナ海からインド洋を巡回することになりました。

 

 アメリカのお先棒担ぎでもありますし、アメリカの命令でこのような計画になったものと思われます。アメリカは日本の頭ごなしに中国と「仲良く喧嘩する」ということにしながら、日本を中国にけしかける犬のように扱っています。今回の計画はいみじくもそのことを明らかにしました。

 

 現在の状況を見ると、日本は韓国ほどにデモクラシーが成熟してもおらず、フィリピンほどに独立国の気概を持ってもいないという大変哀れな姿であることが明らかになっています。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「スクープ:複数の取材源によると、日本は南シナ海に最大の戦艦を送る計画を立てている」

 

ティム・ケリー、ノブヒロ・クボ筆

2017年3月13日

ロイター通信

http://www.reuters.com/article/us-japan-navy-southchinasea-exclusive-idUSKBN16K0UP

 

日本政府は今年5月、最大の戦艦を、南シナ海を巡る3カ月の公開に派遣する計画を持っている。これは3名の取材源からの話で明らかになった。これは第二次世界大戦以降、南シナ海地域で日本の海軍力を見せつける最大の機会となる。

 

中国は、領有権争いをしている地域のほぼ全ての領有権を主張し、軍事プレゼンスを増大させている。これが日本と西洋諸国の懸念を増大させている。アメリカは高校の自由を確保するために飛行機と艦船による定期的なパトロールを行っている。

 

ヘリコプター専用母艦「いずも」は2年前に就役したばかりだが、今回の航海で「いずも」は、シンガポール、インドネシア、フィリピン、インドネシア(2回目)、スリランカに寄稿し、7月にはインド洋でのインド海軍、米海軍の艦船とのマラバール共同軍事演習に参加する。

 

取材に答えた複数の人々は、「いずも」は8月に日本に帰還すると述べた。

 

今回の計画に詳しいある人物は次のように語った。この人物はマスコミに対応する権限がないので匿名にしてくれるように依頼した。「今回の計画の目的は、拡大された使命にいずもを送り出すことで、いずもの能力をテストすることだ。いずもは南シナ海で米海軍と一緒に訓練をすることになるだろう」。

 

日本の海上自衛隊の広報担当はコメントを拒否した。

 

台湾、マレーシア、ヴェトナム、フィリピン、ブルネイは、南シナ海の領有を主張している。東シナ海は、豊富な海産物資源、埋蔵された石油と天然ガスがあり、毎年約5兆ドルの国際貿易の重要な通行路となっている。

 

日本が南シナ海で領有権を主張している地域は存在しない。しかし、日本は東シナ海で中国と領有権争いをしている。

 

別の人物は次のように語った。日本政府は、「いずも」がマニラから約100キロ(約62マイル)西にあるスービック湾に寄港した際に、フィリピン大統領のロドリゴ・デュテルテを「いずも」に招待したいと考えている。デュテルテはここ数カ月、中国との関係強化を進め、同時にアメリカとの古い同盟を批判している。

 

今回の日本の旗を敢然と掲げた作戦は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が中国に対して強硬姿勢を取りつつあることを受けて行われる。アメリカ政府は、中国の人工島建設と軍事施設の建設を非難している。軍事施設に関しては、アメリカの行動の自由が制限されるものだと懸念を持っている。

 

今年1月、中国政府は、ホワイトハウスが「国際領域」を守ると主張したことを受けて、領有権争いをしている島々には、「反論を許さない」主権を持っていると主張した。

 

全長249メートル(約816.93フィート)は、第二次世界大戦期の日本の航空母艦とほぼ同じ大きさで、最大9機のヘリコプターを搭載できる。「いずも」は米海兵隊が保有する水陸両用の攻撃母艦によく似ている。しかし、「いずも」は上陸用舟艇やその他の艦船を収容することはできない。

 

安倍晋三首相率いる日本はここ数年、戦後の平和憲法の制限を広げ続けている。日本は、「いずも」を駆逐艦に分類している。これは、憲法では攻撃的な武器の保持を禁じているからだ。しかし、「いずも」によって、日本は領海を越えて軍事力を派遣することができるようになった。

 

「いずも」の主目的は対潜水艦戦である。東京近郊の横須賀を母港としている。横須賀はアメリカの第7艦隊の航空母艦の「ロナルド・レーガン」の母港でもある。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)