自由民主党所属の衆議院議員・石崎徹氏のブログ「地元生まれ 地元育ち この街から未来のリーダーを」において、2017年10月26日13時16分に投稿された「113045票の重みと与党代議士としての大事な役割」というタイトルの記事に大変興味深い記述がありました。

 

石崎議員のブログのアドレスは以下の通りです↓

https://ameblo.jp/tohru-ishizaki/entry-12322977670.html

 

 石崎議員は慶應義塾大学法学部を卒業し、国家公務員一種試験を突破し、財務省のキャリア官僚となり、その後、2012年の自民党の公募に合格し、総選挙に立候補し当選した人物です。1984年生まれで当時は最年少の当選者だったそうです。まだ三十代前半で、自民党の若手のホープだともいわれているそうです。衆議院議員2期務め、今回の総選挙でも小選挙区では落選しましたが、北陸信越ブロックから比例復活当選を果たし、衆議院議員3期目を務めることになりました。

 

 石崎議員のブログの内容で看過できない部分は以下の一文です。

 

(貼り付けはじめ)

 

野党系が多数を占める新潟県において、「新潟県だけ」国の予算が下りてこない異常事態が続く可能性もあります。

 

(貼り付け終わり)

 

 新潟県にお邪魔したこともなく、新潟県に関しては詳しい知識や情報がないのですが、この石崎氏の記述は捨ててはおけない内容です。野党系の代議士が多い新潟県はこれまでも「国の予算が下りてこない」が、今回の総選挙でも野党系が勝利をしたので、「国の予算が下りてこない」異常状態が続く、ということになる、と石崎議員は述べています。

 

 3割自治などと呼ばれて、国の予算が地方自治体において大きな部分を占めている現状において、「国の予算が下りてこない」状態が「続いている」ことは異常事態です。石崎議員は財務省キャリア官僚出身でありながら、この状態を放置しているのでしょうか。いくら、「謙虚、謙虚」と鶯のように鳴くだけの自由民主党所属の議員だからと言って、「野党系に投票する人間が多い新潟だからそれくらいの懲罰を受けるのは当たり前だ」と思っておられるのでしょうか。

 

 石崎議員は「こんなひどいやり方は止めろ。私は自由民主党所属の衆議院議員だが、自民に投票する人が少ないからといって国からの予算が下りない状態を続けるのは止めろ」と財務省なり自民党本部なりに掛け合いに行かないものでしょうか。それとも、「与党系である候補者(=石崎氏)に入れない有権者が多いのだから、懲罰を受けて当然だ」と思っておられるんでしょうか。

 

 このように与党系でなければ予算を減らす、もしくは報復的に国の予算を降ろさない状態を続ける、ということは、デモクラシーの根幹を揺るがす大問題です。与党に入れなければ生活を脅かされる、ということになれば、人々は与党に入れるしか選択肢はなくなります。これで健全なデモクラシーと言えるでしょうか。これでは間接的に一党独裁を目指しているとしか思えません。

 

党名に「自由」「民主」とついている政党が懲罰的に野党に入れた有権者が多い場所に対して報復的に予算を下ろさないということであれば、いわゆる自由民主党は党名を変更して不自由独裁志向党とでも改名すべきでしょう。

 

(終わり)