古村治彦です。

 

 朝鮮半島の非核化については、すでに何度もご紹介しました。北朝鮮の求めているのは、在韓米軍の徹底、アメリカが提供する核の傘からの韓国の除外ということです。これらと引き換えに核兵器を放棄するということになります。

 

 中国やロシアにしてみれば、朝鮮半島から米軍がいなくなることは、大きな利益という訳ではないにしても、喜ばしいことになります。日本というアメリカの不沈空母は残りますが、中国が台湾を取り込んでしまえば、アメリカのアジアにおける橋頭堡は日本だけということになります。日本にはアメリカの世界戦略の一環でアメリカ軍が置かれているのに、その費用まで支払わされている哀れな国で、どんどん衰退していく国ということで、対米従属のかわいそうな国ということになります。

 

 ジェイムズ・マティス国防長官と国防総省は在韓米軍の撤退ということは言及せず、韓国防衛の責務を強調しています。その姿勢は外交努力を見守る、というものです。外交の結果を受けて、それに合わせて行動するということです。

 

 トランプ大統領は2016年の大統領選挙で韓国と日本の核武装と韓国からの米軍の撤退を主張したこともあります。従って、在韓米軍の削減や撤退というのは可能性がない話ではないということになります。

 

 しかし、在韓米軍の撤退ということを、アメリカ側が米朝首脳会談の準備の大詰めで公表することには利益があるようには思えません。北朝鮮の核兵器の完全放棄ということの「確約」が得られて、「検証」できて、はじめて「それなら考えてやらんこともない」ということになるものです。ですから、観測気球的に在韓米軍の撤退という話が強になって出てきましたが、これが本当の話なのかどうかは分かりません。

 

 ただ、交渉過程での駆け引きとしてこのような話をぶつけてみるということはあり得ます。相手がどう出るかということを見るために、わざとやってみるということはあるでしょう。米朝首脳会談までおそらく残り1カ月の間で相当な駆け引きが行われることでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

アメリカは韓国防衛の「鉄の」責務を確認(US affirms 'ironclad' commitment to defend South Korea

 

ルイス・サンチェス筆

2018年4月28日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/international/385347-us-affirms-ironclad-commitment-to-defend-south-korea

 

ジェイムズ・マティス米国防長官は、朝鮮半島の非核化に向けた交渉が進む中でも、アメリカは韓国を防衛するという「鉄のように固い」責務を果たすことを改めて確認した。

 

国防総省は発表した声明の中で、アメリカと韓国は「緊密に協力しながら、国際連合安全保障理事会決議の順守を継続すること、完全な、検証可能な、逆戻りすることのない非核化実現に向けた外交努力を支援することを確認した」と述べた。

 

この新たな確認は、トランプ大統領が韓国の文在寅大統領と電話で会談を持った日に発表された。

 

トランプ大統領は計画中の米朝首脳会談の日時と場所は設定されつつあると述べた。

 

先週金曜日、文在寅大統領と北朝鮮の指導者金正恩委員長は朝鮮半島の非核化に向けて協力し、朝鮮戦争の公式な終戦を共同宣言の中で約束した。

 

南北共同宣言は北朝鮮の重要な変化を示している。北朝鮮は過去、核兵器の廃棄は絶対に行わないと宣言していた。

 

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Secretary Mattis Hosts an Honor Cordom Welcoming Poland Defense Minister Mariusz Blaszczak to the Pentagon

Press Operations

 

Secretary of Defense James N. Mattis; Poland Defense Minister Mariusz Blaszczak

April 27, 2018

 

https://www.defense.gov/News/Transcripts/Transcript-View/Article/1505983/secretary-mattis-hosts-an-honor-cordom-welcoming-poland-defense-minister-marius/

 

質問:北朝鮮に関して簡単に質問してもよろしいでしょうか?韓国と北朝鮮が本日、板門店でそのことについて語ったようですが、平和条約が締結される場合、アメリカ軍は朝鮮半島に駐屯する必要がありますか?

 

マティス長官:そうですね、アメリカ軍の朝鮮半島への駐屯は、まず我が国の同盟諸国、そしてもちろん北朝鮮との様々な交渉の中で議論される問題の1つとなります。現段階では、私たちはプロセスに沿って進まねばならず、交渉し、どのような結果になるかについて前提条件や仮定を持たないようにしなくてはなりません。私たち、今は外交官たちが仕事をしている最中です。

 

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●「トランプ氏の在韓米軍削減検討指示 「事実ではない」=韓国大統領府」

 

5/4() 11:30配信 聯合ニュース

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180504-00000015-yonh-kr

 

【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は4日、トランプ米大統領が国防総省に在韓米軍の削減を検討するよう指示したとの米紙の報道について、「ホワイトハウスのNSC(国家安全保障会議)高官が事実ではないと明らかにした」と説明した。

 

 訪米中の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)がホワイトハウスの高官との電話で確認したという。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

 

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真実の西郷隆盛
 

imanokyodaichuugokuwanihonjingatsukutta001

今の巨大中国は日本が作った

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(仮)福澤諭吉 フリーメイソン論