古村治彦です。

 

 このブログでもご紹介しました、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスがニューヨーク州第14選挙区で勝利し、史上最年少の連邦下院議員選挙当選者となりました。来年1月には、史上最年少の連邦下院議員となります。

allexandriaocasiocortez050

 

 歴史を作ったアレクサンドリア・オカシオ=コルテスですが、今はまだ当選者に過ぎず、選挙戦の間、仕事をしていなかったために、お金がありません。アレクサンドリアは、ツイッターで、ワシントンDCでアパートを借りるお金がない、と発信し、話題になっています。


 

 アメリカの大都市では住宅難で、家賃が高騰しています。下記の記事にもありますが、ワシントンで2つの寝室がついているアパートを借りると家賃は25万円以上します。東京都心でもそれくらいの広さだったらまぁそれくらいするかという感じですが、東京の家賃の高さは他の地方では考えられないことです。私は鹿児島出身ですが、東京の大学に進学して一番驚いたのは(私の親の方が衝撃は大きかったと思いますが)、家賃の高さです。アメリカでも同じです。

 

 アレクサンドリアに提案、という訳ではありませんが、家賃を抑えたいという連邦議員たちは楽しみながら、涙ぐましい努力をしているようです。その方法をご紹介したいと思います。



 

 まずは、連邦議事堂の自分の部屋に簡易ベッドと日常生活に必要なものを持ち込んで住んでしまう、というものです。ここに出てくる、ジェイソン・チャフェッツは、2009年から今年まで民主党所属の連邦下院議員を務めている人物です。今回の中間選挙には出馬せずに、今期限りで引退します。オバマ政権発足と共に初当選しましたが、ベンガジ事件が起きた時には、政権を激しく批判したことで知られています。チャフェッツもお金を節約するためにやっていると述べていますが、これも有効な方法かもしれませんが、まだ部屋が空かないので、できるとしても来年からということになります。

 


 

 次にルームシェアをするというものです。この映像では民主党所属の連邦上院議員2名と連邦下院議員1名が一緒に生活しています。この映像が撮られたのは、アマゾンで放送された連邦議員のドラマで、議員たちがルームシェアをしていたのですが、本当にしている人たちがいるということが理由です。彼らは週の半分程度しかワシントンにいないので、これでいいのだと述べています。ここに出てくる、チャック・シューマーは昨年から、連邦上院民主党院内少数派総務を務めている大物政治家です。ニューヨークから、1981年から1999年まで連続9期連邦下院議員選挙当選、1999年から現在まで連続4期連続連邦上院議員選挙当選の大物中の大物です。大学生のドミトリー、フラタニティのようですが、彼らは楽しそうです。アレクサンドリアも知り合いの家に居候させてもらうという方法もあるかもしれません。男性議員だといろいろと詮索されてしまうでしょうから、女性議員で探してみるのも良いかもしれません。

 

 下に掲載した記事では、アレクサンドリアは連邦下院議員になるまで、これまで働いていたレストランでバーテンダーとして働き、お金を貯めるつもりだと述べています。また、このような状況を恥ずかしいとは思わない、収入が低いことを嘲笑することは、お金持ちたちが、多くの人たちが声を上げるのを妨げるために行われているものだと述べていることは印象的です。

 

 アレクサンドリアの勝利は今回の中間選挙を象徴するものとなりましたが、連邦下院議員になってからも注目を集めることになるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

アレクサンドリア・オカシオ=コルテスが、連邦議員としての給料が振り込まれるまで、ワシントンDCには住めないと発言(Alexandria Ocasio-Cortez says she won't be able to afford to rent in DC until she starts collecting her congressional salary

 

ラナ・バンドイム筆

2018年11月9日

『ビジネス・インサイダー』誌

https://www.businessinsider.com/alexandria-ocasio-cortez-cant-afford-dc-rent-until-her-salary-starts-2018-11

 

・アレクサンドリア・オカシオ=コルテスは連邦議会選挙で最年少の当選者となった。

・ニューヨーク州第14選挙区で勝利したにもかかわらず、29歳のオカシオ=コルテスは現状ではワシントンDCのアパート代を支払うことが出来ないということを明らかにした。

・オカシオ=コルテスは連邦議員としての給料が口座に振り込まれるまでワシントンDCには移動しないで待つと計画している。

 

アレクサンドリア・オカシオ=コルテスは2018年の中間選挙で史上最年少の連邦議員選挙の当選者として歴史を作った。

 

ニューヨーク州第14選挙区で勝利した後、29歳の民主党員オカシオ=コルテスは、ミレニアル世代の多くが直面する問題にぶつかった。それは、現状ではワシントンDCのアパート代を捻出できないということだ。

 

オカシオ=コルテスは『ニューヨーク・タイムズ』紙の取材に対して、「連邦下院議員になる前の3カ月、私は無給なんです。そんな私がどうやったらアパートを借りられると思います?」と答えた。

 

連邦議会に関する規則によると、連邦議員に対する給料の支払いは1月1日付で開始され、連邦下院議員の一般的な給料は17万4000ドルである。

 

オカシオ=コルテスは、ツイッター上で、彼女の住居問題について更に考えを公表した。「私たちの選挙システムが労働者階級の人々向けにはできていないことを示す多くの小さなことが存在します。この問題もその一つです。(心配しないで、私たちはそれを是正します!)」。

 

オカシオ=コルテスはユニオン・スクエアのレストランでのバーテンダーの仕事でお金を貯めるつもりだとも書いているが、そのお金でもワシントンDCでアパートを見つけることは難しい。

 

「スマートアセット」の調査によると、ワシントンDCの2ベッドルームのアパートの月の賃料は平均で2500ドルとなり、この値段のアパートを借りるには年間で少なくとも10万8000ドルが必要となる。

 

ツイッターで、オカシオ=コルテスはフォロワーに対して、自分は「準備をしているし、状況は良くなるだろう」から安心して欲しいと書いている。

 

彼女は次のようにツイートしている。「恥ずかしいとか困ったなとか思う理由はありません」。「所得が低いことを嘲笑するのは、富の不公平から利益を得て、それを促進しようとする人々が一般の人々に声を上げさせないようにするためで、アメリカ社会における最も大きな脅威の一つです。こうすることで豊かな者はより豊かになり、貧しい者はより貧しくなります」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)