古村治彦です。

 

 2020年の米大統領選挙民主党予備選挙に次々と立候補者が出ています。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、前住宅・都市開発長官(オバマ政権)で元テキサス州サンアントニオ市長フリアン・カストロが正式に立候補を表明し、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)やキリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)も出馬発表間近と見られています。

 

 更に世論調査で人気トップ3のジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)も出馬すると見られています。

 

 そうした中、ハワイ州選出の連邦下院議員トゥルシー・ギャバードも出馬を決心したと述べました。正式の発表は今週中になります。ハワイ出身というのはバラク・オバマ前大統領と同じです。

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トゥルシー・ギャバ―ド


 ギャバードは現在37歳(1981年生まれ)で、2020年に大統領選挙に当選となると史上最年少の大統領(39歳で大統領)ということになります。また、史上初のヒンズー教徒の大統領ということにもなります。

 

 ギャバードは21歳だった2002年にハワイ州下院議員に当選します。州議会レヴェルの議院としては史上最年少ということになります。その後、ハワイ州兵に入隊し、イラク派遣を志願し、実際にイラクで軍務に就きました。

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 その後、ダニエル・アカカ(Daniel Akaka、1924-2018年)連邦上院議員(中国系、在任:1990年―2013年)のスタッフと軍務を並行して務めました。予備士官学校を卒業し、クウェートに憲兵として派遣されました。2011年から2012年までホノルル市議会議員を務め、2013年からは連邦下院議員を務めています(4期目)。ギャバードの経歴はちょっと変わっていると言えると思います。軍籍としては予備役少佐となっています。


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 ギャバ―ドは、2015年当時、民主党全国委員会の副委員長でした。この時期は2016年米大統領選挙民主党予備選挙に向かう時期でした。当時のデビー・ワッサーマン=シュルツ委員長(民主党所属のフロリダ州選出連邦下院議員)は、ヒラリー・クリントンに肩入れをし、予備選挙期間中の討論会の数をこれまでよりもかなり減らしました。ギャバ―ドは、そのことに異を唱え、副委員長を辞任し、バーニー・サンダースを支持ました。こうして見ると、ギャバ―ドは民主党エスタブリッシュメントやウォール街民主党と対立していることになります。


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サンダースへの投票を求める広告に出演するギャバ―ド


 ギャバ―ドに関しては、ドナルド・トランプ大統領の側近だったスティーヴン・バノンが彼女のファンを公言し、トランプの当選直後、トランプタワーに招かれてトランプと会談を持ちました。歯に衣を着せない発言と行動力がトランプに評価されてのことでしょう。2人はシリア政策とタイテロリズム政策について話し合ったということです。

 

 下の記事にもあるように、ギャバ―ドは2017年にシリアを訪問し、バシャール・アル=アサド大統領と会談を持ちました。連邦下院倫理委員会の許可を得ての訪問でしたが、民主、共和両党から激しく批判されました。彼女はその後、「アサドが大統領である以上、平和を実現するには、彼と交渉をしなければならない」と発言し、また総スカンを食ってしまいました。彼女はシリア内線の裏にCIAやアメリカ政府機関が関わっているとも発言しています。2016年には、「CIAが直接的、間接的にアルカイーダとつながっている“穏健派”反体制勢力を支援し、シリア政府を転覆させようとしている」とツイッター上で書き、物議をかもしています。今週の正式の出馬宣言でも何か爆弾発言があるかもしれません。

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 ギャバ―ドはまだ37歳ですし、今回の大統領選挙は厳しい結果に終わるかもしれません。しかし、腐りきった民主党エスタブリッシュメントと偽善にまみれたヒラリー率いる人道的介入主義派に打撃を与えることになるでしょう。民主党予備選挙の討論会に参加し、自説を展開することで、2016年の時のバーニー・サンダースのように旋風を起こすことが出来るかもしれません。

 

 トゥルシー・ギャバ―ド、要注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

トゥルシー・ギャバードが大統領選挙出馬を明言(Tulsi Gabbard says she's running for president

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2018年1月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/425010-tulsi-gabbard-announces-2020-white-house-bid  

 

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は金曜日、2020年米大統領選挙民主党予備選挙に出馬する決心をしたと述べた。

 

ギャバードは、土曜日に放送されたCNNの番組で司会のヴァン・ジョーンズのインタヴューに答え、その中で「私は出馬を決心した。来週のうちに正式な発表を行う予定だ」と述べた。

 

ギャバードは「この決心に至ったのには多くの理由がある」と述べた。

 

ギャバードは、「アメリカ国民が直面している多くの問題がある。私はそれらに関心を持っており、解決のために手助けをしたい」と述べた。

 

ギャバードは医療、刑事司法制度改革、気候変動を重点問題として挙げた。

 

37歳になる連邦下院議員ギャバードは、連邦議会初のヒンズー教徒の議院であり、現在は連邦下院外交委員会に所属している。

 

CNNとのインタヴューの中でギャバードは次のように述べた。「多くの問題が存在するがその中で中心的に重要な問題が存在する。それは戦争と平和を巡る問題だ。この問題について関わることを私は希望しているし、正式に出馬発表をする際にはこの問題についてより深く語るつもりだ」。

 

ギャバードは多くの顔ぶれが出ると予想されている2020年米大統領選挙民主党予備選挙に参加することになった。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は2018年12月31日出馬表明を行い、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)をはじめとする多くの人々がすぐに出馬表明を行うものとみられている。

 

ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)とジョー・バイデン前副大統領もまた、出馬を考えていると見られている。

 

共和党はギャバ―ドの発表に即座に反応した。金曜日、声明を発表し、ギャバードの民主党内での支持に関して揶揄した。

 

共和党全国委員会の広報担当マイケル・アーレンズは声明の中で次のように述べた。「トゥルシー・ギャバードは経験不足以上の大きな問題を抱えている。それは党内に支持基盤を持たないということだ。ギャバードについてリベラル派は保守的過ぎると考え、保守派はリベラル過ぎると考える。全ての人々が彼女とバシャール・アル=アサドとのなれ合いについて不安を感じている」。

 

ギャバードは2017年1月に試合の指導者アサド大統領と会談を持った。これに関しては多くの人々から、そして彼女が所属する民主党内からも批判が出た。ギャバードとアサド大統領との会談から数か月後、シリア政府は自国民に対して化学兵器を使用したとして非難されることになった。

 

共和党全国委員会は金曜日、声明を発表した後にギャバードを理解するための「虎の巻」を発表した。この虎の巻はギャバ―ドの2020年の米大統領選挙勝利に影響を与える諸問題を抜粋したもので、そのトップにはアサド大統領との会談を掲載している。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)