古村治彦です。

 

ビトー・オローク(Beto O'Rourke、1972年―)前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が2020年の米大統領選挙民主党予備選挙への出馬を表明しました。人気ではトップ5に入る人物で、大統領両選挙出馬を取り沙汰されていましたが、遂に発表となりました。これで残りは、ジョー・バイデン前副大統領だけとなります。世論調査の結果などを見ながらの判断ということになるでしょう。

betoorourke005

 

 オロークはテキサス出身、オバマ前大統領とな同じくコロンビア大学を卒業しています。大学時代はボートクルーのキャプテンだったという経歴を持っています。卒業後にはバンドをやったり、インターネット関連会社を作ったりと、経歴としては弁護士や検事、軍隊入隊したなどの他の大統領選挙候補者たちと比べると異色です。建物に侵入したり、飲酒運転をしたりで逮捕された経験もあります。



 

2005年に結婚しますが、妻の父が「不動産業界のウォーレン・バフェット」と呼ばれるほどの人物(ウィリアム・サンダース)です。2005年にテキサス州エルパソ市の市会議員となり、2011年まで務めます。2013年からはアメリカ連邦下院議員を3期連続で務めました。義父の後ろ盾があってのことと言うのは容易に推察できます。連邦議員時代は中道左派から左派という評価を受けていました。

 

 下に貼り付けた記事によると、オロークはハッカー集団の一員であったという過去を告白しました。人間は時代の影響を受ける、時代の子などという言い方をしますが、ハッカーだった人物が大統領選挙の有力候補になるというのは史上初のことでしょう。21世紀的な現象ということが言えるでしょう。

 

 オロークの知名度が高まったのは、2018年の中間選挙で、敵最終の連邦上院議員選挙で現職のテッド・クルーズに挑戦してからです。攻撃的なオロークの選挙運動に対して、対立を引き起こさないという選挙運動を行い、そのハンサムな容姿も相まって、「ケネディの再来」とも言われています。上院議員選挙では3ポイント差で敗れましたが、共和党が圧倒的に強いテキサス州で大接戦を演じ、現職の大物議員(クルーズは2016年の米大統領選挙共和党予備選挙に出馬しています)を追い詰めたということで評価が高まりました。

 

 私はオロークが民主党の大統領選挙候補者指名を勝ち取る可能性は低いと考えます。それは、2018年11月の連邦上院議員選挙で敗れているからです。もし、大接戦で共和党の強いテキサス州で勝っていたら、その勢いで大統領選挙民主党予備選挙も勝ち抜けたかもしれませんが、彼は負けています。これからの選挙戦で経歴やこれまでの発言などをほじくり返されて攻撃を受けます。そうなると、彼の強みはなくなるのではないかと思います。選挙に勝っていれば話は全く別ですが、敵である共和党全国委員会の声明にもあるように、「民主党最大のスターとなっている人物の最大の業績は選挙に負けた」ということになっています。

 

 オロークが出馬表明しました。後はジョー・バイデンだけです。バイデンが出馬するかどうか、その態度表明後に、民主党の予備選挙は本格的にスタートということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

オロークが2020年米大統領選挙に出馬(O'Rourke enters 2020 race

 

マックス・グリーンウッド筆

2019年3月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/429872-orourke-enters-2020-race

 

テキサス州選出の連邦下院議員だったビトー・オロークは2020年の米大統領選挙に飛び込んだ。オロークは2018年の連邦上院議員選挙に出馬し、テッド・クルーズ連邦上院議員(テキサス州選出、共和党)と戦い、全国的な知名度を上げた。

 

木曜日の午前中に発表した大統領選挙出馬表明のヴィデオの中で、オロークは「アメリカ人がアメリカの備えている原理や前提に沿って生きるためには、原理や前提を全員に、私たち一人ひとりに与えることしかない」と述べた。

 

彼は更に「現在は我が国にとってのそして私たち一人ひとりにおける真実ということについて重要な時期である」と述べ、医療保険、移民政策、司法改革、気候変動について語った。

 

オロークは、「明るい選挙運動」を行うと約束した。これは、「私たち一人ひとり、誰もが参加してもらえるもので、深く分裂している我が国をまとめることを目指す」ものだと述べた。

 

オロークは水曜日に発売された『ヴァニティ・フェア』誌の記事の中で、大統領選挙出馬を強く示唆していた。

 

オロークはヴァニティ・フェア誌に対して、「あなた方は、私が大統領選挙に出馬したいと考えているはず、と言いたいようですね。そうです。私は大統領選挙に出馬します。うまくいく自信があります」と述べた。

 

オロークはこれから数日の間にアイオワ州で複数の選挙関連イヴェントを開く予定になっている。

 

エルパソ在住の民主党員であるオロークが大統領選挙出馬を表明した。これは政治の世界におけるライジングスターが民主党の有力政治家たちが既にひしめき合っているレースに参加する、ということを意味する。2020年の米大統領選挙で民主党の候補者指名を目指す、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)といった人々の中にオロークも入ることになった。

 

オロークは昨年の選挙でクルーズに挑戦したことで全国的な知名度を得て、スターとしての力を手に入れた。ソーシャルメディアにおける存在感と資金集めの力は、無名の3期当選の連邦下院議員を一躍民主党におけるロックスターに押し上げ、人気はテキサス州を超えるものとなった。

 

昨年11月、オロークは最終的にクルーズに敗れたが、共和党が圧倒的に強いとされるテキサス州においてクルーズを3ポイント差まで追い込んだ。テキサス州の有権者たちはこれまでの30年間、民主党の候補者を連邦上院議員に選んでこなかった。

 

これまでの数か月、もしくは数年間、正式に出馬表明をする前から大統領選挙に意欲を見せていた他の候補者たちとは違い、オロークが大統領選挙に出馬する可能性について取り沙汰されるようになったのは、昨年11月にクルーズと戦った連邦上院議員選挙以降のことだ。

 

それ以降の数か月、メディアはオロークの動向に注目し、彼の人気が落ちたのかどうかについて議論をして来た。オロークが大統領選挙に出馬する可能性が高いという憶測が広まったのは、2月上旬にエルパソで集会を開催した時からだ。この時期、トランプ大統領もエルパソで選挙集会を開いた。

 

これは、オロークが大統領選挙から逃げる意思はないということを明白に示したものとなった。これまで数か月、態度を鮮明してこなかったオロークが初めて態度を明らかにした。

 

オロークが2020年の米大統領選挙に出馬するのではないかという観測が最初に流れたのは昨年11月にオバマ前大統領と指摘に会談をした時からだ。

 

しかし、それ以降の数か月、オロークは何も動きを見せなかった。大統領選挙が差し迫っている中で、オロークは選挙についての計画や組織について議論することも避けた。

 

オロークは、2019年1月に『ポリティコ』誌の取材に応じ、2020年の米大統領選挙への出馬の決断は、数カ月先になる「可能性が高い」と述べた。しかし、2月にオプラ・ウィンフリーとのインタヴューの中で、オロークは、2月末までに決断を下す予定だと述べた。

 

一方、オロークの支持者たちは既に、オロークの大統領選挙出馬に向けて動き出していた。既にいくつかのグループが前連邦下院議員であるオロークを大統領選挙に出馬させようとして動いていた。

 

そうしたグループの一つに「ドラフト・ビトー」がある。このグループはオロークのために100万ドルを集め、会員をはじめとする支持者のEメールリストを作成した。オロークが大統領選挙出馬を決めた際には、これらを彼の許に送る準備を既にしていた。

 

共和党全国委員会の報道担当マイケル・アーレンズは木曜日午前に発表した声明の中で次のように述べている。「この事実が示しているのは、民主党最大のスターとなっている人物の最大の業績は選挙に負けた、ということだ。ビトー・オロークは連邦議会で何かを成し遂げることが出来なかった。政府が運営する医療保険や国境の障害物の除去といった過激な政策を主張しており、2020年の選挙でも2018年の時と同様に成功せずに終わることだろう」。

 

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WORLD

20190317 1703 JST

●「アメリカ大統領候補は、かつて「サイケデリック将軍」だった。」

民主党のベト・オルーク氏。ハッカーグループ「カルト・オブ・ザ・デッド・カウ」のメンバーだった過去を明らかに。

 

The Huffington Post Japan

20190317 1703 JST

https://www.huffingtonpost.jp/entry/psychedelic-warload_jp_5c8df901e4b0d7f6b0f4647a?ncid=fcbklnkjphpmg00000001&fbclid=IwAR0Kzw91tauxFXAgq35woTXJOBAnl5lnYOhQvw4Z2E2Gy0CT_DhxmBeh4jQ

 

民主党の大統領候補Beto O’Rourke(ベト・オルーク)氏が、数十年前の悪名高きハッキンググループのメンバーだったことを明かした。

 

この元下院議員はテキサスのハッカーグループ「Cult of the Dead Cow」のメンバーだった。このグループはインターネット時代の初期のハクティビズム(Hacktivism、政治活動社会活動などを含むハッカー主義)に影響を与えたことで知られ、Windowsをハッキングするコードを作った。1990年代にはインターネットを抗議運動のためのプラットホームとして利用し、人権の重視を訴え検閲を非難した。その多くのリリースの中では、リモートアクセスとアドミニストレーションのツール「Back Orifice」がとくに有名だ。

 

このハッカーグループの一件を報じたロイターの記事によると、当時のオルークのハンドル名は「Psychedelic Warlord」だった。

 

彼はその後政治家への道を進み、2005年にエルパソ市の市会議員に当選してからは、ハッカーグループのメンバーだったことが自分の政治家としての成長を傷つけないか心配するようになった、という。グループのメンバーたちはオルークの秘密を護ったが、彼自身はロイターに、グループとの縁を認めた。

 

ロイターは彼を「米国の政治史における最も傑出した元ハッカー」と記し、その彼は米国時間314日に、米大統領に立候補すると発表した。

 

もしも彼がホワイトハウスを勝ち取ったら、彼は初めてのハッカー大統領になる。

 

オルークの履歴を見ると、アメリカが現在直面しているテクノロジーの問題にこの候補者がどのようにアプローチし、どのように問題を理解するかわかる気がする。テクノロジーに関して、かなり本格的な知識と理解を持った人が二大政党から大統領選に出馬するのは、これがほとんど初めてだろう。彼なら、テクノロジーが持ち込む良い面と諸問題に、政策のレベルで厳しく配慮し対応できるのではないか。

 

「インターネットには民主化する力がある、と思っている。私の個人的経験から言っても、インターネットは人の生き方を変える。そしてインターネットの上では、アイデアと技術を分かち合う国中の人びとの途方もない知性を有効に利用できる」。オルークはロイターにこう語っている。

 

オルーク氏はまだ支持者たちに、今回明らかになった事実について、詳しい説明をしていないようだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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