古村治彦です。
今回は、2017年にアメリカのドナルド・トランプ大統領と家族に贈られた贈り物についての記事をご紹介します。アメリカ大統領に対して外交上の儀礼として贈り物をすると、アメリカの国庫に収められ、大統領が個人で欲しい場合には、市場価格で買い取るということみたいです。
2017年、トランプ大統領と家族に贈られた贈り物の総額は14万ドル(約1500万円)だったそうです。最も高額だったのは、中国の習近平国家主席から贈られた磁器製の食器セットと書だったそうです。中国の勢いはこういうところにも出ています。中東諸国もイメージ通り、高額の贈り物を贈っています。もっとも彼らからすれば、もっと高額のものを贈ることが出来るのでしょうが、突出しないように気を使っているのでしょう。
各国は自国のブランドをアピールする機会ととらえているようです。日本の場合は、安倍昭惠夫人がメラニア夫人に真珠で有名なミキモトの装飾品を贈ったようですし、ベルギー首相はベルギーのブランドのハンドバッグを贈ったようです。
写真を探してみたのですが、贈り物の写真は見つかりませんでした。どんなものだったのか興味があります。
(貼り付けはじめ)
2017年に外国の指導者たちはトランプ家に14万ドル以上の贈り物をした(Foreign leaders gave Trump family over $140K in gifts in 2017:
report)
エイヴェリー・アナポル筆
2019年3月7日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/administration/432987-foreign-leaders-gave-trump-family-over-140k-in-gifts-in-2017-report
トランプ・ファミリーは、トランプ大統領就任後の最初の1年で、外国の指導者たちから総額14万ドル以上の贈り物を受け取った。
AP通信によれば、こうした贈り物の中には、ヴェトナム首相から贈られた1880ドルもする宝石をあしらったトランプ大統領の肖像画も含まれている。
大統領への贈り物に関する国務省の年次報告書は木曜日に連邦官報として発表される、とAP通信が報じた。
外国の指導者たちがアメリカ大統領に外交上の会談などを通じて豪華な贈り物をするというのは伝統になっている。2014年、オバマ前大統領は外国の指導者たちから150万ドル以上総統の贈り物を受け取った。
贈り物は全て国庫に収められることが法的に取り決められている。大統領が個人的に市場価格で買い取りたいと思うもの以外は国庫に収められる。
AP通信は、トランプ大統領への贈り物の中には、個人名入り、きわめて個人的なものが含まれていると報じた。例えば、ポーランド大統領は、「ニューヨークのドナルド・J・トランプ大統領」と題された、トランプ大統領とトランプタワーの写真が掲載された写真アルバムを贈った。
64ページになる報告書に記載された贈り物の中で最も高額なのは、トランプ大統領が所有するビーチリゾート、マーラゴのイメージがプリントされた磁器製の洋食器セットで1万6250ドル相当である。次に高額なのは1万4400ドル相当の書であった。これらは共に中国の習近平国家主席からの贈り物で、AP通信が特に報道している。
トランプ家はまた中東諸侯の指導者たちから数千ドル相当の贈り物を受け取った。サウジアラビアのサルマン王からは6400ドル相当のルビーとエメラルドがあしらわれたペンダントのついたネックレス、エルサレムの嘆きの壁(Western Wall)を管理する聖職者(rabbi)から4500ドル相当のトランプ家の名前入りの『詩篇(Psalms)』のハードカヴァー本を受け取った。トランプ大統領はイスラエルのアメリカ大使館をエルサレムに移すことを決めた。
AP通信は、メラニア・トランプ大統領夫人と娘で補佐官でもあるイヴァンカ・トランプは多くのデザイナーのハンドバッグと艶やかな刺繍が施された衣装を贈られた、と報じている。
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サウジアラビアと中国を含む外国の指導者たちがトランプ大統領に豪華なプレゼントを贈り、総額は14万ドルに達した(Foreign leaders, including from Saudi Arabia and China, lavish Trump
with $140,000 in gifts)
―サウジアラビアのサルマン王から贈られた6400ドル相当のルビーとエメラルドをあしらったペンダントのついたネックレスを含む外交関係で贈られた豪華な品々
2019年3月7日
AP通信
https://www.nbcnews.com/politics/donald-trump/foreign-leaders-including-saudi-arabia-china-lavish-trump-140-000-n980126?
ワシントン発。外国の指導者たちは、大統領就任後の最初の1年間でドナルド・トランプ大統領と彼の家族に14万ドル以上の贈り物を贈った。中国とサウジアラビアが最も豪華な贈り物を贈った。
国務省の贈り物の金額に関する年次報告書によると、中国の習近平国家主席はトランプ大統領とメラニア夫人に、2017年中最も高額なプレゼントを贈った。習主席が送ったのは、華麗に飾り付けられた書とそれを入れる化粧箱でその価値は1万4400ドルである。そして、16250ドル相当の磁器製の食器セットも贈られた。食器にはトランプ大統領所有のマーラゴ・リゾートにあるピンクハウスが描かれていた。トランプ大統領への贈り物と同様に、メラニア夫人、娘のイヴァンカ、義理の息子レッド・クシュナーへの贈り物も国庫に収められる。
サウジアラビアとペルシア湾岸諸国はトランプ家に対して少なくとも総額2万4120ドル分の贈り物を贈った。サウジアラビアのサルマン王からは、6400ドル相当のルビーとエメラルドがあしらわれたペンダントのついたネックレスが贈られた。バーレーンの王太子からは4850ドル相当の黄金製の戦闘機のモデルが贈られた。アラブ首長国連邦の王太子からは、3700ドル相当のアフリカのオリックス三頭の銅像が贈られた。クウェート首長からは1610ドル相当の金メッキされたクウェートのコインが贈られた。オマーンの副首相からは1260ドル相当のワニ革が使われているケースに入ったロイヤル・パヒュームが贈られた。
木曜日に連邦官報として国務省儀典局が発表した64ページの年次報告書によると、トランプ大統領一家への贈り物という点では、中東の他の国々から贈り物はなかった。
トランプ家は、エルサレムの嘆きの壁を管理する聖職者から4500ドル相当のトランプ家の名前入りの『詩篇』のハードカヴァー本を受け取った。聖墳墓教会(Church of the Holy Sepulchre)からは、5800ドル相当の金とダイアモンドをあしらったネックレスとペンダント、エルサレムのギリシア正教会(Greek Orthodox)総大主教からは4200ドル相当のキリスト降誕の置物が贈られた。
パレスティナ自治政府大統領のマフムード・アッバースも、アメリカとパレスティナとの関係をトランプ政権が悪化させる前から、トランプ大統領には豪華なプレゼントを贈っていた。アッバースはトランプ大統領とメラニア夫人に、ネオビザンティン様式のキリスト降誕の置物、メラニア夫人の上半身の肖像画と写真、全部で6770ドル相当を贈った。
トランプから気に入られていないその他の世界の指導者たちも2017年に贈り物をしている。ドイツのアンジェラ・メルケル首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相がその代表である。メルケルはトランプ家に5264ドル相当のモンブラン製のペンと紙を贈った。マクロンは1100ドル相当の1783年当時のアメリカの地図を贈った。トルドーは450ドル相当の王冠をかぶった雄ライオンの砂岩の彫像を贈った。
外国の指導者たちからの贈り物の中には、大統領の関心を誘おうとするものがあった。ヴェトナム首相からは1880ドル相当の宝石の原石で作られたアメリカ国旗の前に立つトランプ大統領の肖像画が贈られた。ポーランド大統領からは850ドル相当の「ニューヨークのドナルド・J・トランプ大統領」というタイトルの写真集が贈られた。この写真集にはトランプ大統領の白黒の写真と多色刷りの写真が掲載されている。
外国の指導者たちから大統領夫人に贈られる贈り物としては、衣装、芸術品、宝飾品、アクセサリーが多い。
日本の首相夫人は2200ドル相当のミキモト製のダイアモンドと真珠があしらわれたイアリングと3000ドル相当の金とアクリルの絵画を贈った。イタリア首相はメラニア夫人に3400ドル相当のフェラガモのハンドバッグを贈った。ベルギーの首相とパートナーはメラニア夫人に2つのハンドバッグを贈った。共にデルヴォーのもので、それぞれ1020ドルと2273ドル相当であった。イヴァンカ・トランプもまたベルギー首相から1023ドル相当のデルヴォーのハンドバッグが贈られた。サウジアラビア政府は、メラニア夫人とイヴァンカに豪華な服を贈った。その中の一着は伝統衣装のアバヤで1500ドル相当であった。
イヴァンカ・トランプの配偶者クシュナーは、2017年に外国政府高官から6つの贈り物を受け取ったと報告した。その中で最も高額だったのは、ヨルダン国王から贈られた3630ドル相当の万年筆であった。
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