古村治彦です。

 

 今回は2020年の米大統領選挙民主党予備選挙に関するCNNによる最新の世論調査の結果が出たのでその記事をご紹介します。

 

 アメリカ大統領選挙の本選挙の投開票は2020年11月3日に実施されます。民主、共和両党の予備選挙は2020年2月3日のアイオワ州の党員集会から始まります。その後、共和党の候補者指名を行う全国大会は2020年7月18日にノースカロライナ州シャーロットで、民主党の全国大会は2020年7月13日から16日にかけてウィスコンシン州ミルウォーキー市で開催されます。

 

2020年2月から民主、共和両党の予備選挙が始まる→2020年7月に両党が全国大会を開き候補者指名→2020年11月3日の本選挙投開票ということになります。

 

 共和党は現職のドナルド・トランプ大統領が再選を目指しており、対抗馬が出る可能性は低い状況です。民主党は既に10名以上が予備選挙への出馬表明を行っています。

 
SRSSdemocraticpresidentialcandidatespollsresults005

 今回のCNNの世論調査は最新の動向が見られるものです。最大の関心事はやはりどの候補者が人気なのかということです。その数字を見ていくと、マラソンのように、既にいくつかの集団に分かれているようです。それは以下の通りです。

 

●第1集団(支持率10%以上)

(1)ジョー・バイデン

(2)バーニー・サンダース

(3)カマラ・ハリス

(4)ビトー・オローク

 

●第2集団(支持率1%以上、10%未満)

(5)エリザベス・ウォーレン

(6)ジョン・ケリー

(7)コーリー・ブッカー

(8)エイミー・クロウブッシャー

 

●第3集団(支持率1%かそれ以下)

 

 昨年の段階で人気(支持率)トップ3はジョー・バイデン、バーニー・サンダース、ビトー・オロークということになっていました。そこに第2集団から、カマラ・ハリスが上がってきて、第1集団は4名ということになりました。第3集団から第2集団に上がってきた人はいないので、第2集団は4名のままという感じです。ニューヨーク州選出の連邦上院議員であるカーステン・ギリブランドが支持率1%で第3集団にいるというのは人気のなさを物語っています。

 

このうち、トップのジョー・バイデンと、第6位のジョン・ケリーは出馬表明をしていません。バイデンは出馬可能性が高い一方で、ケリーは出馬しないと考えられています。よって、第2集団は3名と考えておいた方が良いでしょう。

 

 こうした中で、このブログでもご紹介しているインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの人気が急上昇しています。今回の世論調査は3月14日から17日にかけて実施されたものです。ブティジェッジは、2019年3月10日にCNNでタウンホール様式の視聴者との対論番組に出ました。そのためか、以前の世論調査では数字が出なかったのに、この世論調査では1%の支持率を記録しました。

 

 今後民主党の候補者たちの動きがどうなるかは、ジョー・バイデンが出馬するかどうか、討論会での様子で変わってきそうです。ブティジェッジは若い世代の人気を上昇させており、若者人気の高いサンダース、オロークは影響を受けるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

CNN世論調査:大統領選挙民主党予備選挙でハリスが上昇、民主、共和両党の支持者たちの大統領選挙への関心は高い状態で始まる(CNN Poll: Harris climbs in the Democratic race, as enthusiasm starts high for both parties

 

ジェニファー・アジエスタ(CNN世論調査部長)筆

2019年3月19日

CNN

https://edition.cnn.com/2019/03/19/politics/cnn-poll-2020-harris-surge-deep-enthusiasm/index.html?utm_medium=social&utm_source=twCNN&utm_content=2019-03-19T21:07:29

 

CNN発。CNNの最新の世論調査の結果、カリフォルニア州選出の連邦上院議員カマラ・ハリスへの支持率が8ポイント上昇したことが分かった。SSRS社が実施したCNNの世論調査では、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙では今のところ4名の候補者が二桁の支持率を獲得している。

 

ジョー・バイデン前副大統領(28%)とヴァーモント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダース(20%)が多くの立候補者が乱立している民主党予備選挙でトップの座を占め続けている。ハリスは民主党支持者、民主党よりの無党派層の間で12%の支持を集め、2018年12月の段階での支持率4%から大きく上昇した。そして、民主党予備選挙への最新の出馬表明者である、テキサス州選出の連邦下院議員だったビトー・オロークの支持率は11%であった。

 

ハリスの支持率上昇は有権者全般での支持上昇のためで、12月以来、どの人種的、性別グループにおいても支持率が下がったものはなかった。それでも彼女の上昇率は、無党派(+5%)よりも民主党支持者(+10%)の方が高く、中道・保守派(+7%)よりもリベラル派(+10%)の方が高く、男性(+6%)よりも女性(+9%)の方が高く、白人(+6%)よりも人種・民族的なマイノリティ(+10%)の方が高い。

 

トップ4以外では、マサチューセッツ州選出連邦上院議員エリザベス・ウォーレン(6%)、元国務長官ジョン・ケリー(4%)、ニュージャージー州選出連邦上院議員コーリー・ブッカー(3%)、ミネソタ州選出連邦上院議員エイミー・クロウブッシャー(3%)と続き、支持率1%のグループから抜け出している。その他の5名の支持率は1%となっている。 別々の世論調査のうち3つの世論調査で支持率1%を獲得することが、今年後半に行われる討論会に参加するための最低条件となる。

 

世論調査では来年の選挙で投票についてその関心度について質問しているが、21世紀以降のどの大統領選挙よりも関心度が高いという結果が出た。10名のうち4名が大統領選挙の投票について「極めて高い関心を持っている」と答えた。これはこれまでの大統領選挙の初期段階よりも高い数字となっている。CNNではこの質問を2004年の世論調査から始めたが、2008年の段階での登録済有権者の間で37%という数字が出て、これが今まで一番高い数字であった。

 

昨年の中間選挙では、民主党支持者たちの熱意と関心の高さによって連邦下院で民主党が過半数を制した。この時とは異なり、エネルギーは共和党支持者の方が高い。共和党支持者の10名のうち6名(57%)が大統領選挙の投票に関して極めて高い関心を持っていると答えた。一方民主党側は46%、無党派は26%だった。

 

共和党の方は関心が高く、民主党の方が低いということは起こりうることだ。それは、支持政党の候補者が誰になるかがはっきりした段階で関心を持つということが有権者にとってはより楽なことであるだろうからだ。共和党支持者の多数はトランプ大統領を支持しているということもある。

 

共和党支持者と共和党支持寄りの無党派の4分の3(76%)が2020年の米大統領選挙で共和党はトランプを大統領選挙候補者に指名すべきだと答えた。これは昨年の調査の時の数字とほぼ変わらない。10名のうち8名(78%)がトランプ大統領を党の候補者に指名することで勝利する可能性が高まると答えた。別の人を候補者にすべきと答えたのは17%であった。これは2015年の予備選挙の時とは大きく変わっている。当時、共和党支持者と共和党支持寄りの無党派層の過半数は、トランプ以外を候補者とすることで勝利の可能性が高まると考えていた。

 

民主党支持者、民主党支持寄りの無党派層のうちの10名のうちの6名が民主党予備選挙に関して現時点で誰にもチャンスがあると考えていることが分かった。民主党予備選挙に勝利して大統領選挙候補者指名を受けられるのは現時点で1人もしくは2人に既に絞られていると考えているのは37%しかいなかった。このように考えている人たちの中で、人気トップ4はリードを拡大している。こうした人々の中で33%はバイデンが候補者指名を獲得すると考えていると答え、サンダースは22%、ハリスとオロークは13%ずつという結果が出た。それ以外の候補者はいずれも5%以下であった。

 

民主党支持者、民主党支持よりも無党派の過半数(56%)が、民主党がトランプを倒す可能性の高い候補者を指名するだろうと答え、35%が当選可能性よりも候補者の問題に対する姿勢を獣医すると答えた。

 

この当選可能性を望む割合が高いということはサンダースにとって最も強い向かい風となっている。トランプを倒すことが出来る候補者は誰かという質問に、32%がバイデンと答え、これがトップとなった。続いて、ハリスが16%、サンダースが14%、オロークが11%という結果になった。イデオロギー上の純粋性を重視する人々にとってサンダースは好ましい候補者である。そうした人々の31%がサンダースを支持し、バイデンは21%、オロークは11%、ハリスは7%であった。

 

より直接的に、トランプ大統領と対峙する際に、サンダースが候補者となった方が勝利する可能性が高いか、別の人が候補者になった方が可能性は高くなるか、という質問をして見たところ、民主党支持者、民主党支持寄りの無党派の56%がサンダースではない方が勝利の可能性が高まると答えた。バイデンについても同じ質問をしたところ、51%がバイデンが候補者になった方が勝利する可能性が高いと答えた。

 

これらの数字が示しているのは、バイデン、サンダースを支持している人たちの中には、両者が知名度の高い候補者であることを以外を理由にして支持している人たちがいる、ということである。しかし、選挙戦が進み、有権者が他の候補者たちのことを知るようになって、両者が支持を拡大していけるのかどうかは疑問である。

 

中道のもしくは保守的な民主党支持者たちのバイデンへの支持率は30%であった。2018年12月の時点と比較すると、バイデンの支持率は変化なしであったが、オロークの同じグループの支持率は27%から40%に上昇し、全体でも5%の支持率上昇となった。

 

知名度の高い人物たちには出馬表明で支持率が上昇することがあるということが考えられる。最も知名度と支持率が高いが出馬するかどうか表明していないバイデンは、正式に出馬表明をしてもその利益を受けられない可能性がある。

 

サンダースは2019年2月19日に州場表明を行った。彼の支持率は2018年12月の14%から現在は20%になっている。彼の支持率は民主党支持者の中で安定している。2019年12月段階では約75%が支持しているという結果が出で、今回も同レヴェルであった。しかし、民主党支持者以外では不支持が多くなっている、2018年12月の段階では51%が支持していると答え、36%が支持しないと答えた。それが、今回は46%が支持していると答え、43%が支持していないと答えた。

 

今回の世論調査では、来年の選挙について考える時、民主党支持者と共和党支持者では、重要だと考える政策が大きく異なるという結果が出た。共和党支持者の間は、移民と経済がトップ2の重要問題で、その他の候補者のイデオロギーとか諸問題についての姿勢といったものを大きく引き離している。民主党支持者の間では、候補者の個人としての考え方、移民、経済、医療という順番になっている。

 

CNNの世論調査はSSRS社が3月14日から17日にかけて実施した。1003名の成人を全国規模のランダムサンプリングで抽出し、有線電話もしくは携帯電話でインタヴューを行った。誤差は3.8パーセンテイジポイントである。456名の民主党支持者、民主党支持寄りの無党派の間では誤差は5.7ポイント、448名の共和党支持者、共和党支持寄りの無党派の間では誤差は5.5ポイントである。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)

ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側[本/雑誌] (単行本・ムック) / 古村治彦/著

価格:1,836円
(2018/4/13 10:12時点)
感想(0件)