古村治彦です。

 

 マサチューセッツ州で実施された世論調査の結果が発表されました。なかなか興味深い数字が出ました。

 

 支持率ではバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)が支持率26%で首位に立ち、ジョー・バイデン前副大統領が23%で2位に入りました。3位に14%で地元マサチューセッツ州選出のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員、4位にインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジが11%で4位に入りました。

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 私が第一集団と呼んでいるトップ5に入っているビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が8%で5位、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が7%で6位になりました。

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 バイデンは女性に対する不適切な接触というスキャンダルがあり、数字が落ちているように思います。サンダースの地元ヴァーモント州とマサチューセッツ州は隣接しており、サンダースが強いということはありますが、それにしてもバイデンにはスキャンダルの影響が出ているように思います。

 

 エリザベス・ウォーレンは自分の地元マサチューセッツ州で1位を取れなかったのは痛いです。マサチューセッツ州ボストン郊外にあるハーヴァード大学法科大学院教授を務めた経歴を持ち、ケネディ家の応援を受けて連邦上院議員になれた訳ですが、州民からの支持は高くないようです。

 

 ピート・ブティジェッジはアメリカ中西部インディアナ州出身ですが、ハーヴァード大学卒業であり、まったく無縁という訳ではないということもあると思いますが、数字をどんどん上げていっています。トップ5にブティジェッジが食い込んでくると、民主党予備選挙は盛り上がるでしょう。

 

 今年初めに勢いがついて、トップ5入りを果たしたカマラ・ハリスはやはり、アメリカ西部カリフォルニア州を地盤としていることもあって、東部では知名度を含めて弱いということになるでしょう。驚くのはニューヨーク州選出のカーステン・ギリブランド連邦上院議員の支持率がゼロ表示になっていることです。ウォーレンもそうですが、ギリブランドも民主党エスタブリッシュメント派のカラーが強くて、それで敬遠されていると思われます。

 

 今回の米大統領民主党予備選挙は有力政治家の記念受験的民主党候補者指名での敗退、若い政治家の知名度上昇ということになるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

ウォーレンは2020年米大統領選挙に関する世論調査で3位につけた(Warren places third in 2020 Massachusetts poll

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年4月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437770-warren-places-third-in-2020-poll-of-massachusetts

 

日曜日に2020年米大統領選挙に関するマサチューセッツ州の世論調査の結果が発表され、地元選出のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)とジョー・バイデン前副大統領に続いて3位に入った。

 

マサチューセッツ州の民主党予備選挙に参加すると答えた有権者の中で、14%がウォーレンを民主党の大統領選挙候補者として支持した。

 

サンダースが支持率26%でトップとなり、続いて支持率23%でジョー・バイデンが2位となった。

 

エマーソン大学世論調査担当部長スペンサー・キンボールは次のように述べている。「この時点で自分の地元であるマサチューセッツ州に防火壁を作って、他の候補者を寄せ付けないようにできていないウォーレンにとっては懸念すべき結果となった。彼女のライヴァルであるサンダースはマサチューセッツ州で強い支持基盤を築いている」。

 

ウォーレンは2020年の米大統領選挙に関する早い時期に予備選挙が行われる州と全国規模の世論調査において、常にバイデンとサンダースの後ろにつけている。しかし、ウォーレンに関して特段の意見を持たない有権者の間では支持率が高くなる傾向があり、まだ数字を伸ばす余地はある。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、サンダース、バイデン、ウォーレン以外で唯一10%を超えて、11%の支持を集めた。

 

キンボールは「今回の世論調査でも示されていることだが、ピート市長の急上昇は続いている。彼は11%の支持率を獲得し、連邦上院議員であるウォーレンに3ポイント差まで迫っている」と述べている。

 

キンボールは続けて次のように述べている。「今回の世論調査の結果はエマーソン大学が数週間前にアイオワ州で実施した世論調査の結果と似ている。ネヴァダ州とペン尻ヴァニア州セ実施した最近の世論調査ではピート市長はそれぞれ5%、6%の支持を獲得したが、その数字よりも高くなっている」。


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エマーソン大学の世論調査は2019年4月4日から7日にかけて、民主党の予備選挙に参加予定の有権者371名を対象に実施された。誤差は5%だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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