古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙の民主党予備選挙の様相が少しずつはっきりしてきました。先頭はジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が走っています。バイデンはまだ正式な出馬宣言をしていませんが、木曜日午前(日本時間で金曜日)で正式な出馬宣言を行うと見られています。

 

 第二集団は、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が形成していますが、ブティジェッジが3位に上昇しつつあります。それ以下の候補者たちは支持率5%以下という状況です。

 

 このように、バイデン、サンダース、ブティジェッジ、ハリス、ウォーレン、オロークが有力候補の範疇に入るようになっています。アイオワ州とニューハンプシャー州という早期に予備選挙が実施される州でのブティジェッジの伸び率は驚異的です。詳しくは以下の記事をお読みください。

 

 ブティジェッジが先頭2人に追いつけるかどうか、これから注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:全国規模の調査でバイデンがサンダースをリード(Poll: Biden tops Sanders nationally

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440101-poll-biden-tops-sanders-nationally

 

最新の全国規模の世論調査の結果によると、大統領選挙民主党予備選挙に関して、ジョー・バイデン前副大統領がヴァーモント州選出上院議員であるバーニー・サンダース(無所属)をリードしている。

 
mammothuniversitypollingpresidentialelection20190423001

 

マンモス大学が火曜日に発表した世論調査の結果は、バイデンが支持率27%を獲得し、続くバイデンが20%となった。それ以外の候補者は誰も支持率で2桁の数字を記録できなかった。

 

バイデンは今週正式に出馬表明を行うものと見られている。

 

マンモス大学の世論調査専門家パトリック・マレーは次のように述べている。「バイデンが今週出馬表明を行えば、民主党支持者たちの支持を安定的に受けて選挙センスをスタートさせることが出来る。正式な出馬発表の後に支持率が少し上昇することも期待できるだろう。しかし、彼を支持する有権者たちが選挙戦を通じて彼をよく見始めるようになって何が起きるのかというのがより大きな疑問となる。アイオワ州で党員集会(予備選挙)が実施されるまでの道のりは長く、多くのことが起きる」。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジとカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は共に8%で3位タイとなった。ブティジェッジは3月の調査では支持率は1%であった。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は6%、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は4%であった。

 

民主党支持の有権者の中で、支持する候補者を決めていない人は増えており、3月には8%だったものが4月には14%となった。

 

マレーは次のように語った。「ブティジエッジが現在本物の上昇局面を経験しているのは誰も否定できない。しかし、今回の予備選挙では多くの変わりやすさがあることを肝に銘じておかねばならない。有権者たちはある候補者から別の候補者に乗り換えることがあるだけでなく、ある候補者から決めていないに変えることもある。現在、世論調査で支持率が高い候補者たちは全国的な知名度の高さによって決まっている。これは早い段階で予備選挙が実施される各州で選挙がどのように展開するかと知名度は関係しないだろう」。

 

バイデンの好感度は候補者たちの中で最も高いが、数字自体はひと月で落ちている。バイデンは公のイヴェントで女性たちに接触して不快感を与えたという告発に対処している。

 

今回の世論調査でバイデン前副大統領の好感度は72%で非好感度は16%だったが、先月の調査では数字はそれぞれ76%と13%だった。サンダースの好感度は65%で非好感度は21%であった。

 

バイデンとサンダースはこれまでの各種世論調査でリードしている状況で、民主党支持者の中には、白人男性を党の候補者に指名することが正しいのかどうかを議論している人たちがいる。現在、民主党の予備選挙候補者たちは史上最も多様性に富んでおり、女性や有色人種の候補者たちに関心が向いていないことに対して不平不満を持っている人たちがいる。

 

しかしながら、マンモス大学の世論調査の結果によると、民主党支持の有権者たちは、トランプ大統領と対峙するための最良の候補者は誰かということを決める際に、人種と性別は考慮していないということが分かった。

 

87%が誰を支持するか決定する際に人種は重要な要素ではないと答え、77%が性別は重要ではないと答えた。

 

マレーは「今回の民主党予備選挙は史上最も多様性に富んだものとなっている。しかし、選挙戦序盤において、民主党支持の有権者たちにとって、この多様性について有権者は重要視していないように見える。これが現在のところ白人の高齢男性が選挙戦をリードしている理由と言えるだろう」。

 

マンモス大学の世論調査は2019年4月11日から15日にかけて登録済有権者330名を対象に実施された。誤差は5.4ポイントだ。

 

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アイオワ州での世論調査:バイデンとサンダースがタイ、ブティジエッジは僅差で3位(Iowa poll: Biden and Sanders tied, with Buttigieg in close third

 

ザック・バドリック筆

2019年4月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign-polls/440070-iowa-poll-biden-and-sanders-tied-with-buttigieg-in-close-third-inbox

 

アイオワ州の民主党予備選挙(党員集会)に参加予定の有権者を対象に実施した世論調査の結果によると、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)はジョー・バイデン前副大統領と1位タイとなった。バイデンはまだ正式な出馬宣言を行っていない。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)は、知名度の高い2人に僅差で続いた。

 

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非営利の調査研究機関グラヴィス・マーケティングは2019年4月17日と18日に世論調査を実施し、その結果を月曜日に発表した。サンダースとバイデンは共に支持率19%を獲得した。

 

ブティジェッジは支持率14%で3位に入った。しかし、「決めていない」と答えた有権者の割合16%には及ばなかった。カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は共に支持率6%を獲得した。

 

調査対象となった人々の過半数、57%が50歳以上で、58%が女性だった。また過半数が「多少リベラル(38%)」もしくは「大いにリベラル(25%)」と答えた。

 

グラヴィス・マーケティングの世論調査では、ブティジェッジの人気が急上昇していることを示している。今年1月に準備検討委員会発足を発表し、多くが出馬している予備選挙に出てきたときには、知名度はほぼない状態であった。37歳の市長ピート・ブティジェッジは2019年の第一四半期で700万ドル以上の献金を集め、4月15日に発表された全国規模の世論調査では3位に入った。この調査では、バイデンの支持者に対して、バイデンが出馬しない場合に誰を支持するかという質問をし、17%がブティジェッジを選ぶと答えた。

 

先週、ブティジェッジはCNNの取材に答え、勢いに乗っている自身の選挙運動について、「1カ月ほどで終わってしまうものという範疇を抜け出しました。次のステップは、早期に予備選挙が実施される各州で地道に組織づくりを行い、資金集めを行い、来年に向けて私たち全員を力づける草の根のヴォランティアの方々のネットワークを作りたいと思います」と述べた。

 

グラヴィス・マーケティングによると、今回の世論調査は590名の成人を対象に実施し、誤差は4ポイントだ。

 

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ニューハンプシャー州での世論調査でサンダースがリード、ブティジェッジがバイデンに肉薄(Sanders leads, Buttigieg catches Biden in New Hampshire poll

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440025-sanders-leads-buttigieg-catches-biden-in-new-hampshire-poll

 

最新の世論調査の結果、ヴァーモント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダース(無所属)がニューハンプシャー州でリードした。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは支持率を急伸させ、ジョー・バイデン前副大統領に肉薄している。


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ニューハンプシャー大学によるニューハンプシャー州民を対象に実施した最新の世論調査の結果、サンダースの支持率は30%、バイデンが18%、ブティジェッジが15%であった。その他の候補者は誰も5%以上の支持率を得ることが出来なかった。民主党支持の有権者の77%は、候補者の誰を支持するかを最終的に決定しようと検討中であると答えた。

 

民主党支持の有権者の中で、ブティジェッジへの関心が急激に高まっている。

 

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前回2月末の調査では、サンダースの支持率が26%、バイデンは22%、ブティジェッジはわずか1%であった。

 

それ以降、ブティジェッジは数百万ドルの献金を集め、CNNのタウンホールミーティング形式の番組とインターネット上で拡散された、いくつかの映像の視聴数が拡大してから、人々の関心が急激に高まった。

 

ニューハンプシャー州は予備選挙が早期に実施される州であるが、今回多くの候補者が出馬している予備選挙において重要な試験の場となる。特にバイデン、サンダース、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)にとっては重要である。これらの人々は周辺州の出身で、アメリカ北東部で高い支持率を獲得するであろうと見られている。

 

ウォーレンは支持率5%で4位に入った。

 

ニューハンプシャー州での調査は2019年4月10日から18日にかけて民主党支持の有権者549名を対象に実施された。誤差は4.2ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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