古村治彦です。

 

 ジョー・バイデン前副大統領が出馬表明を行いました。早速、民主党所属の連邦議員たちや各州知事経験者などからendorsement(推薦、推奨)が寄せられています。また、フィギアスケートでオリンピックのメタリストであるミシェル・クワンが選対にスタッフとして参加することも発表されています。バイデンの出馬表明で選挙戦が一気に加速した感じがあります。様子見をしていた人々がスタッフとして参加したり、献金をしたりということを始めるようです。


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言葉遣いが難しいのですが、endorsement(推薦、推奨)とsupport/supportive(支持、支援)は違うようです。Endorsementの方が強い意味を含むようです。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)はバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)について、「endorsementはしないが、very supportiveである」という旨の発言をしています。


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 下の記事に出てくる、「ジャスティス・デモクラッツ(Justice Democrats)」2018年の中間選挙で民主党から7名の進歩主義派の下院議員を当選させたグループです。今やすっかり有名人のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)もその一員です。

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 このグループの代表はまだ若い女性たちで、訴えている政策は、進歩主義的なものです。国民皆保険(メディケア・フォ・オール)、グリーン・ニューディール(雇用保障を含む)、大学学費無料化、最低時給15ドル、移民対策の厳罰化への反対といったものです。ジャスティス・デモクラッツには連邦上院議員は加盟していませんが、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が総元締めと言っても良い存在です。


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 ジャスティス・デモクラッツはツイッターを通じて、バイデンを批判しました。「民主党エスタブリッシュメント」「保守派(old guard)」には用はない、という内容です。


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 バイデンは各種世論調査において支持率トップ、サンダースは2位につけています。この構図は2016年の時と同じです。この時は若い人々(ミレニアル世代)を中心に、サンダース支持が盛り上がり、ヒラリー・クリントンは追い込まれ、最終的に本選挙で落選することになりました。

 

 バイデンが党の指名候補になる可能性は高いのですが、サンダースの熱心な支持者たちをどのように説得して協力させるかということが大きな課題となりそうです。

 

(貼り付けはじめ)

 

進歩主義派グループはバイデンの大統領選挙出馬に反対を表明(Progressive group comes out against Biden's White House bid

 

タル・アクセルロッド筆

2019年4月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440597-progressive-group-comes-out-in-opposition-to-biden-candidacy

 

進歩主義派の有力グループ「ジャスティス・デモクラッツ」は民主党内部を揺さぶっているが、ここ数か月存在感を増している。木曜日、ジョー・バイデン前副大統領が大統領選挙民主党予備選挙への出馬を正式に発表した後、ジャスティス・デモクラッツはバイデンを批判した。

 

ジャスティス・デモクラッツは、有名なアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)と大統領選挙の有力候補バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)を支えているグループだ。このグループは、バイデンが、進歩主義的な支持者たちが求める諸政策に反対する「保守派(old guard)」の遺物(relic)だ、と非難した。

 

ジャスティス・デモクラッツは声明の中で次のように述べた。「民主党の保守派はトランプを止めることに失敗した。民主党保守派はトランプ大統領が現在行っている“分断して統治する”政治に対峙する戦いの指導を委ねることなどできない。2016年に投票に行かなかった民主党支持基盤に属する有権者たちを行動させる大胆な考えを持つ新しい指導者を必要としている」。

 

「民主党は、メディケア・フォ・オール、グリーン・ニューディール、大学無償化、大企業の資金の拒絶、不法移民の大規模な収監と国外通報のような進歩主義的ポピュリスト政策にまとまりつつある。私たちには、イラク戦争開戦、大規模な収監、改正破産法に賛成し、同性愛婚姻、性と生殖に関する権利、学校における人種差別廃止に反対した人物など必要ではない」。

 

ジャスティス・デモクラッツは、今年1月の『ヴォックス』誌の記事を持ち出した。この記事は、バイデンと2016年大統領選挙民主党候補者ヒラリー・クリントンを比較し、バイデン前副大統領は2020年の米大統領選挙本選挙で勝利することが出来ないと分析している。

 

バイデンはこれまで数カ月間、大統領選挙に出馬すると噂されていた。そして、水曜日の朝、正式に出馬表明した。バイデンは自身の立候補について、トランプ大統領への反対がその最大の理由であるとし、「トランプ大統領はアメリカの特性にとっての脅威である」と述べた。

 

バイデンは出馬宣言を収録したヴィデオ映像の中で次のように述べた。「私は、後世の人々が歴史としてトランプ大統領として彼が全てを掌握していた4年間を振り返り、この時代は異常な時代であったと評価するだろうと私は確信しています。もし私たちがドナルド・トランプ氏にホワイトハウスを8年間預けるとなると、彼はこの国の特性、私たちは何者であるかということを、永久にかつ根本的に変えてしまうでしょう。私はこれに対して何もせず、動いていくのを見ているだけということはできません」。

 

バイデンは続けて次のように述べた。「アメリカをアメリカたらしめてきた全てが危機に瀕しています。これが今日、私がアメリカ合衆国大統領選挙に立候補表明をする理由です」。

 

バイデンは、民主党エスタブリッシュメント派からの支持(support)と現職の連邦議員たちからの推薦(endorsement)に頼ることになるが、中道派であるという評価と、連邦上院司法委員会委員長時代の1991年に行われたアニタ・ヒルに対する公聴会について、これから何カ月にもわたって、進歩主義派の諸グループからの批判に直面することになる。

 

しかしながら、バイデンは、ペンシルヴァニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州といったラストベルト地帯に対するアピールに賭けることになるだろう。民主党は2016年の大統領選挙でこれらの州で敗北を喫した。最近の各種世論調査では、民主党支持の有権者たちは、厳密なイデオロギー的主張よりも、選挙での勝利可能性を重視すると答えている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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