古村治彦です。
2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者について、CNNのクリス・シリーザ記者が10位から1位までランキングにして発表するという企画を実施しています。世論調査の数字にプラスして様々な条件を加味した、独断と偏見のランキングとなっていますが、内容が世論調査の結果だけではなく、それぞれの人物の動きや評価などにわたっており興味深いので、これからご紹介していけたらと思っています。
ジョー・バイデン前副大統領が出馬表明して、民主党予備選挙が本格的にスタートという形になりました。各候補者は全米各地、特に早期(2020年1月)に予備選挙と党員集会が実施される各州をこまめに回り、集会に参加したり、資金集めを行ったり、地方組織づくりを行っています。
大統領選挙はまず、民主、共和両党が予備選挙(primary)を実施してそれぞれの候補者を決め、本選挙(general election)ということになります。予備選挙には2つの方法があって、党員集会(caucus)と予備選挙(primary)となります。
党員集会は地区の党の世話役の家に集まり、話し合いを行い、最後は挙手で誰がどの候補者を支持するかを決めていきます。その結果が地区として集まり、連邦下院議員選挙区とだんだん大きくなっていき、最終的にその州の代議員の割り振りが決まります。最初は10名程度のところから始まり、党員が自分の支持する候補者について熱弁をふるうこともあり、熱心な支持者がいる候補者がやはり有利ということになります。予備選挙は期日を決めて投票を行い、その結果で代議員を割り振るということになります。現在では、予備選挙方式を採用する州の方が多いようです。
このブログをお読みいただければ分かりますが、現在のところ、ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が先頭を走り、第2集団を、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が形成しています。ブティジェッジは3位を確保しつつあります。
ブティジェッジは、今年1月23日に準備検討委員会を発足させましたが、知名度も支持率もほぼゼロという状態でしたが、3月になり、全国放送のテレビ番組に多数出演し、そのインタヴューの様子から人気が出て、今や3位が当たり前というところまで来ました。ここからは知名度を上げることと、非白人層に浸透していくことが課題となります。
以下の人物評をお読みいただき、日本での報道の参考にしていただければと思います。
(貼り付けはじめ)
私たちの2020年大統領選挙民主党予備選挙候補者ランキングでバーニー・サンダースが新たにナンバー1に(Bernie Sanders is the new #1 in our 2020 Democrat rankings)
クリス・シリーザ、ハリー・エンテン筆
2019年4月24日
CNN
これまでの100日間、公式に出馬発表した人、非公式ながら出馬すると見られる人をランキングしてきたが、今回初めて、サンダースが民主党の大統領候補者指名レースでトップとなった。私たちの作るパワーランキングで彼が今回の選挙戦のリーダーとなっている。
しかし、私たちのランキングはその時の状況を把握することを目的としている。予備選挙の戦いが今日始まるとするならば、誰が勝利のための最善の位置にいるか?という問題設定をしている。そして、その答えがヴァーモント州選出の連邦上院議員サンダースということになった。以下に、来年民主党の指名を獲得するチャンスのある彼以外の9名を、勝利するチャンスの大きさの順で掲載する。
●第10位:フリアン・カストロ(Julián Castro)
前住宅・都市開発長官カストロには指名候補となる可能性は残っている。カストロは民主党予備選挙で唯一のラティーノ(ヒスパニック系)の候補者だ。ラティーノは民主党支持の有権者の10%以上を占める。カストロはメキシコと国境を接するテキサス州を地盤とし、移民政策と壁建設に関してトランプ大統領と対峙することが出来る。今回の予備選挙には多くが立候補しており、その中でカストロはいまだ名前を売ることが出来ていない。全国規模、早期に予備選挙が実施される各州での世論調査で支持率1%以上を獲得することはまれで、資金集めでも苦戦している。(前回順位:10位)
●第9位:カーステン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)
ニューヨーク州選出の連邦上院議員ギリブランドは何も悪いことも失敗もしていない。数多くの人物たちが立候補している予備選挙の中で彼女はメッセージと自身の経歴を伝えることに苦労しているのだ。CNNのタウンホールミーティング形式の番組に出演し、良い出来ではあったが、素晴らしいとまでは言えなかった。2019年第一四半期で300万ドルの献金を集めたがこれは酷いとまでは言えないが、最悪ではないというだけの結果だ。しかし、20名が立候補している予備選挙では、誰も持っていない何かが必要となる。ギリブランドにとって、その「何か」がはっきりしていないのだ。(前回順位:9位)
●第8位:コーリー・ブッカー(Cory Booker)
グーグルで検索する際に、「コーリー・ブッカー」と入れて、次に「(バラク・)オバマ」と入れるとたくさんの結果が出てくる。ブッカーは2人目のアフリカ系アメリカ人の大統領を目指しているだけではない。ブッカーはオバマと同じく人々を奮い立たせる演説を行うことが出来る。ニュージャージー州選手の若い連邦上院議員でありニューアーク市長を説務めた経験を持つブッカーが抱える問題は、彼が後退しているということである。2019年2月に全国規模で実施された各種世論調査でブッカーは平均して5%の支持率を獲得したが、それが3月には4%になり、4月には3%になっている。若くて活動的な市長というイメージはピート・ブティジェッジに奪われている。(前回順位・7位)
●第7位:エイミー・クロウブッシャー(Amy Klobuchar)
: クロウブッシャーについて説明は、「ジョー・バイデン」以外の他の候補者とは大きく異なるものだ。早期に予備選挙や党員集会が実施される各州の有権者にアピールするためにリベラルな政策を採用することなく、ミネソタ州選出の連邦上院議員クロウブッシャーは徹底的な現実主義者の姿勢を貫いている。サンダースやマサチューセッツ州選出の連邦上院議員エリザベス・ウォーレンのような人々は、公立大学の学費無償化を訴えているが、クロウブッシャーは今週初めに放映されたCNNのタウンホールミーティング形式の番組に出演し、聴衆に対して次のように述べた。「皆さんの座っている椅子一つ一つに無料の学費で得られる学位記を貼り付けられたどんなにいいだろうと思います。本当ですよ。しかし、椅子の下を見ないでくださいね。学位記はありませんから。大学学費の無料化ができたらどんなに良いでしょう。しかし、私は物事をはっきりさせて、真実を皆さんに告げなければなりません」。(前回順位:6位)
●第6位:エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)
20名が立候補している選挙ではユニークさが助けとなる。マサチューセッツ州選出のヴェテラン連邦上院議員は目立っている。ウォーレンはリベラルな政策を詳細まで書いた文書を次々と発表し、リベラルな政策のがり勉の生徒のようになっていることで知られている。民主党支持者が左傾化しているが、極端に左傾化していないということならば、ウォーレンは妥協としての候補者としては最適だ。ウォーレンにとって残念なことに、
どれだけの有権者が政策について注目しているかがはっきりしない。今年は他の年以上に、有権者は当選可能性を気にしている。そして、有権者はウォーレンに当選可能性があるかどうか明確ではないと考えている。ウォーレンは、幅広い知名度を持ちながら、各種世論調査で一桁台の支持率を続けている。(前回順位:8位)
●第5位:ビトー・オローク(Beto O'Rourke)
今回の選挙と立候補者たちについて、生徒であふれかえる教室として考えてみよう。教室の後ろに座って、先生からの質問に答えないし、時には授業を抜け出してしまうが、彼の出すレポートは彼の聡明さとどれくらいの素晴らしい能力を持っているかを示す、オロークはそんな生徒のようだ。オロークは、今回の予備選挙に対して、「マラソンであって短距離走ではない」というアプローチを採用するだろうが、現在のところ、彼の動きはとても鈍い。(前回順位:4位)
●第4位:ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)
インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは上昇局面にいる。3月上旬のCNNのタウンホールミーティング形式の番組に出演してから、ブティジエッジは世論調査で数字をどんどん上昇させている。出馬表明当初は全国規模の調査でゼロ%だったのが、一桁台後半の数字に急上昇し、他の候補者とタイで3位に入るようになった。ブティジェッジは早期に予備選挙が実施されるアイオワ州とニューハンプシャー州での数字がより高く出ている。ただし、彼の支持率はハリスやウォーレンと似たり寄ったりである。加えて、ブティジェッジは穏健派と非白人の民主党支持者に対してアピールがほとんどできていない。これらの人々は民主党支持の有権者の中で一定の割合を構成している。(前回順位:5位)
●第3位:カマラ・ハリス(Kamala Harris)
民主党予備選挙の候補者のうち5名が2度目のCNNタウンホールミーティングに出演した。月曜日の夜、カマラ・ハリスも2度目の出演を果たした。カリフォルニア州選出の連邦上院議員ハリスのパフォーマンスが最も印象に残らないものとなった。ハリスは回答が難しい質問を避けて、「その問題については対話をしなくてはなりません」という言葉で逃げて、聴衆からしてみれば、彼女がきちんとした意見を持ち素早くこたえることが出来るということに確信が持てない結果になった。ハリスは現在服役中の犯罪者たちが投票できるようにすべきかどうかという質問に対しての回答を拒否した。これによって、放送翌日、ハリス選対は、ハリスが投票できるようにすべきだとは考えていないということを発表せざるを得なくなった。サンダースは東京出来るようにすべきだと答えた。それでもハリスは素晴らしい経歴と知名度を誇り、資金もあり、早期に予備選挙が実施される各州での組織づくりも順調に進んでいる。それでもハリスは現在のところサンダースとバイデンに引き離されつつある。(前回順位:3位)
●第2位:ジョー・バイデン(Joe Biden)
バイデン前副大統領について書く内容は単純だ。バイデンは全国規模で実施された各種世論調査で約30%の支持率を獲得し、リードしている。過去の予備選挙においてこの時期に知名度の高い候補者たちは、33%から40%の支持率を獲得していた。そうした中、20人も立候補している選挙で30%の支持率を獲得しているということは素晴らしいことだ。バイデンは先月、好感度を落としたが、それでも最も人気のある民主党の政治家であることは変わらない。私たちの疑問は、バイデンが出馬を決めた時に、民主党の支持者たちが本当にバイデン出馬を望むかのどうか、というものだ。彼は失言しやすい人物であり、彼はオバマではなく、オバマの副大統領になった人物でしかないというのは事実だ。(前回順位:1位タイ)
●第1位:バーニー・サンダース(Bernie Sanders)
これまでのリストを見てみて欲しい。ヴァーモント州選出の連邦上院議員サンダースは予備選挙の候補者が持っている強みのほとんどを持っている。当選可能性についての懸念が既に出始めているが、サンダースは懐疑的な人々に対して、自分は既に本選挙を見据えているのだということを示そうとしているようだ。連邦議会はトランプ大統領を弾劾すべきかどうかという質問に対する彼の答えは、彼が予備選挙から先のことを考えていることを明確に示している。(前回順位:1位タイ)
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2020年大統領選挙民主党予備選挙候補者のランキングのトップ10に「ピート市長」が急上昇('Mayor Pete' surges into the top 10 in our 2020 rankings)
クリス・シリーザ、ハリー・エンテン筆
2019年4月11日
CNN
https://edition.cnn.com/2019/04/11/politics/2020-democrats-rankings/index.html
CNN発。2019年3月、2020年大統領選挙民主党予備選挙は本格的にスタートしたように感じられる。
先月、選挙にスターが出現した。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジがスタートして現れた。
私たちは先月の段階でピート市長を第10位にランク付けしようと考えたが、それを見送った。それは、ブティジェッジが多くひしめき合っている予備選挙で(a)ほぼ無名である、(b)知名度が必要となる数百万ドル規模の献金集めに限界があるであろう、と考えたからだ。
皆さん、状況は全く変わりましたよ!
ブティジェッジは、全国放送のTV番組でのインタヴューで強いパフォーマンスとインターネット上での拡散(ノルウェー語を話す様子、夫チャステンとの結婚について話す様子など)によって、2019年4月の各種世論調査でトップ集団に入るようになっている。これは一時的な現象ではない。私たちが前回チェックした際には、ブティジェッジ陣営はアイオワ州にスタッフを置くことも出来ず、テレビでCMを流すことも出来なかった。選挙資金も多く集まっている。今年第一四半期でブティジェッジは700万ドル以上を集めた。その過程で、エリザベス・ウォーレン、コーリー・ブッカー、エイミー・クロウブッシャーといった人々は勢いをなくしている。
ブティジェッジはこのまま勢いを維持できるか?この状況はしばらく続く。もっと大きな形で続く。誰も翌年の投票を実際にしている訳ではない。上昇していく勢いはないよりはあった方がいいのだ。
以下に2019年4月の時点でのランキングを掲載する。しかし、先に進む前に、いくつかお知らせがある。2020年米大統領選挙は大変速い速度で動いており、既に大きな関心を集めているので、私たちはこれから月に2回の頻度でこのランキングを発表する。2週間ごとに、2020年の秋にドナルド・トランプ大統領と討論会の場で相まみえる可能性の高い10名の候補者のリストを発表していく。チャンネルはそのままで!
●第10位:フリアン・カストロ(Julián Castro)
民主党予備選挙の候補者の数は近代史上最大のものとなると見られている。その中で勝ち抜くためのチャンスを得るためには、勝ち目の薄い候補者は自分を他の候補者と差別化しなければならない。元サンアントニオ市長・オバマ政権閣僚のカストロは、投票権に関する主張で差別化を図ることを決めた。彼はテキサス州出身であり、他の候補者よりも移民に関してトランプ大統領と戦うことが出来ると訴えている。現在のカストロにとっての問題は、オロークも移民に関して同様の主張を行えるということだ。もしカスロトがこの主張を広げることが出来れば、彼のラティーノ系という出自は、ラティーノ系の有権者が一定の割合を占める早期に予備選挙が実施される各州で大きな助けとなるだろう。しかし、現在のところ、カストロのアイオワ州での支持率は1%しかない。(前回順位:8位)
●第9位:カーステン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)
ギリブランドは火曜日の夜に出演したCNNのタウンホールミーティング形式の番組でのパフォーマンスは良くなかったが、それでも安定している。彼女は長い時間を使って、連邦下院議員時代の銃と移民に関する彼女の採決における投票について謝罪した。彼女の連邦下院議員時代の投票は、連邦上院議員であり大統領選挙出馬を決めた現在よりも保守的である。彼女は政策についての豊富な知識とトランプ大統領を「卑怯者」と呼ぶ強さを持っている。ギルブランドは、今年後半に動き出すために、今は集団の後方につけている、そのように見える。(前回順位:9位)
●第8位:エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)
民主党予備選挙が政策提案文書の内容で決まるのなら、マサチューセッツ州選出のヴェテラン連邦上院議員は自動的にトップの有力候補となるだろう。加えて、ウォーレンはカメラの前では素晴らしいパフォーマンスをする。ウォーレンの課題は、こうした能力を世論調査の数字に反映させることが出来るかどうかだ。今までのところ、彼女は出来ていない。知名度は抜群であるが、ウォーレンは知名度がかなり低いブティジェッジと並んで走っているかのようだ。彼女は2019年第一四半期で600万ドルを集めた。過去の連邦上院議員選挙での彼女の全国的な献金者の存在を考えると、この額は失望に値する。最後の一撃は、彼女は自身の拠点マサチューセッツ州での世論調査で、ジョー・バイデンとバーニー・サンダースに続く3位になったということだ。それでもウォーレンのことを有力候補から今外すべきではない。しかし、彼女は先頭走者としてよりもちぐはぐな下位候補者として扱うべきだ。(前回順位:7位)
●第7位:コーリー・ブッカー(Cory Booker)
前回このランキングを作成して以降、ブッカーをめぐる最大のニュースは、女優ロサリオ・ドーソンとデートをしたことを認めたことだ。皆さん、それだけじゃないんですよ。計算しているかどうかは分からないが、ブッカーは現在の状況を打破できていない。『ノース・ジャージー・レコード』紙の政治コラムニストチャールズ・スタイルは次のように書いている。「ブッカーの度量の大きい、敵も愛すという態度が幅広い民主党予備選挙に参加予定の有権者の心の琴線に触れているという証拠は今のところない。現在のところ、民主党の支持者たちは怒りとドナルド・トランプ大統領を倒すという決意の下にまとまっているのだ」。(前回順位:6位)
●第6位:エイミー・クロウブッシャー(Amy Klobuchar)
ミネソタ州選出のヴェテラン連邦上院議員は希少種だ。クロウブッシャーはほとんどいない中西部出身の候補だ。彼女は左派に売り込まない候補者としても希少種だ。これは素晴らしい点となる。なぜなら、民主党支持の有権者たちは皆さんが考えておられるほどリベラルではないからだ。最後に、クロウブッシャーは当選可能性という点で他の候補者よりも優位に立っていると言えるかもしれない。当選可能性と女性を党の指名候補にしたいということを民主党支持者が考える場合、彼女は理想的な候補者ということになる。物事が彼女にとってそんなに容易にいけばいいのだがそうはいかない。クロウブッシャーの抱える明白な問題は、彼女のスタッフの扱いについての報道である。もう一つの問題は何かと聞きますか?もう一人の中西部出身の候補者(ブティジェッジ)に抜かされている、というのはどうでしょうかね?(前回順位:5位)
●第5位:ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)
37歳のインディアナ州サウスベンド市長が現在のところ民主党予備選挙において「台風の目」になっているということには異論は出ない。ブティジェッジは先月、CNNのタウンホールミーティング様式の番組に出演し、一気にスターダムを駆け上がった。ピート市長をめぐる言説は増加中である。今年第一四半期に700万ドルを集めたことは驚きを持って迎えられた。また、彼の性的志向についてマイク・ペンス副大統領に対するコメント(「あなたの問題は私との関連ではない、あなたの争いは、私を作られた創造主との争いなのだ」)は拡散された。現在、政治の分野では、ブティジェッジが触ったものは何でも金に変わるというくらいの状態になっている。率直に言って、私たちは名簿で次の人物よりも上にすべきかを真剣に検討した・・。(前回の順位:ランク外)
●第4位:ビトー・オローク(Beto O'Rourke)
オロークがトップ5の中に入っているのはいくつか明白な理由が存在する。2019年第一四半期で候補者たちの中で3位となる献金を集めたことと各種世論調査で安定して3位か4位に入っていることが理由となる。オロークはメディアの関心を引き付けることが出来ているように見られる。この技術はホワイトハウスの住民になるためには必要なものだ。ケーブルニュースでの言及に関しては、オロークは常にトップとなっている。民主党支持者が国境をめぐる戦いでトランプと直接戦っている候補者を探している場合、テキサス州を地盤にする候補者よりもより良い位置に立てる人物が他にいるだろうか?オロークは、民主党において、ホットなニュースの中心人物としての位置をブティジェッジに明け渡すことになる危険に直面している。オロークとサンダースの資金集めを比較すると、出馬宣言後の資金の流入がオロークは大きく落ちてしまっている。(前回順位:4位)
●第3位:カマラ・ハリス(Kamala Harris)
カリフォルニア州選出の連邦上院議員ハリスは、出馬宣言以降の各地を訪問するツアーをうまく行い、先頭走者の集団に入ってきた。彼女は早期に予備選挙が実施される各州を訪問し続け、しっかりとした地方組織づくりを行っている。彼女を1位から降ろした唯一の理由は、世論調査の結果だ。早期に予備選挙が実施される各州と全国規模の世論調査の結果、今月彼女の上に来た2人の男性よりも支持率の数字が下になった。ハリスの選対が各州での関与を深め、予備選挙が早期に実施される各州での知名度を上げるために資金を投入することでこうした状況は変化する。(前回順位:1位)
●第1位(タイ):バーニー・サンダース(Bernie Sanders)
2016年にも出馬したサンダースはここ数カ月でランクを順調に上昇させてきた。現在、彼はバイデンとトップ走者の位置を分け合っている。その理由はシンプルだ。ハリーが書いているように、2019年第一四半期でサンダースは最も多くの資金を集め、メディアの注目を集め、各種世論調査ではトップに迫る勢いであり、エスタブリッシュメントが彼に敵対姿勢を見せていない(今のところは)。資金集めに関しては感嘆に値する。サンダースは初日に膨大な資金を集めそれから止まるということにはなっていない。資金の流入は安定している。これは将来も続くであろうことを示している。バイデンと同様、サンダースは、民主党支持者が75歳以上の候補者はふさわしくないと考えるようならば、この勢いも続かない可能性はある。覚えておいて欲しいのは、知名度が似ている人物(バイデン)に10ポイントをつけられており、今週はメディアからの取材が減っているという点だ。(前回順位:3位)
●第1位(タイ):ジョー・バイデン(Joe Biden)
前副大統領バイデンにとって3月後半から4月は素晴らしい月ではなかった。彼はまだ2020年米大統領選挙に出馬表明していない。バイデンは複数の女性からパーソナルスペースを侵害され、不快に感じたという告発を切り抜けねばならなかった。しかし、一つの大きな事実がある。それは、バイデンは既に出馬しているのと同様であり、今月中に出馬を発表するということだ。そして、パーソナルスペースに関する問題が起きて以降の世論調査の数字から判断すると、告発と彼の見事とは言えない対処の仕方によっても、バイデンには大きなダメージにはなっていないということだ。これらの事実、加えて、全国規模、予備選挙が早期で実施される各州での世論調査の結果で1位を続けているという事実から、今月、バイデンにトップの位置をサンダースと共に与えるのは当然ということになるだろう。(前回順位:2位)
(貼り付け終わり)
(終わり)
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