古村治彦です。

 

 もう飽きるほど、「ジョー・バイデンがリード」と書いてきましたが、バイデンの支持率が先月に比べて上昇し、2位のサンダースに24ポイント差をつけるとことまできました。今回のCNNの世論調査の結果では、バイデンが39%、サンダースが15パーセントという数字が出ました。その他の候補者は2桁の支持率を獲得することが出来ませんでした。

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 20名以上が立候補している状態で4割近くの支持を獲得しているのですから、バイデンの独走状態です。スキャンダルや年齢問題もなんのその、民主党内の主流派、穏健・保守派の支持を集めているようです。選挙資金も出馬宣言後24時間で630万ドルを集めたということで、これまで動きを控えていた民主党系の大口献金者たちも動き出しているようです。このブログでもご紹介していますが、バイデンの支持者は年齢の高い人々とマイノリティということで、「オバマ時代よ、もう一度」という感情があるのだろうと思われます。

 

 バイデンは副大統領になる前は30年以上にわたり、デラウェア州選出の連邦上院議員で、デラウェア州の自宅からアメリカの鉄道アムトラックを使って毎日ワシントンの連邦議事堂と議員事務所まで通勤していた人物で(あだ名が「アムトラック・ジョー」でした)、労働組合の支持を受けていた、庶民派の政治家でした。民主党主流派・保守寄りの政治家ということになります。

 

 バイデンの支持率が高いことは、必ずしも民主党全体が左傾化していないことを示しています。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)やアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)といった急進リベラル派は勢力を拡大させていますが、民主党の多数派を占めている訳ではない、リベラル派がより急進的になっているということになります。

 

 今回のCNNの世論調査では、自分が支持する候補者を決めて、その候補者を徹底的に支持すると答えたのは36%で、支持する候補者を変える、考えを変えると答えた人が64%でした。来年、2020年の1月から4月まで全米各州で予備選挙(予備選挙か党員集会)が実施されます。今年の6月末からは民主付党全国委員会主催の候補者討論会が毎月実施されます。


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 現在までのところ、17名の候補者が討論会参加資格(指定された3回の世論調査で支持率1%以上を獲得すること、もしくは6万5000名以上、20州以上・各州最低200名以上から献金を受けること)をクリアしたということです。ですから、6月末と7月末の討論会は、それぞれ2回に分けて実施されるようです。支持率2%以上かどうかで分けるのではないかと私は思います。

 

 この討論会で良いパフォーマンスを見せた候補が支持率や資金集めを成功させることになります。20名上出ていますが、現在の上位6名(第2集団まで)にはまだチャンスはありますが、残りはこれから徐々に撤退していくことになるでしょう。上位陣は、民主党支持者の3分の2がまだ考えを変える余地を残しているというところで、ここにアピールをしていくことになるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

最新の世論調査では、バイデンがサンダースに24ポイント差をつけてリード(Biden leads Sanders by 24 points in new poll

 

ジョン・バウデン筆

2019年4月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441285-biden-leads-sanders-by-24-points-in-new-poll?fbclid=IwAR1sqq9YXfO-VZ9A-yuZVjAFLYZIzODdTGX59gTsqhLBtBa9ATDeTolv-g4

 

ジョー・バイデン前副大統領は2020年大統領選挙への出馬表明を行ってから民主党支持者の間での支持率が急上昇している。最新の世論調査の結果では、大差をつけてトップとなっている。

 

CNNSRSS共同世論調査の結果が火曜日午前に発表され、バイデンが民主党支持の有権者の39%の支持を獲得し、第2位の挑戦者バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に24ポイントの差をつけている。バイデンとサンダースだけが二桁の支持率を獲得した。

 

世論調査の結果では、バイデンは先月の調査に比べて、11ポイントも支持率を上昇させた。先月の支持率は28%であった。

 

最新の世論調査の結果によると、民主党支持の有権者の15%がサンダースを支持している。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が8%、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)が7%となった。

 

CNNによると、バイデンは全ての人口統計学上の属性グループでサンダースをリードしている、ということだ。

 

しかし、民主党支持の有権者の36%だけが大統領選挙における自分の選択を固めたと答えた。世論調査の結果では、民主党支持者で誰を支持するかとにかく決めたという人たちの50%がバイデンを支持すると答えた。

 

CNNSRSS共同世論調査は2019年4月25日から28日まで民主党支持の有権者を対象に実施され、誤差は5.9ポイントだ。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査の結果も火曜日午前に発表され、バイデンの支持率は36%となり、サンダースの支持率は22%となった。バイデンの支持率は先週火曜日の出馬表明以来6%上昇した。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査は民主党支持の有権者15475名を対象に実施され、誤差は1ポイントだ。

 

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世論調査:民主党支持の有権者の約3分の2が2020年大統領選挙の候補者について考えを変える可能性があると答えた(Poll: Almost two-thirds of Dems say they could change their mind on 2020 candidates

 

レイチェル・フラジン筆

2019年4月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441440-64-of-democrats-say-they-could-change-their-mind-on-preferred-2020

 

最新の世論調査の結果、民主党支持の有権者の約3分の2が2020年大統領選挙民主党予備選挙で誰を支持するかについて自分の考えを変える余地があると答えた、ということが明らかになった。

 

CNNの世論調査の結果が火曜日に発表された。その中で、既に支持する大統領選挙候補者を選んだと答えた、民主党支持、民主党寄りの有権者の64%が、考えを変える可能性があると答えた。36%が自分の選んだ候補者を「徹底的に支持する」と答えた。

 

「どの候補者についてもっと知りたいと思いますか?」という質問に対して、23%がカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)と答えてトップとなった。ハリスに続くのがエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)で20%、ジョー・バイデン前副大統領(民主党)で19%だった。


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世論調査は2019年4月25日から28日にかけて1007名を対象に実施された。そのうち411名が民主党支持、民主党寄りの登録済有権者であった。そのうちの367名が2020年大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中で支持する候補者を選んでいると答えた。

 

誤差は3.8ポイントだ。

 

2020年大統領選挙民主党予備選挙は21名の立候補者が出ている。バイデンは選挙戦をリードしている。最新の世論調査の結果では、挑戦者であるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に24ポイントの差をつけている。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)はここ数週間で人気を情報させており、多くの世論調査で3位に入るようになっている。一方、ハリスは、一時期は先頭を走っていると見られていたが、現在は支持率を落としている。

 

ウォーレンは最近になって数字を上げている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)