古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙はまだ候補者たちによる公開討論会も始まっていませんが、ジョー・バイデン前副大統領が圧倒的にリードという状況です。出馬宣言以降、数字を伸ばしており、2位につけているバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が数字を落としています。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が支持率を上げており、これは彼女の生真面目さと実直な活動、政策提言が功を奏した形になっています。

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 インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの上昇も一休みというところです。彼はリベラル派と穏健派の中間という位置で、他の候補者たちとの差別化を図ろうとしていますが、それが分かりにくいというところがあるようです。非白人系への浸透がうまくいっていない、ということで、マイノリティへのアウトリーチが急務でしょう。しかし、インタヴューで圧倒的なパフォーマンスを示してきましたので、討論会が始まれば盛り返すことが予想されます。

 

 世論調査に関しては大きな動きはなく、これまで何度も書いてきたことを繰り返すことになります。(1)ジョー・バイデンが圧倒的にリード、(2)年齢が上がるほどバイデン支持が増え、若い人たちはサンダース支持が多い、(3)マイノリティではバイデン支持が多い、ということになります。一時期は3番手を争っていたカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)の勢いは落ちています。バイデンの出馬とブティジエッジの急上昇の割を食ってしまった格好です。

 

 何か大きな出来事がなければこのまましばらく進むでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:黒人女性の47%がバイデンを支持すると答える(47 percent of black women say they'd back Biden: poll

 

マイケル・バーク筆

2019年4月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441320-47-percent-of-black-women-say-theyd-back-biden-poll

 

モーニング・コンサルト社の最新の世論調査の結果によると、黒人女性の約半分が大統領選挙民主党予備選挙で、ジョー・バイデン前副大統領を支持すると答えた、ということだ。


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世論調査の対象となった黒人女性の47%が民主党候補者としてバイデンがトップの選択だと答えた。黒人女性の中でライヴァルたちを大きく引き離している。

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黒人女性の18%がバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を支持すると答え、9%がカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)を支持すると答えた。


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バイデンは白人女性の中でも最も多くの支持を集めた。世論調査の結果、白人女性の36%がバイデンをトップの選択だと答えた。


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今回の世論調査は、住んでいる各州の民主党の予備選挙か党員集会に参加予定の登録済有権者15475名を対象に実施された。2019年4月22日から28日に実施され、誤差は1ポイントだ。


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火曜日にもう一つの世論調査の結果では、民主党予備選挙に参加予定の非白人の有権者の間でバイデンは他の候補者に大きなリードをつけている。

 

CNNSRSS共同世論調査の結果では、非白人の50%がバイデンを支持すると答え、重要な人口動態グループの中で、他のライヴァルたちを大きくリードしている。

 

=====

 

最新の世論調査でバイデンが民主党予備選挙候補者の中で26ポイント差をつけてリード(Biden holds 26-point lead among Dems in new national poll

 

タル・アクセルロッド筆

2019年4月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441399-biden-holds-26-point-lead-among-dems-in-new-national-poll

 

ジョー・バイデン前副大統領が大統領選挙への出馬を正式に発表して数日経過した。火曜日に発表されたキュニピアック大学の最新世論調査の結果によると、バイデンが民主党の他の候補者たちに対して26ポイント差をつけてリードした。

 

バイデンは先週木曜日午前に大統領選挙出馬を発表した。世論調査の結果では、バイデンは、民主党支持者と民主党寄りの有権者の間で38%の支持を獲得した。

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エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が支持率12%を獲得し第2位に入り、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は11%で3位となった。

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キュニピアック大学世論調査部門副部長ティム・マロニーは次のように語った。「民主党予備選挙はジョー・バイデン前副大統領が一気のスタートを切ったために突然本格化した。有権者たちは、ジョー・バイデンのみがトランプ大統領に残り18カ月でホワイトハウスを去る準備をさせることができると考えていることを明確に示している」。


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今回のキュニピアック大学の世論調査の結果は、火曜日に発表された他の各種世論調査の結果と類似している。どれもバイデンが正式発表して以来、数字を上げている。バイデン前副大統領は火曜日に発表された各種世論調査の結果において、他の候補者たち全員を勢いで追い越している。

 

火曜日にCNNSRSS共同世論調査の結果が発表され、先月に比べてバイデンの支持率が11ポイント上昇し、民主党支持の有権者の39%の支持を獲得した。この調査では、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して24ポイント差をつけてリードし、他の候補者たちは二桁の支持率を獲得できなかった。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査の結果も火曜日に発表された。バイデンの支持率は4月初めの30%から36%に上昇した。サンダースの支持率は22%だった。

 

キュニピアック大学の世論調査は2019年4月26日から29日にかけて民主党支持、民主党寄りの有権者419名を対象に実施された。誤差は5.6%だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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