古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の情勢ですが、トップはジョー・バイデンで変わらずですが、カマラ・ハリスとエリザベス・ウォーレンが支持率を上昇させ、バーニー・サンダースの支持率は下落傾向にあります。全くの無名のところから有力候補に駆け上がったピート・ブティジェッジは失速気味ということになっています。

 

 バイデンは2019年6月末の1回目の討論会で、カマラ・ハリルから激しい攻撃を受け、うまく対応できませんでした。その中で、アフリカ系アメリカ人の血をひくハリスから、バイデンが上院議員時代に人種分離主義者の議員たちと協力して仕事を進めたという最近の発言を激しく批判されました。

 

 この日のバイデンは疲れているように見え、トランプ大統領がつけた「スリーピー・ジョー(眠そうなジョー)」そのものでした。

 

 こうしたことを受けて、バイデンの支持率は下落しました。そして、カマラ・ハリスの支持率は上昇しました。バイデンは、高齢者とアフリカ系アメリカ人からの支持率が断トツに高く、それが独走状態を支えていました。しかし、支持基盤の一角が崩れるということになって、苦戦状態にあるようです。

 

 それでも支持率は30%台を維持しており、大差のリードを保っている訳ですが、次の討論会で、またスリーピー・ジョーが出てしまうと支持率に影響を及ぼすことになるでしょう。


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(貼り付けはじめ)

 

世論調査:アフリカ系アメリカ人有権者の中でバイデン支持率が落ちている(Poll: Biden's support drops among black voters

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年7月9日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/452134-poll-bidens-support-drops-among-black-voters

 

最新の世論調査の結果によると、アフリカ系アメリカ人有権者の中でジョー・バイデン前副大統領の支持率が落ちているが、それでもアメリカ大統領選挙民主党予備選挙のライヴァルたちには2桁(10ポイント)以上の差をつけてリードを保っている。

 

モーニング・コンサルト社が火曜日に発表した世論調査の結果によると、バイデンは全国規模で31%の支持率を獲得している。それに続くのがバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)で19%、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)で14%、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)で13%となっている。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査の結果では、バイデンはここ3週間で支持率を7ポイント下落させているが、同時期にハリスは8ポイント上昇させているが、サンダースとウォーレンの支持率に大きな変化はない。

 

バイデンの支持率下落はアフリカ系アメリカ人有権者の支持率が軟調になっていることで説明できる。バイデンのアフリカ系アメリカ人有権者の中での支持率は8ポイント下落し、ハリスの支持率は7ポイント上昇した。

 

2019年6月末の1回目の民主党主催の討論会で、ハリスはバイデンの連邦上院議員時代に人種分離主義者たちと協力できたという発言を批判した。ハリスはまたバイデンに対して学校現場での人種融合を行うための連邦バス通学法に反対した過去についても厳しく問い質した。

 

アフリカ系アメリカ人有権者の中でバイデンは現在でも支持率はトップで、38%を獲得している。それに続くのがサンダースの21%、ハリスの16%、ウォーレンの7%となっている。

 

モーニング・コンサルト社のオンライン世論調査は16599名の民主党予備選挙参加予定有権者を対象に2019年7月1日から7日にかけて実施された。誤差は1ポイントである。

 

(貼り付け終わり)

(終わり)

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