古村治彦です。

 2020年大統領選挙は2020年11月3日に本選挙投開票日を迎える。それまで1年を切った。2020年2月からは民主党予備選挙が実施される。選挙戦はいよいよ本格化し激化する。

 候補者たちにとって重要なのは全米に生中継される民主党全国委員会主催の討論会に参加することだ。これに出ることで有権者にアピールすることが出来る。それが各種世論調査の支持率の数字に反映されるし、選挙資金集めにも大きく影響する。

 今年6月から討論会がほぼ月1回のペースで実施されてきたが、民主党全国委員会は参加条件をどんどん厳しくしていっている。それによって25名以上の立候補者があった選挙戦で候補者を絞るようになっている。討論会に出られないということになると、その候補者は有力ではないということになり、有権者から見放される。

 11月の討論会の参加条件をクリアしているのはこれまでに8名だが、10月に比べて4名がまだ条件をクリアしていない。12月の討論会の参加条件は更に厳しくなるので、この8名から更に脱落者が出る。支持率で見れば、候補者はトップ5とそれ以外に分けられる。12月の討論会に支持率で6位から8位の間にいる候補者が脱落ということになるだろう。こうして年明け前後に大物の選挙戦からの撤退ということも出てくるだろう。

 来年に向かって選挙戦のギアは上がっていく。

(貼り付けはじめ)

民主党全国委員会は12月の討論会の参加条件をより厳しくする(DNC toughens qualification criteria for December debate

ラファエル・ナム筆

2019年10月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/467437-dnc-toughens-qualification-criteria-for-december-debate

金曜日、民主党全国委員会は12月に開催される6回目の候補者討論会の参加条件を発表した。これまでよりもさらに厳しい条件となっている。条件を厳しくすることで、討論会に参加できる候補者の数を絞ろうというのが民主党全国委員会の意図だ。

2019年12月19日の討論会に参加条件をクリアするためには、候補者たちは支持率に関する条件2つのうちの1つをクリアしなければならない。全国規模の世論調査、もしくはアイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州での世論調査で4回以上4%以上を記録する、またはアイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州の各州世論調査で2回以上6%以上を記録するというものだ。

新しい参加条件は11月の参加条件を超えるものだ。11月の場合には4回以上3%以上の支持率を記録する、またはアイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州の各州世論調査で2回以上5%以上の支持率を記録するというものだ。

12月の討論会の支持率に関する条件においては、10月16日から12月12日までに発表される民主党全国委員会が指定した16のメディア各社と世論調査機関の世論調査が対象となる。

加えて、候補者たちは、少なくとも20万人以上の献金者、そして少なくとも20以上の州、自治州、ワシントン・コロンビア特別区から800人以上の献金者を集めねばならない。

11月の討論会の参加条件は、16万5000人以上の献金者を獲得する、しかも少なくとも20州から各州600人以上から献金を集めることである。

参加条件の締め切り日は2019年12月12日となっている。

民主党全国委員会はまた12月の討論会はPBSニュースアワーと『ポリティコ』誌が共同で開催するとも発表した。

民主党全国委員会は徐々に討論会への参加条件を厳しくしており、候補者たちは討論会に参加するためにより幅広い支持を示す必要がある。

6月と7月に開催された最初の2つの討論会には20名が参加し、それぞれ2晩にわたって討論が行われた。しかし、世論調査と資金集めに関する参加条件が厳しくなった後の、9月の討論会に参加できたのは10名だけだった。10月の討論会には12名が参加できた。

これまでのところ、11月の討論会の参加条件をクリアしたのは9名だ。ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ、金融実業家トム・ステイヤー、IT実業家アンドリュー・ヤン、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)が条件をクリアしている。

討論会の参加条件をクリアできないことで、選挙戦からの撤退という決断をする候補者たちも出てくる。それは、討論会に参加できないと、自分自身を予備選挙に参加する予定の有権者に知らせることができないし、それが政治資金集めにも悪影響を与えることになるからだ。

今年の初めの段階では、25名以上の人物が立候補しており、史上最も多い立候補者数となった。現在は18名が選挙戦を続けている。

選挙戦から撤退したのは、ニューヨーク市長ビル・デブラシオ、カースティン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)、最近ではティム・ライアン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)がいる。

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クロウブッシャーは11月の討論会の参加条件をクリアした(Klobuchar qualifies for November debate

タル・アクセルロッド筆

2019年10月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/467263-klobuchar-qualifies-for-november-debate

民主党予備選挙候補者のエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は11月の討論会の参加条件をクリアした。クロウブッシャーで討論会参加女権をクリアした候補者は9人となった。

ミネソタ州選出の民主党所属連邦上院議員であるクロウブッシャーは木曜日朝に発表されたキュニピアック大学の世論調査で支持率3%を獲得し、条件をクリアした。

来月の討論会に参加するためには、11月13日の午後11時59分までに候補者は16万5000人以上の献金者を獲得し、世論調査で3%の支持率を4回以上、もしくは早期に予備選挙が実施される各州での世論調査で2回以上5%以上の支持率を獲得するという条件をクリアする必要がある。

キュニピアック大学の世論調査はクロウブッシャーに必要な世論調査の4つ目だった。クロウブッシャー選対は政治献金に関する条件は既にクリアしていると発表している。

クロウブッシャーはツイッターで次のように書いた。「私たちは11月の討論会の参加条件をクリアした!懸命に努力してくださった方々、少額でも寄付をして下さった方々、上昇局面を作り出すために助けて下さった方々皆さんに感謝します。私たちは大きく前進できた。しかし、これからも全身を続けねばならない」。

11月の討論会は、11月20日にジョージア州で、MSNBCと『ワシントン・ポスト』紙が共同で開催する。しかし、会場と正式な形式はまだ発表されていない。司会者はNBCニュースのアンドレア・ミッチェルとクリステン・ウェルカー、MSNBCのレイチェル・メドウ、ワシントン・ポスト紙のアシュリー・パーカーである。

クロウブッシャーは、ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、大富豪の社会事業家トム・ステイヤーと実業家アンドリュー・ヤンと一緒に来月の討論会に参加することになる。

クロウブッシャーはここ数か月支持率の数字を上げられないでいる。先週のオハイオ州での討論会の後、人々の関心を集め、資金も集まるようになっている。先週の討論会で、クロウブッシャーは中道派の政治家として有力候補であるジョー・バイデン前副大統領に取って代われる人物であることをアピールできた。また、「メディケア・フォ・オール」のような進歩主義的な政策を攻撃することも出来た。

民主党全国委員会が討論会の参加者を最終的に発表することになる。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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