古村治彦です。

 アイオワ州とニューハンプシャー州での予備選挙の結果は他の州にも影響を与えている。全国規模の世論調査の結果で、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が支持を伸ばし、支持率を下げたジョー・バイデン前副大統領との差は拡大している。更に、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグの支持率も上がっている。
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ニューハンプシャー州での予備選挙が終わった時点で、代議員を獲得している候補者を有力候補者だと考えることができるが、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジ、サンダース、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、ジョー・バイデンということになる。これに3月3日以降はマイケル・ブルームバーグも加わると混戦状態に拍車がかかる。混戦状態から誰が脱落していくかが注目される。
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 世論調査の支持率が低いということが報道されると、人々の投票行動にも影響を与える、また、選挙運動へのヴォランティアの参加や選挙運動資金の献金も少なくなる、そうなると世論調査の支持率が更に下がるという悪循環に陥る。そこにはまりつつあるのがバイデンとウォーレンだ。両者とも全国規模で見ればクロウブシャーとブティジェッジに比べれば支持率も知名度も高い。まだまだこれから巻き返してくるとなると混戦のまま進むことになる。

 エマーソン・カレッジは2020年2月16日から18日にかけて世論調査を行った。その中で、副大統領についても質問している。その結果は大変興味深いものとなった。
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 1位はカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)で20%、2位は実業家アンドリュー・ヤンで18%、3位がヒラリー・クリントン元国務長官で16%、ステイシー・エイブラムス前ジョージア州下院議員・2018年中間選挙ジョージア州知事選挙民主党候補で8%、5位がビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)で6%となった。ヒラリー・クリントンを支持する人が多いのは、やはり民主党内の融和を求めているということであろう。しかし、ヒラリーがここで表舞台に復活するのは民主党にとって良いことだとは言えない。

※エマーソン・カレッジの世論調査の結果は以下にあります↓

https://emersonpolling.reportablenews.com/pr/february-national-poll-sanders-takes-the-lead-for-democratic-nomination-bloomberg-on-the-rise

 エマーソン・カレッジの世論調査によると、サンダース支持者の31%がヤン、13%がハリス、13%がヒラリーと答えている。バイデン支持者の24%がヒラリー、23%がハリス、13%がヤンと答えている。ブルームバーグ支持者の22%がヒラリー、19%がハリス、8%がヤンと答えている。ウォーレン支持者の27%がハリス、14%がヤン、14%がエイムラムス、9%がヒラリーと答えている。

 以前、バイデンはエイブラムスの名前を挙げたことがあるが、この時はまだカマラ・ハリスは大統領選挙民主党予備選挙からの撤退前だった。バイデンとハリスは、アムトラックでの通勤で顔を合わせる仲として知られていた。ヒラリーを支持する人たちが多いようだが、もしバイデンが大統領選挙の候補者指名を受けて、ヒラリーを副大統領候補に選ぶようならば、民主党の分裂は不可避となる。

 左派のサンダースの副大統領候補にヤンを推す人たちが多いのは、やはりヤンがベイシック・インカム(18歳以上の全国民に毎月1000ドルを支払う)を提唱したからであろう。ヤンはベイシック・インカムを提唱しながら、メディケア・フォ・オールも主張していたこともあり、サンダース支持者たちから好感を持たれているようだ。サンダース支持者の13%がヒラリーを副大統領にと答えているのが興味深い。

 ヒラリーを副大統領候補に選んでしまうようなセンス欠如の人間が、もし大統領候補になってもまず勝利は望めないだろう。そして民主党は分裂してしまうだろう。

(貼り付けはじめ)

世論調査:全国規模の世論調査でサンダースは2桁のリードを記録(Sanders builds double-digit national lead: poll

ジョナサン・イーズリー筆

2020年2月13日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/482969-sanders-builds-double-digit-national-lead-poll

ヴァ-モント州選出のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)は最新の全国規模の世論調査の結果で、2位の候補者に2桁のリードをつけている。

モーニング・コンサルト社の最新の世論調査の結果、サンダースの支持率は29%、続くジョー・バイデン前副大統領の支持率は19%、そして、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグの支持率は18%となった。今週のニューハンプシャー州の予備選挙での勝利の後、サンダースは支持率を3ポイント上げてきた。バイデンはニューハンプシャー州の予備選挙で5位という惨敗に終わり、世論調査での支持率は3ポイント下げた。

最新の世論調査の結果では、サンダースは民主党予備選挙におけるトップ走者の地位を固めたということになる。ニューハンプシャー州での勝利に加え、アイオワ州での党員集会での一般投票数で最も多いものである。しかし、アイオワ州での代議員数獲得数では、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジがサンダースを僅差で上回った。

ブティジェッジはニューハンプシャー州の予備選挙において僅差で2位をつけた。モーニング・コンサルト社の世論調査では支持率11%を堅持している。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)はニューハンプシャーで上位3位の候補者に遠く置かれての4位に終わったが、モーニング・コンサルト社の世論調査の支持率は10%だった。

エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)はニューハンプシャー州の世論調査で驚きの3位に入った。クロウブシャーは有力候補者の仲間入りとなった。世論調査での支持率は5%で、前回の世論調査に比べて2ポイント上がった。

有権者たちの最大の関心事は当選可能性だ。そして、サンダースは現在のところ、トランプ大統領を倒せる最良の立場にいると見られている。世論調査の対象者の29%がサンダースが最も当選可能性が高いと答えた。ブルームバーグと答えたのは25%だった。

バイデンの当選可能性に関する主張は、アイオワ州で4位、ニューハンプシャー州で5位に終わったことで、重大な影響を受けることになった。今月初めの世論調査での支持率は29%だったが、最新の世論調査では17%にまで下がった。

バイデンは、自身の支持基盤であるアフリカ系アメリカ人の有権者が、ネヴァダ州とサウスカロライナ州といった人種的により多様な州で予備選挙が実施されるまで、自分を支持してくれるだろうという希望を持っている。

しかし、モーニング・コンサルト社の世論調査によると、「バイデンがトランプ大統領を倒すためには最良の候補者だ」という主張に賛同するアフリカ系アメリカ人有権者は前回に比べて10ポイント下落したということである。アフリカ系アメリカ人有権者の32%が、サンダースにはトランプを倒すチャンスがあると答え、バイデンとブルームバーグと答えたのはそれぞれ21%だった。

バイデンのニューハンプシャー州での結果を受けて、民主党の予備選挙参加者の46%がこれからバイデンに投票しないだろうと答えている。

モーニング・コンサルト社の世論調査は2020年2月12日の2639名の登録済の民主党支持の有権者を対象に実施された。誤差は2ポイントだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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