古村治彦です。
エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が選挙戦の停止を発表した。スーパーチューズデーでの結果が振るわなかった。地元マサチューセッツ州でバイデン、サンダースに続く3位に終わり、これ以上先はないという判断をしたようだ。しかし、選挙戦に残っている候補者たち(バーニー・サンダース、ジョー・バイデン、トゥルシー・ギャバード)の中から誰を支持するかについてはすぐには決めないと発言した。女性候補者としては残りはトゥルシー・ギャバード連邦下院議員だけとなった。
Meena Harris@meenaharris
Remembering how we started. https://t.co/U3VWpzFALw
2020/03/06 00:54:31
上の写真が載っている三―ナ・ハリス(カマラ・ハリスの妹)のツイート
予備選挙に立候補した5名の女性の有力立候補者たち
サンダースは早速秋波を送っている。ウォーレンの政策重視の選挙運動を称賛し、進歩主義派の指導者だと持ち上げている。ウォーレン支持者を取り込みたいところだろう。サンダースとバイデンは共にウォーレンに電話をかけているそうだが、どのよう話をしたかは明らかになっていない。
モーニング・コンサルト社がスーパーチューズデーの直前の2020年2月28日発表した世論調査の結果では、ウォーレン支持者に対して「ウォーレンの次に師事する候補者は誰か」という質問に対して、40%がサンダース、16%がバイデン、16%がブティジェッジ、12%がクロウブシャーと答えている。ウォーレン支持者の半分くらいはサンダースに流れるだろうが、半分はバイデンに流れると考えられる。
しかし、ウォーレンからの支持表明はサンダースにとっては次のミシガン州で勝利するためには重要である。何が何でもということで積極的に行動するだろう。
(貼り付けはじめ)
ウォーレンは大統領選挙で誰かをすぐに支持表明するつもりはないと発言(Warren
says she doesn't plan to immediately endorse in 2020 race)
マックス・グリーンウッド筆
2020年3月5日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/486145-warren-says-she-doesnt-plan-to-immediately-endorse-in-2020-race
エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は木曜日、大統領選挙民主党予備選挙の候補者の支持表明を行わなかった。彼女は時間をかけて党の指名に向けて誰を支持するか決めたいと述べた。
スーパーチューズデーでの不振を受けウォーレンは選挙戦の停止を発表したが、支持表明に関する発言はその直後に出た。うオーレンは地元マサチューセッツ州で3位に終わった。
木曜日、マサチューセッツ州ケンブリッジの自宅の前で会見に応じ、その中で、民主党予備選挙のライヴァルだった候補者のうちの1人に対してしばらくして支持表明を行うが、「今日に」ではないと述べた。
ウォーレンは「そのことについては、深呼吸をして、ちょっとの時間を使って考えてみることにします。今すぐに決める必要もないのですからね」と述べた。
ウォーレンの支持表明は予備選挙において極めて重要な意味を持つものとなるだろう。ここ数日、ウォーレンはジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)からたびたび電話を受けている。両者は予備選挙に残っているトップ2の候補者だ。しかし、どちらの候補者が実際に彼女に支持表明を行うように頼んだのかは明らかになっていない。
選挙戦を通じてウォーレンは進歩主義的な有権者の支持を集めようとしてきた。そして、そのため、選挙戦から撤退した今の段階では、サンダース支持を表明する可能性が高いと見られている。サンダースはウォーレンとイデオロギーが近い。
しかし、ウォーレンとサンダースは今年1月に衝突した。2018年に交わした私的な会話の内容に関して矛盾する説明を2人は行った。ウォーレンは、サンダースが彼女に対して、女性が大統領になることは無いと確信していると述べたと主張した。サンダースはそのようなことは行っていないと否定している。
ウォーレンとバイデンのこれまでのやり取りも激しいものであった。両者は長年にわたり政策の違いで激しく批判し合った。バイデンがより妥協を容認する考えは、ウォーレンの政治と規制に関する変化を強く求める姿勢とは相いれないものであった。
木曜日の記者会見で行った発言の中で、ウォーレンはどの候補者を支持するかについて示唆することもなかった。彼女は、自身の予備選挙を通じての選挙運動は進歩主義、穏健のどちらかに分類されるものではないと述べた。
ウォーレンは次のように発言した。「私が選挙戦に出た時、そこには2つのレーンがあると言われました。しかし、私はどちらのレーンでも走らないことが可能だと考えました。全く別の種類の選挙運動をする余地はたくさん残っていました」。
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サンダースが「ウォーレンは選挙戦でいくつもの素晴らしい考えを訴えた」と発言(Sanders
says Warren 'has run an extraordinary campaign of ideas')
レベッカ・クレアー筆
2020年3月5日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/486152-sanders-says-warren-has-run-an-extraordinary-campaign-of-ideas-after-her
バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は木曜日、予備選挙でライヴァルだったエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が選挙戦を停止すると発表したことを受け、彼女を称賛した。
サンダースとウォーレンは多くの政策で同じ考えを持っており、ウォーレンは進歩主義派の運動をより強いものとしてくれた指導者だと称賛した。
サンダースは次のようにツイートした。「エリザベス・ウォーレンは多くの取り残された人々のために行動し、そのために最も強力な大企業の既得権益と戦ってきました。彼女の存在がなければ、進歩主義派の運動は今日のように強いものとはなっていなかったでしょう。私は彼女がこの運動のための戦いを続けてくれると信じています。彼女がこれからも戦い続けてくれることに感謝します」。
サンダースは次のように続けた。「ウォーレン上院議員は選挙期間中にいくつもの素晴らしい公約を掲げました。富裕層の資産に見合った負担、ワシントンの腐敗の根絶、全国民への医療保険制度の保証、気候変動への対処、学生たちの抱える負債への対処、女性の諸権利の用語といったものです」。
スーパーチューズデーでの結果が失望に終わり、ウォーレンは木曜日に選挙戦を終えることを決めた。彼女は地元マサチューセッツ州で3位に終わった。
ウォーレンとサンダースは今年1月、2018年の私的な会話をめぐり、矛盾する説明を行い、その後攻撃し合うようになった。ウォーレンは、サンダースから女性は大統領になれないと言われたと主張し、サンダースはそんなことは行っていないと否定した。
ウォーレンは予備選挙に残っている候補者の誰かに対して直ちに支持表明を行うことはしないと述べた。
ここ数日、ウォーレンはサンダースとジョー・バイデン前副大統領から電話を受けている。2人は選挙戦に残ったトップ2の候補者だ。どちらが直接支持表明を行ってくれるようにウォーレンに頼んだのかは明らかになっていない。
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ウォーレンが大統領選挙から撤退(Warren drops out of
presidential race)
ジュリア・マンチェスター、エイミー・パーネス筆
2020年3月5日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/485394-warren-drops-presidential-bid
エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、大統領選挙民主党予備選挙での結果が不振だったことを受け、木曜日に選挙戦を終えることを決めた。
木曜日の朝、ウォーレンは選対のスタッフに対して発表を行い、その中で多くの公約に対して人々に関心を向けてもらうことで彼女の選挙戦は大きな成果を上げたと述べた。
ウォーレンはスタッフに対して次のように述べた。「私たちは目標を達成することはできませんでした。しかし、私たちが一緒に成し遂げたことはこれからも影響を与え続けるでしょう。私たちが実現したかった大きさの影響ではありませんが、影響が残るということが重要なのです。変化は長い時間をかけて伝わっていくでしょう」。
「私たちが成し遂げたこと、そして世界に向けて私たちが発した様々な考えは、今回の戦いで私たちが守った戦い方、私たちが築き上げた人々とのつながりは、この選挙の残りの期間も生き続けるでしょう。そして次の選挙でも、またその次の選挙でも」。
ウォーレンは記者会見を午後12時30分から開く予定となっている。
ウォーレンがその場で予備選挙をまだたかっている候補者の誰かに対して支持表明するかどうかは明らかになっていない。
選挙戦撤退のニュースは予備選挙の序盤、そしてスーパーチューズデーでの結果が振るわなかった後に発表された。ウォーレンは地元マサチューセッツ州で3位に終わった。
ウォーレンは選挙戦を通じて多くの進歩主義的な提案を行った。有権者や記者たちから様々な問題について質問されると、「その問題について、私は解決するための計画を持っています。それは次の通りです」と答えるのが常だった。
ウォーレンの選挙戦は彼女が「アメリカの腐敗した金融システム」と名付けたものを攻撃することで進められた。
しかし、ウォーレンは同僚のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)と同じイデオロギーのレーンの中で選挙を戦った。そのために民主党の進歩主義的な有権者からの支持を分断することになった。両連邦上院議員は予備選挙序盤ではお互いに対する攻撃を控えていた。その代わりに両者が主張する「メディケア・フォ・オール」のようなリベラルな政策を共に訴えた。
こうした流れが変わったのは、サンダースがウォーレンに対して2018年に交わした私的な会話の中で、自分は女性が大統領になれるとは考えていないと発言した、とCNNが報道し、その内容をウォーレンが認めた時だ。サンダースはこの報道内容を否定した。
ウォーレンが予備選挙で最後に注目を浴びたのは、討論会の壇上で、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグを繰り返し攻撃したことだ。彼女はブルームバーグの超大富豪の地位と部下だった女性たちに対する過去の発言について攻撃した。
ウォーレンが選挙戦から撤退することで、予備選挙の有力候補はサンダースとジョー・バイデン前副大統領ということになる。トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)はまだ選挙戦を続けているが、トップ二人には大きく差をつけられている。
これからの予備選挙でウォーレンが誰に支持表明を行うかは明らかになっていない。彼女のイデオロギー上の姿勢はサンダースにより近いことを示しているが、両選対と両者の支持者たちの間の緊迫した関係は爆発寸前でここまできた。
水曜日、サンダースは自身の支持者たちが行ったウォーレンに対する発言を厳しく非難した。MSNBCのレイチェル・マドウに対して、ウォーレンに向けたインターネット上での罵詈雑言には「心から嫌悪」し、ただただ「愕然」としていると述べた。
サンダースは水曜日の午前中に同日の朝にウォーレンと電話で話したことを認めた。
(貼り付け終わり)
(終わり)



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