古村治彦です。
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 3月10日の予備選挙が始まった。ミシガン州、ワシントン州、ミズーリ州、ミシシッピ州、アイダホ州、ノースダコタ州で予備選挙の投開票が実施される。現在のところ、ジョー・バイデンが優位なようだ。しかし、前回はミシガン州で事前の世論調査ではヒラリー・クリトンがバーニー・サンダースに大差をつけていたのに、実際には大接戦で、僅差でサンダースが勝利を収めた。また、本選挙ではトランプが勝利を収めたということで、「サプライズ」があるかどうか注目だ。

 バイデンは南部諸州ミズーリ州とミシシッピ州を固めている。サンダースとしては代議員数が多いミシガン州やワシントン州で勝利したいところだが、厳しい情勢だ。3月10日でサンダースがある程度の結果を残せなければこれで終戦ということになる。サンダースはミシガン州で負けても選挙戦から撤退しないと述べているが、実質的には選挙は終戦ということになる。

サウスカロライナ州でバイデン勝利をもたらし、勢いを取り戻すことに貢献した連邦下院多数党(民主党)院内幹事ジェイムズ・クライバーン連邦下院議員は民主党全国委員会に民主党予備選挙の終了を提案している。

 サンダースにサプライズがあるかどうかだが、望み薄だ。

(貼り付けはじめ)

火曜日の予備選挙で見るべき5つのこと(5 things to watch in Tuesday's primaries

マックス・グリーンウッド筆

2020年3月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/486716-5-things-to-watch-in-tuesdays-primaries

火曜日に民主党予備選挙が6つの州で実施される。予備選挙で有力候補者2名となり初めての予備選挙となる。

ジョー・バイデン前副大統領はスーパーチューズデーで勝利を重ね、予備選挙における先頭走者としての位置を固めている。一方、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は先週の失望感に包まれた結果を受けて、勢いを取り戻そうとしている。

火曜日に予備選挙が実施されるのはミシガン州、ミシシッピ州、ミズーリ州、ノースダコタ州、アイダホ州、ワシントン州だ。

火曜日の予備選挙で見るべき5つのことを見ていく。

(1)バイデンが大きなリードをすると見られる(Biden looks to take command

予備選挙で複数の勝利を挙げ、選挙戦で戦ったライヴァルたちからの支持表明を受け、バイデンは勢いに乗っている。2016年にサンダースが勝利を挙げた複数の州でバイデンは勝利を挙げると見られている。

ミシガン州での最近の各種世論調査では、バイデンが進歩主義派のサンダースに2桁の差をつけてリードしている。デトロイト・フリー・プレス紙が月曜日に発表した世論調査の結果によると、バイデンは24ポイントの差をつけている。今週末に発表されたシンクタンクのデータ・フォ・プログレスの世論調査の結果によると、ワシントン州ではバイデンが3ポイントの差をつけてリードしている。2016年、サンダースは同州で勝利した。

バイデンはミシシッピ州で勝利する可能性が極めて高い。彼は南部諸州で勝利を重ねており、穏健派とアフリカ系アメリカ人有権者の支持を受け勝利している。ミシシッピ州ではバイデン勝利の可能性が高い。2016年の民主党予備選挙の参加者の70%以上をアフリカ系アメリカ人有権者で占めていた。データ・フォ・プログレスの最新の世論調査によると、バイデンは55ポイント差をつけてサンダースをリードしている。

火曜日におけるバイデン勝利の可能性が高まっているのは、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグがスーパーチューズデーでの惨敗を受けて選挙戦を停止し、バイデン支持を表明したことで、予備選挙でバイデンが唯一の中道左派の候補者となったことが理由だ。

これらすべてから考えると、バイデンは火曜日の予備選挙で勝利を重ね、獲得代議員数での差を広げ、これによってサンダース派逆転が難しくなるだろう。

(2)サンダースはいくらでも勢いを取り戻せるか?(Can Sanders find some momentum?

サンダースは、予備選挙初期に、ニューハンプシャー州とネヴァダ州で勝利を収め、アイオワ州で同率首位になったが、スーパーチューズデーで期待通りの勝利を収められなかった。サンダースは勢いを取り戻そうとしている。火曜日の予備選挙についてサンダースが勢いを取り戻せるかどうかは大きな疑問だ。

サンダースはここ数日、バイデンに対する攻撃の度合いを強めている。バイデンの過去のソーシャル・セキュリティの予算凍結を求めた発言や北米自由貿易協定のような貿易合意への支持を取り上げて攻撃した。そして、サンダースはスケジュールを変更し、ミシガン州で過ごす時間を増やしている。先週、サンダースはミシガン州を「とても、とても重要」だと述べた。

同時に、2016年にサンダースが勝利を収めたミシガン州以外の3つの州でも予備選挙が実施される。それはアイダホ州、ノースダコタ州、ワシントン州だ。これらの州でサンダースが2回目の勝利を収める希望がある。

しかし、サンダースは今回厳しい政治的動向に直面している。バイデンはスーパーチューズデーで勝利を収めたことで新たな勢いを得た。そして、2016年にサンダースが勝利を収めた各州でバイデンが勝利を収めることができると考えられている。

更に言えば、サンダースはアフリカ系アメリカ人有権者の間での支持でバイデンに遠く置いていかれている。ミシガン州の民主党予備選挙の有権者の約5分の1はアフリカ系アメリカ人有権者が占めている。

サンダースは火曜日の予備選挙でいくつかの州で素晴らしい結果を残す必要がある。そのようにして予備選挙で戦える有力な候補者であることを示さねばならない。

(3)ミシガン州の結果は本選挙について何を教えてくれるか?(What will Michigan tell us about the general election?

2016年の民主党予備選挙ではサンダース、共和党予備選挙ではトランプが勝利を収め、これが4年前に本選挙でトランプがミシガン州で勝利することの兆候である。ミシガン州が火曜日にサプライズを起こすかどうかを見るのは価値がある。

ミシガン州だけが今週民主党予備選挙が実施される州と言う訳ではないが、最も重要な州である。

火曜日に予備選挙が実施される6州の中で最も多い代議員125名が配分されているだけではなく、2016年にトランプがダッシュしたラストベルトの3つの州のうちで最初に予備選挙が実施されることも重要だ(ペンシルヴァニア州とウィスコンシン州が残りの2つだ)。

サンダースとバイデンは共にミシガン州で活発に選挙運動を展開している。サンダースは、有名な進歩主義派の連邦議員であるアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)を同行して選挙運動を行った。日曜日、ジェシー・ジャクソン師がグランド・ラピッズでの集会に参加した。

ミシガン州での予備選挙に向けて、バイデンは強力な支持を複数集めている。エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)がバイデン支持を表明した。この3人は予備選挙でバイデンと戦った人々でここ数日の間にバイデン支持を表明した。

ミシガン州は予想を覆してきた歴史を持っている。

2016年の予備選挙の数週間前の各種世論調査の結果では、ヒラリー・クリントンがサンダースに大差をつけていた。サンダースは予備選でクリントンを2ポイント以内の僅差で破った。

(4)投票参加者数はどうだろうか?(What’s the turnout?

先週のスーパーチューズデーでは投票数が増加した。しかし、増加したのはバイデンを支持するアフリカ系アメリカ人と穏健派の有権者たちが投票所に向かったことが大きい。一方、サンダースが長年主張してきた若い有権者たちの参加数は大きくなかった。

これらの動向が火曜日も続くのかどうかを見ることは価値がある。一例としては、有権者の熱意がどれくらいか、11月の本選挙を前にしてミシガン州のような重要州で民主党支持者をどれくらい動員しているかについて、今回の結果はある程度の知見を私たちに与えてくれるだろう。

しかし、火曜日の予備選挙にどれくらいの数の有権者が参加するということと同様に、どのような有権者が投票所に向かうかも重要だ。サンダースが若い有権者たちを動かすことができ、投票所に行ってもらうことができれば、サンダースにとっては追い風となる。しかし、現在の動向が続き、穏健派の有権者たちが投票所に向かえば、バイデンにとっては最大の追い風となる。

予備選挙の投票数における共和党支持の有権者たちの影響についてはずっと続く疑問が存在する。たとえば、ミシガン州の場合、各党の予備選挙に参加する場合に、特定の政党に所属している必要はない。今回、共和党は予備選挙が接戦にはなっていないので、そちらの代わりに民主党の予備選挙に参加することを選ぶ可能性がある。

(5)次に何が起きるか?(What happens next?

火曜日の予備選挙は予備選挙全体を通じてサンダースが勢いを取り戻す最後の機会となる可能性がある。2016年にはサンダースはミシガン州、ノースダコタ州、アイダホ州、ワシントン州で勝利し、ミズーリ州では僅差で敗れた。

今週火曜日が終わると、サンダースにとっては勝利が困難な複数の州での予備選挙となる。

3月17日に予備選挙が実施されるフロリダ州では、セント・ピート・ポールズの最新の世論調査の結果で、バイデンがサンダースに49ポイント差をつけている。フロリダ州には219名の代議員が配分されており、予備選挙全体で最も多い配分数の州の1つだ。バイデンはフロリダ州で大勝し、多くの代議員を獲得することになるだろう。

同様に、フェニックスに拠点を置くOHプレディクティヴインサイツ社が月曜日に発表した世論調査の結果では、アリゾナ州ではバイデンが28ポイントの差をつけてサンダースをリードしている。アリゾナ州でも3月17日に予備選挙が実施される。

3月24日のジョージア州での予備選挙もサンダースにとっては厳しい戦いになることが予想されている。バイデンは他の南部諸州で強さを見せており、アフリカ系アメリカ人有権者の間でも幅広い支持を受けている。2016年の予備選挙ではジョージア州の民主党予備選挙に参加した有権者の過半数をアフリカ系アメリカ人有権者が占めていた。

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火曜日に6つの州での予備選挙で何が予想されるか(What to expect from the 6 states voting on Tuesday

ジュリア・マンチェスター筆

2020年3月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/486722-what-to-expect-from-the-6-states-voting-on-tuesday

ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)はスーパーチューズデーの後に行われる6つの州一騎打ちを行う。

ミシガン州、アイダホ州、ミシシッピ州、ミズーリ州、ノースダコタ州、ワシントン州は火曜日にそれぞれ予備選挙を実施する。合計で352名の代議員が配分されている。

これから火曜日の各州で何が予想されるかをそれぞれに見ていく。

(1)ミシガン州

ミシガン州は火曜日の予備選挙が実施される中で最大の代議員配分数となっている。125名が配分されている。

サンダースは2016年の時にはヒラリー・クリントンに対して予想外の勝利を収めた。しかし、ミシガン州の各種世論調査の結果、サンダースはバイデンを追いかける展開となっている。

月曜日に発表されたマンモス大学の世論調査では、バイデンがサンダースに15ポイントの差をつけてリードしているという結果が出た。一方、同日のリアルクリアポリティックスの平均値ではバイデンがサンダースにつけた差は22.6ポイントだった。

民主党全国訓練委員会の創設者であり責任者を務めるケリー・ディートリッヒは次のように述べている。民主党全国訓練委員会は選挙に立候補を考えている党員を訓練する機関である。「現在、この時間、この瞬間、ジョー・バイデンは前に進む勢いを得ているように見えます。バーニーは生き残るか、進むかの瞬間を迎えています。バーニーは火曜日の夜に勝利し、獲得代議員数の差を縮めねばなりません。そうすれば前進するための勝利の道が見えてきます」。

しかし、各種世論調査の結果はこれまで間違ってきた。2016年の予備選挙では同州での世論調査ではサンダースはクリントンに2桁の差をつけられてリードされていた。しかし、結果はサンダースが2ポイント以下の僅差で勝利を収めた。

サンダースは「フォックス・ニュース・サンディ」に出演し、ミシガン州について次のように述べた。「私たちが感じている勢いは素晴らしいものですよ。火曜日にはうまくやってバイデンを倒します。いいですか、前回、皆さんが分かっているように、投開票の前日の調査では20ポイントの差をつけられていたのに、大逆転だったのですからね」。

(2)ミズーリ州

ミズーリ州は、民主党の予備選挙でどのような投票行動がとられるかを見せるという点でミシガン州と似ているが、代議員の配分は68名だけだ。サンダースは2016年に同州でクリントンに敗れたが、票差は約1500票だった。

ミズーリ州とミシガン州を比べて、ディートリッヒは「どちらもよく似ていますね。サンダースがミシガン州でうまくやれるとは思えないんですが、ミシガン州でもですが」と述べた。

バイデンは同州でリードしている。エマーソン大学が最近発表した世論調査の結果、バイデンの支持率は48%、サンダースの支持率は44%だった。この世論調査はエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)の選挙戦撤退の前に実施された。

リアルクリアポリティックスの世論調査の平均によると、ミズーリ州ではバイデンが18.6ポイントの差をつけている。

アフリカ系アメリカ人有権者は、過去の予備選挙でもそうであったように、ミズーリ州での予備選挙で重要な役割を果たすだろう。2016年のミズーリ州予備選挙でCNNが行った出口調査の結果によると、クリントンがアフリカ系アメリカ人有権者の67%から得票し、サンダースは白人有権者の54%から得票した。

バイデンはサウスカロライナ州とスーパーチューズデーでの各州でアフリカ系アメリカ人有権者の圧倒的多数から得票した。

(3)ワシントン州

ワシントン州での予備選挙は火曜日夜の各地での戦いの中で最も接戦となるだろう。各世論調査を見ると、バイデンとサンダースは僅差で激しく争っている。

ワシントン州には89名の代議員が配分されているが、これは火曜日夜においては、ミシガン州に次いで多い数である。

リアルクリアポリティックスが出している各種世論調査の結果の平均では、バイデンが2ポイント差でリードしている状況だ。

2016年のワシントン州の党員集会ではリベラル派の多い州である同州でサンダースが勝利した。党員集会は進歩主義派のサンダースにとって好ましいものである。それは、党員集会形式では組織力と情熱のある支持者たちの強みを発揮できるからだ。

しかしながら、ワシントン州は今年、予備選挙形式に変更した。そのためにより接戦となっている。

(4)ミシシッピ州

ミシガン州はバイデンにとって勝利の可能性が極めて高い州である。バイデンは南部で勝利を重ねており、特にアフリカ系アメリカ人有権者からの支持を集めている。

今週初めに実施されたデータ・フォ・プログレスの世論調査の結果では、バイデンが55ポイントの差をつけてリードとなっている。

バイデンはミシシッピ州政界の重要人物であるバーニー・トンプソン連邦下院議員(民主党)から支持を取り付けた。日曜日、バイデンはトンプソン議員とニュー・ホープ・バプティスト教会の礼拝に出席した。このミシシッピ州ジャクソンにある教会は信者の大多数がアフリカ系アメリカ人だ。

トンプソンは礼拝中に次のように述べた。「私たちは選び出されること、あら捜しをされることの意味を知っている。私たちはジョーを知っている。私は彼にもう一つの名前を与えたいと思う。それは“カムバック・キッド”だ」。トンプソンは先週のスーパーチューズデーでの勝利を受けバイデンをこのように呼んだ。

バイデンはアフリカ系アメリカ人組織NAACP議長デトリック・ジョンソンとも深い関係にある。

ミシシッピ州には36名の代議員が配分されている。

(5)ノースダコタ州

2016年、サンダース派ノースダコタ州で約40ポイントの差をつけて勝利した。同州はサンダースにとって勝利の可能性が高い州である。

ノースダコタ州は党員集会形式から予備選挙形式に近いものに変更した。また、郵便による投票も受け付けており、地方に住む人々にとってはより投票がしやすくなっている。

新しい規則によって投票者数は増える可能性が高く、バイデンにとって追い風となる。

しかし、ノースダコタ州に配分されている代議員数は14名に過ぎない。これは火曜日に予備選挙が実施される各州の中で最小だ。

(6)アイダホ州

アイダホ州は火曜日夜に予備選挙が実施される中で、党員集会形式から予備選挙形式に変更した3つの州の1つだ。今年は予備選挙形式で行われ、これはバイデンにとって好ましい動きだ。

2016年の予備選挙ではサンダースがヒラリー・クリントンに55ポイント差以上をつけて勝利した。今年の予備選挙では最新の世論調査が実施されていないために結果は予想できない。

アイダホ州に配分されている代議員は20名だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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