古村治彦です。

 新型コロナウイルス感染拡大で私たちの生活は変わった。手洗いうがいの励行をはじめとして、マスクの着用、人々が集まることの回避、不急不要の外出の回避と言ったことが起きている。それによって社会活動、経済活動は大きく制限を受け、大ダメージを受けている。新型コロナウイルスによって私たちの生活は「変えられ」ている。自主的にではなく、ウイルスの恐怖のために「変えさせられて」いる。

 アメリカでも生活の多くの面で変化が起きているという記事を以下にご紹介する。消費の低下、オンラインでの買い物の増加、不動産業の先行き不透明、テレビやラジオの視聴数の増加と広告収入の低下などが起きているということだ。これまで当り前となっていた生活のやり方や習慣が変化しつつあるということだ。新型コロナウイルス感染拡大が収まっても握手を拒否する人も多いようだ。

 アメリカでもコロナウイルスの恐怖によって生活が「変えさせられて」いる。確かにその性質や症状が全部解明されていないウイルスだから恐怖心を持つのは当然だが、それによって無理や無茶な行動をする必要があるとは私は考えない。手洗いうがいやマスク着用を励行しながら、社会活動や経済活動を行うべきだと思う。「自粛」をしていないお店に対して嫌がらせをしたり、警察が特殊警棒を持って繁華街を見回り人々に帰宅を促したり、といった「自警団」「ナチスの突撃隊」のような行動は社会を分断する行為だ。

 恐怖心によって考えることを放棄し、「上から」の命令に対して過剰に反応して、「それこそ正義だ」とばかりに、過剰な行動を取ることは結局最後には自分たちが支配者たちによって縛られ動けなくさせられてしまうことにつながる。自分たちでできることを励行しながら、権力の動きには抗する、こういう厳しい状況の時こそ冷静に行動し、生活すべきだ。そのためには現在のような異常な自粛ムード、「空気」を転換する必要がある。

 緊急事態宣言の「出口」、すなわち「どのような状況になったら解除するのか」「感染者数や死亡者数でどのくらいになったら何を解除するといった、いくつかのフェーズがあるだろうにそれが分からない」ということは恐怖心を増加させ、疲労を募らせるものだ。

 学校の勉強や仕事でもそうだが、最終目標の前に小さな目標をいくつか設定してそれをクリアしていく、達成感を感じて次に進む原動力を生む、ということやる。現在の政府は、人々の恐怖心を利用して、統制を強めているだけのことで、出口戦略一つ示すことができていない。恐怖心を利用して人々が自発的に政府の統制に服従する、という現状を利用しているだけのことだ。日本の現状は大変残念だ。

(貼り付けはじめ)

コロナウイルス危機が終了した後のアメリカ人の生活の様相(What American life will look like after the coronavirus crisis ends

クリスティン・テイト筆

2020年5月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/civil-rights/495624-what-american-life-will-look-like-after-the-coronavirus-crisis-ends

私たちの国に新しい時代がやってきつつある。歴史上の重要な出来事全てと同様、我が国の経済の原動力と我が国の政府の機能は、見えない敵によってひっくり返されている。今回のコロナウイルスによる死亡者数は我が国が長年にわたり関与したヴェトナムで亡くなった米国人の数を超えた。各種の市場は2008年に比べてより恐怖心をもって反応している。今回の新型の疾病は、中東での戦争、911事件、不動産価格の急落といった過去20年間の様々な重大な出来事に比べて、より大きな影響を平均的なアメリカ人に与えている。

倫理、収入、地理といった面で見てみると、今回のコロナウイルスは、州政府や連邦政府による政府布告よりも、アメリカ人の生活を破壊している。過去2か月で起きている私たちの社会の変化の多くはマイナスの影響を持っている。ウイルスの感染拡大によって起きている大規模な変化はより大きな基調を示すものとなっている。

地域のビジネスの活動停止について見てみよう。長年にわたり、政治の世界ではウォール街よりも地方の生活を支持する言説が支持を得てきた。しかし、ソーシャル・ディスタンシングとインターネットのために、小規模ビジネスは損害を受けている。全米自営業者連盟は、今年3月に楽観指数は、指数の調査が開始されて以降、最も厳しい程度の急落を記録した。消費指数もまた2020年第一四半期では約18%も下落した。閉鎖制限が実施されたのは今年の3月後半から始まったにもかかわらずこのような数字となった。店舗販売を行う会社だけが倒産のリスクを抱えている自営業ということではない。全米には1100のショッピングモールがあるがその中の多くが倒産のリスクを抱えている。

伝統的な買い物についてみると、オンラインでの売買が現在の話題となっている。アマゾン社は今回の危機のお蔭でこれまでにないほどの売り上げを記録している。オンライン上の日常品の売買はほぼ2倍になっており、テレビゲームへの消費額は50%増となっている。オンライン上の売買の総額は感染が始まってから49%増となっている。食品以外の売買の中でアルコールの売買が最も取引量を増加させており、75%増となっている。

住宅売買もまた劇的な変化を示している。賃借人の3分の1は先月の賃料を支払うことができなかった。また、住宅を買おうとしている人たちにとって物事は良い状況になっていない。住宅ローンの貸し手たちは、1500万人の持ち家のオーナーはローンを支払えないことになると予測している。住宅ローンの金利は低い状況であるが、若い人々は、雇用状況が不安定になっている中で、30年間もローンを抱えたくないと考えるようになっている。不動産業も同様の状況になっている。それは消費者の消費が減少することで、不動産を借りて商売をしている店などが賃料を支払えない状況になってしまうからだ。

社会的な交流の規範は変化しつつある。それはただスーパーマーケットに入店する際にマスクと手袋をするといったことだけに留まらない。当たり前のように自然に握手をするということも過去の習慣となる可能性がある。最近のある調査によると、新型コロナウイルス感染拡大が収まっても他の人と握手をしないようにしようと考えていると答えたのは全体の31%に上った。肘をくっつけ合うという挨拶の仕方がこれから残る可能性がある。

アメリカ人がコロナウイルスのニュースに釘付けになっている中、ラジオとテレビにおけるこれまでのやり方が大きく変化している。また、出版や新聞も同様に前提が大きく変わりつつある。全米規模のケーブルテレビは加入者が増加し、プライムタイムの視聴者数が増加している。同様のことは地方局でも起きているが、但し書きがつく。今回の危機が始まってから地方局の視聴者数は50%増加したが、広告収入は減少している。

出版社の多くは数百名単位で記者を解雇し、出版も止まっている状況である。また新聞もテレビのようにはなっていない。出版ジャーナリズムは「絶滅の危機」に瀕しているという判断も出ている。通勤などでの自動車利用が減少しているが、そのためにラジオ局の収入や聴取者数が減少している。大規模メディアに対して人々の嫌悪感が増している中で、地方の新聞とラジオは信頼できるメディアとなっている。しかし、これら2つのメディアは消滅する可能性を持っている。

コロナウイルスにより直接的に関係があることは、アメリカ国民は現在、自分たちの健康をより真剣に考えるようになっているということだ。処方箋薬の需要の増加と中国からの医療資源輸入の不足のためにアメリカ国民は打撃を受けている。複数の製薬会社が治療法とワクチン開発に数億ドルを投資しているために、人々が必要とする薬剤にかかるコストは上昇している。その結果はまだ明確になっていないが、現状によって薬剤の研究と開発に対する民間と公的な投資の恒常的な増加へと根源的な変化が起きる可能性が高い。

アメリカ人にとっては受け入れやすい状況は存在しない。その代り、私たちが直面しなければならない新しい現実の要素が存在する。

アメリカ国民は最近の世代は、以前の世代に比べて戦争による影響を受けていない。多くの人々にとって、今回の危機は厳しい目覚めの一発となった。政府の統制による耐乏生活の時代、株価や石油価格などの乱高下、将来にわたり、医療資源が統制され、配給となる可能性が存在する。効果的な治療法の確立と経済活動の再開の両立によって、世界規模の大恐慌を避けることができるように願っている。第一次世界大戦後に生まれた世代の多くは争いとスペイン風邪によって影響を受けた。この世代のアメリカ人は大恐慌と第二次世界大戦によって鍛え上げられることになった。この世代と同様、今の若者たちは自身が持つ強さを試されるか、破壊されるかという状況に直面している。

離職した数百万のアメリカ人、小規模ビジネスを閉じてしまったオーナーたちにとって、感染拡大が続く日々とは終わりのない悪夢の日々ということになる。しかし、現在の苦闘は、私たち全員にとって辛抱をするための機会となる。私たちの行動はこの時期における私たちの生き方を決めるものとなる。私たちはコロナウイルスに私たちの生き方を決めさせてはならないのだ。

※クリスティン・テイトはリバータリアニズムを信奉する作家であり、「ヤング・アメリカンズ・フォ・リバティー」のアナリストを務めている。彼女は「ファンド・フォ・アメリカン・スタディーズ」のロバート・ノヴァック記念ジャーナリズム専門研究員を務めている。彼女の最新刊は『ザ・リベラル・インヴェイジョン・オブ・レッド・ステイト・アメリカ』である。

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コロナウイルス危機について今日知るべき10のこと(Ten things to know today about the coronavirus crisis

ピーター・サリヴァン筆

2020年5月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/healthcare/495747-ten-things-to-know-today-about-the-coronavirus-crisis

今日は5月の初日だ。4月はコロナウイルスのためにアメリカにとって酷い月となった。しかし、感染者数のカーブはそのままであり、5月もまた厳しい月になるであろう。

治療法について1つの進歩が起きている。アメリカ食品医薬品局(FDA)は金曜日、レムデシヴィル(remdesivir)という薬剤に緊急的に認可を与えた。この薬剤は新型コロナウイルスに対する特効薬ではないが、ある程度の効果が認められている。

2つの世論調査の結果によると、多くの州が経済活動を再開させ始めている中で、アメリカ国民は通常の生活に戻ることに懸念を持っているということだ。

これから今日知るべき10のことを挙げていく。

4月が終わり、5万3000名以上のアメリカ人がコロナウイルスのために命を落とした。5月になって状況が好転するとは考えられない。

アメリカ食品医薬品局はレムデシヴィルという薬剤に対して緊急的に認可を与えると発表した。今週初めにレムデシヴィルは、コロナウイルス治療においてある程度の効果が期待できるという有望な研究結果が発表された。

テキサス州では経済活動の再開をスタートさせようとしている中で、同州では1日の死者数としては最大の50名を記録した。

米教育省はテキサス大学と中国のある研究機関の実験室との関係を調査し始めた。この中国の研究機関の実験室はコロナウイルス感染拡大に関して詳細に調査を行っている。

多くの州で経済活動が再開され始めているが、最新の世論調査によると、66%のアメリカ国民は職場に復帰することを嫌がっている。

70以上の公衆衛生、商業、学術の研究機関がコロナウイルスの遺伝子を研究するために協力体制を構築している。

いくつかの州政府と地方自治体政府の中には、他州や他の地方自治体に居住しているアメリカ人に対して旅行移動の制限と強制的な隔離を命じている。この動きは、憲法上と政治的な論争を引き起こしている。

ミネソタ大学の最新の報告では、コロナウイルス感染拡大は最長で2年間続く可能性がある、また、ウイルスの拡大を効果的にコントロールするためには世界総人口の最大3分の2が免疫を獲得する必要があると警告を発した。

米退役軍人省はコロナウイルスによる死亡者のために約30万ドル分の死体袋を注文した。

最新の世論調査によると、58%のアメリカ人がこれからしばらくは映画に行かない、もしくはいかないだろうと答え、57%がプロスポーツの試合の観戦に行かない、もしくはいかないだろうと答えた。

(貼り付け終わり)

(終わり)


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