古村治彦です。

 今回のアメリカ大統領選挙は既に終わり、ということになっている。しかし、今回の選挙の直前、「郵便投票の場合、投開票日の11月3日到着分だけではなく、11月3日消印の分まで待つ、1週間くらいは待つので結果はすぐには出ない」ということが言われていた。そして、郵便投票は新型コロナウイルス感染拡大状況もあり、過去最高の投票数となるだろうということも言われていた。

 日本のNHKの11月4日付の報道では、フロリダ大学のマイケル・マクドナルド教授の調査を引用し、「郵便投票は、6524万人が利用し、郵便投票を含む期日前投票の総数は1億116万人」という数字を出している。そして、「当日を含めた投票総数は1億6020万にのぼり、投票率は67%になる」という予測を出している。

NHKの報道のアドレスは以下の通り↓

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201104/k10012692751000.html

 NHKは日本語で大統領選挙についていろいろな側面から様々な報道をしている。その中で、「アメリカの有権者の数は何人なのか?」についても報道している。そして、日本では考えられない「正確には分からない」という答えを導き出している。今回参照している報道でも、フロリダ大学のマイケル・マクドナルド教授の調査を使って、有権者の数は「2億3093万人」と推計している。

NHKの報道のアドレスは以下の通り

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201103/k10012693501000.html

 また、アメリカの選挙のいい加減さについて「このため専門家によると、勝者が決まったあとは、誰に投票したか分からない「疑問票」を無視したり、候補者に適当に振り分けたりと、日本の常識では考えられないことも行われているということです」とも書いている。

 有権者の数は2億3000万から5000万の間ということであれば、フロリダ大学のマクドナルド教授の投票率の推計67%をかけると、1億5410万から1億6750万の間ということになる。マクドナルド教授は投票総数を1億6020万と推計しているが、これは有権者の数2億3000万から5000万の間を取って、2億4000万で計算しているようだ。

 さて、それでは選挙の開票もほぼ済んだ現段階での、トランプ、バイデン両候補の得票数を足すと、1億4770万票となる。マクドナルド教授の推計1億6020万票との差は1251万票となる。第三党の候補者たちの得票率は5%を超えることはないので、700万から800万票ということになる。そうなると、1251万票の差から、この800万票を引くと、残りは451万票となる。

※ロイター通信の選挙報道のアドレスは以下の通り(両候補の足し挙げた数字がこのページに出ている)

https://graphics.reuters.com/USA-ELECTION/RESULTS-LIVE-US/dgkvljawovb/

 この451万票はどこに行ったのか?選挙はもう終わったのだから数えなくてよいということなのか?そもそもマクドナルド教授が誤った調査結果を出したのか?今回だけ第三党の候補者たちがかなり頑張ったのか?(それなら少しは報道されると思うが)

 激戦州は激戦州と呼ばれるだけに大接戦であった。これらの州ではきちんと最後まで開票が行われたのか?全ての票が数えられることがデモクラシーの鉄則だとペンシルヴァニア州知事も述べている。

(終わり)

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