古村治彦です。
ウクライナ戦争は膠着状態に入り、欧米諸国はロシア軍の戦争犯罪を糾弾する姿勢を取っている。アメリカのジョー・バイデン大統領は「ロシアのウラジミール・プーティンは虐殺者であり、戦争犯罪人なので裁判を受けさせる」と述べている。どのような形の裁判を行うのかということは全くの不明確だが、国際刑事裁判所(International Criminal Court、ICC)に提訴する意図があるがもしれないが、アメリカはICCによるアメリカ国民の訴追に反対し、基本法となるローマ条約に署名していない。一体どうやろうというのか。
ウクライナ戦争によって世界規模で物流が混乱し、食料やエネルギー不足の懸念が高まっている。ロシアやウクライナで多く生産される小麦の生産や輸入が減少すればしぜんとそういうことになる。農業生産は1年で2倍に増やすというようなことはできない。原産は可能であるが増産は困難である。アメリカではロシア製の肥料が手に入らない状況でさく付け状況が悪くなるということが予想されている。
そうした中で、興味深い動きを見せているのが中国だ。中国は最近になって、世界の動きと逆行するかのように、新型コロナウイルス感染拡大を理由にして都市のロックダウンを始めている。しかし、その数を見てみると、絶対数で見てみても人口比で見てみても、ロックダウンが必要な数字とは思われない。過剰な反応のように思われる。
しかし、ここで「戦時体制への移行」という補助線を引くと分かりやすい。中国ではこれからの大動乱に向けて、戦時体制への移行が始まっている。食料は配給制になり、厳しくカロリー計算に基づいた制限がなされ、「過食」「飽食」「食料廃棄」が制限されるようになるだろう。そのためのスタートとして最大都市である上海でロックダウンを開始し、食糧配給の「訓練」が始まっていると見ることができる。食料価格の高騰が懸念される中で、一部の富裕層に食料が集中しないように、公平に食料を分配するということが実施されるだろう。
中国はロシアからの食糧やエネルギー輸入を止めないので西側諸国のように急激な影響を受けることは少ないだろう。しかし、中国まで巻き込まれるような大動乱が起きる可能性はある。中国政府最高幹部クラスはそのように考えているのだろう。私たちも大動乱に備えて長期保存可能な食料をある程度備蓄しておくというような自衛策を取ることが必要になるだろう。
(貼り付けはじめ)
●「ロックダウンの上海 中国共産党が異例の闘争指示」
4/7(木) 16:09配信 テレビ朝日
https://news.yahoo.co.jp/articles/1780c3af782e6373e733d196e05b73b573dbb68a
中国共産党が上海市の感染拡大を抑え込むため、「不屈の闘志で最前線に立て」と一般の共産党員に呼び掛ける異例の文書を公開しました。
文書は「上海市内のすべての共産党員へ」と題しています。
「上海は中国共産党の誕生の地」だとし、一般の共産党員に対して率先してコロナ対応にあたるよう呼び掛けています。
文書は「コロナと戦う人物や感動的な話を積極的に広める」よう指示しているほか、「感染拡大のための施策をかく乱し、破壊する行為に対しては剣を抜いて戦え」として、SNS上で発信される偽情報を追及し、事実を明らかにするよう求めています。
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●「「物資が欲しい!」住民の“叫び”…ロックダウンの上海市で配給不足」
4/6(水) 17:36配信 テレビ朝日
https://news.yahoo.co.jp/articles/15aee31704d30481c1b5ba5c10d115acda6bfd53
中国の上海市で、ロックダウンが始まってから6日で10日目となります。一部の住宅では食料が届かないなどの問題が起こっています。
マンション住人:「物資が欲しい!物資が欲しい!私たちは物資が欲しい!」
住民たちが食料を求めて叫ぶ動画。上海市北部の隔離されている住宅で撮影されました。
上海市では先月28日から市の東部でロックダウンが始まり、現在もほぼ全域で都市が封鎖されたままです。
上海市では政府などが主導し、食料の配給などが行われていますが、一部の地域では人員不足で物流が滞り配給が届かないなどの問題が起きています。
今月5日の上海市の新規感染者は過去最多の1万7077人で、当局は再び全市民に対しPCR検査か抗原検査を行うと発表しています。
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●「「食料をください!」“ロックダウン”延長で住民は… 中国・上海」
4/5(火) 20:42配信 日テレNEWS
https://news.yahoo.co.jp/articles/5842e6f145d29f81748b1432b678020956516542
事実上のロックダウンが続く中国の上海では、新たな感染者が過去最多になるなど、拡大に歯止めが掛かっていません。こうした事態を受けて制限が延長されましたが、外出禁止が続き、市民生活に影響が広がっています。
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「食料をください!」「食料をください!」
中国・上海で、夜の団地に響き渡るのは、食料を求める大勢の叫び声です。
「食べ物がほしい! おなかがすいた、餓死してしまう!」
感染対策のため、この団地では、もう10日以上外出が禁止されています。住人たちは食料などが足りず、ベランダから助けを求めていました。
3月末から事実上の“ロックダウン”を始めた中国・上海市。市を東西2つのブロックに分け、それぞれ4日間ずつ住民の外出禁止や交通機関の運行停止など大規模な封鎖を行うとしていました。
しかし、市のほぼ全域で封鎖が継続されることになったのです。
記者(中国・上海、5日)
「当初の予定ではきょうの午前3時に封鎖が解除される予定でしたが、今も封鎖は続いています」
封鎖の終わりが見えない中、市民にも影響が広がっています。
封鎖エリアの住民
「市に電話してもずっとつながらない。食べ物がない」
この女性は、その後、SNSで窮状を訴えたことがきっかけで食べ物を送ってもらうことができたといいます。
◇
封鎖が解除されなかった理由が、止まらない感染の拡大です。
実は大規模な封鎖が始まる前、3月26日に確認された感染者は2676人でしたが、4月4日に全市民を対象にPCR検査を行った結果、新規感染者は1万3354人と初めて1万人を上回る事態になりました。
医療機関がひっ迫しているため、市内には感染者を隔離する施設や臨時の病院が次々と建設され、軍や周辺の街から医療従事者など3万人以上が応援に入っているということです。
(貼り付け終わり)
(終わり)
ビッグテック5社を解体せよ
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