古村治彦です。

 日本だけではなく、世界の大多数の人々はヴォロディミール・ゼレンスキーという名前を知らなかったと思う。ヨーロッパ政治に関心がある人たちはそうではなかっただろうが。また、アメリカ政治に関心がある人々であれば、「ドナルド・トランプ前米大統領が、ウクライナ国内でのジョー・バイデンと息子のハンター・バイデンの動きについて圧力をかけた相手」として名前が出てきて覚えていた人も多いだろう。しかし、2022年2月24日のウクライナ戦争勃発以降、今や世界中で知らない人はいないような有名人となった。

 ウクライナ戦争は2022年2月24日に始まったが、ウクライナはロシアをめぐって不安定な状況にあった。2014年にクリミア半島はロシアに併合され(西側諸国はそれを認めていない)、ロシア系住民が多い東部地方では分離主義勢力が自治を行ってきた。ウクライナ軍とアゾフ大隊はこうした状況に対処してきた。

 バイデン大統領になり、アメリカはウクライナ支援を明確化した。昨年は2度の電話会談の後(4月と6月)、9月1日にバイデン大統領とゼレンスキー大統領は直接会談を持った。ホワイトハウスを訪問し、アメリカの大統領と直接会談を持つことは、ゼレンスキーとウクライナ側の「悲願」だった。アフガニスタンからのアメリカ軍撤退とそれをめぐる混乱から、会談の日程が変更されたこともあったが、ゼレンスキーにとっては大きな前進ということになった。この当時から対ロシア侵攻を想定して、軍事支援が行われていた。それ以前に、2014年以降で、ウクライナには合計で46億ドル規模の支援が実施されていた。年で割ればおおよそ6億5000万ドル、だいたい750億円の軍事支援が実施されてきたことになる。ロシアからの観点からすれば、これは大きな脅威だ。国際関係論で言えば「安全保障のジレンマ(security dilemma)」ということになる。

 昨年、アメリカは外交上、パッとしなかった。アフガニスタンからの撤退をめぐってはタリバンが復権する結果になり、「何のために大きな犠牲を払ってアフガニスタンに侵攻し、駐留したのか」ということになった。アメリカへの信頼性を大きく損なうことになった。そうした中で、ウクライナ戦争が起きた上は、ヨーロッパの同盟諸国に対してのアピールもあって、アメリカはウクライナを支援し続けることになる。しかし、アメリカの国力は大きく低下している。そうした中で、いつまで続くのか、続けるのか、ということがアメリカで議論されることになるだろう。そして、「何故早く停戦させなかったのか」という大きな疑問が西側諸国の指導者たちに突きつけられることになるだろう。

(貼り付けはじめ)

ウクライナ大統領はホワイトハウスを訪問しバイデンと会談を持つという数年にわたる追求を達成(Ukrainian President accomplishes years-long quest for a White House visit with Biden meeting

ミーガン・ヴァスケス、ケヴィン・リブタック筆

2021年9月1日

CNN

https://edition.cnn.com/2021/09/01/politics/ukraine-volodymyr-zelensky-biden-white-house/index.html

CNN発。ウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領は水曜日、ワシントンでジョー・バイデン大統領と会談し、一時は米国政治の中心的な話題となった、ゼレンスキーのホワイトハウス訪問を確定させるための数年にわたる闘いを終結させた。

待望されてきた会談は、2019年に就任して以来、アメリカの支持を求めてきたゼレンスキーにとって、大きな意味を持つ可能性がある。ゼレンスキーは大統領就任直後に、当時のドナルド・トランプ大統領から祝福の電話を受け取ったが、トランプはゼレンスキーにバイデンとその息子ハンターを調査するようにと迫った。この電話は、連邦上院が当時の大統領を職権乱用と議会妨害で無罪とする前に、連邦下院によるトランプ大統領の最初の弾劾の核心となった。

ゼレンスキーとバイデンの両者がその歴史的な最初の弾劾に巻き込まれてから約2年後のホワイトハウスでの会談で、東ヨーロッパの指導者ゼレンスキーが新政権との関係について新しいトーンを直接示す機会となった。

水曜日の午後遅く、連邦議会議事堂で、ウクライナ大統領は弾劾について、そしてアメリカ・ウクライナ関係が改善されたかどうかについて質問された。

ゼレンスキーは「ウクライナは悪名ではなく、良いことで知られていて欲しい」と答えた。

水曜日午前にホワイトハウス大統領執務室で、ゼレンスキーは報道陣の前でバイデン政権に大きな要求をした。その中には、ウクライナのNATO加盟の可能性についてアメリカの意見を聞くこと、ウクライナのドンバス地方での和解に向けたアメリカの役割の可能性を高めること、ドンバスで投獄されている数百人を解放するためにアメリカの支援を要請することなどが含まれている。

ゼレンスキーは「私は私たちの関係について非常に大きな議題を持っているが、おそらくこの会談は全ての質問に答えるには短すぎます」と述べ、ウクライナの安全保障問題が会談の優先事項になるだろうと付け加えた。

アメリカの長期的な外交政策のアプローチに関する疑問は依然として宙に浮いている。

トランプは、世界におけるアメリカの長年の外交的役割に挑戦し、「アメリカ・ファースト」を掲げると断言した国家主義的なプラットフォームを構築し、クリミアをめぐるウクライナとの係争で攻撃性をエスカレートさせているにもかかわらずしばしばロシア側についた。バイデンはアメリカの外交が復活したと主張しているが、同盟諸国でさえ、それがいつまで続くのか疑問に思っている。特にアメリカのアフガニスタンからの撤退をきっかけにそのような疑問が募っている。

バイデンは、「アメリカは、ロシアの侵略に直面しているウクライナの主権と領土の保全に引き続きしっかりと関与(コミット)し、ウクライナのヨーロッパ・大西洋への希望を支持する」と述べた。彼はまた、アメリカとウクライナは「同じような価値体系を持っている」と述べた。

バイデンは、アメリカが「ウクライナが民主的な改革課題を進め、ヨーロッパに完全に統合される方向に進んでいるので、引き続き支援する」と示唆した。そして、水曜日の午後に出された両国の共同声明でも、アメリカのウクライナとの連帯が強調された。

共同声明の中では、「21世紀において、国家が力によって国境を引き直すことは許されない。ロシアはウクライナでこの基本ルールを破った。アメリカはロシアのクリミア併合と称するものを認めず、今後も認めない」と強調されている。

●水曜日のホワイトハウス訪問の詳細

バイデン政権高官たちは、ホワイトハウスでの会談は、ウクライナの主権と領土保全に対するアメリカの関与(コミットメント)を示すためのものであると述べ、月曜日の記者との電話会談で、「ウクライナが独立を達成して以来30年間、私たちの戦略的パートナーシップが今ほど強くなったことはない」と述べた。

バイデンは大統領執務室で、6000万ドルの新たな安全保障支援を正式に発表した。電話会談に同席した当局者たちは、この支援には新しいジャベリン対装甲ミサイルが含まれると述べた。バイデンは、ロシアの侵略行為が続く中、地域の安全保障情勢について最新情報を得る見込みだという。また、ゼレンスキー大統領には、汚職をターゲットにした自国の改革を行うよう圧力をかけるだろう。

ウクライナ政府と密接な関係を持つ、あるアメリカ企業の関係者は、NATO加盟と防衛協定が最重要課題だと指摘した。

防衛協力とゼレンスキーの改革アジェンダの他に、エネルギーも大きな話題として浮上するだろう。バイデンは、ロシアのパイプライン「ノードストリーム2」の完成後、ウクライナのエネルギー部門への支援を強化することを期待している。ウクライナの指導者ゼレンスキーは以前、アメリカがノードストリーム2の制裁を緩和することは、ロシアにとって勝利であり、バイデンにとっては個人的な損失であると考えていると発言したことがある。

水曜日午後、連邦議会ウクライナ議連との会談後、ゼレンスキーは通訳を介して記者団に対し、バイデンとロシアのパイプラインであるノードストリーム2の「セーフガード」について議論したと述べ、一方でそのセーフガードの詳細はまだ策定する必要があるとも語った。

アメリカは共同声明で、ウクライナへの新型コロナウイルス感染拡大対策支援を拡大し、「コールドチェーン貯蔵支援と、アメリカ救済計画法から引き出した新型コロナウイルス関連の追加支援1280万ドルを提供する」と発表した。アメリカは既にウクライナに220万本近い新型コロナワクチンを寄贈している。アメリカは今年、ウクライナへの人道支援として4500万ドルを追加で提供し、さらに「民主政治体制、人権、地方統治と地方分権、民営化、司法改革に焦点を当てたプログラムを含む」開発支援に4億6300万ドル以上を割り当てる予定である、と共同声明で述べている。

火曜日には、エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官とウクライナのエネルギー大臣ヘルマン・ガルシチェンコが、ゼレンスキーと並んで、エネルギーと気候に関する戦略的対話に署名した。ゼレンスキーとアンドレイ・タラント国防相も火曜日にペンタゴンを訪問し、アメリカとウクライナは戦略的防衛枠組みに署名した。

●長年にわたり待ち焦がれられていた会談

この夏初め、ゼレンスキーはバイデンに、アメリカ大統領がスイスのジュネーブでロシアのプーティン大統領と会談する前に、直接会談を行うよう懇願した。結局、ホワイトハウスはこの要求を拒否し、代わりにワシントンで夏の会合を開くことを選んだ。

バイデンはジュネーブでプーティンと会談した際、ウクライナを最重要視することを示唆し、「ウクライナの主権と領土の一体性に対するアメリカの揺るぎない関与を伝えた」と後に述べた。

ゼレンスキーとバイデンの会談は、当初火曜日に行われる予定だったが、8月31日がアフガニスタン戦争の最終日となることが明らかになったため、日程が変更された。

アメリカ企業の関係者たちは、当初7月下旬を目処に予定されていた訪問の日程がずれたことについてキエフは不満を持ち、また、ノルドストリーム2に関する動きやバイデンがゼレンスキーとの会談前にプーティンと会談したことから、ウクライナに対するアメリカの支援の強さを懸念する声が上がっていたと述べた。

バイデン政権のある高官は月曜日の電話会談について「二人の国家元首を引き合わせることは複雑で動きの速いプロセスの結果だ」と語った。そして、「私たちは、この会談がそれに値する注目を浴びることを望んでいる。双方が議論すべき問題は多岐にわたるので、水曜日にそのための時間と空間を持てることを本当に楽しみにしている」と述べた。"

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ゼレンスキー氏が(ついに)ワシトンを訪問(Mr Zelensky (finally) goes to Washington

アンソニー・ザーチャー筆

2021年9月1日

BBC

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-58414184

政治の世界では、1年とは一生に相当する。ウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領と聞いてピンと来ない読者も多いだろうが、この2年はおそらく1世代分の寿命に相当する。

ゼレンスキーは2年前、ドナルド・トランプ大統領(当時)から「頼みごと」をされた。それは、ホワイトハウスへの立候補を表明したばかりのジョー・バイデンについて、ウクライナ政府が調査していると発表するというものだった。その見返りは、ゼレンスキーのワシントン訪問と軍事援助を得ることだった。

トランプは望んでいた発表を得られず(彼の要求は代わりに彼の弾劾を引き起こした)、ゼレンスキーは今日までワシントン訪問ができなかった。大統領執務室でバイデン現大統領とともに写真撮影をするということができていない。ゼレンスキーにしてみれば、バイデンは自分が攻撃して撃沈するように頼まれた、トランプ前大統領の選挙運動の相手ということになる

会談の公開部分は、通訳が必要だったこともあり、入念に台本が作られたように感じられ、バイデン大統領の厳格な管理体制を反映するものだった。アメリカの国家元首としてのトランプ大統領の自由奔放な日々は明らかに終わっている。

バイデンは、ウクライナのソ連からの独立30周年に言及し、アメリカは「ロシアの侵略に直面しても、ウクライナの主権と領土の完全性にしっかりと関与し続ける」と付け加えた。また、米国は昨年の4億ドルに加え、6000万ドルの援助をウクライナに送る予定であることを改めて強調した。

ウクライナ大統領側は、バイデンが「世界とアメリカにとって困難な時期」に面会することに同意したことに感謝の意を表した。実際、会談は当初月曜日に予定されていたが、バイデンがアメリカのアフガニスタン撤退の最後の時間に集中できるようにと、2度延期された。

今回が初めての直接会談であるが、バイデンとゼレンスキーは今年に入って2度、4月と6月(ロシアのウラジミール・プーティン大統領とバイデンの米露首脳会談の直前)に電話会談を持っている。

しかし、ゼレンスキーのホワイトハウス訪問は、単なる社交辞令にとどまらない。多くの外国人指導者と同様に、ウクライナ大統領も、アフガニスタン撤退がアメリカの国際公約にとって何を意味するのか、アメリカが同盟国を守るという前提をまだ信頼できるのか、懸念を持っている。

バイデンは、火曜日の午後に行われた演説で、アメリカはアフガニスタンに「重要な国益」を持っていないと述べた。ゼレンスキーは、バイデン大統領がウクライナについて同じように感じているのかどうか、疑問に思っているかもしれない。

ロシアが旧ソ連の旧共和国に圧力をかけるキャンペーンの一環として、この疑問を際立たせた。

ロシア安全保障会議のニコライ・パトルシェフ書記は2週間前にロシアの『イズベスチヤ』紙の取材に対して次のように答えた。「アフガニスタンがNATO以外のアメリカの主要な同盟国という地位にあるということであったが、カブールから追放された親米政権の意図人はそれで救われただろうか? ウクライナでアメリカに賭けている人たちにも、同じような状況が待っている」。

バイデンが副大統領時代、ウクライナの独立を声高に擁護していた。例えば、ロシアがウクライナを迂回して天然ガスを直接ヨーロッパに輸出するためのガスパイプライン「ノルドストリーム2」がほぼ完成しているが、これに対する制裁を断念したことである。

ゼレンスキーは今日、パイプラインと、ロシアが支援するウクライナ領土への継続的な軍事侵攻、そして自国のNATO加盟の(一見おぼつかない)見込みを持ち出すと述べた。

バイデンは、火曜日の演説の後半で、アメリカがアフガニスタンから撤退することで、20年前の脅威ではなく、将来の脅威に外交政策の焦点を合わせることができるようになると強調した。そして、彼は特にロシアを挙げ、喫緊の懸念事項の一つだと述べた。

しかし、ウクライナの指導者は、その言葉が継続的な行動を伴うものであることの証拠を待っている。

その一方で、大統領に当選して2年後に、自分の名前がアメリカ国内の新聞の一面トップで見出しに載るよりも、より大きな政治的な脚光を浴びるようになったことで、ゼレンスキーはホッとしているだろう。たとえウクライナ大統領が、アメリカ人に自国の問題を完全に忘れてほしいとは思っていなくても、それはおそらく、より快適な場所ということになる。

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ゼレンスキーの訪問を前にしてアメリカはウクライナに対して6000万ドルの軍事支援を約束(US pledges $60M in military aid to Ukraine ahead of Zelensky visit

ロウラ・ケリー筆

2021年8月31日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/defense/570194-us-pledges-60m-in-military-aid-to-ukraine-ahead-of-zelensky-visit/

ジョー・バイデン大統領は、水曜日に行われるウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領との初の直接会談を前に、ウクライナに6000万ドルの軍事援助を行うことを約束した。

バイデンは連邦議会に送った通知でこの発表を公式に行い、軍事支援パッケージは「重要な国境警備と自衛のニーズ」のためであり、増大するロシアの侵略からウクライナが自らを守るのを助けるものであると述べた。

通知の中には「ロシアのウクライナ国境沿いの軍事増強は、ウクライナ軍のロシアの侵略に対するウクライナ軍の防衛能力の不足を浮き彫りにしている」と書かれている。

通知には続けて「現在のロシアの脅威を考慮し、抑止力を強化するために、ウクライナの著しい能力不足に緊急に対処しなければならない」とも書かれている。

ホワイトハウスからの通達はまた、9月中旬に予定されているロシアとベラルーシの軍事演習についても懸念を示している。同通知は、「ロシアはこのような演習を隠れ蓑にして、近隣諸国に対して攻撃的な行動をとってきた歴史がある」と指摘している。

ホワイトハウスが提案した援助パッケージには、対装甲ミサイルシステム「ジャベリン」、救急キット、小火器・弾薬などが含まれることになっている。また、「対無人航空機システムや対モルタルレーダーなどの能力も、間接火や空中からの脅威から重要な早期警告を提供することができる」と書かれている。

AP通信がバイデンの連邦議会への通知について最初に報じた。

バイデンは当初、先週ホワイトハウスでゼレンスキーと会う予定だったが、アフガニスタンからのアメリカ軍撤退が混乱する中、会談は延期された。

この軍事パッケージを発表するメモが金曜日にホワイトハウスによって初めて公表され、バイデン大統領は「ウクライナへの支援を行うために国防総省の防衛用品やサーヴィス、軍事教育や訓練において最大6000万ドルの引き揚げを指示し、そのような引き揚げを指示するために当該条項に基づいて必要な決定を行う」と連邦議会に通告している。

ウクライナへの軍事支援は、ロシアの侵略、特にロシアに支援された分離主義勢力に対するウクライナ東部での進行中の戦闘に対抗するためのアメリカの努力の重要な側面と考えられている。ロシアは2014年からウクライナのクリミア半島を占領しているが、国際社会はこれを違法な併合と非難している。

バイデン政権はウクライナとの連帯をアピールしようとしているが、ウクライナが地政学的脅威とみなすロシアの天然ガスパイプラインの使用を認めるドイツとの合意をめぐって、ワシントンとキエフの間に亀裂が走っている。

バイデンは就任以来、6月にジュネーブで行われたロシアのプーティン大統領との注目の会談を前に、ゼレンスキーと2回電話で会談している。

アメリカによるウクライナに対する軍事支援は、トランプ政権時代、前大統領が2019年に、当時民主党の有力大統領候補だったバイデンとその息子ハンター・バイデンが、ジョー・バイデンが副大統領だったオバマ政権時代にウクライナでのビジネス取引について調査を開始するようウクライナに圧力をかけたという容疑で弾劾され、政治の大嵐の中心となっていた。

その推定4億ドル規模の軍事支援パッケージは、結局、期限を前倒しして交付された。トランプは連邦上院の弾劾裁判で無罪となった。

アメリカは2014年以降、ウクライナに安全保障分野と非安全保障分野を合わせて46億ドルを援助している。

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バイデンがウクライナ大統領をホワイトハウスに招待(Biden invites Ukraine’s president to the White House

モーガン・チャルファント筆

2021年6月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/557172-biden-invites-ukraines-president-to-the-white-house/

ジョー・バイデン大統領は月曜日、ウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領と話し、この夏にゼレンスキー大統領をホワイトハウスに招待し、ロシアのウラジミール・プーティン大統領との重要な会談を前に、ウクライナへの支援を表明した。

ホワイトハウスの国家安全保障問題担当大統領補佐官ジェイク・サリヴァンは月曜日、記者団に対して「バイデン大統領とゼレンスキー大統領は長時間にわたって話す機会を持ち、アメリカ・ウクライナ関係における問題全てについて話した。バイデン大統領はゼレンスキー大統領に対し、バイデン大統領はウクライナの主権と領土の保全、そして今後の希望についてしっかりと立ち向かうと伝えることができた」と述べた。

サリヴァンは続けて「バイデン大統領はまた、バイデン大統領がヨーロッパからアメリカに戻った後、この夏にワシントンのホワイトハウスに彼を迎えることを楽しみにしていると伝えた」とも語った

バイデンは水曜日、大統領として初の外遊先としてヨーロッパに向かう予定だ。イギリスでG7Group of Seven)諸国と会談し、ブリュッセルでNATO首脳会議に出席して欧州の指導者たちと会い、最後にジュネーブに移動して6月16日にプーティンと直接会談する予定である。

週末に公開された『アクシオス』誌とのインタヴューで、ゼレンスキー大統領はバイデンに来週のプーティンとの会談の前に自分に会うように促した。

バイデンがヨーロッパ訪問前にゼレンスキーに電話したのは、ホワイトハウスがウクライナへの支持を示すための努力であり、バイデンがプーティンとの会談でウクライナを擁護し、ロシアによるクリミア半島の占領継続について懸念を示すことを示唆するものであった。

バイデンは4月に一度ゼレンスキーと話し、特に今年初めにロシア軍がウクライナの国境に集結したことから、ロシアのウクライナにおける侵略についてプーティンに懸念を表明している。

ゼレンスキーが会談を訴えたにもかかわらず、サリヴァンはプーティンとの首脳会談の前にバイデンが会談するとは述べなかった。

両首脳の話し合いの内容について更に詳細を求められたサリヴァンは、バイデンとゼレンスキーはウクライナの安全保障を含む「アメリカ・ウクライナ関係の重要な側面について基本的に全て」話したと述べたが、それ以上の具体的な説明は避けた。

ゼレンスキーは2019年の当選以来、まだホワイトハウスを訪れていないため、夏の間のバイデンとの会談が初めてとなる。

ゼレンスキーは、トランプ大統領が当時の大統領選挙候補者バイデンと息子ハンターのウクライナでの取引を調査するようウクライナ大統領に迫ったことが内部告発で明らかになり、トランプ前大統領の初の弾劾捜査に巻き込まれた。

連邦下院民主党は弾劾裁判の中で、トランプがホワイトハウスでの会談を武器代わりにしてゼレンスキーにバイデン親子を調査するよう迫ったと主張した。

(貼り付け終わり)
(終わり)

※6月28日には、副島先生のウクライナ戦争に関する最新分析『プーチンを罠に嵌め、策略に陥れた英米ディープ・ステイトはウクライナ戦争を第3次世界大戦にする』が発売になります。


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