古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 米中関係

 古村治彦です。

 アメリカは中国のここまでの台頭をどうして許したのか、そして、どうして台頭を許しておいて紛争を起こすのか、ということは不思議だ。日本は高度経済成長の後、アメリカから鼻っ柱を殴りつけられヘナヘナとなってしまった。それどころか、日本の良さをことごとく消される形で、「アメリカ化」が進められている。日本の現状はアメリカの劣化版だ。ただまだ医療保険制度はアメリカよりも進んでいるが(世界の先進国並みであるというだけのことだが)、これもいつまでもつか分からない。
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 中国のここまでの台頭をアメリカ側で許容したのはヘンリー・キッシンジャー元国務長官だと言われている。そのためにアメリカでは彼に対しての恨み言も噴出している。しかし、中国の伸長を受け入れて、中国とうまく付き合いながら、アメリカへのショックを少なくするというリアリストであるキッシンジャーが両国の間をうまく取り持ってきた。

 キッシンジャーは9月に続いて今週末も中国を訪問した。96歳のキッシンジャーにとってはいくら最高級のファーストクラスでの行き来とは言え、十数時間も飛行機に乗っているのは辛いことだろう。それでも何とか耐えているのは、自分の実入りということはあるだろうが、米中の間で小競り合いは会っても前面衝突まではいかせないという信念があるからだろう。
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 キッシンジャーは訪中で習近平国家主席と王岐山副主席と会談を持った。習主席と王副主席のコンビで中国の舵取りが行われている。キッシンジャーは衝突してはいけないということを中国側に説き、アメリカに帰れば、おそらくドナルド・トランプ大統領か、ジャレッド・クシュナー上級顧問に会って訪中について話をするだろう。現在米中貿易交渉においてアメリカ側で動いているウィルバー・ロス商務長官やロバート・ライトハイザー米国通商代表よりもキッシンジャーの方が格上で、米中両国の首脳クラスに対して細かい話ではなく、大枠の話、グランドデザインを提示できる立場にある。

 米中は対等な交渉を行える関係にある。日本はそれよりも大きくランクが下がる。私たちはそのことを自覚しなければならない。そして、米中の動きを注視しながら、日本の利益はどこにあり、どのようにすれば最大化できるかということを考えねばならない。昔は新年になると、日高義樹ハドソン研究上研究員が司会として出演していたテレビ東京系の番組にキッシンジャーが出てきて、日本の位置の重要性というようなことをお世辞で言ってくれていた。しかし、今やそのような厚遇はない。日本は米中間で行われているビリヤードのボールの1つに過ぎない。両国の思惑に翻弄されるのだが、何の思慮もなく、ただキューで突かれたり、他のボールにぶつかったりするだけでは芸がない。何とか自分たちの意思で動けるようになる、これが重要だ。そのためには現状をしっかり把握する必要がある。

 米中間を取り持つ人物はキッシンジャーが死亡した後は、“チャイニーズ”・ポールソンと呼ばれる、ハンク・ポールソン元財務長官ということになるだろう。しかし、どれだけの影響力を持つのか、キッシンジャー並みに持てるのかということになるとはなはだ心もとない。キッシンジャー亡き後、米中両国は両国の関係の安定装置を組み込んだ形の構造にしなければならない。

(貼り付けはじめ)

習近平主席、キッシンジャー氏と会見 中米の戦略的意思疎通強化を強調

2019/11/23 09:10 (JST)

©新華社

https://this.kiji.is/570764839332054113?fbclid=IwAR23Bjb4CELvVrV7PfJ_ZwXsQnVIpRkEcDJP5Ayo-CLqA3-NU2DHIZjznpg

 【新華社北京1123日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は22日、北京の人民大会堂で米国のキッシンジャー元国務長官と会見した。

 習近平氏は次のように指摘した。現在、中米関係は鍵となる時期を迎え、いくつかの困難と試練に直面している。双方は戦略的な問題について意思疎通を強化し、誤解や誤った判断を防ぎ、相互理解を増進すべきだ。双方は両国人民と世界人民の根本的利益を出発点として、互いに尊重し、小異を残して大同を求め、協力・ウィンウィンを図り、中米関係を正しい方向に前進させなければならない。

 キッシンジャー氏は次のように表明した。この50年間、米中関係には起伏や変化があったが、全体的には一貫して前向きである。現在、時代背景が変わり、米中関係の重要性はさらに際立っている。双方は戦略的意思疎通を強化し、意見の相違を適切に解決する方法を見いだすことに努め、各分野の交流・協力を引き続き展開していく必要がある。これは両国と世界にとって極めて重要である。

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王岐山副主席、米国のキッシンジャー元国務長官と会見

20191124 9:44 発信地:中国 [ 中国 中国・台湾 ]

AFP通信

https://www.afpbb.com/articles/-/3256325

 【1124 Xinhua News】中国の王岐山(Wang Qishan)国家副主席は23日、北京の中南海で米国のヘンリー・キッシンジャー(Henry Kissinger)元国務長官と会見した。

 王岐山氏は次のように述べた。中米関係は世界的な影響力を持っており、双方の共通点は相違点をはるかに上回っている。協力すれば双方に利益をもたらし、争えばともに傷つく。協力は双方の唯一の正しい選択である。中米双方は習近平(Xi Jinping)主席とドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が複数回にわたる会談で決めた方向と原則に基づき、より広い視野とより長期的な観点に立ち、両国関係における一連の重大な戦略的問題を客観的かつ理性的に考え、不動心を保ち、困難を克服し、試練に立ち向かい、協調・協力・安定を基調とする中米関係を共同で推進していかなければならない。

 キッシンジャー氏は次のように表明した。米中関係を把握、処理するには幅広い思想と歴史的・哲学的な思考が必要で、対話と意思疎通は両国関係の基礎である。双方が全力を尽くし、両国関係の発展のために創造的で前向きな成果をもたらすことを希望する。(c)Xinhua News/AFPBB News

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習近平中国主席:中国政府は貿易合意を望んでいるが、しかし「反撃」をすることを恐れない(Chinese President Xi: Beijing wants trade deal, but not afraid to 'fight back'

マーティー・ジョンソン筆

2019年11月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/trade/471631-chinas-xi-china-wants-trade-deal-but-not-afraid-to-fight-back

習近平中国国家主席は金曜日、中国は現在もアメリカとの貿易に関する合意のために努力を続けたいが、アメリカに対して「反撃」をすることを恐れはしないと述べた。CNBCが報じた。

習主席はアメリカの経済界代表団に対して次のように述べた。「私たちが常に述べているように、私たちは貿易戦争を始めることは望まないが、それを恐れはしない。必要となれば反撃もするが、貿易戦争にならないように努力を続けたい」。

習主席は続けて「私たちは相互尊重と公平を基にしてフェーズ・ワンの合意に至るように努力したい」と述べた。

アメリカからの代表団の中には元アメリカ政府高官が複数参加しており、代表格としては、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官とハンク・ポールソン元財務長官が挙げられる。

貿易合意をめぐる米中両国のトーンは最近になって肯定的になっているようであるが、「フェーズ・ワン」の貿易協定の詳細については現在も曖昧なままだ。

これまでの18カ月、中国とアメリカは貿易戦争に突入した。両国はそれぞれの製品に対して数十億ドル規模の関税引き上げを複数回実施してきた。.

貿易交渉は進んでいるように見えるが、トランプ大統領は翌月には中国製品1600億ドルぶんに新たな関税を課す予定となっている。

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キッシンジャーは「中国とアメリカは冷戦の途中にある」と懸念を表明(Kissinger warns China, US are in 'foothills of a cold war'

ジョン・バウデン筆

2019年11月21日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/471460-kissinger-warns-china-us-are-in-foothills-of-a-cold-war

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は木曜日、世界で1位と2位の経済大国の間で様々な紛争が起き、世界規模で緊張関係を深刻化させている中で、アメリカと中国は冷戦に向かって進んでいると懸念を表明した。

ブルームバーグ・ニュースは、北京のニュー・エコノミー・フォーラムで講演を行い、米中両国は双方の主張と立場の違いを理解するために「努力」することを合意すべきだと主張した、と報じた。

キッシンジャーは次のように述べたと報じられている。「私の考えは以下の通りだ。緊張関係が深刻化している時期には緊張関係の政治的な理由は何かを理解し、双方がその理由を解消するために努力することこそが重要だ。現状は手遅れになりつつある。それは米中両国が冷戦に向かう途中にあるからだ」。

キッシンジャーは更に、アメリカと中国との間で継続されている貿易交渉について言及し、両国経済に大きな影響を与えてきた1年以上続く貿易戦争を終了させるための合意に達するようにすべきだと主張したと報じられている。

キッシンジャーは「貿易交渉は政治に関する議論の小さな始まりに過ぎないということは誰も分かっている。私は貿易交渉が成功して欲しいし、その成功を私は支持している。また、政治に関する議論が実現することを望んでいる」と述べた。96歳になるキッシンジャーは1973年から1977年にかけて国務長官を務めた。

アメリカと中国は2018年半ばごろから知的財産権侵害をはじめとする諸問題をめぐって貿易に関して紛争を起こしている。その結果としてそれ以降の数カ月で数度の関税引き上げと報復的関税引き上げが続いている。

アメリカ政府と中国政府との間の交渉はいまだに包括的な合意に達していない。今年初めには合意に達すると見られていた。

米中両国は南シナ海の領有権争いに関して異なる立場に立っている。中国は南シナ海に人工島を建設しその領有権を主張し、アメリカは南シナ海の様々な航路のパトロールを行っている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 11月第2週にヘンリー・キッシンジャーが訪中しました。シンガポールで開催されたブルームバーグの経済フォーラムに出席し、その帰路で北京を訪問し、滞在しているようです。

 

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老体をおして訪中するキッシンジャー

 

キッシンジャーは習近平国家主席と会談を行いました。また、王毅外交部長とも会談を持ったそうです。また、昨日には王岐山国家副主席とも会談を持ちました。おそらく、水曜日から土曜日までの間で、公式の会談だけではなく、非公式の突っ込んだ話があったとも推測されます。

 

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習近平とヘンリー・キッシンジャー

 

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王岐山とヘンリー・キッシンジャー

 

 米中関係については、王岐山がキーパーソンです。副島隆彦先生の最新刊『「トランプ暴落」前夜』(祥伝社)でも書かれているように、王岐山がアメリカで苦境にあるイーロン・マスクを支援しているということです。更に、王岐山はシカゴ市長のラーム・エマニュエル(オバマ大統領第一期の大統領首席補佐官を務めた)も取り込んでいるということです。2018年7月11日、王岐山はラーム・エマニュエルと会談、続く7月12日にはイーロン・マスクとも会談を持ちました。そして、中国の最高指導者たちが住む中南海で、テスラの自動車のお披露目を許可するという優遇策を取りました。

 

 トランプ政権の内部に対して、キッシンジャーの影響力は大きくないという見方もあるようです。しかし、トランプ政権のキーパーソンである、ジャレッド・クシュナー(トランプの娘イヴァンカの夫、トランプの女婿)はキッシンジャーに師事しており、トランプ自身もキッシンジャーには敬意を払っています。今回の訪中も、今月末のG20での米中首脳会談である程度の成果を出すための地ならしということになります。

 

 クシュナーは中東政策を担当しており、東アジアについては詳しくないということもあって、今回、キッシンジャーが老体に鞭を打って、訪中し、中国側の最高指導者たちと会って、米中間での落としどころを探る、ということをやっているのでしょう。

 

 経済ナショナリズムに凝り固まって、中国を攻撃しさえすれば何事もうまくいくという考えのトランプ政権内のロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表やピーター・ナバロ国家通商会議(NTC)委員長の行き過ぎを是正するために、キッシンジャーが出馬して、中国側に、「今回はとりあえず、これくらいのところで我慢してくれないか」「元の切り上げと貿易量の減少をある程度飲んで欲しい」「それ以上のことはさせないから」ということを中国の最高指導者たちの話を聞きながら、説得しているのでしょう。

 

 そもそも95歳になって通常であれば引退していてもおかしくない、20世紀の遺物とさえ言えるキッシンジャーが訪中して、中国国家主席、副主席と会談すること、この事実をもってしても、彼が米中両国の現在の指導者層に厳然たる影響力を持っていることを証明していると私は思います。

 

 日本で言えば、キッシンジャーに比べれば何段階か落ちてしまうでしょうが、自民党の二階俊博幹事長がそうした役割を果たしています。二階氏には毀誉褒貶が付きまといますが、そうした点は評価されるべきです。

 

 話を戻すと、今月末のG20での米中首脳会談でどのような話になるか、注目されます。

 

(貼り付けはじめ)

 

中国とアメリカは相互の戦略をめぐる目的を「正確に判定」すべきだ、と習近平がヘンリー・キッシンジャーに発言(China and US need to ‘accurately assess’ strategic aims, Xi Jinping tells Henry Kissinger

 

・米中間の緊張を減少させるための最新の試みとして、中国国家主席は北京でヴェテラン外交官と会談

・元米国務長官は、米中両国はお互いをよりよく理解するために戦略的な思考と視点を適用すべきだと発言

 

ローラ・シャウ筆

2018年11月8日(11月9日更新)

『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙

https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/2172370/china-and-us-need-accurately-assess-strategic-aims-xi-jinping?utm_source=SupChina+Access+members&utm_campaign=9012e4bc3d-20180920+newsletter_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_cafcf0fae8-9012e4bc3d-165139315&fbclid=IwAR1d8KY9RBZ5tPGeEaasei1dWAzxKBExov3TAQFNwqvg-28AMTK7DbQdV-E

 

中国国家主席習近平は、中国政府とアメリカ政府は、貿易を巡る緊張が高まる中で、互いの戦略をめぐる意図を「正確に判定」すべきだと述べた。今月後半にドナルド・トランプ米大統領との一対一の会談を前にして、習近平の最新の発言が行われた。

 

この発言は、木曜日にヘンリー・キッシンジャーとの会見の中で行われた。また、元国務長官キッシンジャーに対して、アメリカとは対話を通じて問題を共に解決したい、しかし、同時に、アメリカ政府は中国の発展の道筋と国益を尊重しなくてはならないと発言した。

 

北京で行われた習近平とキッシンジャーとの会見は米中間の摩擦を減少するための最新の試みとなった。ここ数カ月、米中両国は報復合戦の貿易戦争を始め、南シナ海と台湾を巡って対立の中にある。

 

習近平は、人民大会堂で95歳になる外交政策分野の教祖的存在であるキッシンジャーに対して、「時にアメリカ国内で中国に対して否定的な論調が出る。これは注意を要する現象だ」と述べた。

 

習は「中国は、対立的ではない、争いのない、相互に尊重できる協調によって両国が利益を得られるようにするために、アメリカと協力することに尽力している」とも述べた。

 

今週初めにシンガポールで開催されたブルームバーグ・ニュー・エコノミー・フォーラムに出席した後、キッシンジャーは北京を訪問している。中国国営新華社通信は、「キッシンジャーは習近平に対して、米中両国は、お互いをよりよく理解し、相互利益を拡大し、互いの違いにうまく対処するために戦略的な思考と視点を適用すべきだ」と報じた。

 

中国外務部の発表によると、別の会談では、王毅外交部長はキッシンジャーに対して、貿易を巡る対立は対話を通じて解決できるはずだと述べ、キッシンジャーは中国にとってアメリカのライヴァルだとみなされるのは得策ではない、と述べた、ということだ。

 

水曜日、中国共産党政治局員楊潔篪は、金曜日にワシントンで開催される安全保障と外交に関する交渉を前にして、ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官と会談した。

 

キッシンジャーは1972年に行われたリチャード・ニクソンと毛沢東の会談実現のために大きな役割を果たした。この米中首脳会談は米中間の公式の関係を構築するための道筋をつける契機となった。キッシンジャーの今回の訪中は、今月末にアルゼンチンで開催されるG20に合わせて習近平とトランプとの会談の準備のためのものであった。米中首脳会談によって貿易戦争が休戦となるのではないかという希望的観測が出ている。

 

米中間の緊張は貿易戦争と南シナ海といった問題以外にも飛び火している。アメリカ政府は中国政府がアメリカの国内問題に浸透している、アメリカの技術を盗んでいると非難している。そして、アメリカ国内では、中国と「分離」すべきだという主張も出ている。

 

先週末、習近平とトランプは電話で会談を行った。これは米中首脳会談に向けた動きである。米中首脳会談実現に向けた別の動きとして、金曜日に楊潔篪政治局員と魏鳳和国防部長がマイク・ポンぺオ米国務長官とジェイムズ・マティス国防長官が安全保障と外交についての対話を行う。

 

マティス米国防長官は魏鳳和国防部長と今年9月に会談を行う予定であった。しかし、中国がロシアの武器システムを購入したことを受けてアメリカが経済制裁を科したことで、会談は中止となった。

 

水曜日にホワイトハウスで行われたボルトンとの会談について中国外交部は次のように発表した。楊潔篪は、米中両国は貿易問題について、交渉を通じて受け入れ可能な解決にむけて努力し、習近平とトランプの米中首脳会で結果を出せるようにすべきだと発言した。楊潔篪は更に、米中両国関係にとって戦略的な信頼関係が根本的な要素であり、中国政府にとって台湾問題は「最重要であり、かつ最もデリケートな」問題だと警告を発した。

 

米中関係の専門家たちは、中国政府は緊張を高めないようにするためにキッシンジャーの助言を聞きたいと望んでいるが、ヴェテラン外交官であるキッシンジャーがトランプ政権の中国政策にどれほど影響を与えられるかについては不透明であるとも述べている。

 

中国社会科学院に所属する米中関係の専門家ユアン・ツェンはキッシンジャーの訪問は大きな影響を与えないと考えている。

 

ツェンは次のように述べている。「キッシンジャーはトランプの権力サークルの中核的存在ではない。加えて、キッシンジャーのコンサルタント会社が中国で利益を上げていることについて批判が起きている。そうしたことから、今回のキッシンジャーの中国訪問は米中関係の現状に大きな影響を与えるとは考えられない」。

 

天津にある南開大学の国際貿易を専門とするタン・ジアドン教授は、「中国政府はアメリカ政府との相違点にうまく対処しようとしている」と述べている。

 

タン教授は続けて次のように述べている。「中国は経済上の争いが他の諸分野に拡大させない、そして米中関係を悪化させないようにと望んでいる。従って、現在のところ必要なのは、相互理解を深め、衝突を回避することだ」。

 

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中国国家副主席がヘンリー・キッシンジャーと会談(Chinese vice president meets Henry Kissinger

 

新華社通信

2018年11月10日

http://www.xinhuanet.com/english/2018-11/10/c_137596968.htm

2018年11月10日北京、新華社通信発。中国国家副主席王岐山は土曜日、元米国務長官ヘンリー・キッシンジャー博士と会見した。王岐山副主席は、米中両国は相違点を適切に解決し、将来の両国の関係をより良くするべきだと述べた。

 

会談は北京中心部の最高指導者たちの住む中南海で開催された。会談中、王岐山は、米中関係は40年前に外交関係を樹立して以降、良い時も悪い時もあったが、概ね前進してきたと述べた。

 

王岐山は続けて、米中関係は両国の国民にとって大きな利益を与えただけでなく、世界の平和、安定、繁栄を促進してきたと述べた。

 

中国とアメリカは1979年1月1日付で外交関係を樹立した。

 

王岐山は、「歴史が私たちに教えている通り、相互の敬意、平等な話し合い、相互に利益を与える協力こそが米中関係にとって唯一の正しい選択肢である」と述べた。

 

王岐山は、米中両国は時代の流れに従い、相互理解を深め、様々な分野において交換と協力を強め続けるべきだと述べた。そして、両国の相違点を適切に解決し、新しい環境の下で、米中両国がうまくやっていける方法を模索していくべきで、それによってこれからの40年間の米中関係をさらに発展させることにつながるとも述べた。

 

王岐山は米中間の友好関係に対するキッシンジャー博士の貢献を称賛した。

 

キッシンジャーは、米中間には相違点よりもより多くの共通する利益を持つと発言した。

 

キッシンジャーは、米中両国は平等な対話と話し合いを通じて現在の諸問題を解決する必要があると合意した。そうすることで、将来の米中両国関係を更に発展させることについての共通理解と同意に達することが出来る、その目的のために私は進んで尽力するつもりだ、とも述べた。

 

キッシンジャーは水曜に北京に到着し、日曜日に同地を離れる予定だ。

 

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●「中国、米国に「航行の自由作戦」中止要求 安保対話で溝」

 

11/10() 11:34配信 朝日新聞デジタル

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181110-00000035-asahi-int

 

 米中両政府は9日、ワシントンで米中閣僚級による外交・安全保障対話を開いた。楊潔篪(ヤンチエチー)共産党政治局員は会合後の共同記者会見で「『航行の自由』の名の下、(米国が)軍事行動を取ることは許されない」と述べ、米国が南シナ海で展開する「航行の自由作戦」の中止を要求した。月末にアルゼンチンで予定される米中首脳会談を前に、通商問題以外でも溝の深さが改めて浮き彫りとなった。

 

 会合には米側からポンペオ国務長官、マティス国防長官、中国側から楊氏、魏鳳和(ウェイフォンホー)国務委員兼国防相が参加した。会合後のポンペオ氏の説明によると、米側は中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題に懸念を表明したうえで、中国が台湾との国交断絶を関係国に働きかけている問題や、ウイグル族ら中国国内の弾圧の問題を指摘した。

 

 これに対し、中国側は激しく反発。楊氏の説明によると、中国側は会合で南シナ海問題について「中国は疑う余地のない主権を有している」と主張し、逆に米側に「頻繁に軍艦を派遣し、中国の主権と安全を損なう行為を中止するべきだ」と反論した。

 

 台湾問題についても、魏氏が会見で「台湾が中国から分裂しようとするなら、我々はかつて米国が南北戦争でしたように、いかなる犠牲を払ってでも祖国統一を維持する」と強調した。楊氏はウイグル族をめぐる問題についても、「中国の内政であり外国に干渉する権利はない。現在の新疆社会は安定し、経済発展は良好で各民族が調和している。米国が事実を尊重し、中国内政に干渉しないよう望む」と語った。

 

 一方、ポンペオ氏は「米国は冷戦や中国への封じ込め政策を追求していない」と述べ、攻撃的な言動は控えた。また、両国はお互いの誤解に基づくリスクを減らすため、意思疎通を図る仕組みを改善することの重要性では一致した。

 

 ただし、米中関係は最近、「新冷戦」と言われるほど、外交・軍事関係が険悪化している。ペンス副大統領は10月初旬、中国の脅威を前面に打ち出す演説をした。

 

 米中間の外交・安保対話の開催は昨年6月に続き、2回目。当初は10月中旬に北京で開かれる予定だったが、南シナ海などでの軍事的な緊張の高まりを受け、中止になった経緯がある。(ワシントン=園田耕司、北京=冨名腰隆)

 

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(終わり)

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 古村治彦です。

 

 北朝鮮の度重なるミサイル発射や核実験のために、東アジア地域は緊張感を増しています。最大の関心事は、アメリカが北朝鮮を攻撃するのかどうか、です。アメリカが北朝鮮を攻撃する場合には、地上軍は出さず、ミサイル攻撃と空爆によって大規模な拠点を叩き、中国人民解放軍が地上軍を投入して、北朝鮮の現在の政府を機能停止させる、その後、自民解放軍は撤退し、韓国軍が管理し、アメリカが保護しているキムハンソル氏が帰国して、中国型の社会主義市場経済の穏健な国として韓国からの援助を受けながら、独立を保ち、国力の増進を図る、ということになるのだろうと思います。

 

 米中関係は緊張を生み出す問題も抱えていますが、二国間できちんと意思疎通ができる状態にあります。ドナルド・トランプ大統領の首席ストラティジストを務めたスティーヴ・バノンが中国を訪問し、習近平国家主席の下放時代からの腹心の友である王岐山と中南海で会談を持ちました。また、国連総会の出席のために訪米した王毅外交部長は、ニューヨーク滞在中にヘンリー・キッシンジャーを訪問しました。

 

 バノンは「米中は経済戦争の状態にある」という発言をし、トランプ大統領も中国に対して激しい言葉遣いをしています。しかし、実際には、中国を敵に回してもいいことはない、ということを良く分かっていて、「はったりをかけて機先を制する」ために激しい言葉遣いをしています。

 

 それをそのままに受け止めて、一緒になって激しい言葉遣いをしたり、攻撃的な態度を取っていると、「二階に上がってはしごを外される」「気づいたら一人ぼっち」ということになります。

 

(貼りつけはじめ)

 

バノンが北京で共産党最高幹部と会談(Bannon met with Communist Party official in Beijing: report

 

ジュリア・マンチェスター筆

2017年9月21日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/351842-bannon-met-with-communist-party-official-in-beijing-report

 

トランプ大統領の首席ストラティジストであったスティーヴン・バノンは先週中国を訪問し、中国共産党で2番目に力を持った人物と会談を持った。『フィナンシャル・タイムズ』紙が報じた。

 

フィナンシャル・タイムズ紙は、バノンは、中国共産党反腐敗運動の責任者王岐山から指導部が集住している中南海へ招待を受けた、と報じた。

 

バノンは中国政府所有の金融仲介企業の一部門から招待を受けて香港でスピーチを行った。そのあとに招待を受け、中南海で90分にわたる会談が行われた。

 

取材に応じた複数の人物は、会談は予定されているトランプの訪中とは関係ないと語った。

 

ホワイトハウスにおいて反エスタブリッシュメント勢力だと考えられていたバノンは、退役海兵隊大将ジョン・ケリーが新たに大統領首席補佐官に任命された後、先月、首席ストラティジストを辞任した。

 

ブライトバード会長バノンは、トランプの経済ポピュリズム的な発言に最も影響力を持った人物であった。トランプは繰り返し、米中間の貿易関係について激しい言葉遣いで語ってきた。

 

先月、辞任する前に、『ジ・アメリカン・プロスペクト』誌上において、バノンは「アメリカは中国と経済戦争の真っただ中にある」と語った。

 

バノンは貿易と北朝鮮をめぐる動きについて次のように語った。「彼らが話している内容が全てだ。彼らは自分たちが行っていることについて躊躇なく話をしている。米中いずかれかがこれから25年から30年の間、世界覇権国となる。現状のままでいけば、覇権国となるのは彼らだ。統一された朝鮮半島は、こうした動きに連動している。朝鮮半島問題は二次的な問題に過ぎない」。

 

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中国外交部長が米中関係に関してキッシンジャーと会談(Chinese FM meets Kissinger over China-US ties

 

新華社通信

2017年9月19日

http://www.chinadailyasia.com/articles/141/187/1/1505816463661.html

 

ニューヨーク発。中国外交部長・王毅は月曜日、ヘンリー・キッシンジャーも特務長官と会談を持ち、米中二国間関係に関して議論を交わした。

 

王毅は、2017年が中華人民共和国とアメリカの国交回復45周年である事実を指摘し、この45年間における米中関係の発展は、協力こそが唯一の正しい選択であったことを示していると述べた。

 

両国の努力のおかげで、米中関係は安定して推移し、今年1月にアメリカで新政権が成立した後もプラスの発展をしていると王部長は述べた。王部長は本年度の国連総会の年次総会に出席するためにニューヨークを訪問した。

 

米中両国は、習近平国家主席とドナルド・トランプ大統領との間に重要なコンセンサスが形成し、戦略的な相互信頼を強化し、協力関係を拡大し、相違点をうまく処理するように真摯に努力すべきだと王部長は述べた。

 

王外交部長は、本年のトランプ大統領訪中の準備の重要性と、米中両国民、その他の国々の人々の利益のために米中関係を緊密化させるために訪中を成功させる必要があると強調した。

 

キッシンジャーは、米中関係は国交回復以来歴史的な発展を遂げ、両国と両国民にとって手にとって分かる利益をもたらしてきた、と述べた。

 

キッシンジャーは、今日、いくつかの分野で相違は存在するが、米中両国は協力することと協力できる分野を拡大することを学ぶことができると述べた。

 

キッシンジャーは、トランプ大統領の中国訪問はいくつかの問題を解決できるだけでなく、米中両国間の中長期的協力のための健全な基盤づくりの助けとなることを希望すると述べた。

 

キッシンジャーと王部長は朝鮮半島の核問題を含む様々な問題について意見を交換した。

 

●中国は、一帯一路イニシアティヴの下で、ウクライナとの関係強化を明言(CHINA, UKRAINE PLEDGE TO BOOST TIES UNDER B&R INITIATIVE

 

中国外交部長はウクライナ外相のパヴロ・クリムキンと会談を持ち、両国の協力を緊密化することで一致した。

 

王部長は、中国は一帯一路イニシアティヴの下で機会をとらえてウクライナとの協力関係を深め、相互尊重、平等、互恵を基礎とした両国間の戦略的なパートナーシップを進めたいと考えていると述べた。

 

王部長は、両国間の外交関係が樹立されて25周年であり、両国関係は堅固だと述べた。

 

中国はミンスク合意に基づいて対話と交渉を通じてウクライナ危機の政治的な解決を支持する、と王部長は述べた。

 

クリムキン外相は、ウクライナは一帯一路イニシアティヴを全面的に支援し、この枠組みで中国との協力関係を深化させ、両国関係をより堅固にしたいと述べた。

 

クリムキン外相は、ウクライナは国際問題、地域問題について中国が中立的な立場を採っていることを評価し、ウクライナ危機の解決のためにより大きな役割を果たすことを望むと述べた。

 

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(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12








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