古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 米中関係

 古村治彦です。

 少し前にアメリカのドナルド・トランプ大統領が世界初の核実験75周年で、ロシアと中国に軍縮を呼びかけたというニュースを見た。「アメリカが偉大である」ためには「核兵器の優位」が必要だとでも言うのかと思ったが、核兵器に関しては軍拡競争はしたくないという姿勢を見せた。

 太平洋戦争の最終盤で日本の広島と長崎にそれぞれ原子爆弾が投下されてから、実際の戦争で核兵器が使用されたことはない。アメリカ一国のみが核兵器を保有しているという状態は長くは続かず、1949年にソ連が核実験に成功し、核保有国となった。1964年には中国も核実験を成功させた。世界の核保有国は10か国程度である。第二次世界大戦後の冷戦時代、核兵器の使用はなかったが、キューバ危機では核戦争の危機が高まった。

 核不拡散条約(Non-Proliferation Treaty)は、1968年に締結された。この条約はアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国以外の国々の核兵器保有を禁止するというもので、国連常任理事国以外には核兵器を持たせないぞ、というものだ。戦後国際体制を作った戦勝国が世界を支配し、それら以外は従えというものだ。インド、パキスタン、イスラエルはこの条約には加盟していない。また、北朝鮮は1993年に条約から脱退した。そのために、五大国の思惑とは異なり、核兵器は拡散している。

アメリカとロシアはそれぞれ6450発、6490発の核弾頭を保有し、1600発を実戦配備している。イギリス、フランス、中国はそれぞれ200発から300発の核弾頭を保有している。NPTに批准していないインド、パキスタンは100発以上の核弾頭を保有していない。また北朝鮮も100発以内の核弾頭を保有している。イスラエルは正式な核兵器保有を認めていないが、保有が確実視されている。イランは核開発の疑いを持たれている。

 アメリカもロシアも世界を何度も全滅させることができるほどの核弾頭を保有しているが、核兵器軍縮について、「囚人のジレンマ(prisoner’s dilemma)」という考えから見ていこう。

ジレンマとは「板挟み状態」のことだ。2人の犯罪者ABが捕まり、別の場所で取り調べを受ける。ABが両者ともに完全に黙秘をすれば、2人とも懲役2年となる。どちらか一方が自白をすれば、自白をした人間は懲役がなく、もう一方は10年の懲役となる。どちらともに自白をすれば2人とも懲役5年となる。この条件はそれぞれに伝えられているが、ABとも相手が自白をしたかどうかは分からない。

 この場合、Aの置かれている立場を考えてみる。Bが黙秘する場合、Aが黙秘したら懲役2年、Aが自白をしたら懲役0年」となる。これだとAは自白したほうが得となる。Bが自白する場合、「Aも自白をしたら懲役5年、Aが黙秘をしたら懲役10年」となる。この場合もAは自白したほうが懲役が短くなるので得となる。従って、Aは自白をするという選択肢になる。Bにとっても同じことになる。お互いを信じて黙っていたら2年で済むものが結局お互いに自白をして5年の懲役となるが、これが「合理的な」選択となる。懲役なしという最善の結果を得ることはできなくても、自分だけ10年の懲役を喰らうという最悪の事態を避けることができるからだ。ここで黙秘を「協調」、自白を「裏切り」と規定すると、裏切ることがABお互いにとって一番合理的な選択ということになる。

 囚人のジレンマで考えて見ると、一番良い結果は、お互いが協調することだ。しかし、それを阻むのはABが別の場所で取り調べを受けていて、全く連絡が取れないことだ。そのために結局裏切った方が得ということになり、お互いが最善の結果を得ることができないということになる。それならば、お互いが連絡を取り合えれば、「黙秘をした方が得」という合意ができることになる。これを応用すると、核保有諸国は、お互いに他国の意思が分からなければ軍拡競争を続けざるを得ない。使いもしない、使えもしない核弾道を数千発も保有して大きな負担だと嘆いてしまうという不合理な結果になってしまう。しかし、軍縮のためには「協調」が必要ということになる。そのためには「交渉」の枠組みが必要だ。

 アメリカとロシアは6000発以上の核弾頭を保有しているが、冷戦期の馬鹿げた軍拡競争の果ての負の遺産ということになるだろう。管理にかかる予算だけでも膨大なものとなり、かなり負担になるはずだ。米露は年間数十発ずつ減らすことを続けているが、今のペースでは数百年かかるだろう。それなら中国が求めているように、数百発にまで減らしてから何か言ってこい、ということになる。まずは米露で数百発単位の削減を数年間続けて見せてから、本気なのだということを示してから何か言えよ、ということだ。そうでなければ対等に話し合いなどできないということだ。

 新しい冷戦を迎えるためにはまずは古い冷戦の負の遺産を清算してからということだと思う。

(貼り付けはじめ)

核実験75 “ロシアと中国は核軍縮協力を” トランプ大統領

2020717 1022

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200717/k10012519961000.html

アメリカが人類史上初の核実験を行ってから75年となったのにあわせ、トランプ大統領は声明を発表し、核戦力の強化を進めて抑止力を高めると強調する一方、ロシアと中国に対して核軍縮に向けた協力を呼びかけました。

アメリカは75年前の1945716日に西部ニューメキシコ州で人類史上初めてとなる原爆の実験を行いました。

トランプ大統領は16日、声明を出し「実験は第2次世界大戦の終結につながり、世界に前例のない安定をもたらしたすばらしい偉業だ」と称賛しました。そのうえで「強固で多様な核の能力があれば核の拡散を防ぎ、敵を抑止できる」として、核戦力の強化を進め、抑止力を高める方針を強調しました。

その一方で、トランプ大統領はロシアが爆発を伴う核実験を行い中国も実験を行ったおそれがあると指摘し「ロシアと中国には世界を安全にし、軍拡競争を防ぐため、改めて協力を求める」として、核軍縮に向けた協力を呼びかけました。

トランプ政権は、核弾頭の数などを制限したロシアとの核軍縮条約「新START」の有効期限が来年2月に迫る中、条約への参加を拒否している中国に参加を求めるねらいがあるものとみられます。

一方、声明については国務省で軍縮を担当した元高官がツイッターに「このようなつらい日にアメリカが軍拡競争で勝っていると強調するのはこの政権だけだ」と投稿するなど、批判も出ています。

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中国は米露との核兵器削減交渉への参加を拒否(China turns down nuclear arms control talks with US and Russia

マーティー・ジョンソン筆

2020年7月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/defense/506792-china-turns-down-nuclear-arms-control-talks-with-us-and-russia

中国はこの問題についての自分たちの姿勢は「明確だ」と繰り返し、中国は米露との核兵器をめぐる交渉に参加しないという姿勢を改めて強調した。

中国外務省のツァオ・リージアン報道官は金曜日、アメリカからのロシアとの交渉に中国も参加してはどうかという提案について「真剣なものでもないし、誠実なものでもない」と述べた。

AP通信によると、ツァオ報道官は記者団に対して次のように述べた。「いわゆる三カ国による兵器削減交渉に対する中国の反対は明確なものです。アメリカ側もそのことをしっかりと認識しています。しかしながら、アメリカは中国の交渉への参加にこだわり、中国の地位を落とそうとしています」。

米露は冷戦期には敵同士で、現在でも世界の中で最大の核兵器を保有する大国同士でもある。両国は先月末ウィーンに集まり、「新スタート(New Start)条約」の延長について動き始めた。新スタート条約は2010年に合意され、来年2月に期限を迎える。

新しいスタート条約にはいくつかの条項が含まれている。その中には、配備済み核弾頭の数を少なくとも1550発までに制限するという条項、そして核弾頭を装備できる武器の配備を規制するという条項がある。条約ではまた、年間18か所の核兵器関連基地の査察を実施するプログラムも創設されている。

トランプ政権は米露に続き世界第3位の核弾頭保有国である中国に対して条約への参加を強く求めているが、中国政府は条約参加への反対を強硬に示している。

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中国がアメリカへ保有核兵器の削減を求める(China urges US to reduce nuclear arsenal

ジョン・バウデン筆

2020年7月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/china/506353-china-urges-us-to-reduce-nuclear-arsenal

水曜日、中国の複数の政府高官は、アメリカが進んで中国のレヴェルにまで保有核兵器を削減するならば、米露との三カ国による核兵器に関する交渉に喜んで参加するだろうがそれは実際には無理な話だと述べた。

新戦略兵器削減条約(New Strategic Arms Reduction TreatySTART)に関する、新たな核兵器に関する交渉を先月から開始した。先月、トランプ政権の軍縮担当の責任者は次のようにツィートした。「中国もまた会議に招待された。中国の代表団は姿を現し、誠意を持って交渉に参加するだろうか?」

ロイター通信は次のように報じている。中国外務省の報道官は、トランプ政権とロシアとの核兵器をめぐる交渉に参加するようにアメリカから招待を受けた件について、アメリカがロシアとの新たな核兵器をめぐる交渉から離脱するという目的のために「関心を別に向けるための謀略以外のものではない」と述べた。

ロイター通信によると、中国外務省の兵器削減部門の責任者であるフー・ツォンは次のように述べた。「私は皆さんに明言しますが、アメリカが中国の核兵器保有レヴェルまで下がってくる用意があると言うならば、中国は明日にでも喜んで話し合いに応じます。しかし、現実には、そんなことは起きないことを私たちは分かっています」。

ツォンは「アメリカの真の目的は、全ての制限を撤廃して、現実のもしくは仮想の敵に対して軍事上の優位を追求するためのフリーハンドを持つことです」とも述べた。

新しいスタート条約はオバマ政権下で交渉されたもので、米露両国で配備できる核弾頭の数を1550に制限するというものだ。条約の有効期限は来年の2月だ。

スタート条約に関する中国側からのコメントがなされたのは、トランプ政権が世界保健機関(WHO)によってアメリカが正式に脱退した次の日のことだった。トランプ大統領は、世界保健機関が中国寄りだと繰り返し非難してきた。そして、コロナウイルス感染拡大への対処が遅すぎたと攻撃している。

世界保健機関と中国を批判する人々は、国際的なコロナウイルス感染拡大への対応が妨害されたのは、感染拡大の初期段階で中国の透明性の欠如が原因だと主張している。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
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 古村治彦です。

 新型コロナウイルス感染拡大はアメリカと中国の争いの最前線となっている。アメリカは「中国が初期対応を誤ったために世界中に感染拡大してしまった、責任を取れ」「国際調査団に中国のウイルス学研究所の徹底調査をさせろ」ということを主張している。中国政府は新型コロナウイルスが実験室などで人の手によって造られたものではないと主張し、また、中国が発祥ということはないと反発している。

 「新型コロナウイルスはアメリカが作った、いやいや中国が作った」という討論がずっと続いている。そうした中で、アメリカのドナルド・トランプ大統領とトランプ政権は中国に対して厳しい姿勢を維持している。その急先鋒は、マイク・ポンぺオ国務長官だ。ポンぺオ国務長官は最近になってトーンダウンしたが、「新型コロナウイルス発祥は中国だという証拠はたくさんある」と述べ、世界的な感染拡大の責任は中国にあると述べてきた。

 2020年5月24日の段階で、世界中で約540万の感染者、死者数が34万3000、回復者数が約225万となっている。アメリカは感染者数約167万、死者数が約9万8000、回復者数が約45万となっている。日本は感染者数約1万6500、死者数は808、回復者数は約1万3000となっている。アメリカは感染者数、死者数で世界の約30%を占めている。新型コロナウイルスは今年初めには中国、特に武漢市で猛威を振るったが、今や欧米、特にアメリカで猛威を振るっていると言ことになる。トランプ政権の初期対応の誤りによってアメリカが最大の感染者数年者数を出すということになったという批判もなされている。そうした批判をかわすためにもトランプ政権としては、中国に責任を押しつけたいということになる。

 マイク・ポンぺオという人物が中央政界で知られるようになったのは、2010年の連邦下院議員選挙からだ。2008年にバラク・オバマが大統領選挙で勝利した直後から、アメリカでは保守派の草の根運動としてティーパーティー運動が始まった。小さな政府を標榜し、国民皆保険を目指すオバマケアに反対する、「納税者」の運動を展開した。この運動の資金源は、世界的な大富豪であるコーク兄弟であった。ポンぺオはティーパーティー運動に参加し、2010年の中間選挙で連邦下院議員に当選した。その後、4期連続で当選した。トランプ政権のマイク・ペンス副大統領とポンぺオ国務長官はそれぞれ連邦下院議員の経験があるが、その時のスポンサーだったのはコーク兄弟だった。

 2016年の大統領選挙でドナルド・トランプが勝利を収めると、アメリカの情報・諜報機関CIAの長官に就任した。2018年にレックス・ティラーソンがトランプ大統領のツイッターでの書き込みによって解任された後、ポンぺオが国務長官に就任した。

 マイク・ポンぺオという人物はコーク兄弟の後ろ盾を受けて、中央政界に進出し、CIA長官を務め、現在は最重要閣僚である国務長官を務めている。ポンぺオはコーク兄弟の代理人だ、という記事もあったが、現状を見ればそれはとても甘い見方であったことが分かる。コーク兄弟をはじめとするリバータリアンは対外戦争に反対だ。しかし、ポンぺオの言動や行動はとても危なっかしい。中国やロシアとはいつでもやってやるぞという姿勢だし、トランプ大統領が始めた北朝鮮との直接交渉にしても、北朝鮮側から「ポンぺオ国務長官を外して欲しい」という要請をされてしまうほどだ。

 ポンぺオは複数の勢力とつながり、利用してここまでやってきたと考えることが妥当だろう。それはマイク・ペンス副大統領にも言えることだ。その勢力の中には、アメリカを対外戦争に引きずり込もうという勢力もある。表面ではネオコンや人道的介入派として出ている勢力であるが、その裏がどうなっているのか分からないが、かなり恐ろしい勢力がいるのではないかと私は考えている。トランプ政権は反中央政府、反ワシントン既成政治を旗印に誕生したが、更に一回り大きな勢力に利用されているのではないかと私は危惧を持っている。

(貼り付けはじめ)

●「沈黙のバットウーマン 武漢の研究者、コロナで先駆  米中対立の火種に」

2020/5/20   日経新聞   北京=多部田俊輔、編集委員 滝順一

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59338010Q0A520C2EA1000/

 中国の湖北省武漢市で世界で初めて感染が確認された新型コロナウイルスの発生源を巡って、米中の対立が止まらない。武漢ウイルス研究所が発生源だと主張する米国側に対し、中国側は「捏造(ねつぞう)」だと否定する。真相のカギを握るとみられているのが同研究所の石正麗氏だ。コウモリ由来のウイルス研究者の石氏は「バットウーマン(コウモリ女)」の異名も持つが、このところ動静が途絶えている。

「石氏が家族とともに1千ページに及ぶ秘密文書を持って欧州に逃亡した」。5月はじめ、武漢研究所「発生源」説がくすぶる中、こんな情報が米欧を駆け巡った。すぐに中国メディアは石氏が中国のSNS(交流サイト)に「国を裏切り亡命したとのデマはありえない」と投稿したと報じ、亡命説を否定。しかし石氏は表に出てこない。

「新型コロナウイルスは自然が人類に与えた懲罰であり、自分の命をかけて研究所か

らの流出はない」。石氏は2月初旬に中国のSNSで友人らにこのような趣旨の投稿をしてから、新型コロナの発生源に関して発言を控えている。

石氏は1964年生まれ。大学で遺伝学を学んだ後、政府直属の最高研究機関「中国科学院」傘下の武漢ウイルス研究所に入った。医学などの研究で名門とされる仏モンペリエ大学で2000年にウイルス学の博士号を取得し、武漢に戻った。

石氏が有名になったのは0203年に中国で流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の発生源究明での実績だ。各地の洞窟で野生コウモリを捕まえて体液を分析し、SARSウイルスの起源がコウモリだと証明した。13年に英科学誌ネイチャーで発表し、「バットウーマン」と呼ばれるきっかけにもなった。

15年には今回の新型コロナを予言したともいえる研究成果も、米ノースカロライナ大学のラルフ・バリク教授と共同で公表していた。バリク氏はコロナウイルス研究の第一人者。2人はコウモリのコロナウイルスが変異すると、SARSウイルスの治療薬が効かない新種のウイルスが生まれる恐れがあると、ネイチャー姉妹誌で公表した。

さらに石氏らの研究チームは1月に湖北省政府から新型コロナの研究を命じられると、22月初旬にいち早く、新型コロナもコウモリ由来の可能性が高いと発表していた。

一方、トランプ米大統領やポンペオ米国務長官は武漢ウイルス研究所が新型コロナの発生源だと主張する。最も危険性の高い病原体を扱える「バイオセーフティーレベル(BSL―4」の施設で、最初に感染者が出たとされる野生動物を売買する市場からも約30キロしか離れていない。

米ワシントン・ポストによると、18年に同研究所を視察した米当局者が「コロナウイルスの研究をしているが安全対策が不十分」と警告する公電を米国へ送っていた。ポンペオ氏は研究所の立ち入り検査を求めている。

ただウイルスが意図的に研究所から漏れたとみる専門家は少ない。米メディアによると、カリフォルニア大学の感染症専門家のジョナ・マゼット氏は新型コロナの感染が始まる前に「石氏の研究所には新型コロナウイルスはなかった」と指摘。武漢研究所が発生源だとする米政権の主張に反論する。実情を知る石氏は口を閉ざしたままだ。

大統領選を控えるトランプ政権は「中国たたき」が得票につながるとみて強硬姿勢に傾く。習近平(シー・ジンピン)指導部はポンペオ氏を標的に「人類共通の敵」などと対米批判を繰り返す一方、国内では研究者を含めた情報統制を強める。

「共産党の指導が厳しく愛国的なテーマを掲げないと研究が難しくなっている」。中国の有力大学で教える外国人専門家は漏らす。関係者によると、新型コロナも研究者らが自由に発信することは許されない。コロナ禍の克服には変異を繰り返しながら感染を広げるウイルスの正体を突き止めることが必要だ。中国の情報開示が問われている。

(北京=多部田俊輔、編集委員 滝順一)

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●「ポンペオ氏、新型コロナ発生源は「不明」 武漢研究所説から転換」

2020.05.18 Mon posted at 10:15 JST CNN

https://www.cnn.co.jp/usa/35153896.html

ワシントン(CNN) ポンペオ米国務長官は新型コロナウイルスが中国・武漢のウイルス研究所から発生したとの説から方向転換し、発生源は不明との立場を示した。米ニュースサイト、ブライトバートが16日に配信したインタビューの中で語った。

ポンペオ氏はこの中で、新型ウイルスの発生源を特定するため、支援チームの派遣を繰り返し要請してきたと述べた。

同氏はまた、ワクチン開発に取り組む研究者らにとって、発生源を知ることは重要な「鍵」になると強調。そのうえで中国の対応は透明性を欠くと改めて非難し、米国による制裁の可能性に言及した。

ただし制裁の具体的な手段については、トランプ大統領が十分な説明を受けたうえで決断を下すことを望むと述べた。

ポンペオ氏はこれまで、新型ウイルスが武漢のウイルス研究所から発生したと主張。今月初めのインタビューでは「大量の証拠」があると述べたが、その後「確信はない」と軌道修正していた。

トランプ氏も同様に「証拠を見たことがある」と主張したが、研究者らや国際情報共有網からは「可能性は極めて低い」との見解が出され、米情報機関は両方の可能性を検討中と述べていた。

中国政府は研究所説を、トランプ氏の再選に向けた中傷作戦だと批判している。

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ポンぺオ国務長官が険悪な雰囲気の記者会見の中で武漢の実験室をめぐる主張を擁護した(Pompeo defends Wuhan lab claims in combative press conference

ロウラ・ケリー筆

2020年5月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/496356-pompeo-defends-wuhan-lab-claims-in-combative-press-conference

マイク・ポンぺオ国務長官は水曜日、記者たちと言い争いを行った。中国のある実験室から新型コロナウイルスの感染拡大が始まったのかどうかという疑問についてやり合った。こうした主張は情報諜報機関の幹部や衛生の専門家たちから否定されている。

ポンぺオはBBCの記者バーバラ・プレット・アッシャーからのウイルスの起源に関する諜報について質問に対して次のように答えた。「バーバラ、バーバラ、いったん落ち着きましょう。」

Your efforts to try and find — just to spend your whole life trying to drive a little wedge between senior American officials … it's just false,”

ポンぺオは、中国の武漢ウイルス学研究所でウイルスに接したことで新型コロナウイルスの感染が始まったという理論を主張している。中国の武漢ウイルス学研究所である科学者がウイルスに接触したことが始まりという話だ。こうした主張を基にして、アメリカ政府は感染拡大に関して中国政府が国際的な調査団による中国国内の調査を許可すること、世界規模の拡大に責任を取ることを求めている。

ポンぺオは日曜日に行ったあるインタヴューの中で、「武漢という中国の都市にあるある実験室からウイルスが流出したことを示す“多くの証拠”が存在する」と述べた。しかし、この発言に対しては政府高官と衛生の専門家たちから否定されている。

米統合参謀本部議長であるマーク・ミリー大将は火曜日、ウイルスの発生は自然なものであり、実験室から偶然にもしくは意図的に流出したことを示す「決定的な証拠」は存在しないと述べた。

世界的な科学者たちの合意は、今回の新型コロナウイルスはある動物の中に発生して、人間に感染したというものだ。アメリカ国立アレルギー・感染症研究所所長でホワイトハウスの対コロナウイルスのタスクフォースの主要メンバーであるアンソニー・ファウチは、ウイルスはある実験室から流出したものという主張を否定し、この疾病は野生から出てきたと述べた。

国務省は「多くの証拠」を肯定する新しい情報を得ているのかと問われ、ポンぺオは、アメリカ政府はウイルスがある実験室から発生したのかどうか、そして証拠があるのかどうかについて関知していないと答えた。

ポンぺオ国務長官は「これらの噺はどちらも全体として首尾一貫しています」と述べた。

ポンぺオは次のように述べた。「あなたが分からないことについて私も確実なことは何も言えないのですよ。新型コロナウイルスがある実験室から発生したという主張には確実性はなく、明らかな証拠もありません。ウイルス発生の起源と証拠についてのアメリカ政府の声明はどちらも正しい可能性があります。渡したこれら2つの主張を行います。政権幹部も同様に2つの主張を行います。これらはすべて真実です」。

先週、アメリカの情報機関の幹部たちは公開声明を発表した。これは極めて珍しいことだ。この声明の中で、幹部たちは今回の新型コロナウイルスはある動物の中で発生したという世界的な科学者たちの合意に同意したが、ある実験室での事故で発生した結果であるのかどうかについて調査を継続しなければならないと主張した。

中国は昨年12月末に世界保健機関(WHO)に対して肺炎の「奇妙な」ケースの発生を報告した。そして同時に、武漢市の海鮮市場での販売員と消費者のクラスターが発生したとも報告した。

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中国との言論戦の中で、ポンぺオが先鋒として登場(Pompeo Emerges as Point Man in War of Words With China

―ポンぺオを批判する人々は、ポンぺオは感染拡大に対する世界規模での対応のために強調するよりも中国攻撃に狂奔していると述べている。ポンぺオを支持する人々は、ポンぺオは中国の責任追及をしているのだと述べている。

ロビー・グラマー筆

2020年5月1日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2020/05/01/coronavirus-trump-pandemic-pompeo-attack-china/

最近の数週間、マイク・ポンぺオ米国務長官は、トランプ政権の強硬な対中国戦略の顔として出てきている。コロナウイルス感染拡大に関して中国非難のメッセージの拡散のために保守系メディアに依存している。多くのフォックスニュースや保守系のラジオのトークショーで中国叩きが行われており、ポンぺオはそれらに依存している。

ポンぺオはダン・“オックス”・オクスナーに対して「私たちの姿勢は明確であり、それは中国共産党は特別の責任を負っているというものだ」と述べた。オクスナーは保守系のラジオのトークショーの司会者であり、ポンぺオは木曜日だけでこうしたラジオのトークショー4番組に出演した。その中にオクスナーの番組も含まれていた。「このウイルスは武漢で発生しました。中国は世界とデータ、情報を共有する特別な責任を持っています。そして、透明性を確保する必要があります」。

外交分野以外の人々と元外交官たちにとっては、ポンぺオ国務長官のメディアを使った大規模な宣伝によって保守派の人気を高めている。これはドナルド・トランプ大統領の支持基盤を活性化するように見える。感染拡大によるロックダウンによって世界経済は減退し、アメリカ国内の失業数は急増している。このような状態の中で、保守派の活性化は2020年の選挙にとって重要である。批判者たちは、ポンぺオ国務長官が感染拡大に対する世界的な反応を協調させることではなく、政権による攻撃の急先鋒になっていると述べている。ポンぺオ国務長官の支持者たちはこうした批判を党派性の強い情報操作(spin)に過ぎないとしている。

中国はポンぺオ国務長官に反撃をしている。先週、中国は国営メディアを使って、通常では考えられない規模で個人攻撃を行った。この時、中国政府は、「中国がウイルスの感染拡大の初期段階で対応を誤り、世界規模で感染が拡大した」というアメリカからの批判をかわそうと躍起になっていた。中国共産党機関紙『人民日報』紙のある論説には次のような一節があった。「ポンぺオのような政治家の頭の中には、偏見、憎悪、個人の利益しか存在しない。ポンぺオの発言や行動は人々を困惑させている。そのようないじめと荒唐無稽な発言で“アメリカを再び偉大にできる”などと彼は考えているのか、と」。

今年の4月だけで、ポンぺオ国務長官は90以上のアメリカ国内と外国の報道機関のインタヴューに応じた。これは感染拡大初期と比べると大きな変化である。4月、ポンぺオ国務長官は米国務省内でほぼ定期的な記者会見も開いていた。様々な報道機関からの記者たちが彼に質問をすることができる機会だ。加えて、国務省は、感染拡大やその他の問題についての国務省の対応について、国務省の幹部職員たちにほぼ毎日電話でのブリーフィングを行ってきた。

外交官出身者の中には、ポンぺオ国務長官が特定の政治的志向を持つ選ばれた国内の聴衆に集中し過ぎていると批判している。ポンぺオ国務長官が一対一のインタヴューやトークショーに出演しているが、その多くは保守系メディアである。国務省は一般の人々にも利用できるように、ポンぺオと報道機関のインタヴューの文字起こしを発表している。複数の元外交官たちは本誌の取材に対して、ポンぺオ国務長官がトランプを擁護しているメディアにこだわっているのは、こうしたメディアにばかり出ることで、厳しい質問を受けることがないからだ。また、外国メディアからのインタヴュー受ける代わりに保守系メディアのインタヴューを受けている。外国メディアの取材に応じることは、アメリカの政策について諸外国の人々により良く説明する機会となるがそれを放棄している。

職業外交官出身で、バラク・オバマ大統領時代のホワイトハウスで国際社会関与担当の部長を務めたブレット。ブラエンは次のように述べた。「ポンぺオ国務長官は、トランプ政権が採用している政策の理由について世界とコミュニケーションするためにほとんど時間を使っていません。彼は、国務長官の役割をより党派性の強いものにしてしまいました。歴史的に見て、国務長官は争いから超然としていようとしてきました。私が現在の政権の政策に同意できないにしても、国務長官の仕事は、世界各国のメディアに対して、アメリカ政府の政策の正当性を説明することであり、そのために最前線に立つことなのです」。

アメリカ国務省は、感染拡大によって民間航空のキャンセルが相次ぎ、渡航禁止などを実施する外国が増えている中で、海外で足止め状態になっている数万単位のアメリカ国民の帰国というこれまでにない仕事を実行しなければならなくなっている。そうした中で、ポンぺオ国務長官は国内のメディアにばかり登場しているのはこれらの仕事の実行に役立たないと指摘している人々もいる。世界各国に置かれているアメリカ大使館と領事館は今年1月以降、これまでに7万人以上のアメリカ国民の帰国を援助している。国務省の幹部たちは、在外公館は民間航空とチャーター機を使ってアメリカ国民を帰国させていると述べている。

ポンぺオ国務長官がメディアに頻繁に登場しているのは、トランプ政権のより大枠の戦略である、中国が感染拡大への対応を誤ったのかどうかについての独立機関による調査を求めることとウイルスの起源について疑問が多く出ている中で国際機関による調査官たちに中国国内のウイルス研究施設の調査を許可するように中国政府に圧力をかけること、この2点に沿った動きなのである。トランプ政権はまた、世界保健機関(World Health OrganizationWHO)の世界的な感染拡大への対応における役割について非難している。WHOは中国からの圧力に屈ししていると攻撃している。トランプ政権を批判している人々は、政権が感染拡大に対する対応が遅れたことを隠すために批判を行っていると述べている。アメリカ国内では110万以上の感染者数を確認し、死者は約6万5000名に達している。

トランプ政権は、世界保健機関が中国の圧力に屈しているかを調査するために、しばらくの間予算供与を停止すると発表した。

民主党所属の連邦議員たちはこのような手段を批判している。彼らは、確かにWHOは失敗をしたが、アメリカからの支援を必要としている、と発言した。連邦上院少数派(民主党)院内総務チャック・シューマー連邦上院議員、連邦上院外交委員会で民主党側の最上位のメンバーであるボブ・メレンデス連邦上院議員、その他の連邦上院議員たちは4月20日付で書簡をポンぺオ国務長官に送付した。その中で次のように述べている。「感染拡大への対応と封じ込めに関しては複雑さを増している。そうした中で、国際的な対応を強調させるためには更なるアメリカの指導色が必要となる。WHOにおける中国の影響力の増大に対する解決策は、アメリカの指導力と関与であって、アメリカが不在となることではない」。

水曜日の記者会見でポンぺオは次のように述べた。「アメリカは世界保健機関に最大の資金提供を行っています。世界保健機関は目的達成に失敗しました。きちんとした結果を得るためにアメリカの納税者のお金をどのように使うべきかを把握するために調査を行っています。私たちは“健康(保健、health)”を名前につけているある故草木機関が実際に私たちが必要としている結果をもたらしていると言いつくろいながら、ウソをつくようなことをすべきではないのです」。

※ロビー・グラマー:『フォーリン・ポリシー』誌の外交と国家安全保障担当記者

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 古村治彦です。

 アメリカは中国のここまでの台頭をどうして許したのか、そして、どうして台頭を許しておいて紛争を起こすのか、ということは不思議だ。日本は高度経済成長の後、アメリカから鼻っ柱を殴りつけられヘナヘナとなってしまった。それどころか、日本の良さをことごとく消される形で、「アメリカ化」が進められている。日本の現状はアメリカの劣化版だ。ただまだ医療保険制度はアメリカよりも進んでいるが(世界の先進国並みであるというだけのことだが)、これもいつまでもつか分からない。
xijinpinghenrykissinger20191122001

 中国のここまでの台頭をアメリカ側で許容したのはヘンリー・キッシンジャー元国務長官だと言われている。そのためにアメリカでは彼に対しての恨み言も噴出している。しかし、中国の伸長を受け入れて、中国とうまく付き合いながら、アメリカへのショックを少なくするというリアリストであるキッシンジャーが両国の間をうまく取り持ってきた。

 キッシンジャーは9月に続いて今週末も中国を訪問した。96歳のキッシンジャーにとってはいくら最高級のファーストクラスでの行き来とは言え、十数時間も飛行機に乗っているのは辛いことだろう。それでも何とか耐えているのは、自分の実入りということはあるだろうが、米中の間で小競り合いは会っても前面衝突まではいかせないという信念があるからだろう。
wanquishanhenrykissinger20191123001

 キッシンジャーは訪中で習近平国家主席と王岐山副主席と会談を持った。習主席と王副主席のコンビで中国の舵取りが行われている。キッシンジャーは衝突してはいけないということを中国側に説き、アメリカに帰れば、おそらくドナルド・トランプ大統領か、ジャレッド・クシュナー上級顧問に会って訪中について話をするだろう。現在米中貿易交渉においてアメリカ側で動いているウィルバー・ロス商務長官やロバート・ライトハイザー米国通商代表よりもキッシンジャーの方が格上で、米中両国の首脳クラスに対して細かい話ではなく、大枠の話、グランドデザインを提示できる立場にある。

 米中は対等な交渉を行える関係にある。日本はそれよりも大きくランクが下がる。私たちはそのことを自覚しなければならない。そして、米中の動きを注視しながら、日本の利益はどこにあり、どのようにすれば最大化できるかということを考えねばならない。昔は新年になると、日高義樹ハドソン研究上研究員が司会として出演していたテレビ東京系の番組にキッシンジャーが出てきて、日本の位置の重要性というようなことをお世辞で言ってくれていた。しかし、今やそのような厚遇はない。日本は米中間で行われているビリヤードのボールの1つに過ぎない。両国の思惑に翻弄されるのだが、何の思慮もなく、ただキューで突かれたり、他のボールにぶつかったりするだけでは芸がない。何とか自分たちの意思で動けるようになる、これが重要だ。そのためには現状をしっかり把握する必要がある。

 米中間を取り持つ人物はキッシンジャーが死亡した後は、“チャイニーズ”・ポールソンと呼ばれる、ハンク・ポールソン元財務長官ということになるだろう。しかし、どれだけの影響力を持つのか、キッシンジャー並みに持てるのかということになるとはなはだ心もとない。キッシンジャー亡き後、米中両国は両国の関係の安定装置を組み込んだ形の構造にしなければならない。

(貼り付けはじめ)

習近平主席、キッシンジャー氏と会見 中米の戦略的意思疎通強化を強調

2019/11/23 09:10 (JST)

©新華社

https://this.kiji.is/570764839332054113?fbclid=IwAR23Bjb4CELvVrV7PfJ_ZwXsQnVIpRkEcDJP5Ayo-CLqA3-NU2DHIZjznpg

 【新華社北京1123日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は22日、北京の人民大会堂で米国のキッシンジャー元国務長官と会見した。

 習近平氏は次のように指摘した。現在、中米関係は鍵となる時期を迎え、いくつかの困難と試練に直面している。双方は戦略的な問題について意思疎通を強化し、誤解や誤った判断を防ぎ、相互理解を増進すべきだ。双方は両国人民と世界人民の根本的利益を出発点として、互いに尊重し、小異を残して大同を求め、協力・ウィンウィンを図り、中米関係を正しい方向に前進させなければならない。

 キッシンジャー氏は次のように表明した。この50年間、米中関係には起伏や変化があったが、全体的には一貫して前向きである。現在、時代背景が変わり、米中関係の重要性はさらに際立っている。双方は戦略的意思疎通を強化し、意見の相違を適切に解決する方法を見いだすことに努め、各分野の交流・協力を引き続き展開していく必要がある。これは両国と世界にとって極めて重要である。

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王岐山副主席、米国のキッシンジャー元国務長官と会見

20191124 9:44 発信地:中国 [ 中国 中国・台湾 ]

AFP通信

https://www.afpbb.com/articles/-/3256325

 【1124 Xinhua News】中国の王岐山(Wang Qishan)国家副主席は23日、北京の中南海で米国のヘンリー・キッシンジャー(Henry Kissinger)元国務長官と会見した。

 王岐山氏は次のように述べた。中米関係は世界的な影響力を持っており、双方の共通点は相違点をはるかに上回っている。協力すれば双方に利益をもたらし、争えばともに傷つく。協力は双方の唯一の正しい選択である。中米双方は習近平(Xi Jinping)主席とドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が複数回にわたる会談で決めた方向と原則に基づき、より広い視野とより長期的な観点に立ち、両国関係における一連の重大な戦略的問題を客観的かつ理性的に考え、不動心を保ち、困難を克服し、試練に立ち向かい、協調・協力・安定を基調とする中米関係を共同で推進していかなければならない。

 キッシンジャー氏は次のように表明した。米中関係を把握、処理するには幅広い思想と歴史的・哲学的な思考が必要で、対話と意思疎通は両国関係の基礎である。双方が全力を尽くし、両国関係の発展のために創造的で前向きな成果をもたらすことを希望する。(c)Xinhua News/AFPBB News

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習近平中国主席:中国政府は貿易合意を望んでいるが、しかし「反撃」をすることを恐れない(Chinese President Xi: Beijing wants trade deal, but not afraid to 'fight back'

マーティー・ジョンソン筆

2019年11月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/trade/471631-chinas-xi-china-wants-trade-deal-but-not-afraid-to-fight-back

習近平中国国家主席は金曜日、中国は現在もアメリカとの貿易に関する合意のために努力を続けたいが、アメリカに対して「反撃」をすることを恐れはしないと述べた。CNBCが報じた。

習主席はアメリカの経済界代表団に対して次のように述べた。「私たちが常に述べているように、私たちは貿易戦争を始めることは望まないが、それを恐れはしない。必要となれば反撃もするが、貿易戦争にならないように努力を続けたい」。

習主席は続けて「私たちは相互尊重と公平を基にしてフェーズ・ワンの合意に至るように努力したい」と述べた。

アメリカからの代表団の中には元アメリカ政府高官が複数参加しており、代表格としては、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官とハンク・ポールソン元財務長官が挙げられる。

貿易合意をめぐる米中両国のトーンは最近になって肯定的になっているようであるが、「フェーズ・ワン」の貿易協定の詳細については現在も曖昧なままだ。

これまでの18カ月、中国とアメリカは貿易戦争に突入した。両国はそれぞれの製品に対して数十億ドル規模の関税引き上げを複数回実施してきた。.

貿易交渉は進んでいるように見えるが、トランプ大統領は翌月には中国製品1600億ドルぶんに新たな関税を課す予定となっている。

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キッシンジャーは「中国とアメリカは冷戦の途中にある」と懸念を表明(Kissinger warns China, US are in 'foothills of a cold war'

ジョン・バウデン筆

2019年11月21日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/471460-kissinger-warns-china-us-are-in-foothills-of-a-cold-war

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は木曜日、世界で1位と2位の経済大国の間で様々な紛争が起き、世界規模で緊張関係を深刻化させている中で、アメリカと中国は冷戦に向かって進んでいると懸念を表明した。

ブルームバーグ・ニュースは、北京のニュー・エコノミー・フォーラムで講演を行い、米中両国は双方の主張と立場の違いを理解するために「努力」することを合意すべきだと主張した、と報じた。

キッシンジャーは次のように述べたと報じられている。「私の考えは以下の通りだ。緊張関係が深刻化している時期には緊張関係の政治的な理由は何かを理解し、双方がその理由を解消するために努力することこそが重要だ。現状は手遅れになりつつある。それは米中両国が冷戦に向かう途中にあるからだ」。

キッシンジャーは更に、アメリカと中国との間で継続されている貿易交渉について言及し、両国経済に大きな影響を与えてきた1年以上続く貿易戦争を終了させるための合意に達するようにすべきだと主張したと報じられている。

キッシンジャーは「貿易交渉は政治に関する議論の小さな始まりに過ぎないということは誰も分かっている。私は貿易交渉が成功して欲しいし、その成功を私は支持している。また、政治に関する議論が実現することを望んでいる」と述べた。96歳になるキッシンジャーは1973年から1977年にかけて国務長官を務めた。

アメリカと中国は2018年半ばごろから知的財産権侵害をはじめとする諸問題をめぐって貿易に関して紛争を起こしている。その結果としてそれ以降の数カ月で数度の関税引き上げと報復的関税引き上げが続いている。

アメリカ政府と中国政府との間の交渉はいまだに包括的な合意に達していない。今年初めには合意に達すると見られていた。

米中両国は南シナ海の領有権争いに関して異なる立場に立っている。中国は南シナ海に人工島を建設しその領有権を主張し、アメリカは南シナ海の様々な航路のパトロールを行っている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 11月第2週にヘンリー・キッシンジャーが訪中しました。シンガポールで開催されたブルームバーグの経済フォーラムに出席し、その帰路で北京を訪問し、滞在しているようです。

 

henrykissingerchinavisit2018nov001
老体をおして訪中するキッシンジャー

 

キッシンジャーは習近平国家主席と会談を行いました。また、王毅外交部長とも会談を持ったそうです。また、昨日には王岐山国家副主席とも会談を持ちました。おそらく、水曜日から土曜日までの間で、公式の会談だけではなく、非公式の突っ込んだ話があったとも推測されます。

 

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習近平とヘンリー・キッシンジャー

 

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王岐山とヘンリー・キッシンジャー

 

 米中関係については、王岐山がキーパーソンです。副島隆彦先生の最新刊『「トランプ暴落」前夜』(祥伝社)でも書かれているように、王岐山がアメリカで苦境にあるイーロン・マスクを支援しているということです。更に、王岐山はシカゴ市長のラーム・エマニュエル(オバマ大統領第一期の大統領首席補佐官を務めた)も取り込んでいるということです。2018年7月11日、王岐山はラーム・エマニュエルと会談、続く7月12日にはイーロン・マスクとも会談を持ちました。そして、中国の最高指導者たちが住む中南海で、テスラの自動車のお披露目を許可するという優遇策を取りました。

 

 トランプ政権の内部に対して、キッシンジャーの影響力は大きくないという見方もあるようです。しかし、トランプ政権のキーパーソンである、ジャレッド・クシュナー(トランプの娘イヴァンカの夫、トランプの女婿)はキッシンジャーに師事しており、トランプ自身もキッシンジャーには敬意を払っています。今回の訪中も、今月末のG20での米中首脳会談である程度の成果を出すための地ならしということになります。

 

 クシュナーは中東政策を担当しており、東アジアについては詳しくないということもあって、今回、キッシンジャーが老体に鞭を打って、訪中し、中国側の最高指導者たちと会って、米中間での落としどころを探る、ということをやっているのでしょう。

 

 経済ナショナリズムに凝り固まって、中国を攻撃しさえすれば何事もうまくいくという考えのトランプ政権内のロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表やピーター・ナバロ国家通商会議(NTC)委員長の行き過ぎを是正するために、キッシンジャーが出馬して、中国側に、「今回はとりあえず、これくらいのところで我慢してくれないか」「元の切り上げと貿易量の減少をある程度飲んで欲しい」「それ以上のことはさせないから」ということを中国の最高指導者たちの話を聞きながら、説得しているのでしょう。

 

 そもそも95歳になって通常であれば引退していてもおかしくない、20世紀の遺物とさえ言えるキッシンジャーが訪中して、中国国家主席、副主席と会談すること、この事実をもってしても、彼が米中両国の現在の指導者層に厳然たる影響力を持っていることを証明していると私は思います。

 

 日本で言えば、キッシンジャーに比べれば何段階か落ちてしまうでしょうが、自民党の二階俊博幹事長がそうした役割を果たしています。二階氏には毀誉褒貶が付きまといますが、そうした点は評価されるべきです。

 

 話を戻すと、今月末のG20での米中首脳会談でどのような話になるか、注目されます。

 

(貼り付けはじめ)

 

中国とアメリカは相互の戦略をめぐる目的を「正確に判定」すべきだ、と習近平がヘンリー・キッシンジャーに発言(China and US need to ‘accurately assess’ strategic aims, Xi Jinping tells Henry Kissinger

 

・米中間の緊張を減少させるための最新の試みとして、中国国家主席は北京でヴェテラン外交官と会談

・元米国務長官は、米中両国はお互いをよりよく理解するために戦略的な思考と視点を適用すべきだと発言

 

ローラ・シャウ筆

2018年11月8日(11月9日更新)

『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙

https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/2172370/china-and-us-need-accurately-assess-strategic-aims-xi-jinping?utm_source=SupChina+Access+members&utm_campaign=9012e4bc3d-20180920+newsletter_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_cafcf0fae8-9012e4bc3d-165139315&fbclid=IwAR1d8KY9RBZ5tPGeEaasei1dWAzxKBExov3TAQFNwqvg-28AMTK7DbQdV-E

 

中国国家主席習近平は、中国政府とアメリカ政府は、貿易を巡る緊張が高まる中で、互いの戦略をめぐる意図を「正確に判定」すべきだと述べた。今月後半にドナルド・トランプ米大統領との一対一の会談を前にして、習近平の最新の発言が行われた。

 

この発言は、木曜日にヘンリー・キッシンジャーとの会見の中で行われた。また、元国務長官キッシンジャーに対して、アメリカとは対話を通じて問題を共に解決したい、しかし、同時に、アメリカ政府は中国の発展の道筋と国益を尊重しなくてはならないと発言した。

 

北京で行われた習近平とキッシンジャーとの会見は米中間の摩擦を減少するための最新の試みとなった。ここ数カ月、米中両国は報復合戦の貿易戦争を始め、南シナ海と台湾を巡って対立の中にある。

 

習近平は、人民大会堂で95歳になる外交政策分野の教祖的存在であるキッシンジャーに対して、「時にアメリカ国内で中国に対して否定的な論調が出る。これは注意を要する現象だ」と述べた。

 

習は「中国は、対立的ではない、争いのない、相互に尊重できる協調によって両国が利益を得られるようにするために、アメリカと協力することに尽力している」とも述べた。

 

今週初めにシンガポールで開催されたブルームバーグ・ニュー・エコノミー・フォーラムに出席した後、キッシンジャーは北京を訪問している。中国国営新華社通信は、「キッシンジャーは習近平に対して、米中両国は、お互いをよりよく理解し、相互利益を拡大し、互いの違いにうまく対処するために戦略的な思考と視点を適用すべきだ」と報じた。

 

中国外務部の発表によると、別の会談では、王毅外交部長はキッシンジャーに対して、貿易を巡る対立は対話を通じて解決できるはずだと述べ、キッシンジャーは中国にとってアメリカのライヴァルだとみなされるのは得策ではない、と述べた、ということだ。

 

水曜日、中国共産党政治局員楊潔篪は、金曜日にワシントンで開催される安全保障と外交に関する交渉を前にして、ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官と会談した。

 

キッシンジャーは1972年に行われたリチャード・ニクソンと毛沢東の会談実現のために大きな役割を果たした。この米中首脳会談は米中間の公式の関係を構築するための道筋をつける契機となった。キッシンジャーの今回の訪中は、今月末にアルゼンチンで開催されるG20に合わせて習近平とトランプとの会談の準備のためのものであった。米中首脳会談によって貿易戦争が休戦となるのではないかという希望的観測が出ている。

 

米中間の緊張は貿易戦争と南シナ海といった問題以外にも飛び火している。アメリカ政府は中国政府がアメリカの国内問題に浸透している、アメリカの技術を盗んでいると非難している。そして、アメリカ国内では、中国と「分離」すべきだという主張も出ている。

 

先週末、習近平とトランプは電話で会談を行った。これは米中首脳会談に向けた動きである。米中首脳会談実現に向けた別の動きとして、金曜日に楊潔篪政治局員と魏鳳和国防部長がマイク・ポンぺオ米国務長官とジェイムズ・マティス国防長官が安全保障と外交についての対話を行う。

 

マティス米国防長官は魏鳳和国防部長と今年9月に会談を行う予定であった。しかし、中国がロシアの武器システムを購入したことを受けてアメリカが経済制裁を科したことで、会談は中止となった。

 

水曜日にホワイトハウスで行われたボルトンとの会談について中国外交部は次のように発表した。楊潔篪は、米中両国は貿易問題について、交渉を通じて受け入れ可能な解決にむけて努力し、習近平とトランプの米中首脳会で結果を出せるようにすべきだと発言した。楊潔篪は更に、米中両国関係にとって戦略的な信頼関係が根本的な要素であり、中国政府にとって台湾問題は「最重要であり、かつ最もデリケートな」問題だと警告を発した。

 

米中関係の専門家たちは、中国政府は緊張を高めないようにするためにキッシンジャーの助言を聞きたいと望んでいるが、ヴェテラン外交官であるキッシンジャーがトランプ政権の中国政策にどれほど影響を与えられるかについては不透明であるとも述べている。

 

中国社会科学院に所属する米中関係の専門家ユアン・ツェンはキッシンジャーの訪問は大きな影響を与えないと考えている。

 

ツェンは次のように述べている。「キッシンジャーはトランプの権力サークルの中核的存在ではない。加えて、キッシンジャーのコンサルタント会社が中国で利益を上げていることについて批判が起きている。そうしたことから、今回のキッシンジャーの中国訪問は米中関係の現状に大きな影響を与えるとは考えられない」。

 

天津にある南開大学の国際貿易を専門とするタン・ジアドン教授は、「中国政府はアメリカ政府との相違点にうまく対処しようとしている」と述べている。

 

タン教授は続けて次のように述べている。「中国は経済上の争いが他の諸分野に拡大させない、そして米中関係を悪化させないようにと望んでいる。従って、現在のところ必要なのは、相互理解を深め、衝突を回避することだ」。

 

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中国国家副主席がヘンリー・キッシンジャーと会談(Chinese vice president meets Henry Kissinger

 

新華社通信

2018年11月10日

http://www.xinhuanet.com/english/2018-11/10/c_137596968.htm

2018年11月10日北京、新華社通信発。中国国家副主席王岐山は土曜日、元米国務長官ヘンリー・キッシンジャー博士と会見した。王岐山副主席は、米中両国は相違点を適切に解決し、将来の両国の関係をより良くするべきだと述べた。

 

会談は北京中心部の最高指導者たちの住む中南海で開催された。会談中、王岐山は、米中関係は40年前に外交関係を樹立して以降、良い時も悪い時もあったが、概ね前進してきたと述べた。

 

王岐山は続けて、米中関係は両国の国民にとって大きな利益を与えただけでなく、世界の平和、安定、繁栄を促進してきたと述べた。

 

中国とアメリカは1979年1月1日付で外交関係を樹立した。

 

王岐山は、「歴史が私たちに教えている通り、相互の敬意、平等な話し合い、相互に利益を与える協力こそが米中関係にとって唯一の正しい選択肢である」と述べた。

 

王岐山は、米中両国は時代の流れに従い、相互理解を深め、様々な分野において交換と協力を強め続けるべきだと述べた。そして、両国の相違点を適切に解決し、新しい環境の下で、米中両国がうまくやっていける方法を模索していくべきで、それによってこれからの40年間の米中関係をさらに発展させることにつながるとも述べた。

 

王岐山は米中間の友好関係に対するキッシンジャー博士の貢献を称賛した。

 

キッシンジャーは、米中間には相違点よりもより多くの共通する利益を持つと発言した。

 

キッシンジャーは、米中両国は平等な対話と話し合いを通じて現在の諸問題を解決する必要があると合意した。そうすることで、将来の米中両国関係を更に発展させることについての共通理解と同意に達することが出来る、その目的のために私は進んで尽力するつもりだ、とも述べた。

 

キッシンジャーは水曜に北京に到着し、日曜日に同地を離れる予定だ。

 

=====

 

●「中国、米国に「航行の自由作戦」中止要求 安保対話で溝」

 

11/10() 11:34配信 朝日新聞デジタル

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181110-00000035-asahi-int

 

 米中両政府は9日、ワシントンで米中閣僚級による外交・安全保障対話を開いた。楊潔篪(ヤンチエチー)共産党政治局員は会合後の共同記者会見で「『航行の自由』の名の下、(米国が)軍事行動を取ることは許されない」と述べ、米国が南シナ海で展開する「航行の自由作戦」の中止を要求した。月末にアルゼンチンで予定される米中首脳会談を前に、通商問題以外でも溝の深さが改めて浮き彫りとなった。

 

 会合には米側からポンペオ国務長官、マティス国防長官、中国側から楊氏、魏鳳和(ウェイフォンホー)国務委員兼国防相が参加した。会合後のポンペオ氏の説明によると、米側は中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題に懸念を表明したうえで、中国が台湾との国交断絶を関係国に働きかけている問題や、ウイグル族ら中国国内の弾圧の問題を指摘した。

 

 これに対し、中国側は激しく反発。楊氏の説明によると、中国側は会合で南シナ海問題について「中国は疑う余地のない主権を有している」と主張し、逆に米側に「頻繁に軍艦を派遣し、中国の主権と安全を損なう行為を中止するべきだ」と反論した。

 

 台湾問題についても、魏氏が会見で「台湾が中国から分裂しようとするなら、我々はかつて米国が南北戦争でしたように、いかなる犠牲を払ってでも祖国統一を維持する」と強調した。楊氏はウイグル族をめぐる問題についても、「中国の内政であり外国に干渉する権利はない。現在の新疆社会は安定し、経済発展は良好で各民族が調和している。米国が事実を尊重し、中国内政に干渉しないよう望む」と語った。

 

 一方、ポンペオ氏は「米国は冷戦や中国への封じ込め政策を追求していない」と述べ、攻撃的な言動は控えた。また、両国はお互いの誤解に基づくリスクを減らすため、意思疎通を図る仕組みを改善することの重要性では一致した。

 

 ただし、米中関係は最近、「新冷戦」と言われるほど、外交・軍事関係が険悪化している。ペンス副大統領は10月初旬、中国の脅威を前面に打ち出す演説をした。

 

 米中間の外交・安保対話の開催は昨年6月に続き、2回目。当初は10月中旬に北京で開かれる予定だったが、南シナ海などでの軍事的な緊張の高まりを受け、中止になった経緯がある。(ワシントン=園田耕司、北京=冨名腰隆)

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 北朝鮮の度重なるミサイル発射や核実験のために、東アジア地域は緊張感を増しています。最大の関心事は、アメリカが北朝鮮を攻撃するのかどうか、です。アメリカが北朝鮮を攻撃する場合には、地上軍は出さず、ミサイル攻撃と空爆によって大規模な拠点を叩き、中国人民解放軍が地上軍を投入して、北朝鮮の現在の政府を機能停止させる、その後、自民解放軍は撤退し、韓国軍が管理し、アメリカが保護しているキムハンソル氏が帰国して、中国型の社会主義市場経済の穏健な国として韓国からの援助を受けながら、独立を保ち、国力の増進を図る、ということになるのだろうと思います。

 

 米中関係は緊張を生み出す問題も抱えていますが、二国間できちんと意思疎通ができる状態にあります。ドナルド・トランプ大統領の首席ストラティジストを務めたスティーヴ・バノンが中国を訪問し、習近平国家主席の下放時代からの腹心の友である王岐山と中南海で会談を持ちました。また、国連総会の出席のために訪米した王毅外交部長は、ニューヨーク滞在中にヘンリー・キッシンジャーを訪問しました。

 

 バノンは「米中は経済戦争の状態にある」という発言をし、トランプ大統領も中国に対して激しい言葉遣いをしています。しかし、実際には、中国を敵に回してもいいことはない、ということを良く分かっていて、「はったりをかけて機先を制する」ために激しい言葉遣いをしています。

 

 それをそのままに受け止めて、一緒になって激しい言葉遣いをしたり、攻撃的な態度を取っていると、「二階に上がってはしごを外される」「気づいたら一人ぼっち」ということになります。

 

(貼りつけはじめ)

 

バノンが北京で共産党最高幹部と会談(Bannon met with Communist Party official in Beijing: report

 

ジュリア・マンチェスター筆

2017年9月21日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/351842-bannon-met-with-communist-party-official-in-beijing-report

 

トランプ大統領の首席ストラティジストであったスティーヴン・バノンは先週中国を訪問し、中国共産党で2番目に力を持った人物と会談を持った。『フィナンシャル・タイムズ』紙が報じた。

 

フィナンシャル・タイムズ紙は、バノンは、中国共産党反腐敗運動の責任者王岐山から指導部が集住している中南海へ招待を受けた、と報じた。

 

バノンは中国政府所有の金融仲介企業の一部門から招待を受けて香港でスピーチを行った。そのあとに招待を受け、中南海で90分にわたる会談が行われた。

 

取材に応じた複数の人物は、会談は予定されているトランプの訪中とは関係ないと語った。

 

ホワイトハウスにおいて反エスタブリッシュメント勢力だと考えられていたバノンは、退役海兵隊大将ジョン・ケリーが新たに大統領首席補佐官に任命された後、先月、首席ストラティジストを辞任した。

 

ブライトバード会長バノンは、トランプの経済ポピュリズム的な発言に最も影響力を持った人物であった。トランプは繰り返し、米中間の貿易関係について激しい言葉遣いで語ってきた。

 

先月、辞任する前に、『ジ・アメリカン・プロスペクト』誌上において、バノンは「アメリカは中国と経済戦争の真っただ中にある」と語った。

 

バノンは貿易と北朝鮮をめぐる動きについて次のように語った。「彼らが話している内容が全てだ。彼らは自分たちが行っていることについて躊躇なく話をしている。米中いずかれかがこれから25年から30年の間、世界覇権国となる。現状のままでいけば、覇権国となるのは彼らだ。統一された朝鮮半島は、こうした動きに連動している。朝鮮半島問題は二次的な問題に過ぎない」。

 

=====

 

中国外交部長が米中関係に関してキッシンジャーと会談(Chinese FM meets Kissinger over China-US ties

 

新華社通信

2017年9月19日

http://www.chinadailyasia.com/articles/141/187/1/1505816463661.html

 

ニューヨーク発。中国外交部長・王毅は月曜日、ヘンリー・キッシンジャーも特務長官と会談を持ち、米中二国間関係に関して議論を交わした。

 

王毅は、2017年が中華人民共和国とアメリカの国交回復45周年である事実を指摘し、この45年間における米中関係の発展は、協力こそが唯一の正しい選択であったことを示していると述べた。

 

両国の努力のおかげで、米中関係は安定して推移し、今年1月にアメリカで新政権が成立した後もプラスの発展をしていると王部長は述べた。王部長は本年度の国連総会の年次総会に出席するためにニューヨークを訪問した。

 

米中両国は、習近平国家主席とドナルド・トランプ大統領との間に重要なコンセンサスが形成し、戦略的な相互信頼を強化し、協力関係を拡大し、相違点をうまく処理するように真摯に努力すべきだと王部長は述べた。

 

王外交部長は、本年のトランプ大統領訪中の準備の重要性と、米中両国民、その他の国々の人々の利益のために米中関係を緊密化させるために訪中を成功させる必要があると強調した。

 

キッシンジャーは、米中関係は国交回復以来歴史的な発展を遂げ、両国と両国民にとって手にとって分かる利益をもたらしてきた、と述べた。

 

キッシンジャーは、今日、いくつかの分野で相違は存在するが、米中両国は協力することと協力できる分野を拡大することを学ぶことができると述べた。

 

キッシンジャーは、トランプ大統領の中国訪問はいくつかの問題を解決できるだけでなく、米中両国間の中長期的協力のための健全な基盤づくりの助けとなることを希望すると述べた。

 

キッシンジャーと王部長は朝鮮半島の核問題を含む様々な問題について意見を交換した。

 

●中国は、一帯一路イニシアティヴの下で、ウクライナとの関係強化を明言(CHINA, UKRAINE PLEDGE TO BOOST TIES UNDER B&R INITIATIVE

 

中国外交部長はウクライナ外相のパヴロ・クリムキンと会談を持ち、両国の協力を緊密化することで一致した。

 

王部長は、中国は一帯一路イニシアティヴの下で機会をとらえてウクライナとの協力関係を深め、相互尊重、平等、互恵を基礎とした両国間の戦略的なパートナーシップを進めたいと考えていると述べた。

 

王部長は、両国間の外交関係が樹立されて25周年であり、両国関係は堅固だと述べた。

 

中国はミンスク合意に基づいて対話と交渉を通じてウクライナ危機の政治的な解決を支持する、と王部長は述べた。

 

クリムキン外相は、ウクライナは一帯一路イニシアティヴを全面的に支援し、この枠組みで中国との協力関係を深化させ、両国関係をより堅固にしたいと述べた。

 

クリムキン外相は、ウクライナは国際問題、地域問題について中国が中立的な立場を採っていることを評価し、ウクライナ危機の解決のためにより大きな役割を果たすことを望むと述べた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12








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