古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 日米関係

 古村治彦です。

 

 今回は少し遅くなりましたが、マイク・ポンぺオCIA長官(次期国務長官)が復活祭の時期(4月第一日曜日)に北朝鮮を訪問し、北朝鮮の最高指導者金正恩朝鮮労働党委員長と面会したということを伝える記事をご紹介します。

 

 今年の3月にいろいろな事態が急速に動き始め、韓国大統領特使が北朝鮮を訪問し金委員長と会談、この特使がアメリカを訪問し、ドナルド・トランプ大統領に北朝鮮訪問について報告し、その際に金委員長からの米朝首脳会談の提案を受け入れました。3月末には、金委員長が指導者となって初めての外遊として中国・北京を訪問し、習近平国家主席と会談を持ちました。また、習近平国家主席が近々北朝鮮を訪問するという報道も出ました。

 

 こうした中、米朝首脳会談準備でアメリカ側の指揮を執るポンぺオCIA長官(次期国務長官)が4月上旬に北朝鮮を極秘に訪問し、金委員長と会談を持ったということが報じられました。北朝鮮側は米朝首脳会談に真剣に取り組んでいることが分かります。

 

 韓国は北朝鮮との戦争状態を終結し、平和条約を結ぶ方向で動いています。しかし、ここで重要なのは、中国とアメリカの意向です。朝鮮戦争では中国とアメリカがそれぞれ北朝鮮、韓国に味方をして多くの犠牲を払いました。ですから、朝鮮半島に関してはアメリカと中国の意向が重要となります。

 

 中国と韓国は直接交渉と平和条約締結の方向で動いています。北朝鮮もこの方向で進んでいます。一方、日本は「交渉のための交渉はしない」として、経済制裁など圧力を強化して北朝鮮の屈服を図るという主張です。交渉と圧力、2つの方向性があり、トランプ大統領はこの2つをうまく手綱を引いたり、緩めたりしながら、事態を進めているという感じです。

 

 日本は北朝鮮に対する吠え掛かり係をやらされ、嫌われている状況で、それにプラスして、アメリカ側は日本との二国間経済交渉で日本の対米黒字(アメリカの対日赤字)を削減しようとしてきています。日本はこれらを唯々諾々と呑むしかありません。主要なアクターになれないということを日本のメディアではあまり報じられていませんが、その現実をしっかりと見据えておかねば、上京を大きく誤って認識することになるでしょう。また、大いなる内弁慶として、外側から見れば滑稽な姿を晒すことになるでしょう。すでに十分に晒しているように思われますが。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

ポンぺオCIA長官と北朝鮮の最高指導者金正恩委員長と復活祭の週末に会談を持った(CIA Director Pompeo met with North Korean leader Kim Jong Un over Easter weekend

 

シェイン・ハリス、キャロル・D・レオニング、デイヴィッド・ナカムラ筆

2018年4月17日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/politics/us-china-trade-dispute-looms-over-trump-summit-with-japans-abe/2018/04/17/2c94cb02-424f-11e8-bba2-0976a82b05a2_story.html?noredirect=on&utm_term=.ca9a46445049

 

マイク・ポンぺオCIA長官は4月上旬の復活祭(イースター)の週末にドナルド・トランプ大統領の特使として北朝鮮を極秘訪問し、北朝鮮の最高指導者金正恩委員長と会談を行った。本紙の取材に対して、ポンぺオ長官の訪問について直接の知識と情報を持つ2人の人物が答えた。

 

上記の2名の人物は米朝交渉の高度の秘密性を理由にして匿名を条件にして本紙の取材に応じた。2人は、「トランプ大統領の信頼厚い政権幹部とならず者国家の権威主義的な元首との間で、通常では考えられない会談が行われた。これは、北朝鮮の核兵器開発プログラムをテーマとするトランプ大統領と金委員長との直接対話に向けた地ならしの一環だ」と述べた。

 

この秘密の任務はこれまで報道されてこなかった。この任務はポンぺオが国務長官に指名された後すぐに実施された。

 

ポンぺオは先週行われた連邦上院外交委員会での証人の可否を決める公聴会で次のように発言した。「アメリカ政府が北朝鮮の核開発プログラムに関して条件を設定し、それによって直接対話を行うことが出来ると楽観的に考えている。この交渉によって、アメリカと世界が真剣に望んでいる外交的な目標が達成できる方向に進むことが出来る」。

 

 

火曜日、マー・ア・ラゴ・リゾートでトランプ大統領は記者団に対して発言を行った。その中で、アメリカ政府は北朝鮮政府との間で「きわめて高いレヴェルで」直接交渉を持ったと述べ、金委員長とポンぺオ長官との対面が会ったことを仄めかした。トランプ大統領は詳細を明らかにしなかった。

 

トランプ大統領は、遅くとも6月上旬までに金正恩と会談を持つ可能性が高いと述べた。

 

ポンぺオは北朝鮮との交渉を指揮している。ポンぺオと金委員長との会談は2000年以来の最高レヴェルの会談となった。2000年、当時の国務長官マデリーン・オルブライトが現在の金正恩委員長の父金正日が戦略的な諸問題について議論を行った。国家情報局長官ジェイムズ・R・クラッパー・ジュニアは2014年に北朝鮮を訪問し、北朝鮮に拘束されていた2名のアメリカ人の解放を実現した。またこの時に北朝鮮の中間クラスの情報担当者と会談を行った。

 

CIAはコメントを拒否した。ホワイトハウスもまたコメントを拒否し、CIA長官の外国訪問について話はしないと述べるにととどまった。北朝鮮政府もまたコメントを拒否した。

 

ポンぺオ長官の北朝鮮訪問から約1週間後、アメリカ政府高官たちは北朝鮮政府の高官たちが金委員長は非核化の可能性について交渉したいと望んでいると認めたと発言した。これはトランプ政権の関係者たちが明らかにしている。これは、米朝首脳会談を前にして米朝両政府の間で新たなコミュニケーションチャンネルが開かれたこと、トランプ政権は北朝鮮政府が首脳会談実現に向けて本気になっているという確信を持っているという兆候を示す発言だ。

 

火曜日、トランプ大統領は自身が所有するリゾートであるアー・ア・ラゴでの日本の首相安倍晋三との会談の途中、「私たちはきわめて高いレヴェルでの直接交渉を行っている、北朝鮮との間できわめて高いレヴェルでの交渉だ」と述べた。

 

トランプ大統領は詳細には言及しなかった。アメリカは北朝鮮との間に正式な外交関係を持っていない。しかし、アメリカの外交官はこれまでにも北朝鮮を訪問し、アメリカ政府は北朝鮮政府との間にある複数の秘密のチャンネルを使って連絡をしてきた。

 

トランプ大統領は次のように発言した。「北朝鮮は交渉を継続し、離脱していない。韓国は北朝鮮と交渉を行っており、戦争状態を終わらせるために首脳会談を行う計画を持っている。私はそれらがうまくいくように祈っている」。

 

トランプは朝鮮戦争を正式に終わらせるための南北首脳会談の計画について「祝福があるように」と述べた。これは核兵器を所有する北朝鮮をめぐる外交的な急速な進展が実現することを意味する。

 

安倍首相との2日間の首脳会談の始まりにあたり、トランプ大統領は北朝鮮関連での急速な事態の進展を肯定的に評価した。北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルの実験に関して、トランプ政権はアメリカの国家安全保障に対する最大の脅威と考えてきた。

 

トランプ大統領は、「韓国政府の高官たちは、アメリカ政府の支持がなければ、特に私の支持がなければ、何も議論話されなかっただろうし、オリンピックも失敗に終わっただろうと述べ、とても感謝している」と述べた。韓国政府は今年2月に平昌で開催された冬季五輪を北朝鮮政府との外交交渉を再開するための道具として利用した。

 

北朝鮮は選手団と高い地位の人々による代表団を五輪に派遣した。これはアメリカの同盟国である韓国との関係の改善を示す大きなサインとなった。これは東アジアの外交、トランプ大統領が主導的な役割を果たしていた状態の急激な変化をもたらした。

 

トランプ大統領は次のように語った。「世界にとっての問題を解決するための大きな機会が存在する。これはアメリカにとっての問題ではない。日本やそのほかの国にとっての問題でもない。世界にとっての問題なのだ」。

 

アメリカも参戦した朝鮮戦争における戦闘は65年前に停止したが、平和条約はいまだに締結されていない。火曜日、ある韓国政府高官は、戦争状態の正式な終了は、来週南北の間にある非武装地帯で開催される金委員長と韓国の文在寅大統領との首脳会談の議題となると発言した。

 

トランプ大統領は「両者が戦争状態を終結させるために議論することは喜ばしい、うまくいくことを祈っている」と述べた。

 

しかし、平和条約締結は複雑な道筋をたどるであろうし、アメリカの参加と合意が必要となるだろう。アメリカは韓国に代わって休戦協定に署名しているので、いかなる種類の平和条約であってもアメリカと北朝鮮との間で結ばれる必要がある。

 

長年にわたり平和条約が締結されてこなかった理由は、北朝鮮が長年にわたり、平和条約が締結されたら、韓国駐留の米軍は必要ではなくなるので撤退させねばらないと主張し、アメリカはこの要求を拒絶してきたからだ。

 

トランプ大統領は北朝鮮の世襲の指導者を「小さなロケットマン」と揶揄した。その後、両者の間で侮辱と脅しの応酬が続いた。これは昨年のことだ。しかし、トランプ大統領は金委員長と会談を持つ計画を進めている。トランプ大統領は北朝鮮がアメリカや同盟諸国に脅威を与えるなら北朝鮮を「完全に破壊」すると述べ、金委員長はトランプ大統領を老いぼれと揶揄した。

 

火曜日、トランプ大統領は、すべてが順調に進めば、金委員長との首脳会談は6月上旬までに開催されるだろうと述べた。トランプ大統領は同時に警告も付け加えた。「物事がうまくいかないこともあるだろう。会談が実現しないこともあるだろう。それでも私たちはこれまで堅持してきた非核化に向けた強力な道筋を進み続けるだろう」。

 

トランプ大統領は首脳会談の場所は現在考慮中で、決定はもうすぐ行われるだろうと述べた。また、記者からの質問に対して、場所はアメリカ国内ではないと付け加えた。トランプ政権は朝鮮半島以外のアジア、東南アジア、ヨーロッパで場所を探していると述べた。

 

安倍首相は彼がトランプ大統領に協力して成し遂げた進歩について喜ばしいという態度を取った。安倍首相はトランプ大統領に対して、1970年代から80年代にかけて少なくとも13名の日本人が北朝鮮の機関によって拉致された未解決の問題について金委員長にその解決を求めるように依頼した。この問題は安倍首相にとって重要な国内問題である。

 

トランプ大統領は2017年11月の東京訪問の際に拉致被害者の家族と面会した。昨年の夏、アメリカ人大学生オットー・ワームビアが亡くなったことにトランプ大統領は激怒した。ワームビアは北朝鮮に17カ月拘束し、意識不明状態で解放された後すぐに死亡した。現在、3名のアメリカ人が北朝鮮に拘束されている。アメリカ政府高官は北朝鮮との交渉ではこの3名の解放を議題にしたいと述べている。

 

安倍首相は「トランプ大統領が拉致被害者家族に面会してくださったことは、日本政府が拉致問題に関してどのように対応してきたかを大統領が深く理解してくださっていることを示している。私は大統領の努力に感謝を申し上げる」と述べた。また、安倍首相はトランプ大統領に対して、北朝鮮政府に「最大限の圧力」を維持するように求めた。

 

トランプ大統領と安倍首相は両者の関係を修復するために首脳会談を行う。トランプ大統領が金委員長と会談するという決定を下したことで日本政府は衝撃を受けた。また、鉄鋼とアルミニウムに対する関税で日本を適用除外対象から外した。こうしたことでトランプ大統領と安倍首相の関係は傷ついた。

 

両者は初期のうまくいった関係を復活させようとしている。トランプ大統領は、水曜日には、様々な追加的な会談の前に2人でゴルフをプレーすると述べた。トランプ大統領は、以前にも述べたが、今回もマー・ア・ラゴは「冬の時期のホワイトハウス」だと述べた。

 

トランプの補佐官たちはアメリカが11か国から構成される環太平洋経済協定への参加の可能性があると述べたが、この動きはまだ機が熟している訳ではないとも強調した。

 

トランプ大統領の首席経済問題補佐官であるラリー・クドローは、貿易に関する日本との対立を過小評価している。クドローはトランプ政権の関税政策は中国を罰することを目的にしていると述べた。クドローは中国が「第三世界の国の経済規模しかないかのようにふるまっている」と批判した。クドローは国際的な連合がトランプ政権の戦略を支持していると明言した。

 

クドローは次のように述べた。「貿易に関して善意の諸国による協力について私はこれまで述べてきた。他国も中国のふるまいを批判している。中国は先進国の経済規模であるのに、第三世界の経済規模であるかのようにふるまっている。中国は技術やそのほかの問題に対して、ルールに従って行動しなければならない」。

 

クドローは中国の悪いふるまいに対処するためにアメリカがTPPに入る必要ではないと述べた。クドローは強いアメリカ経済こそが貿易に関するアメリカの考えを世界に広めるための強力な武器になると強調し、トランプの中国の貿易に対するより強力な姿勢は国際的な支援を得られるだろうとも述べた。

 

クドローは次のように語る。「世界は私たちの側に立っている。トランプ大統領は意識的に世界の支持を求めている訳ではないが、世界は支持してくれるだろう。これは良いことだ。中国はこの流れを注意深く読み、積極的に対応することを望む」。

 

火曜日、中国はアメリカ産のモロコシに対して一時的なダンピング防止策を実施すると発表した。これは、2016年の大統領選挙でトランプ大統領が勝利したカンザス州やテキサス州のようなモロコシの生産高の高い州の農業従事者に打撃を与えることになる。

 

アメリカ産のモロコシの輸入抑制の動きは中国政府とアメリカ政府との間の貿易戦争の規模を拡大させている。月曜日、アメリカ政府はアメリカ企業が中国の携帯電話メーカーZTEに部品を売却することを7年間禁止する措置を取った。世界で1位と2位の経済大国が数十億ドル規模の関税を使って脅威の応酬を行っている。

 

しかし、トランプ大統領は、補佐官たちの中国政府に対する様々な批判のバランスを取ろうとした。トランプ大統領は中国の習近平国家主席を称賛した。トランプ大統領は習主席に対して北朝鮮への経済制裁を実行するように強く求めた。

 

トランプは次のように述べている。「習主席は非常に寛大な人物だ。彼は経済制裁を強化している。誰も期待していなかったレヴェルまで強化している。私は中国政府に対して経済制裁を強化して欲しいと望んでいる。習主席は誰も予想していないレヴェルまで強化している。北朝鮮へ流入する物資の量は確実に減少している」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


※私の仲間である石井利明さんのデビュー作『福澤諭吉フリーメイソン論』が2018年4月16日に刊行されます。大変充実した内容になっています。よろしくお願いいたします。

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 古村治彦です。

 

 安倍晋三首相が17日からアメリカを訪問し、フロリダでドナルド・トランプ大統領とゴルフをします。ついでに首脳会談もちょこっと行われるようです。安倍昭恵夫人、柳瀬唯夫経済産業審議官(元首相秘書官で加計学園問題の渦中にある)も同行するようです。逃避行か何かなんでしょうか。それともこれから大変だから少し羽を伸ばしてリフレッシュしなさいということでしょうか。

 

 安倍首相は世界の指導者の中で初めて当選直後のドナルド・トランプ大統領と直接面会し、それ以来、「蜜月関係」を築いてきたということになっています。他国の指導者が安倍首相にトランプ大統領との関係構築に関して助言を求めたという話は初耳でした。

 

 しかし、両者の蜜月関係は終わりを迎えつつあると記事では述べています。日本は北朝鮮に圧力をかける、「対話のための対話は意味がない」という強硬路線を堅持しています。韓国は北朝鮮との直接対話を志向しています。そして、アメリカは強硬路線、具体的には経済制裁を維持しながらも、トランプ大統領が金正恩委員長に直接会うということを発表しました。これで日本側のメンツが潰れてしまった、朝鮮半島をめぐる多国間交渉から排除されることになるという分析があります。

 

 これに加えて、鉄鋼とアルミニウム輸入に対する関税も安倍首相とトランプ大統領の関係を悪化させるものだと記事では述べています。関税の一時的な免除の対象国に日本は含まれず、また、トランプ大統領は安倍首相を友人で良い人物だと言いながらも、「アメリカをこれまでうまく利用してきたが、今後はそんな訳にはいかない、安倍首相と日本政府関係者の顔から笑顔が消えるだろう」と述べました。

 

 鉄鋼とアルミニウム関税についてですが、アメリカの輸入に占める日本産品の割合は高くないので、これらの製品についてはあまり影響が大きくありません。問題はこの関税をアメリカ側が利用して、別の条件を日本に呑ませるのではないか、撒き餌みたいなものではないかということです。

 

 トランプ大統領のやり方は相手の意表を突くというものですから、厳しい態度を見せておいて、実際には相手にも少しは利益があるような結果に落とし込む、もしくは逆のこともある、と考えられます。今回の日米首脳会談では日本の北朝鮮への強硬姿勢を評価しながら、安倍首相にお世辞的な言辞を与え、貿易問題の交渉で日本側に何らかの譲歩を迫るものと思われますが、日本側が譲歩できることがあるのか、ということは疑問です。また、拉致問題についてアメリカ側にも助力を求めるとなるでしょうが、これはただという訳にはいきません。

 

 安倍首相とトランプ大統領との関係が蜜月というのは恐らくゴルフ仲間としてであって、国際関係においては無条件の友情というのは存在せず、お互いに利用し利用されるという関係しかありません。日本は利用するよりも利用されるばかりで、利用するということができない、というのは悲しい属国の姿なのでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

週末のマーラゴ訪問はトランプ・安倍関係を救うことが出来るか?(Can a Weekend at Mar-a-Lago Rescue the Trump-Abe Relationship?

―日本の安倍晋三首相とアメリカのドナルド・トランプ大統領との間の蜜月関係は機能した、ある一時期に。

 

エミリー・タムキン、ダン・デルース筆

2018年4月13日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2018/04/13/can-a-weekend-at-mar-a-lago-rescue-the-trump-abe-relationship-japan-trade-tariffs-north-korea-nuclear-abductees/

 

米朝首脳会談が実現するかもしれないという話で驚かされ、貿易に関して非難されたが、日本の安倍晋三首相は次週フロリダを訪問し、ドナルド・トランプと会談する。安倍首相はトランプ大統領と築いた緊密な関係を維持できるのかどうかを見極めるためにも訪米する。

 

安倍首相の訪米はトランプ大統領との関係におけるターニングポイントとなる。安倍首相のトランプ大統領との関係は、政治的経験に乏しく、短気な大東柳雄との会話を成功させたいという他国の指導者にとってはモデルとなってきた。しかし、トランプ大統領が北朝鮮の独裁者と直接会談を持つというニュース、更にはトランプ大統領が最近のツイートで貿易に関して日本はアメリカをずるく利用してきたと述べたことで、両者の関係が蜜月であることに完全に油断していた日本は大きなショックを受けた。安倍首相はせっかくの好スタートを切りながら完全に失速してしまったかのよう見える。

 

スタートから、安倍首相はトランプ大統領との関係を構築しようと大胆な賭けに出て、成功したように思われた。安倍首相は2016年のアメリカ大統領選挙後に初めてトランプと直接面会した最初の外国の指導者となった。トランプが当選して1週間後にトランプタワーを訪問し、トランプと対面した。その後、2017年2月にはマーラゴを訪問し、トランプと会談を行った。両者を結び付けたのはゴルフで、この時にプロゴルファーのアーニー・エルスを交えて一緒にゴルフをプレーした。

 

昨年の安倍首相とトランプ大統領の関係について、ジョンズホプキンズ大学SAIS付属ライシャワー記念東アジア研究センターの研究員ダニエル・ボブは次のように語っている。「日本側は安倍首相がトランプ大統領と個人レヴェルで親しくなったことを喜んだと思う。世界の指導者の多くが安倍首相がトランプといかにして話をして、親しくなるかという方法を示したということで驚き、かつ肯定的に評価をした」。

 

ボブによれば、ヨーロッパのある国の首脳が安倍首相に電話をかけて助言を求めたということだ。この電話は安倍首相の訪問中にされたということだ。この時、安倍首相は、トランプ大統領をのせて、話題を絞り、同じ話題を繰り返す、という助言を行った。

 

昨年のフロリダ訪問の期間中、北朝鮮はミサイル実験を実行した。この時、安倍首相は自分が大統領の隣にいて非常に影響力がある立場にあると考えた。

 

外交評議会日本研究担当上級研究員のシーラ・スミスは「安倍首相がトランプ大統領と夕食を共にしている時に北朝鮮がミサイル実験を行ったという偶然の好機は、北朝鮮に関する議論において日本が影響力を発揮できる力を与えた」と述べている。この当時、韓国は国内の政治危機に忙殺されていた。

 

安倍首相とトランプ大統領の関係は当時の駐米日本大使の佐々江賢一郎の力も大きい。アメリカ国務省の高官たちとは異なり、佐々江はトランプ陣営を無視することなく、トランプ陣営の幹部や支持者たちとのコンタクトを絶やさなかった。

 

大統領選挙以降、日本政府の公式の説明では、安倍首相とトランプ大統領の間で20回の電話会談と6回の直接会談が行われた。1回目の電話会談と1回目の直接会談はトランプが正式に大統領に就任する前に行われた。

 

しかし、このような緊密な関係に綻びが目立ちつつある。トランプ大統領の北朝鮮との直接交渉を行うという決断は、北朝鮮政府が分裂を利用することを防ぐために、アメリカ、日本、韓国は一致して対処するという長年にわたって堅持してきた原理に反するものだ。しかし、最近の様々な出来事の結果、北朝鮮は米日韓の間にくさびを打ち込む機会を得た。そして、朝鮮半島に関する多国間交渉で日本を排除できる可能性が高まった。

 

バラク・オバマ政権でアジア政策に関与したエヴァン・メデイロスは次のように語っている。「日本は冷たい風の中に取り残されつつある。トランプ大統領は北朝鮮との直接交渉という決断を日本に相談することなく行った」。

 

「日本のより強硬な姿勢を受けて、北朝鮮は中国、韓国、アメリカを含む多国間交渉を促進することになるだろう。これでロシアと日本は外されることになる」とメデイロスは述べている。メデイロスは現在ユーラシア・グループの上級部長を務めている。

 

韓国の文在寅大統領は北朝鮮との外交交渉実現のために力を尽くしているが、日本政府は直接交渉に関しては懸念を持ったままだ。

 

ワシントンにある在アメリカ日本大使館の広報担当の島田丈裕公使は次のように述べている。「安倍首相自身は対話のための対話は何の意味もないと繰り返し述べている。私たちは金正恩の真の意図を監視し、研究したいと考えている」。

 

日本政府の高官たちはこれまで、いくつかの条件が満たされない限り、北朝鮮との交渉は望まないと繰り返し強調してきた。一方、アメリカ政府高官たちは、トランプ政権は韓国政府、日本政府と北朝鮮外交に関して定期的に意見交換をしていると述べている。

 

トランプ政権のある幹部は「アメリカと同盟国日本は北朝鮮に対する統一的な対応をするために緊密に協力を行っている」と述べた。

 

北朝鮮に対する姿勢の相違に加え、日本はアメリカ政府が課す鉄鋼関税にも直面している。先月、関税について発表した後、トランプ大統領はEUと韓国やそのほかの同盟国を含む6か国については関税を一時免除したが、日本には適用しなかった。

 

日本の産業界の指導者たちは、アメリカ政府は鉄鋼とアルミニウムの関税を交渉材料にして、より広範な貿易交渉を行おうとしてくると確信していると述べている。

 

日本からの鉄鋼に関税をかけるという決定が安倍首相との関係を悪化させるという主張について、トランプ大統領は否定した。トランプ大統領は関税に関する覚書に署名を行う際に次のように述べた。「日本の安倍首相を日本政府高官たちと私は話をする。安倍首相は素晴らしい人物で、私の友人だ。彼らの顔に笑顔が浮かぶことはほとんどないだろう。彼らが浮かべる笑顔は“なんてことだ、もうアメリカをうまく利用できなくなってしまうなんて信じられない”ということを意味するものになる。アメリカを騙してきた日々は終わりだ」。

 

トランプのコメントはあったが、北朝鮮に対する姿勢の違いと貿易問題は米日同盟を傷つけるものになる。特に安倍首相のトランプ大統領に対する影響力は消えつつあるように思われる。

 

カーネギー研究所アジアプログラムの上級研究員のジェイムズ・ショフは本紙の取材に対して次のように答えた。「時間が浪費された。トランプ大統領との間で安定した関係を維持している人物はほぼいないように思われる。ある意味で、これは避けられないことなのだ」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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 古村治彦です。

 

 アメリカではドナルド・トランプ大統領がインフラ整備計画を発表し、インフラ需要が見込まれています。道路、橋、トンネル、鉄道といった社会の「血管」とも言うべき施設に関して、アメリカは老朽化が進む一方で、補修がままならず、故障が起きるようになっています。戦後アメリカでは高速道路網が整備され、航空機時代を迎えて空港も整備されました。一方で、鉄道は見捨てられたようになり、整備が進みませんでした。しかし、全体的に老朽化が進んでいます

 

 アメリカに旅行に行かれたり、滞在されたりした方は経験があると思いますが、アメリカの道路は、一般道路は凸凹して歩きにくいし、自動車でも酔ってしまうし、高速道路も無料なのはいいけど、やはり凸凹しています。また鉄道で移動すると、発車時刻や到着時刻が予定通りではない、客車が古いといったこともあります。

 

 インフラ整備に日本企業のチャンスがあると下の記事は伝えています。高速道路の整備には、民営化された高速道路会社(旧日本道路公団)NEXCO西日本がビジネスを拡大している、というものです。最初は無償で仕事を受け、実績を積み、技術力の高さをアピールして、受注契約を勝ち取るという努力が実を結んだということです。トランプ大統領が発表したインフラ整備計画が追い風になるでしょう。もちろん、地元のアメリカ人を多く雇用すること、もしくは地元の企業を使うことが条件となるでしょう。

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 私は昨年、テキサスの高速鉄道の記事を『ザ・フナイ』という雑誌に書きました。新幹線技術とリニア技術の海外輸出ですが、これはアメリカにマージンが流れる構造になっています。JR東海(英語名はJR Central)とアメリカのUS-Japan High Speed Rail社とUS-Japan Maglev社との間で提携契約を結んでいます。以下のアドレス先をお読みください。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「2010年1月25日 高速鉄道の海外事業展開について」

 

https://jr-central.co.jp/news/release/nws000450.html

 

●「(別紙)USJHSRおよびUSJMAGLEVについて」

 

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000007101.pdf

 

(貼り付け終わり)

 

「別紙」の中で、重要な文がありました。それらは以下の通りです。それは、「USJHSRは、JR東海の世界レベルの技術を米国含めた海外市場に販売促進する独占的権利を有している」と「USJMAGLEVは、JR東海の世界レベルの技術を米国含めた海外市場に販売促進する独占的権利を有している」というところです。

 

 JR東海が新幹線技術とリニア技術を輸出する際に販売促進の独占的権利をアメリカの会社が握っているということです。JR東海が輸出する際に、これらの会社にお金が流れることになります。また、テキサス新幹線に関しては、資金は日本の国際協力銀行(JBIC)が投資するということにもなっています。これは、リチャード・ローレスというアメリカ側の窓口の人物がテキサス州の地元の新聞からの取材で、「資金は日本のJBICから来るから大丈夫」と答え、それが記事になっています(『ダラス・モーニング・スター』紙2014年4月5日付)。

※記事のアドレスは以下の通りです↓
https://www.dallasnews.com/business/business/2014/04/05/for-high-speed-rail-s-future-in-texas-the-private-sector-dares-to-go-where-government-won-t

 

 トランプ大統領は、インフラ整備計画と共に、減税も実現させました。政府に入ってくるお金が減るのに、インフラで投資(支出)を増やすとなると、どうしても足りないお金が出てきます。それ埋めるのがアメリカ国債です。アメリカ国債を誰が買うのでしょうか?中国は少しずつですが、ドル建ての資産の割合を減らし、金(きん)に移行しているようです。そうなると、唯々諾々とアメリカ国債を買うのは、日本ということになります。日本が勝ったアメリカ国債で、アメリカはインフラ整備を行う、という形になります。アメリカ国債は持っているのは資産になりますが、実際に現金化して、日本の財政赤字を埋めたり、予算に充てたりできない、使えない資産です。

 

 ここ最近、トランプ大統領が「安全保障には同盟関係はあっても、貿易にはない」「日中韓は殺人を犯して、そのまま逃げ回っているようなものだ」という激しい言葉遣いで、日中間の対米貿易黒字を非難しましたが、「お前ら、儲けた分はアメリカ国債を買うなりしろ」ということを言っている訳です。しかし、中国はアメリカに従属している訳ではないので、言うことを聞きません。そうなればターゲットは日本ということになります。そして、日本は減退している状況の中、アメリカにますます貢がされるということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「<ネクスコ西日本>米国で商機 道路点検の受注続々と」

 

2/12() 19:11配信 毎日新聞

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180212-00000064-mai-bus_all

 

 【ワシントン清水憲司】旧日本道路公団の西日本高速道路(NEXCO<ネクスコ>西日本)が、米国で道路の点検業務を続々と受注している。優れた技術を持つが米国進出時は全く無名の存在。公共事業特有の「実績主義」にも苦労したが、米国法人の地道な営業や独自の工夫で食い込んだ。トランプ政権のインフラ投資拡大でさらなる商機を見込む。

 

 米国に狙いを定めたのは2005年の分割民営化の直後。道路延長が世界一で老朽化が進み、「点検ビジネスにチャンスあり」とみたためだ。米国では道路上で鎖を引いて歩き異常音がしないか聞いたり、ひび割れの大きさを一つ一つ手で測ったりする点検が一般的。作業中は道路を封鎖する必要があった。これに対し、NEXCO西日本は赤外線や高解像度画像を使って分析する手法で、カメラを積んだ車を走らせながらでも点検できる。

 

 11年に首都ワシントン近郊に事務所を開設し、現在社長を務める松本正人さん(45)らは技術の売り込みに各地の自治体を回った。関心は示されるが「国内実績ゼロ」の企業への発注には二の足を踏むばかり。「このままではゼロを1にするのは不可能」と悩んだ末、考えついたのはまずは無償で点検を引き受け、実績と知名度を積み上げることだった。

 

 それが奏功し、今では10州からの受注実績を誇る。技術が認められたことで、地下鉄橋や建物の検査依頼も舞い込むようになった。ブラジルではダムの検査用に機器と解析ソフトを納入した。

 

 日米両政府は昨年10月、インフラ整備やメンテナンス、高速道路分野で協力する覚書に調印。トランプ政権のインフラ投資拡大は、日本企業にも商機となり得る。ただ、米企業もチャンスを狙っており、「実績」の壁もある。松本さんは「一般的な『技術力の高さ』ではなく、どう役立つかを具体的に示さないと振り向いてもらえない。実績を積むにはどんなことにでも挑戦する人材も必要だ」と指摘する。

 

 ◇高速道路会社

 

 かつて国内の高速道路や有料道路は「日本道路公団」など政府全額出資の特殊法人が建設・管理していたが、借金膨張や談合疑惑などを背景に小泉政権時代の2005年10月に分割民営化。高速道路を保有し建設債務を返済する独立行政法人「日本高速道路保有・債務返済機構」と、高速道路を運営・管理する「東日本高速道路」「中日本高速道路」「西日本高速道路」などの六つの株式会社が発足した。高速道路会社は料金収入の一部を賃貸料として機構に支払っている。主力の高速道路事業は鉄道や航空との競争激化で、高速各社は収益改善のためサービスエリア運営や道路管理技術の海外展開など関連事業での収入拡大に注力している。【中井正裕】

 

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●「トランプ大統領 高速鉄道建設に意欲…日本勢受注に追い風」

 

毎日新聞2017210 1055(最終更新 210 1136)

http://mainichi.jp/articles/20170210/k00/00e/030/197000c?inb=ys

 

 【ワシントン清水憲司】トランプ米大統領は9日、米航空大手の経営トップとの会合で「昨日ある人が言っていたが、中国や日本に行くと高速鉄道がある。みなさんのビジネスと競争させたいわけではないが、米国にはひとつもない」と述べ、建設に意欲を示した。日本勢は米国内で複数の高速鉄道計画を進めており、トランプ政権下で追い風が吹く可能性が出てきた。

 

 南部テキサス州でJR東海が技術支援する民間主導の新幹線計画があるほか、西部カリフォルニア州でもJR東日本が受注を目指している。このほか、JR東海は日本政府の後押しを受け、東部ワシントン-ニューヨーク-ボストン間の超電導リニア新幹線構想も温めている。

 

 インフラ投資拡大を公約に掲げたトランプ氏だが、具体的なプロジェクトは州政府などと検討している段階。米メディアによると、トランプ氏当選後、政権移行チームや全米知事協会が作成したとされる「優先50リスト」にテキサス州の計画が盛り込まれた。

 

 テキサス州ダラス-ヒューストン間(約400キロ)を約1時間半で結ぶ計画で、総工費は120億ドル(約1.3兆円)。4万人の雇用創出が見込まれる。開発会社「テキサス・セントラル・パートナーズ」は7日、用地の3割を確保したと発表するなど事業の進展をアピールしている。10日の日米首脳会談では、日本企業の米国での投資や雇用が議題になる見通しで、高速鉄道計画が取り上げられる可能性もありそうだ。

 

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●「鉄道輸出 巨額事業費 新幹線、リニアを世界に売り込め」

 

毎日新聞201612 0930(最終更新 12 0930)

https://mainichi.jp/articles/20151229/k00/00m/020/097000c?inb=ys

 

 日本政府は成長戦略の一環として「インフラ輸出」を掲げている。有力な輸出ツールの一つとしているのが鉄道システムで、国土交通省やJR各社などが、各国への売り込みを図っている。

 

 米国のワシントンボルティモア間の約70キロに、JR東海が開発したリニアモーターカーを導入する計画がある。連邦政府から地元メリーランド州へ調査に対する補助金交付が決まっており、JR東海はルート選定などを始める方針だ。

 

 南部テキサス州では、現地の民間企業「テキサス・セントラル・パートナーズ(TCP)」がJR東海の新幹線システムの採用を前提に、ダラスヒューストン間約390キロで高速鉄道を走らせる計画を進めている。2年ほどかけて路線などの詳細設計を行い、2022年の開業を見込む。1兆8000億円にも及ぶとみられる資金調達が課題だが、日本政府やJR東海などインフラ企業の業界団体が出資する「海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)」が15年11月、TCPに4000万ドル(約48億円)を出資することを決め、計画を後押ししている。

 

 日本の鉄道システムが輸出された代表例は「台湾高速鉄道」だ。新幹線「のぞみ700系」をベースにした車両で台北高雄間(345キロ)を結び、07年から運行している。JR東海とJR西日本が技術支援し、川崎重工業や日立製作所などが車両を納入した。

 

 インドでは昨年12月、西部ムンバイアーメダバード間505キロで日本の新幹線方式採用が決まった。17年着工、23年開業の計画だ。総事業費は9800億ルビー(約1兆8000億円)で、日本政府が約8割の円借款を供与する。インドでは他にも6路線で高速鉄道計画があり、日本は参画を目指す。

 

 ただ、成功ばかりではない。インドネシアの高速鉄道計画では、日本の国土交通省などが首都ジャカルタバンドン間の約140キロで、新幹線方式の高速鉄道を走らせる計画を掲げた。受注は有力とみられていたが、インドネシアは、15年に高速鉄道計画を初めて提示した中国案を採用。日本勢は苦汁をなめた。日本の新幹線は安全面などで高い評価を得ているものの、中国はインドネシア側の財政負担をなくすという破格の条件を提示した。性能よりも条件面が優先された形となった。

 

 新興国では鉄道インフラの建設が相次ぐ。タイでは新幹線導入を前提とした調査が始まっているほか、マレーシアシンガポール間の高速鉄道計画では、日本を含む各国による国際入札になる可能性が高い。【山口知】

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 昨年からアメリカ海軍では不祥事が続いているようです。日本ではアメリカ海軍のイージス艦が民間船舶とぶつかって乗組員が死亡する事故が起きました。また、今月に入って、横須賀のアメリカ海軍の兵士が麻薬使用と麻薬取引の曜日で捜査を受けているようです。麻薬取引では地元の人々に麻薬を売ったということですが、日本人に売ったのかどうかは分かりません。しかし、アメリカ海軍を通じて、麻薬が日本国内に持ち込まれるというのは大きな問題です。アメリカ海軍基地には日本の警察権は及ばない訳ですから、アメリカ軍がきちんと綱紀粛正をしてくれないと、麻薬が持ち込まれやすくなってしまいます。

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ロナルド・レーガン

 また、アメリカ海軍では、海軍史上最大規模の汚職事件も起きているようです。「太っちょレオナルド(Fat Loenard)」汚職事件と呼ばれています。マレーシアの建設業者が米軍からの契約を取ろうとして、米海軍の将官たちを接待し、賄賂を渡していたそうです。レオナルドは総額で3500万ドル(約38億円)の契約を成立させていたそうです。

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 この史上最大のスキャンダルで数百名の米海軍関係者、提督と呼ばれる准将以上の将官たちも捜査を受けているそうですが、大部分は不起訴になったそうです。これは自公の問題もあり、かつ、アメリカ海軍の情状酌量が過大ではないのかということが言われています。

 
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 今回の日本駐屯のアメリカ海軍兵士の麻薬容疑も綱紀粛正の一環で行われているようです。日本は巨額のお金をアメリカとアメリカ軍に貢いでいるのですから、せめて綱紀粛正くらいはしっかりしてくれないと困りものです。軍隊の腐敗は亡国への一歩とも言える重大案件でもあるのですから。

 

(貼り付けはじめ)

 

アメリカ海軍は日本駐在の兵士たちを麻薬に関する容疑で捜査中(Navy investigating sailors in Japan over alleged drug activity

 

ブランドン・コンラディス筆

2018年2月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/defense/373367-navy-investigating-sailors-in-japan-over-alleged-drug-activity

 

アメリカ海軍は、日本に駐在している複数の兵士たちを、麻薬の使用と取引の疑いで調査している最中だ。

 

アメリカ海軍第七艦隊の報道担当官は日曜日、アメリカ海軍犯罪捜査部が横須賀に駐在している兵士たちにかけられている容疑について捜査中であることを認めた。横須賀はアメリカ海軍空母ロナルド・レーガンの母港である。

 

報道官は声明の中で次のように語っている。「アメリカ海軍は麻薬使用を全く許容しない。また、兵士、軍属、家族の間違った行為を含むすべての容疑をきちんと調査する。今回の捜査は現在進行中であり、これ以上のコメントを行うことは不適切であろうと考える」。

 

『ウォールストリート・ジャーナル』紙は金曜日、複数のアメリカ海軍関係者がLSD、エクスタシー、その他の麻薬の使用と取引に関連して捜査を受けていると報じた。

 

アメリカ海軍の兵士たちは麻薬を地元の人々に売却した容疑がかけられており、日本の捜査当局も捜査に参加している、とウォールストリート・ジャーナル紙は報じた。

 

アメリカ海軍第七艦隊の報道官はウォールストリート・ジャーナル紙の記事に掲載されている詳細については真偽を認めなかった。

 

麻薬に関する容疑は昨年からアメリカ海軍が取り組まざるを得ない最新の問題となっている。アメリカ海軍は太平洋で起きた複数の深刻な衝突事故と大規模な汚職スキャンダルへの対応を苦慮している。汚職スキャンダルの中には、マレーシアの業者「太っちょレオナルド」に関するものも含まれている。

 

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「太っちょレオナルド」汚職事件の捜査は60名の提督に拡大('Fat Leonard' corruption probe expands to 60 admirals: report

 

レベッカ・キール筆

2017年11月6日

http://thehill.com/policy/defense/358924-fat-leonard-corruption-probe-expands-to-60-admirals-report

 

アメリカ海軍は「太っちょレオナルド」汚職スキャンダルと呼ばれる汚職事件の捜査を行っている。捜査対象は少なくとも60名の提督にまで拡大している、と『ワシントン・ポスト』紙は報じた。

 

総計で440名の現役と退役の関係者たちが現在捜査を受けている、とワシントン・ポスト紙は報じている。ワシントン・ポスト紙はアメリカ海軍に質問状を出し、それに対する対応を記事に掲載している。

 

「太っちょレオナルド」スキャンダルはアメリカ海軍史上最悪の汚職事件である。事件の中心には、マレーシア人の建設業者レオナルド・グレン・フランシスがいる。レオナルドは豪華なパーティー、高価な贈り物、売春婦のあっせん、その他の賄賂を多くのアメリカ海軍士官たちに与え、その見返りとして、レオナルドの企業「グレン・ディフェンス・マリーン・エイジア・カンパニー」が魅力的な契約を勝ち取るために機密情報を受け取っていた。

 

アメリカ司法省は既に28名を刑事事件で訴追している。その中には2名の提督が含まれている。レオナルドはアメリカ海軍将官への贈賄と3500万ドル以上のアメリカ政府の公金詐取で有罪を認めており、現在、判決を待っている状態だ。

 

現役、退役を含む60名の提督たちが現在捜査を受けているが、この数は昨年アメリカ下院軍が捜査した将官の数の約2倍だ、とワシントン・ポスト紙は報じている。

 

アメリカ海軍の取扱件数は増加している。これは司法省が民間法廷で訴追できない事件をアメリカ海軍に任せているからだが、これが軍内部の司法システムをむしばんでいる可能性があるとワシントン・ポスト紙は報じている。

 

 

アメリカ海軍は新たに5名を軍法に照らして刑事訴追したと海軍側の文書を引用してワシントン・ポスト紙は報じている。この中には提督は含まれていない。

 

アメリカ海軍関係者はワシントン・ポスト紙の取材に対して、レオナルドに関連する汚職事件で捜査を受けた230名は罪を犯していないとして無罪となっている。その多くはレオナルドから食事に招待され、贈り物を受け取っている。しかし、アメリカ海軍はこれらの人々の行動の状況に対して情状酌量を与えている、とワシントン・ポスト紙は報じている。

 

倫理ルールもしくはその他の規則を破った40名については行政的な処分を受けたが、これは刑法犯罪には適用されない処罰を受けたことを意味する、とワシントン・ポスト紙は報じている。

 

レオナルド事件に関しては、多く場合、軍法に定められた時効もあり、アメリカ海軍はより厳しい処分を行えなかった、とワシントン・ポスト紙は報じている。重大犯罪のほとんどの時効は5年である。アメリカ海軍関係者はワシントン・ポスト紙の取材に対して、「捜査を受けた中で最も古い事件は1992年に発生したものだが、ほとんどの事件は2004年から2010年に発生したものだ」と答えた。

 

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(終わり)







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 古村治彦です。

 

 昨年から今年にかけて沖縄で頻発しているヘリコプターの事故について、海兵隊トップのロバート・ネラー大将は「昨年は酷い年だった」と述べています。昨年、航空機(ヘリコプターを含む)の機体を損傷する、もしくは乗員が死亡する事故が12件も発生したようです。これに対して、「酷い年だった」と述べています。

 

一方、沖縄で頻発している事故については、事故では誰も死んでいないし、機体に損傷もなかったと述べています。先日の松本文明代議士(前内閣府副大臣)の「何人死んだんだ?」というヤジと認識は全く同じです。「誰も死んでいないし、ヘリコプターの機体も損傷していないのだから文句を言うな」ということです。

 

 そして、事故の原因究明についても、原因究明をしても分からない部分があるとしています。事故の大部分は、ネラー大将は機体整備や部品の問題ではないとも述べています。

 

 統合参謀本部部長ケネス・マッキンゼー・ジュニア中将は、日本からのヘリコプターの飛行中止に対して、整備の過程で飛行させねばならないので、飛行を差し止めることはできないとしています。また、昨年から続発している事故についても、特別な懸念は存在しないとも述べています。

 

 米軍のトップは、誰も死ななかったし、機体も損傷しなかったのだから、大したことではないと述べています。しかし、事故が続発しているからアメリカのメディアも記者会見で質問している訳で、一般的な感覚で言えば、事故が短期間で続発しているのはおかしい、何か原因があるはずだということになります。アメリカのメディアは沖縄の人々の安全よりも、米軍のパイロットや兵士たちの安全により関心を持って質問をしているのでしょうが、現在の状況がおかしいと思うのが当然です。しかし、大したことではなかったし、ごちゃごちゃ言うな、どうせ原因が分からない事故もあるのだから、というのが米軍の姿勢です。

 

 米軍はあまり真剣に今回の事故を受け取っておらず、住民の不安などということも考慮に入れていないようです。私たちは、従属国日本の悲しい姿をこれからもずっと見続けることになるのでしょう。そしてより悲しいのは、こういう事故が起きた時、アメリカ軍の立場からしか考えられない「名誉アメリカ人」的日本人=買弁(comprador)が大道を闊歩し、日本を統治しているということです。

 

(貼り付けはじめ)

 

海兵隊トップ将官:米海兵隊は航空機に関する一連の事故があり「昨年は酷い年だった」と発言(Top officer: Marines 'had a horrible year' with aviation crashes

 

エレン・ミッチェル筆

2018年1月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/defense/370726-top-officer-marines-had-a-horrible-year-in-2017-with-aviation-crashes

 

米海兵隊の最高幹部は木曜日、米軍は、深刻な航空機の事故が続いたことについて、「昨年は酷い年でした」と述べた。

 

ロバート・ネラー大将は、今月になって続いて起こっているヘリコプターの緊急着陸に関して演説している中で、上記の発言を行った。一連の緊急着陸は整備上の問題として批判を受けている。

 

ネラー大将は、「昨年だけで、航空機の機体が損傷した、もしくは乗員が亡くなった航空機に関する事故が12件発生した」と述べた、

 

ネラー大将はワシントンで開かれた戦略国際問題研究所(CSIS)主催のイヴェントで演説し、「一連の事故の大多数は航空機の機材の状態で起きた事故ではありません。この件に関してはこのくらいにしておきます」と述べた。

 

彼の発言は、AH-1Z型ヴィパー・ヘリコプターが火曜日沖縄で緊急着陸した事故の後になされた。訓練中に警告サインが点灯し、パイロットは着陸を決断した。

 

緊急着陸は今月に入って既に3回発生している。1月6日と8日に海兵隊のヘリコプターによる緊急着陸が起きている。

 

「きわめて率直に申し上げれば、一連の緊急着陸は予防的な着陸でした。誰も傷つかず、飛行機(ヘリコプター)を損傷することもなかったのですから」とネラーは述べた。

 

一連の緊急着陸の前には、CH-53Eスーパースタリオンの窓が沖縄の小学校に落下するという事故も起きた。10月には別のスーパースタリオンが飛行中に火災が発生した後に緊急着陸するという事故もあった。

 

ネラーはこのような事故に対処し、海兵隊はパイロットの飛行時間を増加させる計画があり、平均の飛行時間を11時間から16時間に増やすと述べた。

 

ネラーは次のようにも発言した。「悲しいことだが、事故から学ぶこともあります。しかし、事故の中には、結局どうして起きたのかが分からないものも出てきてしまいます。重要なことは、更なる時間を投入することで、飛行時間を更に増加させることです」。

 

ネラーは「新しい機体を購入し、機材供給を合理化することで、航空機を更に飛行させて、飛行時間を増やすことが出来ます」と述べた。

 

一方、日本政府側は、全ての期待のチェックが終わるまで、ヴァイパーヘリコプターの飛行を差し止めるように米軍に求めている。

 

統合参謀本部部長ケネス・マッキンゼー・ジュニア中将は木曜日、アメリカの整備部隊は整備におけるチェック過程の一部としてヘリコプターを飛行させねばならないと述べた。

 

マッキンゼー中将は国防総省において毎週開催されるカメラが入った記者会見で記者たちに対して、「地上で航空機を整備するには限度がある」と述べた。

 

「一連の緊急着陸はより重大な事故が起きないために十分な警戒をした結果起きたもので、危険な飛行のために起きたものではない」とマッキンゼー中将は述べた。

 

マッキンゼー中将はまた、日本において続発している緊急着陸について「特別な懸念は存在しない」と述べた。マッキンゼーは「今回の緊急着陸が、事故が増加していること、もしくは異常な状態であることを示すという主張に同意する準備ができていない」と述べた。

 

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