古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 日米関係

 古村治彦です。

 

 今回は、ドナルド・トランプ大統領が、大口献金者であるシェルドン・アデルソンのために日本でのカジノ建設に関して、安倍晋三首相に「厳命」したという報道が出たことに関して、記事をご紹介します。

 

 日本ではIR法案が可決し、カジノ建設が本格化することになりました。カジノの本場ラスヴェガスでカジノを運営している各企業も日本でのカジノ建設、運営のために熱し選を送っています。日本政府からの免許取得のために競争状態になっているようです。

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安倍首相とトランプ大統領
 

 ここで重要になってくるのが、ドナルド・トランプ大統領との近さということになります。そこで出てくるのが、シェルドン・アデルソンと彼が率いるラスヴェガス・サンズです。アメリカで出た報道によると、トランプ大統領が安倍首相との首脳会談の席上で、カジノ建設に関して、LVSからの免許申請についてしっかりと考慮して欲しいと述べたということです。現職の大統領が自分の後援者のために首脳会談の席を利用した、ということになります。

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ドナルド・トランプとシェルドン・アデルソン
 

 IR法案とトランプ、シェルドン・アデルソンについてはこれまでにも何度かこのブログでも取り上げましたが、これほど具体的に、トランプが露骨に日本でのカジノ建設でシェルドン・アデルソン率いるラスヴェガス・サンズ(LVS)が有利になるように働きかけを行っていたとはと少し驚いています。

 

 今年6月にシンガポールで行われたドナルド・トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談で、その前夜、金委員長がシンガポールを散策したことが話題になりました。この時、金委員長が訪問したホテルが、LVSが運営するマリーナベイサンズでした。アデルソンはシンガポールのマリーナベイサンズが日本のIRのひな型となる、具体例になると発言していますが、そこを金委員長が訪問したということはそれだけで大きな意味があります。金委員長がトランプ大統領の意向を受けたのか、忖度したのかは分かりませんが、大きな宣伝効果になったでしょうし、それ以上のこともあったでしょう。北朝鮮でのカジノ建設ということも視野に入っているでしょう。

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マリーナベイサンズ訪問中の金正恩
 

 以下の記事に書かれているように、アデルソンは日本との関係も深いようです。孫正義氏との関係もあるようです。

 

 トランプ大統領が首脳会談で、商談のようなことを行うというのは、彼の真骨頂でしょう。アメリカ大統領の力を持って「厳命」されれば、LVSに日本でのカジノ建設・運営の免許はスムーズに出されるでしょう。そして、東京・お台場に「○○(トーキョーベイのような言葉)・サンズ」というホテルが出来るでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

トランプ大統領は日本の安倍首相に対して、自身の大口献金者アデルソンのカジノ建設新設について考慮するように要請した(Trump told Japan’s Abe to consider donor Adelson’s casino bid: report

―シェルドン・アデルソン率いるラスヴェガス・サンズは日本でのカジノ建設を巡り同業他社と競争している。

 

『マーケット・ウォッチ』誌

2018年10月10日

https://www.marketwatch.com/story/trump-told-japans-abe-to-consider-donor-adelsons-casino-bid-report-2018-10-10?link=sfmw_fb

 

ドナルド・トランプ大統領は、昨年日本の首相と会談を行った際に、大富豪の大口献金者のビジネス上の利益に関してロビー活動を行ったという報道がなされた。

 

トランプ大統領は日本の安倍晋三首相と2017年2月にフロリダで会談を行った。その際、トランプ大統領は安倍首相に対して、「シェルドン・アデルソンが経営する会社からのカジノ建設申請についてしっかりと考慮して欲しい」と語った、と『プロプブリカ』誌が水曜日に匿名の取材源の話を基に報道した。

 

トランプ大統領が外国の首脳に対して直接自身の大口献金者の個人的なビジネスの利益について話をするというのは長年の規範を破るものだと報じられている。

 

アデルソン率いるラスヴェガス・サンズ(LVS)と各ライヴァル企業は、日本でカジノを建設するための限られた数の免許をめぐって競争を続けている。日本はカジノを合法化する動きの中にある。カジノ業界から見ると、日本は世界で最後の手つかずの市場ということになる。日本市場は年間250億ドルを生み出す可能性があると見られている。

 

プロパブリカ誌は、トランプはLVS以外にも少なくとももう一つのカジノ会社について言及したと報じているが、それはMGM・リーゾツ・インターナショナル(MGM)であったという説と、ウィン・リゾーツ(WYNN)であったという説に分かれている。ウィン・リゾーツはこちらもトランプの大口献金者だったスティーヴ・ウィンが2017年まで経営していたが、2018年2月にCEOと会長職を辞任した。日本政府高官は、トランプがカジノについて切り出したことに驚き、うまく答えることが出来なかった、と報じられている。

 

LVSCEOであり会長であるアデルソンと彼の妻は大統領選挙の際にトランプに2000万ドルを献金した。更にはトランプの大統領就任の際のイヴェントに500万ドルを出した。

 

ホワイトハウスとLVSにコメントを求めたが、反応はなかった。

 

LVSの株価は水曜日、1.6%下落し、MGM・インターナショナルの株価は1.1%下落し、ウィン・リゾーツの株価は横ばいであった。

 

=====

 

ラスヴェガス・サンズは日本との関係をカジノ建設の免許を得るための財産だと考えている(Las Vegas Sands sees Japan relationship as asset for possible casino license

 

『ラスヴェガス・レヴュー・ジャーナル』誌

2018年7月25日

https://www.reviewjournal.com/business/casinos-gaming/las-vegas-sands-sees-japan-relationship-as-asset-for-possible-casino-license/

 

ラスヴェガス・サンズ(LVSCEOのシェルドン・アデルソンは水曜日、日本と数十年にわたり関係を持っており、日本のカジノ建設を巡る競争で、LVSは優位な立場にあると述べた。

 

LVSの第二四半期の利益発表の席上、アデルソンはウォール街のアナリストたちに対して、「日本の関係者、ビジネス関係者、銀行など全ての人々が、LVSは日本においてリードしている立場にあると言っている。その理由として彼らは私のバックグラウンドがあると言っている」と述べた。

 

金曜日、統合型リゾートの一部として3つのカジノを建設することを認める法律を国会が可決した。これによって、日本は世界で最大のギャンブル市場となるであろう。専門家たちは、2020年代半ばには、年間210億ドルを生み出すギャンブル市場になるだろうと予測している。

 

この法律の可決後すぐに、ラスヴェガス・サンズ、ウィン・リゾーツ、MGMリゾーツ・インターナショナルとシーザース・エンターテインメントは、日本でのカジノ経営の免許取得を目指すと発表した。

 

ラスヴェガスを本拠とするLVSが日本で免許が取得できるのかという質問に対して、アデルソンは、自分が日本でComdex(国際的なコンピューター製品の展示会)を開催したことに注意して欲しいと述べた。アデルソンは後にComdexを日本のソフトバンクに8億ドルで売却した。

 

アデルソンはまた、1980年代に東京近郊の千葉市長がアデルソンを訪問し、幕張メッセのデザインについて議論したことがあると述べた。

 

利益発表の席上、LVSがシンガポールにおいて統合型リゾートを成功させていることを強調し、これが「大規模統合型リゾートに関する法律を作ろうとしている日本にとって、強力な具体例」となる、日本の政府当局への後押しとなると述べた。

 

日本はマカオに次いでアジア第2位の巨大市場になるであろう。ここに参入することで、ラスヴェガスを拠点とする複数のカジノ運営会社は成長し続けることになる。

 

LVSの今年の第二四半期の純利益は6億7600万ドルで、前年比5.8%増となった。これは、マカオへの訪問者数が増加したことになる。

 

アデルソンは更に、マカオで運営しているホテルの客室の稼働率は、今年の第二四半期において平均で94%に達しており、記録的に高い数字となっていると述べた。

 

マカオでのビジネスの成長は、一般的な客よりもより富裕なギャンブル愛好者たちの数が増えていることによる、とLVSの幹部は述べている。

 

利益発表の席上、アデルソンと最高執行役員(COO)のロバート・ゴールドスタインは、「大変に富裕な」客の多くは、香港と広東省以外から来ており、滞在日数も長い、と述べた。

 

政府の統計によると、昨年、広東省以外からの客数は17%増加し、中国全土からの客数も12%増加した、ということである。

 

ゴールドスタインは次のように語った。「私たちは今年以降もビジネスを成長させるために必要な重要な要素を見つけたと確信している。私たちは強気に攻勢をかけるつもりだ」。

 

LVSの経営陣は、LVSは現在、マカオに所有しているホテルの改修のために資金を投入している、それは、「大変に富裕な」客層を獲得するためだ、と語っている。ヴェネティアン・マカオは今年初めに改修を完了した。一方、パリジャン・マカオの改修は継続中だ。

 

アデルソンは次のように語った。「私たちはマカオへの投資を続けていくつもりだ。なぜなら私たちはマカオ市場に対して長期にわたる、ゆるぎない関与を続けていくだからだ」。

 

LVSの株価は今年の第二四半期の純利益を発表した後に下落した。それはウォール街の専門家たちの予測を下回ったからだ。LVSの一株当たりの利益は70セントであったが、アナリストたちの予測は80セントであった。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 国連総会に伴い、安倍晋三首相がニューヨークを訪問、アメリカのドナルド・トランプ大統領と首脳会談を行いました。焦点は貿易赤字問題。簡単に言うと、アメリカは現状の対日貿易赤字状態を何とかしたい、減らしたい、日本は現状からあまり変更を加えたくないということになります。

 

 1980年代、私が子供の頃、日米貿易戦争などと呼ばれ、対日貿易赤字に業を煮やしたアメリカは厳しい要求をしていました。子供なのでよく分からなかったのですが、「日本が自動車やテレビを作って、それをたくさん輸出するんだけど、アメリカからは何も買わないのでアメリカが怒っている」という程度の理解でした。

 

 さて、その頃に比べて、日米の貿易関係はどうなっているかと言うと、アメリカの貿易赤字の額で言えば、中国やメキシコの方が大きくなっています。中国は年間で約38兆円も黒字(アメリカからすれば赤字)なので何ともすさまじいものです。貿易額の合計で言えば、中国とメキシコが群を抜いています。日本は対アジアでの貿易が活発になっているようです。

 

(貼り付けはじめ)

 

■2017年のアメリカの貿易赤字上位5か国(アメリカからの輸出額―その国からの輸入額、概数)

 

    中国 1700億ドル 5200億ドル -3500億ドル(約38兆5000億円)

    メキシコ 2400億ドル 3200億ドル -800億ドル(約8兆8000億円)

    日本 690億ドル 1390億ドル -700億ドル(約7兆7000億円)

    ドイツ 535億ドル 1130億ドル -595億ドル(約6兆5500億円)

    イタリア 185億ドル 500億ドル -315億ドル(約3兆4700億円)

 

ソース:http://honkawa2.sakura.ne.jp/8782.html

 

■年別の貿易赤字のグラフ


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 ソース:http://honkawa2.sakura.ne.jp/8782.html

 

(貼り付け終わり)

 

対日赤字の約80%は自動車関連となっています。アメリカ側には、自動車こそはアメリカのお家芸、アメリカの自動車は世界一、だから日本で売れないのはおかしい、という意識があるかもしれませんが、今の日本でアメリカ車を積極的に買いたいという人は少数だと思います。日本で外国産車と言えば、ドイツ、イギリス、イタリア、フランス、スウェーデンといったヨーロッパの国々の自動車となります。アメリカ車は、燃費が悪く、故障が多く、大型車ばかりで日本の狭い道にはそぐわないという考えが日本の消費者の側にあります。戦後しばらくアメリカ車は憧れの対象で、古い日本映画では主人公がアメリカ車を運転している場面が良く出てきます。しかし、私がアメリカで生活しての経験を踏まえて、アメリカの自動車を買うかと質問されればとノーと答えます。

 

 アメリカ側が日本側にいくら「アメリカ車を買え」と要求しても、それは理不尽な要求で、消費者の要求に沿った自動車づくりをしてからそのように言えということになります。アメリカでは景気が良くなっているということで、購買意欲が高まり、その購買意欲が、アメリカ車ではなく、日本車に向かっていることで、貿易赤字が増えているという側面があります。日本車は故障しにくく、大切に乗っていれば、中古車として売却する際には高い値段で売れるというのがアメリカ国内での常識ですから、お金があったら日本車を買うということになります。

 

ですから、アメリカとしては日本の自動車関連輸出に対して高関税をかけることで、アメリカ国内での日本車の売り上げを下げ、アメリカ車が競争できるようにするという動きに出ようといのが現在の状況です。今回の日米首脳会談では更なる関税はかからないということになりましたが、今後はどうなるか分かりません。日本の対米貿易黒字(アメリカの対日貿易赤字)の8割近くは自動車関連なのですから。

 

アメリカから日本への輸出、日本から見ればアメリカからの輸入の主要な品目を見てみると、化学品等(18.8%)、食料品・農水産物(18.6%)、航空機・同部品(12.6%)、光学機器・医療機器(10.9%)、一般機械(10.0%)となっています。食料品・農産物がやはり大きな割合を占めます。日本は稲作を守るために高い関税障壁を設けているように思われていますが、他国と比べても農産物や食料品にかかる関税は高くありません。食料自給率の低下は私が子供の頃から叫ばれていますが、既に低廉な外国産の食品が入っており、日本農業の拡大はなかなか難しい状況です。

 

 こうした自動車や農産物の交渉を日本側では「TAGTrade Agreements on Goods)」と呼んでいます。問題は、共同宣言で、TAGが終了後、更に貿易と投資について話し合いを行うという文言が入っていること、更にトランプ大統領が「日本側は更に防衛関連でアメリカからの購入を増やすと述べた」と主張していることです。

 

 今回はあまり大きな変更はなくて済みそうですが、アメリカは日本側に更なる過大な要求をしてくることは明らかなようです。属国・日本はそれでますます疲弊していきそうです。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「日米貿易協議 通商交渉「新枠組み」 首脳会談で詰めへ」

 

毎日新聞2018925 2347(最終更新 926 0057)

https://mainichi.jp/articles/20180926/k00/00m/020/175000c

 

 【ニューヨーク中井正裕、清水憲司】日米両政府は25日、ニューヨークで第2回の閣僚級貿易協議(FFR)を行い、関税を含めた2国間の通商交渉入りについて協議した。貿易赤字削減を目指すトランプ米政権が米産品の輸入拡大などを強く求めているのに対し、日本政府は米国による自動車・同部品の輸入制限を回避したい考え。26日(日本時間27日未明)の日米首脳会談でも交渉入りについて議論した上で、合意文書の公表を目指す。

 

 茂木敏充経済再生担当相と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が同市内のホテルで協議した。終了後、茂木氏は「議論のベースを日本から提案した。両国の貿易を促進する方策、枠組みについて基本的な認識は一致した」と語り、協議が前進していると強調。ただ、具体的な内容は明らかにせず、「個別項目は首脳会談で合意した上で発表したい」と語った。

 

 8月に開いた第1回FFRでは、米国が2国間の通商交渉を迫る一方、日本は米国に環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への復帰を促し、議論は平行線に終わった。しかし、トランプ米大統領は2国間交渉を拒む日本に対し「米国と取引しなければ大問題になる」といらだちをみせ、自動車・同部品の輸入制限の発動をちらつかせるなど通商圧力を強めてきた。

 

 トランプ氏は9月23日の安倍晋三首相との夕食会でも通商問題に言及。26日の日米首脳会談で、トランプ氏が通商問題で具体的な成果を求めるのは必至の情勢だ。一方、国内経済への影響が大きい米国の自動車・同部品輸入制限を回避することは日本政府の最重要事項。今回の協議で茂木氏は車の輸入制限回避に向け、農産物など一定の分野での関税交渉入りなどを幅広く議論した模様だ。

 

 北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉では米国はメキシコに、通貨政策を制限しうる為替条項や、自動車の数量制限など自由貿易を制限する条項を認めさせた。2国間交渉は、幅広い通商分野をカバーする自由貿易協定(FTA)につながる可能性もある。日本には警戒感が残っているものの、トランプ氏の強い要請を踏まえ、2国間交渉は避けられないとの判断に傾いた。

 

 

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●「トランプ氏、安倍首相との友好関係「終わる」 米紙報道」

 

朝日新聞 ワシントン=土佐茂生2018971049

https://www.asahi.com/articles/ASL972C1VL97UHBI009.html

 

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは6日、トランプ大統領が同紙コラムニストとの電話で、日本との貿易赤字を問題視し、安倍晋三首相との友好関係が「終わる」と語ったと報じた。日米は今月25日に首脳会談を行う方向で調整しており、トランプ氏が日本に二国間の自由貿易協定(FTA)の締結など、厳しい態度で交渉に臨む可能性がある。

 

 コラムニストのジェームス・フリーマン氏はトランプ氏と電話した内容を踏まえ、同紙で「北米や欧州の友好国との交渉をまとめたとしても、貿易をめぐる不確実性は必ずしも終わらない。トランプ氏はなお、日本との貿易の条件で悩んでいる」と指摘した。

 

 トランプ氏は電話の中で安倍首相との良好な関係に触れた上で、貿易赤字の解消のために「日本がどれだけ(米国に)払わなければならないかを伝えた瞬間、(良好な関係は)終わる」と語ったという。

 

 両国政府は、安倍首相が自民党総裁選で3選された場合、国連総会に出席するのに合わせてニューヨークで首脳会談を行う方向だ。これに先立ち、閣僚級の通商協議「FFR」の2回目の会合も行う見通し。トランプ氏は11月の中間選挙を控え、日本との貿易赤字の解消も成果にしたい考えで、輸入車への高関税措置をちらつかせて、日本側に妥協を迫る可能性がある。(ワシントン=土佐茂生)

 

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●「米貿易赤字9年ぶり高水準 17年、対中国が過去最大」

 

日本経済新聞 2018/2/6 22:47

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26613280W8A200C1FF2000/

 

 【ワシントン=鳳山太成】米商務省が6日発表した2017年の貿易統計(通関ベース)によると、モノの貿易赤字は7962億ドル(約86兆8千億円)と前年比8.1%増えた。2008年以来、9年ぶりの大きさだ。全体の約半分を占める対中赤字が過去最大に膨らんだほか、対メキシコも増えた。対日赤字は横ばいだった。

 

 トランプ米大統領は米国人の雇用が外国に奪われたとして貿易赤字を敵視する。赤字削減を公約に掲げているが、政権発足1年目は赤字幅が広がる結果となった。中国などに一段と圧力をかけて通商摩擦が激しくなる可能性がある。

 

 米国のモノの貿易収支のうち、世界主要国の同時成長を受けて輸出が1兆5468億ドルと6.6%増えた。一方で堅調な米国経済を追い風に輸入も2兆3429億ドルと7%増えた。旺盛な個人消費を受けて部品を含む自動車や飲食料品の輸入が過去最高を記録した。企業の設備投資も堅調で、コンピューターや産業機械など資本財の輸入も大きく増えた。

 

 国際収支ベースでみたサービス収支は2440億ドルの大幅な黒字だった。モノとサービスを合わせた貿易収支は5660億ドルの赤字にとどまり、サービスで稼ぐ構造が続いている。

 

 米国のモノの貿易赤字で最も大きい対中赤字は3752億ドルと8.1%増えた。1月に発表された中国側の統計でも、米国の対中赤字は過去最高となった。トランプ氏は同月、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と電話で協議し、対中貿易赤字の拡大を「持続的ではない」と指摘し失望したと伝えている。トランプ氏は鉄鋼やアルミニウムへの輸入制限、知的財産の侵害への制裁措置を検討しており、赤字拡大を受けてさらに強硬姿勢に出る可能性がある。

 

 対日貿易赤字は横ばいの688億ドルだった。国別では3位で、前年の2位から1つ順位を下げた。米政権は日本の自動車貿易の非関税障壁などに不満を持っており、日米自由貿易協定(FTA)に関心を示す。環太平洋経済連携協定(TPP)への復帰検討も表明し、日本を含む協定参加国の市場開放に向けた交渉に乗り出す考えをちらつかせている。

 

 中国と並んで貿易赤字が大きく広がったのがメキシコだ。10.4%増えて国別では前年の4位から2位に浮上した。トランプ氏はメキシコから自動車関連の輸出が増えてきたことに不満を抱いており、昨夏からカナダも含めた北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を進めている。米国は自動車貿易を中心に厳しい要求を続けそうだ。

 

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 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ大統領が衝撃の発言を行ったという報道が出ました。今年6月の日米首脳会談中、トランプ大統領が安倍晋三首相に対して、対日貿易赤字問題や米朝交渉に関して話し合いをしている中で、安倍首相に対して「私は真珠湾を忘れない」という発言を行った、と報じられました。安倍首相に対して不満を表明する中で、禁句とも言うべき言葉を使ってしまったということです。

 

以下の記事によると、トランプ大統領は安倍首相と8回も会談し、電話会談は26回に及ぶということで、外国の指導者の中でも緊密な関係を築いているということです。最近までは、トランプ大統領は安倍首相について批判がましいことは全く言ったことがなかったということをホワイトハウス、国務省、日本政府関係者は揃って証言しています。

 

 しかし、最近になって、対日貿易赤字問題と米朝交渉に関して、トランプ大統領は日本を批判し、それに対して日本側も不満をためているというのが現状のようです。

 

 安倍首相は日米関係を強化するために、トランプ大統領との個人的な関係強化を図ってきました。そのためにゴルフが有効だと思えば、高価なゴルフクラブを贈り、一緒にゴルフをプレーして回りました。そして、アメリカ側のいうことには何でも従い、トランプ大統領からは「素晴らしい友人」という評価を受けてきました。

 

 しかし、トランプ大統領は、日本の世界的における影響力が低下し、存在感が消えつつある中で、日本のことなど眼中にはないようです。そして、安倍首相の熱心な迎合も、「真珠湾のことは忘れない」というトランプ大統領の一言でおじゃんになってしまいました。

 

 この言葉を言われたくないがために、戦後日本はアメリカに屈従してきましたし、安倍首相も見苦しいほどの阿諛追従をしてきましたが、結局、この言葉を言われてしまいました。これは、安倍首相の路線が間違っていたということも言えますが、日本はアメリカから経済的利益を得てばかりのずるい国という遅れた認識しかトランプ大統領は持っていないということです。

 

 トランプ大統領の発言や政策は1980年代のアメリカ民主党の日本叩きと全く同じです。その当時トランプ大統領は民主党支持者だった訳ですから、習い性となるということなのかもしれません。

 

 しかし、日本側にしてみれば、これはチャンスかもしれません。「そうですか、アメリカ側はそんなことを言うのですか」ということで、対米自立、アメリカに対してもっと言いたいことを言うための機会にしたいところです。しかし、今の安倍政権ではそれは無理でしょう。これではただ言われっぱなし、やられっぱなしということになります。いつものことと言えばそれまでですが。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「トランプ大統領「真珠湾忘れぬ」と安倍首相に不満=7月に日朝高官が極秘接触」

 

8/29() 6:23配信 時事通信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180829-00000008-jij-n_ame

 

 【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は28日、6月の日米首脳会談でトランプ大統領が「私は真珠湾を忘れない」と述べ、対日貿易赤字問題などをめぐり安倍晋三首相に強い不満を表明したと報じた。

 

 両首脳は北朝鮮問題でも対立したという。

 

 同紙はまた、7月に日朝情報当局高官がベトナムで極秘に接触し、事前に知らされていなかった米側が、不快感を示したとも伝えた。

 

 同紙によると、トランプ氏は安倍首相に対し、2国間通商協定の交渉を促したが、首相は断った。トランプ氏は牛肉と自動車の市場開放も求めた。貿易や対北朝鮮政策をめぐり日米の立場の違いが鮮明になる中、トランプ氏の不満が詳細に伝えられたのは初めて。

 

 6月の会談は、同12日の北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との初の米朝首脳会談に先立ち、ワシントンで7日に行われ、北朝鮮問題が焦点となった。安倍首相は、北朝鮮の非核化が具体化するまで、米韓合同軍事演習の中止や朝鮮戦争終結宣言を思いとどまるようトランプ氏に助言していたが、同紙は、首相に近い人物の話として「安倍氏の提案は完全に無視された」と指摘した。

 

 同紙によると、7月の日朝情報当局の極秘接触では、北村滋内閣情報官と、「キム・ソンヘ」という人物が会談したという。聯合ニュースは、キム・ソンヘ氏の肩書を統一戦線部統一戦線策略室長と伝えた。拉致問題について話し合ったとみられる。 

 

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I remember Pearl Harbor’: Inside Trump’s hot and cold relationship with Japan’s prime minister

 

By John Hudson and Josh Dawsey

August 28 at 11:07 AM

https://www.washingtonpost.com/world/national-security/i-remember-pearl-harbor-inside-trumps-hot-and-cold-relationship-with-japans-prime-minister/2018/08/28/d6117021-e310-40a4-b688-68fdf5ed2f38_story.html?utm_term=.b4d1c79c84ec

 

During a tense meeting at the White House in June, President Trump caught Japanese Prime Minister Shinzo Abe off guard with a pointed remark.

 

I remember Pearl Harbor,” the president said, referring to the surprise attack that propelled the United States into World War II.

 

Trump then launched into a blistering critique of Japan’s economic policies, according to people familiar with the conversation. He railed against the U.S. trade deficit with Japan and urged Abe to negotiate a bilateral trade deal that is more favorable to U.S. exporters of beef and automobiles.

 

The meeting, which left Abe exasperated, epitomized the paradoxical nature of Trump’s closest relationship with a foreign leader.

 

The two men have a tight rapport — Trump has met with Abe eight times, more than with any other counterpart, and talked to him on the phone 26 times. White House aides say they joke about golf, with Trump complimenting Abe on his agile moves while ribbing him about video footage that appears to show him falling into a sand bunker. Trump sees Abe as a savvy negotiator and a worthy counterpart — unlike many other world leaders who draw his derision. He calls Abe his “good friend.”

 

I’ve never heard him [trash]-talk Abe. And you can’t say that about a lot of the world leaders,” said a U.S. official, who, like other White House, State Department and Japanese government officials interviewed for this report, spoke on the condition of anonymity to discuss a crucial bilateral relationship.

 

But in recent months, the president’s unorthodox approach to North Korea and deeply negative view of Japan’s trade practices have locked Trump and Abe in a series of agree-to-disagree stalemates, to the growing frustration of Tokyo.

 

The rift marks a disappointing turn for Abe, who invested heavily in a personal relationship with Trump, publicly praising his “outstanding” and “remarkable leadership,” lavishing him with a $3,800 gold-plated golf club and refusing to retaliate against his steel and aluminum tariffs even as other U.S. allies took swift reciprocal measures against American bourbon, corn and motorcycles.

 

Abe has little to show for his efforts. Japan was the only major U.S. ally that did not receive temporary exemption from the metals tariffs, and it now faces the prospect of new automobile tariffs — a move tantamount to economic warfare in a country where the car industry is closely linked to the national psyche.

 

Abe hoped his relationship with Trump would translate into strong bilateral relations. But on both the security and economic fronts, he has faced major setbacks,” said Shihoko Goto, a Japan expert at the Wilson Center, a Washington think tank.

 

The stakes are high for the Trump administration, which needs a strong alliance with Japan to offset the loss of influence from the president’s withdrawal from the Trans Pacific Partnership, an 11-nation trade pact designed to keep America rooted in the most economically vibrant region of the world.

 

Japanese officials say Trump misstates economic data during meetings and rebuffs advice on North Korea. In phone calls and meetings ahead of Trump’s landmark summit with Kim Jong Un in Singapore in June, Abe repeatedly advised Trump not to halt military exercises with South Korea or entertain an agreement to formally end the Korean War until North Korea takes concrete steps to denuclearize.

 

Abe was completely ignored,” said a person close to the Japanese prime minister.

 

His lieutenants are resigned to Trump now being uncontrollable by Jim Mattis or John Kelly and think John Bolton has even more limited influence,” he said, referring to the defense secretary, the White House chief of staff and Trump’s national security adviser.

 

The uncertainty has fueled concerns that Trump could overrule his top aides and put the U.S. troop presence in Okinawa or Seoul on the table to secure a nuclear deal with North Korea. Following Abe’s combative meeting with Trump in June, Japanese officials reached out to Trump confidantes to better understand where he was coming from.

 

U.S. officials deny that any plans are being considered to change the U.S. force posture, but they make no apology for the tough discussions between the two leaders on trade.

 

The president has been frank from the start with Prime Minister Abe,” a senior administration official said. “We’re going to start taking measures that are designed to inject greater reciprocity into the relationship, that are going to force partners around the world to share the burden of upholding the international system. If we want it to continue, then it’s got to work for the United States, which is the biggest member of the grouping.”

 

During heated exchanges, Japanese officials say Abe waits for Trump to make his point, and finds an opening later on in the conversation to rebut him. “He understands if he categorically denies what the president says, it might hurt the president’s pride,” one Japanese diplomat said.

 

Another diplomat said that he could not explain Trump’s Pearl Harbor reference but added that the president relishes historical references and frequently brings up Japan's “samurai past.”

 

Although disturbing, this rhetoric hardly veers from Trump’s comments against Japan on the campaign trail,” said Goto, the Japan scholar. “His views of the Japanese economy then were based on the perceptions of the 1980s and ’90s, rather than the realities of today. So it may not be a surprise if his worldview, especially of Asia, is derived back from World War II, rather than today.”

 

Officials on both sides of the Pacific say that the foundations of the U.S.-Japan relationship remain strong and that Abe speaks with Trump more easily and frequently than he did with President Obama.

 

But Tokyo’s patience on key economic and security issues appears to be wearing thin.

 

This summer, the Japanese concealed a meeting they held with North Korea from senior U.S. officials, according to people familiar with the matter. The secret meeting, which has not previously been reported, took place in July in Vietnam between a top Japanese intelligence official, Shigeru Kitamura, and a senior North Korean official in charge of reunification, Kim Song Hye. Senior U.S. officials expressed irritation that Japan wasn’t forthright about the meeting, given Washington’s near-constant updates to Tokyo on its dealings with North Korea.

 

A Japanese official said he could not comment on meetings with intelligence officials. But officials in Tokyo have acknowledged that to negotiate the return of Japanese abductees in North Korea, they can’t solely rely on the Trump administration to lobby on Japan’s behalf.

 

Japan has also been more willing to break with the United States on trade. Abe personally rebuffed Trump’s overture for a bilateral trade deal during the White House meeting in June. A month later, Japan’s chief cabinet secretary, Yoshihide Suga, categorically rejected the offer in even more forceful language. “Japan is not going to do anything with any country that harms the national interest,” Suga told reporters.

 

On Thursday, Japan’s trade minister publicly warned that Tokyo would retaliate if Trump follows through on his threat to impose a 25 percent tariff on Japanese automobile imports.

 

Abe does not regret investing in his relationship with Trump, Japanese officials said. Tokyo believes strains would be far worse off without the personal rapport, and senior officials routinely praise Mattis for helping boost defense cooperation.

 

Without the presence of the U.S. military in the Far East, we can’t ensure our own security,” a Japanese official said. “That’s an absolute fact, whether we like it or not.”

 

Other world leaders who have invested heavily in a personal relationship with Trump, such as British Prime Minister Theresa May and French President Emmanuel Macron, have made similar cost-benefit analyses despite being rebuffed by Trump on various policy priorities.

 

U.S. officials stressed that although Trump’s relationships can sour, they can also improve quite dramatically. For months, the president raged against the European Union’s trade practices, only to hail major progress with the world’s largest trade bloc after cutting a largely symbolic agreement with European Commission President Jean-Claude Juncker last month to continue negotiations.

 

Despite a deterioration of their personal relationship, it’s still quite easy for Abe to ask for a phone conversation with Trump, and this happens quite regularly,” said Andrew Oros, a Japan expert at Washington College in Chestertown, Md.

 

Analysts attribute the latest downturn in relations to the simple reality that Abe now needs Trump much more than Trump once needed Abe. The Japanese leader has come to the president with a range of requests, including assistance on the abductees issue, tariff exemptions, and clarifications on oil import sanctions with respect to U.S. withdrawal from the Iran nuclear deal.

 

But as Abe seeks his third term as prime minister, he has been unable to give Trump what he wants: unilateral concessions increasing U.S. farm goods’ access to Japanese markets, a sensitive political issue in Japan.

 

The early value Trump gained from Abe’s mentorship now seems less important to him, and Trump probably sees Abe now as someone who is often asking for something but not giving Trump what he wants,” said Jim Schoff, a Japan expert at the Carnegie Endowment for International Peace.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 少し古くなりますが、日本の安全保障関係とアメリカの保護貿易政策による米中貿易戦争に関する記事をご紹介いたします。この論稿の要旨は「日本はトランプの貿易政策などによって酷い目に遭うので、それならば中国に色気を見せることも考えられるが、やっぱりアメリカから離れられない」というものです。

 

 日本がアメリカから離れるということを想像することは難しいことです。中国が経済力と影響力を増大させる中で、それでは日本が中国に近づくということは短期的にはあり得ません。しかし、日本はアメリカとの関係について、もっと現実的に動くという選択肢はあります。中国が伸びてきている以上、中国にも近づき、かつその関係を使って、アメリカに対して条件闘争を行うというものです。

 

 最初から「ご無理ごもっとも」で何でも相手の言う通りに全てを受け入れるというのは、よほど特殊な関係です。個人間で考えても分かります。日米関係はこの特殊な関係になっています。それが帝国・属国関係ということになります。何でもかんでもアメリカの言いなりになる、アメリカの利益のために日本の利益を犠牲にする、それは究極的にはそれで平和を買うということ、それは戦後日本が到達した一つの見識かも知れません。

 

 しかし、貿易戦争で関税を課され、プラスして防衛力増強を求められ、アメリカらの武器購入を求められるということは、お金をさらに貢ぐということです。貢がれたお金はアメリカとアメリカ国民のために使われるもので、日本人のためではありません。そのような関係でいいのか、というときに、中国との関係を深めておけば、それを使って、条件闘争が出来る可能性もあります。

 

 ところが、日中関係は不自然なほどに敵対的です。この不自然なほどの敵対関係で得をするのはアメリカです。中国との関係がこうである以上、日本はアメリカに益々べったりということになるからです。

 

 このような状況で本当に良いのかということを考えるべき時期に来ているのではないかと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

日本の中国との合意は純粋なプラグマティズム(Japan’s China Deals Are Pure Pragmatism

―ドナルド・トランプでさえも日本政府を中国政府の陣営に押し込むことはできない

 

J・バークシャー・ミラー筆

2018年7月3日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2018/07/03/japans-china-deals-are-pure-pragmatism/

 

複数の専門家たちは最近になって、ドナルド・トランプ大統領の予測不可能で大胆な外交政策によって、アメリカにとって東アジア地域の最重要の同盟国である日本を中国の陣営に押しやることになると分析している。『ウォールストリート・ジャーナル紙』紙に掲載された記事「トランプの貿易戦争は、日本と中国を協力させることに」の中で、両国を「奇妙な同志(strange bedfellows)」と表現した。また、東アジア地域のライヴァルである日本と中国の雪解けの原因がトランプの政策による非確実性であると主張する人々も存在する。

 

この日中の接近という主張にはいくつかの真実が含まれているが、日本政府がすぐにアメリカ政府を捨てて中国政府の側につくということはない。日本の対中国政策は、中国の力が強くなり、東アジアにおけるアメリカの役割が不透明化している中で、よりプラグマティック(現実的、実践的)になりつつあるが、日本が最終的に望むことは、アメリカが東アジアからいなくなることである。

 

トランプ大統領の外交政策はジェットコースターに乗っているようなものだ。これは日本では特に痛切に感じられている。トランプは大統領に就任して最初の週に、トランプ大統領は環太平洋経済パートナーシップ協定(TPP)からのアメリカの離脱を発表した。TPPは、アジア太平洋地域の旗艦となる貿易合意であり、もともとはアメリカが主導し、日本の安倍晋三首相が協力してきた。その後、トランプ大統領は、日本と韓国を含む長年の同盟諸国に脅しをかけている。トランプはこれらの国々はアメリカとの同盟関係において最低限度のコストで最大の利益を得ていると非難している。

 

トランプ大統領は最近、貿易に関して全面攻勢に出て、これが同盟諸国やライヴァル諸国に影響を与えている。日本は、カナダやEUと同様に、長年にわたりアメリカに対して忠実な同盟国であり続けてきたのに、貿易問題に対して何らの恩恵も受けていない。トランプ政権は日本の鉄鋼とアルミニウムに対して大幅な関税引き上げを行った。トランプ政権は、アメリカの国家安全保障上にとって関税引き上げのような厳しい措置は必要不可欠な措置なのだと主張している。

 

日本はまたトランプ政権が北朝鮮との合意で譲歩し過ぎたと懸念を持っている。共同宣言の内容は具体性に欠け、アメリカ政府は中国の東アジア地域における攻勢に対処するにあたり、いくつかの効果の薄い対策は行っているが、包括的な戦略を持っていないと日本は考えている。日本は、トランプ政権が主導してきた北朝鮮を交渉のテーブルにつかせることを目的とする最大限の圧力の熱心な支持者であった、しかし、現在、日本は最近の情勢と出来事について、米朝間で、アメリカが北朝鮮に代償なしに妥協しているということに懸念を持っている。

 

シンガポールでの米朝首脳会談の直後、トランプ大統領は、今年の後半に予定されていた米韓合同軍事演習「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」の延期を提案した。トランプ大統領の発表は、日本や韓国に相談することなくなされたものだった。この発表によって、アメリカの朝鮮半島における役割についての疑問が醸成されている。トランプの発表は日本と韓国に相談することなくなされたもので、朝鮮半島に対するアメリカのアプローチに対する疑念を駆り立てることになった。日本政府はトランプが演習について「挑発的」でかつ「費用負担が大きい」と述べたことについても深く憂慮している。トランプのあけすけな言葉遣いによって、ホワイトハウスは地域の同盟諸国をアメリカの対アジア政策と地域の安定にとっての必要不可欠な要素ではなく、財政上、安全保障上の負担だという考えを強めているのではないかという懸念を同盟諸国は持っている。

 

同時に、日中関係において大きな改善が起きている。先月(2018年5月)、日本は李克強国務院総理を迎え、また日中韓3か国の首脳会談のために韓国の文在寅大統領も訪日した。李克強訪日中、日本と中国は一帯一路協議会の設立と東シナ海における意図しない衝突を避けるための空海における接触に関するメカニズムの長年にわたる議論を終わらせた。東シナ海では島々を巡り日中間で衝突が継続している。貿易問題に関しては、日中両国は相互依存関係にあり、トランプの保護主義的な動きに対抗し、東アジア地域の安定した貿易環境を促進することで共通の利益を持っている。貿易協定に関して日中は全く別の意図を持っているが、両国は二国間、そして日中韓自由貿易協定とより大きな地域包括経済パートナーシップを通じて多国間の交渉を続けている。

 

しかし、このような関係改善の動きは歓迎されているが、進みは遅い。言い換えるならば、現状は、雪解けではなく、現実主義に基づいた動きということである。日中関係における戦略に関する不信が生み出す構造的な問題は尖閣諸島の領有権問題と東シナ海に埋蔵されている天然資源の問題である。中国の地域における攻勢と急速な軍の近代化、日米同盟の存在、台湾との関係は根深い問題で、解決に向けた取り組み話されていない。二つ目に、トランプ政権が同盟諸国に対して敵意を持った言葉遣いをしていることに対して、日本と同盟諸国の中で、懸念が広がっている。これは正当な懸念である。日本政府は国家安全保障の保証者としてアメリカをつなぎ留めたいとしている。トランプの言葉遣いがどんなに荒くても、日本政府にとっての要点は全く変わらないのだ。

 

日本は、貿易に関してのアメリカの保護主義的な主張を攻撃するようなことはしない。アメリカの保護主義派アジアにおけるアメリカの信頼性を減少させ、中国の地位を上昇させることになる。日本は、外交上の集中的な攻勢を通じて、アメリカを東アジア地域に関与させ続けようと努力を続けている。この外交上の攻勢は南アジアと東南アジアで展開されている。安倍首相はインド、ヴェトナム、フィリピンなどの諸国家との戦略上の関係を結び、発展させようとしている。この動きは頼りにならないアメリカに対してバランスをとることではなく、二国間の関係を束ねた網を通じてアメリカを東アジア地域に関与させる続けることが目的である。更には、日本は、日米関係を通じて、航行の自由と国際法を通じての紛争の解決のようなアメリカの目的を支持するのである。

 

最後に、安倍政権の下で、日本は安全保障と防衛に対する姿勢を改善し続けている。こうした動きはこれまでの日本の各政権が進めたプロセスの一部であり、進化である。安倍政権下での重要な変化は、国家安全保障会議の設置、国家安全保障戦略の策定、米国との二国間の防衛ガイドラインの見直しといったもので、アメリカの撤退の恐怖を和らげるためではなく、日米同盟をより完全に、そして強化することを目的としたものだ。

 

日中関係の最近の動きは無内容なものではないが、和解に向けた兆候ということでもない。これからの数か月、私たちは中国政府と日本政府との関係がより現実的な方向に進むだろう。しかし、紛争に関して和解が進むものではない。安倍首相率いる自民党の運命は重要な役割を果たす可能性がある。安倍首相が自民党総裁として3期目を務める、つまり首相を務めることが継続できるならば、中国との関係の動きはこれまで通り進む。しかし、安倍首相が継続できないとなると、日中関係の不安定さが増すことになる。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回は少し遅くなりましたが、マイク・ポンぺオCIA長官(次期国務長官)が復活祭の時期(4月第一日曜日)に北朝鮮を訪問し、北朝鮮の最高指導者金正恩朝鮮労働党委員長と面会したということを伝える記事をご紹介します。

 

 今年の3月にいろいろな事態が急速に動き始め、韓国大統領特使が北朝鮮を訪問し金委員長と会談、この特使がアメリカを訪問し、ドナルド・トランプ大統領に北朝鮮訪問について報告し、その際に金委員長からの米朝首脳会談の提案を受け入れました。3月末には、金委員長が指導者となって初めての外遊として中国・北京を訪問し、習近平国家主席と会談を持ちました。また、習近平国家主席が近々北朝鮮を訪問するという報道も出ました。

 

 こうした中、米朝首脳会談準備でアメリカ側の指揮を執るポンぺオCIA長官(次期国務長官)が4月上旬に北朝鮮を極秘に訪問し、金委員長と会談を持ったということが報じられました。北朝鮮側は米朝首脳会談に真剣に取り組んでいることが分かります。

 

 韓国は北朝鮮との戦争状態を終結し、平和条約を結ぶ方向で動いています。しかし、ここで重要なのは、中国とアメリカの意向です。朝鮮戦争では中国とアメリカがそれぞれ北朝鮮、韓国に味方をして多くの犠牲を払いました。ですから、朝鮮半島に関してはアメリカと中国の意向が重要となります。

 

 中国と韓国は直接交渉と平和条約締結の方向で動いています。北朝鮮もこの方向で進んでいます。一方、日本は「交渉のための交渉はしない」として、経済制裁など圧力を強化して北朝鮮の屈服を図るという主張です。交渉と圧力、2つの方向性があり、トランプ大統領はこの2つをうまく手綱を引いたり、緩めたりしながら、事態を進めているという感じです。

 

 日本は北朝鮮に対する吠え掛かり係をやらされ、嫌われている状況で、それにプラスして、アメリカ側は日本との二国間経済交渉で日本の対米黒字(アメリカの対日赤字)を削減しようとしてきています。日本はこれらを唯々諾々と呑むしかありません。主要なアクターになれないということを日本のメディアではあまり報じられていませんが、その現実をしっかりと見据えておかねば、上京を大きく誤って認識することになるでしょう。また、大いなる内弁慶として、外側から見れば滑稽な姿を晒すことになるでしょう。すでに十分に晒しているように思われますが。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

ポンぺオCIA長官と北朝鮮の最高指導者金正恩委員長と復活祭の週末に会談を持った(CIA Director Pompeo met with North Korean leader Kim Jong Un over Easter weekend

 

シェイン・ハリス、キャロル・D・レオニング、デイヴィッド・ナカムラ筆

2018年4月17日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/politics/us-china-trade-dispute-looms-over-trump-summit-with-japans-abe/2018/04/17/2c94cb02-424f-11e8-bba2-0976a82b05a2_story.html?noredirect=on&utm_term=.ca9a46445049

 

マイク・ポンぺオCIA長官は4月上旬の復活祭(イースター)の週末にドナルド・トランプ大統領の特使として北朝鮮を極秘訪問し、北朝鮮の最高指導者金正恩委員長と会談を行った。本紙の取材に対して、ポンぺオ長官の訪問について直接の知識と情報を持つ2人の人物が答えた。

 

上記の2名の人物は米朝交渉の高度の秘密性を理由にして匿名を条件にして本紙の取材に応じた。2人は、「トランプ大統領の信頼厚い政権幹部とならず者国家の権威主義的な元首との間で、通常では考えられない会談が行われた。これは、北朝鮮の核兵器開発プログラムをテーマとするトランプ大統領と金委員長との直接対話に向けた地ならしの一環だ」と述べた。

 

この秘密の任務はこれまで報道されてこなかった。この任務はポンぺオが国務長官に指名された後すぐに実施された。

 

ポンぺオは先週行われた連邦上院外交委員会での証人の可否を決める公聴会で次のように発言した。「アメリカ政府が北朝鮮の核開発プログラムに関して条件を設定し、それによって直接対話を行うことが出来ると楽観的に考えている。この交渉によって、アメリカと世界が真剣に望んでいる外交的な目標が達成できる方向に進むことが出来る」。

 

 

火曜日、マー・ア・ラゴ・リゾートでトランプ大統領は記者団に対して発言を行った。その中で、アメリカ政府は北朝鮮政府との間で「きわめて高いレヴェルで」直接交渉を持ったと述べ、金委員長とポンぺオ長官との対面が会ったことを仄めかした。トランプ大統領は詳細を明らかにしなかった。

 

トランプ大統領は、遅くとも6月上旬までに金正恩と会談を持つ可能性が高いと述べた。

 

ポンぺオは北朝鮮との交渉を指揮している。ポンぺオと金委員長との会談は2000年以来の最高レヴェルの会談となった。2000年、当時の国務長官マデリーン・オルブライトが現在の金正恩委員長の父金正日が戦略的な諸問題について議論を行った。国家情報局長官ジェイムズ・R・クラッパー・ジュニアは2014年に北朝鮮を訪問し、北朝鮮に拘束されていた2名のアメリカ人の解放を実現した。またこの時に北朝鮮の中間クラスの情報担当者と会談を行った。

 

CIAはコメントを拒否した。ホワイトハウスもまたコメントを拒否し、CIA長官の外国訪問について話はしないと述べるにととどまった。北朝鮮政府もまたコメントを拒否した。

 

ポンぺオ長官の北朝鮮訪問から約1週間後、アメリカ政府高官たちは北朝鮮政府の高官たちが金委員長は非核化の可能性について交渉したいと望んでいると認めたと発言した。これはトランプ政権の関係者たちが明らかにしている。これは、米朝首脳会談を前にして米朝両政府の間で新たなコミュニケーションチャンネルが開かれたこと、トランプ政権は北朝鮮政府が首脳会談実現に向けて本気になっているという確信を持っているという兆候を示す発言だ。

 

火曜日、トランプ大統領は自身が所有するリゾートであるアー・ア・ラゴでの日本の首相安倍晋三との会談の途中、「私たちはきわめて高いレヴェルでの直接交渉を行っている、北朝鮮との間できわめて高いレヴェルでの交渉だ」と述べた。

 

トランプ大統領は詳細には言及しなかった。アメリカは北朝鮮との間に正式な外交関係を持っていない。しかし、アメリカの外交官はこれまでにも北朝鮮を訪問し、アメリカ政府は北朝鮮政府との間にある複数の秘密のチャンネルを使って連絡をしてきた。

 

トランプ大統領は次のように発言した。「北朝鮮は交渉を継続し、離脱していない。韓国は北朝鮮と交渉を行っており、戦争状態を終わらせるために首脳会談を行う計画を持っている。私はそれらがうまくいくように祈っている」。

 

トランプは朝鮮戦争を正式に終わらせるための南北首脳会談の計画について「祝福があるように」と述べた。これは核兵器を所有する北朝鮮をめぐる外交的な急速な進展が実現することを意味する。

 

安倍首相との2日間の首脳会談の始まりにあたり、トランプ大統領は北朝鮮関連での急速な事態の進展を肯定的に評価した。北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルの実験に関して、トランプ政権はアメリカの国家安全保障に対する最大の脅威と考えてきた。

 

トランプ大統領は、「韓国政府の高官たちは、アメリカ政府の支持がなければ、特に私の支持がなければ、何も議論話されなかっただろうし、オリンピックも失敗に終わっただろうと述べ、とても感謝している」と述べた。韓国政府は今年2月に平昌で開催された冬季五輪を北朝鮮政府との外交交渉を再開するための道具として利用した。

 

北朝鮮は選手団と高い地位の人々による代表団を五輪に派遣した。これはアメリカの同盟国である韓国との関係の改善を示す大きなサインとなった。これは東アジアの外交、トランプ大統領が主導的な役割を果たしていた状態の急激な変化をもたらした。

 

トランプ大統領は次のように語った。「世界にとっての問題を解決するための大きな機会が存在する。これはアメリカにとっての問題ではない。日本やそのほかの国にとっての問題でもない。世界にとっての問題なのだ」。

 

アメリカも参戦した朝鮮戦争における戦闘は65年前に停止したが、平和条約はいまだに締結されていない。火曜日、ある韓国政府高官は、戦争状態の正式な終了は、来週南北の間にある非武装地帯で開催される金委員長と韓国の文在寅大統領との首脳会談の議題となると発言した。

 

トランプ大統領は「両者が戦争状態を終結させるために議論することは喜ばしい、うまくいくことを祈っている」と述べた。

 

しかし、平和条約締結は複雑な道筋をたどるであろうし、アメリカの参加と合意が必要となるだろう。アメリカは韓国に代わって休戦協定に署名しているので、いかなる種類の平和条約であってもアメリカと北朝鮮との間で結ばれる必要がある。

 

長年にわたり平和条約が締結されてこなかった理由は、北朝鮮が長年にわたり、平和条約が締結されたら、韓国駐留の米軍は必要ではなくなるので撤退させねばらないと主張し、アメリカはこの要求を拒絶してきたからだ。

 

トランプ大統領は北朝鮮の世襲の指導者を「小さなロケットマン」と揶揄した。その後、両者の間で侮辱と脅しの応酬が続いた。これは昨年のことだ。しかし、トランプ大統領は金委員長と会談を持つ計画を進めている。トランプ大統領は北朝鮮がアメリカや同盟諸国に脅威を与えるなら北朝鮮を「完全に破壊」すると述べ、金委員長はトランプ大統領を老いぼれと揶揄した。

 

火曜日、トランプ大統領は、すべてが順調に進めば、金委員長との首脳会談は6月上旬までに開催されるだろうと述べた。トランプ大統領は同時に警告も付け加えた。「物事がうまくいかないこともあるだろう。会談が実現しないこともあるだろう。それでも私たちはこれまで堅持してきた非核化に向けた強力な道筋を進み続けるだろう」。

 

トランプ大統領は首脳会談の場所は現在考慮中で、決定はもうすぐ行われるだろうと述べた。また、記者からの質問に対して、場所はアメリカ国内ではないと付け加えた。トランプ政権は朝鮮半島以外のアジア、東南アジア、ヨーロッパで場所を探していると述べた。

 

安倍首相は彼がトランプ大統領に協力して成し遂げた進歩について喜ばしいという態度を取った。安倍首相はトランプ大統領に対して、1970年代から80年代にかけて少なくとも13名の日本人が北朝鮮の機関によって拉致された未解決の問題について金委員長にその解決を求めるように依頼した。この問題は安倍首相にとって重要な国内問題である。

 

トランプ大統領は2017年11月の東京訪問の際に拉致被害者の家族と面会した。昨年の夏、アメリカ人大学生オットー・ワームビアが亡くなったことにトランプ大統領は激怒した。ワームビアは北朝鮮に17カ月拘束し、意識不明状態で解放された後すぐに死亡した。現在、3名のアメリカ人が北朝鮮に拘束されている。アメリカ政府高官は北朝鮮との交渉ではこの3名の解放を議題にしたいと述べている。

 

安倍首相は「トランプ大統領が拉致被害者家族に面会してくださったことは、日本政府が拉致問題に関してどのように対応してきたかを大統領が深く理解してくださっていることを示している。私は大統領の努力に感謝を申し上げる」と述べた。また、安倍首相はトランプ大統領に対して、北朝鮮政府に「最大限の圧力」を維持するように求めた。

 

トランプ大統領と安倍首相は両者の関係を修復するために首脳会談を行う。トランプ大統領が金委員長と会談するという決定を下したことで日本政府は衝撃を受けた。また、鉄鋼とアルミニウムに対する関税で日本を適用除外対象から外した。こうしたことでトランプ大統領と安倍首相の関係は傷ついた。

 

両者は初期のうまくいった関係を復活させようとしている。トランプ大統領は、水曜日には、様々な追加的な会談の前に2人でゴルフをプレーすると述べた。トランプ大統領は、以前にも述べたが、今回もマー・ア・ラゴは「冬の時期のホワイトハウス」だと述べた。

 

トランプの補佐官たちはアメリカが11か国から構成される環太平洋経済協定への参加の可能性があると述べたが、この動きはまだ機が熟している訳ではないとも強調した。

 

トランプ大統領の首席経済問題補佐官であるラリー・クドローは、貿易に関する日本との対立を過小評価している。クドローはトランプ政権の関税政策は中国を罰することを目的にしていると述べた。クドローは中国が「第三世界の国の経済規模しかないかのようにふるまっている」と批判した。クドローは国際的な連合がトランプ政権の戦略を支持していると明言した。

 

クドローは次のように述べた。「貿易に関して善意の諸国による協力について私はこれまで述べてきた。他国も中国のふるまいを批判している。中国は先進国の経済規模であるのに、第三世界の経済規模であるかのようにふるまっている。中国は技術やそのほかの問題に対して、ルールに従って行動しなければならない」。

 

クドローは中国の悪いふるまいに対処するためにアメリカがTPPに入る必要ではないと述べた。クドローは強いアメリカ経済こそが貿易に関するアメリカの考えを世界に広めるための強力な武器になると強調し、トランプの中国の貿易に対するより強力な姿勢は国際的な支援を得られるだろうとも述べた。

 

クドローは次のように語る。「世界は私たちの側に立っている。トランプ大統領は意識的に世界の支持を求めている訳ではないが、世界は支持してくれるだろう。これは良いことだ。中国はこの流れを注意深く読み、積極的に対応することを望む」。

 

火曜日、中国はアメリカ産のモロコシに対して一時的なダンピング防止策を実施すると発表した。これは、2016年の大統領選挙でトランプ大統領が勝利したカンザス州やテキサス州のようなモロコシの生産高の高い州の農業従事者に打撃を与えることになる。

 

アメリカ産のモロコシの輸入抑制の動きは中国政府とアメリカ政府との間の貿易戦争の規模を拡大させている。月曜日、アメリカ政府はアメリカ企業が中国の携帯電話メーカーZTEに部品を売却することを7年間禁止する措置を取った。世界で1位と2位の経済大国が数十億ドル規模の関税を使って脅威の応酬を行っている。

 

しかし、トランプ大統領は、補佐官たちの中国政府に対する様々な批判のバランスを取ろうとした。トランプ大統領は中国の習近平国家主席を称賛した。トランプ大統領は習主席に対して北朝鮮への経済制裁を実行するように強く求めた。

 

トランプは次のように述べている。「習主席は非常に寛大な人物だ。彼は経済制裁を強化している。誰も期待していなかったレヴェルまで強化している。私は中国政府に対して経済制裁を強化して欲しいと望んでいる。習主席は誰も予想していないレヴェルまで強化している。北朝鮮へ流入する物資の量は確実に減少している」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


※私の仲間である石井利明さんのデビュー作『福澤諭吉フリーメイソン論』が2018年4月16日に刊行されます。大変充実した内容になっています。よろしくお願いいたします。

fukuzawayukichicover001
(仮)福澤諭吉 フリーメイソン論

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