古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 国際関係論

 古村治彦です。

 

 今年に入って、中国・上海郊外の義烏市からロンドンまでの貨物輸送鉄道が開通したそうです。7500マイル(約12000キロ)を16日間でつなぐというものだそうです。

 

この鉄道線は、中国が2011年に発表した「一帯一路(One Belt, One Road)」構想の一環であり、この一帯一路構想は、シルクロードと海のシルクロードの再構築、という中国のユーラシア大陸とアフリカ大陸、インド洋を「獲得する」ための大構想です。

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 以下に紹介する文章にもありますが、太平洋でアメリカと日本から受ける圧力を受け流すために、後背地として中央アジア、そして遠くヨーロッパ、アフリカまで包含する大構想です。 

 

 一帯一路構想は鉄道だけではなく、道路やパイプライン、航路でもつながるということであって、まさにこれから、「ユーラシアの時代」がやってくるという予感がします。
 


(貼りつけはじめ)

中国の「新シルクロード」急行、出発進行(
All Aboard China’s ‘New Silk Road’ Express

:太平洋からロンドンまでの中国の鉄道は、アメリカとの関係が緊張を増す中でヨーロッパ志向になっていることを示す

 

ロビー・グレイマー筆

2017年1月4日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/01/04/all-aboard-chinas-new-silk-road-express-yiwu-to-london-train-geopolitics-one-belt-one-road/?utm_content=buffer9f622&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

中国の「新しいシルクロード」は輝かしい新しい道を獲得した。中国東部の浙江省からロンドンまでつなぐ鉄道サーヴィスが始まる。中国鉄路総公司は1月2日に、上海市郊外で人口100万を抱える都市である義烏市から初めて貨物輸送列車が出発したと発表した。これは、物流における素晴らしい企てだ。この鉄道は全長7500マイルを誇り、16日間をかけてヨーロッパ各国の大都市や首都をつなぐ。

 

より重要な事は、義烏・ロンドン鉄道線は、中国の「一帯一路」政策という地政学的な野心をあらわにするものだ。この一帯一路政策は、中国と中央アジア、中東、ヨーロッパを繋いだ古代の貿易ルートである「シルクロード」を再び作り上げることを目的にしている。アメリカは中央アジアに安全保障をもたらそうという野心を持っている。そして、米中の貿易関係が悪化し、ドナルド・トランプ次期大統領と彼の政権移行ティームが示しているように、中国に対して厳しい姿勢を取っている。この「新しいシルクロード」は、中国にとってより重要性を増すものとなる。

 

古い貿易ルートであるシルクロードを通じてアジアとヨーロッパを繋ぐという中国の目標は、「ベルト・アンド・ロード・イニシアティヴ」など多くの名前で呼ばれている。これは、世界人口の60%を占める65の国々の間で貿易がやりやすくするということなのである。中国は鉄鋼やセメントといった主要な産業部門で生産力過剰に苦しんでいる。そこで、中国は経済を健全なペースで成長させるために必要な新たな市場を探している。

 

ブルガリアの財務大臣や世界銀行幹部を歴任したシメオン・デジャンコフは、「中国は、自国の労働力と建設資材を輸出しているのだ」と述べている。

 

また、中国の国営銀行はそれぞれ、輸送と建設インフラのために2500億ドルの融資を行っている。ピーターソン国際経済研究所の報告によると、「一帯一路」プロジェクトに対する投資は最大で4兆ドルにまで達すると見込まれている。

 

この鉄道はお金の面だけではなく、中国の外交政策にとっても僥倖である。オランダ国際関係研究所の欧中関係専門家であるフラン=ポール・ヴァンダー・パッテンは、「新しいシルクロードは、中国が外交政策面で持っている多くの目的を混合して含んでいる」と述べている。ヨーロッパと環インド洋地域のエネルギー、鉄道、港湾に対する中国の投資は、経済的な利益よりも地政学的な利益を中国にもたらす可能性が高い。

 

ヴァンダー・パッテンは「投資によって、中国はアジア、アフリカ、ヨーロッパでの外交的な影響力を強めることができる。東アジア地域でアメリカと日本から受けている地政学的な圧力に対してそれで対抗することができる」と述べている。

 

中国は、アメリカとの関係が緊張感を増していく中で、ここ数年、国内消費を増加させようとしているが、現在でも輸出に依存している。このプロジェクトは中国にとってさらに重要になっていくことだろう。トランプは自由貿易を声高に批判し、自分の周りに中国を叩く経済学者や貿易に関するアドヴァイザーを集めている。彼らは中国がアメリカ経済を苦しめていると非難している。このことは中国の指導者たちを心配させている。アメリカ貿易通商代表部によると、2015年の米中の貿易関係は合計で6594億ドルに達するものとなっている。

 

アメリカが関税率を上げ、通貨戦争を起こすようなことがあると、ヨーロッパに向けた新しいシルクロードは、中国にとっての格好の避難所となるだろう。

 

デジャンコフは次のように述べている。「トランプ次期政権が貿易面で厳しい態度を取ると、中国は、“ヨーロッパは我々にとっての主要な貿易パートナーである”と言ってインフラを建設することになるだろう」。

 

鉄道輸送サーヴィスは大量輸送の面で最も効率的な輸送方法ではない。しかし、中国鉄路総公司は、ドイツのハンブルク、イタリアのミラノ、スペインのマドリッド向けの鉄道輸送サーヴィスを提供している。義烏・ロンドン鉄道線はコンテナ200個しか輸送できない。巨大な輸送船ならば2万個のコンテナを運べることを考えるとこの数は大変に小さい。しかし、ある種の財物であれば十分に利益を出せるものである。

 

イギリスに本社を置く輸送サーヴィス会社ブリューネル・プロジェクト・カーゴ社のマイク・ホワイトは、「ロンドンまでの鉄道輸送は、海上輸送に比べて半分の距離で済み、空路輸送に比べてコストを半分にできる」と述べている。ブリューネル・プロジェクト・カーゴ社は義烏・ロンドン鉄道線に参加している。ホワイトは、「義烏・ロンドン鉄道線の実現によって、中国との輸出入にかかわる輸送業者や荷主の多くが輸送方法について考え方を変えることになるだろう」と述べている。

 

義烏・ロンドン鉄道線は象徴的な記念碑的事業となっている。前出のデジャンコフは、「“一帯一路”構想が2011年に初めて発表された時から、この構想はヨーロッパの中心とロンドンにつながることを目的とした計画となって具体化したし、それが実現しつつある」と述べた。

 

経済大国であるイギリスは、2014年だけで6630億ドル分の輸入を行った。イギリスは、中国の輸出を基盤とした経済にとって魅力的な対象となる。ここ数年、中国はイギリスの産業とエネルギーに対する投資を増加させている。そして、中国は少なくともつい最近までは、世界第二位の経済大国への経済的なアクセスを熱望するイギリスの指導者たちから熱烈な歓迎を受けた。EU離脱後にヨーロッパとの貿易における優位を失う可能性が出てきたことで、イギリスは、中国との貿易関係を更に深めたいという希望を持つようになるだろう。

 

「一帯一路」はただ鉄道だけのことではない。「帯」は中央アジアを貫く道路とパイプラインを含む陸上のつながりを意味するものだ。「路」は、中国産の絹をローマ帝国各地の市場に送るためにインド洋で開拓された古い海のシルクロードを再び作り出すことを意味している。

 

しかし、中国の習近平国家主席は鉄道投資を最優先政策としている。国有鉄道に2020年までに5030億ドルを投資し、規模を拡大して、新たな輸出市場につなげようとしている、とブルームバーグは報じている。デジャンコフは「鉄道は新しいシルクロードにとって最重要の構成要素となる」と語っている。

 

迎える側となるヨーロッパは、義烏・ロンドン鉄道線が提供するであろうサーヴィスについて歓迎している。特に経済的に遅れていて、輸送、エネルギーなどに投資を必要としているヨーロッパ内部の周辺部は熱いまなざしを向けている。

 

ヴァンダー・パッテンは、中国の新たな鉄道ザーヴィスによって資金を得られることになるので、「ヨーロッパ各国の政府と企業は鉄道サーヴィスに対して大きな期待を持っている」と語っている。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)



アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22




 

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 古村治彦です。

 

 先日、国連安保理でイスラエルの、ヨルダン川西岸地区、ガザ地区、東エルサレム地区における入植地拡大に対する非難決議が採択されました。この種のイスラエル非難決議に対しては、アメリカが拒否権を発動して採択にまで至らないのが通常なのですが、今回は、アメリカは賛成、反対を表明しない棄権を選択し、賛成14、棄権1で採択されました。

 

 アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国は国連安全保障理事会(U.N. Security Council)の常任理事国(permanent members)で、決議案などを可決できないようにする拒否権(veto)を持っています。残り10カ国は非常任理事国(non-permanent members)で任期付の持ち回りで、私の記憶では、日本は最多の回数と年数理事を務めていると思います。

 

 今回、オバマ政権のサマンサ・パワー米国連大使(サマンサ-・パワーについては、拙著『アメリカ政治の秘密』をご参照ください)は拒否権を発動せず、ホワイトハウスもそれを支持したことで、オバマ政権になって初めて、イスラエル非難決議が採択されました。イスラエルはこれに対して非難を行っていますが、オバマ大統領とネタニヤフ首相との間が冷え切っているために、イスラエル側は、ドナルド・トランプ次期大統領の政権移行ティームに働きかけて、オバマ政権に拒否権発動をさせようとしたということです。

 

 トランプ自身もツイッターを使って、拒否権発動を求めましたが、オバマ政権はこれを拒絶することを意味する棄権を選択しました。トランプは自分が大統領になったら国連自体も変えてやるとツイートしています。

 

 トランプの女婿ジャレッド・クシュナーはユダヤ系アメリカ人で、クシュナーと結婚したトランプの娘イヴァンカはユダヤ教に改宗しています。トランプはイスラエル大使として、自身の弁護士も務めたデイヴィッド・フリードマンを指名し、現在、テルアヴィヴにある駐イスラエル米国大使館をエルサレムに移転させると述べています。

 

 イスラエルとすれば、任期が残り1カ月を切ったオバマ政権に最後に大きな置き土産を残された形になりますが、もうすでにトランプ大統領就任、始動に向けて、政権移行ティームに接触して、トランプを通じてアメリカ政治を動かそうとしています。『アトランティック』誌のある記事では、「2人の大統領がいる」と書いていました。

 

 トランプ政権は、対イスラエル政策ではオバマ政権とは全く別の方向性を取ることになりそうです。これが、中東和平を遠のかせ、イスラエルとパレスチナの二国共存という解決を遠のかせてしまうことになるでしょう。しかし、歴代の各政権が二国共存を進めることはできず、イスラエルとの関係が冷え切ったオバマ政権は全く動かすことすらできませんでした。そう考えると別のアプローチから何か新しいものが生まれることを期待するべきでしょう。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

国連安保理でのイスラエル入植非難の決議採決でアメリカが棄権(U.S. Abstains From U.N. Vote Condemning Israeli Settlements

 

コラム・リンチ、ロビー・グラマー、エミリー・タムキン

2016年12月23日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/12/23/u-s-abstains-from-u-n-vote-condemning-israeli-settlements/

 

金曜日、国連安保理はヨルダン川西岸地区、ガザ地区、東エルサレム地区におけるイスラエルの入植活動を不法と宣言し、拡大を停止するように求める決議を採択したが、オバマ政権はそれに対して傍観(黙認)する姿勢を取った。これは、ドナルド・トランプ次期大統領が決議案に反対票を投じるようにと求めたツイッターを通じたアピールに対するオバマ政権からの手厳しい拒絶となった。

 

決議案の採決は賛成票が14票で、棄権したのはアメリカだけであった。この採決の前、アメリカの次期大統領が、現職の大統領を揺さぶって決定を変化させようと外交上の争いに直接関わろうとした。これはアメリカの外交にとって異例の日となった。トランプは採決の後に国連とオバマ政権を激しく非難した。トランプは金曜日に行われた採決の後、ツイッター上で、「2017年1月20日以降、全く別のことが起きるだろう。これは国連に対しても同様だ」と発言した。

 

今回の棄権は、オバマ政権が阻止に動かず、安保理がイスラエルを非難するに任せた初めてのケースとなった。採決の後にサマンサ・パワー米国連大使は、棄権の正当性を主張し、レーガン政権まで遡り歴代の共和党、民主党の政権の諸政策と今回の棄権を同一のラインにあると主張した。

 

パワーは採決の後、安保理の場で次のように発言した。「1967年にイスラエルが占領した領域におけるイスラエルの入植活動はイスラエルの安全保障を損なう行為であり、高尚による二国共存という解決の可能性を著しく低下させ、平和と安全の見込みを失わせるものだ」。

 

オバマ大統領のホワイトハウスは、入植によって二国共存という解決の可能性が低下する危険があると強調した。戦略的コミュニケーション担当国家安全保障担当大統領副補佐官ベン・ローズは、記者たちとの電話による質疑応答の中で、「イスラエルによる入植活動が促進されることで、二国共存という解決の可能性は危険に晒される。良心に基づいた判断に従い、決議案に拒否権を発動できなかった」と発言した。

 

決議案はパレスチナ国家が起草し、エジプトによって「提案」され、共同提案者としてマレーシア、ニュージーランド、セネガル、ヴェネズエラが名前を連ねた。決議案では、イスラエルに対して、「パレスチナの土地における全ての入植を即座にかつ完全に停止する」ことを求めていた。そして、「入植行為は二国共存による和平の可能性を著しく損なう」とも述べている。決議は更に「東エルサレムを含むイスラエル入植地の建設は、法的な正当性を持たず、国際法に対する紛れもない違反である」とも述べている。

 

決議はイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相に対する厳しい一撃となった。ネタニヤフは安保理内の唯一のアラブ世界からのメンバーであるエジプトに大きな圧力をかけて決議案採決の日程を木曜日にまで遅らせようとした。そして、ネタニヤフの側近がトランプの政権移行ティームに接触し、オバマ政権に拒否権発動をさせるように求めた。

 

イスラエルの国連大使ダニー・ダノンは「今日は安保理にとって暗黒の日となった。採決が行われた決議は偽善の最たるものだ」と発言した。ダノンは更に、決議案に賛成することは、安保理が進歩と故障に反対票を投じすることだとも主張した。また、今回の決議は、「国連の反イスラエル決議の長くそして恥ずべきリストに新たな1つが加えられたことになる」とも主張した。

 

ダノンは次のように発言した。「あなた方はユダヤ人がイスラエルの土地に、そして私たちの歴史的な首都エルサレムに故郷を建設することを非難する投票を行った。エルサレムは、ユダヤ人の心であり、魂なのだ。あなた方はパリにおいてフランス人が建設を行うことを禁止するのか?モスクワでロシア人が建設することを禁止するのか?ワシントンでアメリカ人が建設することも?」ダノンは安保理においてイスラエルはこれからも民主国家であり、ユダヤ人国家であり続けると断言した。

 

パレスチナ国家派遣国連常任オヴザーバーであるリヤド・マンスールは、今回のことが、パレスチナ・イスラエル、アラブ・イスラエルの和平に向けたプロセスのスタートとなることを希望すると述べた。マンスールは安保理に出席し、「法律と歴史の正しい側面によって、事態が進行することを望む」と述べた。

 

トランプはアメリカ政府に対して決議案に拒否権を発動するように求めた。これは、彼が来年1月に大統領に就任してから対イスラエル政策を劇的に変化させるという公約の一環である。トランプはアメリカ大使館をテルアヴィヴからエルサレムに移転すると述べ、イスラエル大使に、批判の多い強硬派デイヴィッド・フリードマンを指名した。

 

トランプは木曜日、「アメリカがこれまで長年にわたり主張してきたとおり、イスラエルとパレスチナとの間の和平は両者の直接交渉によってのみもたらされることになるだろう。国連による条件の強制では決して達成されない」と発言した。

 

2011年2月、オバマ政権は国連安保理で、イスラエルの入植政策が中東地域の和平努力を不法に阻害するものであるいう非難決議の採択を防ぐために初めて拒否権を発動した。当時の米国連大使スーザン・ライスは、アメリカの拒否権発動は、「正当な行為」ではないと考えられているイスラエルの入植を擁護するものと認識されるべきではないと発言した。 しかし同時に、ライスは、安保理理事国15のうち14が支持した決議案について、「両者の立場を硬化」させ、パレスチナ国家建国の可能性を損なう危険を伴うとも発言した。

 

それから5年が経過して、任期を終えようとしているオバマ政権は計算を明確に変えている。もしくは、イスラエルとの冷え切った関係のためにこれまでの態度を変えることになったとも言えるかもしれない。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22



 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ新政権発足まで1カ月を切りました。閣僚人事もほぼ決定しましたが、日本にとって関心のある駐日大使はまだ明らかになっていません。千葉ロッテマリーンズの監督時代にティームを日本一に導いたボビー・ヴァレンタイン氏の名前も出ていましたが、まだ正式には決まっていません。

 

 トランプ政権になってどうなるかということに関心が移っています。トランプは次期大統領(President-Elect)となっての数カ月で、様々な新機軸を打ち出そうとし、また現実政治にも影響を与えようとしています。世界を驚かせたのは、台湾重視の姿勢です。

 

 アメリカは米中国交正常化を行い、「一つの中国政策」を堅持しつつ、台湾に対しても、台湾関係法で関係を維持してきました。アメリカ国内では、チャイナ・ロビー派(この場合のチャイナは中華民国[台湾])と呼ばれる勢力も大きな力を持っています。しかし、公式には台湾は中国の一部であるという立場を取ってきました。

 

 トランプは「王様は裸だ」と言わんばかりに、台湾を重視する姿勢を見せました。これに対して、中国政府は不快感を表明しました。それは当然のことでしょう。

 

 トランプの対中姿勢には前例がありました。そのことをおなじみのマイケル・グリーン先生が教えてくれています。レーガン大統領の時に、国務省の高官人事が決まる前に、国家安全保障会議のメンバーが決まって、そのメンバーが主導して、レーガン大統領は台湾に肩入れする姿勢を取ったということです。また、レーガン大統領はカリフォルニア州知事時代に個人的に台湾指導部との人脈を築いていたということもあったそうです。

 

 1980年代初頭と現在では中国の置かれている立場は大きく異なります。中国はアメリカに次ぐ世界第二位の経済規模を誇り、経済成長率は鈍化しているとは言え、現在でも世界経済の成長エンジンとなっています。

 

トランプ政権の外交調整役になるであろうヘンリー・キッシンジャーの存在もありますから、中国と激しくぶつかるということはないでしょうが、トランプとしては、簡単に言うと、「アメリカからもっとものを買って欲しい、貿易不均衡を押さえて欲しい」ということで、中国に対して色々と注文や要求を出すことでしょう。

 

 今回は、台湾を使って、中国をけん制する、揺さぶるということをやったのではないかと思います。アメリカ、中国、台湾、中国、韓国、日本の中で、本気で米中がぶつかって得をする国はありません。強いて言えば北朝鮮でしょうが、それでも相当なダメージを受けるでしょう。

 

 トランプ政権になってどうなる、と言うことはみんなが関心を持っていることですが、決してそんな無茶をすることはないだろう、特に外交では、と思います。そして、より内政に力を入れていくだろうと思います。そのようなトランプ政権を利用もせずに、「やったやった、日本の防錆予算を増やす口実にできるわい」とくらいにしか思っていない日本の指導部は大局的には大きな間違いをするでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

トランプの台湾への電話がどれほど悪いことなのか?(How Bad Was Trump’s Taiwan Phone Call?

 

マイケル・グリーン筆

2016年12月3日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/12/03/how-bad-was-trumps-taiwan-phone-call/

 

ドナルド・トランプ次期大統領は12月2日に、蔡英文台湾総統に電話をかけた。これに国際社会は驚かされた。1979年にアメリカは台湾との外交関係を転換した。アメリカはこの時に「一つの中国」政策の優越性を認めた。それ以降、アメリカ大統領から台湾総統に電話をかけたことはなかった。専門家たちは、中国政府はトランプの政権移行ティームに激しく対応することになるだろうと警告している。彼らは恐らく正しい。また、今回の出来事で、トランプ・オーガナイゼ―ションが台湾の桃園航空城都市開発計画に参加する希望を持っていることについて、利益相反(利益衝突)に関する疑問が出てくるということを指摘している人々もいる。

 

しかしながら、ここでは歴史的な観点が必要である。今回の外交儀礼と慣習の無視は初めてのことではない。1980年から1981年にかけて、当時のレーガン次期政権は、台湾との関係を正常化すると約束し、大統領就任に関連するいくつかの式典に台湾政府高官を招待した。中国政府は激怒した。政権初期のこのような議論を巻き起こした台湾に対しての働きかけは、レーガンのカリフォルニア州知事時代からの台湾政府指導部との深い繋がりが反映されていた。今回のトランプの電話と同じく、こうしたレーガン大統領の動きも当時のリチャード・アレン率いる国家安全保障会議(NSC)ティームが国務長官や国務省高官が決まる前に計画し、主導したものであった。

 

政権発足後の数カ月、アレンとNSCは、台湾政策を巡って、アル・ヘイグと国務省との間で争った。アレンは中国と対峙させるために戦闘機を台湾に売却することを主張した。一方、ヘイグはソ連と対峙させるために中国に戦闘機を売ることを主張した。政権が発足してから18カ月後には、アレンもヘイグもレーガン政権から追い出された。レーガン大統領は「第三の」米中コミュニケを発表した。このコミュニケは、最初の2つのコミュニケの中で確立された米中関係の要素を再確認するものであった。しかし、附則として、台湾の安全保障にとって重要な諸問題について、台湾の頭越しで何かを行うことはないことを約束する「6つの前提」がつけられていた。

 

レーガンを振り向かせようと考えた中国政府は、最高幹部クラスを含む代表団を送り、レーガンに対して、更なる譲歩と「台湾関係法について何らかの処置を行う」ように圧力をかけた。私は出版予定の著作(By More than Providence: Grand Strategy and American Power in the Asia Pacific Since 1783)のためにジョージ・シュルツにインタヴューを行った。その中でシュルツは、レーガンが代表団をじっと見ながら、「あなた方が仰っていることは正しい。私たちは台湾関係法を強化しなくてはいけない!」と語ったと教えてくれた。中国政府は圧力をかけるのを止め、レーガン政権は、それ以前の政権よりも、より生産的で安定した米中関係を構築することができた。同時に、台湾との信頼関係を深めることにも成功した。

 

トランプの電話は、レーガン政権の時と同じような結果をもたらすことになるだろうか?私は民主的に選ばれた台湾の指導者に更なる尊敬を示したいと思うことには同感だ。しかし、トランプ新政権はこれから中国政府と協力して多くの困難な諸問題に対処していかねばならない中で、台湾重視の動きを維持することは大変に難しいと私は考える。

 

NSCの初期メンバーが国務長官や幹部クラス(彼らはより広範な外交上の利益を主張する)が指名される前に台湾重視の姿勢を打ち出したことで、第一次レーガン政権は中国と台湾の角逐を生み出した。これと同じことがトランプ政権でも起こる可能性はある。もちろん、これは誰が国務長官になるかにかかっている。最近のトランプの行動全てを見ても、彼の最初の電話から長期にわたる結論を導き出すのは早計であると言えるだろう。ただ言えることは次のようなことだ。「次期大統領閣下、台湾に配慮することは賞賛に値しますが、歴史が教えるところでは、中国政府とやり合う前に、包括的なアジア戦略を構築する方がより良い方策と考えられます」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)



アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22




 

 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ次期大統領についてのヘンリー・キッシンジャーの評価についての記事をご紹介します。トランプについてはどのような外交を展開するのか未知数であるというのが一般的な評価で、それが不安をもたらしています。

 


 選挙期間中にイラク戦争には反対だったと語り、ジョージ・W・ブッシュ前大統領を批判し、バラク・オバマ大統領とヒラリー・クリントン前国務長官がIS(イスラム国)を生み出したと斬り捨てています。自分はISを退治することができるが、それは自分を支持する米軍の将軍たちの献策を受け入れるからだとも発言していますが、米軍を中東に派遣する感じはありません。ロシアと関係を改善させたいとし、中国は不公正な貿易を行っていると、1980年代に日本に向けたような批判を行い、台湾を重視するかのような姿勢を取っています。

 

 トランプはめちゃくちゃなことを言っているように見えます。ISをやっつけると言いながら、米軍を出さないということは矛盾しているように見えます。台湾を重視するというのは、中国との軋轢を生み出し、現状では大事にされる台湾も困った立場に追い込まれてしまうことになります。

 

 ヘンリー・キッシンジャーはテレビ番組に出演し、トランプはこれまでの大統領とは違うので、違うアプローチから何か素晴らしいものが出てくる可能性があると発言しました。あくまで、可能性であって、出てこないこともあるということを言いたいようですが、これまでとは違った大統領であり、外交政策も違ったものとなり、それで何か素晴らしいものが生まれて、歴史に名前を残す大統領になるかもしれない、というのがキッシンジャーの評価です。

 

 キッシンジャーは国際関係の学問的潮流で言えば、リアリズム、リアリストに属する人です。アメリカの国益を第一に、理想を追わず、敵とでも手を結ぶということを実践してきた人です。そして、現在は、中国という新興大国を敵にすることなく、G2体制という米中による国際管理体制構築を主張しています。

 

 トランプは国際問題解決優先主義(アイソレーショニズム)であり、アメリカの理想を広めることや人道的な理由から海外に軍隊に出すようなことは反対しています。こうした点では、ビル・クリントン政権、ジョージ・W・ブッシュ政権、バラク・オバマ政権と、濃淡の差はありますが、理想主義に分類される人道的介入主義とネオコンサヴァティヴィズムの人々が外交政策を担当した政権が続いた時期とは違う外交が展開されることになるでしょう。キッシンジャーもこの点を言っているものと思われます。

 

 アメリカの国内問題解決優先主義とは具体的には、すっかりくたびれてしまった社会資本の改善があると思います。アメリカに行って、アメリカの社会資本、インフラは日本よりも劣っているなと思われた人も多くいらっしゃると思います。高速道路はただだけど、路面がデコボコだったとか、都市部でもいきなり停電が起きて何時間も復旧しないとかそういう経験をした方も多いと思います。トランプはこの社会資本の改善や修繕も公約に掲げています。しかし、そうなると、彼の減税政策と矛盾してしまうことになります。

 

 そこで、トランプとしては民間活力活用(民活、Public Private Partnership、PPP)を利用するということになるでしょう。しかし、アメリカ国内だけではどうしようもありません。そこで外国からの資本投資を受け入れたいという考えも持っているでしょう。台湾に肩入れをして、中国を刺激しているのは、台湾と中国を競わせて、アメリカに対する資本投資を刺激しているようにも見えます。私たちの日常生活でも、何かを買う場合には、どこの店が安いかを探したり、複数の店に行って、「あそこはいくらだったからこれくらいに負けて欲しい」などと交渉したりということはやることです。

 

 ヘンリー・キッシンジャーはトランプ当選以降、中国とロシアを訪問し、習近平国家主席とウラジミール・プーティン大統領と会談しています。彼が米中露の関係を保つスタビライザーの役割を果たしています。2020年までにトランプがキッシンジャーという安定装置を使いながら、どのように外交政策を展開していくのか、注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

キッシンジャー:「トランプの外交政策のアプローチから“何か素晴らしい”ものが出てくる可能性がある」(Kissinger: 'Something Remarkable' Could Emerge From Trump's Approach to Foreign Policy

 

キャシー・バーク筆

2016年12月18日

『ニューズマックス』誌

http://www.newsmax.com/Newsfront/henry-kissinger-trump-opportunity-stay-focused/2016/12/18/id/764532/

 

元国務長官で人々の尊敬を集める共和党系の政治学者ヘンリー・キッシンジャーは、ドナルド・トランプ次期大統領の外交政策から「何か素晴らしい」ものが出てくる可能性があり、トランプは「熟慮をした大統領」として歴史に名前を残す機会を持つであろうと述べた。

 

日曜日に放送されたテレビ番組「フェイス・ザ・ネイション」のインタヴューの中で、キッシンジャーは「トランプに対して大きな信頼を持っている。彼はアメリカの状況を分析し、戦略を作り、共和党指導部に打ち勝とうとしている」と述べた。

 

キッシンジャーは次のように述べた。「トランプが大統領選挙候補者になるまで、彼を大統領選挙候補者として考えたことはなかった。彼が大統領選挙候補者として出てきたとき、私はこれを過渡的な現象だと考えた。しかし、今はトランプがこれまで培った技能を国際的な状況に応用することが彼の挑戦なのだと理解している」。

 

キッシンジャーは、「外交・国際関係分野において、トランプは諸外国がこれまでみたことがなかった現象なのだ」と語った。

 

キッシンジャーは、「トランプが大統領に当選したことは諸外国にとってショックな経験である。同時に、トランプが歴史上に思慮深い大統領として名前を残す機会と可能性があると私は考えている」とも語った。

 

キッシンジャーは更に次のように述べた。「トランプはこれまでの大統領が発してこなかった疑問を呈する大統領になる。その質問は素晴らしい何かになるであろうと思われるし、そうなれば新しい大統領の姿を見せることになるだろう。私は必ずそうなるとは言わない。私は彼にはそうなる大いなる機会があると言いたい」。

 

キッシンジャーはまたトランプに対する助言として次のように述べた。「集中して、自分が達成しなければならない基本的なことを明確にせよ」。

 

「最も大変なことは日常の諸問題と根本的な諸問題を区別することだ。根本的な諸問題は長期にわたって影響を残すものだ。また、些細な諸問題で官僚たちとの戦いで消耗しないようにすることだ。」

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22








 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ次期政権の閣僚、ホワイトハウススタッフ人事が固まりつつあります。重要ポストである国務長官にはエクソン・モービル社最高経営責任者レックス・ティラーソンが指名されました。閣僚人事は連邦上院の承認が必要となりますが、ティラーソンがロシアとのビジネス関係を深めてきたことについて、一部上院議員の中には懸念を表明している人たちが出ています。

 

 しかし、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官はそうした懸念をバカらしいと一蹴しています。エクソン・モービル社の最高経営責任者として多額のビジネス取引をロシアと結ぶのは至極当然であって、それができなければ、最高経営責任者としては無能だ、と言うことを述べています。

 


 キッシンジャーが上記のような発言を行ったのは、コミッティー・オブ・ワンハンドレッドという米中関係を深化させることを目的としている組織のイヴェントでした。キッシンジャーは、米中による世界管理、G2体制の主導者であり、かつ、ロシアのプーティン大統領とも関係を持っている人物です。

 

 トランプが大統領選挙に当選後、キッシンジャーはトランプと会談し、その後、中国を訪問し、習近平国家主席と会談しています。キッシンジャーは、トランプに対して「ご進講」を行うと共に、中国に対して、「かなり過激な発言が出てくると思うが心配しないでもらいたい」ということを説明に行ったのだと思います。

 

 トランプは台湾に肩入れする姿勢を見せています。これは、トランプ大統領当選に貢献し、政権参加においても一定の影響力を持つであろう、ヘリテージ財団の影響があるように思います。ヘリテージ財団は、アメリカ国内のチャイナ・ロビー派(台湾派)の組織で、このヘリテージ財団に多額の寄付を行っているのは、トランプを選挙期間中支え続けた、大富豪の娘レベカ・マーサー、アムウェイ、そしてコーク財団です。

 

 トランプのこうした動きはレーガン政権初期の対中姿勢ともよく似ています。しかし、中国と事を構えることで最も被害を受けるのは台湾ですから、これ以上のエスカレーションは誰も望んでいないでしょう。

 

 また、トランプはまだ正式に大統領になっていませんし、選挙人による最終的な投票も済んでいない状況では、逆に言うと、何を言ってもよいし、今のうちに過激なことを言っておいて、政権発足後に少しずつ軌道修正をしていくというやり方をするのだろうと思います。

 

 米中ロが表面上は対立しながらも接近していく、という状況の中で、日本は、アメリカによって中国に吠えかかる犬の役割をやらされるでしょう。アメリカは都合の良い時には吠えさせておいて、いざとなったら、厳しくしつけて(お灸をすえて)、「日本を黙らせてやった」と中国に恩を売るということもやるでしょう。日本は吠えかかる犬をどうしたってやらされるのなら、遠くにはなれて吠えかかって、決して近づいて吠えかからないことです。あまりに近い距離で吠えかかったら間違って噛みついたり、爪で引っかいたりするという「事故」がおきかねません。ですから、事故が起きないように慎重に吠えかからねばなりません。

 

(貼り付けはじめ)

 

キッシンジャーはトランプの国務長官選びを賞賛(Kissinger lauds Trump's pick for secretary of State

 

マーク・ヘンシュ筆

2016年12月14日

『ザ・ヒル』誌

https://www.youtube.com/watch?v=1DoPe8z4fe8&list=RD23achdSE-QI&index=8

 

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は、ドナルド・トランプ次期大統領の国務長官指名を賞賛した。

 

火曜日、トランプはエクソン・モービル社最高経営責任者レックス・ティラーソンを国務長官に指名した。

 

キッシンジャーは、マンハッタンで『』誌の取材に答え、「国務長官の資格に完璧に当てはまる人物など存在しない。私は今回の指名は良かったと思う」と語った。

 

キッシンジャーは更に、ティラーソンが行ってきたこれまでのビジネスのつながりから、ロシアのウラジミール・プーティンとの関係が親密すぎるのではないかという懸念の声が上がっていることについて、それを批判した。

 

キッシンジャーは、コミッティー・オブ・ワンハンドレッドが主催したイヴェントに出席し、「私は、ティラーソンのロシアとの関係が近すぎるという主張に関心を持たない。もし彼がロシアと友好的でなければ、エクソン・モービル社の最高経営責任者など務まらなかっただろう。私はそのような懸念に金輪際耳を傾けない」と述べた。コミッティー・オブ・ワンハンドレッドは米中関係の促進を目的としている組織である。

 

しかし、ティラーソン自身について詳しく議論する段階になると、キッシンジャーの口も重くなり、ティラーソンの任用について議会の承認が得られるかどうかについて質問されて、「(私の予想が外れても)自殺はしませんからね」と軽口を叩いた。

 

リチャード・ニクソン、ジェラルド・フォード両政権で国務長官を務めたキッシンジャーは、トランプがティラーソンを選んだことについて、「親近感を持っている」と語った。ティラーソンとロシア政府の関係は、連邦上院の任用承認のための公聴会に置いて、必ず厳しい質問を浴びせられる理由となることは確実だ。

 

プーティンとティラーソンは2011年にエネルギーパートナーシップについて交渉を行った。『ウォールストリート・ジャーナル』紙は、この時、プーティンはこのパートナーシップは5000億ドルの価値を持つと語ったと報じている。

 

ティラーソンはその翌年(2012年)にロシア友好勲章を受賞した。この勲章は外国人に与えられるものとしては最高の勲章である。

 

マルコ・ルビオ連邦上院議員(フロリダ州選出、共和党)は火曜日、ティラーソンに関して「大変懸念」を持っていると語り、ティラーソンの国務長官任用に反対する可能性もあると示唆した。

 

連邦上院軍事委員会委員長ジョン・マケイン連邦上院議員(アリゾナ州選出、共和党)とリンゼー・グラハム連邦上院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)は共に懸念を表明している。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







 

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