古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 国際関係論

 古村治彦です。

 

 今回は、安倍首相による憲法変更に向けた動きに関する記事をご紹介します。世論調査では、憲法9条を変更すべきという考えの人とすべきではないという考えの人の割合が拮抗しつつ、わずかに変更すべきという人の割合が多いが、安倍晋三首相の下での変更に反対の人が半数を少し超える割合でいるということをまず紹介しています。

 

 憲法9条の変更は、大袈裟ではなく、「国論を二分する」大きな問題です。安倍首相は、憲法九条の第一項と第二項に変更を加えることなく、第三項に自衛隊の存在を明記するという方向での変更を考えていることを明らかにしました。しかし、これはかなりアクロバティックな、困難な作業になると思われます。もし第三項を加えるのなら、第一項、第二項に何らかの変更を加えねば成立させることはかなり難しいと思います。それでも日本のその世代最高の頭脳と努力体質を持つ官僚たちが集まって、知恵を絞って理屈を考え出すことでしょう。

 

安倍首相は、自衛隊が違憲の存在ではない、ということを明記する、違憲の存在であるという考えが出ないようにする、という主張を行っています。はっきり言って、実態は、国民の大部分は自衛隊を違憲ではないと考えているでしょう。しかし、自衛隊の専守防衛、自衛権のための存在であるとまでは認めても、自衛隊が他国で援助目的以外の活動を行うことには反対が多いでしょう。

 

 安倍首相は2020年には変更した憲法を施行したいと述べました。そのためには残された時間は大変短いものです。この期間に、国会での熟議、国民一人ひとりの考えの醸成、国民投票を行わねばなりません。そのためには、月並みな言い方ですが、私たちが自分の問題として、この時代に国民投票に参加できる年齢になっていたことの巡り合わせを噛み締めながら、よく考えてみることが必要となります。

 

 私は、憲法の変更は必要ではないと考えますし、現状以上に自衛隊がその役割拡大することも必要ではないと考えます。

 

(貼りつけはじめ)

 

日本は平和憲法の変更に向かっているのか?(Is Japan Moving to Revise Its Pacifist Constitution?

 

エミリー・タムキン筆

2017年5月1日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/05/01/is-japan-moving-to-revise-its-pacifist-constitution/

 

日本の平和主義を打ち出した憲法は今週水曜日に70周年を迎えた。記念日を前に、日本国民が憲法の変更を望んでいるのかどうかを知るために郵送のアンケートが実施された。そして、日本国民の約半分がそれを望んでいるという結果が出た。

 

日本国民の半数近くが憲法変更を望んでいる。憲法9条は戦争放棄を規定している。調査対象の約49%が憲法9条を変更しなくてはならないと考えている一方で、47%は変更すべきではないと答えた。しかし、過半数は今すぐの変更を望んでいない。51%の人々は安倍晋三首相の下での憲法変更を望んでいない。安倍首相は月曜日、憲法の歴史的な変更を人々に訴えた。

 

 しかし、アンケートに答えた人々は全員、ほんの数年前とは軍事力との関係が大きく変化した国に既に暮らしている。憲法変更を行うことなしに、安倍晋三首相は、第二次世界大戦以降、日本の軍事力を縛ってきた制限を慎重に緩め、世界の安全保障に対してより大きな役割を果たそうとしてきた。

 

安倍首相は既に、憲法9条を破らない形で集団的自衛権の行使ができる諸法律を可決させた。そして武器輸出禁止を解除した。日本は、東南アジア諸国連合との更なる安全保障関係の強化を主導している。東南アジア諸国連合は中国についての懸念を募らせている。月曜日、日本政府は、日本の領海内を航行するアメリカの輸送艦一隻に同行させるために自衛隊が保有する最大級の戦艦一隻を派遣した。

 

アメリカン・エンタープライズ研究所のマイケル・オースリンは、「安倍首相は既に、日本を軍事と防衛を重視する“普通の国”にするという希望を叶えるために目的を達成した」と述べた。

 

カーネギー財団のジム・ショフは、しかし、安倍首相は、日本の安全保障関連のいくつかの法律の変更を憲法に成文化するために十分な支持を得るために努力を続けねばならない、と述べた。そのためには、変更された健保9条の内容がどのようなものとなるか、拘束を解かれた日本の軍隊がどのような形になるかということを人々が理解しなければならない。ショフは、これが「階段における次の大きなステップ」だと語る。

 

憲法の変更は議論の内容次第であるし、多くの国民の支持を必要とするのが現状だ。そして、日本を取り囲む変化し続ける環境を反映したものとなる。日本は一貫性のない北朝鮮、方向性を予測しがたい韓国、拡大を続ける中国に囲まれている。中国は南シナ海、そして日本により近い東シナ海で拡大を続けている。こうした状況に対処するために、日本の指導者たちはここ数年、アメリカとの関係を再検討しようとしている。彼らは、アメリカ政府への過度の依存は急激な変化についていけなくなる可能性があると懸念を持っている。

 

オースリンは、日本国民は現在も平和主義的なのだと語る。防衛力の向上は、世界へ、もしくはアジアへの介入の意欲を持っているということを意味するものではない。

 

このことを忘れて、日本の拘束を解かれた軍事力を介入主義的な政策に使おうとする指導者は、その地位を追われるという形で、人々から厳しい教えを受けることになるだろう。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22


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(貼り付けはじめ)

 

金正恩は、クーデターを予防するための最も信頼を置ける方法は、恐怖であると確信しているようだ。彼は軍部と警察に対するこれまでにない大幅な粛清を行ってきた。有名な将軍たちがひとり、またひとりと公の場に姿を見せなくなり、参謀総長のような最高司令官たちや国防大臣が処刑された。

 

最近起きた金正恩の異母兄である金正男の殺害事件は、選択的なテロのパターンに合致するものである。金正恩は、エリートたちの不満を糾合できる存在は誰でも粛清する決心をしている。金正男は公の場で発言することがあり、金正恩のコントロールの中で生きていた。彼の存在は脅威であった。金一族の一員として、金正男は共同謀議で担ぎ上げられる存在となる可能性が高かった。彼は金一族の正統性を保つ人物であったし、多くの北朝鮮国民には不思議なオーラをまとう人物であった。金正男が中国の庇護を受けていたことは助けにならなかった。金正恩は中国を信頼しておらず、エリート内の不平葉を糾合する手助けをする可能性のある国だと考えている。

 

重要な点は、金正恩は非合理的な恐怖支配を指揮監督しているのではないということだ。一般的な北朝鮮国民が政治犯罪で逮捕される可能性が高まっている兆候はない。政治犯の数はきわめて多い。しかし、金正男の統治下、この数字は変化していない。祖父金日成時代と比べれば、その数はかなり少なくなっている。顕著なのは、粛清の対象が軍部と治安担当部門の最高幹部、「銃を持っている人々」に限られていることだ。経済部門の最高幹部たちの身の安全は保障されている。

 

言い換えるならば、金正男は、むきだしの恐怖を、彼を追い落とす理由と手段を持つであろう人々に向けているのだ。彼のやり方は過激であり、野蛮であるが、政権維持という点では非合理的ではない。金正恩はクーデターの成功の可能性をまずゼロにしようとしているのだ。

 

しかし、将軍たちが金正恩を追い落とすことはないだろう。三番目の脅威は、人々の反乱と蜂起だ。北朝鮮の最大にして唯一の問題は、低迷を続ける経済だ。1940年代、北朝鮮は、東アジア地域に置いて、日本を除いて、最も工業化が進んだ国であった。しかし、数十年間の運営の失敗のために、最も遅れた国となってしまった。北朝鮮と韓国の1人当たりのGDPの比率は、国境を接している2国間関係の中で最も大きいものとなっている。その比率は1対14とも1対40とも言われている。東ドイツと西ドイツの比率は1対2、もしくは1対3であった。

 

両国間の経済格差は大きい。これは、中国式の経済改革を進めようとする際の大きな政治的障害となる。中国の共産党政権は幸運であった。中国は隣に繁栄した資本主義で民主政体の同族国を持っていない。台湾は小さすぎて政権転覆の脅威とならない。北朝鮮で中国の「改革開放」政策を模倣する試みがなされれば、現在は外界から孤立させられている国民たちが韓国の信じられないほどの豊かさを認識するようになり、権威を恐れなくなる可能性がある。普通の国民は、数十年にわたり、国内の経済運営の失敗について金一族を非難してきた。そして、一晩で全ての問題を一気に解決する手段として、韓国政府主導で北朝鮮の韓国への速やかな統合を夢見るようになっている。その結果として、北朝鮮では、資本主義への移行への試みは中国式の経済ブームをもたらす可能性は低いということになる。 それよりも、韓国による急襲によって、東ドイツのような政治的な崩壊をもたらす可能性が高い。現在の北朝鮮のエリートたちは生き残ることが出来ても、完全に今の地位からは追われてしまうことになるだろう。

 

金正恩の父親である故金正日はこの脅威を認識していて、時代遅れのスターリン主義的システムが崩壊しつつあっても改革の導入を慎重に避け続けた。しかし、北朝鮮の市場経済は成長し始めていた。金正日の政権末期、民間ビジネスは非合法であったが、黙認されていたが、この部門は国家のGDPの25%から40%を占めると推計されていた。金正恩は、長期的に見て、「下からの資本主義」が自発的に始まってしまい、これによって彼の支配が打撃を受けることになることを恐れている。しかし、彼は父親とは違う政策を採用している。2012年から2014年にかけて、金正恩は1980年代に中国が採用した諸政策を次々と採用し始めた。

 

農業は家族を基盤としたシステムに移行している。農家では実物税を収めた後の収穫物のほとんどを保有することを許されるようになっている。実物税の税率は上限35%である。工業部門の管理職クラスは、ビジネス上の自由を認められるようになっている。市場価格で売買する権利や従業員の雇用と回顧の権利が認められている。民間の実業家たちと裏市場の運営者たちは、罰せられる危険性がなくなり、政府機関と協力して投資をするように促されている。彼らは数百ドル、数千ドルの規模から、数百万ドルの資金を持つ人たちまでいる。

 

この政策は経済の回復をもたらそうとしている。全員が一致しているわけではないが、専門家たちのほとんどは、ここ最近の北朝鮮の年間GDP成長率は3%以上を記録している。飢饉が席巻した時代は終わった。ピョンヤンだけでなく、北朝鮮全体で生活水準は上昇している。民間の資金が建設ブームを牽引しており、商店やレストランは新興の富裕層でいっぱいである。交通渋滞についても、以前はピョンヤンでも見られることはほぼなかったが、現在は大きな問題になりつつある。

 

しかし、こうした市場志向の改革は政治的な自由化によってもたらされている訳ではない。文化とイデオロギーの分野では、「北朝鮮化されたスターリン主義」は最高の価値とされている。また、北朝鮮は世界の中で政治犯の人口における割合が最も高い国だ。人口わずか2500万の国で約8万人の政治犯がいる。金正恩は経済成長と厳しい監視体制を組み合わせることで国民を従順にしようとしている。これは最終的に失敗する試みとなるだろう。しかし、合理的ではある。東アジアの「開発独裁主義」の創始者たち、中国の鄧小平、台湾の蒋介石、シンガポールのリー・クワン・ユーは幸せな最期を迎え、国民たちからの賞賛を受けた。

 

金正恩の時に野蛮に見える合理的な政策は、長期的に見て、政策を安定させることに成功するだろうか?彼の政策のほとんどはリスクを伴うものだ。核開発競争はアメリカによる先制攻撃を誘発する可能性がある。将軍たちに対する厳しい姿勢は政権転覆の共同謀議に走らせる可能性を高めることになるだろう。経済改革は金正恩の統制に服さない社会的な勢力を生み出す可能性もある。しかし、リスクが高いということと非合理的であるということはイコールではない。これまでのところ、金正恩の諸政策は機能しており、北朝鮮の指導者たちは自分たちの置かれている状況を認識しており、それら以外の選択肢はよりリスクが高いものとであると分かっている。これらの政策が機能するということは、世界はこれからも長期にわたって金一族と共存していかねばならないということだ。金一族はどのように生き残るかを知っており、これからもそれを実行していくことだろう。

 

これは私たちにとってどのような意味を持つだろうか?第一に、この問題は一気に解決することは不可能だということだ。北朝鮮の非核化は不可能だが、核開発プログラムを監督すること、更なる開発に制限をかけることは可能である。核開発によって抑止力を持つことができ、自分たちにはそれが必要だと金一族は考えている。もちろん、北朝鮮国民は、核開発プログラムの凍結によって寛大な条件を手にできると期待しており、核開発に固執してはいない。

 

外部の世界は、肯定的な変化を促すことができるし、そうすべきだ。その一つが経済成長であり、現在の北朝鮮で起きていることだ。まとめると、世界は北朝鮮国民が情報に接することができるようにすべきなのだ。北朝鮮にとって最も希望に満ちた将来は、下からの圧力による変化である。金政権が生き残りのために人々との間で妥協をする必要を感じるか、金政権の完全な打倒となるかはともかく、国境の外の暮らしを知った人々による圧力で変化すべきだ。金一族は、北朝鮮の国民が合理的であるように、おそらく合理的であるだろう。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22



 

 古村治彦です。

 

 今回は北朝鮮についての優れた分析記事を皆様にご紹介します。その内容は、北朝鮮は、金一族の生き残りのために合理的に動いており、ただ狂っていると非難しているだけでは問題は解決しないというものです。そして、北朝鮮の核開発問題を一気に解決する方法は存在せず、漸進的に対処していくしかないとしています。

 

 金正恩は経済改革を進めつつあり、経済制裁が科されている中で、経済成長が3%以上になっており、国民の生活水準が向上していると著者のランコフは指摘しています。そして、金正恩は、自分に対してクーデターを仕掛ける実行力、武力を持つ軍の最高幹部や治安部門のトップに対して粛清を行うことで、恐怖感を与え、クーデターが起きないようにしているということです。

 

 北朝鮮を3代にわたって支配している金一族(金日成、金正日、金正恩)は生き残りのために動いていることがよく分かります。ですから、彼らの生き残り(政治的、物理的[肉体的])ということを考えていけば、北朝鮮に対処することはそれほど難しいことではないし、ただ、おかしい、狂っているとして話も聞かない、攻撃あるのみとするのは問題解決につながらないし、かえって東アジア地域を不安定化させることになると思います。

 

 北朝鮮が合理的なアクターであることをトランプ大統領も分かっていて、硬軟取り混ぜた対応で交渉を行おうとしています。官民、頭がよさそうなインテリでも、ただ厳しいだけの単細胞的な対処をしようとしているのは日本というのが何とも悲しい話です。「暴戻支那を膺懲す」という時代から余り賢くなっていないようです。

 

(貼りつけはじめ)

 

金正恩は生き残りのために動く人物であって、狂人ではない(Kim Jong Un Is a Survivor, Not a Madman

 

北朝鮮の行動は外国人からすれば非合理的に見えるだろう。しかし、金体制は、生き残りのために論理的な行動を取っているだけなのだ

 

アンドレイ・ランコフ筆

2017年4月26日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/04/26/kim-jong-un-is-a-survivor-not-a-madman/?utm_content=buffer1fc93&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

あらゆる人々が北朝鮮は狂っていると考えがちだ。北朝鮮は週2回のペースでアメリカを核攻撃で焼き尽くすと脅しの言葉を吐いている。北朝鮮の指導者は将軍たちを無慈悲に処刑し、兄を殺害させた。北朝鮮は破綻した経済モデルに固執しながら、莫大な資金を核兵器開発に浪費している。北朝鮮の狂気の記事は新聞や記事のフロントページを飾っている。

 

問題は、メディアが北朝鮮政府と金正恩を非合理的だと描写していることではなく、アメリカの政治家たちがメディアと同じ行動を取っていることだ。2017年4月、アメリカ連邦下院議員ブラッドリー・バーン(アラバマ州選出、共和党)は、「私には北朝鮮の指導部は合理的だとは思えない。非合理的な誰かに対してどのように対処できるか?」。彼は米国連大使ニッキー・ヘイリーの発言を繰り返しているだけのことだ。ヘイリーは「私たちは合理的な人物に対処していない」と発言した。ヘイリーは、金正恩について、「合理的な行動を取らない人物であり、明確な思考をしない人物」だと述べている。

 

北朝鮮を理解するための手引きとしては、このような分析はただただ間違っている。北朝鮮に対する政策作りの手引きとしては、このような分析は破滅的な結果をもたらすだろう。 北朝鮮のシステムは外国にいる私たちから見れば奇妙奇天烈なものに見えるが、金一族は政治的に見て、最終的に生き残ってきた一族である。冷徹なまでのリアリストたちであって、彼らの行動は常に明確な目的を持っている。それは、一族が権力の座に居続けることである。彼らを狂人たちだと考えるのは間違っているだけでなく、危険でもある。政策が成功するためには、自分たちの反対の立場の人々の論理を理解することが基礎になっており、非合理的だと切って捨てていては成功などおぼつかない。金一族を核兵器を持った狂人たちと見ることは、彼らがより驚異的な存在だと考えてしまうようになる。そして、戦争勃発のリスクを高めてしまう。更には、北朝鮮が「正気になった」時にだけ、妥協が成立するという非現実的な期待感だけが高まることになる。

 

1980年代、金一族は味方であるはずの東側世界においても、スターリン流の非合理性を体現しているとして嘲笑の的となっていた。金一族は、時代遅れの個人崇拝にこだわっており、経済運営に失敗し、ハンガリーの改革志向の指導者グロース・カーヌイのような東欧諸国の新しい考えを持つ指導者たちを見習うべきだと批判されていた。今日、東欧の指導者たちは歴史のゴミ箱に投げ込まれている。彼らは指導者の地位を追われ、侮蔑され、忘れ去られた。一方、金一族は権力の座をいるだけでなく、それにともなる豪奢な生活を楽しみ、北朝鮮を完全にコントロールしている。

 

確かに、これまでの25年間は簡単な道のりではなかった。大規模な飢饉によって国民が塗炭の苦しみを味わい、友好国を失い、中国も支援に腰が引けるようになり、世界唯一の超大国と対立するようになった。こうした連続的な危機の中で、金一族は生き残らねばならなかった。金一族は生き残ってきた。これは彼らが合理的で冷酷な行動を取ることの徴候であると考えるべきなのだ。

 

現在のところ、金正恩は抑制的だ。また、彼は祖父、父と同じく長期的な責務を担っている。それは、彼自身と彼の子孫の統制下で政権の存続を確かなものとすることである。一族の生き残りには3つの脅威が存在する。金正恩の政策から判断すると、彼はこれらの脅威を認識しているだけでなく、無効化しようと努力している。

 

第一の脅威は外国からの攻撃だ。彼の父親同様、金正恩もまたこれを大変に懸念している。これは誇大妄想と言えるかもしれない。しかし、諸外国が自分を狙って出てくるとなると、誇大妄想とは言えない。サダム・フセイン、アフガニスタンにおけるタリバンの指導者たちの運命を考えれば分かる。イラクとアフガニスタン、そして北朝鮮は、アメリカ政府によって、ひとつのグループとして扱われてきた。しかし、リビアのムアンマール・カダフィの悲運が金一族にとって最も重要な教訓となっている。2003年、リビアの指導者カダフィは、西側諸国との間で、核兵器開発プログラムの放棄し、その見返りに寛大な経済援助を受けることに合意した。アメリカと対立してきた国によってこのような妥協がなされたのはリビアが最初であった。

 

2011年にリビアで革命が勃発し、カダフィ政権を滅亡に追いやったのは、NATOによる飛行禁止区域設定であった。この物語の結末は、自動車のボンネットの上に打ち捨てられた毀損されたカダフィの遺体であった。

 

10年前、アメリカの外交官とジャーナリストたちの間では、リビアの核開発放棄合意について喜びがあふれた。彼らは異口同音に「北朝鮮の指導者たちもリビアの教訓から学ぶべきだ」と語った。彼らは実際の結末とは全く異なるバラ色の結末を想定していた。

 

金正恩は核開発プログラムを純粋に防衛上の施策だと考えている。韓国への進攻は、理論上は可能なものと言える。しかし、韓国への進攻は金正恩の手に負えないものである。アメリカは韓国防衛の責任を負っているし、韓国も経済と技術上の力の優位を持っている。金正恩は、北朝鮮が韓国、もしくはアメリカを攻撃すれば、悲劇的な結末を迎えることになることを分かっている。おそらく自分は殺害されるだろうと考えている。金正恩は自殺志願者ではない。しかし、金正恩は、アメリカは、核保有国、特にミサイル能力と第二次攻撃能力を持っている国を攻撃しないだろうし、アメリカのトランプ政権は内部闘争に明け暮れており、北朝鮮に関わっていられないのだと主張している。

 

従って、北朝鮮の指導者たちは核開発にこだわらねばならないと確信している。そして、核兵器は国家安全保障を担保する存在になると考えている。彼らを説得して考えを変えさせることができる圧力の形態は存在しない。いかなる圧力をかけても彼らは考えを変えない。彼らに提案を受け入れさせるための約束は存在しない。北朝鮮の指導者たちは核兵器がなければ死んだも同然だと確信している。これは北東アジア地域にとって厄災であるが、金一族は完全に合理的な選択ということになる。

 

北朝鮮の核開発プログラムは防御を目的とするものだが、世界に向けて、自国の存在を認識させ、「マッドマン戦略」とリチャード・ニクソン大統領が呼んだ戦略を使っていることは合理的な行動だ。「マッドマン戦略」とは、敵に対して自分のことを非合理的で、爆発しやすく、コストを無視する存在だと考えさせる戦略だ。そのために、北朝鮮のプロパガンダは様々な激しい言葉遣いになるのだ。北朝鮮のテレビ番組では、「ソウルを火の海にする」、オーストラリアのキャンベラを核攻撃する、アメリカの地図に核攻撃の標的となる各都市を示し、その前に金正恩の姿を重ね合わせて放送しているが、ただひとつのメッセージを発信している。それは、「私たちはここにおり、私たちは爆発する、敵たちが脅威を与えるならば行動することを躊躇しない」というものだ。

 

核兵器がなければ、金一族はアメリカからの直接攻撃を懸念することになる。しかし、彼ら同時に、北朝鮮内部の反乱にアメリカ、もしくは中国が介入してくるのではないかと心配している。彼らはリビアで起きたことを認識している。リビアでは西側の諸大国が飛行禁止区域を設定し、反乱勢力の勝利を手助けした。彼らはまた、1956年に中国が当時のソ連と協力して金日成を失脚させるための共同謀議を支援したことを記憶している。この試みは失敗した。金日成は現在の最高指導者である金正恩の祖父だ。

 

金正恩の別の非合理的に見える政策は防御的なものと考えるべきだ。核兵器は政権の防衛のための十分条件にはならない。核兵器があれば外国からの攻撃を防ぐことができるかもしれないが、国内の軍事クーデターの危険を除去することはできない。金正恩はまだ若年で、将軍たちが彼に対して、若年と経験のなさから悪感情を持っていると疑ってしまうのは自然なことだろう。金正恩は父親の急死のわずか1年前に後継者に仕立てられたが、その当時、その存在は全く知られていなかった。金正恩は、非民主的な国家でクーデターが起きることは常態であり、成功するケースが多いということを認識しているのは間違いない。最新の研究によると、1950年から2010年にかけて世界中で発生した457回のクーデターのうち、227回は成功したということだ。227回の成功例のうち、2回は北朝鮮が最も注目している国で起きた。韓国だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(続く)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22


 古村治彦です。

 

 今回は世界のGDPについて、分かりやすい記事をご紹介します。数字の羅列を見てもよく分からなくても、視覚化されると分かりやすくなります。世界各国のGDPの大きさについてよく分かるようになっています。

 

世界のGDPに関しては以下のウェブサイトも参考になります。↓

http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html

 

 世界で、GDP1兆ドル(約110兆円)を超える国は15しかありません。こうして見ると、日本は400兆円以上ある訳ですから、経済大国であることは間違いないところです。日本は1950年代から1970年代まで高度経済成長を経験しました。そのスピードと成長率(毎年10%以上の成長率が10年近く続いた)は「奇跡」と言われました。この奇跡の経済成長について、もう1つ奇跡と言われたのは、不平等、格差が拡大しない経済成長であったという点です。英語ではeconomic miracle without inequality(格差なき奇跡の経済成長)と言います。この富の再分配を成功させたのは、自民党であり、裏で自民党に協力していた社会党という55年体制でした。


 日本は1980年の段階では世界GDPの約10%、1995年には約17%を占めるまで行きましたが、その後、割合はどんどん小さくなっていきます。現在は5.91%ですから全盛期の約3分の1ということになります。それだけ新興経済大国の伸びが大きいということになります。日本は規模が既に大きいので2%、3%の経済成長でもあれば割合を落とすことはなかったように思いますが、失われた20年でかなり落ちてしまったということが言えます。残念ではありますが、日本は落日の経済大国ということになります。

worldgdp2015002
 
 

 2011年に中国はGDPで日本を逆転しました。1968年に日本が西ドイツを抜いて世界第2位になって以来、日本は40年以上世界第2位の地位を守ってきましたが、第3位になりました。それ以降、中国は経済成長率は鈍化していますが、それでも約7%の経済成長率を維持しているので、日本との差は拡大しています。アメリカと比べたら約60%ほどですが、日本と比較すれば2倍以上になっています。人口を考えると、1人当たりのGDPはまだまだ日本が多いですが、これもいつの間にか逆転ということもあり得るでしょう。

 

 ヨーロッパでは、ドイツを筆頭に上位40カ国にだいたいが入っており、EUでちょうどアメリカと同じくらいの割合(約25%)になっているということで、EUでひとかたまりになっていることは経済的にメリットがあるようですが、ドイツが一人勝ち状態では、イギリスの離脱のように分裂に向かう動きも出てくるでしょう。

 

 世界200カ国以上のうち、下位150カ国のGDPは全体の10%くらいしか占めていないということは、経済成長する、経済大国になるということは並大抵のことではないし、ただ援助を与えたら良いということでもないのだということを改めて認識させられます。そうした中で、経済成長のエンジンとなっているアジア諸国は重要な存在になっている訳で、ここで不安定さをもたらすこと(世界の他の地域ででもそうですが)は愚の骨頂であると言わざるを得ません。

 

(貼り付けはじめ)

 

情報を視覚化した表現手段:世界のGDPは如何にして切り分けられているのか(Infographic: Here’s How the Global GDP Is Divvied Up

 

ロビー・グラマー筆

2017年2月24日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/02/24/infographic-heres-how-the-global-gdp-is-divvied-up/

 

今月、世界銀行は世界経済の現状に関する新しい統計数字を発表した。この統計数字は興味深い物語を語っている。

 

アメリカは現在でもまだ世界経済を支配している。アメリカは世界のGDP(約74兆1000億ドル[約8151兆円])のほぼ4分の1を占めている。世界経済の動きは中国がアメリカを追い越すことは不可避であるという話が持ちきりであるが、アジアの経済面での巨人はアメリカから10ポイント引き離されている、中国は14.84%を占め、一方、アメリカは24.32%を占める。

worldgdp2015001
 
 

2011年にGDPで中国が日本を抜いて世界第2位となった。それ以降、日本は世界のGDPに占める割合を低下させ、5.91%となっている。

 

ここで数字が大嫌いという人たちのために、コスト情報を提供するウェブサイト「ハウマッチ・ドット・ネット」の専門家たちの協力も得て、最新の統計数字を使って、世界経済をパイに見立ててどのように切り分けられているかを示すことができた。

For the non-number junkies out there, the data and market research gurus over at cost information website HowMuch.net put together a helpful diagram using the new numbers to show just who has what slice of the pie in the global economy:

 

最新の2015年の世界経済の発表したデータを基にした情報を視覚化した表現手段によると、世界経済の上位40か国の名前を示している。アジア地域の占める割合はほぼ3分の1で、33.84%を占める。これは地域別で最大の割合である。北米は2番目で27.95%、ヨーロッパは21.37%である。

 

その上昇率は高いものの、新興国の経済が世界のGDPで占める割合はまだ小さい。インドは世界経済の2.83%、ブラジルは2.39%、ナイジェリアは0.65%を占めるに過ぎない。今回のグラフを作った専門家たちが指摘しているように、「残りの国々(155か国が分類されている)」が占める割合は、アメリカと中国の差とほぼ同じ大きさである。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 明日にも北朝鮮からミサイルが飛んでくる、サリンを弾頭に付けたミサイルが飛んでくるという、安倍政権の意図を「忖度」したマスコミの煽情的な報道がなされたり、一部有名人による、北朝鮮のミサイルが飛んでくる、飛んできて自分の家族に被害が出たら、テロ組織を結成して日本国内の売国政治家や売国文化人を潰すというアホ丸出しのツイートがなされたりしています。

 

 アメリカがシリアの空軍基地1か所にトマホークミサイルを撃ち込んで以来、「大変だ、大変だ、戦争になる」という不安が煽られています。しかし、冷静になって状況を考えてみましょう。シリアへの攻撃に関しては、空軍基地1か所にトマホークミサイルを撃ち込んだだけのことで、甚大な被害が出たという話は出ていません。攻撃前にシリアにいるロシア軍に被害が出ないように、ロシアとフランスの外相には事前通告がしてあったのですから(日本には事前通告があったのかなかったのか、岸田文雄外相は答えていません)、シリアにも当然その話が伝えられていた、もしくはシリアはロシア軍の動きでその動きを察知していたということは考えられる訳ですから、戦闘機や武器の避難、人員の退避は可能であったということになります。そうなると、あのトマホークミサイル59発は、数百億、数千億の花火大会であったというくらいにしか効果はないものです。地上軍の派遣もない訳ですから、シリアのバシャール・アサド政権の転覆もしばらくはないということになります。

 

 トランプ政権は、「化学兵器を使った攻撃をしないように」ということで、今回のミサイル攻撃を行った訳ですが、これはアサド政権が化学兵器を使ったという断定のもとに行われた攻撃です。アサド政権が使ったという証拠を示すレポートを国防総省は発表しましたが、アメリカの情報機関の能力の低下は2001年の同時多発テロ事件前後から今まで、明らかになっています。

 

 シリアに関しては、化学兵器使用を「誰に対しても許さない」という姿勢をアメリカが示すということで、シリア軍の基地が選ばれて、ミサイルが撃ち込まれた(花火が打ち上げられた)ということになります。政権転覆(regime change、レジーム・チェンジ)を意図したものではないということが明らかです。

 

 北朝鮮に関しても「核開発を進めるための実験をするな」という要求をトランプ大統領は出していますが、政権転覆を意図していないということは下に貼った記事から明らかです。

 

 トランプ大統領は、政権転覆を意図しているのではなく、とりあえずの危険を除去、もしくは起こってしまったことの再発の防止を求めています。これが彼の目的です。そして、その目的を達成するために、硬軟取り混ぜた方法で相手から譲歩や合意を引き出そうとしています。ディールをやろうとしている訳です。トランプは介入しようとしないという点で、バラク・オバマ前大統領の路線の継承者であると言えます。

 

 また、トランプ大統領は、アメリカがシリアと北朝鮮に直接介入・対処して国力を費消してしまうことを避けるために、それぞれロシアと中国のお尻を叩いています。というよりも、責任転嫁をしています。問題の原因はアメリカにあるのに、その尻拭いを中露に刺せようとしています。厚顔無恥はアメリカのお家芸ですからしょうがありません。

 

 シリアで化学兵器を使わせず、北朝鮮に核実験をさせないという目的を達成するために、強硬な構えを見せながら、裏では交渉しているのがアメリカのトランプ政権だと思います。中国やロシアとのパイプが切れかけているようにも見えますが、ヘンリー・キッシンジャーがお膳立てをして、ジャレッド・クシュナーが交渉役になっているのは明らかです。ジャレッド・クシュナーは親族だから切れない、とトランプが発言したという話もありますが、クシュナーがトランプとキッシンジャーとの会談(2016年ン5月)をお膳立てしたことを考えると、クシュナーはトランプ政権の外交におけるキーパーソンです。トランプ政権は交渉を行っているでしょう。

 

 日本ではシリアのことはどうしても遠い中東での出来事ということで関心が高まらず、北朝鮮はお隣の国のことですから過剰に反応してしまいます。北朝鮮はアメリカが核攻撃をしてきたら核攻撃で報復すると述べています。これは、自分から核兵器を使った攻撃をしないと述べていることになります。また、アメリカ本土まで届くミサイルに核弾頭をつけて届かせる技術が北朝鮮にあるのかというと疑問です。

 

 そうなると、北朝鮮が報復するということになると、標的は日韓ということになります。日韓はアメリカと同盟関係を結び、核の傘の下で、守ってもらっているということになっています。しかし、北朝鮮とアメリカとの間で戦争が起きた場合に真っ先に被害を蒙るのは日韓ということになります。また、中国やロシアも無傷ではすみません。日韓中露で世界のGDPの約25%を占めています。いわば世界経済のエンジンであるこれらの国々に迷惑をかける選択をアメリカがするでしょうか。

 

アメリカ国債を日中で100兆円以上ずつ、合計すれば発行額の10%以上も購入しています。アメリカが北朝鮮と戦争になって、北朝鮮が破れかぶれでミサイルを司法に飛ばしたら、日韓中露に大変な被害が出て、世界経済は崩壊の危機に瀕しますし、アメリカ国債も暴落、そして、アメリカが築き上げてきた戦後の世界秩序は崩壊します。

 

 ですから、北朝鮮には強硬な姿勢を見せながら、裏で中国を使って、もしくは中国を通して交渉して、核開発プログラムの停止を交渉していると私は見ています。アメリカが先制攻撃をして、北朝鮮がこの世から完全になくなってしまわない限り、少しでも反撃能力が残っていたら、ミサイルを数発でも残していて、それを破れかぶれで発射したら、それでアメリカは相当なダメージを受けますし、近隣の日韓中露は物理的に大きな被害を蒙ることになります。

 

 ですから過度に恐れる必要はありません。だいたい、安倍首相はこんな緊迫した中で、観桜会を開き(2012年の野田内閣は北朝鮮のミサイル発射があって中止)、鉄鋼ビルヂングの重役などオトモダチや昭恵夫人と3時間も会食を楽しみ、ホテルのジムで運動しているのですから。安倍首相がのんびり休日を楽しんでいます。ですから煽動に載って過剰に不安を持つ必要はないと思います。また、アメリカのマイク・ペンス副大統領も韓国や日本を歴訪します。次の大統領選挙で有力な共和党候補者になり得るペンス副大統領が危険に晒されるという可能性は極めて低いでしょう。
 

(貼り付けはじめ)

 

北朝鮮に「最大限の圧力」=トランプ政権、体制転換求めず―米紙

 

時事通信 4/15() 7:47配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170415-00000012-jij-n_ame

 

 【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は14日、トランプ政権が北朝鮮政策について、体制転換を目指すのではなく、核・ミサイル開発を放棄させるために「最大限の圧力」をかける方針を決めたと報じた。

 

 2カ月にわたる包括的な政策見直しを終え、国家安全保障会議(NSC)で今月承認されたという。

 

 新政策は、北朝鮮を核計画放棄の交渉に復帰させるために制裁や外交的手段を用いるという。核実験や違法な行動の停止だけでなく、朝鮮半島の「非核化」を目標にする。また、北朝鮮と取引のある中国企業を標的にした制裁も準備するが、「まず中国が自発的に北朝鮮に影響力を行使する機会を与える」という。 

 

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朝鮮半島、取り返しのつかない事態に陥るのを防ぐ必要=中国外相

 

ロイター 4/14() 17:18配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170414-00000065-reut-kr

 

[北京 14日 ロイター] - 中国の王毅外相は14日、朝鮮半島情勢が取り返しのつかない事態に陥るのを防ぐ必要があるとの見解を示した。中国を訪問中のフランスのエロー外相との共同会見で語った。

 

北朝鮮を巡っては、国連の制裁にもかかわらず6回目の核実験やさらなるミサイル発射実験を間もなく行うのではないかとの懸念が高まっている。

 

ティラーソン米国務長官は先月、北朝鮮に対する戦略的忍耐の政策は終わったと発言し、北朝鮮の脅威が高まれば軍事行動も選択肢になるとの見解を明らかにしている。

 

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北朝鮮ナンバー2、「核攻撃には核攻撃で反撃」

 

AFP=時事 4/15() 12:28配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170415-00000011-jij_afp-int

 

AFP=時事】北朝鮮のナンバー2、崔竜海(チェ・リョンヘ、Choe Ryong-Hae)朝鮮労働党副委員長は15日、米国から核攻撃を受けた場合、北朝鮮も核攻撃で反撃する用意があると述べた。

 

 崔副委員長は、朝鮮中央テレビ(KCTV)で放映された大規模軍事パレードの開会式で「わが国には全面戦争には全面戦争で応じる用意があり、核攻撃を受けた場合、わが国流の核攻撃で反撃する用意がある」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News

 

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北朝鮮が軍事パレード 金正恩氏も出席、アメリカに自重を促す主張も

 

朝日新聞デジタル  |  執筆者:     朝日新聞社提供

投稿日: 20170415 1323 JST 更新: 20170415 1323 JST

http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/15/north-korea-parade_n_16024326.html?ncid=fcbklnkjphpmg00000001

 

 北朝鮮の平壌で15日午前、故金日成(キムイルソン)国家主席の生誕105周年を祝う軍事パレードが行われた。金正恩(キムジョンウン)委員長も背広姿で出席した。朝鮮中央テレビは午前9時35分(日本時間同10時5分)からパレードを生中継した。北朝鮮はトランプ米政権を激しく非難する一方、米国に自重を促すなど、緊張を避ける動きも出始めた。

 

 軍事パレードの開催は、2015年10月、朝鮮労働党創建70周年の際に実施して以来となる。北朝鮮関係筋によれば、北朝鮮は当初、25日の軍創建85周年に合わせて開催するとしていた。米原子力空母カールビンソンの朝鮮半島近海への接近に対抗し、この日に繰り上げたとみられる。

 

 崔竜海(チェリョンヘ)党副委員長は演説で「米国が挑発に出れば、直ちに壊滅的な打撃を与える。全面戦には全面戦で、核戦争には我々式の核打撃で対応する」と主張した。

 

(朝日新聞デジタル 20170415 1146)

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







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