古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

タグ:アメリカ

 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ政権が国家予算を発表し、国務省とUSAIDの予算を大幅に削減し(30%の削減)、国防費を540億ドル増加させました。これについては、批判の声が多く挙がっています。しかし、私はこれを当然のことで、大変喜ばしいことだと考えています。

 

 2011年のアラブの春から始まった中東の不安定な状況は、ムアンマール・カダフィ大佐の殺害、ベンガジ事件へと発展し、シリア内戦、シリアとイラク国内でのISの勃興というところまで悪化しています。また、ウクライナを巡る西欧とロシアの対立ですが、これはウクライナ国内の歴史的に複雑な問題とも相まって、こじれてしまいました。アメリカはロシアを非難し、制裁を課していますが、トランプ大統領は選挙戦期間中から、ロシアのウラジミール・プーティン大統領を賞賛し、ロシアとの関係改善を主張しています。また、中国に対しては厳しい言葉遣いをしていますが、貿易戦争をやる気はなく、また、北朝鮮は中国の問題だとしています。

 

現在の世界の不安定要因が発生した原因は、端的に言って、アメリカの対外政策の失敗が理由です。特に、共和党のネオコン、民主党の人道的介入派がアメリカ外交を牛耳ってきた結果、現在の状況にまでなってしまいました。こうしたことは拙著『アメリカ政治の秘密』で明らかにしましたので、是非お読みください。
 

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 古村治彦です。

 

 2017年2月9日から大きな事件となった、森友学園を巡る疑惑ですが、人々の注目を集めたのは、安倍晋三首相の配偶者、安倍昭恵さんが森友学園の開校予定(認可取り下げ)の瑞穂の國記念小學院(学園側は安倍晋三記念小學院にしたかった)の名誉校長をしていたという事実が明らかになってからです。子供たちが教育勅語を暗唱し、天皇皇后の写真に最敬礼し、運動会で「安倍首相頑張れ」と叫ぶ幼稚園の教育に感銘を受け、「何かお力になりたい」ということで、名誉校長になったという事実には驚かされました。

 

 そして、これ以降、安倍昭恵夫人のこれまでの活動にも関心が集まり、また、昭恵夫人のおつきの人々(常勤が2名、非常勤が3名)が国家公務員であったことも明らかになり、「公人」か「私人」かということで、もし公人ならば、森友学園の小学校の名誉校長になったことは適切ではなかったのではないかという主張も出てきています。

 

 昭恵さんはこれまでの控えめで目立たない存在であった首相夫人という立場を大きく変えました。彼女の行動は多くの人々から好感を持って迎えられました。それは彼女の行動力と好奇心の結果です。そして、安倍首相の支持率の維持にも少なからず貢献しました。

 

 しかし、「首相夫人」については、その立場に法的な根拠もなく、その活動がどこまでが公務で、どこからが私的なものなのかは線引きが難しいということも事実です。そのはざまで、「首相」夫人であることの影響力が少なからず行使されながら、見過されてきたということもあるようです。

 

 アメリカの大統領夫人(First Lady)の場合は、ホワイトハウスのイーストウイングに執務室が与えられ、補佐官やスタッフがつきます。ビル・クリントン大統領の夫人ヒラリー・クリントンは健康保険制度改革では陣頭に立ちましたし、フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領の夫人エレノア・ルーズヴェルトは病弱の夫を支え、影響力を発揮しました。しかし、たいていの場合は、ファーストレディは政治的な事にはかかわらず、社会的にコンセンサスのある問題に取り組みます。ジョージ・W・ブッシュ(息子)大統領のローラ夫人は図書館司書の経験を活かして、子供たちの読書啓発、バラク・オバマ大統領のミシェル夫人は、子供たちの肥満対策のために野菜摂取、運動の啓発に取り組みました。テレビ番組でミシェル夫人がおどけた姿でダンスをしている姿を見たことがある人もいると思います。

 

 それでは日本の首相夫人はどうなるべきか、ということはこれから検討されるべきです。その時に必要なことは、個人の資質で活動の範囲が変化してはいけないということであり、もう1つは政治と関わる部分もありますから、公的な活動の範囲は制限されるべきだと考えられます。首相夫人が公的な活動を行う場合には、国民的にコンセンサスを得られる問題に取り組むこと、そして首相や首相官邸の同意を得ることが必要ではないかと考えます。

 また、ビジネスの側面が大きいものも制限される必要があります。 昭恵さんのSNSを見ていますと、宣伝行為と判断されやすいものもありますから、これは排除されねばなりません。見られる数が制限される場合には私的な行為として判断されるかもしれませんが、こういう点では慎重な行動が求められます。

 

 「首相夫人」という肩書が政治的、営利的に利用されない、利用しないということが重要なのだろうと思います。

 

(貼りつけはじめ)

 

首相夫人の支え方「研究する」…菅官房長官

20170316 0950

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170316-OYT1T50015.html

 

 菅官房長官は15日の記者会見で、安倍昭恵・首相夫人の活動への支援のあり方について「研究していきたい」と述べ、検討を進める考えを明らかにした。

 

 菅氏は、首相夫人の活動が公的行為か、私的行為かを巡って国会で論戦になっていることを踏まえ、「首相夫人の活動をどのように支えていくか、実態を十分に把握した上で国民が『なるほどな』と思えるものにしたい」と強調した。

 

 同日の衆院内閣委員会では、昭恵夫人が名誉会長を務めるスキーイベントに政府職員が同行していたことが新たに明らかになった。政府の説明によると、イベントは2015年2月、16年3月、17年3月の計3回行われ、いずれも政府職員が連絡調整などのために同行。職員の旅費などは昭恵夫人が負担したという。

 

 政府は14日の閣議で「首相夫人は私人」とする答弁書を決定している。

 

(貼りつけ終わり)

 

 

(貼りつけはじめ)

 

日本のファーストレディは酒とフェイスブックを愛す、そして人々はそうした彼女を愛す(Japan’s first lady loves sake and Facebook, and people love her for it

 

アンナ・フィールド筆

『ワシントン・ポスト』紙

2014年9月22日

https://www.washingtonpost.com/world/japans-first-lady-loves-sake-and-facebook-and-people-love-her-for-it/2014/09/21/44ff5159-71ca-49cf-ab23-fc3f6531ce7d_story.html?tid=a_inl&utm_term=.e88a414af27c

 

東京発。一人の安倍さんがおり、その人物は上流階級の出身者でありながら、フレンドリーで、近づきやすく、お酒とソーシャルメディアを愛しており、友達になりたいと思う人だ。

 

ここにもう一人の安倍さんがいる。その名前は安倍晋三。保守的な日本国首相である。安倍首相の支持率は高い。しかし、安倍首相個人は、平均的な日本人が一緒にビールを飲みたいと思うようなタイプの人物ではない。そして、実際のところ、安倍首相はお酒をほとんどたしなまない。

 

安倍首相の妻、安倍昭恵氏は存在感を増し、彼にとって秘密兵器となりつつある。堅物な首相の柔らかい側面を見せることに貢献している。選挙から2年経って、彼の政策の効果について疑問が出ている中で、昭恵夫人の存在は重宝している。

 

フェイスブックのプロフィール写真で、昭恵夫人は麦わら帽子をかぶり、首相夫人らしからぬ服装で、農業者の格好で、彼女の田んぼの中で微笑んでいる。昭恵夫人は、アイスクリームを食べていたり、自動車の後部座席で古い型の折り畳み型携帯電話で話をしたり、微笑んでいたりしている安倍首相の写真を掲載している。世の中に出ている安倍首相の写真のほとんどにはそのような姿はない。

 

フェイスブックで昭恵夫人をフォローしている5万5000以上のフォロワーの中の1人であるリエ・コバヤシは、昭恵夫人が地震からの再建の専門家たちと写っている写真に対して次のように書いている。「昭恵さん、本当に素晴らしいです。あなたの生き方、望むままに生きて、自分の考えを曲げない、本当に憧れます」。

 

妻は夫に従うものという日本のステレオタイプとは異なり、安倍昭恵さんは夫である安倍首相の政策への反対を公にする。安倍首相は、原子力はエネルギーにとって必要だと主張しているが、昭恵夫人は反原発を主張している。昭恵夫人は津波対策の防潮堤計画に反対し、安倍首相が韓国政府と対立しているのに、韓国文化を愛している。首相は夫人を「家庭内野党」と呼んでいる。

 

今年初めに開催されたゲイ・プライド・パレードに昭恵夫人は参加した。日本ではLGBTに関する諸問題について公に議論がなされていない。また、昭恵夫人は不妊治療について公言し、安倍夫妻が養子縁組を検討したことがあると述べた。これもきわめて珍しい行動だ。

 

過去にはラジオDJをしたこともある。現在、彼女は東京の中心部で日本式のパブである居酒屋を経営している。そこでは、安倍首相の選挙区内にある田んぼで彼女自身が育てて収穫した無農薬の「昭恵米」を出している。一般の人々は、米から作られる日本酒好きの昭恵夫人について冗談を言っている。

 

昭恵夫人は首相公邸(安倍夫妻は首相就任後も公邸ではなく、自宅に住んでいる。公邸は会合とレセプションのために使われている)でインタヴューを受け、その中で次のように語っている。「私は枠を少しずつ壊しています。もしそれが女性他の多くが一歩踏み出すことの助けになれば、嬉しいですね」。

 

安倍晋三首相は「ウイメノミクス」を推進している。これは、日本において比較的斬新な考えで、女性たちがもっと働くことで日本経済を成長させようというものだ。安倍首相はウイメノミクス推進のために昭恵夫人を起用している。

 

今月初め、昭恵夫人は政府主催の「女性のための世界会議」(東京)に出席し、講演を行った。また、今週火曜日にはワシントンにあるシンクタンクCSISでウイメノミクスについて講演を行う予定だ。

 

昭恵夫人は次のように語っている。「私は、女性がいかに社会においてより活動的になるべきかについてお話をするつもりです。男性が作り上げた、垂直的な、争いが起きやすいピラミッド構造では社会はもう持たないと思います。これを変えることができるのは、女性の寛容さ、柔軟さ、母性だと考えています」。

 

昭恵夫人のこうした発言を見れば、彼女が急進的なフェミニストではないことが分かる。昭恵夫人は自分たちの部屋をいつもきれいに掃除するだけの時間を取れないと述べ、夫は自分でごみを出したり、洗濯をしたりしているので、「かわいそう」だと述べている。

 

安倍首相は女性が労働市場に参加する数を増加させようとしている。これが日本経済の抱える諸問題の解決策になると考えている。日本の人口は減少しつつあり、また高齢化も進んでいる。これは労働力の減少を意味する。しかし、女性たちの多くは、1日12時間労働が普通のこととされている文化に参加できない、もしくは参加したくないと考えている。

 

昭恵夫人は、女性の進出というメッセージの主導者だ。昭恵夫人は24歳最後の日に結婚した。日本では長い間、女性はクリスマスケーキと同じく、25歳を超えると結婚しにくくなると言われてきた。そして、昭恵夫人は結婚後に勤務していた広告会社を辞めた。

 

東京の上智大学で政治学を教える中野晃一は、「彼女はヒラリー・クリントンではない」と述べている。

 

しかし、メディアに対して昭恵夫人が好意を増しているのは、安倍晋三首相にもう一つの側面を加えるための策略のように見える。安倍晋三首相は有名な政治家一族の御曹司で、彼には思いやりが欠けていると見られてしまうことがある。

 

安倍首相は2012年末に権力の座に復帰した。第一次政権は2007年に短期間で終わった。この時は健康問題で辞任した。安倍首相の支持率は高く、これについて首相自身は経済の再活性化(これには異論はない)と「自衛隊」により行動の自由を与えるための憲法解釈の変更(これには大きな反対がある)に対して信任が与えられているからだと解釈している。

 

安倍首相の支持率は下がり気味だが、それでも50%前後を保っている。

 

昭恵夫人は裕福な家庭に生まれ育った。彼女は彼女自身の行動が戦略であることを否定し、彼女が安倍首相をより人間らしく見せているという意見には笑顔で次のように述べた。

 

昭恵夫人は「私の夫はとても面白くて、人間臭い人ですよ。マスコミには見せない面がたくさんあります」と語った。

 

政治分析を専門にしているアナリストは口を揃えて、昭恵夫人はざっくばらんだが、常識をわきまえている、そして安倍首相にとっては、彼のより柔らかい印象を人々に与え、人々をホッとさせることに役立っている。

 

中野教授は次のように語っている。「昭恵夫人の存在がなければ、安倍首相は上流階級出身で強固な右翼的な考えを持ち、頑固な保守派というだけの人物になってしまう」。

 

昭恵夫人は、夫の進める政策に対して影響力を与えることはないと考えているが、「私の役割は、夫がアドヴァイザーから聞くことがないであろう意見を言うことです。ただ、夫は既にたくさんの反対意見を聞いているんだよ、と私に言いますけどね」と語った。

 

2011年の福島原発事故以降、操業停止となっている原発の再稼働を安倍政権は準備している。これに対して、昭恵夫人は、ワシントン・ポスト紙の取材に対して、日本は原子力エネルギーなしでも「うまくやっていけるだろう」と述べた。

 

安倍内閣はアメリカを含むTPPを推進しているが、昭恵夫人は、障壁を開けると、遺伝子組み換え食品のような望まない製品が洪水のように入ってくると懸念を表明している。

 

日韓関係は良かったことはないが、最近は、歴史問題を巡る論争のために悪化し続けている。昭恵夫人は韓流ドラマを楽しみ、韓国料理を作ることを批判されている。しかし、昭恵夫人は、「夫は韓国の朴槿恵大統領と話をしたいと言っています」と語った。

 

昭恵夫人は「女性として、近隣の国々とは仲良くしたいと思っています。私は常にこれらの国々に愛情を持っています」と語った。

 

こうした言葉は、もう1人の安倍さんの口から出ることは決してないと確信している。

 

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(終わり)












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 古村治彦です。

 

 ロイター通信のスクープで、日本のヘリコプター用航空母艦「いずも」が5月から南シナ海に派遣され、各地に寄港し、インド洋での米海軍とインド海軍の共同演習「マラバール」に参加する計画が立てられていることが明らかになりました。

 

 これは、アメリカの対中姿勢が強硬姿勢になりつつあることを受けての措置だということです。また、中国との関係を深めようとしているフィリピンのデュテルテ大統領を「いずも」に招待することで、アメリカにつなぎとめようという動きの一環でもあるようです。

 

 この「いずも」ですが、実質的には航空母艦なのですが、攻撃的な武器を保持することはできないという憲法上の制限のために、駆逐艦ということになっているそうです。この実質航空母艦が約75年ぶりに日本海軍の力を見せつける目的で南シナ海からインド洋を巡回することになりました。

 

 アメリカのお先棒担ぎでもありますし、アメリカの命令でこのような計画になったものと思われます。アメリカは日本の頭ごなしに中国と「仲良く喧嘩する」ということにしながら、日本を中国にけしかける犬のように扱っています。今回の計画はいみじくもそのことを明らかにしました。

 

 現在の状況を見ると、日本は韓国ほどにデモクラシーが成熟してもおらず、フィリピンほどに独立国の気概を持ってもいないという大変哀れな姿であることが明らかになっています。

 

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●「スクープ:複数の取材源によると、日本は南シナ海に最大の戦艦を送る計画を立てている」

 

ティム・ケリー、ノブヒロ・クボ筆

2017年3月13日

ロイター通信

http://www.reuters.com/article/us-japan-navy-southchinasea-exclusive-idUSKBN16K0UP

 

日本政府は今年5月、最大の戦艦を、南シナ海を巡る3カ月の公開に派遣する計画を持っている。これは3名の取材源からの話で明らかになった。これは第二次世界大戦以降、南シナ海地域で日本の海軍力を見せつける最大の機会となる。

 

中国は、領有権争いをしている地域のほぼ全ての領有権を主張し、軍事プレゼンスを増大させている。これが日本と西洋諸国の懸念を増大させている。アメリカは高校の自由を確保するために飛行機と艦船による定期的なパトロールを行っている。

 

ヘリコプター専用母艦「いずも」は2年前に就役したばかりだが、今回の航海で「いずも」は、シンガポール、インドネシア、フィリピン、インドネシア(2回目)、スリランカに寄稿し、7月にはインド洋でのインド海軍、米海軍の艦船とのマラバール共同軍事演習に参加する。

 

取材に答えた複数の人々は、「いずも」は8月に日本に帰還すると述べた。

 

今回の計画に詳しいある人物は次のように語った。この人物はマスコミに対応する権限がないので匿名にしてくれるように依頼した。「今回の計画の目的は、拡大された使命にいずもを送り出すことで、いずもの能力をテストすることだ。いずもは南シナ海で米海軍と一緒に訓練をすることになるだろう」。

 

日本の海上自衛隊の広報担当はコメントを拒否した。

 

台湾、マレーシア、ヴェトナム、フィリピン、ブルネイは、南シナ海の領有を主張している。東シナ海は、豊富な海産物資源、埋蔵された石油と天然ガスがあり、毎年約5兆ドルの国際貿易の重要な通行路となっている。

 

日本が南シナ海で領有権を主張している地域は存在しない。しかし、日本は東シナ海で中国と領有権争いをしている。

 

別の人物は次のように語った。日本政府は、「いずも」がマニラから約100キロ(約62マイル)西にあるスービック湾に寄港した際に、フィリピン大統領のロドリゴ・デュテルテを「いずも」に招待したいと考えている。デュテルテはここ数カ月、中国との関係強化を進め、同時にアメリカとの古い同盟を批判している。

 

今回の日本の旗を敢然と掲げた作戦は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が中国に対して強硬姿勢を取りつつあることを受けて行われる。アメリカ政府は、中国の人工島建設と軍事施設の建設を非難している。軍事施設に関しては、アメリカの行動の自由が制限されるものだと懸念を持っている。

 

今年1月、中国政府は、ホワイトハウスが「国際領域」を守ると主張したことを受けて、領有権争いをしている島々には、「反論を許さない」主権を持っていると主張した。

 

全長249メートル(約816.93フィート)は、第二次世界大戦期の日本の航空母艦とほぼ同じ大きさで、最大9機のヘリコプターを搭載できる。「いずも」は米海兵隊が保有する水陸両用の攻撃母艦によく似ている。しかし、「いずも」は上陸用舟艇やその他の艦船を収容することはできない。

 

安倍晋三首相率いる日本はここ数年、戦後の平和憲法の制限を広げ続けている。日本は、「いずも」を駆逐艦に分類している。これは、憲法では攻撃的な武器の保持を禁じているからだ。しかし、「いずも」によって、日本は領海を越えて軍事力を派遣することができるようになった。

 

「いずも」の主目的は対潜水艦戦である。東京近郊の横須賀を母港としている。横須賀はアメリカの第7艦隊の航空母艦の「ロナルド・レーガン」の母港でもある。

 

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 古村治彦です。

 

 本日、アメリカのドナルド・トランプ政権が軍事予算を10%(約6兆円)も像が屈するという方針であることが報道されました。「アメリカが軍拡競争に参加して、最悪の場合には戦争になる」という懸念を示す論調が見られます。以下にその記事を貼ります。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「トランプ大統領 国防費10%増額の方針明らかに」

 

NHK

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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170228/k10010892411000.html

 

アメリカのトランプ大統領は新政権として初めて示す2018年度の予算の編成方針について、公共の安全と安全保障を重視するとして国防費を大幅に増やす一方、その増加分をほかの省庁の予算の節約などで賄う方針を明らかにしました。政府高官は国防費の増加は前の年度と比べて10%、日本円で6兆円になるとしています。

 

アメリカのトランプ大統領は27日、ホワイトハウスで開いた全米の州知事との会合で、新政権として初めて、来月、議会に示す2018年度の政府予算の編成方針「予算教書」に言及しました。

 

この中で、トランプ大統領は「公共の安全と安全保障を基礎にした非常に強力な予算になる。消耗した軍を再建するため国防費を歴史的に増やす」と述べました。一方で、「増加分は連邦政府全般の大幅な節約と効率化を図ることにより相殺されるだろう」と述べ、国防費の増加分をほかの省庁の予算を減らして賄う考えを示しました。

 

アメリカの国防費は2017年度では海外での対テロ軍事作戦など臨時の費用を除いた予算の総額がおよそ5500億ドル(日本円にして60兆円余り)で、政府高官は2018年度の増加分は前の年度と比べて10%(日本円で6兆円)になるとしています。

 

大統領が示す予算教書は、10月から始まる次の会計年度に向けて、予算配分の権限を持つ議会に対する政府の要求をまとめたもので、トランプ大統領として、これまで主張してきたアメリカの軍事力の強化を目指す方針を改めて打ち出したかたちです。

 

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 アメリカの軍事費は、現在のところ、大体6000億ドル(約66兆円)くらいという大変巨額なものです。軍事費の世界第2位から第10位(バーニー・サンダース連邦上院議員によれば第12位)までの国の軍事費を全部足しても、アメリカの軍事費よりも少ないのです。

 

 下にアメリカの軍事費と国家予算に関する表を掲載します。これによると、アメリカの軍事予算は国家予算の16%から約22%を占めるものとなっています。現在の日本は5%から6%で、総額は世界のトップ10に入ります。約5兆円という数字は、アメリカの10分の1以下の数字です。戦前の日本では軍事費が国家予算に占める割は低い時でも約17%、太平洋戦争末期には85%に達しました。大体30%台といったところでした。

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アメリカの軍事費の総額は増加傾向にあります。ブッシュ政権であった2001年から2008年で、335億ドルから696億ドルまで増えています。これはテロとの戦いとしてアフガニスタンとイラクに侵攻したことが影響しています。その後、オバマ政権でも最初の数年間は増えていますが、2013年に10%の大幅なカットが行われています。その後は微増です。

 

 

 今回10%の増額ということになりますが、これは、上に掲載している表で言えば、2012年の段階にほぼ戻すということになります。これについて、昨年、『フォーブス』誌に掲載されていた記事に書いてあったことを思い出したので、以下に貼り付けます。

 

 以下の記事は昨年の11月の大統領選挙直前に出された記事で、トランプ大統領になれば軍事費は1兆ドル(約113兆円)にまで増大するという内容のものです。

 

 この記事のことを覚えていたのは、トランプがどのような予算を組むのかという予測をしている専門家たちの談話が紹介されており、その内容が重要だと思ったからです。この談話では、「トランプの防衛政策の多くはヘリテージ財団の提案が受け入れられている。そして、防衛費について2012年度のレヴェル(これはゲイツ予算[2006年から2011年まで国防長官を務めたロバート・ゲイツにちなむ])にまで戻すことをヘリテージ財団は提案している」と言われていました。

 

 このブログでもご紹介しましたが、昨年の8月、ヘリテージ財団がトランプ政権発足後に実務を行う人材を募集しているという記事が出ました。今回の軍事費増額では、ヘリテージ財団系の人材が動いたことが考えられます。

 

(貼り付けはじめ)

 

President Trump Is Likely To Boost U.S. Military Spending By $500 Billion To $1 Trillion

 

Charles Tiefer ,   CONTRIBUTOR

NOV 9, 2016 @ 02:39

Forbes

https://www.forbes.com/sites/charlestiefer/2016/11/09/president-trump-is-likely-to-boost-u-s-military-spending-by-500-billion-to-1-trillion/#ff1fb9d60249

https://www.forbes.com/sites/charlestiefer/2016/11/09/president-trump-is-likely-to-boost-u-s-military-spending-by-500-billion-to-1-trillion/2/#100467a0715e

 

Republican presidential candidate Donald Trump addresses supporters during a campaign rally in Cleveland, Ohio on October 22, 2016. JAY LAPRETE/AFP/Getty Images

 

President-elect Donald Trump believes the the Obama administration has weakened the American military. He campaigned on a promise of greater security, particularly against terrorism; although the vast majority of military spending has nothing to do with anti-terrorism activities, that should translate into a whole lot of military spending, especially when coupled with the Reagan-legacy view of Trump’s party that defense spending is the most legitimate form of spending to stimulate the economy.

 

In his campaign, Trump called for 90,000 more Army soldiers, a 350-ship Navy, 100 more fighters, and strengthened nuclear and missile defenses. That sounds like detail, but it leaves out quite a bit.

 

The best pre-election analysis of the expected Trump budget came from William Hartung, a veteran and insightful analyst, who is at the Center for International Policy, drawing on Ross Harrison of the Center for Strategic and International Studies:

 

“What we do know is that Trump has been drawing many of his defense proposals from the National Defense Panel and the Heritage Foundation. Both of these organizations have advocated for returning the defense budget to the levels proposed in the FY 2012 budget request (the so-called Gates budget). Without any other details from the Trump campaign, I think this is a good ballpark estimate for what Trump is aiming for in terms of the defense budget. The FY 2012 request is about $800-900B higher over ten years than the most recent president’s budget request.”

 

The call for a 350-ship Navy gives a concrete clue. Cost figures on such a naval buildup are elusive. However, the Congressional Research Service (CRS) has compiled studies of the different kinds of ships in a 350-ship navy. They don't come cheap.

 

There would be increased spending on aircraft carriers and a big increase in attack submarines. In December 2008, the Navy signed a $14 billion contract with General Dynamics and Northrop Grumman to supply eight Virginia-class attack submarines. In round figures they might cost, in years to come, at least $2 billion apiece. The CRS study said that going to a 350-ship navy would mean 11 more of these. That’s $22 billion just on these subs. Congressional hawks – numerous and powerful – will pressure Trump to go that way.

 

And, Congress will be filling out, not cutting back, the Trump defense budget. Obama used his veto to balance defense and domestic spending.  That balance is dead. Moreover, there is bipartisan support for big defense spending. So in the Senate, while there might be a unified Democratic filibuster on some kinds of extreme domestic legislation, there would not be one in opposition to defense spending. The Armed Services Committees basically will have freedom for a massive spending spree.

 

Buckle your belts for a steep climb of defense spending. My rough estimate is it means an additional $500 billion to $1 trillion.

 

(貼り付け終わり)

 

 しかし、今回の軍事費増額についてはもっと冷静に、また裏の意図を読み取らなければなりません。それは、「軍事力強化で戦争を行うというものではなく、外国への介入を止めて、より財源を軍隊に持っていき、人々を雇用し、アメリカ製の武器を購入するという公共事業を行う」というものです。

 

 下に、ロイター通信の記事を貼りました。この記事によると、今回の軍事費6030億ドルは前年の5840億ドルから3%の増額に過ぎず、これにインフレ率2.5%を考慮すると、増額は微増ということになります。また、ここで重要なのは、国務省の予算を30パーセント減らすということです。

 

 国務省の予算は年間500億ドル(約5兆5000億円)ですので、この30%というと、150億ドルになります。私は、これに加えて、米国国際開発庁(USAID)の予算である272億ドル(約3兆円)からも大幅に削減されると考えます。なぜなら、USAIDは、国務省と表裏一体の関係となって、アメリカの海外援助を取り仕切っていますが、これら2つの政府機関は、アメリカの外国介入の尖兵となっています。このことは、拙著『アメリカ政治の秘密』(PHP研究所、2012年)に詳しく書きましたので、是非お読みください。

 

 トランプは、先ほどの施政方針演説で「私の仕事は世界を代表することではなく、アメリカを代表することだ」と述べました。これは、アイソレーショニズム(国内問題解決優先主義)宣言です。その一環で、予算の組み替えを行い、介入主義の政策に使われる国務省(とUSAID)の予算を削り、軍隊に回す(これも一種の公共事業)としているのです。

 

(貼りつけはじめ)

 

Politics | Mon Feb 27, 2017 | 8:36pm EST

Trump seeks 'historic' U.S. military spending boost, domestic cuts

 

By Steve Holland | WASHINGTON

Reuters

http://www.reuters.com/article/us-usa-trump-budget-idUSKBN1661R2

 

President Donald Trump is seeking what he called a "historic" increase in defense spending, but ran into immediate opposition from Republicans in Congress who must approve his plan and said it was not enough to meet the military's needs.

 

The proposed rise in the Pentagon budget to $603 billion comes as the United States has wound down major wars in Iraq and Afghanistan and remains the world's strongest military power.

 

The plan came under fire from Democratic lawmakers, who said cuts being proposed to pay for the additional military spending would cripple important domestic programs such as environmental protection and education.

 

A White House budget official, who outlined the plan on a conference call with reporters, said the administration would propose "increasing defense by $54 billion or 10 percent." That represents the magnitude of the increase over budget caps Congress put in place in 2011.

 

But Mick Mulvaney, the White House budget director, said the plan would bring the Pentagon's budget to $603 billion in total, just 3 percent more than the $584 billion the agency spent in the most recent fiscal year, which ended on Sept. 30, 2016.

 

The rise would be slightly higher than the country's current 2.5 percent rate of inflation.

 

"President Trump intends to submit a defense budget that is a mere 3 percent above President (Barack) Obama’s defense budget, which has left our military underfunded, undersized, and unready to confront threats to our national security," John McCain, the Republican chairman of the Senate Armed Services Committee, said in a statement.

 

The defense boost would be balanced by slashing the same amount from non-defense spending, including a large reduction in foreign aid, the White House budget official said.

 

Trump does not have the final say on federal spending. His plan for the military is part of a budget proposal to Congress, which, although it is controlled by his fellow Republicans, will not necessarily follow his plans. Budget negotiations with lawmakers can take months.

 

McCain told reporters he would not vote for a budget with the slight military increase and thought it would face opposition in the Senate.

 

Trump told state governors at the White House his budget plan included a "historic increase in defense spending to rebuild the depleted military of the United States of America."

 

He said his proposal was a "landmark event" and would send a message of "American strength, security and resolve" to other countries.

 

BIG CUTS TO STATE DEPARTMENT

 

Officials familiar with Trump's budget blueprint said the plan would call for cuts to agencies including the State Department and the Environmental Protection Agency.

 

One official familiar with discussions over State's budget said the agency could see spending cut by as much as 30 percent, which would force a major department restructuring and elimination of programs.

 

The United States spends about $50 billion annually on the State Department and foreign assistance.

 

More than 120 retired U.S. generals and admirals urged Congress on Monday to fully fund U.S. diplomacy and foreign aid, saying such programs "are critical to keeping America safe."

 

Trump has vowed to spare middle-class social programs such as Social Security and Medicare from any cuts.

 

Nancy Pelosi, the top Democrat in the House of Representatives, said Trump’s plan to slash funding for federal agencies to free up money for the Pentagon showed he was not putting American working families first.

 

"A $54 billion cut will do far-reaching and long-lasting damage to our ability to meet the needs of the American people and win the jobs of the future," Pelosi said. "The president is surrendering America’s leadership in innovation, education, science and clean energy."

 

SHORING UP 'CHOKE POINTS'

 

An official familiar with the proposal said Trump's request for the Pentagon included more money for shipbuilding, military aircraft and establishing "a more robust presence in key international waterways and choke points" such as the Strait of Hormuz and South China Sea.

 

That could put Washington at odds with Iran and China. The United States already has the world's most powerful fighting force and it spends far more than any other country on defense.

 

About one-sixth of the federal budget goes to military spending.

 

Trump has said previously he would expand the Army to 540,000 active-duty troops from its current 480,000, increase the Marine Corps to 36 battalions from 23 – or as many as 10,000 more Marines – boost the Navy to 350 ships and submarines from 276, and raise the number of Air Force tactical aircraft to 1,200 from 1,100.

 

He has not said where he would place the extra hardware and forces or made clear what they would be used for. The United States has been shutting some of its military bases in recent years.

 

Trump has also said he would bolster the development of missile defenses and cyber capabilities. Last week, he told Reuters the United States had "fallen behind on nuclear weapon capacity." He pledged to ensure that "we're going to be at the top of the pack."

 

(Additional reporting by Tim Ahmann, Doina Chiacu, Andy Sullivan, Idrees Ali, David Alexander, and Patricia Zengerle; Writing by Alistair Bell and Lisa Lambert; Editing by Nick Tattersall and Peter Cooney)

 

(貼りつけ終わり)

 

 このように読み解くと、トランプは決して戦争をしようとしているのではないということが分かります。

 

 また、トランプは、アメリカが抱えるアメリカの財政赤字、政府債務を何とかしたいと考えています。しかし、これが4年間(8年間)ですべてを帳消しにできる額ではありません。アメリカの連邦政府だけで20兆ドル(約2260兆円)も借金を抱えています。これに各州政府が発行している州債などを含むと、アメリカ全体の債務は20兆ドルの何倍になるか分かりません。5倍となると100兆ドル、約1京円という数字になります。

 

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●「「財政はめちゃくちゃ」=巨額債務に不満-トランプ米大統領」

 

時事通信

2017年2月23日

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017022300338&g=use

 

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は22日、ホワイトハウスで行われた予算に関する会議の冒頭で「われわれが引き継いだ予算、米国の財政はめちゃくちゃだ」と語り、20兆ドル(約2260兆円)近い米国の債務に不満を漏らした。自らが取り組む大統領専用機や最新鋭戦闘機の値下げ交渉などで、歳出抑制に努める意向も示した。

潜水艦も値下げ迫る=軍備増強もコスト削減意欲-米大統領

 

 トランプ氏は「米国の債務は過去8年間に2倍に増えた」と指摘。その上で、優先順位を付けて政策を進めることが重要とし、「もう浪費できない。注意深く金を使っていく」と強調した。会議にはムニューシン財務長官らが出席した。

 

 トランプ氏の交渉により、最新鋭ステルス戦闘機F35は当初価格から15%程度安くなる見通し。一方、米メディアはトランプ氏が就任後1カ月弱で、フロリダ州の別荘への移動で1000万ドルの税金を使ったと分析。この金額はオバマ前大統領在任中の旅費の10カ月分に相当するとみられる。

 

 一方、スパイサー大統領報道官は22日の記者会見で、大統領の2018会計年度(17年10月~18年9月)予算教書の議会への提出が3月半ばになることを明らかにした。(2017/02/23-12:22

 

(貼り付け終わり)

 

 このアメリカの国債を買い支えているのが日本とアメリカです。以下の表をご覧ください。2016年末の段階で、日本は1兆908億ドル(約123兆2600億円)のアメリカの国債を保有しています。中国はそれより少し少ない1兆584億ドルを保有しています。日本だけでアメリカ連邦政府の借金の5%以上を占めていることになります。普通、これだけお金を貸してあげたら、借りている方からは丁寧に扱われるはずですが、「もっと払え、もっと出せ」と苛められている始末です。


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 アメリカ政府はこの2000兆円ものをどうするか、少々インフレにしたり、ちまちま減らしていったり返済できるものではありません。ですから、借金を返せないと踏み倒すか、戦争で全てをうやむやにしてしまうしかありません。この時、一番に被害を蒙るのは日本です。ですから、そうならないために、アメリカの国債保有額を少なくしテイク実用があります。そのために、トランプと「交渉」せねばなりません。しかし、連日の国会でしどろもどろかつ、訳の分からないことを口走る安倍晋三首相にはできないことでしょう。ですから、私たちは立派な政治家を押し上げて指導者にしなければなりません。

 

(終わり)













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 古村治彦です。

 

 アメリカのトランプ政権の対北朝鮮に対する対応から、アメリカ外交の二元性、ホワイトハウスと国務省が綱引きをしているのだということを書いてみたいと思います。

 

 安倍首相のアメリカ訪問中、北朝鮮はミサイルを発射しました。これに対して、トランプ大統領と安倍首相は緊急で記者会見を行い、北朝鮮のミサイル発射を非難しました(安倍首相が世界の政治の中で重要な役割を果たしているような姿に見えるように北朝鮮が演出をしてくれたように見えます)。その後、北朝鮮の故金正日氏の長男・金正男氏がマレーシアのクアラルンプール空港で毒殺されるという事件も起きました。

 

 そうした中で、トランプ大統領の北朝鮮に対する態度を示す以下のような記事が出ました。

 

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●「トランプ氏、対北朝鮮「中国は影響力を」 核増強も表明」

 

ワシントン=峯村健司

20172240908

朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASK2S254GK2SUHBI00P.html

 

トランプ米大統領は23日、ロイター通信のインタビューに応じ、北朝鮮の新型弾道ミサイル発射について「強い憤りを感じる」と非難し、日本と韓国へのミサイル防衛システムの配備を急ぐ考えを示した。また、米国は核戦力を増強していくことも表明した。

 

    特集:ドナルド・トランプ

 

 トランプ氏は、北朝鮮による核やミサイルを使った挑発行為をやめさせるには、北朝鮮と関係が深い中国の役割が重要であると指摘。「中国は北朝鮮の脅威を簡単に解決できる」と述べ、中国に影響力を行使するよう圧力をかけていく方針を明らかにした。

 

 さらに、米国の核兵器能力について「他国に劣ることはない」と強調。オバマ前政権が2010年にロシアと結んだ戦略核弾頭を1550発以下に減らす新戦略兵器削減条約(新START)について、「米国が結んだまずい協定の一つ」と批判した。

 

 トランプ氏はまた、ロシアによる地上発射型の巡航ミサイル配備について、中距離核戦力全廃条約に違反すると非難。ロシアのプーチン大統領と会談の予定はまだないとしながらも、「もし会談すればこの問題を提起する」と述べた。(ワシントン=峯村健司)

 

(貼りつけ終わり)

 

 これだけ見ると、トランプ大統領は北朝鮮に対して(と言うよりも中国に対して)、かなり強硬な姿勢を見せているということができます。しかし、一方で、北朝鮮に対しても決して門戸を閉ざしているのではないことを示す以下の記事が出来ました。

 

(貼り付けはじめ)

 

North Korean officials are preparing to come to U.S. for talks with former officials

 

By Anna Fifield February 19

Washington Post

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/north-korean-officials-are-preparing-to-come-to-us-for-talks-with-former-officials/2017/02/19/3f853c04-f6a8-11e6-9b3e-ed886f4f4825_story.html?utm_term=.a5b0e6e82dd9

 

KUALA LUMPUR, Malaysia — Preparations are underway to bring senior North Korean representatives to the United States for talks with former American officials, the first such meeting in more than five years and a sign that Pyongyang sees a potential opening with the Trump administration.

 

Arranging the talks has become a lot more complicated over the past eight days, with North Korea testing a ballistic missile and the assassination of Kim Jong Un’s half brother in Malaysia, an act that many suspect was ordered by the leader of North Korea. Malaysian police on Sunday named as suspects four North Koreans who left the country on the day of the attack. 

 

Analysts also say they highly doubt that Pyongyang, which has insisted on being recognized as a nuclear state, would be willing to moderate its position on its weapons program. 

 

If the talks do take place, they could offer a glimmer of hope for an already-hostile relationship that has only deteriorated as the Kim government works aggressively to develop a nuclear-tipped missile capable of reaching the continental United States.

 

The planning for the “Track 1.5” talks — with the U.S. side made up of the former officials who usually take part in Track 2 talks, but the North Korean side composed of government officials — is still in a preparatory stage, according to people with knowledge of the arrangements.

 

What we know about the alleged assassination of Kim Jong Nam  Play Video2:09

The older half-brother of North Korean dictator Kim Jong Un was killed in Malaysia in an apparent poisoning attack carried out by two female agents. (The Washington Post)

The State Department has not approved the North Koreans’ visas for the talks, which would take place in New York within the next few weeks.

 

The North Koreans have expressed an interest in engagement, but nothing’s been approved yet,” said one person familiar with the preparations, speaking on the condition of anonymity because they were not authorized to discuss them.

 

Others who have been in touch with North Koreans describe an intense interest in what President Trump might do.

 

If this happens, it would be an interesting signal to the new administration,” one person said of the discussions.

 

The talks would be the clearest indication yet that Kim wants to talk with the Trump administration. “If this happens, I would take it as a very positive sign from both sides,” said another person with knowledge of the arrangements.

 

In recent years, there have been sporadic Track 1.5 talks that have taken place in Kuala Lumpur, Geneva, Berlin and Ulaanbaatar, Mongolia. But these talks have not taken place in the United States since July 2011, before Kim succeeded his father in North Korea.

 

The planned talks are being organized by Donald S. Zagoria of the National Committee on American Foreign Policy, who served as a consultant on Asia during the Carter administration and has organized previous rounds of such talks. Zagoria declined to comment on the preparations.

 

The talks would be run independently of the State Department, where officials have privately questioned the utility of such discussions. But if the administration issued the visas, it would be an implicit seal of approval. And if the discussions go well, they could pave the way for official talks.

 

Choe Son Hui, the director of the U.S. affairs department in North Korea’s Foreign Ministry, is likely to lead the delegation from Pyongyang. She is well known to American officials, having participated in official meetings including the six-party talks on denuclearization, as well as in other Track 1.5 talks.

 

Choe has a direct line to Kim, according to Thae Yong Ho, the North Korean deputy ambassador to London who defected to South Korea last year.

 

Since Trump was elected, there has been a notable change in North Korea’s usually bombastic rhetoric.

 

Pyongyang had been sharply critical of the Obama administration, saying its policy of “strategic patience” — waiting for North Korea to change its nuclear calculations — was “an aggressive and heinous ‘strategic suffocation’ policy” against North Korea.

 

But in its announcement of its missile launch Feb. 12, the North’s state media did not include its usual bluster about needing a deterrent against the United States and its “hostile policies.”

 

In his own statement after the launch, Trump notably did not condemn Pyongyang. The new president has, in fact, said very little about how he plans to deal with North Korea. “North Korea — we’ll take care of it folks, we’re going to take care of it all,” he said at his news conference last week, without elaborating.

 

His administration is conducting a review of North Korea policy. This provides space to broaden the options for dealing with Pyongyang and an opportunity to influence the new president, analysts say. 

 

While some expect him to take a hard-line approach, encouraged by hawkish advisers, others say that Trump, who prides himself on making deals, could be open to dialogue with the North Korean regime.

 

U.S. policy is hanging in the balance,” said Adam Cathcart, an expert on North Korea at the University of Leeds in Britain. 

 

I think the North Koreans ought to be pretty happy, because the Americans have laid off criticizing them too much and have, in fact, been making things quite easy for them,” Cathcart said. “But at some point, they are going to have to decide whether to pick up the cudgel.”

 

For those favoring an even tougher approach to North Korea, recent events have provided plenty of ammunition.

 

On Feb. 12, North Korea tested a ballistic missile for the first time since Trump was elected. The missile appeared to show significant technological advances, with upgraded power and range, and could mark another step in the push toward the capacity to hit Alaska or Washington state.

 

(貼り付け終わり)

 

 この記事は少し古いのですが、2017年2月19日付の『ワシントン・ポスト』紙に掲載されました。北朝鮮外務省のアメリカ担当部長が代表団を連れて、アメリカ訪問を行う準備をしている、というものです。アメリカ側で応対するのは、シンクタンクの幹部で、ジミー・カーター政権で、ホワイトハウスに属する国家安全保障会議、そして国務省で東アジア担当コンサルタントを務めたドナルド・S・ザゴリア(Donald S. Zagoria、88歳)です。ザゴリアは、コロンビア大学で博士号を取得した東アジア専門家で、北朝鮮問題に詳しい人物のようです。

 

 ザゴリアは現在、アメリカ外交政策全国委員会(National Committee on American Foreign Policy、NCAFP)というシンクタンクの上級副会長を務めています。NCAFPの創設者は国際関係論という学問分野でリアリズム(Realism)の泰斗と呼ばれたハンス・J・モーゲンソー(Hans Joachim Morgenthau、1904―1980年)です。ハンス・モーゲンソーの大著『国際政治(Politics Among Nations)』は、国際関係論における古典となり、授業では必ず読みます(日本ではどうかわかりません)。モーゲンソーはイデオロギーを排し、国際関係論を「学問(Science、合理的推論を使いながら、因果関係に基づく法則を発見する行為)」にまで昇華させようと奮闘した学者です。「力(Power)」と「国益(National Interest)」という概念を用いて分析を行う手法を採り、「勢力均衡(Balance of Power)」を主張した人物です。


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