古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:アメリカ

 古村治彦です。

 

 米朝首脳会談が「成功」に終わり、最も得をしたのは中国、最も損をしたのは日本ということは衆目の一致するところだと思います。中国は朝鮮半島からアメリカ軍を追い払うことができることになりました。6月19日から20日にかけて金正恩委員長が中国を訪問しますが、「朝鮮半島の中国の従属国への復帰」のお祝いをしていることでしょう。

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 韓国は言葉の障壁がない安い労働力と投資先を得て、中国ともっと緊密につながり、一帯一路に陸路で参加でき、ロシアからパイプラインで天然資源を手に入れることが出来る可能性が高まりました。そのために北朝鮮の「非核化」の費用や開発のお金を支払うことは当然だし、安いものだと思っているでしょう。これで経済が刺激されればGDPが伸びると計算しているでしょう。また、北朝鮮と「一体化(統一は体制が違いすぎますし、奇妙な世襲制スターリン主義とはいくら何でも統一国家)」することで、実質的に「核兵器を持つ大国」となることができます。

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 日本はアメリカに捨てられ(アメリカが勝手に東アジアの最前線から引き揚げて、日本を最前線にする)、しかも、従属国であることはそのまま、更にお金をもっと出させられるという結果になりました。日本の安全保障上、北朝鮮の非核化にお金を出すのは良いと思いますが、それで安全保障環境が改善するのですから、国防費の伸びを抑える、もしくは削減するということにならねば実質的に国防負担が増大するということになります。アメリカは既に日本に国防費の増額を執拗に要求しています。大して守ってくれない宗主国にお金だけを取られるという最悪の状況になるでしょう。

 

 米朝首脳会談ではっきりしたのは、アメリカの衰退、それでもアメリカは東アジアで日本を最後まで従属国として手放さず、一緒に沈めようとしていることです。心中相手に選ばれてしまったということです。今回の米朝首脳会談を主導したのは、ジャレッド・クシュナーとマイク・ポンぺオ国務長官だったようです。下に貼り付けたいくつかの記事の最後に、クシュナーが昨年夏から北朝鮮とトランプ政権との間に秘密の交渉チャンネルを作っていたことを報じる記事を掲載します。

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クシュナー(左端)とその隣のポンぺオ 

 クシュナーは「ヤング・キッシンジャー」として、トランプ政権内部で、「リアリスト」として影響力を持っています。今回の米朝首脳会談に関して、表に出てこないイメージでしたが、昨年の夏に既に秘密の交渉チャンネルを作っていたということで、その手腕は確かなものと言えるでしょう。

 

 クシュナーに北朝鮮から働き掛けがあった時に、クシュナーが外交を所管する国務省のレックス・ティラーソン長官ではなく、スパイ組織統括や情報収集を専門とするCIAのマイク・ポンぺオ長官に話をしたという点が重要です。今年になってティラーソンが国務長官を解任され、ポンぺオが後任となったということを考えると、ティラーソン更迭にはクシュナーが関わっていた、米朝首脳会談はクシュナーとポンぺオのコンビが主導したということになります。

 

 ポンぺオについては、以下の記事にあるように、国務長官に決まった時点で、「コーク兄弟のための国務長官」という評価が出ていました。ポンぺオは自身が起業する際には、コーク兄弟が経営するコーク・インダストリーズの子会社から資金提供を受けましたし、連邦下院議員選挙に挑戦する際には多額の資金提供をコーク兄弟から受けました。コーク兄弟については、私が訳しました『アメリカの真の支配者 コーク一族』(ダニエル・シュルマン著、講談社、2015年)を是非お読みいただきたいと思います。コーク兄弟は、リバータリアニズムを信奉しています。リバータリアニズムは反中央政府、反税金、反福祉で、アメリカの対外戦争、外国への介入に反対の立場を取ります。この点で、クシャナ―と師匠であるヘンリー・キッシンジャーと同じです。コーク兄弟から恩義を受けたポンぺオがそこに加わることで、今回の米朝首脳会談がとりあえず「成功した」ということになります。

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アメリカの真の支配者 コーク一族

 

 更に言えば、コーク・インダストリーズは石油や天然資源の開発を基幹とし、様々な事業を展開しているビジネス帝国です。コーク兄弟の父親でコーク・インダストリーズの創業者フレッド・コークは巨大石油企業メジャーと戦ってきた人物です。北朝鮮には豊富な天然資源が眠っていると推定されています。コーク兄弟はこの開発にも進出しようと考えているのではないかと思われます。


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 また、ドナルド・トランプ大統領の強力な支持者にカジノ王シェルドン・アデルソンがいます。アデルソンはアメリカのユダヤ人社会のリーダーでもあり、ジャレッド・クシュナーにとっては先輩格にあたる人物です。私は米朝首脳会談のニュースで、金正恩委員長が、アデルソンが経営しているシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズを訪問し、居合わせた人々に愛嬌を振りまいていた姿を見ました。北朝鮮がカジノを誘致したいという考えを持っているということは以下の記事に書かれているとおりです。アデルソンは日本のカジノ建設推進にも積極的にかかわっています。このように考えると、アデルソンは北朝鮮の中国国境近くの羅津や新義州の経済特区に進出したい、中国の富裕層が資金洗浄や資金を逃がすことが出来るようなカジノを作りたいと考えているのではないかと思います。アデルソンがトランプ、クシュナーに影響を与えたということは十分に考えられます。

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トランプとアデルソン




 このように見ていくと、キッシンジャー・アデルソン・クシュナーというビジネス優先のリアリストと、コーク兄弟・ポンぺオというリバータリアンのつながりが米朝首脳会談を「成功」させたと考えることが出来ます。

  

(貼り付けはじめ)

 

ポンぺオという選択はトランプがコーク兄弟と協力するという姿勢を闡明するものだ(Selection of Pompeo Solidifies Trump’s Position with Koch Brothers

 

―レックス・ティラーソンからマイク・ポンぺオに国務長官に交代となるが、ポンぺオの起用は外交政策をコーク兄弟のお気に入りが担当することを意味する

 

アデル・M・スタン筆

2018年3月14日

『ジ・アメリカン・プロスペクト』誌

http://prospect.org/article/selection-pompeo-solidifies-trumps-position-koch-brothers

 

ドナルド・J・トランプは、コーク兄弟がトランプは大統領の座にとどまってよいと考える限り、アメリカ大統領の座にとどまることが出来るだろう、と私はこれまで主張してきた。つまり、政治的な影響力を持つ大富豪の兄弟は2010年の中間選挙で共和党が連邦下院で過半数を占めることに貢献した。彼らは連邦下院を支配している。アメリカの統治システムにおいて、大統領をその座から追い落とすための実効的な試みは連邦下院からしか始められない。連邦下院は唯一大統領の弾劾を行える統治機関である。簡潔に述べるならば、トランプは弾劾といった事態を避けるためにコーク兄弟を自分の味方に引き入れておく必要があるということだ。トランプの重要な公約である大幅減税を法律にすることに関し、トランプは立場が少し弱いということになる。

 

2016年、コーク・インダストリーズの経営者で、巨大は右派の政治組織を作ったチャールズとデイヴィッドはトランプを侮辱する政治ショーを展開した。チャールズ・コークはトランプとヒラリー・クリントンのどちらかを選ぶということを、心臓発作にかかるのがよいのか、癌になるのがよいのか、という選択のようなものだと述べた。デイヴィッド・コークは共和党全国大会への出席を拒否した。デイヴィッドは2012年の大会には代議員として出席し、大規模なパーティーを催した。

 

トランプ選対責任者を務めたポール・マナフォートは現在、アメリカ合衆国に対する共同謀議参加の疑いで起訴されている。マナフォートと言えば、コーク兄弟におべっかを使っていたマイク・ペンスを副大統領候補にするように進言するという判断を行った人物である。この時、大多数の共和党員や支持者たちは、激しい言動で知られるニュージャージー州知事クリス・クリスティが副大統領候補になると考えていた。これが大統領選挙におけるコーク兄弟によるトランプ支持のやり方であった。しかし、コーク兄弟は保険をきちんとかけてもいた。トランプがコントロールできない状態になったら、大統領を弾劾できる機能を持つ連邦下院の議員たちに対して弾劾を行うようにサインを送ることが出来るようにしている。コーク兄弟はトランプから大統領の座を奪うための実行者たちを子飼いとしているのである。

 

トランプは国務長官をレックス・ティラーソンからマイク・ポンぺオCIA長官に交代させる決定を下した。トランプは再び、どちらが自分にとって有利な判断になるかを分かっていた。ポンぺオは既にコーク兄弟の支持者や友人たちが参加している政権に入っている。コーク兄弟が率いている大口献金者ネットワーク参加者ベツィー・デヴォス、デイヴィッド・コークの友人ウィルバー・ロス商務長官、ライアン・ジンケ内務長官(元連邦議員で、コーク・インダストリーズが国有地においてウラニウム採掘を行うことを認めた)と言った人々がいる。その中でもポンぺオは特別だ。ポンぺオは連邦議員時代に「コーク・インダストリーズからの資金提供ナンバー1」と「OpenSecrets.org」という非営利団体から2016年にツイートで書かれるほどであった。

 

シンクタンクのシンク・プログレスに所属しているジョー・ロムンは次のように説明している。

 

2010年から2016年にかけて行われた4回の国政選挙において、ポンぺオはコーク・インダストリーズの従業員たちから寄付として33万5000ドルを受け取った。この金額の中には、コーク一族からの9万2000ドルが含まれていた。そのほかにもコーク・インダストリーズの政治行動委員会から6万9000ドル、コーク兄弟によって創設された右翼の市民団体アメリカンズ・フォ・プロスペリティから41万7175ドルが渡された。加えて、コーク一族から資金援助を受けているその他のグループから8万7532ドルが支払われていた。

 

連邦議員1人を「買う」のには90万ドル強のお金が必要ということになる。

 

気候変動に対して人間の活動は影響を与えていないと主張する人物が国務長官になろうとしている。コーク兄弟もそのように考えている。コーク兄弟は化石燃料をビジネスと基盤とするビジネス帝国を支配している。そして、トランプ大統領自身もまた共和党が過半数を握っている連邦下院がトランプ大統領に反旗を翻して、彼を辱めるということに懸念を持っている。

 

これが2018年の中間選挙の重要なポイントである。トランプにとってみれば、どの法案が可決され、されないということが重要ではない。トランプにとってみれば、大統領の座にとどまることこそが重要だ。そして、行政機関に更なる規制緩和を行わせ、彼自身と大富豪の友人たちに利益を与えることが重要なのだ。「略奪プロジェクト」はこれからも続く。

 

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「デカいカジノで外貨を稼ごう」金正恩氏の次なる野望

 

高英起  | デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト

5/14() 6:39

https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20180514-00085178/

 

日本政府は427日、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を閣議決定し、国会に提出した。政府・与党は今国会での成立を目指しているが、ギャンブル依存症の増加を懸念する野党の反発は根強く、先行きには不透明さが残る。

 

そんな日本を横目に、北朝鮮の金正恩党委員長が最近、東海岸の元山(ウォンサン)にワールドクラスのカジノホテルを建設するよう指示を下したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

 

北朝鮮には、すでにマカオや香港資本の外国人専用カジノがあるが、一般国民の目に付かぬよう営業している。それが今回は、庶民が対象の政治学習で周知されているというから、これまでとは違う大規模で本格的なカジノホテルが計画されているもようだ。

 

この知らせを受け、庶民の間では「わが国に国家認定の賭博場ができるなんて!」と困惑が広がっているという。

 

それも当然だろう。賭博は売春や覚せい剤の乱用などと並び、北朝鮮当局が忌み嫌う資本主義文化の典型とされており、法律でも厳しく禁じられているからだ。また、この3つは「セット」で行われることも多く、北朝鮮当局はその蔓延に手を焼いている。

 

実際、経済特区が置かれた羅先(ラソン)のカジノホテルが売春の巣窟となり、そのあまりに露骨な有様に業を煮やした金正恩氏が「外国人相手の売買春を厳しく取り締まり、行為を行った者は銃殺にせよ」との指示を出したとも伝えられた。

 

それにしても、北朝鮮にカジノが出来たとして、どれだけの人が遊びに行くのだろうか。RFAによると、政治学習では「日本や韓国の観光客を誘致する」といった趣旨で説明されているという。南北対話の流れの中で観光特需を狙っているようだが、韓国人はまだしも、日本人が大挙して出かけていくとは考えられない。

 

と、思ったら、海外のカジノ事情に詳しいジャーナリストから次のような話を聞いた。

 

「マカオなどのカジノには、横領などで得た犯罪収益や脱税資金をロンダリング(洗浄)する目的で訪れている客も少なくない。北朝鮮ほど閉鎖的な国のカジノなら、むしろ完璧な資金洗浄スキームを提供できるかもしれない」

 

北朝鮮は過去、中東や欧州の犯罪組織から資金洗浄を請け負い、外貨稼ぎをしていたと言われる。今回のカジノ構想にも、そのような目的が含まれているのだろうか。

 

前出のジャーナリストが続ける。

 

「ただ、やっぱり資金洗浄だけが目的でカジノにやってくる金持ちもいない。風俗産業とか、カジノ以外のエンタテインメントなど複合的な魅力があってこそ、客は集まる」

 

ということはやはり、目論見どおりワールドクラスのカジノを作れたとしても、そこを中心に、売春や覚せい剤乱用の新たな広がりを生んでしまう心配もあるのではなかろうか。

 

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核放棄の代わりにカジノ開発?北朝鮮の金委員長の構想に、韓国ネットは否定的「誰が行く?」「遊びに行って捕まるかも?」

 

Record china配信日時:201865() 1630

https://www.recordchina.co.jp/b607802-s0-c10-d0124.html

 

5日、韓国・東亜日報によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の委任を受けた金英哲朝鮮労働党副委員長が1日、米国のトランプ大統領と行った会談で、元山市・馬息嶺一帯にカジノなどの観光商品を開発するための投資支援を要請したことが分かった。資料写真。

 

コメント

201865日、韓国・東亜日報によると、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の委任を受けた金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が1日(現地時間)、米国のドナルド・トランプ大統領と行った会談で、元山(ウォンサン)市・馬息嶺(マシンニョン)一帯にカジノなどの観光商品を開発するための投資支援を要請したことが分かった。

 

金副委員長は投資支援の見返りとして、トランプ政権が望む「完全かつ迅速な非核化」への金委員長の具体的なメッセージを伝えたとみられている。

 

「元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区」は、金委員長が1月の新年の辞で造成計画を明らかにした事業の一つとして知られている。

 

記事は「韓国政府内からは北朝鮮が同地区にカジノを造り国際観光団地として運営すれば、毎年5000万ドル(約55億円)前後の外貨を稼ぐことができるとの観測が出ている」とし、「北朝鮮の年間貿易額(70億~80億ドル)を考えると、かなりの規模だ」と伝えている。また「北朝鮮のドルの主な収入源である石炭輸出、海外労働者派遣などが国際社会の対北朝鮮制裁によって行き詰まっている状況であるため、観光事業で厳しい状況を打開すべきとの判断によるものと思われる」と分析した。

 

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「なぜカジノなんだ?」「紛争地域にカジノを建設するようなもの」「安全が保障されなければ、そんな所にカジノを造っても行く人はいない」「遊びに行って捕まる恐れがある」「北朝鮮まで行って、カジノで楽しむ意味ってあるのか?」など、カジノ建設構想に否定的な意見が寄せられている。

 

また「なぜカジノ建設を米国に頼むのだ。韓国に頼めばいいのに」と、自国を頼りにしない北朝鮮に対し疑問の声も。

 

その他に「トランプが元山に新たにトランプタワーを建設するかも」「こんな議論をしてもどうせ、北朝鮮が核を放棄することはないと思う」などとするコメントもあった。(翻訳・編集/三田)

 

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●「金正恩氏が夜の街へ ベンツで外出、スマホ撮影に笑顔」

 

シンガポール=野上英文、武田肇、守真弓20186112357

https://www.asahi.com/articles/ASL6C7R2TL6CUHBI04N.html

 

 米朝首脳会談のためシンガポール入りしている北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は11日夜、宿泊しているホテル、セントレジスから大型ベンツに乗って外出し、シンガポール市内の観光名所に姿を現した。一方、12日に会談の舞台となるセントーサ島は、物々しい雰囲気に包まれた。

 

 正恩氏は人民服姿で、カジノで有名な海沿いのマリーナ・ベイ・サンズを訪れた。スマートフォンのカメラで撮影しようとする大勢の市民を前に、軽く右手を上げながら笑顔を見せ、建物の中に入った。20分ほどして出てきた時も、笑顔で手を上げた。(略)

 

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北朝鮮はクシュナーを通じて秘密の連絡チャンネル構築に関心を向けていた(North Korea looked to set up communications back channel through Kushner: report

 

ジャクリーン・トムセン筆

2018年6月17日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/international/asia-pacific/392656-north-korea-looked-to-set-up-communications-backchannel

 

あるアメリカ人実業家は、北朝鮮政府とトランプ政権との間の秘密の連絡チャンネル構築に関心を持っていた。しかも、ホワイトハウス顧問にしてトランプ大統領の義理の息子ジャレッド・クシュナーを通じて。この実業家は昨年、そのために動いていた、と日曜日の『ニューヨーク・タイムズ』紙が報じた。

 

金融関係の実業家ガブリエル・シュルツは昨年の夏ごろ、トランプ政権に接触し、ある北朝鮮政府高官がトランプ大統領と金正恩委員長との会談実現の可能性についてクシュナーと話をしたいと言っていると語った。

 

ニューヨーク・タイムズ紙によると、クシュナーは当時のCIA長官マイク・ポンぺオに接触や会談についての話を持ち込んだ、ということだ。これは、当時緊張関係にあった当時のレックス・ティラーソン国務長官にはこの話をしなかったということを示している。

 

ホワイトハウスとCIAはシュルツがクシュナーに接触したと報じられていることについてコメントを拒否した。

 

シュルツはニューヨーク・タイムズ紙の取材に対して、文書による声明で、「私は私のビジネスの性質と個人的な人間関係について議論するつもりはない」と答えた。

 

クシュナーは昨年、中国政府の複数の高官とトランプ政権との間の秘密のチャンネルを構築したと報じられている。

 

ニューヨーク・タイムズ紙によると、クシュナーと駐米中国大使はトランプと中国の習近平国家主席との会談を実現させたということだ。

 

トランプ当選から政権欲職までの移行期にクシュナーは複数回にわたり駐米中国大使と会談を持った。その際に中国専門家を同席させなかった。ニューヨーク・タイムズ紙によると、現職のそして元アメリカ政府高官たちはこのような行為を苦々しく思っていたということだ。

 

先週、トランプ大統領は金委員長と首脳会談を行った。これは、アメリカ大統領と北朝鮮の指導者の初の直接会談となった。

 

2人の指導者は、アメリカが安全に関する保証(中身ははっきりしない)を与える代わりに、北朝鮮が非核化を行うというものだ。トランプは更にアメリカと韓国との共同軍事演習の中止を発表した。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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今の巨大中国は日本が作った


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真実の西郷隆盛
 

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迫りくる大暴落と戦争〝刺激〟経済
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 古村治彦です。

 

 2018年6月12日、シンガポールのセントーサ島でアメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談が開催されました。一対一の会談、拡大会合、ワーキングランチと続き、最後に共同宣言に両首脳が署名をし、会談は終了しました。その後、トランプ大統領だけが記者会見に応じ、金委員長はその頃には既に中華航空機でシンガポールを後にしていました。

 

 「包括的」な合意は、結局何も具体的なことは盛り込まれていませんでした。アメリカが執拗に求めたCVIDcomplete, verifiable, irreversible denuclearization)、「完全な検証可能な不可逆的な非核化」という言葉も出てきませんでした。「朝鮮半島における完全な非核化(complete denuclearization of the Korean Peninsula)」という金委員長が使い続けた言葉が出て来ています。いつまでに、誰が、どのような形で非核化を検証するということもはっきり明記されていません。トランプ大統領は他人事みたいに「15年くらいかかると言う専門家もいる」と述べています。これに対して、アメリカのドナルド・トランプ大統領による北朝鮮に対する「安全の保証(security guarantee)」という言葉は明記されています。こちらは、アメリカが北朝鮮を軍事的に攻撃することはないということを意味します。

 

 こうしてみると、アメリカはCVIDを引っ込めた上で、北朝鮮の主張を受け入れたということで、北朝鮮の勝利ということになり、更に言えば、中国の勝利ということになります。トランプ大統領は大統領選挙期間中から在韓米軍の撤退や日本や韓国の核武装を容認ということを述べていました。

 

 韓国にしてみれば、安全保障上の脅威はなくなり、言葉の障壁のない安い労働力と生産拠点を手に入れられる可能性が高まり、曖昧な形で決着したことで、北朝鮮は核保有国のまま、もしくはその疑惑の余地が残るまま(金正恩委員長や北朝鮮の「約束」「決意」を額面通りに受け取るお人よしは世界でも少数だと思います)となり、韓国は実質的に核保有国としてのステータスを手に入れることになります。北朝鮮と韓国は「一体化」し(自由主義的民主政治体制国家と奇妙な世襲制抑圧的スターリン主義国家が「統一」できるとは考えられません)、経済発展と軍事力を手に入れることになるということになります。懸念は、韓国企業が大規模に北朝鮮に進出することが出来るのか、そんなことをすれば、世襲制の首領に対する個人崇拝をしている北朝鮮国民の強固な思想に影響が出るのではないか、韓国企業の輸出品に対して、「人々を抑圧している北朝鮮の国民に作らせた製品」ということで、反対運動が起きるのではないかということです。

 

 トランプ大統領は記者会見で在韓米軍の撤退についても言及しました。これで勝利を得るのは中国です。朝鮮戦争は韓国と北朝鮮の戦い(内戦)ですが、中国人民志願軍とアメリカ軍との戦いでもありました。中国はユーラシア大陸の東の地上からアメリカ軍を追い出すことに成功しました(期日は決まっていませんが)。北朝鮮をずっと支援してきて、核兵器を持たせるまでにエスカレートさせたことに対する責任がありながら、その責任に対して、何らの行動もせずに、アメリカに任せて、それに便乗してアメリカの朝鮮半島からの撤退を勝ち取りました。

 

 ここで厳しい状況に置かれるのは日本です。下に記事を貼りましたが、米朝首脳会談の直前、アメリカ政府は「日本にプルトニウム削減要求」を行いました。その理由は「 核不拡散で懸念」ということです。北朝鮮の核兵器開発問題に関してアメリカ議会で証言を求められたヘンリー・キッシンジャーが「北朝鮮の核武装自体は恐れていない。しかし、これによって連鎖的に韓国と日本が核武装することが怖い」という発言をしたことは既にこのブログでもご紹介しました。アメリカは従属国である日本に原子力発電所を売りつけて、プルトニウムを保有させながら、これが核兵器に転用されることを恐れて保有量を削減するように求めてきました。これは、アメリカが朝鮮半島は放棄するが、日本列島は放棄しない、アメリカ軍の駐留経費を払ってくれ、その他にも金を貢いでくれる従属国である日本を手放す気などないということを高らかに宣言しているようなものです。

 

 トランプ大統領は非核化の費用を日韓に負担させると述べました。安全保障上、この費用負担は日本にとって受け入れるべきものだと考えます。しかし、費用負担する以上、日本の企業に非核化のプロセスに関わらせることは当然だと思いますが、日本や韓国で実際に核兵器の解体に関わった人間は多くないでしょうから、どうしてもアメリカ、ロシア、中国といった企業が主導権を握り、日本や韓国は資金を出させられるだけということになるでしょう。更には、北朝鮮に対する経済支援でも日本はお金を出させられることになるでしょう。こちらもある程度の負担は仕方がないと考えますが、北朝鮮で主体的に活動するのは韓国企業や中国企業ということになって、日本企業が入る余地があまりないのではないかと考えられます。

 

 米朝首脳会談の共同声明は、アメリカの衰退とそれでもアメリカは日本を手放さずに従属国として握りしめ、さらに絞り上げ続けるということを明確にしたものとなりました。朝鮮半島は全体で中国のものとなりました。韓国と北朝鮮にとっては歴史的に見て、中国の「冊封体制」に朝鮮半島が戻れたという面で喜ばしいことかもしれません。しかし、日本は従属国としての負担がさらに重くなるのだろうということで陰鬱な気分になります。

 

(貼り付けはじめ)

 

Full text of US-North Korea joint statement in Singapore

June 12, 2018 (Mainichi Japan)

 

https://mainichi.jp/english/articles/20180612/p2g/00m/0in/100000c

 

The following is the full text of the U.S.-North Korea joint statement released by the White House on June 12, 2018:

 

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Joint Statement of President Donald J. Trump of the United States of America and Chairman Kim Jong Un of the Democratic People's Republic of Korea at the Singapore Summit

 

President Donald J. Trump of the United States of America and Chairman Kim Jong Un of the State Affairs Commission of the Democratic People's Republic of Korea (DPRK) held a first, historic summit in Singapore on June 12, 2018.

 

President Trump and Chairman Kim Jong Un conducted a comprehensive, in-depth, and sincere exchange of opinions on the issues related to the establishment of new U.S.-DPRK relations and the building of a lasting and robust peace regime on the Korean Peninsula. President Trump committed to provide security guarantees to the DPRK, and Chairman Kim Jong Un reaffirmed his firm and unwavering commitment to complete denuclearization of the Korean Peninsula.

 

Convinced that the establishment of new U.S.-DPRK relations will contribute to the peace and prosperity of the Korean Peninsula and of the world, and recognizing that mutual confidence building can promote the denuclearization of the Korean Peninsula, President Trump and Chairman Kim Jong Un state the following:

 

1. The United States and the DPRK commit to establish new U.S.-DPRK relations in accordance with the desire of the peoples of the two countries for peace and prosperity.

 

2. The United States and the DPRK will join their efforts to build a lasting and stable peace regime on the Korean Peninsula.

 

3. Reaffirming the April 27, 2018 Panmunjom Declaration, the DPRK commits to work toward complete denuclearization of the Korean Peninsula.

 

4. The United States and the DPRK commit to recovering POW/MIA remains, including the immediate repatriation of those already identified.

 

Having acknowledged that the U.S.-DPRK summit -- the first in history -- was an epochal event of great significance in overcoming decades of tensions and hostilities between the two countries and for the opening up of a new future, President Trump and Chairman Kim Jong Un commit to implement the stipulations in this joint statement fully and expeditiously. The United States and the DPRK commit to hold follow-on negotiations, led by the U.S. Secretary of State, Mike Pompeo, and a relevant high-level DPRK official, at the earliest possible date, to implement the outcomes of the U.S.-DPRK summit.

 

President Donald J. Trump of the United States of America and Chairman Kim Jong Un of the State Affairs Commission of the Democratic People's Republic of Korea have committed to cooperate for the development of new U.S.-DPRK relations and for the promotion of peace, prosperity, and security of the Korean Peninsula and of the world.

 

DONALD J. TRUMP

 

President of the United States of America

 

KIM JONG UN

 

Chairman of the State Affairs Commission of the Democratic People's Republic of Korea

 

June 12, 2018

 

Sentosa Island

 

Singapore

 

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● 「 米朝首脳会談 」北朝鮮、非核化を約束 声明に具体策盛らず 」

 

2018年6/12() 21:04配信 毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20180613/k00/00m/030/103000c

 

 【シンガポール高本耕太、渋江千春】トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は12日午前9時(日本時間同10時)過ぎから、シンガポール南部セントーサ島のカペラホテルで会談した。

 

 米朝首脳会談は史上初めて。両首脳は米国が北朝鮮に「安全の保証を提供」し、北朝鮮は「朝鮮半島の完全な非核化に対する揺るぎない約束を再確認」する共同声明に署名した。

 

 しかし、日米韓が求める北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」は言及されず、非核化協議のスタート地点に立ったとの位置付けにとどまった。

 

 会談後の記者会見でトランプ氏は「完全非核化には技術的に長い時間がかかる」と述べた。両国は今後も合意の履行のための協議を継続することになっており、来週にもポンペオ国務長官やボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が非核化の詳細について、北朝鮮側と協議するという。

 

 声明では米国と北朝鮮が「新たな関係を作る」と強調。休戦状態にある朝鮮戦争(1950~53年)の終結について「朝鮮半島の持続的で安定した平和体制の構築に向け努力する」と記された。また、朝鮮戦争で死去した米兵の遺骨収集で協力することも確認した。

 

 トランプ氏は記者会見で、非核化に向けた具体的なスケジュールや方策が定められなかったことについて「時間がなかった」と述べた。ただ、金委員長が会談で、ミサイルエンジンの実験施設を破壊すると約束したと説明。「これは大きなことだ」と指摘した。北朝鮮は弾道ミサイル発射実験の凍結については具体的な行動を米国側に伝えたことになる。

 

 一方で、トランプ氏は、北朝鮮との対話が継続する間は米韓合同軍事演習を中止するとも示唆し、演習の費用が高額となることと共に「(北朝鮮に対して)挑発的だ」と、その理由を説明した。ただ、制裁については当面維持する方針を示した。

 

 日本人拉致問題について、トランプ氏は「会談の中で提起した」と述べたが、共同声明には盛り込まれなかった。北朝鮮国内の人権問題についても、非核化に比べると短い時間だが協議はしたという。

 

 この日の首脳会談は、会談場でトランプ氏と金委員長が握手をするところから始まった。最初に通訳のみを交えたトランプ氏と金委員長による1対1の膝詰め形式で約40分行った後、拡大会合には米国はポンペオ氏やボルトン氏、北朝鮮は党副委員長の金英哲(キム・ヨンチョル)、李洙墉(リ・スヨン)の両氏、李容浩(リ・ヨンホ)外相らが加わった。

 

 両首脳は昼食後にホテルの敷地内を並んで歩くなど、友好ムードが演出された。共同声明の署名式でトランプ氏は「非常に重要で包括的な文書だ」と発言。金委員長は「過ぎ去った過去を覆い隠し、新しい出発を知らせる歴史的な文書に署名。世界は重大な変化を目にすることになる」と語っていた。

 

 トランプ氏は金委員長がホワイトハウスへの招待を受け入れたとも述べた。 ポンペオ氏は首脳会談後、結果について日本の河野太郎外相、韓国の康京和外相に電話で説明した。

 

 トランプ氏は12日午後6時半ごろ、帰国の途についた。一方、ロイター通信は、金委員長は同日午後9時、北朝鮮に向けて出発する見通しと伝えた。

 

=====

 

●「米、日本にプルトニウム削減要求  核不拡散で懸念、政府は上限制で理解求める」

 

2018/6/10付日本経済新聞 朝刊

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO31583890Z00C18A6MM8000/

 

 米政府が、日本が保有するプルトニウムの削減を求めてきたことが9日分かった。プルトニウムは原子力発電所から出る使用済み核燃料の再処理で生じ、核兵器の原料にもなるため、米側は核不拡散の観点から懸念を示す。日本は保有量の増加を抑える上限制(キャップ制)を導入し理解を求める。プルトニウムを再利用する核燃料サイクル(総合2面きょうのことば)を進める日本の原子力政策に影響を与えそうだ。(略)

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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迫りくる大暴落と戦争〝刺激〟経済
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 古村治彦です。

 

 6月12日にシンガポールで米朝首脳会談が開催される予定で世界は動いています。トランプ大統領の最後通牒がよほど効いたのか、北朝鮮は低姿勢です。それでも、ロシアのラブロフ外相が北朝鮮を訪問し、金正恩委員長と会談した時に「アメリカと対峙している姿勢を評価する」というような発言はしたようですが、これは北朝鮮もロシアも本気で言っている言葉ではないということをアメリカに知らせているでしょう。

 

 米朝首脳会談で朝鮮半島の非核化(北朝鮮の核兵器とミサイルの廃棄と韓国からの米軍の撤退)と朝鮮戦争の公式の終戦が行われれば、「次は経済だ!」ということになるようです。以下にブルームバーグに掲載された「北朝鮮の経済発展の余地は大きい」という内容の記事をご紹介します。それは確かに、アメリカ企業と韓国企業、中国企業、ロシア企業が相次いで進出するでしょう。特に韓国企業は地の利と言葉の壁がないということでかなり有利でしょう。

 

 朝鮮半島の東側と西側の鉄道をつなぎ、今の国境となっている非武装地帯で東西をつなぎ、これら3本のベルトを経済ゾーンにするという計画があるようです。また、北朝鮮国内には天然資源のレアアース、金、石油が膨大に埋蔵されているとされており、韓国にとっては一獲千金の大チャンスということになるでしょう。「民族的な感情」を理由にして、日本企業を排除することも出来るでしょう。また、韓国が陸上で中国やロシアとつながることが出来るので、ロシアからのパイプライン、中国との間の高速道路や鉄道によって一帯一路計画につながることもでき、対米自立という観点からも素晴らしいこと、ということになります。

 

 これらはすべてがうまくいけばの話で、そう簡単に話は進まないでしょう。北朝鮮が現在の世襲制の個人崇拝体制とそれを守るための全体主義的な統制を維持したままだと、外国から資金や物資、人間が流れ込むことは好ましくないということになります。個人崇拝さえ守ることが出来ればいい、ということで少しずつ自由化を進めれば、結局最後は、民主化運動が起きて体制は崩壊することになります

 

 また、現在のような人権状況の北朝鮮に経済的チャンスがあるからと言って世界的大企業が進出することが出来るのかどうか、それだけの価値があるのかどうかということも天秤にかけられることになるでしょう。そのような抑圧的な体制を守ることの手助けとなるようなことをしても良いのかということになります。

 

 「捕らぬ狸の皮算用」という言葉があります。米朝首脳会談で全てがハッピーエンドとなるかどうか、狸をしっかり捕ってからこういうことは考えるべきでしょう。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

これらの地図は、北朝鮮経済を開放する方法を示している(These Maps Show How to Unlock North Korea's Economy

 

ジーウン・リー著

『ブルームバーグ』誌

201864 5:00 JST Updated on 201864 11:41 JST

https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-06-03/these-maps-show-how-to-unlock-north-korea-s-economy

 

今月開催される予定のドナルド・トランプ大統領と金正恩委員長との首脳会談の可能性が高まる中で、世界においても最貧国である北朝鮮が地球上で最も活発な経済活動が行われているアジアとつながることで得られる分け前に人々の関心が集まっている。

 

朝鮮半島の政治的状況を劇的に変化させることが必要となる。そして、歴史を振り返ってみて、その成功の確率は高いと言える。朝鮮戦争の正式な終結と非核化の合意がこれほど実現に近づいたのは歴史上初めてのことだ。

 

これらが実現すると、韓国の文在寅大統領の、3本のベルトによって、韓国内の産業の中心地と北朝鮮、中国、ロシアをつなぐという計画も実現することになる。

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最初の段階は、韓国と北朝鮮との間の鉄道接続を再開することである。4月の首脳会談で文在寅大統領と金正恩委員長はこれに合意した。交通インフラの改善によって北朝鮮は北朝鮮国内の天然資源を売却するための障害を取り除くことが出来るようになる。時代遅れで、全く進んでいない交通ネットワークと深刻なエネルギー不足が解消される。

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これによって北朝鮮に埋蔵されている膨大な天然資源にアクセスされるようになる。ソウルにあるシンクタンクである北朝鮮資源研究所の2013年の推定によると、北朝鮮に埋蔵されている天然資源の価値について、6兆ドルと推定されている。北朝鮮は世界最大のレアアースの埋蔵量を誇っている。レアアースは電気自動車やそのほかのハイテク機器にとって必要不可欠な材料である。そして、韓国は電気自動車やハイテク機器を大量生産している。

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ソウルにある韓国財政研究所の研究員リー・ユン・ソクは北朝鮮は埋蔵されている天然資源を担保にして、経済開発のための資金を得ることが可能だ、と述べている。

 

これらの計画は来週のシンガポールで開催予定の首脳会談の結果次第である。トランプ大統領は先週末に首脳会談は6月12日にシンガポールで開催すると発言した。これは経済的な面で言えば、上昇気流ということになる。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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古村治彦です。

 

今回は、訪米した金英哲朝鮮労働党副委員長についての記事をご紹介します。

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金英哲は朝鮮労働党中央委員会副委員長や東一戦線部長を務めています。朝鮮人民軍では大将まで昇進し(一度は大将まで進みながら上将に降格されてしまいましたがまた昇進)、偵察総局長・副総参謀長を務めました。以下の記事にあるように、韓国海軍の艦船「天安」の沈没事件や南北の国境近くにある延坪島への砲撃事件に関与し、また、サイバー攻撃事件であるソニー・ピクチャーズへのハッキング事件にも関与しているとされています。

 

経歴を見ると、1946年生まれで、万景台革命学院、金日成軍事総合大学を卒業と出てきます。金英哲の両親は北朝鮮の成立や朝鮮戦争で国家に貢献したので、その子供として、北朝鮮の一番のエリートコースを進むことが出来たのだと思われます。世代としては、金正日と同世代の革命第二世代とも呼ぶべき世代に属していると思います。


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その後は朝鮮人民軍に入り、昇進していきます。そして、2009年に新設された朝鮮人民軍偵察総局の初代局長に就任します。この部局は、北朝鮮の外国におけるスパイネットワークを管理したり、サイバー攻撃を行ったりする部局だと言われています。下の記事で、金英哲を「スパイの元締め」と呼んでいるのはそのためです。2010年代には、北朝鮮の強硬な外交姿勢を主導した人物と言われています。

 

2011年から権力の座に座った金正恩は既に多数の幹部クラスの人々を粛清しています。実の叔父である張成沢を死刑にしています。金英哲は1960年代から50年以上にわたり、粛清の波を生き延びてきたということは、相当な経験と現状把握力と危険を察知する嗅覚の持ち主だということになります。この金英哲がマイク・ポンぺオのカウンターパート、交渉担当者として出てきたということは、北朝鮮は彼らなりに相当の譲歩を行う覚悟があるということだと思います。

 

金英哲は孫くらいの年齢である金正恩に北朝鮮のおかれている現状を説き、いざとなれば、自分が悪者になるので、何とか体制保障を勝ち取るために相当な条件の譲歩を許してくれるように説得したのではないかと思います。そして、金正恩の親書を持って渡米しました。親書の中身は発表されていません。概要すら漏れてきていません。あんなに大きな封筒で、表彰状みたいなものであろうということは皆分かっているのに、肝心の中身が分からないのです。アメリカ政府からも漏れてこないというのは、北朝鮮にとって相当重要なことが書かれているということだと思いますが、これ以上のことは分かりません。

 

ポンぺオもCIA長官を1年ほど務めましたので、金英哲と同じく、スパイの親玉とも言えるでしょう。スパイの親玉を務めた人物同士が米朝首脳会談の下交渉の最高責任者ということになりました。12日の米朝首脳会談開催までにどんなことが起きるのか、会談で何が話されるのか、注視していきたいと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

ポンぺオと対峙する北朝鮮政府高官はスパイの元締めであり、金正恩を教育した人物で、粛清を生き延びた(North Korean Facing Pompeo Is a Master Spy Who Helped Groom Kim, Then Survived His Purges

―アメリカ政府高官たちは、金英哲(Kim Yong Chol)のニューヨーク訪問は、18年ぶりの北朝鮮政府高官の訪米で、米朝首脳会談を救うことを目的としていると述べた。

 

ロビー・グラマー筆

2018年5月31日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2018/05/31/north-korean-facing-pompeo-is-a-master-spy-who-helped-groom-kim-then-survived-his-purges-asia-diplomacy-nuclear-summit-trump-kim-jong-un-kim-yong-chol/

 

核兵器を巡る交渉を復活させるために、マイク・ポンぺオ国務長官と会談を行っている北朝鮮政府高官は、北朝鮮のスパイ網の元締めを務めた人物であり、北朝鮮がここ数年にわたり実行してきた軍事作戦にも関係している。2014年に起きたソニー・ピクチャーズに対するサイバー攻撃はその最たるものだ。これによってソニー・ピクチャーズは大きな被害を受け、財政的にも数百万ドルの損失を出した。

 

金英哲は水曜日の夕方、ニューヨークでポンぺオと会談を持った。アメリカ政府高官たちは、北朝鮮の最高幹部クラスの訪米は18年ぶりのことだと述べた。2人はフィレミヨンとヴァニラアイスクリームの夕食を楽しみ、木曜日朝から公式の会談を再開したと国務省は発表した。

 

分析家たちは次のように考えている。ポンぺオと金英哲の会談は両者の間の個人的な親密さを醸成している可能性がある。そして、彼らの会談は、北朝鮮政府の核開発プログラム中止を目的とするアメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長との首脳会談実現にとって重要な役割を果たすことになる。

 

北朝鮮との交渉を担当した経験を持ち、現在はリチャードソン・センター・フォ・グローバル・エンゲイジメントの副会長ミッキー・バーグマンは、「個人的な関係がより重要だ。それは、北朝鮮の人々は個人的関係に価値を置くからだ」と述べている。リチャードソン・センターは世界各国の政治犯の釈放を求めて活動している非営利組織だ。

 

外交官や情報機関関係者たちは、金英哲は北朝鮮における黒幕と呼べる人物の中で最も力を持つ人物であり、金体制の中を生き延びた人物であると評している。金英哲がアメリカ政府との交渉に出てきたことは、金英哲が、金正恩以外で北朝鮮の方向を変えることが出来る巨大な影響力を持っていることを示している。

 

73歳になる金英哲は、北朝鮮を支配する朝鮮労働党の副委員長である。そして、北朝鮮の独裁者3代に仕えた人物である。金英哲はこれまで何度もあった粛清の嵐を生き延びた。2011年に金正恩が権力の座に就いてから北朝鮮政府の高官たちの多くが粛清されたが、彼は生き延びた。

 

CIAの分析官を務め、現在はシンクタンクであるCSISの朝鮮半島専門研究員を務めるスー・ミー・テリーは、「金正恩は権力の座に就き、数百名の人物を粛清した。金英哲は粛清を生き延びただけでなく、金正恩の右腕となることができた」と語った。

 

テリーは続けて「金英哲は金正恩の考えを代弁することが出来る。彼以外にそのようなことが出来る人物はいない」と語った。

 

2009年から2016年にかけて、金英哲は北朝鮮の情報機関とサイバーセキュリティー担当部署である偵察総局の責任者を務めた。ここで彼は北朝鮮による西側諸国や韓国に対するサイバー攻撃にかかわった。2012年に韓国で北朝鮮のスパイネットワークが一斉検挙されたことで、金英哲は降格処分となったと考えられている。しかし、「リハビリテーション」と呼ばれる期間を経て、復活した。

 

CIA分析官を務め、現在はブルッキングス研究所に所属する北朝鮮専門家のジュン・パクは、権力の座に就いたばかりの金正恩の教育に金英哲は貢献したと述べている。

 

ジュン・パクは次のように述べた。「北朝鮮におけるスパイ組織は極めて重要な存在だ。特に指導者の教育機関には重要な役割を果たす。金正恩が権力の座に就いてから7年間、金英哲は恐らく失敗をしなかったのであろう。そして、金正恩の信頼を勝ち取ったのだろう」。

 

金英哲は1960年代に韓国との国境にある非武装地帯の衛兵からキャリアをスタートさせた。その後、国連との連絡将校や金正日の護衛を務め、1990年代から2000年代後半には南北交渉における軍事交渉担当官を務めた。

 

金正恩の側近として、金英哲将軍はアメリカによる制裁の対象者となっている。

 

金英哲はスパイ組織の責任であった時期に起きた韓国に対する2度の攻撃で主要な役割を果たしたと考えられている。2010年3月、韓国海軍の艦船が魚雷攻撃を受け、46名の乗組員が死亡した。同年末、韓国のある島が砲撃を受け、4名が死亡し、19名が負傷した。

 

2014年北朝鮮はソニー・ピクチャーズへのサイバー攻撃を実行した。これは金英哲の直接の指示だと考えられている。この時、ソニー・ピクチャーズは、金正恩の暗殺のシーンがあるコメディ映画を発表した後であった。

 

最近になって、金英哲は北朝鮮の外交の中心的存在となっている。金英哲は、南北の非武装地帯での南北首脳会談において、北朝鮮側代表団に参加し、2度も韓国の文在寅大統領と会談している

 

金英哲は今年2月に韓国で開催された冬季オリンピックへの北朝鮮代表団に参加している。閉会式で、トランプ大統領の娘で補佐官でもあるイヴァンカの近くで無表情で起立している金英哲の様子は映像に残っている。お互いはお互いの存在を無視していた。

 

金英哲はニューヨークを訪問し、ポンぺオと3度目の会談を行った。CIAの前長官で現在は国務長官のポンぺオは今年に入って2度北朝鮮を極秘に訪問し、拘留されていた3名のアメリカ人の解放に成功し、6月12日にシンガポールで開催される米朝首脳会談の地ならしを行った。

 

先週、トランプ大統領は首脳会談を突如キャンセルした。キャンセルを通知する書簡の中で、トランプ大統領は北朝鮮のアメリカに対する「大いなる怒りと敵意の公表」に言及した。しかし、トランプ大統領は首脳会談の実現可能性についても言及した。

 

ホワイトハウスのジョー・ハジン次席補佐官率いるアメリカ代表団(「プレ・アドヴァンス」ティーム)は現在シンガポールに滞在し、予定されている米朝首脳会談の後方支援準備を行っている。

 

これとは別に、アメリカの幹部外交官と安全保障担当が、南北の間にある非武装地帯で北朝鮮政府の担当者たちと交渉を行っている。

 

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(終わり)


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 古村治彦です。

 

 最新の世論調査で、共和党が民主党を初めて逆転し、僅差ながらリードしているという結果が出たという記事をご紹介します。今年は秋に中間選挙といって、連邦下院の全議席、連邦上院の約3分の1の議席、各州の知事の選挙が行われます。大統領選挙と大統領選挙の間に行われるということで、中間選挙と呼ばれます。

 

 中間選挙では、これまで大統領を出している政党が議席を減らすということが通例でした。アメリカの有権者のバランス感覚が発揮されるのがその理由とされています。今年秋の中間選挙でもドナルド・トランプ大統領を出している共和党が議席を減らして、民主党が議席を増やすことが予想され、更に連邦上下両院で過半数を握るのかどうかということが焦点になっています。

 

 しかし、5月半ばの世論調査で共和党支持が民主党支持を上回ったという結果が出ました。これまで民主党が10ポイントの差をつけてリードしていたのですが、その差が縮まり、逆転したというのは、有利であるはずの民主党に勢いがなく、不利である共和党に勢いが出ているということになります。

 

 トランプ大統領の保護主義的な貿易政策は本来であれば民主党が主張するものです。しかし、トランプ大統領がそのお株を奪って実行したことで、「もともと民主党支持者で労働組合にも入っていたような白人労働者が、民主党に幻滅してトランプ支持者になった」人々の支持を集めているようです。

 

 共和党の連邦議会指導部も現状ではトランプ大統領に反対ばかりをする訳にもいかないということになっています。

 

 トランプ大統領就任後には1年もたないのではないか、中間選挙で共和党がボロボロに大敗して力を失うのではないかと言われてきましたが、なかなかどうしてうまくやっているということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ロイター通信の世論調査で、一般投票に関して、共和党が初めてリードを奪う(Reuters poll shows Republicans leading generic ballot for first time

 

ブレット・サミュエルズ筆

2018年5月22日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/388832-reuters-poll-shows-republicans-leading-generic-ballot-for-first-time

 

ロイター通信の最新の世論調査によると、有権者登録をしている人々に対する調査で、中間選挙が予定されている今年になって、共和党が初めて民主党を僅差ではあるがリードするという結果が出た。

 

有権者登録をしている人々のうち、38.1%の人々が今日中間選挙の投票が行われるならば共和党の候補者に投票すると答えた。一方、37%の人々が民主党に投票すると答えた。

 

15.4%の人々がどちらの党の候補者を選ぶか分からないと答えた。

 

世論調査は5月17日に、1338名の有権者登録済の人々に対して実施された。

 

その他の世論調査では、5月の第3週の段階で、共和党が民主党を約6ポイント引き離しているという結果が出た。第2週に比べて、9ポイントの逆転が起きたということになる。第2週の段階では、民主党が3ポイント引き離していた。

 

こうした結果は以前に行われた世論調査の結果とは明確な対照を見せている。4月末の段階では民主党が10ポイントもリードしていた。

 

ロイター通信による最新の世論調査は、共和党が一般投票で差を詰める局面になっていることを示している。今月初めのCNNの世論調査では、民主党が共和党に対して3ポイントのリードをしていたが、これは誤差の範囲内ということになる。

 

共和党は公式に、11月の中間選挙では連邦議会の議席を複数失う予測を立てていると発表している。中間選挙では与党になっている政党は議席を失うのが通例だ。

 

民主党が連邦下院の過半数を握るためには23の共和党の議席を奪取する必要がある。

 

民主党が連邦上院の過半数を握るのは3議席を共和党から奪取しなければならないが、それに加えて、落としそうな議席を全部確保することも必要となる。

 

(貼り付け終わり)

 

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