古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

タグ:アメリカ大統領選挙

 古村治彦です。

 急なお知らせで恐縮ですが、今週土曜日(2016年9月24日・土曜日)18時から、アメリカ大統領選挙についてお話をさせていただく機会をいただきました。有志の方の企画です。

 ↓以下のアドレスを覗いてみてくださいませ。宜しくお願い申し上げます。↓

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 古村治彦です。

 

 今回はイギリスの経済誌『エコノミスト』に掲載された論稿を手掛かりに、「ポピュリズム(Populism)」という言葉について考えてみたいと思います。

 

 論稿は下に掲載してありますが、「ジ・エコノミスト・エクスプレインズ(The Economist explains、『ジ・エコノミスト』誌が説明する)」というシリーズの「ドナルド・トランプはポピュリストか?」という論稿です。以下に内容を箇条書きでご紹介します。

 

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・ドナルド・トランプをポピュリストだと形容する人たちはたくさんいる。

・オバマ大統領はトランプについて、「ネイティヴィズム(nativism)、外国嫌い(xenophobia)、冷笑主義(cynicism)」だと語った。

・トランプはポピュリストの定義にあてはまっているのか?

・ポピュリストの定義はいくつもある。

・言葉のルーツは、1890年代に、銀行家と政治家に無視されていると感じたアメリカの農民たちによって創設されたアメリカの政党「人民党(Populist Party)」にまで遡る。

・人民党を創設した農民たちは、累進的な所得税、鉄道と電信の国有化、連邦上院議員の直接選挙など、自分たちの必要なものに対して政府がより応答的になるような政策を掲げた。

・こうした意味からいくつかの意味が派生して生まれた。

・オバマ大統領はポピュリストを「社会正義実現と、貧しい子供たちが健康で、教育を受け人生の機会を掴めるように努力する人々」と定義している。

・オバマ大統領はオックスフォード辞典の定義を使っている。その定義とは「ある政党の党員もしくは支持者で、一般の普通の人々の利益を代表しようとする」である。

・トランプにより当てはまるより広い意味もある。

・「ポピュリストの論法」の著者マイケル・カジンは、ポピュリズムについて、「ポピュリズムとは、それを語る人々が“一般の人々を自分たちは、階級によって縛られているのではなく、気高い集団だ”と納得させるものだ。ポピュリズムを利用する人々は、自分たちとは反対の立場のエリートたちは自分たちの利益ばかりを追い求め、非民主的であると考える。そして、一般の人々をエリートに対決させるために動員しようとする」と述べている。

・ネイティヴィズムについてはイギリスとアメリカで定義の大きな違いがある。

・イギリスでは、ネイティヴィズムは、「知的な(頭脳に関する)能力は生得的なもの(生まれつきのもの)で、後天的に(成長していく段階で)学習で得られないとする理論」である。

・アメリカでは、オバマ大統領も使った意味で、「移民たちの脅威からその国生まれの住民たちの利益を守ること」である。

・外国嫌いと冷笑主義はそれぞれ、「外国出身の人々を嫌い、偏見を持つこと」、そして「人間は自己利益にそってのみ行動するという考え方」を意味する。

・こうした言葉にトランプは当てはまるだろうか?

・イスラム教徒の入国を禁止すること、国境に壁を作ることを主張し、メキシコ人全員が暴行魔だと言い、ローマ法王を非難した人物をこうした言葉で分類することは簡単ではない。

・トランプ旋風(Trumpism)という言葉は次のような意味の言葉として辞書に載るだろう。「ポピュリズム、ネイティヴィズム、外国嫌い、少量の冷笑主義、の不愉快だが、政治的には成功するミックス」。

 

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 ポピュリズムというと、すぐに「大衆迎合主義」と訳す人がほとんどです。「大衆が気に入るような耳触りの良い政策を主張し、自分を支持する人々におカネや物資をばらまく政治」のことだということになっています。

 

 エコノミスト誌の論稿にもあるように、ポピュリズムという言葉には多くの意味があるようです。しかし、元々は、アメリカの農民たちが、自分たちが政治の場から疎外されている、自分たちの利益が反映されていないということで、この状態を打破しようと結成した人民党の存在が言葉の源にあるようです。

 

 人民党はアメリカ南部から中西部、西部の農民たちの不満から生まれました。人民党が最も活発に活動したのが1892年から1896年でした。この時期、南部を根拠としていた民主党が人民党の進歩的な政策を多く取り入れました。1896年のアメリカ大統領選挙では、民主党が人民党のウイリアム・ジェニングス・ブライアンを大統領選挙の候補者に指名しました。これ以降、人民党は民主党に吸収されて勢力を減退させて消滅していきますが、ポピュリズムの流れは、ルイジアナ州に登場したヒューイ・ロングに引き継がれます。ヒューイ・ロングは「皆が王様だ(Every Man a King)」というスローガンの下に、「富の共有運動(Share Our Wealth)」を推進しました。

 

 このようにアメリカのポピュリズムは進歩的な要素を含みながら、発展しました。論稿の内容をご紹介してみての感想は、「バーニー・サンダースの方がポピュリズムに近いのではないか」というものです。エコノミストの論稿では、トランプについては、「ポピュリズム、ネイティヴィズム、外国嫌い、冷笑主義を混ぜたようなもの」と結論付けています。私は、彼は懐古主義(nostalgism)の要素も入っていると考えます。

 

 トランプのスローガンは、「Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国にしよう)」というものです。アメリカ(自分たちアメリカ人)は、昔は偉大であったが、今はそうではない、だから、もう一度偉大な国にしよう、というものです。「昔の夢よ、もう一度」ということで、これは、イギリスのEU脱退で賛成票を投じたイギリス人たちと同じです。

 

 「アメリカ政府は、今や既得権益とエスタブリッシュメントに占領されている、そして国が悪い方向に進んでいる」と不満を持っている人たちが多くいます。そうした人々の不満をうまくすくい上げることが出来たのがドナルド・トランプです。彼は問題発言ばかりですが、それがアメリカ人の本音(表立っては言えない)です。

 

 言いたいことも言えない、生活は苦しい、ということになれば、「ご破算にして最初からやり直そう」ということになるのは当然のことです。これが現代のポピュリズムなのだ、と私は考えます。

 

(記事貼り付けはじめ)

 

The Economist explains

Is Donald Trump a populist?

Jul 4th 2016, 3:54 by M.D.

http://www.economist.com/blogs/economist-explains/2016/07/economist-explains-0?fsrc=scn%2Ftw_ec%2Fis_donald_trump_a_populist_

 

BARACK OBAMA has had enough of people describing Donald Trump as populist. In a self-described rant at the end of the North American leaders’ summit, the American president said that making controversial comments in order to win votes is not populism. “That’s nativism. Or xenophobia. Or worse. Or it’s just cynicism.” Mr Obama said he was reacting to a thread running through the questions posed at the news conference, though only Enrique Peña Nieto, Mexico’s president, used the word. Still, it raises the question of whether Mr Trump fits the definition of a populist. Does he?

 

Not everyone agrees upon the definition of a populist. The label has its roots in the Populist Party, an American political party formed in the 1890s by farmers who felt neglected by bankers and politicians. They called for the introduction of a progressive income tax, government ownership of railroad and telegraph systems, direct election of senators and a host of other measures designed to make government more responsive to their needs. In some older dictionaries Populist is capitalised and party membership is the only definition.

 

From that base have sprung multiple meanings. Mr Obama describes a populist as someone working for social justice and making sure poor kids had a decent shot at life and health care, suggesting he uses the Oxford dictionary definition: “a member or adherent of a political party seeking to represent the interests of ordinary people”. Yet there are much broader meanings in use that better fit Mr Trump. Michael Kazin, author of “The Populist Persuasion”, comes close when he describes populism as “a language whose speakers conceive of ordinary people as a noble assemblage not bounded narrowly by class, view their elite opponents as self-serving and undemocratic, and seek to mobilize the former against the latter”.

 

There is a trans-Atlantic divide on the definition of nativism. In Britain it is the theory that mental capacities are innate rather than acquired by learning. Mr Obama was using the American meaning: protecting the interests of native-born or established inhabitants against those of immigrants. Xenophobia and cynicism are more straightforward, meaning dislike of or prejudice against people from other countries and an inclination to believe that people are motivated purely by self-interest, respectively. But where does that leave Mr Trump? It is not easy to categorise someone who wants to ban Muslims, build a wall on the border, says all Mexicans are rapists and that the pope is disgraceful. Trumpism looks set to earn its own dictionary entry: An unpleasant but often politically successful mix of populism, nativism and xenophobia, delivered with a dollop of cynicism.

 

(記事貼り付け終わり)

 

(終わり)







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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙は、民主党のヒラリー・クリントンが共和党のドナルド・トランプをリードしています。現在のところ、ヒラリーが選挙人では360名(選挙人全体538名の3分の2)近くを獲得するという予測になっています。

 

 それではヒラリーが盤石かというと、そんなことはありません。ヒラリーにはベンガジ事件とEメール問題という2つの問題に加えて、クリントン家(ビル、ヒラリー、娘のチェルシー)が運営するクリントン財団と国務省との間の不適切な関係についての疑惑も出てきました。

 

 こうした疑惑に対して、連邦政府の捜査機関である連邦捜査局(FBI)と起訴を行う機関である司法省に対する共和党からの批判と圧力が強まっています。

 

 ヒラリー・クリントンは2014年12月に自分が使っていたEメールサーヴァーに残っていた30000通のEメールを国務省に提出しました。これらのEメールは機密扱いのものを除いて公開されています。

 

 現在は、FBIが捜査の過程で復元した、消去されたEメール30000通が焦点になっています。これらもまた国務省に提供されています。この復元された30000通のEメールに関しては、情報公開法に基づいて裁判が起こされており、そのために少しずつ公開されていくようですが、今は、国務省が1通1通調査し、分析しているということになっています。

 

これらのEメールの調査によって、ヒラリーが宣誓した後に議会証言で述べたことと齟齬があれば、それは偽証(perjury)となります。アメリカでは宣誓後の発言に事実と異なる内容があれば、嘘をついた、偽証をしたということになって、誰でも逮捕されます。

 

 連邦議会共和党はこの偽証罪による逮捕、もしくはそれをちらつかせてのゆさぶりを狙っているようです。

 

 ヒラリーにとっては投開票日まで息を抜くことの出来ない日々が続きます。

 

(貼り付けはじめ)

 

アサンジ:司法省がクリントンのために「新しい基準を設定した」と発言(Assange: DOJ set ‘new standard’ for Clinton

 

マーク・ヘンシュ筆

2016年8月15日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/291526-assange-doj-set-new-standard-for-clinton

 

ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジは、司法省がヒラリー・クリントンに対する疑惑捜査について新しい基準を設けたと発言した。

 

月曜日のCNNの番組「ザ・リード」に出演したアサンジは次のように発言した。「私たちのワシントンにいる弁護士たちが明日、ロレッタ・リンチ司法長官宛てに手紙を送付します。その内容は、リンチ長官に対して、ウィキリークスに対して国家安全保障の面と刑事犯罪の面から6年にわたって捜査を行われ、いまだに打ち切られていない、その理由を質すものです。この捜査が継続されている理由、私が政治的な亡命を続けていることです」。

 

アサンジは続けて、「司法省はヒラリー・クリントンの件を打ち切るために新しい基準を設定したように見えます。ヒラリー・クリントンに対する捜査は1年で打ち切りとなりました」と語った。

 

「ヒラリー・クリントンに対する捜査は打ち切られ、ウィキリークスに対する捜査は続行中。ウィキリークスに対する“法執行手続きが未決定”なのはどうしてでしょうか?これは大きな問題です」。

 

アサンジは、司法省によるウィキリークスに対する捜査と民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンに対する捜査を比較してみせた。

アサンジは司法省のヒラリーに対する調査について「(FBI長官の)ジェイムズ・コミーはヒラリーたちが国家安全保障を損なう意図があったと証明することが出来ないと主張しました。その結果として司法省は起訴しなかったんです。"私たちに対する捜査では、私たちに対する犯罪を行った疑惑など存在しないのです。私たちは情報を人々に向かって公開したこと以外は何もしていないのですよ」と語った。

 

「アメリカ政府は2013年の宣誓証言の中で、私たちが行った情報公開によって誰も傷つけられていないことを認めています。誰かを害するという意図がないこと、誰も酷く傷つけられてはいないということは明らかです」。

 

アサンジは、ヒラリー選対が、アサンジにはアメリカ国籍がないことを強調してウィキリークスの信頼性を低下させようとしているとも述べた。

 

「彼らは何かに酷く怯えているんでしょう。私たちは世界各国で様々な活動を行っています。私たちにはアメリカ駐在のスタッフがいます。そして、どこの国にもスタッフはいるんです」。

 

「繰り返しになりますが、ヒラリー陣営は、民主党全国委員会の幹部4名、その中には委員長のデビー・ワッサーマン=シュルツも含まれますが、彼らが辞任するに至った情報公開から人々の関心を逸らさせようとしています。」

 

ウィキリークスは2016年7月後半に20000通の民主党全国委員会のEメール(2016年1月後半から5月後半まで)を公開した。

 

Eメールの中には、民主党全国委員会の幹部たちは民主党の予備選挙でヒラリーのライヴァルとなったバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)を妨害しようと計画するような内容のものが含まれていた。

 

アサンジは今月初め、ウィキリークスはEメールの公開はヒラリーの選挙運動を妨害する意図で行ったものではないと述べた。

 

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共和党がヒラリー・クリントンを偽証罪で告訴する準備をしている(GOP lays out case for charging Clinton with perjury

 

ジュリアン・ハッテム筆

2016年8月15日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/national-security/291494-gop-lays-out-case-for-charging-clinton-with-perjury

 

連邦下院共和党の幹部2人が月曜日、民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンを偽証罪で捜査をするために司法省に詳細な命令を行うための計画を持っている。

 

1月以上前に、共和党の下院議員たちは初めて、ヒラリー・クリントンが宣誓証言の中で事実ではないことを述べたという疑いがあるので調査をして欲しいと司法省に依頼した。連邦下院の司法委員会と監査委員会の委員長(それぞれ共和党所属)は、連邦検事に対して、ヒラリーが国務省で彼女のEエールをセットアップしたことに関して議会に対して虚偽の証言を行ったと確信していると伝えた。

 

連邦下院ベンガジ問題特別委員会での長時間にわたった証言の中で、4つの場面で、前国務長官ヒラリー・クリントンの発言が、FBIがヒラリーの私的なEメールサーヴァーについて発見した事実と合致しないと下院議員たちは主張している。

 

ボブ・グッドラテ連邦下院議員(ヴァージニア州選出、共和党)とジェイソン・チャフェッツ連邦下院議員(ユタ州選出、共和党)は、ワシントン・コロンビア特別区連邦検事チャニング・フィリップスに次のように語った。 グッドラテは司法委員会の委員長、チャフェッツは監査委員会の委員長をそれぞれ務めている。「FBIの発見した事実とヒラリー・クリントン前国務長官の宣誓証言で合致しない部分があるのではないかという疑いがある。その中でも4つの場面について、FBI長官ジェイムズ・コミーが提出した事実と証拠に基づいて、詳細に調査をする必要がある」。

 

月曜日に出された書簡は、司法省に対して、ヒラリーに対する起訴をするように圧力をかけようとしている徴候を示している。しかし、司法省はヒラリーの機密情報の取り扱いの不備では起訴しないという発表を既に行った。それでも共和党は何とか起訴させようとしている。

 

グッドラテとチャフェッツはまた、ヒラリー・クリントンに対する起訴を行わないという決定を司法省が行ったことについて批判を拡大させようと、ヒラリーに対する起訴に関する考え方を公表しようとしている。月曜日の書簡に加えて、連邦下院監査委員会は、ヒラリーの証言の中で明らかに事実と異なる部分を集めた2分半のヴィデオを発表した。

 

司法省がヒラリー・クリントンを起訴しないというニュースが流れて、複数の共和党員が、ヒラリーが公の場で発言した内容とFBIが発見した事実との間に矛盾があると指摘するようになった。

 

共和党の下院議員たちは、昨年10月にベンガジ委員会でヒラリー・クリントンが行った宣誓証言について指摘を行っている。

 

その1つが、ヒラリー・クリントンは繰り返し、自分の私的なEメールアカウントで機密情報のやり取りをしたことはなかったと述べた。FBIは後にヒラリーの私的なEメールサーヴァーに残っていた少なくとも3通のEメールで、機密情報を示す印が含まれていたが、それらは不完全であって、意図的ではないミスであったと結論付けた。

 

加えて、ヒラリーは、彼女の弁護士たちがEメールを一つ一つ調査したと主張した。また、業務に関わる全てのEメールは全て2014年に国務省に提出した、更には国務長官在任中にはEメールサーヴァーを1つしか使用しなかったとも主張した。共和党の下院議員たちはこれらのポイントがそれぞれ不正確であったと主張している。

 

下院議員たちは次のように書いている。「ヒラリー・クリントン前国務長官による宣誓証言の中の4つの部分がFBIの捜査で発見された事実と合致しない。私たちは、この情報が司法省の起訴に関する考慮に資することを願っている」。

 

今月初め、司法省は、グッドラテとチャフェッツに対して、司法省は情報を見直しており、「必要があれば適切な行動を取るだろう」と通告した。

 

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報告:クリントンの側近中の側近が国務省在職中にクリントン財団を助けた(Top Clinton aide at State Dept. helped Clinton Foundation: report

 

マーク・ヘンシュ筆

2016年8月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/291188-top-hillary-state-aide-helped-clinton-foundation

 

CNNは木曜日(2016年8月12日)、ヒラリー・クリントンの側近中の側近が国務省に在職中にクリントン財団のために働いていた、と報じた。

 

シェリル・ミルズは、国務省でヒラリー・クリントン長官の首席スタッフとして勤務しながら、クリントン財団への就職を希望する人物の面接を行った。

 

クリントン家の慈善活動財団は、2009年にヒラリーが国務長官に就任した時に、いくつかのルールを定めることに同意した。このガイドラインでは、財団の活動が「ヒラリー・クリントンが国務長官就任で、利益の衝突(相反)やその可能性が出てくるようなことが起きないように」すると定めてあった。ヒラリー・クリントンは現在、民主党の大統領選挙候補者だ。

 

CNNによると、2012年6月、ミルズはニューヨークに出向き、クリントン財団の幹部の地位に就くことを希望するビジネスの世界では著名なある人物2名を面接した。

 

ミルズの弁護士によると、国務省に在職中、ミルズがクリントン財団のために働く場合には、ヴォランティアとして行うことは厳しく守られていたし、報酬も受け取らず、政府のお金をかかった経費に充当することもしなかった、ということだ。

 

ヒラリー陣営の報道担当ブライアン・ファロンは木曜日、「シェリルは、他の慈善活動の時と同じく、個人の時間を慈善財団のために無償で提供した」と述べた。

 

ファロンは続けて次のように語った。「シェリルは、ニューヨークまでの旅費を個人で支払った。そして、彼女が行ったことは国務省での仕事とは全く関係ないものであったことは明らかだ。利益の衝突(相反)があったという考えは全くもって馬鹿げている」。

 

CNNは、「ミルズはファイザー社とウォルマート者からの転職希望者を面接した」と報じた。

 

ファイザー社もウォルマート社も共にクリントン財団の大口献金者である。また、クリントン・グローバル・イニシアティヴのパートナーでもある。

 

ミルズは現在、クリントン財団の理事であり、アフリカ各国でのビジネスに特化した開発組織を運営している。

 

批判者たちは、新たに公開されたヒラリーの側近の出したEメールは、国務省とクリントン財団がかかわる汚職事件の存在の兆候を示していると主張している。

 

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スクープ:クリントン財団についての徹底的な捜査を行うかどうか内部で議論が行われた(First on CNN: Inside the debate over probing the Clinton Foundation

 

ドリュー・グリフィン、パメラ・ブラウン、シモン・クロウペック筆

2016年8月11日

CNN

http://edition.cnn.com/2016/08/11/politics/hillary-clinton-state-department-clinton-foundation/

 

CNN発。FBIと司法省の幹部が数カ月前に集まって、クリントン財団に関する汚職事件を捜査するべきかどうかを議論した、とあるアメリカ政府高官が証言した。

 

当時、3名の捜査担当者は捜査を開始すべきだと主張した。クリントン財団に寄付を行っている外国人の怪しい動きをある銀行から通報を受けたため、彼らは捜査をしたいと述べたのだ、と前出の政府高官は証言した。

 

FBIの幹部たちは、ヒラリーの国務長官在任中に国務省とクリントン財団との間の利益の衝突(相反)に犯罪性があったかどうかを捜査したいと述べた。

 

司法省は、注目を集めた著作『クリントン・キャッシュ』が発売される1年前からクリントン算段に関する様々な疑いについて調査を行っていた。しかし、犯罪性が証明されないことがわかり、起訴に至るまでの証拠が不十分であることが分かった。

 

結果として、司法省幹部は今年初めの会議の中で事件化を行わないと決定した。また、捜査依頼が実質的なものと言うよりも政治的な意図があるように思われることに懸念を持つ人々もいた。国務省とクリントン財団との関係に関する捜査に入るタイミングが、ヒラリーの私的Eメールサーヴァーとヒラリーの大統領選挙戦と重なるということも懸念の材料になった。

 

ヴァージニア州知事テリー・マカリィフィと彼のクリントン財団への献金者との関係について、FBI側は捜査を行いたいと前出の会議で主張した。司法省側は捜査を継続しても良いが、クリントン財団に対する事件化を行わないようにと述べた。

 

クリントン財団、FBI、司法省の代表はそれぞれコメントを拒否した。

 

今週、クリントン財団に対する関心は高まった。ヒラリーの国務長官在任中のEメールが新たに公開され、その内容から、国務省とクリントン財団との関係について疑義が生じた。

 

新たに公開されたヒラリーのEメールは、国務省とクリントン財団との関係に光を当てるものであった。

 

CNNが調査した結果、ヒラリーの側近シェリル・ミルズは国務長官首席スタッフとして勤務していた当時、クリントン財団にもかかわっていたことが明らかになった。2012年にミルズはニューヨークを訪れ、クリントン財団の運営幹部の地位に就職希望の2名のビジネス界では有名な人物をそれぞれ面接した。国務省は、ミルズのニューヨーク訪問は彼女の個人的な時間の中で行われたとしている。ミルズの弁護士は「彼女はそうしたことを慈善財団へのヴォランティアで行った。報酬も受け取っていない」と述べている。

 

クリントン選対は声明を発表した。その中で「これらの活動全ては彼女の国務省での責務とは全く関係なことははっきりしている。利益の衝突(相反)があるなどという考えは馬鹿げている」と述べている。

 

先月、連邦議会で行われた公聴会において、FBIのジェイムズ・コミー長官は、クリントン財団が捜査中であるかどうかについて発言することを拒否した。コミー長官は、「捜査が行われているのか、行われていないのかについてコメントすることはない」と述べた。

 

利益の衝突(相反)が犯罪行為となるためには、政府職員(公務員)が、退職後の雇用やお金のような対価を受け取ったということを示す証拠がなければならない。

 

ジュディシャル・ウォッチが新たに公開した編集済みのEメールの中に、そのような汚職を示す内容はなかった。しかし、これらのEメールの内容から、国務省とクリントン財団との関係が近すぎるのではないか、特にヒラリーが国務長官就任時に、不適切な関係が出てくるのを防ぐために財団にはかかわらないと明言した後でも近すぎたのではないかという疑問が出てくる。

 

犯罪を構成するようなことがなくても、利益の衝突(相反)を生じさせる可能性がある場合には、国務省の首席監察官はそれを調査し、必要な場合には行政上の修正を加えなければならない。国務省首席監察官室は、今年に入ってからヒラリー在任中の国務省とクリントン家との間の関係を調査している。しかし、この問題については何も発表していない。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)











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 古村治彦です。

 

 下に、少し古い記事ですが、民主党全国大会前に書かれた記事をご紹介しています。

 

 民主党全国大会が終わり、今週の世論調査から、post-convention bounceがあるのかどうか、を見ていますが、少し効果が出ているようです。

 

 民主党全国大会では、イラクでの基地警備中に戦死したカーン大尉の両親が演説し、トランプを批判しました。カーン大尉の両親はイスラム教徒の移民で、3人の子供たちをアメリカで育て上げました。カーン大尉は、トマス・ジェファーソンが創設し、アメリカ国内でも特別な敬意を払われている名門ヴァージニア大学を卒業後、軍の法務官を目指して陸軍に入隊しました。そして、イラクで基地警備中に、基地に近づく不審車両に一人で近づき、爆破に巻き込まれて戦死しました。

 

 トランプは、カーン夫妻に対して、「妻が何も話さなかった。彼女から話を聞きたかったが、宗教上の理由で話せないのだろう」と批判しました。また、トランプを支持する人たちも「怒り狂ったイスラム教徒の酷いアクセントの英語。全国大会は必要だったのか」「イスラム同胞団だ」という批判が起きました。こうした批判に対して、共和党内部からトランプたちに対しての批判が出ています。

 

 民主党全国大会の最終日に、カーン夫妻が出てきて、演説を行った時にはこれほどのことになるとは思いませんでしたが、彼らを共和党側が批判したら、藪蛇になるだろうと思っていました。トランプは無視するか、低姿勢でやり過ごすべきだと思っていましたが、トランプとトランプ支持の人々は相手にしてしまいました。

 これに加えて、トランプが大学卒業後に徴兵逃れをしていたのではないかという疑惑や、ヴェトナム戦争で5年間捕虜になっていたジョン・マケイン候補を侮辱する発言をしていたことなど、反トランプは、今回の騒動の足掛かりにして、トランプには米軍の最高司令官である大統領になる資格がないという攻撃をキャンペーン的に行うことになります。 

 

 もしこのシナリオを描いていたとすれば、ヒラリーと民主党はなかなか狡猾です。Eメール問題で失策を犯しましたが、それを何とか挽回したようです。

 

 本選挙まで100日を切りました。大統領選挙はこれからますます盛り上がっていきます。

 

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ヒラリー・クリントンは地滑り的勝利を目指す(Clinton Aims for a Landslide

 

ビル・シェアー筆

2016年7月25日

「リアルクリアポリティックス」

http://www.realclearpolitics.com/articles/2016/07/25/clinton_aims_for_a_landslide_131310.html

 

ブログ「ファイヴサーティーエイト」のネイト・シルヴァーは金曜日(2016年7月22日)のツイッターで、「人々はトランプが大統領になれる可能性について本当に理解しているとは言えない。現在のところ、接戦だ」とツイートした。これは数学的には正しい。「リアルクリアポリティックス(RCP)」が出している各種世論調査の平均は、一対一の場合、ヒラリーがわずか2.7ポイントだけリードしているし、緑の党のジル・スタインとリバータリアン党のゲイリー・ジョンソンを入れた世論調査の数字の平均では、3.6ポイントのリードとなっている。7月24日(月曜日)の朝にCNNABCの世論調査の結果が発表され、2人の競争は激しさを増していることが明らかになった。一対一の結果ではトランプが2ポイントリードし、4人の調査ではトランプが0.6ポイントリードとなっている。

 

しかし、数学的に正しいことが選挙戦のすべてを掴んでいるとは言えない。現在世論調査の結果でヒラリーとトランプが拮抗しているのは、クリントンの支持率が7月を通じて低下し、一方でトランプの支持率はそこまで大きな伸びを示していないからだ。

 

2016年6月、ドナルド・トランプの支持率は38%にまで下がった。全国大会後には通常支持率が上がる。今回のトランプの場合、支持率は44%までしか上がらなかった。しかし、この数字は彼がこれまで得てきた支持率の数字のピークである。トランプは、RCPの平均で45%に届いたことはない。これはトランプが高い壁に阻まれていることを示している。一方、ヒラリーは45%以上を超えている期間が長い。トランプが大統領候補に指名された共和党全国大会は無秩序の、分裂した大会となった。今週の団結した民主党の全国大会は、傷つき怒りを持っているサンダース支持者たちと慎重な無党派層に良い印象を与え、ヒラリーの支持率が再び40%台後半にまで押し上げる可能性もある。そうなれば、投票日には過半数の有権者がヒラリーに投票するだろう。

 

 45%、もしくは40%台前半の支持があれば、第三党の候補者たちが現在の支持率を維持、もしくは増価させれば、選挙に勝つのに十分である。1992年のビル・クリントンは43%の得票率で勝利している。これがトランプの希望だ。選挙人の獲得競争で競争相手が乱立することで、トランプが接戦で、過半数の投票を獲得することなしにホワイトハウスの住民になる、これが彼のシナリオだ。このシナリオの場合、トランプはアメリカの有権者の広い層に支持を訴える必要はない。彼の現在の戦略は、白人の怒りを駆り立てるというもので、これだけで十分なのだ。もし激戦州で勝利を得るようとするのならば、きめ細やかな選挙運動組織のネットワークが必要となる。

 

トランプと違い、ヒラリーは選挙で綱渡りをする必要はない。左派の人々にとって残念だったのは、ヒラリーがバーニー・サンダースが訴えていたポピュリスト的な政策を取り入れながら、それをバーニー・サンダースが攻撃しなかったことであった。ヒラリーはティム・ケイン連邦上院議員を副大統領候補に選んだ。彼は、TPPの批准を容易にする「促進法」を支持した人物である。ヒラリーは、アメリカ例外主義の哲学を主張することで、反トランプの共和党強硬派の支持を獲得しようとしている。アメリカ例外主義の哲学とは、「もしアメリカが世界をリードしなければ、世界に空白を生み出すことになる。その空白は無秩序の原因となるか、他国がその空白を埋めようとして世界に乗り出してくる原因となるだろう」というものだ。ヒラリーの側近たちは今月初めの『ニューヨーク・タイムズ』紙の取材に対して、ヒラリーの統治戦略は超党派的なものとなると語った。これは、バーニー・サンダースが主張した、草の根の革命を通じての議会への圧力とは正反対の内容のものだ。

 

これらのことが示しているのは、ヒラリーがこれらの要素全てを欲しがっているということだ。つまり、ヒラリーは、穏健な民主党支持者、進歩的なポピュリスト、自由貿易主義者、軍事介入主義者の連合体を作り上げて、それで2桁の差をつけての地滑り的勝利を目指しているのだ。

 

ヒラリーがこの試みに成功する保証はどこにもない。共和党支持者でトランプに対して疑いを持っている人たちは、30年にわたり忌み嫌ってきた候補者に投票するよりは、リバータリアン党の候補者ゲイリー・ジョンソンに投票することを選ぶだろう。それでも彼女はまだ失敗できる余地を持っている。ヒラリーはトランプに比べて、より多くの州のより広範な有権者に働きかけている。彼女のこの努力が失敗しても、それでもまだ大差をつけて選挙に勝つ可能性を持っている。

 

それでも、ヒラリーの戦略にはリスクがないとは言えない。彼女が全ての人々に良い顔をしようとすると、選挙戦全体を失敗するのではないかという批判を受ける可能性がある。十中八九、ヒラリーは、過度に計算高いという批判はされるだろう。ヒラリーの立場からすれば、彼女は成功のために努力をするだけということになる。

 

これまでの12か月、ヒラリーは民主党支持者に向けてだけ語りかけてきた。彼女はポピュリスト的な言辞を強めながらも、あまり左に進まないようにしている。彼女はこの立場を快適に感じるか、政治的に賢い判断だと考えている。6月に入って、ヒラリーは、本選挙に向けた言葉づかいを練習し始めた。政策的な立場を大きく変えないようにしながら、ポピュリスト的な主張を和らげている。木曜日の指名受諾演説でヒラリーは、この新しい段階を始めることになるだろう。そして、これまでで最も多い聴衆の前で演説をすることになるだろう。

 

これは通常の大統領選挙候補者には珍しいことだが、予備選挙が終われば、「出来るだけ早く中間に戻れ」(リチャード・ニクソンの言葉)となるのだが、民主党には、中間に戻ることに同意しないグループがある。サンダース支持派は、ポピュリスト的な主張は中間層を勝ち取るためには必要不可欠だと主張している。ヒラリーは、この分析は都合良く考えすぎで、これに乗ってしまえば、可能性を狭めてしまうということになる。左派の懐疑派の主張が間違っていることを証明するために、ヒラリーは、全国大会の会場を白けさせることなしに、より広範な有権者に訴えかけるような演説を用意しなければならない。

 

先週木曜日にトランプが行った指名受諾演説は、彼が長年にわたり主張し、これまで頻繁に言及した立場やテーマを声高に訴えるものとなった。彼の演説は彼の現在の支持基盤以外にはあまり響かないものであった。今週木曜日にヒラリー・クリントンが行う指名受諾演説は、通常の大統領選挙本選挙の軸以上のものとなるだろう。ヒラリーの演説は地滑り的な勝利を目指す選挙戦の第一歩を記すものとなるだろう。

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 先日もご紹介しましたが、リベラルな映画監督して日本でも知られている(お笑い芸人のハリセンボンの顔が似ていることでも有名)、マイケル・ムーアが、ドナルド・トランプが11月の本選挙でヒラリー・クリントンに勝って大統領になるという予測を立てています。彼はその理由を5つ挙げており、今回はそれを紹介している記事を皆様にご紹介します。

 

 マイケル・ムーアの理由をまとめると、「ラストベルト(アメリカの製造業の中心であったが今は衰退している)のミシガン、ウィスコンシン、ペンシルヴァニア、オハイオで怒れる白人男性たちがトランプを熱烈に支持している。彼らは自分たちが力を失っていると感じ、生活にも困っており、」

 

 アメリカの製造業の復活のようなことをトランプもそしてヒラリーも主張していますが、とても現実的な話ではないと思います。アメリカ製の製品、軽工業の製品や重工業の製品などまず目にしたことはありません。戦前から戦後しばらくまでは、アメリカの鉄鋼(USスティール)や自動車(フォード、GM、クライスラー)、電化製品(GERCA)と言えば、輝かしい、あこがれの高級品でした。しかし、今は壊れやすくて、値段が高いだけの競争力ゼロの製品となりました。

 

 アメリカで競争力がある製品と言えば、軍事関連のもので、それを民生用にしたものです。こうした製品は戦争がなければ買い替えや追加注文もないでしょうから、結局、戦争や内戦、対外的な緊張がどうしても必要となります。ヒラリーが大統領になろうが、トランプが大統領になろうが、アメリカが悪あがきをして、「お前たちは不公正な貿易をやっている」と難癖をつけて制裁金を取るか、制裁を科すか、武器を売りつけるしかありません。

 

 次に、2012年の共和党大統領選挙候補者で、共和党内の反トランプの急先鋒だったミット・ロムニーの発言をご紹介します。ロムニーは、「トランプが勝つ場合は接戦、負ける場合は、ヒラリーが地滑り的な大勝利」という主張を行っています。この主張は、政治の玄人筋の予想と同じです。トランプが地滑り的勝利をするためには、今、民主党が強い州を取らねばなりませんが、これはかなり厳しい状況です。ですから、接戦でも勝てば大統領になれますから、激戦州、特に五大湖周辺のラストベルトに集中する戦略だと思われます。

 

 私は現在の情勢では、7対3でヒラリーが優勢だと考えています。トランプが激戦州でヒラリーを圧倒するのかどうかが注目点ですが、トランプは、ロシアにヒラリーのEメールのハッキングを呼びかけたり、民主党大会で演説を行ったイスラム教徒の米軍将校の父親に対する発言で挑発をしたりで、墓穴を掘っている印象があります。

 

 8月は直接の討論会はありませんので、メディアでどのように取り上げられるかが勝負となりますが、9月の直接対決まで小休止という感じです。

 

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マイケル・ムーア:「トランプが大統領になる5つの理由」(Michael Moore: 5 reasons Trump will be president

 

レベッカ・サヴランスキー筆

2016年7月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/donald-trump-michael-moore-hillary-clinton-prediction-victory-election-5-reasons-why

 

リベラル派の映画監督のマイケル・ムーアは、ドナルド・トランプが大統領に選ばれるだろうと考え、11月の大統領選挙でトランプが勝利する5つの理由を挙げている。

 

ムーアは、自身のウェブサイトで次のように書いている。「このみじめなで、傲慢、危険なピエロで反社会的な人物が私たちの次の大統領になるだろう。トランプ大統領。この言葉を繰り返そう。なぜなら、来年からの4年間、私たちは、トランプ大統領という言葉を何度も口にするだろうからだ」。

 

ムーアは、トランプが次のアメリカ大統領になるだろうという事実に直面する必要があると述べた。

 

ムーアは、トランプが、ミシガン、オハイオ、ペンシルヴァニア、ウィスコンシンというラストベルトの4つの民主党が強い州に力を注ぐだろうと述べた。2010年以降、これら4つの州では共和党の知事が選ばれている。トランプは支持率で、ペンシルヴァニア州では民主党のヒラリー・クリントンをリードし、オハイオ州では並んでいる。

 

「トランプはヒラリーをこの4つの州でやっつけるだろう。また彼女がTPPを支持していることもトランプに有利になる。彼女の通商政策によって4つの州の人々は傷つけられるだろう」と書き、TPPに対する反対を表明した。

 

「これら4つの州に住む市民は“傷つき、貧しい生活を強いられ、生きるだけで精いっぱい”なのだ」と書いている。

 

彼は2つ目の理由として、「怒れる白人男性の危機感」を挙げている。

 

彼は次のように書いている。「男性優位で240年続いてきたアメリカが終わりを迎えようとしている。女性が主導権を握ろうとしている。どうしてこんなことが起きたんだ?!なんてことだ!これまでに危険な予兆があったのに、俺たちはそれを無視してきた」。

 

ムーアは、男性たちが「自分たちの手から力が滑り落ちていき、自分たちのやり方が通らなくなっている」と感じているのだと書いている。

 

ムーアは、ヒラリーについても、彼女は正直ではなく、信頼できないと見られており、当選は難しいと書いている。

 

「ヒラリーを当選させたいという熱狂はない。今回の選挙は、一つのことに集約される。誰が多くの人々を投票所まで行かせて、自分の名前を書かせるかということだ。そして、トランプが現在のところ、有利な立場に立っている」。

 

ムーアはバーニー・サンダースの支持者たちに目を向けている。彼は、「サンダース支持者の中にはしぶしぶクリントンに投票する人も出てくるだろうが、その他の人は投票日には、選挙に行かないか、第三党の候補者に投票するだろう」と予想している。

 

ムーアは、トランプ勝利の最後の理由として、「多くの人々が彼に投票するのは、“それが可能だから(共和党の候補者になったから)”だ」と書いている。

 

ムーアは、「リンゴが詰まった手押し車をひっくり返して、両親を怒らせるという悪戯をすることが出来るようなものなのだ」と書いている。

 

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ロムニー:「トランプ勝利の可能性は非常に高い」(Romney: Trump victory 'very possible'

 

ジェシー・ヘルマン筆

2016年7月29日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/289853-romney-very-possible-trump-wins

 

2012年の共和党大統領選挙候補者ミット・ロムニーが、ドナルド・トランプは地滑り的な大勝利はないにしても、選挙に勝つ可能性が「非常に高い」と述べた。

 

2週間前に、ミット・ロムニーは共和党ラジオ・フリーというポドキャストに出演し、「率直に言って、私は、トランプが勝つ可能性が非常に高いと考えている」とバズフィードが報じた。

 

ロムニーは次のように発言した。「地滑り的な勝利はないと思うが、彼が勝つかもしれないと考えている。彼が負ける可能性ももちろんある。負ける場合には地滑り的な大敗になる可能性があると思う。しかし、どちらが起きるかは分からない。トランプが勝つか負けるかは、ヒラリー・クリントン次第だ。現在はシステムが溶け出しているのか、もしくは衝撃が起きているのか、分からない」

 

 ロムニーはトランプもヒラリーも支持しないとこれまで表明してきた。しかし、ロムニーは、ラジオでのインタヴューで、トランプは、有権者の支持を取り付けて、共和党の予備選挙での勝利できたと述べた。

 

ロムニーは次のように語っている。「皆さんはドナルド・トランプを信用しなくてはならない。彼は自身のキャリアを通じて培った言葉遣いと行動様式を政治の分野に持ち込むことが出来る。そして、有権者の支持を取り付けて、共和党の候補者になることが出来た」。

 

彼は続けて次のように語った。「私と他の多くの人たちは理想的な候補者ではないと考えているが、彼は候補者になった。この段階では、甘受しなくてはならない。しかし、何が起きるかは分からない」。

 

ロムニーは民主党の候補者ヒラリーも攻撃した。ロムニーはヒラリーを「ひどい候補者」と呼んだ。彼女は夫であるビル・クリントン元大統領の物まねをしようとしすぎていると語った。

 

ロムニーは次のように語った。「ヒラリーも大統領選挙に出ていることを忘れてはいけない。彼女はひどい候補者だ。人々は彼女を信頼していない。私は、人々が彼女を信頼できないと考えていると思う。私は支持していない。彼女はこうあって欲しいと私が期待する行動をとっていないが、それがどうしてなのか理解できない。私はアンジェラ・メルケルやキャスリーン・セベリウスのようになって欲しいとヒラリーに対しては思っている」

 

ロムニーは続けて次のように述べた「真剣な女性のリーダーたちはたくさんいる。彼女たちは聴衆の中に入らないし、彼らの腕を取って大きく掲げながら笑顔で写真に収まるようなことはしない。彼女はビル・クリントンのように行動しているが、ビル・クリントンではない。彼女は何事もうまくこなしていない」。

 

(終わり)











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