古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:アメリカ

 古村治彦です。

 民主党全国大会が新型コロナウイルス感染拡大を考慮してオンラインで開催され、党の綱領が採択されるとともに、11月の大統領選挙の候補者としてジョー・バイデン前副大統領、副大統領候補にカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が指名された。

 民主党の課題は党内融和である。具体的には、民主党主流派・エスタブリッシュメントと、進歩主義派との間の対立を緩和することである。しかし、ここにきて、「ラティーノ系(ヒスパニック系)がないがしろにされている」という不満が出ている。ヒスパニック系とは、スペイン語を話す人々を指すが、中南米からの移民ではポルトガル語やフランス語を話す人たちもおり、そうした人々を含める言葉がラティーノ(女性系はラティーナ)となる。
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フリアン・カストロ
 オバマ政権で、30代の若さで住宅・都市開発長官を務めたフリアン・カストロ(元テキサス州サンアントニオ市長でもある)が民主党内に多様性が反映されていないという批判を行った。カストロは2016年の大統領選挙では、民主党の大統領候補となったヒラリー・クリントンが副大統領候補に指名することを考慮した人物であり、また、今回の大統領選挙の民主党予備選挙にも出馬していた。民主党にとっては期待の、40代の若手のホープである。
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全国大会でのアレクサンドリア・オカシオ=コルテス

 しかし、カストロは今回の民主党全国大会で演説の機会を与えられなかった。また、ラティーノ系は3名しか演説の機会を与えられなかった。進歩主義派で、若者に絶大な人気を誇るアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は、儀礼的なサンダース推薦の演説を僅か90秒間やらされただけだった。AOCが5分でも話すということであれば、視聴者数は増えただろうが、よほど民主党主流派から嫌われているようだ。

 バイデンは民主党予備選挙で序盤低調であったが、2月末のサウスカロライナ州で息を吹き返した。これはアフリカ系アメリカ人有権者の圧倒的な支持があったためであるが、そのために、アフリカ系アメリカ人に偏重するのではないかと声が、他の非白人マイノリティグループが出ていた。ヒスパニック系からは「副大統領候補はヒスパニック系から出して欲しい」という声も出ていたが、インド系とジャマイカ系の移民の子女であるハリスに決まった。ヒスパニック系はマイノリティでは最大の人口を誇るが、このような動きに対して疎外感を感じている可能性もある。そして、そこから不満が出るということになる。

 今回の選挙のことだけでなく、長期的に民主党がどう動いていくのかということは注目される。

(貼り付けはじめ)

フリアン・カストロが「バイデンが勝利してもラティーノ系からの支持は減る」と警告(Julian Castro warns Democrats they could lose Latino support even if Biden wins

レベッカ・クレア―筆

2020年8月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/512466-julian-castro-warns-democrats-they-could-lose-latino-support-even-if-biden

前住宅・都市開発長官フリアン・カストロは最新のインタヴューの中で、民主党は、党の大統領選挙候補に内定しているジョー・バイデンが11月の選挙で勝利を収めたとしても、ラティーノ系有権者の間での支持を失うだろうと警告を発した。

カストロは今年1月に民主党予備選挙から撤退した。カスロトは火曜日に発表された「アクシオス・オン・HBO」のインタヴューの中で次のように述べた。「私たちは戦闘には勝てるが、戦争には負けるだろうと考えています。11月、私たちは勝利を収めることができるでしょうが、民主党に対するラティーノ系の支持は減ってしまう可能性が高いのです」。

ラティーノ系は、今年の選挙における、非白人系で最大の有権者グループとなる。しかし、カスロトは、ラティーノ系共同体は頻繁に「無視され」、「後回しにされて」いると述べた。

カストロは続けて次のように述べた。「これは民主党だけのことではないのです。あら油面でそうなのです。アメリカ社会、メディア、ハリウッド、多くの職業でそうなのです。ラティーノ共同体に対する古ぼけたイメージが残っているのです。悪印象をつけられているのです。特にドナルド・トランプ時代はそうなのです。疎外されているのです」。

カストロの発言は、民主党全国大会開催中に公にされた。2020年大統領選挙において、カストロは唯一のラティーノ系の候補者だった。それにもかかわらず、一人で登壇して演説を行うように依頼されなかった。

ラティーナ(ラティーノの女性形)の連邦議員として有名なアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は、火曜日夜に民主党全国大会で演説を行う予定だが、割り当てられている時間は1分間しかない。225名の代議員から請願が出されている。この請願では、「オカシオ=コルテス議員と彼女が代表している有権者への尊敬を示すために、彼女に十分な時間を与える」ように求めている。西岸には「オカシオ=コルテス議員は全国大会で登壇が予定されている、わずか3名のラティーノ系の演説者の1人だ」とも書かれている。

火曜日朝の時点で、請願には6673名の署名がなされている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

 CNNの最新の全国規模での世論調査の結果が発表され、6月の調査に比べて、バイデンが支持を落とし、トランプが支持を上げたということになった。それでもバイデンはトランプに4ポイントの差をつけてリードしている。全体的な傾向として、バイデン支持が下がり、トランプ支持が上がっている。それでもこれは現段階の数字であって、スナップショットのようなものだ。選挙は寒くなり始める11月の頭に実施される。半袖で十分な時期の数字は当てにならない。

 今回の結果で興味深いのは、男性有権者、そして、35歳から64歳の有権者の間でトランプが支持を伸ばしたという点だ。これは経済を重視している有権者はトランプ支持になるということだ。男性は就業している、もしくは失業中という人がほとんどだろう(主夫という人も一定数いるだろうが)。この人たちは生活のため、家族のためにお金を稼いでこなければならない。そのためには経済、ということになる。また、同様のことは、35歳から64歳の有権者にも当てはまる。日本語で言えば働き盛り、家族もおり、こちらもまた経済に関心が高くなるだろう。

 あくまで現時点での話であるし、世論調査の結果が当てにならない(大づかみの流れは分かるけれども)、となれば取り上げるほどのことではないが、アメリカで経済は重要な選挙の争点になるということがここから分かる。その時に、「経済のことならトランプ」ということになるならば、バイデンは厳しい戦いということになるだろう。

(貼り付けはじめ)

最新の世論調査の結果によると、バイデンのトランプ大統領に対するリードが小さくなっている(Biden's lead over Trump narrows in new national poll

レベッカ・クレア―筆

2020年8月16日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/512264-bidens-lead-over-trump-narrows-in-new-national-poll

民主党の大統領選挙候補者に内定しているジョー・バイデンがトランプ大統領につけている差が先月に比べて小さくなっていることが新しい全国規模の世論調査で明らかになった。

バイデンはトランプにわずか4ポイントの差をつけてリードしている。日曜日に発表されたCNNの最新の世論調査の結果では、バイデンの支持率は50%、トランプ大統領の支持率は46%だった。これは6月にCNNが実施した世論調査の結果に比べて大きな変化を示している。6月の段階では、民主党のバイデンはトランプ大統領に14ポイントの差をつけてリードしていた。バイデンの支持率は55%、トランプ大統領の支持率は41%だった。

有権者の中で動きがあったのは男性の間であった。今回のCNNの調査によると、6月の段階では支持は二分されていたが、今回の調査では、トランプ支持が56%、バイデン支持が40%となった。また、35歳から64歳までの有権者は、6月の段階ではバイデン支持が多かったが、今回はトランプ大統領支持に傾いた。

今年6月、無党派の間で、バイデンの支持率は52%で、トランプの支持率は41%だった。しかし、CNNの最新の調査では、バイデンの支持率は46%、トランプ大統領の支持率は45%で、無党派はほぼ二分されている。

しかし、トランプ支持と答えた有権者は考えを変える可能性があるとも答えた。今回の世論調査の結果によると、トランプ支持と答えた有権者の12%が選挙の投開票日の前までに考えを変える可能性が高いと答え、バイデン支持者の7%が同様に答えた。

今回の全国規模の世論調査の結果は月曜日から開催される民主党全国大会の直前に発表された。今回のヴァーチャルのプログラムの一環として幅広い民主党員が演説を行う予定になっている。今回の全国大会で前副大統領バイデンが党の大統領選挙候補者指名を行う。

NBCニュース・『ウォールストリート・ジャーナル』紙の共同世論調査を含む、その他の各種世論調査の結果は日曜日の午前中に発表された。それらによると、バイデンのトランプ大統領に対するリードは拡大している。主要な激戦諸州での最近の世論調査の結果では、バイデンがトランプ大統領に対してリードしている。

今回の世論調査はCNNSSRSに依頼して実施された。SSRSは独立系の調査会社である。今回の調査は8月12日から15日まで、1108名を対象に実施された。誤差は3.7ポイントだ。

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(終わり)

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 古村治彦です。

 トランプ政権の「強硬な対中姿勢」について日本でも報道されている。先月末には、マイク・ポンぺオ国務長官は、歴代政権の対中政策、「関与政策」が失敗だったと批判する演説を行った。最近になって、中国のバイトダンス社が所有するティックトック社をめぐり、アメリカ国内でのサーヴィスをマイクロソフト社に売却するか、使用禁止にするかを迫る大統領令を出した。

 「アメリカが中国と戦おうとしている」「中国が世界から孤立」している中で、中国寄りと見られる発言をすれば、親中派と罵られる時代だ。しかし、そのような単純な頭での短慮では世界の現状を把握することはできない。

 トランプ政権には2つのラインがある。対中強硬派(封じ込め政策派)と対中現実派(関与政策派)だ。トランプ大統領はこの2つを競わせて、どちらかを選ぶこともあり、また、両方の折衷案を採用する場合もある。現在は強硬姿勢を示しておく方が、選挙対策として有利ということもあり、強硬派が目立つようになっている。

 封じ込め政策派・強硬派はマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンぺオ国務長官、ピーター・ナヴァロ国家通商会議ディレクターであり、関与政策派・現実派は、ジャレッド・クシュナー上級補佐官、スティーヴン・ミュニーシン財務長官などだ。下の報道がなされてしばらくして、アメリカが仲介して、イスラエルとアラブ所長国連邦が国交正常化に向けて動き出すという発表があった。トランプ大統領がこの発表を行う際、後ろに控えていたのは、クシュナー、ミュニーシン、ロバート・オブライエン国家安全保障問題担当大統領補佐官だった。この案件はこのラインにやらせてうまくいった、ということをトランプ政権は示している。

 単純に勇ましいことや激しいことばかりを言っているようでは、国家運営はうまくいかない。それは太平洋戦争直前の日本がまさにそうだった。陸軍を押さえようと、陸軍の言うことを聞き過ぎて、かつ、自らアホのように中国との話し合いの可能性を潰して、ひとりよがりで、「南部仏印まで出て行ってもアメリカは戦争しないよね」と思い込んで、突き進んだら、気づいた時には自分たちの行動と言葉に縛られて、滅亡への途しか残っていない、そんなことになってしまった。

 常に複数の選択肢を残し、最悪を回避する、これが今の日本でも出来ているか、今の日本の指導者にできるかと言われて、自信を持って「はい、大丈夫」と言える人は多くないだろう。

 複数のラインを用意する、これはトランプ政権だけではないが、アメリカの強さ、ということになるのだろう。

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ナヴァロ、ミュニーシンがティクトックをめぐり大統領執務室でトランプ大統領の面前で衝突した:ワシントン・ポスト紙(Navarro, Mnuchin clashed in front of Trump in Oval Office over TikTok: WaPo

J・エドワード・モレノ筆

2020年8月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/511192-navarro-mnuchin-clashed-in-front-of-trump-in-oval-office-over-tiktok

ホワイトハウスの貿易問題補佐官ピーター・ナヴァロと財務長官スティーヴン・ミュニーシンは木曜日、大統領令に署名する直前のトランプ大統領の面前で衝突した。大統領令は、ティクトックの親会社バイトダンス社に対して、45日以内にティクトックを売却するか、アメリカ国内でのてぃく特区の使用を禁止するかというものであった。

会議に出席していた補佐官たちが『ワシントン・ポスト』紙に語ったところによると、ミュニーシンはIT最大手マイクロソフト社によるティクトック買収を考慮することを求めたが、ナヴァロはティクトックのアメリカ国内での使用を完全に禁止することを求め、ミュニーシンが中国に対して宥和的過ぎると非難した。ナヴァロがトランプ大統領の面前での議論を主導した。

ワシントン・ポスト紙に語った関係者によると、2人のやりとりは「激しい戦い」だったと形容している。

トランプ大統領は、人気の高いソーシャルメディアをマイクロソフト社が買収することを支持した。

財務省は本誌からのコメントの要請に対応しなかった。

ワシントン・ポスト紙への声明の中で、ナヴァロは記事の基となったリークは「悪意に満ちて」おり、「誇張と事実ではない情報に満ちて」いると述べた。

ナヴァロはワシントン・ポスト紙への声明の中で次のように述べている。「トランプ政権の最大の強さは、大統領が決断に到達するために、強力な、多くの場合自身の考えとは反対の考えにも頼るところである。大統領の決定はアメリカ国民の最良の利益となるものだ」。

「異なる意見も受け入れるということは真実だ。だから、強いアメリカにとって、“大統領執務室で起きることは大統領執務の中にとどめられるべきだ”ということが重要なのだ。従って、私は誇張と誤った情報に満ちた、明らかに悪意に満ちたリークについてコメントしない」。

ティクトックをめぐる論争は、連邦議会とホワイトハウスが共に、ティクトックがアメリカ人ユーザーのデータを中国共産党と共有するのではないかという懸念を表明してから、激しくなっている。バイトダンス社は北京でビジネスを行っているが、ティクトックはアメリカに関するデータはアメリカ国内で保存していると主張している。

木曜日に大統領令を発する前に、トランプ大統領はてぃくっと区のアメリカ国内での使用を完全に禁止することを考えていると述べた。

木曜日の夜、トランプ大統領は大統領令を発した。その中で、アメリカ企業に対してバイトダンス社との取引を45日間禁止し、バイトダンス社とティクトックを切り離すことを求めた。

ティクトックは金曜日、トランプ大統領の大統領令を批判し、「大統領令は法律に則ったものではない」と発表した。そして、土曜日、ティクトックは来週のある時点でトランプ大統領を訴える計画であると発表した。

過去には、ミュニーシンとナヴァロはトランプ政権の貿易についての対応で意見を異にしたこともあった。

2018年、CNNは、米中貿易交渉が行われていた北京の政府庁舎の外の人々の見ている前で、ミュニーシンとナヴァロが「声を荒げ、罵り合っていた」と報じた。

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 古村治彦です。

 民主党の大統領選挙候補者に内定しているジョー・バイデン前副大統領が誰を副大統領候補(vice president candidaterunning mate[選挙を共に戦う相棒])に選ぶか、注目が集まっている。バイデンは既に女性を選ぶと明言しており、これまでに数十名の候補者の名前が挙がっている。

 その中でも、以下の記事にある6名、大統領選挙の民主党予備選挙で争ったカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、タミー・ダックワース連邦上院議員(イリノイ州選出、民主党)、カレン・バス連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、ミシガン州知事グレッチェン・ウィットマー(民主党)、元国連大使・元国家安全保障問題担当大統領補佐官スーザン・ライスが有力候補と見られている。

 バイデンは「自分と考えが共通している人物を選ぶ」とも述べている。考えが違うと、政権内での争いの理由となってしまう。下に挙げている女性たちとは仲が良いようである。ハリスはアメリカの鉄道公社アムトラックの電車で通勤するという縁で親しくなり、ライスとはオバマ政権の8年間を共にしている。

 大統領選挙のことを考えると、連邦議員たちはそれぞれブルー・ステイト(Blue States)、民主党優勢州を地盤にしているので、今更テコ入れの必要はないので、重要性は低い。ウィットマーは、2016年の大統領選挙で民主党が落としたミシガン州知事であり、ミシガン州を確保したいとなれば、バイデンはウィットマーを副大統領候補に選ぶ可能性がある。

 政府での経験、特に外交の経験で言えば、スーザン・ライスということになる。ライスを副大統領候補に推す意見の中には、「バイデンは高齢であり、にもしものことがある可能性も高い。そうなれば大統領に昇格することになるので、経験豊富な人物の方が良い」というものがある。ライスが副大統領、そして大統領ということになれば、民主党内の人道的介入主義派が外交を牛耳るようになり、対外強硬姿勢ということになり、対中、対北朝鮮で東アジア地域が不安定になる可能性が高い。

 タミー・ダックワースはタイ系アメリカ人であり、イラクでの従軍中の事故で両足を切断する大怪我を負い、名誉戦傷勲章であるパープル・ハート勲章を授与された。ダックワースは閣僚として政権入りする可能性が噂されている。退役軍人長官就任の可能性がある。

 民主党全国大会も近づき、副大統領候補をそろそろ発表しなければならない時期である。誰を選ぶかで、バイデンの政権構想や選挙戦略が見えてくる。

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バイデンが副大統領候補選びの最終段階に:順位を上げている日立と下げている人たち(Biden edges closer to VP pick: Here's who's up and who's down

エイミー・パーネス筆

2020年8月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/511131-biden-edges-closer-to-vp-pick-heres-whos-up-and-whos-down

ジョー・バイデンは今週末にも副大統領候補を選ぶものと見られている。最初に数十人の候補者の名前が挙がり、数カ月にわたり取り沙汰されてきたが、複数の関係者によると、候補者は数名にまで絞られてきているということだ。

候補者全ては選考の中で株価を上げる次点というものを経験した。

ある候補者に近い人物は次のように述べている。「興味深い点はどうなるかは最後まで全く分からないということです。どの候補者も自分が何番手にいるのかを正確には分かっていないんです」。

これから副大統領候補として有力な人々について見ていく。

●カマラ・ハリス(Kamala Harris
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カリフォルニア州選出の民主党所属の連邦上院議員であるハリスは、副大統領候補レースで常に名前がトップに出てきている。多くの専門家たちは、その中にはバイデンに近い人々も含まれているが、ハリスが有力候補であり続けていると考えている。

しかし、ここ最近、ハリスは、バイデンとバイデン陣営との間で緊張関係にあるという報道がなされていることを不快に思っている。

複数の関係者は、複数の関係者に最後のお願いの電話をし、最後の最後での支持をお願いしている。

ハリスと話をしたある人物は「彼女は副大統領候補になりたいのは間違いないですよ」と述べた。

有力候補の位置にある現在でも、「彼女は本当に選ばれるか心配しています」とその人物は述べている。

●スーザン・ライス(Susan Rice
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バイデンの側近たちは、オバマ大統領の国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたライスは候補者リストの上位につけている。その理由としてバイデンと緊密な関係を持っているということが挙げられている。

バイデン、ライス共に知っているある人物は「バイデンは、スーザンと協力できることは分かっている」と述べている。

ここ数週間、ライスはケーブルテレビの番組に多数出演し、バイデンの応援を行ってきたが、自身の副大統領候補となる見通しについては発言を控えていた。それでも副大統領候補となるために全力を尽くしている。

今週初めの「CBSディス・モーニング」でのインタヴューの中で、ライスは「行政府の最高クラスの地位での20年にわたる豊富な経験」を自分自身が持っていることを強調した。

ライスは数年前にネットフリックスの取締役となったが、株式のオプションを行使した。木曜日、『ハリウッド・レポーター』誌が報じたところでは、これは彼女が利益の相反を避けることを意図して行ったということだ。

●グレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer
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ウィットマーは、サプライズで、副大統領候補レースで順位を上げている。

複数の取材源が今週、本誌の取材に対して、ウィットマーは副大統領候補レースの最終段階で動きを続けているということだ。ある関係者は、ミシガン州知事ウィットマーは先週末デラウェア州を訪問し、バイデンと会い、一対一の最終面接を行った、と述べている。

民主党の幹部たちは秘密の世論調査の結果で、中西部北部地域がバイデンの弱点となることを懸念している。そのためにバイデン陣営はウィットマーを名簿から外すことができないでいると考えられている。

プラスして、ウィットマーとバイデンは気が合う。

バイデンに近いある人物は次のように述べている。「彼女が候補に残っているのは驚くことではないですよ。バイデンはウィットマーに好感を持っていますからね。これまでずっと」。

バイデンに近いある人物は、ウィットマーが早い段階でバイデン支持を表明したこと、民主党の新しい力を象徴していること、バイデンがどうしても勝ちたい州の出身であることを指摘している。

●カレン・バス(Karen Bass
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バスは民主党所属の連邦議員における有力候補である。しかし、彼女の株価は少し下がっている。先週複数のメディアが、バスのキューバとサイエントロジーに関する発言を報道した。

カリフォルニア州選出の民主党所属の連邦下院議員バスは、連邦議会アフリカ系アメリカ人議員連盟の委員長として多くの議員を従えて行動したが、それでメディアに多く報道されるようになった。彼女は現在も有力候補である。連邦議員としての立法経験と政府との関係の深さでバイデンを補佐することができると見られている。

バイデンに近いある人物は次のように述べている。「もしあなたがジョーのことをよく知っていたら、なぜ彼女が候補者の上位に来るか、その理由も分かると思いますよ。彼女はジョーにとって良いパートナーとなるでしょう」。

しかし、先週末のNBCの「ミート・ザ・プレス」での彼女のインタヴューが放送された後、民主党の内部には彼女を選ぶのはリスクが高いと考える人たちも出てきている。彼女を選ぶことで、重要な激戦州であるフロリダ州でバイデンへの票を減らしてしまう可能性がると考える人たちも出ている。フロリダ州にはキューバ系アメリカ人も多く住んでいる。

●エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren
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最近、ウォーレンは他の有力候補者たちに比べて静かである。

しかし、バイデンに近い人々は、ウォーレンが静かだからといって彼女が候補者から外されたと専門家たちが判断すべきではないと述べている。

副大統領選びの初期段階、ウォーレンとバイデンは頻繁に連絡を取り合っていたと関係者は取材に答えている。そして、バイデンが最近発表した経済に関する公約に関して、ウォーレン以上に影響を及ぼした人物は他にいない。

金曜日に『ニューヨーク・タイムズ』紙に掲載された記事の中で、ウォーレンは前のセカンドレディーのジル・バイデンと協力し、バイデンが発表した経済公約の子供たちの教育とケア分野の内容作成にかかわったと発言している。

ウォーレンはニューヨーク・タイムズ紙の取材に対して、バイデンが「早い段階でこの問題に関心を持っていた」と述べている。

ウォーレンは更に、「このことから私は、バイデン政権ができたら子供たちの教育とケアが重要政策となるだろうという希望を持つようになっています」とも述べた。

●タミー・ダックワース(Tammy Duckworth
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バイデンに近い複数の民主党関係者は、バイデンがダックワースに好感を持っていると述べている。関係者は、イリノイ州選出の民主党所属の連邦上院議員であるダックワースが、イラク戦争に従軍し、パープル・ハート勲章を授与されているという経歴を持っており、この経歴が有権者の支持を集める上で極めて重要なことになるだろうと述べている。

それでも、関係者たちは、彼女が最終的に副大統領候補になれるかどうかについて懐疑的ではある。

バイデンに近いある人物は「ダックワースの名前は閣僚としてよくあがっているんですよ」と述べている。

ダックワースは水曜日、NPRのインタヴューの中で次のように述べている。「私はジョー・バイデンを当選させたいんです。私は彼のティームに協力してどんな仕事でもやりますよ。私たちが現在陥っている危機から脱出させることに役立つと彼が考えることを実現したいのです。それは世界規模での新型コロナウイルス感染拡大、我が国の経済状況、我が国への敵対国や敵対勢力といった問題なのです」。

ダックワースは次のように述べた。「私はただバイデンを当選させたいだけです。そうすることで私たちは道を逸れた私たちの国を元に戻すことができるのです」。

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 古村治彦です。

 アメリカン大学の歴史学の教授でアラン・リクトマン(Allan Lichtman、1947年―、73歳)という人がいる。この人物は1984年以降のアメリカ大統領選挙の結果を全て正確に予測していると主張している。アメリカでは「2016年の大統領選挙でトランプ勝利を予測した」としてメディアで引っ張りだことなった。
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アラン・リクトマン
 このリクトマン教授が「2020年の大統領選挙でバイデンが勝つ」と予測を出し、それを民主党の応援団『ニューヨーク・タイムズ』紙が嬉しそうに記事にしている。

 リクトマンは13項目の指標のイエスとノーの数で大統領選挙の予測をしている。彼はこの指標をソ連出身の地震学者ウラジミール・ケイレス・ボロック(1921-2013年、92歳で没)と共に作り、1984年に本にまとめて発表した。13項目は以下の通りだ。

 

1.       大統領選挙の中間選挙(大統領選挙の2年前の実施)の後、大統領を擁する党の連邦下院で保有する議席数が、その前の中間選挙の後よりも多い。

2.       大統領を擁する党の予備選挙で激しい競争がない。

3.       大統領を擁する党の候補者が現職大統領である。

4.       選挙結果に影響を与える有力な第三党もしくは無所属の候補者がいない。

5.       選挙期間中に景気後退が起きていない。

6.       大統領選挙までの4年間(大統領の任期)の1人当たりの実質経済成長がその前の8年間(大統領の任期2つ分)の平均成長率を超えている。

7.       現職大統領の政権が国家規模の政策の変更に影響を与えている。

8.       大統領の任期中に暴動など深刻な社会不安は存在していない。

9.       現職大統領の政権がスキャンダルを起こしていない。

10.現職大統領の政権が外交問題もしくは軍事問題で深刻な失敗をしていない。

11.現職大統領の政権が外交上もしくは軍事上で大きな成功を収めている。

12.大統領を擁する党の候補者がカリスマを備えているもしくは国民的英雄だ。

13.大統領を擁する党に挑戦する側の党の候補者がカリスマを備えていない、もしくは国民的英雄でもない。

 

 2016年の大統領選挙の時、リクトマンは「2、5、6、8、9、10、13がイエスとなり、他がノーとなるので、総得票数でヒラリーは勝てず、トランプが勝つ」と予測した。実際はどうだったかというと、ヒラリーは総得票数で勝利をしたが、選挙人獲得数ではトランプが勝利し、大統領になった。リクトマンは「トランプ当選を予測した男」としてメディアに引っ張りだことなった。

 リクトマンが「今年の大統領選挙ではジョー・バイデンが勝つ」という予測をしている、と民主党の応援団『ニューヨーク・タイムズ』紙が報じたのは2020年8月5日だ。リクトマンは「2、3、4、7、10、13」の項目の答えがイエスで、後はノーだとして、イエスの数が少ないことから、「バイデンが勝つ」と予測している。ニューヨーク・タイムズ紙はこのことを嬉しそうに報じた。

 ここで注意をしなければならないのは、リクトマンの予測は「総得票数」に関するものだという点だ。リクトマンは2000年の大統領選挙で、ゴアが総得票数でブッシュに勝利すると予測した。確かに、ゴアは総得票数で勝利した。しかし、大統領になったのは、フロリダ州においてわずか数百票差で勝利し、選挙人獲得総数で上回ったブッシュだった。

 また、2016年の場合も、トランプが総得票数でヒラリーに勝利すると予測していたのだ。実際には、トランプは総得票数でヒラリーを下回ったが、選挙人獲得総数で勝利した。だから、リクトマンは予測を外したが、“総得票数“という言葉を入れなければ、「トランプ勝利を予測した人物」ということになる。

 また、上に挙げた指標を見れば、最後の2つはかなり主観的なしひょぅであることが分かる。カリスマであるとか、国民的英雄であるといったことは数値では測れない。人気や知名度ということでもないとなれば、これは恣意的なものとなってしまう。リクトマンは、ドナルド・トランプはカリスマを備えていないし、国民的英雄でもないとしているが、それは彼の意見である。

 いつもなら、「これは怪しい指標だ」と切り捨てるはずのニューヨーク・タイムズが「トランプ勝利を予測した大学教授」が「バイデン勝利を予測した」と喜び勇んで報じているところは何とも滑稽な話である。

(貼り付けはじめ)

これまで数々の選挙の結果を正確に予測してきた歴史を持つ大学教授が「バイデンがトランプを倒す」と予測(Professor with history of correctly predicting elections forecasts that Biden will defeat Trump

マリナ・ピトフスキー筆

2020年8月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/510754-professor-with-history-of-correctly-predicting-elections-forecasts-that

これまでの大統領選挙の結果を正確に予測してきたアメリカン大学教授アラン・リクトマンが、民主党の大統領選挙候補者に内定している、ジョー・バイデン前副大統領が11月の大統領選挙でトランプ大統領を倒すと予測していると述べた。

リクトマンは2016年の選挙でトランプ勝利を予測した数少ない専門家の一人だ。大統領を軸として数十年にわたりアメリカ政治を観察してきたリクトマンは、ホワイトハウスを握っている党がそのままホワイトハウスを握り続けるかどうかを決めるのに役立つ、13項目の「キー・ファクター」からなるシステムを構築した。その項目には、「現職大統領が再選を目指して選挙運動を行っている」から「短期的、そして長期的な経済状態」まで含まれている。

リクトマン教授は水曜日に『ニューヨーク・タイムズ』紙によって発表されたヴィデオ映像による論説の中で、「これらの項目からトランプがホワイトハウスを失うことになると予測される」と述べた。

リクトマンは、1984年以降の全ての大統領選挙の勝者を正確に予測してきたと主張している。しかし、2000年の場合にはアル・ゴア前副大統領が勝利すると予測している。実際には、アル・ゴアは得票総数では勝利したが、ジョージ・W・ブッシュ前大統領が選挙人獲得総数で勝利した。

リクトマンのシステムによると、ジョー・バイデンに有利な項目は7つとなっている。2018年の中間選挙で民主党が議席を増やしたこと、現在も続いているコロナウイルス感染拡大の中での短期的そして長期的な経済への打撃、今年初めの警察によるジョージ・フロイド殺害事件によって爆発した「社会不安」が含まれている。

リクトマンはまた、今年初めのトランプ大統領への弾劾の試みを含むホワイトハウスの「スキャンダル」、大統領が外交もしくは軍事の面で成功を収めていないことも挙げている。リクトマンはまた、国民の多くにとって、トランプが「カリスマを持つ」候補者ではないと主張している。

トランプ大統領に有利な項目には、「ホワイトハウスを握っている党で予備選挙で競争がなかった」こと、トランプは現職大統領であること、第三党の挑戦者がいないことが挙げられる。リクトマンは、トランプが2017年に減税を行ったことなどから大きな政策変更が実行されたと指摘している。ホワイトハウスは外交もしくは軍事の面で失敗をしていない、バイデンは「人々を動かす、カリスマを持つ」人物ではないとも述べている。

しかしながら、リクトマンは、有権者に対する抑圧の試みが起きる可能性、2020年の選挙に対するロシアによる介入など、「13項目以外の要素が影響を与える」こともあると認めている。

リクトマンは「有権者の皆さん、皆さん次第なんです。我が国の民主政治体制の未来を決めるのは」と述べている。

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