古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:エイミー・クロウブシャー

 古村治彦です。

 アメリカ大統領民主党予備選挙はネヴァダ州での党員集会が2020年2月22日に実施される。ネヴァダ州の特徴はヒスパニック系が人口の3分の1以上を占めるというものだ。これまでのアイオワ州とニューハンプシャー州は白人が圧倒的多数を占めていたが、白人ではないヒスパニック系が大きな割合を占める、人種構成がより多様な週でどのような結果が出るかが注目される。これは来週金曜日2月29日のサウスカロライナ州での予備選挙でも同様で、こちらはアフリカ系アメリカ人有権者が大きな割合を占める。これからの2州の注目ポイントはそこだ。
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 現在の状況ではバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が支持を伸ばして勝利すると見られている。2位をインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジ、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、ジョー・バイデン前副大統領が争う展開になっている。ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグは全国規模の世論調査で支持率の数字を上げているが、2月中の予備選挙では候補者登録をしていないので、結果に影響を与えない。
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 2019年を通じて各種世論調査でトップを走ってきたジョー・バイデンは支持を急落させている。ネヴァダ州とサウスカロライナ州で何とか態勢を立て直したいところであるが、状況は好転していない。バイデンはアフリカ系アメリカ人有権者からの支持に自身を持っているが、サウスカロライナ州での数字を見ても支持率は下落している。
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 ネヴァダ州での党員集会の直前、ネヴァダ州ラスヴェガス市で候補者による討論会が開催された。この討論会からニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグも参加することになった。討論会を主催する民主党全国委員会は討論会の参加条件に各種世論調査の支持率の数字と政治献金者数を設定していた。ブルームバーグは政治献金を受け取らず、自己資金で選挙運動を展開しているために、討論会の参加条件をクリアしていなかった。そこで、民主党全国委員会はルールを変更し、政治献金者数の条件を外した。そのためにブルームバーグは討論会に参加することになった。

 しかし、彼は討論会に参加しないままの方が良かったと思われるくらいに、討論会で大失敗を犯した。ニューヨーク市長時代には選挙の時には討論会に出席したこともあっただろうが、それ以降は真剣で切り合うような厳しい討論会に出席したことはなかったし、何よりも準備が全くできていないようであった。ブルームバーグは他の候補者が簡単に攻撃できる攻撃目標、こちらから殴りつけられるが向こうから殴り返してこないサンドバッグのような状態で、他の候補者を引き立てるだけの存在となった。

 エリザベス・ウォーレンとエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は討論会の機会をうまく使って、自身の主張をアピールし、ライヴァルたちをうまく攻撃することができた。ウォーレンはブルームバーグをトランプ大統領と同じ、傲慢な大富豪で差別主義者という攻撃を成功させた。クロウブシャーはざっくばらんな中西部気質を前面に出し、同じ中道派のライヴァルであるブティジェッジをうまくこき下ろすことができた。

サンダースは高みの見物で、大きな負担もなく、失敗もなく討論会を終えた。彼にとってはこれまでで一番楽な討論会になっただろう。民主党エスタブリッシュメントは、誰も彼を止められない状況にいら立ちを募らせている。

バイデンに関してはこれまでの8回の討論会と同様、「いるのかいないのか分からない」「居眠りをしていた(トランプ大統領からはスリーピー・ジョーと揶揄されている)」ような状況で何も改善していなかった。

予備選挙直前の討論会は有権者の行動に大きな影響を与えることは前回のニューハンプシャー州でも明らかにされた。今回で言えば、ウォーレンが支持を伸ばしてくるだろう。サンダースの1位は動かないが、2位は熾烈な混戦状態となるだろう。6名の有力候補が混戦のまま、スーパーチューズデーを迎えることになる。

(貼り付けはじめ)

ラスヴェガスでの民主党討論会での勝者と敗者たち(Winners and losers from the Democratic debate in Las Vegas

ナイオール・スタンジ筆

2020年2月20日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/483792-winners-and-losers-from-the-democratic-debate-in-las-vegas

水曜日夜にラスヴェガスでの討論会の壇上に6名のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙候補者たちが上がった。土曜日にネヴァダ州で民主党党員集会が開かれる前に討論会が実施された。

水曜日の討論会は今回の予備選挙で9回目の討論会となった。しかし、今回の討論会ではニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグが初登場となった。ブルームバーグは各種全国規模の世論調査で支持率を上げ、選挙運動に莫大な資金を投下している。

誰が勝者で誰が敗者か?

●勝者たち

(1)エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)

ウォーレンはニューハンプシャー州での予備選挙で4位に終わり失望が広がった。彼女はラスヴェガスで一か八かの賭けをしなければならなかった。そして彼女は賭けをし、勝った。

マサチューセッツ州選出の連邦上院議員でハーヴァード大学法科大学の教授を務めた経験を持つウォーレンは討論を得意としているが、水曜日の討論会では注力し、力強いパフォーマンスを見せた。

更に重要なことは、討論会における最も人々の記憶に残る瞬間において明確な勝利者となった。

この瞬間とは、ブルームバーグの女性に対する取扱いの話題の時であった。

討論会の共同司会者ハリー・ジャクソンが非難されるべき性差別的発言について質問され、ブルームバーグは、自身の会社(ブルームバーグ社)と市長時代における、幹部クラスの仕事をしている女性の数について言及して質問の矛先をかわそうとした。

ブルームバーグに反論についてウォーレンは次のようにやり返した。「皆さん、彼の言い訳を聞きましたか。よく聞いて下さい。彼は、私は数人の女性に対して良い取り扱いをしてはいます、と述べたんです。そんなもの何の意味もありませんよ」。

ウォーレンはブルームバーグに対して更に長時間攻撃を続けた。ブルームバーグは、ブルームバーグ社を裁判に訴えている女性たちについての情報について秘密保持条項を盾に開示を拒否していることを批判した。

ウォーレンはブルームバーグとトランプ大統領を比較する発言で討論会を始めた。彼女は討論会での成功をこの時に既に示していた。

ウォーレンは次のように口火を切った。「私は私たちが戦おうとしている人物について話したいと思います。その人物は超大富豪で、女性たちを“太ったメス豚”や“馬面のレズビアン”と呼んでいるのです。ああ、そうです、違いますよ。私がいま語っているのはドナルド・トランプについてではありません。私は今ブルームバーグ市長について話しているんですよ」。

ウォーレンは民主党の候補者指名獲得レースで極めて厳しい戦いを強いられることになった。ウォーレンはアイオワ州とニューハンプシャー州での予備選挙の結果で上位2名に入ることができなかった。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の存在のために左派の有権者からの支持を拡大できていない。

しかし、ウォーレンは水曜日の討論会でこれ以上望むべくもないほどの良いパフォーマンスを行うことができた。

(2)バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)

サンダースは討論会に、民主党の党指名獲得レースにおける異論のないトップ走者として参加することになった。

サンダースはリアルクリアポリティックスでの世論調査の平均で、2位に10ポイントサイをつけてトップに立っている。彼には熱心な支持者たちがついており、ネヴァダ州での党員集会で勝利を得る可能性が高い。

討論会の壇上でサンダースが行うべきことは、目立つミスを犯さないことだった。サンダースはこれを軽々とクリアした。

壇上の誰もサンダースに大きなダメージを与えることはできなかった。そして、ブルームバーグに対しての攻撃がほとんどだったこともサンダースにとっては有利に働いた。サンダース自身は討論会での最初に発言でブルームバーグの職務質問への支持に関して言及した。

サンダースの敵対者たちは彼を攻撃しようと試みたが、彼は比較的容易に反撃することができた。

インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジは、サンダースと強力なネヴァダ州飲食業従事者組合との間での争いを持ち出した。サンダースはこれを一言で斥けた。

サンダースは「私たちはあなたが夢想しているよりも良い多くの組合からの支持を貰っています」と述べた。

好き嫌いはあるだろうが、サンダースが民主党の候補者指名に向けた方向性が変わってしまうと考える理由は今のところ存在しない。

(3)エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)

クロウブシャーは、ニューハンプシャー州での予備選挙直前に開催された前回の討論会でのパフォーマンスで自身の選挙運動を活性化させた。討論会の直後の予備選挙で、驚きの3位に入った。

水曜日の討論会で、クロウブシャーは、そこまで目立つことはなかったが、力強いパフォーマンスを行った。

クロウブシャーが売り出している政治的ブランドは間違いなく、アメリカ中西部で育まれた現実的な中道主義ということである。ジョー・バイデン前副大統領が支持率を下げている中で、クロウブシャーが自身の支持率を引き上げる余地が出てきている。

ブルームバーグは、税務申告のためにコンピュータソフト「ターボ・タックス」を使ったことがないと述べた後に自身の中流家庭出身という出自を強調した。

彼女は、「私の夫は夫婦の税務申告をしてくれるんですが、ターボ・タックスを使いますね」と述べた。

討論会の後半、クロウブシャーとブティジェッジとのやり取りは特にとげとげしいものとなった。クロウブシャーは、ブティジェッジが彼女のことを馬鹿だと指摘したことについて非難した。

別のやり取りでは、クロウブシャーはブティジェッジの殊勝ぶる性向についてやり返した。

クロウブシャーはブティジェッジに対して「みんながあなたのように完璧な人間だったら良かったのにね、ピート」と述べた。

クロウブシャーが民主党の指名候補になる道筋はまだ見えにくいままだ。しかし、クロウブシャーにとっては良い夜となった。

●どちらでもない

(1)インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジ

いくつかの側面でブティジェッジは圧力を受けている。

ブティジェッジは、ネヴァダ州、そして4つ目の投票場所となるサウスカロライナ州での各種世論調査での支持率の数字が良くない。ブティジェッジはアイオワ州とニューハンプシャー州で力強い結果を得たが、この勢いを支持者が望むようにはつなげていけていないようだ。そして、予備選挙において中道派の候補としての立場もブルームバーグからの脅威に晒されている。

ネヴァダ州での討論会で素晴らしいパフォーマンスを見せることができていれば支持率の数字を上げることに貢献したであろうが、彼はうまくやることができなかった。

ブティジェッジは明らかな失言をしなかった。

水曜日の討論会に関して、ブティジエッジはまあまあだった。しかし、十分に良かったとはとても言えない。

●敗者たち

(1)ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグ

間違いなく、ブルームバーグにとって酷い夜となった。

ブルームバーグは文字通り他の全ての候補者たちから攻撃を受けた。これは驚くに値しない。他の候補者たちは討論会の壇上からブルームバーグを無傷で帰すことをしなかった。ブルームバーグはテレビ広告に3億5000万ドルを既に支出している彼を攻撃目標とした。

より衝撃的だったことは、ブルームバーグが自分を弁護することを全くうまくできなかったことだ。ウォーレンが秘密保持条項についてブルームバーグを批判したところは最も目立つ場面となった。

ブルームバーグは職務質問について自己弁護をすることに躊躇していた。このテーマは討論会で必ず出るだろうと誰もが考えていたのに対策ができていなかった。

ブルームバーグはニューヨーク市長を3期連続で務めたのだが、その時にすぐにイライラする態度を見せることで有名だった。ニューヨーク市民にとってはおなじみのブルームバーグの苛立った態度はこの討論会でも見ることができた。

その一例が「ターボ・タックス」についての発言だ。クロウブシャーはこのことでブルームバーグを攻めた。更にウォーレンからも攻撃を受けた。

元市長マイケル・ブルームバーグは自身の巨万の富を積極的に擁護する姿は、現在の民主党においては政治的に問題があると見なされる。彼は世界で最も富裕な20目の超大富豪の中に入っている。

もちろん、討論会での大失敗が何も問題にならない可能性もある。ブルームバーグは2020年3月3日のスーパーチューズデーまで投票用紙の候補者リストに入っていない。3月3日までに人々の記憶が消えていくこともあるし、大雪崩のようなテレビ広告の放映によって隠されることもあるだろう。

しかし、酷いパフォーマンスだったという事実は何も変わらない。

(2)ジョー・バイデン前副大統領

バイデン選対は苦境に立たされている。

バイデンはニューハンプシャー州での予備選挙で5位に沈んだ。彼の支持基盤であるアフリカ系アメリカ人からの支持が下がっていることを示す兆候がある。水曜日に発表されたABCニュースと『ワシントン・ポスト』紙による全国規模の世論調査の結果によると、バイデンの支持率は前月に比べて半減している。

2019年から本格化した予備選挙の序盤から、バイデンは討論会で良いパフォーマンスを行うことができなかった。水曜日の討論会でもそれは変わらなかった。討論会ではところどころで姿が見えなくなるように感じられたほどだった。

バイデンは時に反撃を行った。ライヴァルたちが自身の業績を誇る中で、バイデンは自身の長い政治キャリアの中で積み上げた多くの業績を列挙した。

しかし、バイデンは討論会の壇上にいるほかの人々の陰に隠れてしまった。彼の選挙運動がうまくいっていない中でこれはとても悪い兆候である。

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ラスヴェガスでの討論会での5つの特徴(5 takeaways from Las Vegas debate

ジョナサン・イーズリー筆

2020年2月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/483789-5-takeaways-from-las-vegas-debate

ラスヴェガス発。水曜日、パリス・ホテル・アンド・カジノでの夜は戦いの夜となった。ネヴァダ州での党員集会の直前、2020年大統領選挙民主党予備選挙候補者たちはおとなしくせず、激しい戦いに身を投じた。

ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグは初めて討論会に参加した。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)はトップ走者としての立場を強めた。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)はこれまでで最も強力なパフォーマンスを行った。インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジとエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は、ニューハンプシャー州での予備選挙での勢いを固めた。

ラスヴェガスで人々の関心を集めた夜に関する5つの特徴について書いていく。

(1)ブルームバーグ・バブルははじけてしまうかもしれない

ブルームバーグにとっての最初の討論会が彼にとってこれほどひどいものになるということを想像することは難しかった。

ブルームバーグはライヴァルたちが、ニューヨーク市長時代の警察による職務質問と女性に関する職場環境の悪さについて、攻撃してくることは分かっていた。

しかし、ブルームバークは適切な反応を行わなかった。彼が防戦一方になって苦しいやり取りは彼の負けという形で終わることがほとんどだった。

ウォーレンは強烈な一撃を出して討論会をスタートさせた。

ウォーレンは次のように語った。「超大富豪で女性を肥った牝ブタや馬面のレズビアンと呼ぶ人がいます。いえ、私はドナルド・トランプについて話しているのではありません。私はブルームバーグ市長について話しているんですよ。女性にハラスメントを行い、黒人が多く住む地区を特定しそこを融資可能地区から除外するレッドライニングと職務質問という政策を支持した過去を持つ人物を民主党が指名候補にするならば、民主党は大統領選挙で勝利を得ることは無いでしょう。私たちがある超大富豪から別の超大富豪に大統領を代えるようなことをするならばそれには大きなリスクが伴います」。

討論会が進み、ウォーレンは更に勢いを得て、ブルームバーグに対して秘密保持条項が入った労働契約書に署名した女性たちに関する情報を発表するように求めた。それから何度かやり取りがあった後、ブルームバーグは白目をむいて話を終わらせた。

討論会の壇上にいる候補者たちは全員、ブルームバーグを攻撃した。多額の資金を投じて討論会の参加資格をクリアしたこと、市長時代の警察の施策、女性差別的な行動の容認と性差別的な発言、過去に共和党員であったことなどが攻撃材料となった。

ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグは長い間あらゆる種類の討論会に参加したことがなく、失敗をみせつけることになった。一方、ライヴァルたちは9回目の討論会の参加となり、慣れていないブルームバーグを激しい攻撃をし、彼を簡単に料理することができた。

ブルームバーグは各種世論調査の支持率の数字でトップに迫る勢いである。数百万ドルの資金を背景にしてテレビ広告を放映することで、既に本選挙を戦っているかのような体制を取っている。

水曜日の夜にブルームバーグは現実の厳しさを味わった。ライヴァルたちに論争に引きずり込まれ、激しい攻撃を受けた。討論会でのパフォーマンスを受け、サンダースを阻止することを熱望している主流派民主党員にとって、ブルームバーグが大いなる希望となるかどうかについて疑義が出ている。

(2)サンダースの勢いは続いていくだろう

サンダースは土曜日のネヴァダ州での党員集会で勝利を得ると見られている。ラティーノたちの間での支持が上昇していることで、彼の勝利の可能性も高まっている。

サンダースは選挙運動の力点をカリフォルニア州とテキサス州に映している。両州は人工が多く、多くの代議員が配分されている。両州では202033日のスーパーチューズデーで予備選挙が実施される。

今週土曜日のネヴァダ州での勝利によって、サンダースを阻止することができるのかどうかという話は熱を帯びてくるだろう。

水曜日の討論会ではサンダースの勢いを止めるようなことは何も起きなかった。

実際、ブルームバーグという超大富豪で攻撃材料をたくさん提供してくれる存在がサンダースにとって完全な燃料となった可能性はある。政治におけるカネの問題から富裕層への増税と「メディケア・フォ・オール」といった全ての問題で、サンダースは進歩主知的な主張を明確にすることができた。

反サンダースの動きは大きく動き出そうとしている。

サンダースを民主党の指名候補にすれば11月の大統領選挙では惨敗を喫することになると懸念を表明する不満を持った人々が民主党内に存在する。

サンダースは民主党エスタブリッシュメント派から毛嫌いされている。その中にはケーブルテレビのニュース番組のパネリストやキャスターも含まれる。水曜日の夜にサンダースが受けた攻撃の多くは、討論会が実施される前の数日間にメディアで既に流されたものだった。

サンダースの健康状態は詳しく調べられることになるだろう。昨年、サンダースは心臓発作で倒れた。サンダースに対しては完全な健康診断書を発表するように新たに求める声が出てくるだろう。

サンダースのインターネット上の支持者たち、いわゆる「バーニー・ブラザーズ」は、サンダースのライヴァルたちに対するインターネットを使った酷い攻撃を行っているという評判が立っている。バーニー・ブラザーズはサンダースに対する攻撃の材料となった。

そして、サンダースの社会主義の主張はいつも通りに攻撃の材料となった。主流派の民主党員たちは11月のトランプ大統領の戦いで不利に働くことになると警告を発している。

討論会において最も重要となるであろう場面は、サンダースのライヴァルである5名のうち、「予備選挙で獲得代議員数が最も多かった人物が民主党の指名候補になるべきだ」と述べたのが誰もいなかったということだ。これは、サンダース以外の5人の候補者たちが、サンダースが獲得代議員数トップで民主党全国大会が開催されても、全国大会の指名候補投票でどういう結果になるか分からない、と考えていることを示している。

(4)失望感が高まる中、候補者たちは攻撃を続けた

何人かの候補者たちは窮地に追い込まれている。そのためにエネルギッシュな、火薬を爆発させているかのような姿勢で討論会に臨んだ。その結果、今回の予備選挙において最も人々の関心を惹きつけ、激しい討論会となった。

ウォーレンの討論会でのパフォーマンスは素晴らしいもので、人々は、彼女は復活すると話すことになるだろう。

ウォーレンはブルームバーグを引きずり降ろそうと狙っていた。そして、ウォーレンは、ブルームバーグを攻撃し、彼の不愛想さと短気を明らかにして弱点を晒すことに成功した。

ブティジェッジはアイオワ州では僅差で勝利を収め、ニューハンプシャー州では僅差で2位になった。しかし、ブティジェッジは避けられている非白人の有権者の間で支持を広げる能力があるのかどうかについて疑義が出ている。

ブティジェッジは繰り返しサンダースとの戦いに身構えた。サンダースは厳格な妥協を許さないイデオローグである。ブティジェッジはクロウブシャーとも戦った。ブティジェッジとクロウブシャーは予備選挙で中道派の候補者同士として争っている。

ブティジェッジの攻撃の全てが有効ではなかった。ブティジェッジは討論会にいて何度かクロウブシャーを激怒させた。クロウブシャーは当意即妙な言い回しで反撃した。

クロウブシャーは「誰もあなたほど完璧ではないのよ、ピート」と述べた。

ブティジェッジとクロウブシャーはお互いを嫌い合っているように見えた。

しかし、全候補者たちはこれからの2週間でレースの行方が決まるだろうと認識している。約3分の1の代議員がスーパーチューズデーに配分されている。予備選挙の行方はこれからの2週間にかかっている。これからの厳しい2週間の予備選挙で民主党の統合がテストされることになる。

(5)医療保険制度をめぐり候補者たちは分裂

「メディケア・フォ・オール」をめぐる主張が討論会の話題の多くを占めた。

メディケア・フォ・オールに関しては草の根での支持基盤が活性化されている。ウォーレンとカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)の支持率の低下の裏にはこれがあったと思われる。メディケア・フォ・オールについて両者は言葉を濁したが、その後支持率が急落した。

左派はメディケア・フォ・オール実現に向けて医療保険制度を完全に見直す候補者を選びたいと熱望している。

穏健派は一般のアメリカ国民は自分たちが現在購入している民間の医療保険がなくなると言われると聞く耳を持たなくなるだろうという懸念を表明している。

今回の討論会での勝者が民主党の指名候補者になるかどうかも分からないし、11月の本選挙でトランプを倒すことができるかどうかも明確にはできない。

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今晩のネヴァダ州での討論会について見るべき5つの点(5 things to watch in tonight's Nevada debate

ジュリア・マンチェスター筆

2020年2月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/483562-5-things-to-watch-in-tonights-nevada-debate

アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の6名の有力候補たちが水曜日の夜にラスヴェガスで討論会の壇上に立つ。数日後にはネヴァダ州で党員集会が実施される。

ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグは討論会の参加条件をクリアした。彼は各種世論調査で支持率を上げ続けている中で民主党予備選挙の状況を変化させようとしている。大富豪であるブルームバーグは、ネヴァダ州の党員集会では候補者登録をしていないが、彼の勢いを止めたい他の候補者たちからの様々な攻撃に晒されることになるのは確実だ。

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)とインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジは、アイオワ州とニューハンプシャー州で得た勢いを持続させるだろう。エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)はニューハンプシャー州での討論会で予想以上に力強いパフォーマンスを見せたが、これを今回も続けるだろう。

ジョー・バイデン前副大統領は各種世論調査で支持率トップを走っていたが、現状は支持率を下落させている。ネヴァダ州での討論会で勢いを取り戻そうとしてくるだろう。アイオワ州とニューハンプシャー州に比べて人口の人種構成がより多様なネヴァダ州はバイデンにとってやりやすい州となるはずだと見られている。一方、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は予備選挙のスタートに失敗してしまったので、こちらもまた勢いを取り戻そうとしてくるだろう。

これからネヴァダ州での討論会で見るべき5つの点を挙げていく。

(1)ブルームバーグはどのように攻撃に対処するか?

ブルームバーグは水曜日夜の討論会に参加する。ブルームバーグは各種世論調査で支持率を伸ばしている中で他の候補者たちからの攻撃対象になる。

討論会に参加することで、有権者はブルームバーグをほぼ初めて見ることになる。ブルームバーグはこれまで討論会に参加したことがなく、出馬宣言以降、いくつかインタヴューを受けた程度だった。選挙資金を自己資金で賄っている候補者であるブルームバーグは、民主党全国委員会が政治献金者数に関する条件を取り下げたので、ネヴァダ州の討論会に参加することになった。

民主党予備選挙の候補者たちからブルームバーグが受けている最大の攻撃はサンダースからの攻撃である。サンダースは、ブルームバーグが数百万ドルをテレビ広告に投じていることを受けて、民主党の候補者指名をカネで買おうとしていると繰り返し非難している。

舌戦は今週月曜日にエスカレートした。ブルームバーグは、サンダース支持者の行動と発言をしっかり抑えられていないと非難した。

バイデンとクロウブシャーは討論会でブルームバーグを攻撃しようというやる気を見せている。両者はブルームバーグが警察官の職務質問や収入の低い人々に対する住宅政策について以前に行った発言について攻撃するだろう。

クロウブシャーは「私もまたブルームバーグ氏が討論会の壇上に出てくるように求めてきました。多額のお金がかかるテレビ広告の量では私は彼に太刀打ちできません。しかし、討論会の壇上では私は彼を叩きのめすことができますからね」と述べた。

(2)サンダースがどのように「メディケア・フォ・オール」への攻撃をどのようにかわすか?

サンダースが主張しているメディケア・フォ・オールは、彼の選挙運動における柱となる政策だ。先週、ネヴァダ州での出来事を受けて、メディケア・フォ・オールは攻撃を受けることになった。ネヴァダ州で力を持つ飲食業従事者組合が民間の医療保険が政府の運営する医療保険に代わることで「メディケア・フォ・オールは組合の健康保険を終焉させることになる」と警告を発したのだ。

クロウブシャー、ブティジエッジ、バイデンは、サンダースに対して、メディケア・フォ・オールの財源はどうするのかと質問している。ウォーレンは予備選挙の序盤で似たような質問に晒された。

サンダースを支持しないと発表した飲食業従事者組合をめぐる最近の議論によって、サンダースの提案している計画に対する新たな精査がなされるようになっている。

2020年1月、ブティジェッジはサンダースの計画について次のように語っている。「メディケア・フォ・オールが導入された際にどのように機能するかについてこれまで何の説明もなされてきませんでした。これは驚くべきことです。メディケア・フォ・オールはアメリカ経済に長期間にわたる影響を与える最大の事業になるというのに」。

サンダースはメディケア・フォ・オールがなければ、健康保険のコストはこれからの10年で更に高くなるだろうと主張している。

サンダースは、彼の支持者たちが飲食業従事者組合に対してインターネット上で「悪辣な」攻撃を行ったことについて非難するように圧力を受けた。サンダースは全ての候補者の支持者に対してインターネット上での攻撃を止めるように訴えた。彼は「全ての形態の嫌がらせを私は許容しません」と述べた。

(3)バイデンとウォーレンは討論会で存在感を見せ勢いを取り戻すことができるか?

予備選挙の序盤から中盤にかけて、バイデンとウォーレンはトップ走者と見られてきた。しかし、アイオワ州とニューハンプシャー州での期待外れの結果を受けて、それ以降の各種世論調査では支持率を下落させている。

専門家たちは口を揃えて、バイデンのこれまでの討論会でのパフォーマンスは弱かったと評価している。水曜日の討論会で勢いを取り戻そうとする中で、パフォーマンスの弱さは弱点となる。バイデンはネヴァダ州のラティーノとアフリカ系アメリカ人からの支持を頼みにしており、水曜日の討論会を全米のラテイーノとアフリカ系アメリカ人の共同体とのつながりを再確認する機会としたいところだ。

ウォーレンはこれまでの討論会で力強いパフォーマンスを見せてきた。彼女は選挙戦のリセットボタンを押したい状況の中で、勢いをつける機会を探している。ウォーレンは自分をサンダースと区別して自分こそが選挙戦の中で進歩主義派のトップの位置を取り戻そうとしてくるだろう。また、ブルームバーグを攻撃する機会も探している。

クロウブシャーは今月のニューハンプシャー州での予備選挙が実施される直前に開催された討論会で力強いパフォーマンスを見せた。このパフォーマンスがニューハンプシャー州の予備選挙で予想外の3位に貢献したと考えられている。

(4)ブティジェッジ、クロウブシャーはどのようにより多様な有権者を惹きつけるか?

ブティジェッジとクロウブシャーはアイオワ州とニューハンプシャー州の戦いで勢いをつけた。しかし、ネヴァダ州の聴衆はこれまでとは全く異なるものとなるだろう。

両者はアメリカ中西部出身で、選挙戦を通じて非白人の有権者たちへのアピールに苦労してきた。ネヴァダ州で両者は苦労するだろう。ブティジェッジとクロウブシャーはアイオワ州とニューハンプシャー州での時間と比べてネヴァダ州で時間を過ごしていない。両者が有権者たちにアピールするためには水曜日の討論会は極めて重要となる。

ブティジェッジとクロウブシャーはそれぞれが市長と検察官としての過去のキャリアについての質問に答えることになるだろう。両者はキャリアでの役割を通じてマイノリティの共同体にどのように影響を与えたかについて答えねばならないだろう。

ブティジェッジは、市長時代のアフリカ系アメリカ人男性に対する銃撃への警察の関与、マリファナ所持でのアフリカ系アメリカ人の逮捕率の高さ、アフリカ系アメリカ人の警察本部長の解任について詳細に調べられている。

クロウブシャーは検察官時代の2002年にある黒人の十代の若者を殺人容疑で訴追したことがあった。しかし、この殺人事件に関してはAP通信が多くの疑問点や矛盾点を報道している。このことでクロウブシャーは批判を受けている。連邦上院議員であるクロウブシャーはこの事件に関わる全ての証拠を見直すように求めている。

(5)ブルームバーグ以外の候補者でどの候補者たちが衝突したり、炎上したりするか?

水曜日の夜にブルームバーグ以外に、他の候補者たちも衝突する人たちも出てくるだろう。

ブティジエッジとサンダースは、政策の違いをめぐり一対一で衝突するだろう。両者は民主党内部の穏健派と進歩主義派の分裂を示している。ブティジェッジがアイオワ州での党員集会での獲得代議員数で僅差の1位となった時、バイデンはブティジェッジの市長としての経験を攻撃した。ブティジェッジはバイデンに代わって民主党内の穏健派の代表者となりつつある。

クロウブシャーはサンダースを攻撃することで自身の立場を浴することができると考えているだろう。彼女自身をより現実的な候補者として売り込むことができると考えているだろう。しかし、彼女はまた討論会の壇上にいる穏健派の候補者たちを攻撃したいとも考えていることだろう。そうすることで中道派の候補者たちの混みあった集団から抜け出そうとするだろう。

ウォーレンは以前にサンダース攻撃をココ見たが失敗した。また、自身の進歩主義的主張を際立たせるために穏健派に照準を合わせている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

 アイオワ州とニューハンプシャー州での予備選挙の結果は他の州にも影響を与えている。全国規模の世論調査の結果で、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が支持を伸ばし、支持率を下げたジョー・バイデン前副大統領との差は拡大している。更に、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグの支持率も上がっている。
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ニューハンプシャー州での予備選挙が終わった時点で、代議員を獲得している候補者を有力候補者だと考えることができるが、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジ、サンダース、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、ジョー・バイデンということになる。これに3月3日以降はマイケル・ブルームバーグも加わると混戦状態に拍車がかかる。混戦状態から誰が脱落していくかが注目される。
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 世論調査の支持率が低いということが報道されると、人々の投票行動にも影響を与える、また、選挙運動へのヴォランティアの参加や選挙運動資金の献金も少なくなる、そうなると世論調査の支持率が更に下がるという悪循環に陥る。そこにはまりつつあるのがバイデンとウォーレンだ。両者とも全国規模で見ればクロウブシャーとブティジェッジに比べれば支持率も知名度も高い。まだまだこれから巻き返してくるとなると混戦のまま進むことになる。

 エマーソン・カレッジは2020年2月16日から18日にかけて世論調査を行った。その中で、副大統領についても質問している。その結果は大変興味深いものとなった。
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 1位はカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)で20%、2位は実業家アンドリュー・ヤンで18%、3位がヒラリー・クリントン元国務長官で16%、ステイシー・エイブラムス前ジョージア州下院議員・2018年中間選挙ジョージア州知事選挙民主党候補で8%、5位がビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)で6%となった。ヒラリー・クリントンを支持する人が多いのは、やはり民主党内の融和を求めているということであろう。しかし、ヒラリーがここで表舞台に復活するのは民主党にとって良いことだとは言えない。

※エマーソン・カレッジの世論調査の結果は以下にあります↓

https://emersonpolling.reportablenews.com/pr/february-national-poll-sanders-takes-the-lead-for-democratic-nomination-bloomberg-on-the-rise

 エマーソン・カレッジの世論調査によると、サンダース支持者の31%がヤン、13%がハリス、13%がヒラリーと答えている。バイデン支持者の24%がヒラリー、23%がハリス、13%がヤンと答えている。ブルームバーグ支持者の22%がヒラリー、19%がハリス、8%がヤンと答えている。ウォーレン支持者の27%がハリス、14%がヤン、14%がエイムラムス、9%がヒラリーと答えている。

 以前、バイデンはエイブラムスの名前を挙げたことがあるが、この時はまだカマラ・ハリスは大統領選挙民主党予備選挙からの撤退前だった。バイデンとハリスは、アムトラックでの通勤で顔を合わせる仲として知られていた。ヒラリーを支持する人たちが多いようだが、もしバイデンが大統領選挙の候補者指名を受けて、ヒラリーを副大統領候補に選ぶようならば、民主党の分裂は不可避となる。

 左派のサンダースの副大統領候補にヤンを推す人たちが多いのは、やはりヤンがベイシック・インカム(18歳以上の全国民に毎月1000ドルを支払う)を提唱したからであろう。ヤンはベイシック・インカムを提唱しながら、メディケア・フォ・オールも主張していたこともあり、サンダース支持者たちから好感を持たれているようだ。サンダース支持者の13%がヒラリーを副大統領にと答えているのが興味深い。

 ヒラリーを副大統領候補に選んでしまうようなセンス欠如の人間が、もし大統領候補になってもまず勝利は望めないだろう。そして民主党は分裂してしまうだろう。

(貼り付けはじめ)

世論調査:全国規模の世論調査でサンダースは2桁のリードを記録(Sanders builds double-digit national lead: poll

ジョナサン・イーズリー筆

2020年2月13日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/482969-sanders-builds-double-digit-national-lead-poll

ヴァ-モント州選出のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)は最新の全国規模の世論調査の結果で、2位の候補者に2桁のリードをつけている。

モーニング・コンサルト社の最新の世論調査の結果、サンダースの支持率は29%、続くジョー・バイデン前副大統領の支持率は19%、そして、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグの支持率は18%となった。今週のニューハンプシャー州の予備選挙での勝利の後、サンダースは支持率を3ポイント上げてきた。バイデンはニューハンプシャー州の予備選挙で5位という惨敗に終わり、世論調査での支持率は3ポイント下げた。

最新の世論調査の結果では、サンダースは民主党予備選挙におけるトップ走者の地位を固めたということになる。ニューハンプシャー州での勝利に加え、アイオワ州での党員集会での一般投票数で最も多いものである。しかし、アイオワ州での代議員数獲得数では、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジがサンダースを僅差で上回った。

ブティジェッジはニューハンプシャー州の予備選挙において僅差で2位をつけた。モーニング・コンサルト社の世論調査では支持率11%を堅持している。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)はニューハンプシャーで上位3位の候補者に遠く置かれての4位に終わったが、モーニング・コンサルト社の世論調査の支持率は10%だった。

エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)はニューハンプシャー州の世論調査で驚きの3位に入った。クロウブシャーは有力候補者の仲間入りとなった。世論調査での支持率は5%で、前回の世論調査に比べて2ポイント上がった。

有権者たちの最大の関心事は当選可能性だ。そして、サンダースは現在のところ、トランプ大統領を倒せる最良の立場にいると見られている。世論調査の対象者の29%がサンダースが最も当選可能性が高いと答えた。ブルームバーグと答えたのは25%だった。

バイデンの当選可能性に関する主張は、アイオワ州で4位、ニューハンプシャー州で5位に終わったことで、重大な影響を受けることになった。今月初めの世論調査での支持率は29%だったが、最新の世論調査では17%にまで下がった。

バイデンは、自身の支持基盤であるアフリカ系アメリカ人の有権者が、ネヴァダ州とサウスカロライナ州といった人種的により多様な州で予備選挙が実施されるまで、自分を支持してくれるだろうという希望を持っている。

しかし、モーニング・コンサルト社の世論調査によると、「バイデンがトランプ大統領を倒すためには最良の候補者だ」という主張に賛同するアフリカ系アメリカ人有権者は前回に比べて10ポイント下落したということである。アフリカ系アメリカ人有権者の32%が、サンダースにはトランプを倒すチャンスがあると答え、バイデンとブルームバーグと答えたのはそれぞれ21%だった。

バイデンのニューハンプシャー州での結果を受けて、民主党の予備選挙参加者の46%がこれからバイデンに投票しないだろうと答えている。

モーニング・コンサルト社の世論調査は2020年2月12日の2639名の登録済の民主党支持の有権者を対象に実施された。誤差は2ポイントだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

 今回はこれまでに行われたアイオワ州とニューハンプシャー州の選挙についての分析記事を紹介する。選挙はやはり地道な選挙運動の成果だということをサンダースとブティジェッジは示している。

 アイオワ州ではインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジとバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)がデッドヒートを展開し、ブティジェッジが僅差で勝利を収めた。ニューハンプシャー州ではサンダースが勝利した。
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ニューハンプシャー州で勝利宣言をするサンダースとブティジェッジ

アイオワ州の党員集会では、集会の初めに参加者の支持する候補者を集計する。その後、集会でそれぞれの候補者を支持する説明役が候補者について説明をする。それを聞いた上でで、最終的にどの候補者を支持するか集計される。集会の初めの集計で15%以上の支持が得られない候補者を支持する人には、他の候補者に支持を変更するように促されるが強制ではないという方式が採られた。

 ブティジェッジは「2番目に支持する人」というカテゴリーに入ることで勝利を得たのではないかと思う。熱心に支持できない、一番に支持することはないけれども、2番目だったらまあ良い候補だよな、という考えの人が多かったのだと思う。もちろん有力候補なので熱心な支持者も多いのは前提で、二番目に選ばれる戦略というのがあったように思う。

 サンダースには、「バーニー・ブラザーズ(Bernie Bros)」と呼ばれる熱心な支持者がいて、活発な選挙運動を展開している。ブティジェッジはアイオワ州に注力し、頻繁に訪問するなどして勢いを得た。そして、その勢いをニューハンプシャー州にもつなげた。

前回のブログ記事で紹介した記事に出ていたが、ニューハンプシャー州では、サンダースは州内の大都市で勝利し、ブティジェッジは大学町と州東部(マサチューセッツ州に隣接する地域)のボストンのベッドタウンで勝利を収めた。ニューハンプシャー州自体は白人が多数を占める地域だが、大都市となればその中には非白人、アフリカ系アメリカ人やヒスパニック系が多く居住している。サンダースはより広範な人種間で支持基盤を築いたと言える。一方、ブティジェッジは白人の教育水準の高い人々が住む地域で勝利を得たというのは、彼を多く支持している白人の大学学位保有者が多く住む地域であったという事が言える。これからはヒスパニック系が人口の3分の1を占めるネヴァダ州、アフリカ系アメリカ人が多いサウスカロライナ州と続くので、ブティジェッジには厳しい戦いが続く。

エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は投票直前の討論会で逆転ホームランを放ち、3位に入った。ニューハンプシャー州の判官びいきの気質に、挑戦者として一歩も引かない強気な姿勢が評価されたということになる。

 しかし、状況が深刻なのはジョー・バイデン前副大統領だ。「トランプ大統領に勝てる可能性が最も高い、当選可能性が高い」と自分で主張してきたが、有権者を納得させることができず、2回続けて惨敗を喫した。バイデンはニューハンプシャー州での低調ぶりが分かると、予定していた集会をキャンセルして、サウスカロライナ州に向かった。サウスカロライナ州は彼が頼みとするアフリカ系アメリカ人有権者が多く、これまでの世論調査では圧倒的なリードを保ってきた州だ。そこで、「まだまだこれからですよ」と強がって見せたが、状況は厳しいままだ。ネヴァダ州でもサウスカロライナ州でも支持率の数字を落としたままで改善される兆しは見えない。
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ネヴァダ州での世論調査の結果
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サウスカロライナ州での世論調査の結果

 エリザベス・ウォーレンはニューハンプシャー州の隣のマサチューセッツ州を地盤としており、ニューハンプシャー州の人々にもなじみ深い政治家であるはずが、4位に沈んだ。ボストンに通勤するベッドタウンに住む人々の支持はブティジェッジに奪われてしまった。左派に属する点が忌避されたものと思われる。ウォーレン選対は選挙戦を継続することを発表しているが、スーパーチューズデーを過ぎてからの状況を見て判断することになるだろう。ウォーレンが選挙戦から撤退し、仮にサンダース支持を表明すれば、サンダースにとっては追い風となる。

 サンダースの勝利が続いていると言っても過半数の得票を得ている訳ではない。恐らく宣誓済み代議員3979の過半数1991(民主党全国委員会のルールを読むと過半数プラス1と書いてあり、3979名の半分は1989.5であり、それに1を足すと1990.5となり、1991名ということになる)を得て7月の民主党全国大会を迎えることはないだろう。各種世論調査の結果を見ても、支持率50%を超える候補者はいないし、民主党の予備選挙は得票数に応じて宣誓済み代議員が配分される。

サンダースが最終的に1位になるだろうが、得票率を仮に4割と仮定しても1590名程度だ。1回目の投票で過半数の宣誓済み代議員を獲得できる候補者がいない場合を、ブローカード・コンヴェンション(brokered convention)、もしくはコンテスティッド・コンヴェンション(contested convention)と呼ぶ。この2つの言葉は混同して使用されやすい。ブローカード・コンヴェンションとは、党の幹部たちが非公開の場所で話し合いをして党の指名候補を最終的に決めるもので、現在ではこのようなことは行われていない。コンテスティッド・コンヴェンションの方がより現代的な言葉だ。投票で最終的に決着をつけるということで、繰り返し投票が行われるということだ。

今回の民主党全国大会では、1回目の投票は宣誓済み代議員しか参加できない。しかし、1回目で勝者が出ないとなると、特別代議員771名が投票に参加できるようになる。そして、4750名の過半数となる2376名を獲得する候補者が出るまで投票が続く。この場合、宣誓済み代議員たちも原則的には宣誓した内容に縛られなくなり(released)、自分の支持する候補者に投票することになる。中道派のブティジェッジ、クロウブシャー、バイデン、ブルームバーグを支持する宣誓済み代議員と特別代議員の数を足すと、おそらく過半数を超えることになる。バイデンかブルームバーグが勝者となる可能性がある。

 しかし、このように2度目の投票という事態になり、中道派が勝利となれば、サンダース支持者たちの怒りは頂点に達するだろう。「サンダースが投票で1位なのに、党の指名候補に選ばれないのはおかしい、間違っている、民主党は汚れ切っている(rigged)」と抗議して、全国大会は収集不可能な状態にまでなるかもしれない。そうなれば2016年の二の舞となってしまう。

 現在の獲得代議員数を見れば、予備選挙での投票で獲得する宣誓済み代議員数ではブティジェッジとサンダースが激しく争っており、バイデンはニューハンプシャー州で獲得数ゼロということが響き、全く振るわない。しかし、特別代議員を加えると、一気にトップに躍り出る。このような状況ではバイデンは選挙戦を止めるにやめられないし、特別代議員が投票に参加するような事態になることを期待して選挙戦を続けることになる。
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 民主党幹部、エスタブリッシュメントにとっては、バイデンが横綱相撲で予備選挙において勝利し民主党全国大会でスムーズに党の指名獲得ができることが最善のシナリオだった。しかし、このシナリオは実現しない可能性が高まった。

サンダースが予備選挙で宣誓済み代議員を過半数獲得して勝利するというシナリオも実現する可能性は低い。となれば、特別代議員も参加しての投票となる。そのようなことになれば、民主党の分裂を再びアピールすることになり、最悪の場合には党の分裂ということになりかねないし、何より大統領選挙での勝利など覚束ない。

民主党全体が厳しい状況に追い込まれている。

(貼り付けはじめ)

ニューハンプシャー州での予備選挙の5つの特徴(5 takeaways from the New Hampshire primary

ジョナサン・イーズリー筆

2020年2月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/482698-5-takeaways-from-the-new-hampshire-primary

ニューハンプシャー州マンチェスター発。木曜日夜に実施されたニューハンプシャー州でのアメリカ大統領選挙民主党予備選挙で、ヴァーモント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダースがインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジを僅差で破った。しかし、民主党の指名争いには全体としてまだまだ不確定なことが多く残っている。

エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は3位という予想外の結果で力強く台頭した。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とジョー・バイデン前副大統領は上位3名から大きく置いていかれた形でそれぞれ4位と5位になり、両者が進む方向について深刻な疑義が呈されている。

これから全米で最初に行われた投票による予備選挙の5つの特徴について書いていく。

(1)サンダースがトップ走者に

ヴァーモント州選出の進歩主義派の連邦上院議員サンダースは2位のブティジェッジに大差をつけて勝利することはなかったが、勝利は勝利である。

アイオワ州とニューハンプシャー州を合わせて、サンダースが最も多い有権者の支持を集めたことになる。彼はネヴァダ州へも支持率を上昇させることになるだろう。ブティジェッジとクロウブシャーにとってはこれからが挑戦ということになる。

サンダースはアイオワ州でブティジェッジに対して僅差で敗れた。ニューハンプシャー州でも大勝利とまではいかなかった。しかし、ウォーレンが存在感を薄め、中道派の候補者同士が支持を食い合う状況で、サンダースは前進するのに最も良い位置にいる。

しかし、これからの道には困難が待ち受けている。穏健派の民主党員や民主党支持者と反サンダースの有権者たちが戦いもしないでおとなしくなるということはない。

しかし、ニューハンプシャー州の予備選挙でトップを取ったことで、サンダースは選挙資金集めと世論調査の支持率で勢いを増しており、これがいろいろな方面に相乗効果をもたらす可能性が高い。

全米各州で、サンダースの支持基盤は若い人たちであり、こうした人々は大規模集会に参加する。そうすると他の候補者たちの集会がどうしても小規模に見えてしまう。サンダースの集会は人気があり、インディーズのロックバンドが出演するなどして、人々に活気を持たせ、それがサンダースの選挙運動にも反映されるようになっている。

(2)討論会が重要

数日前、クロウブシャーの躍進など誰のレーダーにも引っかかっていなかった。しかし、ニューハンプシャー州での予備選挙が終わった現在となっては大きな注目を浴びる存在になった。そして、彼女の躍進は、今回の結果を予測することが困難な民主党予備選挙では何が起きてもおかしくないということを示す証拠となった。

クロウブシャーの躍進の最大の理由は先週金曜日にマンチェスター市で開催された討論会での力強いパフォーマンスであった。これまで彼女にかけていたものを彼女自身が掴み利用したのだ。

クロウブシャーは自分がいかにして連邦上院で政策を作ってきたについて鋭い主張を行ったが、同時に中西部出身者特有のユーモアも見せた。彼女は中道派のブティジェッジ、左派のサンダースと対決した際に全く逃げる姿勢を見せなかった。

全国各地の民主党員や支持者たちの多くが、討論会の後、クロウブシャーへの献金を申し出た。そうやって彼女を称賛した。ニューハンプシャー州の有権者たちは彼女を驚きの3位の位置に押し上げた。そして、激しい競争が続く予備選挙の中心に彼女を送り込むことに成功した。

(3)中道派の候補者たちはお互いに票を食い合う

ニューハンプシャー州での予備選挙の結果は民主党支持の有権者たちが穏健派の候補者を求めていることを示している。唯一の問題は有権者たちがどの候補者を支持するかを決められないということだ。

木曜日の夜の投票結果を見ると、ブティジエッジ、クロウブシャー、バイデンの得票を合わせると全投票数の50%以上となった。サンダースとウォーレンの得票を合わせると約36%となった。サンダースとウォーレンは民主党左派との協力に成功した。

サンダースを阻止したいと強く望んでいる中道派の民主党員たちの直面している問題は、候補者の誰かが選挙から撤退しない限り、中道者の候補者グループを壊して中道派の有権者の支持を一人の候補者に集めることができていないというものだ。

ブティジェッジは選挙資金集めに長けており、アイオワ州とニューハンプシャー州でトップとなったことで彼が選挙から撤退することは考えられない。

クロウブシャー選対はニューハンプシャー州で台頭した後、勢いを増している。バイデンは少なくとも勝利が期待できるサウスカロライナ州の予備選挙まで選挙戦を続けるだろうし、おそらくスーパーチューズデーまで続けるだろう。スーパーチューズデーでは宣誓済み代議員の3分の1が決まる。

スーパーチューズデーから、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグが予備選挙に本格的に参加し始める。彼は民主党内の中道派の代表になろうとしている。

中道派に所属する候補者たちが支持者たちを取り合い続ける限り、サンダースは民主党の指名獲得の道を進むために勝利を重ね続けることができるだろう。

(4)バイデンとウォーレンにとっては厳しい夜が続いた

バイデンとウォーレンはここ数週間の世論調査で支持率が下がっていることは分かっていただろうし、実際にニューハンプシャー州での予備選挙で得票率が10%に届かないという敗北を喫した。両者ともに代議員を獲得できず、両者の陣営ともにこれから選挙資金集めも難航して資金難に陥るのではないかという評俯瞰を持つようになるだろう。

バイデンにとっては、アイオワ州で4位、ニューハンプシャー州で5位に終わったことで、「自分は最も当選可能性がある候補者だ」という主張を損なうことになった。

バイデン選対はネヴァダ州とサウスカロライナ州での非白人系の有権者から幅広い支持を得ているという事を頼みにしている。前副大統領のバイデンはニューハンプシャー州での結果に固執せずに、山場となるであろうサウスカロライナ州を訪問した。

しかし、ブティジェッジとクロウブシャーの台頭、スーパーチューズデーではマイケル・ブルームバーグが控えているといった状況で、バイデンが宣誓済み代議員の過半数を獲得するための道筋を見通すことはさらに困難になっている。

ウォーレンは自身の地盤マサチューセッツ州に隣接するニューハンプシャー州で4位に終わった。11月までの世論調査ではトップに立っていたこもあったが敗北を喫したことで、ウォーレンは選対の引き締めを図ることになるだろう。

サンダースはアイオワ州とニューハンプシャー州でウォーレンを容易に上回った。彼は左派からの支持をがっちりと固めている。ウォーレン選対はスーパーチューズデーで予備選挙が実施される各州での世論調査の数字の高さを頼みにしている。しかし、彼女は有力候補であり続けるためには2月中に勢いを回復しなければならない。

(5)民主党は深夜まで続く予備選挙に備えた

ニューハンプシャー州での予備選挙が終わるまでは人々の間でささやかに話されていたことが今は全ての人々の関心の的になっている。それは、ミルウォーキーで開催される民主党全国大会がコンテスティッド・コンヴェンション、つまりどの候補者も党の指名獲得に必要な宣誓済み代議員の過半数1990名を獲得できずに全国大会が解されることになるのではないかということだ。

現在の混戦から抜け出し、宣誓済み代議員の過半数を獲得する候補者が出る可能性はまだ残っている。

しかし、最初の2つの州での予備選挙が終わった時点で、得票率30%を超えた候補者は誰もいなかった。

中道派の支持は候補者の乱立によって分裂している。サンダースは左派の支持を固めているが、それだけで選挙戦を勝ち抜くことはできない。2020年3月3日のスーパーチューズデーが終わるまではブルームバーグが投入した数百億円の資金がどれほどの影響力を持つものになるか誰にも分からない。

民主党予備選挙はこれから長く、浮き沈みが頻繁に起きるものとなるだろう。

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初期のアイオワ州での結果に見られる5つの特徴(5 takeaways from the early Iowa results

リード・ウイルソン筆

2020年2月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/481754-5-takeaways-from-the-early-iowa-results

民主党の候補者たちが月曜日の深夜にアイオワ州を後にした。候補者たちが後にしたアイオワ州は民主党の指名候補の行方を決める力を持つ州であるはずだった。しかし、アイオワ州の持つ力はアイオワ州民主党が正確な結果を報告することに苦闘している間でどんどんなくなっていった。

学校のカフェテリアや教会の地下室、そしてアイオワ州史上初めてのモスクなどで開催されたアイオワ州の民主党の党員集会に参加した人々が解散してから約48時間経っても、最終結果はまだ出ていない。これは政治上のカレンダーにおけるアイオワ州の称賛される地位が最終的に台無しにする致命的な失敗となる可能性がある。

しかし、全選挙区の約75%の結果が公表される中で党員集会の流れが見えてきている。アイオワ州で起きたことを指標である。そして、これからの予備選挙がどのように推移していくことも示されている。

私たちがアイオワ州の党員集会の結果から学んだ5つのことを書いていく。

(1)組織が功を奏する

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が初めてアイオワ州にやってきたのは2015年のことだった。そして彼はそれからアイオワ州をほぼ離れたことはなかった。

サンダースはアイオワ州で大規模な選挙運動ティームを作り上げ、このティームは支持者を組織化するためにいくつかの革新的な方法を編み出し実行した。選挙運動ティームは、ケイシーズ・ジェネラル・ストアの従業員たちとコンヴィニエンスストアのような小売店で働く人々に特に焦点を絞った。党員集会の夜、サンダースのティームはアイオワ州の全ての選挙区で責任者を1人、もしくは1人以上配置することができた。

インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジはアイオワ州で力強いパフォーマンスを見せた。これは彼が予備選挙でトップ集団に参加するために必要な基盤となるだろう。ブティジェッジの選挙運動ティームは州全体に34の事務所を開設したが、これはほかのどの候補者よりも多かった。そして、党員集会の当日にも1000名のヴォランティアを動員して最後の戸別訪問活動を行った。

党員集会の前の数カ月、各選対は印象的な地上戦を展開していた。今回の党員集会の結果は、こうした組織化がどうして大事かを示している。ブティジェッジは全選挙区の88%で15%以上の支持を得るという条件を満たすことで代議員獲得が可能となった。サンダースは78%の選挙区で15%以上の支持を得るという条件を満たした。その他の候補者たちもこの条件を満たすのは時間の問題であるが、党員集会においてよい結果を出すためには草の根の組織作りに投資をすることが重要であることを2人の結果が示している。

(2)サンダースは人種的に多様な連合を形成している。

大統領選挙の候補者たちにとってアイオワ州に入ることは最初のテストということになる。しかし、アイオワ州がアメリカ全体を代表している訳ではない。また、民主党の支持基盤を形成している連合を代表している訳でもない。しかし、アイオワ州の一部は人種的に多様な構成になっており、特に最大の都市デモインとその周辺はそうなっている。

その中でもデモイン市東部と北部にはヒスパニック系とアフリカ系の人々が固まって居住している。そして、これらの地区ではサンダースの党員集会の結果が素晴らしいものとなった。デモイン市内の人種的に多様な地区のほとんどで、サンダースは2位の候補者に比べて2倍の支持を集めた。アイオワ州の党員集会の参加者のうち、非白人は9%を占めているが、サンダースはこれらの有権者の43%からの投票を獲得した。これは2位の候補者の2倍以上の数字である。

ジョー・バイデン前副大統領はサウスカロライナ州とネヴァダ州でアフリカ系とヒスパニック系からの幅広い支持を得ていると主張してきた。しかし、今回の結果から、バイデンの主張は彼が願っているほどに深いものではなく、サンダースは非白人の各共同体で支持を集めるようになっている。

(3)しかし、サンダースのファンは怒っている

サンダースがヒラリー・クリントン元国務長官をあと一歩で倒すところまで追いつめた2016年のアイオワ州での党員集会の後、サンダースの支持者たちはアイオワ州の党員集会に対する複数の改革を行うように主張してきた。アイオワ州民主党はこれらの改革を実行した。党員集会での最初の投票と途中で変更を経ての最終投票の結果を公表するということになった。この発表は最終的な代議員獲得数の発表とは別で行われた。

アイオワ州民主党にとっての悪夢のシナリオは最終得票数と代議員の数が一致しないことであった。人口が多い都市部の地区で勝利を得た候補者に割り振られる代議員数が、人口の少ない地方の選挙区を席巻した候補者よりも少なくなる可能性があった。

そして、このシナリオ通りのことが実際に起きた。75の選挙区からの報告が集められた時点で、サンダースはブティジェッジに約1000票の差をつけてリードしていた。しかし、ブティジェッジは代議員獲得レースでは1.7ポイント差をつけてサンダースをリードしていた。サンダースの選挙運動ティームはルール上でこのようなことが起きることは理解していたが、サンダースのファンたちはこのようなことが起きるのは間違っている、馬鹿げていると声高に叫んだ。現在の結果がサンダースの支持者たちを怒らせたままであるならば、2016年の大統領選挙を繰り返すことになるだろう。サンダースの支持者の中には本選挙でヒラリー・クリントンに投票することを拒絶した。

(4)バイデンには当選可能性があるという主張の筋道が崩れつつある

月曜日の夜に党員集会の場所に有権者が入って最初に実施された支持する候補投票では、有権者たちは一つのことを重視していた。それはトランプ大統領を倒すことだ。予備選挙が開始されてから、当選可能性から最も利益を得ていたのはバイデンだったはずだ。アイオワ州での党員集会に向かう中でバイデンの世論調査での強さとトランプを倒せる能力に注目が集まった。バイデンはトランプを「太鼓を叩くように」して倒せると述べていた。しかし、党員集会のドアが開かれる時間になり、バイデンはそうした売りを人々にすることができなくなってしまった。党員集会に参加した有権者のうち61%が重要な問題について自分たちと考えが合う候補者よりもトランプを倒せる候補者を選ぶと答えた。そうした有権者のうち24%がブティジェッジに投票し、23%がバイデンに投票した。

バイデンは民主党支持の有権者たちの間で支持の泉を維持している。これまでの数日間本誌の取材に応じた50歳以上の有権者たちのほとんど全員がバイデンのオバマ政権下の副大統領としての業績を称賛した。バイデンの選挙集会に参加し本誌の取材に応じた人々は、バイデンの最も称賛されるアピールポイントは、選挙の当選可能性が高い候補者である点であった。しかし、今週になってバイデンの当選可能性に関しては深刻な疑義が提示されている。

(5)姿を見せることが奏功した

アイオワ州の人々はおもてなしを好む。本当に好きだ。ブティジェッジほど最後の1カ月でアイオワ州全体を回って時間を使った候補者はいなかった。ブティジェッジは党員集会の1カ月前に46のイヴェントに出席した。いわゆる重点地区を中心に回っていた。この重点地区は2008年と2012年の本選挙ではオバマが、2016年の本選挙ではトランプが勝利を収めた。

アイオワ州における31の重点地区はほぼ全てが地方の地区であり、アイオワ州東部に集中している。ブティジェッジは22の地区で勝利し、9の地区で1位を取れなかった。そのうちの7地区ではサンダース、2地区ではエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)が1位となった。

民主党の党員集会での成功は必ずしも本選挙での成功につながる訳ではない。本選挙では中間派の有権者や共和党員、共和党支持の有権者も投票に参加する。しかし、少なくとも重点地区に住む民主党の有権者たちはブティジェッジを好み、高く評価した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 2020年2月11日にニューハンプシャー州でアメリカ大統領選挙民主党予備選挙が実施された。ニューハンプシャー州が採用している方式は民主党支持と有権者登録している有権者、第三党や無党派と登録している有権者が投票に参加できる方式だ。共和党支持で登録している有権者は共和党の実施している予備選挙に参加する。
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左から:ブティジェッジ、サンダース、バイデン、ウォーレン、
クロウブシャー
 ニューハンプシャー州での結果は、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が1位、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジが2位、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)が3位、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が4位、ジョー・バイデン前副大統領が5位となった。
2020democraticprimarydelegates20200212001

 予備選挙では15%以上の支持率を得られない候補者には代議員が与えられないので、ウォーレンとバイデンはニューハンプシャー州では獲得代議員数はゼロとなった。アイオワ州ではクロウブシャーが得票率12%台で代議員を1人獲得している。これはニューハンプシャー州を小さな選挙区に分けて党員集会が実施され、それぞれの地区でクロウブシャーの支持が高いところと低いところ、得票数15%以上を獲得できた地区とできなかった地区が混在したためである。アイオワ州の場合には得票数に比例して代議員が配分される。

 一方、ニューハンプシャー州の予備選挙の場合には得票率が15%に満たなかった候補者には代議員が分配されない。そのため、得票率が2桁、10%を下回ったウォーレン(9.2%)とバイデン(8.4%)には代議員が配分されないという結果になった。有力候補としてこれまで各世論調査では支持率トップや上位につけていたことを考えると、急激な下降、失速である。

 サンダースは勝利を収めたが、その差は僅かだった。ブティジェッジはアイオワ州に続いて勢いを得ての2位に入った。ニューハンプシャー州予備選挙での再際のサプライズはエイミー・クロウブシャーの躍進である。クロウブシャーは地味な候補で、これまでの討論会でも目立とうとしてやや空回りする傾向にあった。しかし、投票日直前の討論会で、力強い姿を見せ、支持を大きく伸ばすことに成功した。クロウブシャーは自身のアイデンティティを中西部出身と労働者の家庭出身に置き、粘り強く選挙運動を続けてきた。昨年4月からの討論会は隗を重ねるごとに参加条件を厳しくしていったが、彼女は条件をクリアして討論会に参加し続けてきた。これは凄いことである。

 ウォーレンとバイデンは敗北を喫した。ウォーレンはニューハンプシャー州の隣のマサチューセッツ州を地盤としており、ハーヴァード大学教授だった経歴も持つ。ニューハンプシャー州でも人気が高かったが、クロウブシャーとサンダースの人気に押された形だ。ニューハンプシャー州は元々反中央、判官贔屓の気質があると言われており、ウォーレンは埋没した格好になった。

 バイデンは緊急事態である。深刻である。これまでの全国規模の世論調査で常に首位に立っていたが、アイオワ州に続いて、ニューハンプシャー州でも惨敗となった。これですぐに選挙戦から撤退ということはないが、前評判が高かっただけにその体調ぶりが際立ってしまう。バイデンはネヴァダ州とサウスカロライナ州で挽回を図りたい考えだが、どうもそれがうまくいっていないようだ。

次回はこれまでに行われた2つの予備選挙についての分析記事をご紹介したいと思う。

(貼り付けはじめ)

サンダースがニューハンプシャー州の予備選挙で勝利(Sanders wins New Hampshire primary

ジョナサン・イーズリー筆

2020年2月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/482580-sanders-wins-new-hampshire-primary

ニューハンプシャー州マンチェスター市発。木曜日夜、バーニー・サンダ連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)がニューハンプシャー州での大統領選挙民主党予備選挙で勝利した。アイオワ州での党員集会の結果発表が遅れており明確な勝利者は判明していない。

東部時間午後11時にNBCABCニュースはサンダースの予備選挙勝利の予測を報じた。

今回の結果はサンダースにとって重要なものとなる。4年前のニューハンプシャー州での予備選挙ではサンダースはヒラリー・クリントン元国務長官に圧勝したことを受けて、ニューハンプシャー州での勝利は予想されていたが、それでも勝利を収めることは重要だ。サンダースは最近のニューハンプシャー州での各種世論調査でトップを記録していた。

サンダースはインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジとエイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)を上回った。両者はサンダースの反エスタブリッシュメントの選挙運動を中道派で行った。

開票は終了に近い。開票率83%の時点で、サンダースは得票率25.9%、ブティジェッジは24.1%、クロウブシャーは19.8%を記録した。

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とジョー・バイデン前副大統領は上位3名から置いていかれる形でそれぞれ4位と5位になりそうだ。この結果を受けて2人はこれから選挙戦を続けていけるのかどうかについての疑問が出ている。

サンダースは南ニューハンプシャー大学で勝利演説を行った。数百人が集まり、サンダースが壇上に上がると大歓声が沸き上がった。

サンダースは「このニューハンプシャー州での勝利はドナルド・トランプの終わりの始まりとなります」と述べた。集まった支持者たちは「バーニーがトランプを倒す」という声を上げた。

サンダースの勝利はアイオワ州の党員集会でトップに立っていると報じられているが、技術的なエラーによって最終結果はまだ出されていないが、もうすぐ出るはずである。

進歩主義派のサンダースはアイオワ州で得票数で勝利を収めたが、ブティジェッジが全国大会の宣誓済み代議員の数で上回る可能性が高い。サンダース選対とブティジェッジ選対は共にアイオワ州での一部の再集計を要求している。

サンダースはニューハンプシャー州で勝利者となったが、完全な勝利を収めることは今回もできなかった。民主党は長期にわたる泥沼の予備選挙がこれからも進む可能性に直面しており、中にはどの候補者も代議員の過半数を得られないままで民主党全国大会を迎える、コンテステッド・コンヴェンションになる可能性があると考えている人たちもいる。

サンダース同様、ブティジェッジも連続してトップ2で予備選挙を終えることができた。ブティジェッジは1年もしない前には政治的に全く無名な存在だった。前市長がこれからも続ける挑戦は、彼がアフリカ系とヒスパニック系の有権者からの支持を得られるかどうかということである。

ブティジェッジはニューハンプシャー州ナシュア市で集まった支持者に対して、「皆さんに感謝します。ニューハンプシャー州での選挙運動に力を注いでも仕方がないので止めるべきだと忠告する人たちもいましたが、私たちはニューハンプシャー州にとどまりました」と述べた。

選挙結果はクロウブシャーにとっての大きな促進材料となった。クロウブシャーはアイオワ州での党員集会は5位に終わり、全国規模と早期に予備選挙が実施される各州での世論調査では上位の有力候補の後塵を拝していた。

先週金曜日の討論会での力強いパフォーマンスとバイデンの選対の苦闘によってクロウブシャーは力強い結果を得た。討論会が終わって48時間でクロウブシャーは200万ドル以上の献金を受けた。そして火曜日にはネヴァダ州でのテレビ広告の量を増やした。

ニューハンプシャー州コンコード市での集会で、「アメリカのためにエイミーを」というプラカードを掲げた熱心な支持者たちを前にしてクロウブシャーは「胸いっぱいです。まだ全てが開票されていませんが、私たちは形勢を逆転するために地道に努力を続けてきました」と述べた。

ウォーレンにとっては厳しい結果となった。11月のニューハンプシャー州での世論調査では支持率トップに立っていた。アイオワ州では3位となり、ニューハンプシャー州では4位になりそうだ。ニューハンプシャー州はウォーレンの地元マサチューセッツ州の隣の州だ。

これまで予備選挙でトップだったバイデンはウォーレンの後を追いニューハンプシャー州で5位に終わった。アイオワ州では4位だった。バイデンはブティジェッジからの脅威に直面し、クロウブシャーの台頭によって選挙戦から追い出される危険にも直面している。ニューハンプシャー州での予備選挙以降、クロウブシャーは予備選挙に有力候補として参加し戦うことになる。

バイデンはニューハンプシャー州で予想外の敗北となり、火曜日の早いうちにニューハンプシャー州を後にした。彼はサウスカロライナ州に注力したいと述べた。サウスカロライナ州でのこれまでの世論調査でバイデンはトップを維持し続けている。

バイデン選対は、バイデンはアイオワ州やニューハンプシャー州よりもより人種的に多様な人口を持つ州でより良い結果を出すだろうと主張している。しかし、これまでの2州での敗北によって選挙戦が続けられるのかという疑義が出ている。

バイデンはサウスカロライナ州で「まだ終わっていませんよ、皆さん。まだまだ始まったばかりですからね」と述べた。

しかし、サンダースはネヴァダ州とサウスカロライナ州にトップ走者として進むことになる。

サンダースは2016年に非白人有権者を惹きつけることに苦闘したが、2020年では人種的により広範な連合、特にラティーノたちの連合を形成している。ラティーノはネヴァダ州の総人口の約3分の1を占めている。

サンダース選対は政治資金集めのペースを上げ、2020年1月だけで2500万ドルを集めた。そして、今週だけでテキサス州とカリフォルニア州を含むスーパーチューズデーの10州でのテレビ広告とインターネット広告に550万ドルを投じた。テキサス州とカリフォルニア州は最大の代議員が配分されている。

サンダースが成功することで、民主党エスタブリッシュメント派の間にサンダースが勝利するのではないかという恐怖感を醸し出している。サンダースに対峙する中道派の候補者たちが票を食い合っている。

ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグはスーパーチューズデーで初めて予備選挙に参加し代議員獲得を目指すことになる。ブルームバーグは3億5000万ドル以上の資金を投じてテレビ広告を放映している。

今週発表されたキュニピアック大学が実施した全国規模の世論調査の結果では、ブルームバーグが3位に上昇し、アフリカ系アメリカ人有権者のバイデンに対する支持を半減させたことが明らかになった。

ニューハンプシャー州での予備選挙が終わった時点で有力候補が選挙戦から撤退するかどうかは明らかになっていない。実業家のアンドリュー・ヤンとマイケル・ベネット連邦上院議員(コロラド州選出、民主党)はニューハンプシャー州での惨敗を受けて選挙戦からの撤退を発表した。ニューハンプシャー州での予備選挙の上位5名は選挙戦を続けると表明するであろう。

ニューハンプシャー州での予備選挙の結果が出る数時間前にウォーレン選対から出されたメモには彼女が選挙戦を続ける意思を持っていることが書かれていた。

ウォーレンのアドヴァイザーたちは、選対が実施した独自の世論調査の結果によると、スーパーチューズデーの半分の州で2位までに、全ての州で3位までに入っていることが分かったと述べた。

このメモには次のように書かれていた。「ニューハンプシャー州での予備選挙は終わったが、宣誓済み代議員の98%はこれから決まる。予備選挙の行方はスーパーチューズデーを過ぎて固まり始めるが、エリザベス・ウォーレンはこの国の全ての民主党員の幅広い連合の選択肢となることをスーパーチューズデーが示してくれることを私たちは期待している」。

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バイデンとウォーレンが代議員獲得に失敗して窮地に立たされる(Biden, Warren on ropes after delegate shutout

リード・ウイルソン筆

2020年2月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/482696-biden-warren-on-ropes-after-delegate-shutout

ジョー・バイデン前副大統領とエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、ニューハンプシャー州で実施された全米初の予備選挙での投開票で代議員獲得に届かない得票数しか得られなかった。次の予備選挙に向けて苦闘が続く中で、両者は有力な大統領選挙候補者として考えてよいのかという新たな疑問が出ている。

火曜日夜の投開票の結果、バーニー・サンダ連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)はインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジを僅差で破った。また、バイデンとウォーレンにとっては大打撃となった。バイデンとウォーレンが得た投票数の合計は、予想外の大健闘で3位に入ったエイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)の得票数にも及ばなかった。クロウブシャーは先週金曜日の討論会で力強いパフォーマンスを見せた。

サンダースはニューハンプシャー州内の大都市で強さを見せて勝利を収めた。サンダースは直接のライヴァルであるブティジェッジに対して、マンチェスター市で2000票以上の差をつけた。コンコード市とナシュア市ではそれぞれ500票の差をつけた。ブティジェッジが最も良いパフォーマンスを見せたのは、ボストンに通勤する人々が多いマンチェスターの南部とダートマス大学のあるハノーヴァーのような大学町であった。

バイデンはこれまでの各種の全国規模の世論調査でトップを走ってきたが、アイオワ州では4位、ニューハンプシャー州では5位という恥ずかしい結果に終わった。ウォーレンはニューハンプシャー州の隣マサチューセッツ州選出の連邦上院議員であり、ニューハンプシャー州で実施された10月の世論調査では3分の1の支持を集めていた。ウォーレンはバイデンを1%未満の僅差でかわして4位に入った。

アイオワ州での党員集会が実施される以前にニューハンプシャー州で行った各種世論調査でバイデンとウォーレンは支持率が悪くても20%、最高で39%を記録していた。しかし、現在は11日後のネヴァダ州、18日後のサウスカロライナ州での予備選挙に向けて厳しい状況に直面している。両者は共に政治献金者と支持者に対して、自分たちは選対を再編成し、再活性化して勝利を収めることができるようにすると説得しなければならない。

火曜日夜のニューハンプシャー州の予備選挙の結果はバイデンとウォーレンにとって厄介なことが起きている兆候である。

バイデンはこれまで主張してきた、当選可能性の筋道が崩れつつある。出口調査に応じたニューハンプシャー州の有権者の約63%が トランプ大統領を倒す可能性がある候補者を党の候補者にしたいと答えた。その内の28%がブティジェッジに投票したと答え、11%がバイデンに投票したと答えた。バイデンはこれまでの選挙運動の中で、彼こそがトランプ大統領を倒すことができる最良の候補者だと主張してきた。

ウォーレンは全ての問題についての計画を発表していることで有名だ。ウォーレンは当選可能性よりも政策の計画を重視している有権者の支持を集めている。自分と主要な問題について考えが近い候補者を選ぶと答えた有権者は33%いたが、その内の3分の1以上がサンダースに投票し、ウォーレンに投票した有権者は少なかった。有権者の約60%がアメリカの健康保険制度を単一支払者制度に変更するべきだと答えたが、そうした有権者の間での支持率はサンダースがウォーレンの3倍以上となった。

バイデンとウォーレンは共に火曜日の時点で、投票結果が出る前からニューハンプシャー州での結果から自身を引き離そうとしていた。

バイデンは早々にサウスカロライナ州に向かった。投開票日にナシュア市での集会が予定されていたがキャンセルした。この集会はセドリック・リッチモンド連邦下院議員(ルイジアナ州選出、民主党)の選挙運動の「スタート」となるはずであった。サウスカロライナ州は、予備選挙の有権者の半数以上がアフリカ系アメリカ人であり、バイデンの勝利が最も確実視されている。スーパーチューズデーに向かう前にバイデンが有力候補であることを示すチャンスがサウスカロライナ州の予備選挙ということになる。

ウォーレンはニューハンプシャー州にとどまり、敗北を認めた。そして、クロウブシャーにお祝いの言葉を述べ、これからも戦い続けることを誓った。支持者に宛てたメモの中で、ウォーレン選対の責任者ロジャー・ロウは、ウォーレンは「この国の隅々を網羅する最も民主党員の連合の選択肢」となると書いている。ロウはウォーレンの選挙運動組織は健在で、スーパーチューズデーの各州で代議員を獲得できるであろうし、彼女の伸びしろはバイデン、サンダース、ブティジェッジよりも大きいと書いている。

それぞれの選対はこれから核となる有権者たちに対して、候補者は全国大会で勝利を得るために必要な1990名の代議員を獲得するための道のりを進む必要があると説得しなければならない。全国規模で選挙運動を行う組織と7桁のテレビ広告向けの宣伝費を維持することができなければ、選挙運動は勢いを失い、停止してしまう。ある候補者が敗北し、もしくは予想を下回るようことが起きれば、選挙資金集めが難しくなるという問題にすぐに直面することになる。

しかし、アイオワ州とニューハンプシャー州での予備選挙でサンダースが何が年の組織作りの成果を見せ、ブティジェッジが世論調査の数字を見事に裏切って見せたことに比べ、バイデンとウォーレンは大きな試練に直面することになった。

バイデンはサウスカロライナ州で勝利を得るという確信は大富豪でヘッジファンドの経営者だったトム・ステイヤーの動きのために揺らいでいる。ステイヤーはアフリカ系アメリカ人の支持を得ることに集中した選挙運動を展開している。スーパーチューズデーが始まれば、バイデンのアフリカ系アメリカ人有権者の間での支持は、ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグによってテストされることになる。ブルームバーグは巨額の資金を投じてテレビ広告を放映している。

ウォーレンもまた現状を打破しなければならない状況になっている。ウォーレンはネヴァダ州、サウスカロライナ州、スーパーチューズデーの各州のほとんどの世論調査でトップに立ってはいない。彼女が最後に世論調査の支持率でトップに立ったのは、昨年10月のWBUR・マス社が彼女の地盤マサチューセッツ州での世論調査であった。マサチューセッツ州で彼女が予備選挙で初めての勝利を得るかどうかは明確になっていない。

ラウはメモの中で次のように書いている。「民主党の党指名を獲得するための道のりは州ごとに勝者総取りをするものではない。これは州知事選挙でもないし、連邦上院議員選挙でも州財務長官選挙でもない。これは、各地区に人口に基づいて配分されている宣誓済み代議員を取り合う戦いなのだ」。

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 古村治彦です。

 日本でも報道されているが、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙のニューハンプシャー州での予備選挙で、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)が勝利を収めた。

 開票率84%の段階で、サンダースの得票率が25.7%で1位、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジの得票率が24.4%で2位、エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)の得票率が19.8%で3位、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)の得票率が9.3%で4位、ジョー・バイデン前副大統領の得票率が8.4%で5位となった。

 このブログでは以前から、ニューハンプシャー州での予備選挙はサンダース勝利ということをお知らせしていたので、以前からお読みになっている方々は驚かれていないだろう。しかし、私は少し驚いている。それはサンダースが大勝ちできなかったからだ。前回、2016年では、サンダースが約60%、ヒラリー・クリントン元国務長官が約38%の得票率で、サンダースの圧勝となった。アイオワ州での勢いもあり、サンダースが30%台中盤くらいの得票率になると私は考えていた。しかし、2位のブティジェッジに僅差となった。また、クロウブッシャーが3位に入ったのは意外だった。伏兵現る、という感じだ。

 ウォーレンは大隊事前の世論調査の支持率から少し低い程度で収めたが、深刻なのはバイデンだ。得票率が2桁に届かずに5位に沈むというのは想定よりもかなり低い結果だ。

 ニューハンプシャー州での予備選挙の場合は有権者登録で民主党支持、もしくは支持政党なしか第三党支持と登録している有権者が投票に参加できる。共和党支持の有権者は参加できない。この無党派の動きが重要となる。まだ詳細な分析結果は出ていないが、クロウブシャーとブティジェッジの躍進の鍵は無党派層ではないかと私は考えている。

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 さて、先日のアイオワ州での党員集会後に実施された全国規模の世論調査の結果で、サンダースがバイデンを追い抜いて初めて首位に立つという結果が出た。バイデンが首位を明け渡したのは昨年3月に世論調査が始まってから初めてのことだ。また、マイケル・ブルームバーグが躍進している。全国規模の調査で支持率17
%の3位に入っている。ブルームバーグが注力しているスーパーチューズデーの各州での世論調査でも3位につけている。バイデンと支持基盤が重なる中で、バイデンにとっては脅威となっている。

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スーパーチューズデーの州での世論調査の結果
 「前門の虎後門の狼」という言葉があるが、バイデンにとってはまさに「前門のサンダース後門のブルームバーグ」という状態である。バイデンは2月中に予備選挙が行われる各州で、サウスカロライナ州を除く3州で1位にはなれなくても格好がつく上位に入りたかったはずだ。それが4位、5位に低迷というのは大打撃だ。まだまだ序盤で戦であり、党の全国大会で指名投票ができる宣誓済み代議員数では2
%も終わっていない段階ではあるが、バイデンは、運動会の徒競走のスタートダッシュで思い切り転んでしまったようなものである。この低迷が相乗効果を生んでスーパーチューズデーでも不振となれば、ずっとトップ候補として走ってきたのに選挙戦からの撤退という事も考えられる事態だ。

 ブティジェッジにしてもクロウブシャーにしてもスーパーチューズデー以降の戦いは不透明だ。そこまでの資金力と知名度はない。やはりサンダースとバイデン、そこにウォーレンとブルームバーグが絡む選挙戦ということになるだろう。私は昨年からの情勢でバイデンが党の候補者指名を獲得するだろうと考えていたが、今はそれもだいぶ危なくなった、サンダースが民主党の指名候補になって、トランプ大統領との「ポピュリズム対決」になるのではないかと考えている。
 バイデンは「トランプに勝てる当選可能性(electability)」を売りに選挙運動を戦ってきたが、民主党員や民主党支持の有権者たちは「当選可能性なんかどうでもいい、どうせ誰が出ても勝てはしない、それならば自分の言いたいこと、考えていること、こうあって欲しいことを言っている候補者が良い」ということでサンダースに流れている。

※ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」の「今日のぼやき」広報ページにアメリカ大統領選挙について書きました。お読みいただければ幸いです↓

<a href="http://www.snsi.jp/tops/kouhou/2165"> http://www.snsi.jp/tops/kouhou/2165</a>

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モーニング・コンサルト社の世論調査においてサンダースが初めてバイデンを追い抜く(Sanders overtakes Biden for first time in Morning Consult poll

マックス・グリーンウッド筆

2020年2月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/482459-sanders-overtakes-biden-for-first-time-in-morning-consult-poll

火曜日に発表された「モーニング・コンサルト」社の最新の世論調査で、バーニー・サンダ連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)がジョー・バイデン前副大統領を追い抜いたことが明らかになった。

最新の世論調査の結果、サンダースは支持率25%を記録した。この数字は昨年3月にモーニング・コンサルト社が大統領選挙民主党予備選挙に関する世論調査を開始して以降、サンダースにとっては最も良い数字となった。一方、バイデンの支持率は22%となり、1月末と2月初めに実施した世論調査と比べて6ポイントの下落となった。

ニューヨーク市元市長マイケル・ブルームバーグの支持率も上昇して17%となった。一方、インディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジも支持率を伸ばし、最新の世論調査では11%を記録した。

これらの候補者以外にモーニング・コンサルト社の最新の世論調査で支持率二桁を記録したのはエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)だけで、支持率11%となった。

今回の世論調査の結果は、先週のアイオワ州でのサンダースのほぼ勝利という結果によって、サンダースの予備選挙における立場は強くなり、全国的な支持率上昇をもたらした。一方、バイデンにとっては歓迎できないニュースとなった。バイデンが支持率でトップの座を明け渡してしまうのはバイデンが出馬宣言をして以降初のこととなった。

アイオワ州での力強い結果から利益を得たのはサンダースだけではない。ブティジェッジの支持率も前回のモーニング・コンサルト社の世論超過に比べて5ポイント上昇した。ブティジェッジは現在のところアイオワ州での宣誓済み代議員獲得数でトップとなっている。

モーニング・コンサルト社の世論調査は2020年2月4日から9日にかけて15346名の大統領選挙民主党予備選挙に参加予定の有権者を対象に実施された。誤差は1ポイントだ。

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