古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

タグ:エリザベス・ウォーレン

 古村治彦です。

 

 昨年の米大統領選挙民主党予備選挙でヒラリー・クリントンを追い詰めた連邦上院議員バーニー・サンダースがトランプの支持者について、「人種差別主義者、性差別主義者、同性愛憎悪者ではない」と発言しました。

 






 トランプを支持した人々は、民主党の支持者だと考えられる人たちでした。南部の白人で、学歴が低く、所得が低いがトランプを大統領に押し上げたということは日本のマスコミでよく語られたことです。本来であればこうした人々の支持を民主党は取り込めたはずですし(オバマ大統領は成功しました)、取り込まなければなりませんでした。

 

 しかし、民主党が労働者の党ではなく、リベラルな理想ばかりを語るエリートたちの党になっていたために、民主党は敗れたのだということをサンダースは、民主党支持者たちの前で言いました。

 

 サンダースはトランプに対して、是々非々の態度で臨むと主張してきました。サンダースにとって民主党主流派は、トランプよりも遠い存在であり、敵なのだという認識だと思われます。共和党主流派に嫌われたトランプ、民主党主流派に嫌われたサンダース、この共通点のために親近感を感じているのだろうと思います。また、インフラ整備などの点では、連携できると思われます。

 

 共和党内部に大きな敵を抱えているトランプにとっては、皮肉なことに、サンダースはまだ味方になってくれる、もしくは最低限邪魔はしないそんざいになるのかもしれません。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

サンダースがトランプに投票した有権者を擁護:「私は彼らが人種差別主義者、性差別主義者、同性愛嫌悪者だとは思わない」

 

ブルック・シーペル筆

2017年3月31日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/326820-sanders-defends-trump-voters-i-dont-think-theyre-racists

 

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は金曜日、ドナルド・トランプを支持した有権者たちを擁護した。サンダースは、大統領選挙では民主党は負けるべくして負けたのであり、民主党は、トランプや他の共和党の連邦議員たちを支持した労働者階級の有権者たちをより良く代表できる政党になる必要があると発言した。

 

サンダースは、同僚のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)と出席した、ボストンで開催された「アウワ・レヴォリューション」というイヴェントで次のように発言した。「トランプ大統領に投票した人々は人種差別主義者、性差別主義者、同性愛憎悪者、嘆かわしい人々だと考える人たちがいる。私はそうした考えに同意しない。なぜなら私はトランプ大統領に投票した人々と一緒にいたからだ。皆さん方は同意できないであろうことを言わせてもらう。昨年の大統領選挙ではドナルド・トランプが勝ったのではない。民主党が負けたのだ」。

 

サンダースは「将来の選挙に勝つために民主党の根本的な再編が必要だ。現在の民主党の構成が問題なのは、そのために昨年の選挙で人々が民主党ではなく、トランプを支持したというところにある。民主党の選挙での主張が問題だったのではない」と語った。

 

サンダースは「リベラルなエリートの党ではなく、この国の労働者階級の党としての民主党を私たちは必要としている。富豪や力を持つ人々からの資金を集めるために時間を使うのではなく、労働者たちと話をすることに時間を使う候補者たちが集う、草の根の政党としての民主党が必要だ。私たちがこのような変革をすれば、民主党の変革をすれば、アメリカは変わる」と述べた。

 

サンダースは、有権者のほとんどは、右翼的な主張ではなく、進歩的な主張を持っているのだと語った。

 

演説の冒頭、サンダースはウォーレンに対する賛辞を送った。サンダースは、「あなたは自身が敵とする人を通じて、自身の素晴らしさを語らせている。エリザベス・ウォーレンの素晴らしさは、彼女の敵の素晴らしさが教えてくれる」と述べた。

 

サンダースは、ウォーレンの敵にはウォール街、製薬業界、化石燃料業界がいると語り、有権者たちに対して、ウォーレンを上院議員に当選させて、進歩的な主張のために戦えるようにして欲しいと訴えた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)




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古村治彦です。

 

 2016年の選挙も終わってないうちから2020年の話をするなんて、鬼が笑うどころでは済まないことですが、気が早い世論調査では、2020年の大統領選挙の候補者は誰が良いかというものが既に調べられています。

 

この4年のうちに彗星のようにニュースターが登場することはもちろん大いに考えられます。しかし、現在のところでは、2016年の大統領選挙の予備選に立候補したり、待望論が大きかったりした人たちの名前が並んでいます。

 

 共和党ではマイク・ペンス副大統領候補の人気が高いようです。これは、副大統領候補討論会で、民主党のティム・ケインに勝ったという評価を受けてのことのようです。現在、共和党内部でトランプ叩きが激しくなっていますが、ペンスをトランプに代えて2016年の大統領選挙候補者にしようといういささか無理のある声もあるくらいですから、人気の高さは当然でしょう。

 

 民主党では、エリザベス・ウォーレンの人気が高いようです。ヒラリー・クリントンが今回の選挙で勝利する可能性が今のところ高いと考えられていますから、そうなると、次も色々と条件が付きますが、現職のヒラリーが出るということになります。しかし、健康問題や高齢ということになると、1期4年で勇退ということになる可能性もあります。そうなった場合には、民主党も新顔を出さねばなりません。

 

 共和党と民主党を比べると、人材の面で共和党の方が厚みがあるように感じます。ですから、2020年では共和党が勝利するのではないかと予想しています。まぁ何が起きるか分かりませんし、2016年の大統領選挙も最終版、ラストスパートとなっていますから、こちらも目を離せませんが。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:ペンスが2020年の大統領選挙で共和党の候補者としてリード(Poll: Pence leads 2020 GOP presidential field

 

ジェシー・バイルネス筆

2016年10月7日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/299770-poll-pence-leads-2020-gop-presidential-field

 

 

マイク・ペンスは今年は共和党の副大統領候補かもしれないが、彼の支持者の中には既に2020年の大統領選挙を見据えている人たちがいる。

 

最新の世論調査の結果によると、ペンスは2020年のアメリカ大統領選挙で共和党の候補者として支持率でリードしている。今年の大統領選挙ではドナルド・トランプが敗れる可能性が高くなっている。

 

『ポリティコ』誌とモーニング・コンサルトの共同世論調査によると、共和党支持者の内、22%がペンスを選び、彼がトップになった。この世論調査は、副大統領候補者討論会の後に行われ、2016年10月7日に結果が発表された。

 

トランプとポール・ライアン連邦下院議長(ウィスコンシン州選出)がそれぞれ13%でペンスに続いている。そして、テッド・クルーズ連邦上院議員(テキサス州選出)が12%、マルコ・ルビオ連邦上院議員(フロリダ州選出)が11%、オハイオ州知事ジョンケーシックが7%と続いている。

 

世論調査の結果によると現在トランプを支持している人々の3分の1、約32%が2020年ではトランプではなくペンスに投票すると答え、59%がトランプに再び投票すると答えた。

 

いくつかの世論調査の結果を見てみると、有権者はペンスが副大統領候補者討論会の勝者だと判定を下している一方で、第1回目の大統領選挙候補者討論会ではトランプが負けたという判定も下している。

 

対照的に、ヒラリー・クリントンの支持者の84%が2020年の大統領選挙では、現在の副大統領候補であるティム・ケインではなく、ヒラリーに投票すると答えた。

 

世論調査に答えた人のうちの10%、その中には無党派の5%も含まれているが、彼らは副大統領候補者同士の討論会を見て自分の考えを変えたと答えた。

 

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出)は2020年の民主党大統領選挙候補者として支持率の面でリードしているという結果が出た。民主党支持者の28%がウォーレンを選んだ。今年の選挙ではトランプがヒラリーに敗れる可能性が高まっている。

 

ケインが16%で2番目に付けており、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出)が9%、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモが8%で続いた。

 

今回の世論調査は、2016年10月5日から6日にかけて、インターネット上で、1989名の有権者登録を済ませている人々を対象に行われた。誤差は2%である。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)








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古村治彦です。

 

 今回は昨日からのアメリカ民主党内の動きについて、特にウォーレンが副大統領候補になるのかどうかについての記事を3本ご紹介いたします。

  ヒラリーの副大統領候補として、これまでオバマ政権の住宅都市開発長官で、ヒスパック系のジュリアン・カストロ(しかしスペイン語はそこまで話せないそうです)の名前がずっと挙げられてきました。しかし、ここにきて、ウォーレンの名前が出てきています。

 ヒラリーとしては、トランプがヒスパニック系の判事に関する失言で、大きな批判を浴びている現状で、わざわざヒスパニック系の人物を副大統領にしなくても、ヒスパニック系の有権者の投票を得られるという判断もあると思われます。また、党内事情においても、リベラル系で、反エスタブリッシュメントの支持者たちからもウォーレンの副大統領候補でヒラリーへの消極的な支持がえられるという計算も成り立つようです。


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ウォーレンを副大統領候補にするのかという質問を受けてのヒラリーの答え:「このお茶を試してみたら?」(Asked about Warren for VP, Clinton replies: Try my tea

 

ポウリナ・フィローツィ(Paulina Firozi)筆

『ザ・ヒル』誌

2016年6月10日

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/283066-clinton-acts-startled-when-reporters-ask-about-warren-as

 

 ヒラリー・クリントンは、記者団から連邦上院議員エリザベス・ウォーレン(民主党、マサチューセッツ州選出)と副大統領候補について話したのかと質問され、非常に驚いた表情をし、話題を変えようとした。

 

 事実上の民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンは、金曜日、ワシントンのショー地区にあるアップライジング・マフィン・カンパニーで冷たいお茶を買った時に、記者団と会話を交わした。

 

CBSの記者ハンナ・チャンポンは、ツイッターにこの時の動画を掲載した。ある記者が「ウォーレン上院議員と彼女が副大統領候補になる可能性について話をしましたか?」と質問した。

 

この質問を複数の記者から受けた時、事実上の民主党大都量選挙候補者ヒラリーは大げさに頭を上下に動かし、目を大きく見開き、声をあげて笑った。


  ヒラリーはお茶のカップを掲げながら、「このコールド・チャイを試してみるべきよ」と述べた。

 

 金曜日の朝、ウォーレンはヒラリー・クリントンと私的に会談を持った。この会談によって、ヒラリーがウォーレンを副大統領候補にするのではないかという憶測が高まった。

 

 二人の会談は、ウォーレンが正式にヒラリー・クリントンを支持すると表明した翌日に行われた。

  

(終わり)

 

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副大統領候補に関する憶測が高まる中、ウォーレンがヒラリー・クリントンと会談した(Warren meets with Clinton amid VP speculation

 

エリオット・スミローウィッツ(Elliot Smilowitz)筆

2016年6月10日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/282998-warren-to-meet-with-clinton-amid-vp-speculation

 

 連邦上院議員エリザベス・ウォーレン(民主党、マサチューセッツ州選出)は、金曜日、事実上の民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンと会談した。「ヒラリー・クリントンはウォーレンを副大統領候補に選ぼうと考えているのではないか」という憶測がさらに高まることになった。

 

 CNNは、2人の会談を詳しく報道した。ウォーレンが連邦上院の議事堂を出発し、ワシントンにあるヒラリー・クリントンの邸宅に到着し、それから1時間後に邸宅を出るところまで、CNNは、ニュース番組で速報を出し続けた。

 

 この会談は、ウォーレンがヒラリー・クリントンに対しての正式な支持表明の翌日に行われた。

 

 『ワシントン・ポスト』紙によると、ここ数週間、ウォーレンとヒラリーは数回会話を交わし、一度は30分にも及んだ。

 

 ウォーレンは事実上の共和党大統領選挙候補者ドナルド・トランプに対して、演説やSNSで批判してきた。

 

 木曜日、ウォーレンはトランプを「短気で人種差別的なガキ大将」「誰かのために何かを犠牲にしたこともない、自分以外には奉仕をしたことがない詐欺師」と呼んだ。

 

 木曜日、ウォーレンは、「頼まれればヒラリー・クリントンの副大統領候補になることはやぶさかではないが、女性2人が大統領候補・副大統領候補となることは良い考えなのかどうかといった心配をしている」と報じられた。

 

(終わり)

 

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報告:ウォーレンはヒラリーの副大統領候補になることに関して懸念を持っている(Warren has concerns about being Clinton's VP: report

 

レベッカ・サヴランスキー(Rebecca Savransky)筆

2016年6月9日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/282850-warren-has-concerns-about-being-clintons-vp-report

 

 連邦上院議員エリザベス・ウォーレン(民主党、マサチューセッツ州選出)は、ヒラリー・クリントンの副大統領広報になることについていくつかの懸念を抱いていると報じられた。

 

 ウォーレンは事実上の民主党大統領選挙候補ヒラリー・クリントンを支持すると考えられている。ロイター通信によると、自分が副大統領候補になること、つまり女性二人が候補者になることに関して懸念を持っていると報じた。

 

 あるマスコミによると、マサチューセッツ州選出の連邦上院議員ウォーレンは、自分が副大統領候補になることが、事実上の共和党大統領選挙候補ドナルド・トランプを打ち破るための最善の機会となるのかどうか疑問を持っているということだ。

 

ここ数週間、ウォーレンのアドヴァイザーたちはクリントン陣営と連絡を取り合ってきた。しかし、マサチューセッツ州選出の連邦上院議員ウォーレン自身は、ヒラリーと選挙陣営の幹部たちと副大統領候補になることについて話してはいないということだ。

 

 ウォーレンは、所得の格差を減少させることといった優先政策を進めたいと考えている。彼女の優先政策はクリントンの政策よりも「進歩的」だとウォーレンは語っている。ウォーレンは、副大統領になることが優先政策を進めるための最良の方法かどうか、革新が持てないと語っている。

 

 ウォーレンは、ヒラリーの副大統領候補になる可能性に興味を持っているという姿勢を示している。

 

 

 これまで、ウォーレンは、トランプに対して激しい批判を加えてきた。ツイッター上で、「トランプは憎悪と不安を混合させた毒入りシチューを作っている。そんな人物をホワイトハウスの主にしてはいけない」と批判した。

 

 トランプはウォーレンを攻撃した。トランプは、ウォーレンが自分の先祖にネイティヴ・アメリカンがいると誤った情報を流したことを蒸し返し、選挙戦中に、ウォーレンのことを「ポカホンタス」と呼んだ。

 

 ウォーレンに近いある人物によると、ウォーレンのヒラリー支持の理由は、トランプを大統領にしたくないという熱意である。

 

 ウォーレンは、予備選挙の期間中、誰も支持しない態度を堅持した。彼女がヒラリーを支持するだろうと考えられている。彼女がヒラリーを支持することで、本選挙に向けて民主党の団結が図られるだろう。

 

(終わり)





 
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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙の予備選挙はほぼ終わりを迎え、共和党は早々と勝利を収めたドナルド・トランプ、民主党はバーニー・サンダースの猛追を振り切ったヒラリー・クリントンが党大会の代議員の過半数を押さえました。これで、トランプ対ヒラリーの一騎打ちということになります。

 

 ただ、民主党の場合は特別代議員と呼ばれる、自分の意思で支持する候補を決めることができる代議員たち(連邦議員たちや州知事たちなど)が700名ほどいて、そのほとんどがヒラリーを支持すると表明していますが、サンダース陣営としては、この人たちの支持を集めるための運動を党大会まで行うとしています。オバマ大統領は先週末にはサンダースに電話会談を行い、現地時間の木曜日(日本時間の金曜日)にはホワイトハウスに招いて直接会談を行うことになっています。また、連邦上院のハリー・リード院内総務も同僚議員であるサンダースと会談を持つことになっています。

 

 トランプ、ヒラリー共に副大統領候補に関心が集まっています。前回は、トランプの政権に入りそうな人々をご紹介しました。今回は、ヒラリーの副大統領候補になるのではないかと考えられているエリザベス・ウォーレン連邦上院議員についての記事をご紹介します。

 

 エリザベス・ウォーレン議員は、「副大統領にとっての最重要の仕事は、大統領に何かあった時に職務を代行し、大統領になることだ」ということを言われたうえで、「あなたは自分がそれをできる能力を持つと考えているか」と質問され、「私はそのように考えている」と答えました。

 

 考えてみると、これまでも病気があったり、スキャンダルがあったりのヒラリーは満身創痍の状態です。彼女が大統領の任期4年間を全うすることが出来ないということも十分に考えられます。そうなれば、副大統領が大統領になる訳で(戦後でもケネディ大統領暗殺後のジョンソン、ニクソン大統領辞任後のフォード大統領といった例があります)、棚からボタモチで、ウォーレンに大統領職が転がり込むことはあり得る訳です。

 

 そう考えながら、下の記事を読むと、アメリカ政治の深淵さを垣間見るような気持がしてきます。

 

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ウォーレン語る:「私はアメリカ軍最高司令官(アメリカ合衆国大統領)になる準備ができている」(Warren: I'm ready to be commander in chief

 

クリスティアーノ・リマ(Chistiano Lima)筆

『ポリティコ』誌

2016年6月9日

http://www.politico.com/story/2016/06/elizabeth-warren-commander-in-chief-224165

 

MSNBCの番組で大統領選挙での前国務長官ヒラリー・クリントンを支持すると表明した後、エリザベス・ウォーレンは、自分が米軍最高司令官(米国大統領)を務める能力を持つ自信があると述べた。

 

 ウォーレンは、テレビ番組「ザ・レイチェル・メドウ・ショウ」に出演した。

Appearing on "The Rachel Maddow Show," Warren was pointedly asked about the mounting speculation over whether Clinton would choose her as her running mate. Warren said she hadn't spoken with Clinton about the job.

 

 メドウは更に話を進め、マサチューセッツ州選出連邦上院議員ウォーレンに、米軍最高司令官の役割を果たすことが出来るかどうかと質問した。

 

メドウは次のように質問した。「クリントン前国務長官から副大統領候補になって欲しいと言われた場合、副大統領になれると思いますか?私が指摘したいのは、副大統領にとっての最重要の任務は、縁起でもないことですが、大統領に万が一何かあったら、大統領になることです。あなたは大統領になりたいとは仰っておられません。しかし、そうなった場合に大統領の代りに大統領の職務を行うことが出来ると思いますか」

 

 ウォーレンは自信を持って次のように答えた。「私はそう思っています」。

 

 ヒラリーが、民主党の進歩派の象徴ウォーレンを副大統領候補に選ぶことで、バーニー・サンダースの支持者たちを陣営に取り込むことが出来るのかどうかという議論が激しさを増す中で、この発言が出た。

 

 木曜日の朝、ヒラリー・クリントンは『ポリィティコ』誌のインタヴューに答えて、ウォーレンは副大統領になる「資格」があると語った。

 

 ヒラリーは次のように語った。「私はウォーレン連邦上院議員を尊敬しています。彼女は素晴らしい公僕です。どのような役割も果たす能力を持っています。私は選挙戦とトランプに対する批判だけではなく、私と彼女が共通して重要だと考えている諸問題の解決のために彼女と協力できることを楽しみにしています」。

 

 ヒラリーの長年の盟友であるペンシルヴァニア州元知事エド・レンデルがウォーレンは副大統領にふさわしくないと発言した後に、このヒラリーの発言が出た。

 

今週のはじめ、レンデルは、ラジオ番組に出演しインタヴューに答えて次のように語った。「ヒラリー・クリントンは、大統領、もしくは最高司令官になる準備ができていないと考える人物を副大統領候補には選ばないと思います。エリザベス・ウォーレンは素晴らしいし、聡明で、情熱に溢れた人物です。しかし、外交分野での経験が全くないのです。とにかく彼女には最高司令官になる準備ができていないのです」。

 

(終わり)





 

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ダニエル・シュルマン
講談社
2015-07-29

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12






 

 古村治彦です。

 

 民主党のバーニー・サンダース連邦上院を巡る記事と民主党を巡る記事をご紹介します。

 

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サンダースが「ウォーレンを大統領選挙に」運動からの支援を求める(Sanders seeks support from ‘Draft Warren’ movement

 

ケヴィン・シリル筆

2015年6月3日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/243973-sanders-seeks-support-from-draft-warren-movement

 

米大統領選挙への出馬を発表したバーニー・サンダース連邦上院議員は、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)の出馬を目指す団体の1つに対して、自身のヒラリー・クリントンに対しての闘争とも言える選挙運動を支援してくれるように頼んだ。

                                                                                      

 サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は、進歩派団体「デモクラシー・フォ・アメリカ」の事務局長チャールズ・チェンバレンに連絡を取った。この団体は、「ムーヴ・オン」と共に「ラン・ウォーレン・ラン」運動を展開している。

 

 デモクラシー・フォ・アメリカの広報責任者ニール・スロカは次のように語った。「サンダース議員は火曜日にチャールズに電話をかけ、ラン・ウォーレン・ラン運動が大統領選挙においてポピュリスト的で、進歩的な諸問題に人々の注目を集めさせることに成功していることに祝意を述べました」。

 

 サンダースはチェンバレンに対して、ラン・ウォーレン・ラン運動が「進歩派が関心を持っている諸問題を前面にそして中心に引き出すための運動の構築」に成功していると述べた。

 

 ムーヴ・オンとデモクラシー・フォ・アメリカは火曜日、100万ドルを投じたラン・ウォーレン・ラン運動の終了を発表した。

 

 サンダースが民主党の米大統領選挙予備選に立候補を表明して以降、彼の支持率は急激に伸びている。そうした中、デモクラシー・フォ・アメリカの支持を得ることはサンダースにとって大きな助けとなる。

 

 団体のEメールリストと有権者データはサンダースの選挙戦にとって重要な財産となるだろう。

 

 スロカによると、サンダースは最近までラン・ウォーレン・ラン運動に参加していたカート・アーレンバーグをスタッフとして迎え入れた、ということだ。これはニューハンプシャー州の予備選挙に備えてのことだ。

 

 スロカは、火曜日にサンダースとチェンバレンが電話で会話をしたが、これはサンダースからデモクラシー・フォ・アメリカに対しての最初の接触ではないと述べた。

 

 クリントンと土曜日に民主党予備選挙への出馬を表明した前メリーランド州知事マーティン・オマリーはデモクラシー・フォ・アメリカに接触してきていないとスロカは述べた。

 

 サンダースの事務所にコメントを求めたが回答はなかった。

 

 サンダースがヒラリーを破って民主党の大統領選挙候補者になれると考えている人はほとんどいないが、彼が左派を代表して民主党の大統領選挙予備選挙を戦うことは可能だと考える専門家の数は増え続けている。

 

 「リアル・クリア・ポリティックス」が掲載している各種世論調査の結果を見てみると、民主党内では、サンダースはジョー・バイデン副大統領と並んで第2位の支持を集めている。支持率の平均の数字は10.8%である。クリントンの支持率の平均は61%であり、大きく引き離されているが、サンダースは他の立候補予定者たちを大きく引き離している。バイデンは大統領選挙に出馬しないと見られている。

 

 民主党のストラティジストであるジム・マンレーは、サンダースがヒラリーに対抗できるチャンスはほとんどとないと考えていると述べた。マンレーはヒラリーが「より幅広い層へのアピールを行っていることに加え、勝利を得るために必要な政治資金と組織を持っている」と主張した。

 

 しかし、ウォーレンを支持していた各組織へアピールすることはサンダースにとっては大きな利点となる。

 

 ウォーレンはこの時点で民主党の予備選に立候補するかどうかを明らかにしていない。

 

 デモクラシー・フォ・アメリカは2004年の民主党の米大統領予備選挙終了後に創設された。2008年の民主党予備選挙では特定の候補者を支持しなかった。スロカは、団体が予備選挙において特定の候補者を支持するかどうかを決めるのはメンバーの意向によると述べた。

 

 「私たちは今のところ、特定の候補者を支持してはいない」とスロカは述べた。

 

 ムーヴ・オン政治行動委員会の委員長のイリヤ・シェイマンは、ムーヴ・オンには800万のメンバーがおり、ムーヴ・オンは「メンバーたちが特定の候補者を支持するならば、予備選の後半で正式に支持する候補者を決めることを考えている」と述べた。

 

 シェイマンは、ムーヴ・オンのメンバーたちは「経済の面でウォーレンと同じ政策を主張する民主党の候補者が立候補してくれる」ことを熱望していると述べた。

 

(終わり)

 

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所得格差、賃金の停滞、そして新しい民主党(Income inequality, wage stagnation and a new Democratic Party

 

デイヴィッド・ラッセル筆

2015年6月3日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/pundits-blog/presidential-campaign/243833-income-inequality-wage-stagnation-and-a-new

 

 前メリーランド州知事マーティン・オマリーの民主党米大統領選挙予備選への立候補表明に続いて、元ロードアイランド州知事リンカーン・チャッフェも立候補を表明した。民主党の米大統領選挙予備選は所得格差、選挙資金、富裕層や大企業のアメリカ政治への影響力が中心的なテーマとなることは確実だ。共和党は多くの候補者が立候補し彼らが議論する中で、これらの諸問題について議論をするだろうが、進歩派が格差問題を慎重になったアメリカの消費者たちに訴え続けない限り、結局はいつも通りにそうした議論を止めるだろう。

 

外交政策、終わらない戦争、大企業優遇の貿易協定、移民、個人の自由、国内での政府による国民に対する諜報活動、大規模データの収集、社会的な格差と分離といった諸問題ももちろん議論されることだろう。しかし、今回の米大統領選挙では経済が中心的なテーマとなる。それにはいくつかの理由がある。アメリカの労働者の賃金はここ40年間、上昇していない(インフレ率による調整を加えてある)。「シティズンズ・ユナイテッド」裁判の結果として分かったことは、超富裕層は選挙の候補者たちを買収することが出来、プロパガンダによって有権者たちを騙して、そして候補者たちを信用させることが出来、その結果として多くの人々を惑わせることが出来ると確信しているということだ。調査報道を主とするジャーナリズムはソーシャル・ネットワーキングを通じて拡大しつつある。こうしたメディアは「企業所有」や主流派メディアを経由せずに核心的な諸問題に集中している。こうした核心的な諸問題を大手メディアは報道しない。そして、消費者たちは消費行動を通じて、自分たちをしっかりと律するつもりであるという意図を明らかにしている。彼らは不安定な経済に注意を払っているということを明確に態度で示しているのだ。

 

 賃金が上昇していないことは所得格差に比べてそこまでの大きなテーマにはなっていない。富裕なエリートたちと平均的な労働者たちとの間の格差は拡大し続けている。この格差は選挙戦で何度も議論されることになるだろう。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州、無所属)、オマリー、チャッフェ、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州、民主党)は選挙戦を通じてこの格差問題を中心的なテーマに据え続けるだろう。彼らの首尾一貫した態度と主張によって、ヒラリー・クリントンは既に国内問題について左旋回している。ヒラリーの主張は、共和党の候補者たちの多くと同じく、単に分かりやすく、一時的なものとなるだろう。しかし、民主党の連邦議員たちが格差解消のために必要な立法のために選ばれない限り、ヒラリーがいつまでも格差について語り続けることはないだろう。

 

 連邦議会選挙に立候補している候補者たちの殆どは大企業に好意的な現職議員たちだ。そのため、民主党としては彼らの支持基盤を越えて、経済格差の拡大に影響を受ける人々に主張を届ける方法を見つける必要がある。民主党の候補者たちが経済に関する諸問題を取り上げることで、彼らに対する支持を拡大する可能性は大きくなる。

 

 民主党の候補者たちにとって重要なのは、有権者の80%が抱えている怒りと不安を言葉にすることである。こうした怒りと不安の原因を的確に言葉にすることである。ここ35年の間、雇用主と株主たちが余りにも強欲であったために、生産性向上のうちの5%弱だけが労働者の賃金上昇に回されなかったという事実を指摘することで、この事実を多くの人々に知らせることが出来る。第二次世界大戦後における労働者の権利と擁護を台無しにしてきた大企業に優しい自由市場、「トリクルダウン」理論、「労働する権利」に関する法律が雇用の不安定化に深く関係している。連邦議員たちの採決の際の投票はワシントンにいる5万人のロビイストたちに「買われて」いる状況だ。民主党所属の大統領であるオバマこそは金利をこれまでになく引き上げ、高利貸しのレヴェルにまでした。民主、共和両党の連邦議員たちは、大学教育に対する補助金を廃止した。民主党の一部、そして共和党の連邦議員たちのほとんどが国民皆保険と社会保障予算を削減したり、廃止したりした。

 

 民主党の選挙活動家たちは収入格差については訴えを行っているが、その原因とその対策についての訴えは行っていない。彼らは議会選挙の立候補者たちから収入格差問題に取り組むという誓約書を取ってはいない。彼らは熱心な支持者以外に届くような運動を行っていない。

 

アメリカ国民は「自由」「国家安全保障」「政府にたかること」「歪んだ政治家たち」「テロ攻撃の脅威」「伝統的な生活と価値感」といった言葉を口にする。ジョー・バガーントが著書『キリストと鹿狩り』の中で書いているように、共和党のストラティジストたちは、「アメリカ政治における人々の心理を4つ」に分類している。それらは、(1)思想よりも感情優先、(2)恐怖感、(3)傲慢さと無知、(4)プロパガンダである。民主党にとってもそうであるようにアメリカの政党は「何も訴えてはいない」のである。

 

 サンダースについて特筆すべきことは、熱心な共和党支持者たちとつながるチャンスを持っているということだ。それは、サンダースが平均的な労働者のために首尾一貫し、信頼できる行動を取っているからである。そして、『ワシントン・ポスト』紙のE・J・ディオンヌが書いているように、「サンダースの主張は人々の支持を得やすい」のである。サンダースは労働者の福祉について発言している。そして、彼は政治家として労働者のために行動してきた。共和党支持者の大多数が平均的な労働者である状況で、サンダースや共和党で彼に匹敵する人物が有権者の中の「平均な労働者」たちの支持を得ることが出来ると考えるのは合理的である。それは政治的な潮目の変化と言うことが出来るだろう。

 

しかし、サンダースは社会主義者と呼ばれ非難され、彼の計画は修正を余儀なくされている。サンダースは「大富豪や超富裕層が政府をコントロールしている」と発言しているが、それ以外にも次のように発言している。「家族を養えなければ自由を失うことになる」「1週間フルに働いて生活ができないというのは自由と言えるだろうか?」「私たち全てが自分たちが支払った税金から恩恵を受けることが出来る時、それは政府にたかっていると言えるだろうか?」「大企業が、あなた方が選んだ議員たちの採決の際の投票を買っているような状況ではとても安心などできない」

 

 2008年から2009年にかけての「緩慢な回復」の結果として、平均的な労働者の賃金は上昇しなかった。消費者は高い経済成長率を支えた消費パターンを回復することに躊躇している。消費者たちはより定期的に外食をしているし、多くのピックアップトラックと中古住宅を購入している。それでも金利は5%を超えている。2008年以前のマイナス金利からすれば大幅な上昇である。消費者たちは金利上昇の影響を認識してはいないだろうが、それを認識すれば投票行動に反映させるだろう。しかし、有権者たちはこの影響を忘れないだろう。それは過去の低金利時代のようなことは既にできない状況にあるからだ。民主党がそうした有権者たちの不安を捉まえ、エリートだけではなく全てのアメリカ国民の不安を言葉にできれば、新しい状況を迎えることになるだろう。

 

(終わり)





野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23




 
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