古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:コーリー・ブッカー

 古村治彦です。

 いよいよ3月10日の予備選挙が開始される。ミシガン州とワシントン州、ミシシッピ州、ミズーリ州、アイダホ州、ノースダコタ州で予備選挙が行われる。配分されている代議員数が多いのはミシガン州、ワシントン州、ミズーリ州だ。現在のところ、各種世論調査で見る限り、ミシガン州とワシントン州ではバイデンがややリード、ミズーリ州とミシシッピ州では大量リード、アイダホ州では接戦、ノースダコタ州は不明ながら前回はサンダースがヒラリー・クリントンに大差で勝利、という状況だ。サンダースにとっては厳しい展開となっている。

 そうした中で、バイデンに対して、予備選挙で戦ったカマラ・ハリスとコーリー・ブッカーからの支持表明があった。バイデンによるサンダース包囲網は厚みを増している。ハリスはカリフォルニア州選出の上院議員で、カリフォルニア州での予備選挙が終わり、サンダースが勝利した後での支持表明となった。これでは予備選挙には役立たないが、ハリスとしてはスーパーチューズデー前に支持表明をすることで、サンダース派からの激しい攻撃を避けたかったということが考えられる。また、ハリスはバイデン自身も述べているように、バイデンが民主党の大統領選挙候補者になった場合の副大統領候補として名前が挙がっている。

 コーリー・ブッカーは「オバマの再来」と呼ばれる政治家だ。ブッカーももしかしたら副大統領候補を狙っているのも知れない。ブッカーはニュージャージー州選出の連邦上院議員でニュージャージー州と隣接するニューヨーク州で人気のある政治家だ。ブッカーのおかげでニューヨーク州を何とか押さえたいというのがバイデンの本音だろう。共に大統領予備選挙を戦ったカーステン・ギリブランド連邦上院議員とニューヨーク市長ビル・デブラシオはニューヨークでは人気がない。ギリブランドは今のところ誰にも支持表明していないが、デブラシオはサンダース支持を表明している。しかし、あまり大きな影響力はない。

 バイデンが足元を固めていく中で、焦点は副大統領選びに移っていく。これからどうなっていくか注目だ。

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カマラ・ハリスがバイデンの大統領選挙を支持(Kamala Harris endorses Biden's presidential bid

ザック・バドリック筆

2020年3月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/486480-kamala-harris-endorses-biden-presidential-bid

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が日曜日朝、ジョー・バイデンの大統領選挙を支持すると発表した。ハリスは、「ジョー・バイデンは、私たちの最良の部分を語り、私たちを理想に向かって進ませてくれる人物」と語った。

ハリスは声明の中で次のように述べた。「この激動の時代に、ジョー以上に私たちの国の舵取りをし、真実を取り戻し、抑制をもつ大統領になる準備ができている人は存在しません。彼は親切な人物であり、人々への心配りを忘れたことはありません。そして、アメリカ国民の声に真摯に耳を傾ける人です」。

ハリスは続けて次のように述べた。「彼はいつも何とか一生軒目に生活を支え、子供たちが学校で安全に過ごしているかを心配している母親たちと父親たちの経験を胸に刻んでいます。そして、自分たちの未来のためにくじけることなく気候変動問題に取り組んでいる若者たちの経験も胸に刻んでいます。私たちはそのことを彼の眼を見ることで分かります。公職でのキャリアを通じて、ジョーは様々な物事を成し遂げ、実現してきました」。

ハリスは昨年末に自身の大統領選挙運動を終えた。そして、彼女以外のほぼ全ての女性候補者たちも選挙戦から撤退した。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)が先週選挙戦から撤退し、日曜日の時点で選挙戦を継続しているのはトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)だけだ。

ハリスは次の世に書いている。「私たちが考えなければならないことと未来について述べたいことは今言ったことです。しかし、私たちは党と国家のまとまりのために立ち上がらなければなりません。そのためにはアメリカ国民の謙虚さと尊厳を象徴し、最終的にドナルド・トランプを倒せる候補者を押し立てねばなりません」。

ツイッター上に投稿したヴィデオの中で、ハリスはバイデンへの支持を表明した。そして、「私たちにとって現在必要なことは、人々のことに本当に心を寄せ、その結果として人々をまとめることができる指導者です。私はジョーがそれらのことをできると確信しています」。

昨年夏、ハリスとバイデンは民主党予備選挙候補者討論会でやり合った。ハリスは、バイデンが人種差別撤廃に向けたバス通学に反対したことを取り上げて批判した。バイデンは、昨年12月にハリスが選挙戦から撤退した際に、彼女を副大統領候補として考えるだろうと述べた。

バイデンは「彼女はぶれない人物だ。彼女自身、将来大統領になることができる器だ。彼女は副大統領にもなれる。連邦最高裁判所判事にだってなれる。司法長官にも。彼女は才能あふれた人物だ」と述べた。

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コーリー・ブッカーがバイデン支持(Cory Booker endorses Biden

カイル・バラック筆

2020年3月9日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/486552-cory-booker-endorses-biden

コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)は月曜日朝にジョー・バイデン前副大統領支持を発表した。バイデンは予備選挙での対抗馬だった人々からの支持を集めている。

今年1月に選挙戦を止めたブッカーはツイートの中で次のように述べている。「憎悪と分断に対する答えは私たちの共通の目的の精神を再び目覚めさせることです」。

ブッカーは次のように述べた。「ジョー・バイデンはただ勝利するだけではありません。彼は私たちに分断ではなく、まとまりをもたらすでしょう。バイデンは大統領執務室に名誉を取り戻し、私たちが直面する厳しい課題に取り組むでしょう」。

ブッカーは「これが、私が誇りを胸にジョーを支持する理由です」と述べた。

先週火曜日のスーパーチューズデーでの印象的な勝利の後、バイデンは多くの支持表明を受けた。その中には、民主党予備選挙で対抗馬だったカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)も含まれている。

エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)とインディアナ州サウスベンド市前市長ピート・ブティジェッジはスーパーチューズデーの直前に選挙戦を終えて、バイデン支持を表明した。同じ穏健派の候補者たちからの支持は先週火曜日の15の州での予備選挙でのバイデンの躍進に貢献した可能性が高い。バイデンはミネソタ州での僅差の勝利はクロウブシャーの支持表明のおかげだと認めている。

ビトー・オローク前連邦下院議員(民主党)もスーパーチューズデー直前にバイデン支持を表明した。

スーパーチューズデー後に選挙戦を終えた進歩主義派のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、どの候補をすぐに支持するということはないと述べた。

バイデンは、獲得代議員数でバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を僅差でリーとしている。両候補は火曜日に6つの予備選挙に臨む。

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 古村治彦です。

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の候補者について、民主党指名の獲得の可能性に基づいたランク付けに関する記事をご紹介する。10位までランクはついているが、上位4名までは可能性があり、それから下の候補者たちは上位の候補者たちが失速しなければ可能性はないというような書き方がされている。

 現在のところ、ジョー・バイデンがトップ、バーニー・サンダースとエリザベス・ウォーレンが2位を争い、ピート・ブティジェッジが4位につけているが、上位3名には差をつけられているという展開だ。もっとも全米で最初に予備選挙(党員集会)が実施されるアイオワ州での各種世論調査ではブティジェッジが僅差ではあるがトップとなっている。

 アイオワ州での党員集会は2020年2月3日に実施され、3月3日にはスーパーチューズデーと呼ばれる多くの州での予備選挙が実施される。2月の早い段階で予備選挙が実施される各州で1位や上位となることで選挙戦に勢いがつく。ブティジェッジはそれを狙っている。その他の候補者たちも何とかアイオワ州やニューハンプシャー州で上位に食い込みたいと狙っているが、人気が下がるとメディアでの報道も少なくなり、そうなると世論調査での支持率も低下する、また政治献金も集まりにくくなる、そして、民主党全国委員会が主催する討論会(全米に完全生放送)の参加条件を満たせなくなり、出席できないとなると人気が下がるという悪循環に陥ってしまう。そうなると、全米各地に選挙事務所を開き、スタッフを雇ってそれらを維持することも難しくなり、最終的には選挙戦から撤退することになる。

 現在のところ、上位4名以外はスーパーチューズデーを超えて、意味のある選挙戦を続けることができる可能性は低い。上位4名のうち、ブティジェッジも全国的に見れば支持率は10%に届かない状況なので厳しい。そうなると上位3名に絞れられることになる。上位3名のうち、バイデンは中道派、サンダースとウォーレンは進歩主義派(左派)に分類される。単純にサンダースとウォーレンの支持率を足すとバイデンを上回ることになる。そうなると、最終的にバイデン対サンダースかウォーレンかの戦いということになる。

 最も重要なテーマになるのは、「当選可能性(electability)」となる。これは「現職のドナルド・トランプ大統領を本選挙で倒して大統領になれるのは誰か」ということである。ライトな共和党支持者、無党派層にアピールできるのは誰かということで、バイデンがその最有力の人物ということになる。

 それでは民主党の指名候補がバイデンになれば、トランプ大統領に勝てるのかということになるとこれは難しい。年齢が既に78歳で、2期目を目指す選挙の時には82歳になる。そうなると、「バイデンは一期しかできない」となると、最初からレイムダック化(無力化)することになる。後継指名などというのはアメリカでは好かれないとなると、バイデンは大統領に就任した時点で既に無力な大統領になってしまう可能性がある。私は以前にも書いたが、彼は2016年の大統領選挙に出るべきであった。

 現在のところ、トランプ大統領が外交問題などで大しくじりをしなければ再選の可能性は高いと言えるだろう。

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民主党候補者たちをランク付けする:党の指名を受ける機会を得ることが出来るのは誰か?(Ranking the Democrats: Who has best chance of winning nomination?

ナイオール・ストレンジ筆

2020年1月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/476340-ranking-the-democrats-who-has-best-chance-of-winning-nomination

アイオワ州党員集会を1か月後に控え民主党の指名をめぐる戦いは切迫感を増している。カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)をはじめ既に有名候補者も選挙戦から撤退しているが、元ニューヨーク市長マイケル・ブルームバーグが選挙戦に出馬している。

党の指名を受ける機会を得ることが出来るのは誰か?

第1位:ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領(7月の順位:第2位)
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バイデンは2019年4月に立候補して以降、各種の全国規模の世論調査でトップを維持してきた。

彼のリードは4月以降、小さくなっているが、それでも大きなものだ。「リアルクリアポリティックス(RCP)」の世論調査の平均と「ファイヴサーディーエイト」のデータによると、バイデン前副大統領は第2位の挑戦者であるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)に約10ポイントの差をつけている。

バイデンへの支持は多くの専門家たちが予測したよりも根強く復活力が強いものだ。これまでの世論調査でのパフォーマンスの出来が悪く、ライヴァルたちからの様々な攻撃、トランプ大統領からの批判があってもトップを維持している。

バイデンの支持率の高さには3つの柱が存在する。

一番目に挙げる最も重要な柱は、アフリカ系アメリカ人有権者の支持では他の候補者を圧倒している点だ。

第二に、各激戦州での世論調査では、バイデンがトランプ大統領を倒す可能性を最も持っている候補者であることが示されている。

第三に、バイデンの政治家としての長年のキャリアと中道派のイデオロギーは、トランプ政権下で次々と起きるドラマにうんざりしている有権者に快いアピールをするであろう。

バイデンはいくつかの深刻な挑戦にも直面する。

バイデンはアイオワ州とニューハンプシャー州の両州において世論調査で他の候補者の後塵を拝している。両州で勝利を収めることができなれば、トランプ大統領を打倒できる当選可能性についての彼の主張(私は当選できる)に何が起きるだろうか?

バイデンのアピールの一部分は知名度に依存していると言える。これから予備選挙に政治の底まで関心の高い有権者が参加するようになると、このバイデンの強みは活かせないことになる。

バイデンは比較的弱いトップランナーである。しかし、彼はとりあえずトップランナーではある。

第2位:バーニー・サンダース(Bernie Sanders)連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)(7月の順位:4位)
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2019年10月にサンダースは心臓発作で倒れた。この時、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が台頭する脅威にも直面し、彼の支持率は下がってしまう危険が存在した。

しかし、サンダースは活力と共に復活した。心臓発作の後に初めて公衆の前に姿を現すことになったオハイオ州での討論会で印象的なパフォーマンスを見せつけた。この時、ウォーレンはうまくいかなかった。

進歩主義派の象徴であるアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)がサンダースを支持推薦したことで、プラスの衝撃を与えた。30歳の連邦下院議員オカシオ=コルテスは78歳になる連邦上院議員サンダースと一緒にいくつかの選挙集会に参加し、そのおかげで参加者が多く駆け付けた。

サンダースの支持者たちの熱意は政治献金額の数字にも表れている。

2019年第3四半期終了時点で、彼の陣営には現金で3370万ドルの資金が残っている。この数字は他の候補者よりも多い額となっている。2019年第4四半期の政治資金報告書がもうすぐ発表されるが、サンダースがトップを維持していることは容易に想像できる。

サンダースはニューハンプシャー州での各種世論調査の支持率の平均で僅差ではあるがトップに立っている。ニューハンプシャー州はアイオワ州に続いて全米で2番目に予備選挙が実施される。アイオワ州ではインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジを僅差で追いかける2位につけている。

サンダースもまた弱点を抱えている。2016年の大統領選挙予備選挙で長期間にわたり、最終的に党の指名候補となったヒラリー・クリントンと戦い、激しく批判し続けたことで、民主党内にサンダースを忌避する人々が多くいる。中道派の人々は、サンダースが大統領になったらアメリカを大きく左に寄せてしまう危険があるという懸念を頻繁に主張している。

サンダースがアイオワ州とニューハンプシャー州の両州で勝利を収めるにしても、党の主流派エスタブリッシュメントはそれでも彼の党指名獲得を阻止しようとし続けるだろう。

しかし、中道派が勝利を収める保証などどこにもない。サンダースが党の指名を獲得する可能性は十分にあるのだ。

第3位:エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)(7月の順位:第1位)
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ウォーレンは2019年10月までは明らかにトップだった。この時、アイオワ州とニューハンプシャー州の世論調査でリードし、全国規模での世論調査でバイデンに迫っていた。

彼女が台頭すると、彼女に対する詳しい調査が行われるようになった。そして、ライヴァルたちから激しい攻撃を受けた。その結果として彼女にとっての穏やかな日々は終わり、支持率が退潮傾向となった。

マサチューセッツ州選出連邦上院議員ウォーレンの「メディケア・フォ・オール」についての立場によって彼女の支持率は下落した。

ブティジェッジのようなライヴァルたちは、ウォーレンの「メディケア・フォ・オール」についての提案は有権者が望むよりもより大雑把な提案となっている。しかし、ウォーレンは自身の計画を就任3年目まで実行しないと発表したが、そのような譲歩をしても批判を鎮めることができなかった。

ウォーレンの支持者の一部がブティジエッジへと移っていることは明白だ。ブティジェッジはウォーレンよりも中道派色が強いが、両者は同じような人口学的な有権者グループの支持を争っている。それは高い教育を受けた白人有権者である。

ウォーレンを党指名の候補者から外すには早すぎる。

ウォーレンはアイオワ州の選挙戦を強力に推進しており、支持率も高くなっている。アイオワ州で勝利を収めることができれば、その勢いでニューハンプシャー州に進むことができる。ニューハンプシャー州はウォーレンの地盤マサチューセッツ州に隣接している。彼女の演説は評判が高い。

ウォーレンは左派における主導権を握るためにサンダースと戦っている。もし彼女がこの戦いに勝ったら、党指名獲得に大きく近づくことになる。

第4位:インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg(7月の順位:第5位)
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ブティジェッジは今回の大統領選挙における大きなサプライズだ。

中西部の中くらいの町の市長、しかも37歳の人物が党指名を争うビッグ4に入っているのだ。ハリスやカーステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)のような有名な連邦上院議員たちも既に選挙戦から撤退しているのだ。

ブティジェッジはメディアにおいて博識で落ち着いた姿を見せたことでアピールになっている。ブティジェッジはバイデンと同様に中道派の人材であることをアピールしているが、彼よりもずっと若く熱意に溢れていることを示している。

ブティジェッジは同性愛であることを公表した人物として初めて主要政党の大統領選挙指名候補者となろうとしている。これに社会進歩主義派の一部が引きつけられている。

ブティジェッジは現在アイオワ州での各種世論調査でトップに立っている。アイオワ州での勝利によって他州での支持獲得にも勢いがつくだろう。しかし、ブティジェッジはアフリカ系アメリカ人からの支持獲得に苦心している。全国規模の世論調査では彼は4位につけている。

現時点で4位だからと言ってブティジェッジが民主党の指名を獲得することが不可能ということにはならない。しかし、バイデン、サンダース、ウォーレンに比べてその道のりがより厳しく険しいものとなる。

第5位:エイミー・クロウブシャー(Amy Klobuchar)連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)(7月の順位:9位)
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ミネソタ州選出連邦上院議員クロウブシャーが党の指名候補となれるかどうかはアイオワ州での結果にかかっている。

アイオワ州でのクロウブシャーの支持率は約6%だ。全国規模もしくは早期に予備選挙が実施される各州での支持率はそれよりも低い数字となっている。

クロウブシャーはこれまでの討論会で存在感を見せてきた。しかし、彼女はバイデンとブティジェッジと中道派の中で争わねばならないし、支持率上昇を目指して苦闘している。

クロウブシャーは資金面でも苦労することになるだろう。2019年第3四半期終了時点で彼女の陣営には370万ドルしか現金がない状態だった。この額はサンダースの陣営の約10分の1に過ぎない。また、政治資金レースでは第8位となっている。

クロウブシャーが有力候補に浮上するためには、バイデンかブティジエッジが失速する必要がある。

第6位:マイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長(7月の順位:なし)
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ブルームバーグが選挙戦に出馬したのは2019年11月末のことだった。彼はすぐに党指名を金の力で獲得しようとしているという批判のために逆風に直面した。

元ニューヨーク市長ブルームバーグの総資産は推定で5400億ドルだ。彼は世界で20位以内に入る大富豪だ。

ブルームバーグは既に選挙CMに多額の資金を投じている。その結果、RCPとファイヴサーティーエイトの両方が出している全国規模の各種世論調査の支持率の平均で第5位につけるようになっている。

ブルームバーグは早い段階での討論会に参加しない計画を立てた。その代わりに選挙戦後半の3月3日のスーパーチューズデーに選挙戦に本格参入する意図を持っている。

この戦術には危険を伴うように見える。民主党支持の有権者たちが、批判の多い警察の職務質問を長年にわたり支持している大金持ちの政治家を支持するようになるかどうかははっきりしない。

ブルームバーグは職務質問に対する支持を選挙戦への出馬直前に取り消した。しかし、それでも党の指名獲得に向けた道のりを現実的なものとして考えることは難しいままである。

第7位:アンドリュー・ヤン(Andrew Yang)(実業家)(7月の順位:なし)
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ヤンは既成概念にとらわれない思想家として支持を集めている。そして、人々の予測よりも「ヤン・ギャング」と自称する有権者の支持を集めるようになっている。

ヤンが民主党の指名候補になることなどは想像できない。しかし、自身の全国的な知名度と評価を高め、討論会の壇上で信頼感のあるパフォーマンスを展開している。

ヤンは、党指名候補の副大統領候補に指名されるには風変わり過ぎる。しかし、政治の世界で確固とした公約を掲げて進んでいる。

第8位:コーリー・ブッカー(Cory Booker)連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)
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ブッカーの選挙運動は今のところうまくいっていない。選挙戦序盤、ブッカーは有力候補として話題に上ることもあった。

彼は全国規模の世論調査で3%以下の支持率に苦しんでいる。また、早期に予備選挙が実施される各州で強さを見せられていない。ハリスが選挙戦から撤退したことで、選挙戦に残った唯一のアフリカ系アメリカ人の有力候補となったが、それが彼の支持率上昇にはつながっていない。

現在の時点では、ブッカーが少なくともアイオワ州での投信集会までは選挙戦にとどまる可能性は高いと言える。しかし、それ以降の選挙戦の継続は、ライヴァルたちから批判を受けることで続けられるかは疑問である。

第9位:トゥルシー・ギャバード(Tulsi Gabbard)連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)(7月の順位:第10位)
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ギャバードが民主党の指名候補になることはないだろう。彼女は因習打破の姿勢を保っている。2017年にシリアを訪問し、バシャール・アサド大統領に会談を持ち、トランプ大統領の弾劾に関しては「棄権」した。

しかし、ギャバードは現状に満足できない左派の支持を集めている。ニューハンプシャー州では、RCPの平均では約6%の支持率を集め第5位につけている。

ギャバードが第三党の候補者として大統領選挙を戦うという噂は消え去っていない。そのような動きを考慮などしていないと彼女は完全否定している。

第10位:トム・ステイヤー(Tom Steyer)(実業家)(7月の順位:なし)
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大富豪で長年にわたり環境保護運動に携わってきたステイヤーは大統領になろうと出馬した。

各種世論調査で熟練の政治家たちよりも上に来ている。しかし、党指名を争う有力候補になるまでの道のりは遠い。

その他の候補者たちは次の通りだ。マイケル・ベネット連邦上院議員(コロラド州選出、民主党)、フリアン・カストロ前住宅・都市開発長官、ジョン・ディラニー元連邦下院議員(メリーランド州選出、民主党)、ディヴァル・パトリック元マサチューセッツ州知事、作家マリアンヌ・ウィリアムソンだ。

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amerikaseijinohimitsu019
アメリカ政治の秘密
harvarddaigakunohimitsu001
ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
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 古村治彦です。

 

 ジョー・バイデン前副大統領はスキャンダルに見舞われたにもかかわらず、人気は落ちていないようです。世論調査の結果では有権者の過半数は出馬すべきだと答えています。男性や女性、年齢別、支持党派別で調べても多数派は出馬すべきということになっています。

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 年齢別の結果では、年齢が若くなるほど、出馬すべきではないと考える人の割合が高くなっています。この点が今後の懸念となるでしょう。最近の民主党では若い世代(1980年代、90年代前半生まれ)がエンジンとなって候補者を押し上げるということが起きています。バラク・オバマを大統領に押し上げ、バーニー・サンダースを有力政治家にしたのはミレニアル世代です。

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この世代はリベラルが多いということも特徴で、バイデンにオバマ政権の副大統領というイメージがあるうちは良いのですが、時代遅れ、古臭いということになると、若い人たちの支持は減ってしまう可能性があります。

 

 それでもバイデンの支持率は圧倒的です。最新の世論調査では、2位のサンダースに9ポイントの差をつけています。3位以下はドングリの背比べ、だんご状態になりつつあり、そこにピート・ブティジェッジが割り込んでいるという状況です。

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 若い世代の動向がこれから気になります。

 

(貼り付けはじめ)

 

バイデンは告発を受け1週間経つが2020年米大統領選挙候補者の間で支持率トップに(Biden tops 2020 Dems after week of accusations

 

ジョン・バウデン筆

2019年4月9日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437972-biden-tops-2020-dems-after-week-of-accusations?fbclid=IwAR0-lpJV75y1lUQWC7KLM-VnZ44fnoghSzRUEF75xEgqv0ypErvvnFfvUiw

 

最新の世論調査の結果、ジョー・バイデン前副大統領は2020年米大統領選挙の候補者の中でトップになった。バイデンに対して複数の女性たちが過去に不適切な接触をされたという告発が続いた1週間であったが、バイデンは支持率でトップになった。
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月曜日に発表されえたモーニング・コンサルト社による最新の世論調査の結果によると、バイデンは民主党の予備選挙参加予定者の32%の支持を得た。バイデンは正式な出馬表明をしていないが出馬表明すると見られている。バイデンは最も手ごわいライヴァルであるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)に対して9ポイントの差をつけている。


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カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は9%の支持を得て3位に入った。4位には僅差の8%でビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)がつけた。

 
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バイデンにとっての警告となるサインは好感度である。告発があって以降、好感度の数字は下がっている。有権者の中でバイデンに対して「大変に好ましい」と答えたのが35%で先週の41%から下がっている。しかし、彼の好感度の合計では1%しか下落していない。

morningconsultnamerecognitionpolling220190409001
 

バイデンは候補者たちの中で最も高い好感度を誇っている。それに続くのがサンダースで32%である。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは最新の世論調査でも数字を伸ばしている。支持率を先週の3%から5%に上昇させている。ブティジェッジはコーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)を1ポイント差でリードし、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)を2ポイント差で追っている。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査は2019年4月1日から7日にかけて1万③⑥44名を対象に実施された。誤差は1ポイントだ。

 

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世論調査:サウスカロライナ州でバイデンが民主党候補者たちの中で約20ポイントの差をつけてリード(Poll: Biden holds nearly 20-point lead among Dems in South Carolina

 

マイケル・バーク筆

2019年4月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437878-poll-biden-holds-nearly-20-point-lead-among-dems-in-south-carolina

 

最新の世論調査の結果、ジョー・バイデン前副大統領はサウスカロライナ州で大統領選挙民主党予備選挙の他の候補者に18ポイントの差をつけてリードしている。

 

今回の世論調査は、チェンジ・リサーチ社が実施し、結果をワシントン・ポスト上とクーリエ誌が共有する形となっている。結果を見ると、バイデンが予備選挙参加予定者の32%の支持を集めている。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)がバイデンに続き14%の支持を集め、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は10%の支持を集めた。

 

世論調査では、2018年の中間選挙でジョージア州知事選挙の候補者だったステイシー・エイブラムス(民主党)がサウスカロライナ州で支持を集めていることが示されたが、それでも数名の候補者たちの後塵を拝している状況だ。

 

サウスカロライナ州では2020年に大統領選挙予備選挙が全米で4番目に実施される予定だ。

 
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コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)はそれぞれ9%の支持率を得ている。一方、エイブラムスとインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)はそれぞれ7%の支持を得ている。

 

エイブラムスは大統領選挙出馬を考慮中と述べているが、公式に出馬発表していない。

 

バイデンの支持率は2月の段階に比べて4%下がっている。バイデンは自身にとって3度目となる大統領選挙出馬を明言していない。しかし、これから数週間以内に出馬するものと見られている。

 

最新の世論調査は2019年3月31日から4月4日にかけて744名を対象に実施された。実施時期は複数の女性たちがバイデンに対して不適切な接触があったという告発を始めた後だ。誤差は3.6ポイントだ。

 

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世論調査:有権者はバイデンの女性に対する行為によって彼に出馬資格はないとすべきではないと答えた(Poll: Voters say Biden's conduct with women should not disqualify him

 

マシュー・シェフィールド筆

2019年4月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/hilltv/what-americas-thinking/437552-poll-voters-believe-bidens-conduct-with-women-should-not

 

最新のザ・ヒル誌とハリスX社による共同世論調査の結果によると、有権者登録を行った有権者の過半数がジョー・バイデン前副大統領の複数の女性に対する不適切な接触の告発について、2020年の米大統領選挙の候補者としてふさわしくないとすべきではないと答えた。

 

世論調査は2019年4月5日にかけて実施され、調査対象者の56%がバイデンの行為によってバイデンが大統領にふさわしくないと考えるべきではないと答えた。23%がふさわしくないと答え、21%が分からないと答えた。

 

女性と民主党支持者の過半数は今回の告発によってバイデンが大統領選挙に出馬できないようになるべきではないと答えた。

 

バイデンは、少なくとも7名の女性たちから公の場で接触され不快に感じたという告発を受けたが、3度目の大統領選挙出馬をすると見られている。

 

水曜日にツイッター上に投稿したヴィデオ映像の中で、バイデンは「パーソナルスペースを尊重することについてより注意をする」と約束した。彼は告発者たちに対して直接謝罪しなかった。しかし、彼は時代の変化と認識し、行動を時代の変化に適合させると述べた。

 

トランプ大統領は彼の再選に関して、バイデンが脅威になるとは考えていないと述べた。

 

トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対して、「私は彼を脅威とは見なしていない。彼は彼自身にとって脅威だと考えている」と述べた。

 

その前日、トランプは、最近の論争に絡めてバイデンを揶揄する、編集されたヴィデオを共有した。大統領はヴィデオを投稿した。この編集されたヴィデオにはバイデンの水曜日の声明から文言から抜き出されて付けられている。トランプ大統領はこの投稿に「お帰りなさい、ジョー!("WELCOME BACK JOE!")」というメッセージをつけた。

 

金曜日、バイデンは告発があって以降、初めて公の場に姿を現した。国際電気労働者組合での演説で今回の論争に絡めて冗談を述べた。

 

ザ・ヒル誌とハリス社の共同世論調査では、民主党支持者の62%は過去の行動に対する告発があるからといって2020年の大統領選挙出馬を阻まれるべきではないと答えた。18%が出馬すべきではないと答え、20%は分からないと答えた。

 

共和党支持者の32%が出馬すべきではないと答える一方で、49%が既に多くが立候補している民主党の予備選挙への出馬を妨げられるべきではないと答えた。19%が分からないと答えた。

 

54%の女性は不適切な接触という告発はあるにせよ、バイデンの出馬は許されるべきだと答えた。22%が出馬すべきではないと答え、24%が分からないと答えた。

 

男性の57%はバイデンの出馬が妨げられるべきではないと答え、25%が出馬すべきではないと答えた。18%が分からないと答えた。

 

無党派の有権者の過半数、55%が、告発があってもバイデンの出馬を肯定した。21%が出馬すべきではないと答えた。24%が分からないと答えた。

 

若い人たちの方がバイデンは出馬すべきではないと答えた。35歳以下の成人の31%がバイデンの行為は大統領選挙候補者にふさわしくないと答えた。35歳から49歳までの有権者でこの考えを持っているのは25%だった。

 

50歳から64歳までの人々のうち19%が出馬すべきではないと答え、65歳以上の16%も同様に答えた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回から3回に分けて、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の立候補者・立候補予定者の簡単な紹介をしている記事をご紹介します。

 

 それぞれがどんな人物か、年齢、政治に関わってきた期間、資金提供者、どんな有権者に好まれるか、嫌われるかが整理されて掲載されています。

 

 6月末からは民主党全国委員会主催による討論会も始まります。それまでに立候補を取りやめる人も出てくるでしょうが、この記事で大体網羅されていますので、是非ご活用いただきたいと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

彼らをどのように分類するか(HOW TO TELL THEM APART

―多数が立候補している2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者全員を見てみる

 

『クォーツ』誌スタッフ筆

2019年3月17日

『クォーツ』誌

https://qz.com/1536793/your-guide-to-the-2020-democratic-presidential-candidates/

 

2020年の米大統領選挙民主党予備選挙には、13名の出馬表明した候補者たち、準備検討委員会を設置した3名の候補者たち、複数の「出馬可能性を持つ人々」が存在する。2020年米大統領選挙民主党予備選挙は既に候補者がひしめき合っている。有権者と政治献金者にとってこの大勢の中から識別することは極めて難しいことだろう。なぜなら王甫社の大多数は似たような公約を示しているからだ。国民全体への医療サーヴィスと医療保険の促進、気候変動を抑制するための規制、格差是正、アメリカの中間階級の状況の改善などである。

 

ここでは、正式に出馬表明をした人々を出馬表明した順番に紹介し、その後に準備検討委員会を設置した人々、出馬可能性がある人々をご紹介する。

 

■誰が正式に出馬しているか?(Who is officially running?

 

(1)ジョン・ディレイニー(John Delaney、1963年―、55歳)


johndelaney005

メリーランド州選出の連邦下院議員を務めた。2012年に連邦下院議員選挙に立候補するために、自身が設立した2つの融資会社を上場させた。家族の中で初めて大学進学を果たした(電気技術者だった父親が労働組合員であったことを選挙運動では強調)。2017年7月に民主党の政治家で最初に2020年の大統領選挙民主党予備選挙への立候補を表明した。彼は全国規模での選挙運動を勢い良く始めようとして既に全米で最初に予備選挙が行われるアイオワ州の全ての郡を訪問し終えた。

 

・年齢:55歳;政治に関わってきた期間:6年間

 

・資金提供者:連邦下院議員選挙では銀行、住宅、建設分野の複数の企業が提供。個人としても富裕であり、現在は自己資金で選挙運動を行っている。

 

・経済についての最大のアイディア:中国の知的所有権侵害に対抗するための、政府間、民間の国際的な連盟を作り上げる。アジアにおいて中国と対峙するためにTPP方式の貿易協定を作る。

 

SNSのフォロワー数:ツイッターでは1万4400;フェイスブックでは35万7000;インスタグラムでは2100.

 

・この候補者を気に入っているのは:労働者の諸権利、教育、インフラを改善させようとする彼の実地の会社経営の経験に基づいた素早い動きを評価する中道派。

 

・この候補者を嫌っているのは:前回ドナルド・トランプに投票した有権者たちにアピールして投票してもらうことが2020年の大統領選挙で勝利を収める方法だと考えない民主党支持者たち。

 

(2)アンドリュー・ヤン(Andrew Yang、1975年―、44歳)


andrewyang005

IT関連の実業家で、起業支援の非営利団体をスタートさせた。ヤンは2018年11月6日に大統領選挙民主党予備選挙出馬を表明した。彼は一つの問題だけに特化して出馬宣言を行った。それは、雇用を盗み続けているロボットからアメリカ国民を守る、である。台湾移民の息子で、自分自身をトランプとは正反対の人物として売り込んでいる。それは、自意識過剰ではないアジア系の男性、数学が好き、というものだ。

 

・年齢:44歳;政治に関わってきた期間:1年未満。

 

・資金提供者:複数の個人献金者。ビットコインで献金する人たちもいる。自己資金を利用している。

 

・経済に関する最大のアイディア:18歳以上のアメリカ国民全員に月1000ドルを支給する。ロボットが人間の仕事を代わりに行う時代に、この1000ドルで光熱費など生活に必要な経費を支払うことが出来る。

 

SNSのフォロワー数:ツイッターでは6万2400、フェイスブックでは2万6300、インスタグラムでは3万2400.

 

・この候補者を気に入っているのは:シリコンヴァレーにいる人々、国民全体への米―シックインカムを主張している人々。

 

・この候補者を嫌っているのは:高い税金に反対する人々(ヤンはベーシックインカム計画の財源として付加価値税導入を提唱)

 

(3)フリアン・カストロ(Julián Castro、1974年―、44歳)


juliancastro011
 

サンアントニオ市の貧しい人々が暮らす地域で育ち、フリアンと双子の兄弟ホアキンはアイヴィーリーグの大学の学位を取得し、全国規模の政治でキャリアを積み重ねてきた。フリアン・カストロはサンアントニオ市の市長を一期務め、それからバラク・オバマ政権で住宅・都市開発長官に抜擢された。母親はラティーノ・グループに属する活動家であったことと、閣僚を務めた経験は、有権者を惹きつける物語となっている。2019年1月12日、出馬表明を行った。

 

・年齢:44歳;政治に関わってきた期間:18年間。

 

・資金提供者:カストロは政治活動委員会から「1セント」も受け取らないと公約している。サンアントニオ市長選挙での献金者名簿は公式には残っていない。サンアントニオ市の規定では、選挙資金関連書類の保存期間は2年間となっている。2018年の中間選挙に立候補した新人を支援するために彼自身がPAC「オポチュニティ・ファースト」を作った。このPACは企業が作ったPACからの寄付を受け取らないと宣言した。

 

・経済についての最大のアイディア:カストロの選挙公約の詳細はまだ発表されていないが、自由貿易を強く主張してきた。自由貿易は彼の生まれ育った町サンアントニオに利益をもたらす。彼は自由貿易協定を擁護してきた。自由貿易協定を放棄する代わりに、労働者と環境の保護策を強化するために、自由貿易協定をその目的のために機能するようにさせるべきだと主張している。こうした彼の主張に関して、選対にコメントを求めたが返事はなかった。

 

SNSのフォロワー数:ツイッターでは17万9000、フェイスブックでは10万2400、インスタグラムでは2万4400.

 

・この候補者を気に入っているのは:新顔を求めている民主党支持者、ラティーノ系の有権者、自由貿易を支持する人々。

 

・この候補者を嫌っているのは:アインディティ・ポリティックス(訳者註:マイノリティや性差を前面に打ち出す政治手法)を支持しない民主党支持者、アファーマティヴ・アクション(積極的是正措置)に反対の人々(カストロは賛成の立場)。

 

(4)カマラ・ハリス(Kamala Harris、1964年―、54歳)


kamalaharris014

ジャマイカとインドからの移民の両親のもとに生まれた。ハリスはカリフォルニア州オークランドで検察官となり、サンフランシスコ地区検察官、最終的にカリフォルニア州司法長官となった。その後、カリフォルニア州選出のアメリカ連邦上院議員となった。ハリスは2019年1月21日に午前中のトークショーに出演し、大統領選挙出馬を表明した。

 

・年齢:54歳;政治に関わってきた期間:16年間。

 

・資金提供者:センター・フォ・レスポンシヴ・ポリティックス(CRP)の連邦選挙管理委員会のデータ分析によると、過去5年間、ハリスの選挙資金の35%は小口献金者からのものだった。政治資金の献金者の上位には法律家、退職者、金融関係者、エンターテインメント産業関係者が入っている。大口献金者としては、ワーナーメディア、カリフォルニア大学、グーグルの親会社アルファベット・インク、21世紀フォックス、法律事務所「ヴェナブル」の職員たちの有志が名前を連ねている。彼女の選対は企業系のPACからの献金を受け取らないとしている。

 

・経済についての最大のアイディア:勤労所得税額控除(Earned Income Tax Credit)の労働者階級と中間階級向けの減税内容に似た「リフト法案」を提案。各世帯に毎月最大500ドルを与えることになる。 この財源を確保するために、ハリスは2017年のトランプ大統領による企業と富裕層への減税を撤回する考えを打ち出している。しかし、法案によってアメリカの多国籍大企業が動きを変えることで起きる大きな構造的変化について対処するのかどうかは不明確だ。

 

SNSのフォロワー数:ツイッターでは237万;フェイスブック:122;インスタグラム:150万。

 

・この候補者を気に入っているのは:オバマ前大統領の進歩主義的な現実主義のファンたち。この人々は、人々の注目を集める個人の歴史と民主党内の各人種間の連合を促進することを両立できる人物を探している。

 

・この候補者を嫌っているのは:オバマ前大統領は裏切り者だと考える進歩主義派、特にハリスの司法制度改革についての一貫しない態度に疑問を持っている人々。

 

(5)コーリー・ブッカー(Cory Booker、1969年―、49歳)


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ニュージャージー州ニューアークの元市長。2019年2月1日にアメリカ人共通の目的と社会的、人種的平等を訴え出馬宣言を行った。ローズ奨学生であり、イェール大学法科大学院修了。SNSを初期から利用していたことで、メディアに頻繁に取り上げられる有名政治家となった。ニュージャージー州選出の連邦上院議員は富裕なエリートたちとメディアの有名人たちに近すぎるという批判を浴びている。

 

・年齢:49歳;政治に関わってきた期間:17年間

 

・資金提供者:法曹界、投資業界、証券業界、不動産業界で働く個人からの献金が大部分。出馬宣言前にある民主党を支援している富裕な大口献金者がブッカーのためにスーパーPACを設立した。

 

・経済についての最大のアイディア:「乳児債券」プログラム。これは乳児全員に誕生時にアメリカ国債を与えるというもので、貧しい世帯に乳児により高額の国債を与える。ブッカーは15の州を選んで最低賃金を時給15ドルにする実験を行うことを提案している。

 

SNSのフォロワー数:ツイッターでは418万、フェイスブックでは127万;インスタグラでは63万5000.

 

・この候補者を気に入っているのは:トランプのマイナスなメッセージとは対照的な楽観的なメッセージを求めている有権者。アメリカ北東部の都市部住民。

 

・この候補者を嫌っているのは:人種や格差といった問題を考えたくない地方在住の白人。ブッカーと、ウォール街やシリコンヴァレーとのつながりに懸念を持つリベラル派。

 

(6)トゥルシー・ギャバ―ド(Tulsi Gabbard、1981年―、37歳)


tulsigabbard051
 

連邦議会初のヒンズー教徒の議員。ハワイ州選出の連邦下院議員で、シリアのバシャール・アサド大統領と会見し、批判を浴びた。シリアに対するアメリカの介入について、ロシアのウラジミール・プーティン大統領を支持し、当時のオバマ大統領に反対した。州兵としてイラクでの戦いに従軍したい経験を持つ。ある国の体制を転換させるための戦争(regime-change wars)に強く反対している。「過激なイスラム教」との戦いについて発言している。ハワイ州下院議員を一期務めた経験を持つ。2016年の大統領選挙民主党予備選挙ではバーニー・サンダースを支持した。2019年2月2日、アメリカの「魂のために戦う」と述べ、出馬を表明した。

 

・年齢:37歳;政治に関わってきた期間:17年間

 

・資金提供者:医療関係者、不動産関連利益団体が多いが、献金者の多くは個人である。しかし、2011年から2018年にかけての政治資金献金で第2位に位置づけられている(3万6400ドル)のは、全米自動車販売業協会のPACであった。

 

・経済についての最大のアイディア:小規模ビジネスと農業従事者に対する減税、企業に対する増税。外国の体制転換を行うための戦争を行わないこと、核兵器の保有数を削減することで国防費を削減する。

 

SNSのフォロワー数:ツイッターでは27万9000;フェイスブックでは30万600;インスタグラでは7万4300.

 

・この候補者を気に入っているのは:退役軍人たち、進歩主義派の一部、国防費の削減を望む有権者。

 

・この候補者を嫌っているのは:イスラム教嫌悪に関して懸念を持っている人々、国際貿易の支持者。

 

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(終わり)

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 古村治彦です。

 

 以前から出馬が噂されていた、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)が出馬宣言を行いました。毎年二月はアフリカ系アメリカ人の歴史を考える月間ですが、その初日に発表を行いました。

 

 ソーシャルメディアを駆使して知名度を高めた人物であり、その点ではドナルド・トランプ大統領と似ています。ツイッターで反対の人たちともコミュニケーションを取ったり、映像をアップしたりしています。

 

 ブッカーは現在まで独身であり、そのまま結婚せずに大統領になれば、独身の大統領ということになります。雑誌で「有名人で大物の独身男性」などの特集があると、ブッカーの名前は必ず上がります。独身で大統領になったのは第15代大統領のジェイムズ・ブキャナンしかいないということです。ブキャナンのファーストレディの役割は姪が担ったそうです。

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ジェイムズ・ブキャナン 

 ブッカーの両親はIBMで初めて経営陣入りしたアフリカ系アメリカ人であり、恵まれた環境の中、文武両道で秀でていました。アメリカンフットボールの名選手でかつ成績優秀、フットボールの奨学金で西海岸の名門スタンフォード大学に入学しました。成績優秀な選手としてリーグからも表彰されるほどでした。その後、ローズ小学生としてイギリスに留学し、オックスフォード大学で修士号、イェール大学法科大学院で法務博士号を取得するなど、エリート街道を歩きました。地元ニュージャージー州ニューアーク市長時代にソーシャルメディアを駆使して知名度を上げ、連邦上院議員となりました。


corybooker001
コーリー・ブッカー
 

 「オバマ大統領の再来」という形で報じられることも多くなるでしょう。ブッカーの動きも注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

ブッカーが大統領選挙出馬を宣言(Booker announces White House bid

 

リサ・ヘイゲン、モーガン・グスタルター筆

2019年2月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/427990-booker-announces-2020-bid

 

コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)は木曜日、2020年の米大統領選挙に出馬することを発表した。

 

ニュージャージー州ニューアーク市の元市長ブッカーは「ブラック・ヒストリー」月間の初日に出馬宣言を行った。

 

ブッカーは金曜日の朝にヴィデオを発表した。その中で次のように述べた。「私たちの国の歴史は人々が集まって起こした行動によって作り上げられている。奴隷たちと奴隷制廃止論者たちが織りなした運命、アメリカで生まれた人々とアメリカを祖国として選んだ人々が織りなした運命、私たちの国を守るために武器を取り立ち上がった人々と我が国を変えるために武器を取り立ち上がった人々が織りなした運命。これらが私たちの国を作り上げてきた」。

 

ブッカーはまた次のように語った。「誰一人として忘れ去られない、誰も置き去りにされない国を作ることが出来ると確信している。その国では親たちはテーブルに食事を出すことができる。全ての場所に手当てや保険が完備された給料の良い仕事がある。刑事司法システムが私たちの生活を安全にしてくれる。子供たちを牢屋に入れたり、棺桶に入れたりしてしまわない。私たちの指導者の面々をテレビで見る時に、恥ずかしさではなく、誇りを感じる。そういう国だ」。

 

ブッカーは続けて「私はコーリー・ブッカー、アメリカ合衆国大統領選挙に立候補する」と述べた。

 

ブッカーが出馬することは多くの人々が期待していたことである。彼もトランプ大統領と戦うために、多くの人々が立候補している民主党予備選挙に立候補することとなった。

 

ニュージャージー州選出の連邦上院議員ブッカーは、連邦議員たち、ブッカー自身が参加している連邦議会アフリカ系議員連盟のメンバーたちに対して、自身に対する支援を呼びかけた。

 

ブッカーは2020年の米大統領選挙出馬を仄めかしていた。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デーに、早い段階で予備選挙が行われるサウスカロライナ州を訪問した。サウスカロライナ州では、アフリカ系アメリカ人有権者たちは民主党にとって重要な存在である。

 

約6名の連邦上院議員たちが出馬宣言をし、もしくは出馬を真剣に検討している。今回の民主党予備選挙はこれまでの中で最も多様性を持つ候補者たちが出る選挙となる。

 

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、キリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は選挙戦出馬を発表し、既に選挙運動を始めている。

 

その他にも連邦上院議員で2020年米大統領選挙民主党予備選挙出馬に関心を持っていることを示唆している人々もいる。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、エイミー・クロウバッカー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、マイケル・ベネット連邦上院議員(コロラド州選出、民主党)が出馬を検討中であるとされている。サンダースはもうすぐ出馬発表を行い、選挙運動が開始できるように準備を進めていると報じられている。

 

その他に、トゥルシー・ギャバ―ド連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)、ジョン・デラニー元連邦下院議員(メリーランド州選出、民主党)、フリアン・カストロ元住宅・都市開発長官、ピート・ブッティーギーグ・インディアナ州サウスベンド市市長も出馬する。

 

ブッカーが大統領選挙に当選すれば、1884年以来初めて、独身男性が大統領に選ばれることになる。

 

49歳になるブッカーは、選挙に出馬する連邦上院議員たちの中で最も若い人物である。彼はヴィデオの中で、自分はニューアーク市の「低所得のインナーシティに家を持つ唯一の連邦上院議員」であり、その場所こそが「自分が人生を賭けた最初の共同体」であると述べた。

 

2013年に連邦上院議員選挙に出馬する前、ブッカーは2006年から2013年までニューアーク市の市長を務めた。この期間で、ブッカーはソーシャルメディアを駆使する政治家として全国的な知名度を高めた。

 

2013年に当時の現職連邦上院議員フランク・ラウテンバーグが死去したことを受けて実施された特別選挙にブッカーは立候補した。そして、共和党の候補者に完勝して、連邦上院議員となった。ブッカーは2014年の選挙で当選し、6年の任期を務めることになった。

 

2017年、ブッカーは当時から2020年米大統領選挙の有力候補として名前が挙がっていた。そして、連邦上院外交委員会の委員に選ばれた。

 

ブッカーは連邦上院司法委員会の委員として、トランプ大統領が指名した人々の公聴会に出席し、マスコミの注目を引いた。その中には連邦最高裁判所の判事として指名されたブレット・カヴァナーの公聴会も含まれている。カヴァナーの公聴会は大荒れのものとなった。

 

ブッカーは2018年の中間選挙でも積極に動き、11月の選挙で当選した民主党の候補者たちと一緒に選挙活動を行った。そうしたことが奏功して連邦下院で民主党が過半数を奪還することができた。

 

しかし、ブッカーもまた他の有力候補者たちと同様にウォール街との関係と金融機関から受け取った資金について、あらゆる面からの調査を受けることになる。

 

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